JPH06209933A - 超音波ドプラ診断装置 - Google Patents

超音波ドプラ診断装置

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JPH06209933A
JPH06209933A JP26729493A JP26729493A JPH06209933A JP H06209933 A JPH06209933 A JP H06209933A JP 26729493 A JP26729493 A JP 26729493A JP 26729493 A JP26729493 A JP 26729493A JP H06209933 A JPH06209933 A JP H06209933A
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ultrasonic
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Takanobu Uchibori
孝信 内堀
Kazuaki Yasuhara
一彰 安原
Yasuo Miyajima
泰夫 宮島
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Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は乱流や短絡血流等の異常血流の発見を
支援する超音波ドプラ診断装置を提供することを目的と
する。 【構成】本発明による超音波ドプラ診断装置は被検体内
を超音波ビームで走査することにより受信信号を収集す
る手段と、前記受信信号に含まれる所定の移動体のドプ
ラ偏移周波数成分を抽出する手段と、前記ドプラ偏移周
波数成分の周波数分布の形状的特徴を表すインデックス
情報を計算するインデックス計算部40と、前記インデ
ックス情報を表示する手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波送受信を繰り返
すことにより収集される受信信号に含まれる特定の移動
体、ここでは血球によるドプラ偏移成分に基づき血流イ
メージングを行う超音波ドプラ診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パルスドプラ法においては、送信周波数
をf0 、受信周波数をf1 、偏移周波数をfd 、血流速
度をV、媒質中の音速をC、超音波ビームと血流とのな
す角度をθとした場合に、受信周波数f1 は送信周波数
f0 に対して式(1)のような関係を有する。また、偏
移周波数fd は血流速度Vに対して式(2)のような関
係を有している。
【0003】 f1 ={(1+V・ cosθ/C)/(1−V・ cosθ/C)}・f0 〜(1+2V・ cosθ/C)・f0 …(1) なお、「〜」はニアリイコールを意味する。
【0004】 fd=f1 −f0 =(2V・ cosθ/C)・f0 …(2) したがって、血流速度は、その超音波ビーム方向の速度
成分(V cosθ)が、偏移周波数fdに基づき計測され
る。また、この速度成分は、角度θにより実際の血流速
度に補正される。
【0005】図24を参照して従来の超音波ドプラ診断
装置を説明する。送受信系12から超音波プローブ11
の各振動子に駆動パルスが一定の繰り返し周期(レート
周波数)で供給される。これにより超音波プローブ11
から生体内の同一方向に超音波パルスが繰り返し送信さ
れる。生体中で反射してきた反射波は、超音波プローブ
11で受信され、電気信号に変換される。超音波送受信
は、図25に示すようにその方向を順次移動されながら
繰り返される。こうして得られた受信信号は、送受信系
12を介して検波器18に送られる。検波器18では、
受信信号は包絡線検波された後、ディジタル・スキャン
・コンバータ(DSC)34、マルチプレクサ(MP
X)37、ディジタルアナログ変換器(D/A)38を
順に介して表示手段39にBモード像として表示され
る。一方、受信信号は、ミキサ24a,24bにも送ら
れる。受信信号はミキサ24a,24bで、それぞれ9
0°位相の異なる基準信号と掛け合わされる。ミキサ2
4a,24bの出力信号は、ローパスフィルタ26a,
26bに送られ、そこで高周波成分を除去される。ロー
パスフィルタ26a,26bの出力信号は、カラーフロ
ーマッピング(CFM)処理系27に送られ、まずA/
D変換器28a,28bによりディジタル信号に変換さ
れる。その後、MTI(Moving-Target-Indicator )フ
ィルタ29a,29bでサイドローブ等によるクラッタ
成分を除去される。
【0006】MTIフィルタ29a,29bの出力信号
は、高速フーリエ変換器(FFT)30によりリアルタ
イムで周波数解析される。これにより血球の運動のみに
依存するドプラ偏移周波数が検出される。各種演算部3
1〜33では、このドプラ偏移周波数に基づきそれぞれ
平均速度、分散、パワーが計算される。この計算結果
は、ディジタル・スキャン・コンバータ35とカラー情
報変換ユニット36を順に介して、マルチプレクサ(M
PX)37に送られる。マルチプレクサ37ではこれら
平均速度、分散、パワーが適当に組み合わされてBモー
ド画像に合成されて、ディジタルアナログ変換器(D/
A)38を介して表示ユニット39に表示される。しか
し、このように平均速度、分散、パワーだけでは、乱流
や短絡血流等の異常血流を発見することは非常に困難で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
述した事情に対処するべく、乱流や短絡血流等の異常血
流の発見を支援する超音波ドプラ診断装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、被検体内を超
音波ビームで走査することにより受信信号を収集する手
段と、前記受信信号に含まれる所定の移動体のドプラ偏
移周波数成分を抽出する手段と、前記ドプラ偏移周波数
成分の周波数分布の形状的特徴を表すインデックス情報
を計算する手段と、前記インデックス情報を表示する手
段とを具備することを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、ドプラ偏移周波数成分の周波
数分布の形状的特徴がインデックス情報として計算され
る。この周波数分布の形状的特徴は、所定の移動体の移
動速度分布に相当しているので、オペレータは乱流や短
絡血流等の異常血流の存在やその異常状態を容易に認識
することができる。
【0010】
【実施例】図面を参照して本発明の一実施例について説
明する。図1は第1実施例のブロック図である。プロー
ブ11は、複数の圧電振動子を一次元に配列して成る。
プローブ11には送受信回路12が接続される。送受信
回路12において、ディレーライン16は、各振動子か
らの超音波を予定の方向に集束させるために、発振器1
4からのレートパルスに対し各振動子に固有の遅延時間
を与えて、パルサ14へ出力する。パルサ14は、ディ
レーライン16からのパルス出力にしたがってプローブ
11の各振動子に駆動パルスを供給する。この駆動パル
スによりプローブ11から超音波パルスが生体内に送信
される。超音波パルスは生体内の音響インピーダンスの
境界で反射する。この反射波は、プローブ11の各振動
子で受信される。各振動子が受信した受信信号は、プリ
アンプ13とディレーライン16を順に介して加算器1
7に供給され、そこで加算される。この加算信号は、検
波器18に送られる。検波器18は、加算信号を対数増
幅した後、その包絡線を検波する。これにより断層像
(Bモード像)が作成される。
【0011】また、加算器17から出力される加算信号
は、ミキサ24a,24bに供給される。一方のミキサ
24aには発振器14からのレートパルスがそのまま供
給され、加算信号と掛け合わされる。他方のミキサ24
bには発振器14からのレートパルスが90°移相器2
5を介して供給され、加算信号と掛け合わされる。各ミ
キサ24a,24bの出力信号は、別々のローパスフィ
ルタ26a,26bを介してカラーフローマッピング
(CFM)系27に供給される。ローパスフィルタ26
a,26bは、ミキサ24a,24bからの出力信号に
含まれる高周波成分(送信周波数の2倍に相当する周波
数成分)をこの出力信号から除去する。
【0012】カラーフローマッピング系27において、
ローパスフィルタ26a,26bの出力信号は、アナロ
グディジタル変換器(A/D)28a,28bを介して
MTIフィルタ29a,29bに供給される。MTIと
は、Moving-Target-Indicator の略称であり、レーダで
常用されている技術で、特定の移動目標だけをドップラ
効果を利用して検出する方法である。MTIフィルタ2
9a,29bは、ローパスフィルタ26a,26bの出
力信号からクラッタ成分を除去する。クラッタ成分と
は、心臓の壁等のように動きの遅い物体からの不要な反
射成分のことをいう。
【0013】MTIフィルタ29a,29bの出力信号
は、高速フーリエ変換器(FFT)30で周波数分析さ
れる。これにより血流に起因するドプラ偏移周波数が計
測される。周波数解析結果は、平均速度演算部31、分
散演算部32、パワー演算部33に送られる。平均速度
演算部31、分散演算部32、パワー演算部33はそれ
ぞれドプラ偏移周波数に基づいて平均速度、分散、パワ
ーを、超音波視野内の各サンプルボリュウム毎に計算す
る。
【0014】また、周波数解析結果は、インデックス計
算部40にも供給される。インデックス計算部40は、
高速フーリエ変換器30による周波数解析結果に基づい
てインデックス情報を各サンプルボリュウム毎に計算す
る。同一のサンプルボリュウム内の周波数解析結果をパ
ワー(信号強度)軸と周波数軸からなる直交領域に分布
したドプラスペクトラムは、サンプルボリュウム内各点
の血流速度の分布に対応している。したがってこのドプ
ラスペクトラムの波形の特徴から乱流や短絡血流等の異
常な血流成分の存在を判定することができる。インデッ
クス情報は、ドプラスペクトラムの波形の特徴にその値
が反映する。本実施例ではドプラスペクトラムの波形の
特徴をドプラスペクトラムの高周波数域への偏り程度、
または低周波数域への偏り程度を数値化する。このイン
デックス情報の計算方法は後述する。
【0015】インデックス情報は、平均速度、分散、パ
ワーと同様にディジタル・スキャン・コンバータ(DS
C)35に送られる。インデックス情報は、ディジタル
・スキャン・コンバータ35からカラー情報変換ユニッ
ト36に出力される。カラー情報変換ユニット36は、
ディジタル・スキャン・コンバータ35からのインデッ
クス情報を適当なカラーバーにしたがってカラー情報に
変換し、マルチプレクサ(MPX)37に出力する。マ
ルチプレクサ37には、検波器18で作成されたBモー
ド像がディジタル・スキャン・コンバータ(DSC)3
4を介して供給される。このBモード像は、マルチプレ
クサ37でインデックス情報を合成され、ディジタルア
ナログ変換器(D/A)38を介して表示ユニット39
に表示される。
【0016】次に本実施例の作用について説明する。送
受信回路12によりプローブ11が駆動されると、超音
波パルスが一定の繰り返し周波数(レート周波数)で生
体内に送信される。生体中で反射してきた反射波は、プ
ローブ11で受信される。この受信信号は、送受信回路
12を介して検波器18と、ミキサ24a,24bとに
送られる。検波器18に送られた受信信号は、その包絡
線を検波される。この検波結果は、ディジタル・スキャ
ン・コンバータ34を介してBモード像としてマルチプ
レクサ37に送られる。
【0017】一方、ミキサ24a,24bに送られた受
信信号は、90°位相の異なるレートパルスを掛け合わ
された後、ローパスフィルタ26a,26bで高周波成
分を除去される。ローパスフィルタ26a,26bの出
力信号は、カラーフローマッピング処理系27のアナロ
グディジタル変換器28a,28bを介してMTIフィ
ルタ29a,29bに供給され、ここでクラッタ信号を
取り除かれる。MTIフィルタ29a,29bの出力信
号は、高速フーリエ変換器30で周波数解析される。こ
れにより血流のみに依存する周波数成分、すなわちドプ
ラ偏移周波数が、MTIフィルタ29a,29bの出力
信号から抽出される。このドプラ偏移周波数は、演算部
31乃至33に送られると共に、インデックス計算部4
0に送られる。
【0018】図2は、あるサンプルボリュウムのドプラ
スペクトラムを示す図である。上述したようにインデッ
クス計算部40は、ドプラスペクトラムの波形の特徴を
示すインデックス情報を超音波視野内の全サンプルボリ
ュウムについて個々に計算する。インデックス情報fw
は、ドプラスペクトラムの最高周波数fmax と最もパワ
ーが高いパワーピーク周波数fpeakとを用いて次の式
(3)にしたがって計算される。
【0019】 fw =fmax −fpeak …(3) この結果、インデックス情報fw は、ドプラスペクトラ
ムが図3(a)に示すように高周波数域に偏っていると
きには低値を示し、図3(b)に示すように低周波数域
に偏っているときは高値を示すことになる。この計算が
全サンプルボリュウムについて行われ、これらインデッ
クス情報fw は、ディジタル・スキャン・コンバータ3
5を介してカラー情報変換ユニット36で、その数値に
応じて、例えば高値程、赤濃度を強く、低値程、青濃度
を強くなるカラー情報に変換される。これによりインデ
ックス情報fw の2次元分布(インデックス画像)が作
成される。このインデックス画像は、マルチプレクサ3
7でBモード像と合成される。この合成画像は、ディジ
タルアナログ変換器38を介して表示ユニット39に表
示される。
【0020】このように、本実施例によれば、各サンプ
ルボリュウムのドプラスペクトラムの波形の特徴に応じ
た色彩で2次元状に表示される。ドプラスペクトラムの
波形の特徴は、血流の速度分布に対応しているので、色
彩の相違によりこの速度分布が詳細に理解される。した
がって本実施例による超音波ドプラ診断装置は、乱流や
短絡血流等の異常血流の発見を支援することができる。
【0021】なお、インデックス情報fw は、ドプラス
ペクトラムの波形の特徴を表す限り、他の計算方法によ
って求めてもよい。例えば、その計算式としては、以下
の式(4)や式(5)を例示する。
【0022】 fw=fmax /fpeak …(4) fw=(fmax −fpeak)/fpeak …(5) 次に、第2実施例について説明する。本実施例による超
音波ドプラ診断装置の構成は、図1と同様である。異な
る点は、インデックス計算部40の計算方法である。
【0023】本実施例による計算方法は、まず、ドプラ
スペクトラムの周波数0を中心として、プラス側とマイ
ナス側それぞれの積算値(面積等価)を計算する。スペ
クトラム分布の形状に応じたインデックスfwを算出す
るものである。この積算計算は、計算処理量を低下させ
るために、次の表1に示すような周波数軸上の有限点に
ついて行われる。なおfrはレートパルスの周波数、す
なわちレート周波数である。
【0024】
【表1】
【0025】ドプラスペクトラムからn点のパワーP1
〜Pn が取り出される。このn点のパワーP1 〜Pn
は、次の式(6)、式(7)、式(8)、式(9)それ
ぞれに適用される。
【0026】
【数1】
【0027】これによりトータルパワーPto、プラスパ
ワーPpl、マイナスパワーPmi、平均パワーPave が計
算される。トータルパワーPtoは全周波数域のパワー積
算値、プラスパワーPplは図4(a)に右下り斜線で示
したプラス域のパワー積算値、マイナスパワーPmiは図
4(a)に右上り斜線で示したマイナス域のパワー積算
値、平均パワーPave は全周波数域のパワー平均値であ
る。なお図4(a)においてPnoi は、ノイズレベルで
あり、この数値は予め与えられている。
【0028】これらPto、Ppl、Pmi、Pave 、Pnoi
は、次に掲げる式(10)乃至式(15)を択一的に適
用される。 fw=Pmi/Ppl …(10) fw=Pmi/Pto …(11) fw= {Pmi−Pave ・(n/2)}/{ Ppl−Pave ・(n/2)} …(12) fw= {Pmi−Pave ・(n/2)}/{ Pto−Pave ・(n/2)} …(13) fw= {Pmi−Pnoi ・(n/2)}/{ Ppl−Pnoi ・(n/2)} …(14) fw= {Pmi−Pnoi ・(n/2)}/{ Pto−Pnoi ・(n/2)} …(15) 式(10)乃至式(15)の各式により計算されたイン
デックス情報は、それぞれ固有の性質を有している。式
(10)乃至式(15)の選択は、オペレータに委ねら
れる。オペレータはこれらの式を適当に選択してインデ
ックス情報の計算に充当する。
【0029】いずれの式によっても求められるインデッ
クス情報fw は、ドプラスペクトラムの形状の特徴に応
じて変化する。つまり第1実施例と同様に、ドプラスペ
クトラムが高周波数域に偏っているときには低値を示
し、低周波数域に偏っているときは高値を示すことにな
る。したがって本実施例によっても第1実施例と同様の
効果が得られる。
【0030】なお上述した式(12)乃至式(15)の
Pave やPnoi に、任意の定数を乗じてもよく、この場
合、定数が適当に設定されたときはインデックス情報f
w の高低差が大きくなり、ドプラスペクトラムの形状の
特徴がより顕著に表現される。また、上述のPto、Pp
l、Pmiはそれぞれ次に掲げる式(16)、式(1
7)、式(18)により求めてもよい。
【0031】
【数2】
【0032】なお、PPはPave とPnoi のいずれか、
P(n) ≧PPはPP以上のP(n) だけを抽出することを
示している。図4(b)は、PPとしてPave を選択し
たときのPpl、Pmiを示した図である。この式(1
6)、式(17)、式(18)で求めたPto、Pplおよ
びPmiは、上記式(10)〜式(15)のいずれかに適
用され、インデックス情報fwが計算される。
【0033】次に、第3実施例を説明する。本実施例に
よる超音波ドプラ診断装置の構成は、図1と同様であ
る。異なる点は、インデックス計算部40の計算方法で
ある。本実施例では、先の第2実施例が周波数0を中心
としたプラス側とマイナス側のパワー積算値を用いてイ
ンデックス情報fwを計算していたのに対し、平均周波
数fave を中心として、平均周波数fave を越える周波
数域のパワー積算値と平均周波数fave 以下の周波数域
のパワー積算値とからインデックス情報fwを計算す
る。
【0034】本実施例でも第2実施例と同様に計算処理
量を低下させるために有限点についてのパワーを用いて
積算値が計算される。すなわち周波数軸上のn点のパワ
ーP1 〜Pn が標本抽出される。
【0035】これらn点のパワーP1 〜Pn は、次に掲
げる式(19),式(20),式(21)に適用され、
トータルパワーPto、プラスパワーPpl、マイナスパワ
ーPmiが計算される。なお、Kは、表1において平均周
波数fave のデータ番号である。なお本実施例で言うと
ころのトータルパワーPtoはプラス域の積算値、プラス
パワーPplは図5(a)に右下り斜線で示した平均周波
数fave を越える周波数域の積算値、マイナスパワーP
miは図5(a)に右上り斜線で示した平均周波数fave
以下の周波数域の積算値である。
【0036】
【数3】
【0037】このPto、Ppl、Pmi、Pave およびPno
i は、次に掲げる式(22)乃至式(27)に択一的に
適用され、インデックス情報fwが求められる。 fw=Pmi/Ppl …(22) fw=Pmi/Pto …(23) fw= {Pmi−Pave ・(n/2-K+1)}/{ Ppl−Pave ・(n/2-K+1)}…(24) fw= {Pmi−Pave ・(n/2-K+1)}/{ Pto−Pave ・(n/2-K+1)}…(25) fw= {Pmi−Pnoi ・(n/2-K+1)}/{ Ppl−Pnoi ・(n/2-K+1)}…(26) fw= {Pmi−Pnoi ・(n/2-K+1)}/{ Pto−Pnoi ・(n/2-K+1)}…(27) 式(22)乃至式(27)の各式により計算されたイン
デックス情報は、それぞれ固有の性質を有している。式
(22)乃至式(27)の選択は、オペレータに委ねら
れる。オペレータはこれらの式を適当に選択してインデ
ックス情報の計算に充当する。
【0038】いずれの式によっても求められるインデッ
クス情報fw は、ドプラスペクトラムの形状の特徴に応
じて変化する。つまりドプラスペクトラムのプラス成分
が平均周波数より高周波数域に偏っているときには低値
を示し、低周波数域に偏っているときは高値を示すこと
になる。したがって本実施例によれば、駆出血流の状態
をより詳細に判定することができる。
【0039】なお本実施例は、Pave やPnoi に所定の
定数を乗じてもよいし、平均周波数に代えて第1実施例
で用いたピーク周波数Ppeakを境にプラスパワーPplや
マイナスパワーPmiを計算するようにしてもよい。ま
た、PplやPmiは、次に掲げる式(28)、式(29)
により計算するようにしてもよい。なお、PPはPave
とPnoi のいずれかであることを示し、P(n) ≧PPは
PP以上のP(n) だけを抽出することを意味である。図
5(b)は、PPとしてPave を選択したときのPpl
(右下り斜線)、Pmi(右上り斜線)を示した図であ
る。
【0040】
【数4】
【0041】これら式(28)、式(29)で求めたP
pl、Pmiを、上記式(22)乃至式(27)のいずれか
に適用することにより、インデックス情報fwを計算す
る。次に第4実施例を説明する。
【0042】図6は本実施例による超音波ドプラ診断装
置の構成を示すブロック図である。なお、図1と同じ部
分には図1と同一符号を付して説明は省略する。本実施
例が第1実施例と相違する点は、インデックス計算部4
1の計算方法である。
【0043】先の第1実施例ではドプラスペクトラムの
最高周波数fmax と最もパワ―の高い周波数fpeakとか
らインデックス情報fwを計算したが、本実施例ではス
ペクトラムの最高周波数fmax と平均周波数fmeanとか
らインデックス情報fmを計算する。
【0044】図7は図2と同様、あるサンプルボリュウ
ムのドプラスペクトラムを示す。インデックス計算部4
1では、まず、ドプラスペクトラムの最高周波数fmax
、平均周波数fmeanが求められる。これら最高周波数
fmax と平均周波数fmeanは、次に掲げる式(30)に
適用され、これによりインデックスfmが計算される。
【0045】 fm=fmax −fmean …(30) したがってインデックス情報fmは、図8(a)に示す
ようにドプラスペクトラムの波形が平均周波数fmeanを
中心として高周波数域に偏っているときには、低値を示
し、図8(b)に示すようにドプラスペクトラムの波形
が平均周波数fmeanを中心として低周波数域に偏ってい
るときには高値を示す。
【0046】このように本実施例によっても第1実施例
と同様の効果が得られる。なおインデックス情報fmは
式(30)に限定されず、ドプラスペクトラムの波形の
特徴が数値表現される限り、例えば次に掲げる式(3
1)または式(32)によって計算してもよい。
【0047】 fm=fmax /fmean …(31) fm=(fmax −fmean)/fmean …(32) 次に、第5実施例について説明する。
【0048】本実施例は、上述した第1乃至第4実施例
を、いわゆる1ポイントドプラ法に適用したものであ
る。図9は、本実施例のブロック図である。なお、図1
と同じ部分には図1と同一符号を付して説明は省略す
る。
【0049】スペクトラムドプラ演算部70では、ロー
パスフィルタ26a,26bの出力信号から特定のサン
プルブリュウムに対応する信号をサンプルホ―ルド部7
1a、71bにより抽出する。このサンプルホ―ルド部
71a、71bの出力信号は、ハイパスフィルタ72
a、72b、ロ―パスフィルタ73a、73b、アンプ
74a、74b、アナルグディジタル変換器(A/D)
75a、75bを順に介して高速フ―リエ変換器(FF
T)76に供給される。高速フ―リエ変換器76は、入
力信号を高速フ―リエ変換処理に供することにより、当
該サンプルボリュウム内各点のドプラ偏移周波数を時間
経過と共に連続的に計算し、これらドプラ偏移周波数の
ドプラスペクトラムをインデックス計算部40に連続的
に出力する。インデックス計算部40は、オペレータに
よる図示しない入力装置の操作により指定された特定の
時刻のドプラスペクトラムの最高周波数Pmax 、パワー
ピーク周波数Ppeakを求めて、先の式(3)を用いてイ
ンデックス情報fwを計算する。このインデックス情報
fwはディジタルアナログ変換器38を介して表示ユニ
ット39に図10に示すようにBモード像81や偏移周
波数の時間変動グラフ82と共に数値表示される。なお
図10において、80はサンプルボリュウムの位置を示
すカーソル、83は上記特定の時刻を示すカーソルであ
る。図11は図10の時間変動グラフ82の拡大図であ
る。
【0050】このようにして計算されたインデックス情
報fwは、第1実施例と同様に図12(a)に示すよう
にドプラスペクトラムの波形がパワーピーク周波数fpe
akを中心として高周波数域に偏っているときには、低値
を示し、図12(b)に示すようにドプラスペクトラム
の波形がパワーピーク周波数fpeakを中心として低周波
数域に偏っているときには高値を示す。
【0051】このようにインデックス情報を計算するこ
とは、いわゆる1ポイントドプラ装置にも容易に適用で
きる。なお上述の説明は、インデックス情報の計算方法
が第1実施例のそれである場合について説明したが、勿
論、第2乃至第4実施例の計算方法を採用してもよい。
【0052】次に第6実施例を説明する。図13は本実
施例のブロック図である。なお図1と同じ部分には図1
と同一符号を付して説明は省略する。
【0053】本実施例は周波数解析器として超音波視野
内の多点の周波数解析をリアルタイムで実行できる自己
相関器43を採用する。インデックス計算部44は、平
均速度演算部31と分散演算部32とから平均速度と分
散を入力し、これら平均速度と分散を用いてインデック
ス情報tσを計算する。このインデックス情報tσは、
ディジタル・スキャン・コンバータ35に供給される。
インデックス計算部44によるインデックス情報tσの
計算方法を以下に説明する。
【0054】平均速度演算部31からの平均速度vと分
散演算部32からの分散σ2 は、次に掲げる式(3
3)、式(34)、式(35)、式(36)のいずれか
に択一的に適用される。これによりそれぞれの式に固有
の性質を有したインデックス情報tσが計算される。
【0055】 tσ=σ2 +v2 …(33) tσ=(σ2 +v21/2 …(34) tσ=(σ2 +v2 )/v2 …(35) tσ=((σ2 +v2 )/v21/2 …(36) なお計算式から容易に理解されるように、式(35)、
式(36)はぞれぞれ式(33)、式(34)を平均速
度vで正規化した式である。ところで平均速度vは次に
掲げる式(37)にしたがって計算され、また分散σ2
は式(38)にしたがって計算されている。
【0056】
【数5】
【0057】この式(37)、式(38)で分かるよう
に、分散σ2 は平均速度vを中心としたドプラスペクト
ラムの広がり程度を示すものであるのに対し、インデッ
クス情報tσは上記式(33)〜(36)に示すように
分散σ2 を平均速度vの2乗値に応じて変化させてい
る。つまりインデックス情報tσは、分散σ2 が同一の
ドプラスペクトラムであっても、その平均速度vが異な
れば、それに応じて値が相違する。
【0058】具体的には、分散σ2 は、ドプラスペクト
ラムが図14(a)に示すような高周波数域に偏ってい
る場合であっても、図14(b)に示すような低周波数
域に成分に偏っている場合であっても、その広がり幅が
同一であれば同一値を示す。これに対し、本実施例のイ
ンデックス情報tσは、ドプラスペクトラムの波形が図
14(a)の場合には高値を示し、図14(b)の場合
には低値を示す。
【0059】このようにインデックス情報tσの計算
は、周波数解析結果を用いて計算するだけでなく、平均
速度演算部31および分散演算部32の演算結果から計
算することも容易に実施できる。なお、本実施例におい
て上記式(35),(36)は、そのσ2 +v2 を単に
σ2 としてもよい。勿論、図15に示すようにインデッ
クス計算部44を自己相関器43に直接接続し、自己相
関器43の出力信号を用いてインデックス情報tσを計
算するようにしてもよい。この場合、インデックス情報
tσの計算式は、式(33)乃至式(36)それぞれ
は、式(37)と式(38)を代入され、次に掲げる式
(39)、式(40)、式(41)、式(42)にな
る。
【0060】
【数6】
【0061】次に第7実施例を説明をする。図16は本
実施例のブロック図であり、図13と同じ部分には図1
3と同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0062】インデックス計算部45は、平均速度演算
部31から出力される平均速度vを用いてインデックス
情報σaを計算する。ここで、超音波視野内のサンプル
ボリュウムの座標を(i,j)で示す。なお、1≦i≦
r(r:走査線数)、1≦j≦d(d:深さ方向のサン
プルボリュウム数)とする。また、各サンプルボリュウ
ムの平均速度をv(i,j)で示すものとする。以下
に、本実施例によるインデックス情報σaの計算方法を
以下に説明する。
【0063】インデックス計算部45には、平均速度演
算部31から各サンプルボリュウムの平均速度vがその
操作順序にしたがって連続的に供給される。インデック
ス計算部45は、同一視野内の例えば3×3の局所、つ
まり近隣する9つのサンプルボリュウム毎に、当該局所
に含まれる各サンプルボリュウムの平均速度vのばらつ
き具合、例えば分散を計算する。この計算結果は、当該
局所の中心座標(i,j)に対してインデックス情報σ
a(i,j)と記する。具体的には、図17に示すよう
に、ある中心座標(i,j)とその周囲8点との平均値
V(i,j)を、次に掲げる式(43)により計算す
る。
【0064】
【数7】
【0065】このV(i,j)を式(44)に適用し
て、分散、すなわち当該局所のインデックス情報σa
(i,j)を計算する。インデックス計算部45は、中
心座標を順番に1サンプルボリュウムづつずらしなが
ら、全サンプルボリュウム点を中心としたインデックス
情報σa(1,1)乃至σa(r,d)を計算する。こ
れらインデックス情報σa(1,1)乃至σa(r,
d)は、ディジタル・スキャン・コンバータ35、カラ
ー情報変換ユニット36を介してインデックス情報の2
次元分布としてカラー表示される。勿論、オペレータが
指定した少なくとも1点のインデックス情報σaを数値
表示してもよい。
【0066】本実施例によれば、近隣する複数のサンプ
ルボリュウム間の平均速度の分散程度が、画像情報とし
て表示されるので、血流速度の空間的な変化を容易に把
握することができる。
【0067】なお、本実施例では、インデックス情報σ
aを計算する局所サイズを9点としているが、これに限
定されることはない。また、本実施例のインデックス情
報σaは局所内における平均速度の分散値としたが、こ
れに限定するものではなく、例えば標準偏差や、最大値
と最小値との差などとしてもよい。また、計算されたイ
ンデックス情報σaは所定範囲(局所範囲に相当する範
囲)の分散値であるので、それらと血管径および中心平
均速度とに基づいて、異常(狭窄)の大きさを類推する
ことができる。この場合、例えば「2cm上流に3mmの狭
窄が存在する」というメッセージを表示する。
【0068】次に第8実施例を説明する。図18は本実
施例のブロック図である。なお図13と同じ部分には図
13と同一符号を付して説明は省略する。
【0069】一般に狭窄等の異常は、心臓の拡張期の血
流状態に最も反映される。本実施例は、特定の時相、つ
まり心臓の拡張期に測定した受信信号に基づいてインデ
ックス情報σaを計算することを特徴とする。
【0070】このためインデックス計算部44には時相
指示部50が接続される。時相指示部50は、インデッ
クス情報σaを計算するタイミング(時相)をインデッ
クス計算部44に指示する。時相指示部50には心電計
51が接続される。心電計51は、被検体の心電図を測
定し、これを時相指示部50に供給する。時相指示部5
0は、例えばこの心電図の波形のP波に基づいて、入力
装置52の操作により設定された任意時相、ここでは心
臓の拡張期を認識し、この拡張期の期間、インデックス
計算部44にトリガ信号を出力する。図19はあるサン
プルボリュウムに関するドプラスペクトラムの時間変動
を示す図である。図19においてトリガ信号が出力され
る期間はaで示す期間である。
【0071】インデックス計算部44はこのトリガ信号
の入力期間に平均速度演算部31から入力する平均速度
vと分散演算部32から入力する分散σ2 とを用いて次
に掲げる式(45)にしたがってインデックス情報σa
を計算する。なおC1 は任意係数である。
【0072】 σa=(σ2 /v2 )×C1 …(45) このインデックス情報σaは、図20(a)に示すよう
に、ドプラスペクトラムが高周波側に偏っているときに
は高値を示し、図20(b)に示すように、低周波側に
偏っているときは低値を示すことになる。
【0073】本実施例によれば、狭窄等の異常が反映さ
れ易い特定の時相、つまり心臓の拡張期のインデックス
情報σaを計算し、これを表示することができる。した
がって、異常血流の把握が容易になる。勿論、インデッ
クス情報σaを計算する時相は、拡張期でなくても、任
意の時相であってもよい。この場合、この時相は入力装
置52の操作により設定される。なお、本実施例では、
心電計51を設けて、この心電計51が計測した心電図
に基づいてインデックス情報σaを計算する時相を認識
しているが、心臓の運動は平均速度演算部31の平均速
度vの時間的変動に現れるので、インデックス情報σa
を計算する時相をこの平均速度vの時間的変動に基づい
て認識するようにしてもよい。
【0074】次に第9実施例を説明する。図21は本実
施例のブロック図である。なお図9、図18と同じ部分
には図9、図18と同一符号を付して説明は省略する。
【0075】本実施例は、第8実施例と同様に、特定の
時相、つまり心臓の拡張期に測定した受信信号に基づい
てインデックス情報fwを計算することを特徴とする。
このためインデックス計算部40には時相指示部50が
接続される。時相指示部50は、インデックス情報fw
を計算するタイミング(時相)をインデックス計算部4
0に指示する。時相指示部50には心電計51が接続さ
れる。心電計51は、被検体の心電図を測定し、これを
時相指示部50に供給する。時相指示部50は、例えば
この心電図の波形のP波に基づいて、入力装置52の操
作により任意の時間幅をもって設定された任意時相、ま
たは予め固定された時相、ここでは心臓の拡張期を認識
し、この拡張期の期間、インデックス計算部40にトリ
ガ信号を出力する。図22は高速フーリエ変換器76か
らインデックス計算部40に供給される信号を時間軸に
沿って示した図である。図22においてトリガ信号が出
力される期間はaまたはbで示す期間である。
【0076】インデックス計算部40はこのトリガ信号
の入力期間に高速フーリエ変換器76からの出力信号の
ドプラスペクトラムを用いてインデックス情報fwを計
算する。インデックス計算部40は先の第5実施例と同
様に、心臓の拡張期に検出した受信信号に基づくドプラ
スペクトラムの最高周波数Pmax 、パワーピーク周波数
Ppeakを求めて、式(3)にしたがってインデックス情
報fwを計算してもよいし、逆流成分や順流成分の積算
値(面積値)を利用して以下の式(46)にしたがって
逆流成分の混入割合をインデックス情報fwとして計算
してもよい。図23はドプラスペクトラムを示す図であ
る。逆流成分Aは、図23に斜線で示した平均パワーに
係数αを乗じた値を越える部分の中のマイナス成分であ
る。順流成分Bは、図23に斜線で示した平均パワーに
係数αを乗じた値を越える部分の中のプラス成分であ
る。
【0077】 fw=A/(A+B) …(46) なお、この平均パワーに係数αを乗じた値を越える部分
だけを計算対象としたのは、平均パワーに係数αを乗じ
た値以下の部分にはノイズ成分が多分に含まれている可
能性があるからである。このインデックス情報fwを計
算する周波数域は、全体域であってもよいし、ある特定
の周波数域であってもよい。ただし、理想的には、装置
全体が持つ周波数領域におけるダイナミックレンジを越
える周波数成分の極性が反転するいわゆる折り返り現象
の影響を緩和するために、周波数0の付近の周波数域に
設定されることが望ましい。
【0078】こうして計算された心臓の拡張期のインデ
ックス情報fwは、ディジタルアナログ変換器38を介
して表示ユニット39に数値表示される。このように本
実施例によれば第8実施例と同様の効果が得られる。な
お各周波数成分を時間軸方向および/または周波数軸方
向に平均処理を施すことをインデックス情報fwの計算
処理の前処理として実施してもよい。この場合、誤差成
分が低減されるので計算結果の安定性が向上する。
【0079】本発明は上述した実施例に限定されること
なくその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能
である。例えば、上記実施例で求めたインデックスを、
血流イメ―ジング像の各ピクセルの例えば輝度変調信号
として用いるなどとして、該インデックスレベルの高い
部分を強調表示することとしてもよい。また、一のイン
デックスを一ピクセルに対応させて表示するのではな
く、空間的または時間的な範囲内の所定数のインデック
スを平均処理した平均値を表示するものとしてもよい
し、空間的または時間的な範囲の所定のピクセルのデー
タを平均処理した後にインデックスを求めて表示しても
よい。さらに、一の超音波ドプラ診断装置に上記複数の
実施例を併存させ、いずれかを選択的に動作させ、表示
に供するインデックスの種類をスイッチにより切り換え
可能としても良い。
【0080】
【発明の効果】本発明は、被検体内を超音波ビームで走
査することにより受信信号を収集する手段と、前記受信
信号に含まれる所定の移動体のドプラ偏移周波数成分を
抽出する手段と、前記ドプラ偏移周波数成分の周波数分
布の形状的特徴を表すインデックス情報を計算する手段
と、前記インデックス情報を表示する手段とを具備する
ので、ドプラ偏移周波数成分の周波数分布の形状的特徴
がインデックス情報として計算される。この周波数分布
の形状的特徴は、所定の移動体の移動速度分布に相当し
ているので、オペレータは乱流や短絡血流等の異常血流
の存在やその異常状態を容易に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のブロック図。
【図2】図1に示すインデックス計算部に入力されるド
プラスペクトラムを示す図。
【図3】2種のドプラスペクトラムを示す図。
【図4】第2実施例によるインデックス計算方法を説明
するためのドプラスペクトラムを示す図。
【図5】第3実施例によるインデックス計算方法を説明
するためのドプラスペクトラムを示す図。
【図6】第4実施例のブロック図。
【図7】図6のインデックス計算部に入力されるドプラ
スペクトラムを示す図。
【図8】2種のドプラスペクトラムを示す図。
【図9】第5実施例のブロック図。
【図10】図9の表示ユニットの表示画面を示す図。
【図11】図10の時間変動グラフの拡大図。
【図12】2種のドプラスペクトラムを示す図。
【図13】第6実施例のブロック図。
【図14】2種のドプラスペクトラムを示す図。
【図15】第6実施例の変形例。
【図16】第7実施例のブロック図。
【図17】局所処理の局所範囲を示す図。
【図18】第8実施例のブロック図。
【図19】図18のインデックス計算時相指示器により
指示されるインデックス計算を行う時相の一例を示す
図。
【図20】2種のドプラスペクトラムを示す図。
【図21】第9実施例のブロック図。
【図22】図21の時相指示器により設定される時相の
一例を示す図。
【図23】時相指示器により設定された時相のドプラス
ペクトラムを示す図。
【図24】従来の超音波ドプラ診断装置のブロック図。
【図25】セクタスキャンの走査手順を示す図。
【符号の説明】
11…プロ―ブ、12…送受信回路、24a,24b…
ミキサ、25…90°移相器、26a,26b…ロ―パ
スフィルタ、27…カラーフローマッピング処理系、3
4,35…ディジタル・スキャン・コンバータ、36…
カラ―情報変更ユニット、37…マルチプレクサ、38
…ディジタルアナログ変換器、39…表示ユニット、4
0…インデックス計算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安原 一彰 千葉県千葉市若葉区千城台北4−2−5 (72)発明者 宮島 泰夫 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体内を超音波ビームで走査すること
    により受信信号を収集する手段と、 前記受信信号に含まれる所定の移動体のドプラ偏移周波
    数成分を抽出する手段と、 前記ドプラ偏移周波数成分の周波数分布の形状的特徴を
    表すインデックス情報を計算する手段と、 前記インデックス情報を表示する手段とを具備すること
    を特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  2. 【請求項2】 前記計算手段は前記周波数分布の最高値
    と平均値とに基づいて前記インデックス情報を計算する
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波ドプラ診断装
    置。
  3. 【請求項3】 前記計算手段は前記周波数分布の分散と
    平均値とに基づいて前記インデックス情報を計算するこ
    とを特徴とする請求項1記載の超音波ドプラ診断装置。
  4. 【請求項4】 前記計算手段は前記周波数分布における
    マイナス成分の割合を前記インデックス情報として計算
    することを特徴とする請求項1記載の超音波ドプラ診断
    装置。
  5. 【請求項5】 前記計算手段は前記周波数分布の周波数
    0点を中心とした広がり程度を前記インデックス情報と
    して計算することを特徴とする請求項1記載の超音波ド
    プラ診断装置。
  6. 【請求項6】 前記計算手段は走査範囲内における前記
    インデックス情報の2次元分布を計算するものであっ
    て、前記表示手段は前記2次元分布を画像として表示す
    るものであることを特徴とする請求項1記載の超音波ド
    プラ診断装置。
  7. 【請求項7】 前記表示手段は前記2次元分布を前記イ
    ンデックス情報の値に応じてカラー画像として表示する
    ものであることを特徴とする請求項6記載の超音波ドプ
    ラ診断装置。
  8. 【請求項8】 被検体内を超音波ビームで走査すること
    により受信信号を収集する手段と、 前記受信信号に含まれる所定の移動体のドプラ偏移周波
    数成分に基づいて複数位置の平均速度を計測する手段
    と、 所定数の近隣位置間の前記平均速度のばらつき程度をイ
    ンデックス情報として計算する手段と、 前記インデックス情報を表示する手段とを具備すること
    を特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  9. 【請求項9】 前記計算手段は特定の時相に収集した受
    信信号に基づいてインデックス情報を計算することを特
    徴とする請求項1または請求項8記載の超音波ドプラ診
    断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006305160A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Hitachi Medical Corp 超音波診断装置
JP2010187925A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Nagoya Univ 血流観測装置
JP2011235087A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Samsung Medison Co Ltd クラッタフィルタリングのための超音波映像装置およびその方法
JP2012516748A (ja) * 2009-02-05 2012-07-26 パルティ、ヨーラム 血管における狭窄の検出

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