JPH06208713A - 回転ヘッド型磁気記録再生装置 - Google Patents

回転ヘッド型磁気記録再生装置

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JPH06208713A
JPH06208713A JP248793A JP248793A JPH06208713A JP H06208713 A JPH06208713 A JP H06208713A JP 248793 A JP248793 A JP 248793A JP 248793 A JP248793 A JP 248793A JP H06208713 A JPH06208713 A JP H06208713A
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JP
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signal
actuator
magnetic head
head
control signal
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JP248793A
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English (en)
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Kazuki Murata
一樹 村田
Yoshiyuki Yokomachi
嘉之 横町
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】パイロット信号が1トラックおきに記録される
回転ヘッド型磁気記録再生装置において、1つのアクチ
ュエータに単一の磁気ヘッドを付設するシングルヘッド
構造であってもダイナミックトラッキングを高精度に行
う。 【構成】第1の磁気ヘッド41(A)はアクチュエータ
駆動回路51a,51b、アクチュエータ31、再生回
路52、位置誤差検出回路53、加算器54とともにク
ローズドループ制御系を構成する。クローズドループ制
御系の制御信号cを取り込み、サンプリングして記憶手
段62bに記憶する。記憶手段62bから読み出してア
ナログ化し平滑化フィルタ64で平滑化して制御信号c
とほぼ同波形の制御信号c′を生成する。アクチュエー
タ駆動回路65は制御信号c′を入力しアクチュエータ
32に対する駆動信号d′を出力し第2の磁気ヘッド4
2(B)をダイナミックトラッキングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘリカルスキャン方式
のVTRのような回転ヘッド型磁気記録再生装置に係
り、特にはそのダイナミックトラッキング方式の技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録再生装置において高記録
密度化が著しく、狭トラック化が進んでいる。しかし、
狭トラック化に伴いトラッキングの条件が厳しくなり、
従来のように磁気ヘッドが回転ドラムに対して固定され
ていてトラック幅方向に移動できないような再生の形態
では、トラッキングにずれが生じてしまい、充分な再生
出力が得られなくなるおそれが高くなる。
【0003】そこで、例えば米国特許第4,237,3
99号のように、アクチュエータを用いて磁気ヘッドを
トラック幅方向に対して変位可能とし、磁気ヘッドから
再生される信号をもとにして磁気ヘッドをクローズドル
ープ制御するダイナミックトラッキングシステムが提案
された。
【0004】図5に従来のダイナミックトラッキングシ
ステムの概略をブロック線図で示す。ダイナミックトラ
ッキングシステムの主要部は、磁気ヘッド4と、再生回
路5と、磁気ヘッド4をトラック幅方向に変位させるア
クチュエータ3と、アクチュエータ駆動回路2と、トラ
ックに対する磁気ヘッド4の位置誤差を検出する位置誤
差検出回路6と、加算器1とから構成されている。アク
チュエータ3としては、圧電素子を用いたバイモルフ型
圧電アクチュエータや電磁式のボイスコイルモーター型
アクチュエータなどが一般に用いられる。アクチュエー
タ駆動回路2は、主に、ループゲイン調整用等の増幅器
やサーボ特性補償用等の各種フィルタによって構成され
ている。また、位置誤差検出回路6は、再生回路5によ
る再生信号vの中より、トラックに対する磁気ヘッド4
の相対位置誤差量を示す誤差信号eを検出する回路であ
る。
【0005】誤差信号eを検出する方法は幾つか考えら
れるが、その中で磁気ヘッド4の位置誤差量とそのずれ
の方向を示す極性とを同時に判別できるパイロット信号
方式がよく用いられる。これは、トラックごとに周波数
を変えたパイロット信号を主信号に重畳して記録する方
式である。この方式は、8ミリVTR等におけるATF
(オートマチック・トラック・ファインディング)シス
テムでも用いられており、8ミリVTRの場合は、4種
類のパイロット信号を用いている。
【0006】ここで、図6を用いて、4周波パイロット
信号方式の再生時のヘッド位置誤差量の検出方式につい
て説明する。図において、10は磁気テープ、11はト
ラック、Aは磁気ヘッドを示す。4つのパイロット信号
の周波数f1 ,f2 ,f3 ,f4 は、映像信号の水平同
期周波数をfH として、 f1 = 6.5fH2 = 7.5fH3 =10.5fH f4 = 9.5fH であり、トラックごとにサイクリックに記録されてい
く。隣接するトラック間の周波数差は、fH か3fH
なっている。磁気ヘッドAは1トラックピッチよりも広
い幅をもち、隣接トラックの一部も再生できるようにな
っている。
【0007】隣り合うトラックどうしは互いにアジマス
の異なるヘッドで記録されるため、隣接トラックにおけ
る周波数帯域の高い主信号成分はアジマスロスにより再
生出力は非常に低くなるが、周波数帯域が低く設定され
ているパイロット信号成分はアジマスロスが少ないた
め、クロストーク信号として高い出力で再生される。図
6に示す状態では、周波数f2 のトラックをトレースし
ている磁気ヘッドAは、周波数f1 ,f3 のパイロット
信号をクロストーク信号として再生することになる。こ
れら各クロストーク信号と周波数f2 のリファレンス信
号とをそれぞれ掛け算することにより2つのパイロット
ビートを得るが、この2つのビート信号が左右のトラッ
クからのクロストーク成分となる。この2つのクロスト
ーク成分の差分をとることにより、トラックずれの方向
と量とが判別され、これが誤差信号eとして得られる。
【0008】しかしながら、4周波パイロット信号方式
は、周波数f1 ,f2 ,f3 ,f4のパイロット信号を
発生する4種類の信号発生回路を必要とするため、回路
構成が大規模になってしまう欠点があった。
【0009】それを解決するために、2周波パイロット
信号の間欠トラック記録方式が特開昭60−25046
号公報で提案されている。図7は2周波パイロット信号
の間欠トラック記録方式のフォーマットを示しており、
周波数f1 のパイロット信号と周波数f2 のパイロット
信号とが1トラックおきに交互に記録されている。この
パイロット信号のクロストーク成分が得られるのはパイ
ロット信号が記録されていないトラックのみであり、例
えば図8のようなシングルヘッドによる再生では磁気ヘ
ッドの位置誤差情報が1トラックおきにしか得られない
ことになる。
【0010】そのため、図9に示すようなコンビヘッド
を用いるようにしている。すなわち、上ドラム20の1
80度対向した2箇所において一対のアクチュエータ2
1,22を設け、一方のアクチュエータ21には一対の
磁気ヘッドA1,A2を近接配置し、他方のアクチュエ
ータ22にも一対の磁気ヘッドB1,B2を近接配置
し、それぞれをコンビヘッドとしてある。このようなコ
ンビヘッドによって隣接する2本のトラックを同時に記
録・再生させる方式を採用することにより、上記の問題
を解決しようとする。特に、アジマス記録されるフォー
マットにおいては、コンビヘッドA1,A2およびコン
ビヘッドB1,B2はそれぞれ逆アジマスとなるため、
一般にダブルアジマスヘッドと呼ばれる。
【0011】このダブルアジマスヘッドによる記録・再
生方法を図7において説明する。まず、記録時におい
て、磁気ヘッドA1(またはB1)と磁気ヘッドA2
(またはB2)とのダブルアジマスヘッドにより主信号
(輝度信号と色信号)が記録され、同時に磁気ヘッドA
1(またはB1)によりパイロット信号が記録される。
ただし、磁気ヘッドA1によって記録されるパイロット
信号の周波数はf1 であり、磁気ヘッドB1によって記
録されるパイロット信号の周波数はf2 であり、トラッ
クの1つとびおきに、2種類の周波数f1 ,f2 のパイ
ロット信号が交互に記録される。パイロット信号は、主
信号(輝度信号または色信号)と重畳記録される。
【0012】次に、磁気ヘッドA1(またはB1)と磁
気ヘッドA2(またはB2)のダブルアジマスヘッドに
よる再生時においては、常に、磁気ヘッドA2(または
B2)の方が両隣接トラックの周波数f1 ,f2 のパイ
ロット信号によるクロストーク信号を再生する。磁気ヘ
ッドA2(またはB2)は、パイロットクロストーク信
号を再生しない磁気ヘッドA1(またはB1)と一体的
にクローズドループ制御による高精度な位置決めが行わ
れる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記の場合において、
アクチュエータ上にダブルアジマスヘッドを取り付ける
ときには、図10に示すようになる。すなわち、上ドラ
ム20に180度隔てて一対のアクチュエータ21,2
2を取り付け、一方のアクチュエータ21に一対の磁気
ヘッドA1,A2を取り付け、他方のアクチュエータ2
2に一対の磁気ヘッドB1,B2を取り付ける。この場
合において、一対の磁気ヘッドA1,A2は互いに1ト
ラックピッチTpに相当する量だけ高さ段差をつけてア
クチュエータ21に付設し、他の一対の磁気ヘッドB
1,B2どうしも同様に1トラックピッチTpに相当す
る量だけ高さ段差をつけてアクチュエータ22に付設し
なければならない。
【0014】しかしながら、近年の高記録密度化・狭ト
ラック化に伴い1トラックピッチTpが非常に狭くなっ
てきている現状にあっては、ダブルアジマスヘッドをな
す一対の磁気ヘッドを共通のアクチュエータに付設する
際に、非常に高い精度が要求されることになる。このこ
とはとりわけむずかしいことであり、ヘッドドラムの製
造の歩留まりが悪くなり、コストアップを招く原因とな
りやすかった。
【0015】本発明は、このような事情に鑑みて創案さ
れたものであって、パイロット信号が1トラックおきに
記録されるようなフォーマットの回転ヘッド型磁気記録
再生装置において、1つのアクチュエータに単一の磁気
ヘッドを付設するシングルヘッド構造であっても高精度
なダイナミックトラッキングが実現できるようにするこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る回転ヘッド
型磁気記録再生装置は、周波数を異にするパイロット信
号を主信号とともに記録する方式の回転ヘッド型磁気記
録再生装置であって、回転ドラムに配設された複数の磁
気ヘッドと、各磁気ヘッドをシングルヘッド式に1つず
つ付設しかつトラック幅方向に変位可能にするアクチュ
エータと、再生時に、1つのトラックを再生した信号中
に含まれるパイロット信号よりトラックに対する磁気ヘ
ッドの相対位置誤差信号を検出する手段と、その誤差信
号をフィードバックしてアクチュエータに対する制御信
号を生成しクローズドループ制御により誤差信号値がゼ
ロに近づくように前記アクチュエータを駆動する手段
と、前記アクチュエータに対する制御信号の情報を記憶
する手段と、その記憶された制御信号の情報に基づいて
他の磁気ヘッドのアクチュエータをオープンループ制御
により駆動するように構成したことを特徴とするもので
ある。
【0017】
【作用】回転ヘッド型磁気記録再生装置において生じる
トラック曲がりは、装置に固有のほぼ一定の傾向をもつ
カーブを描く。そこで、1つの磁気ヘッドについてはト
ラックに対する相対位置誤差信号を検出しそれをフィー
ドバックしてアクチュエータを変位制御するトラッキン
グ精度の高いクローズドループ制御を行う一方で、隣接
するトラックをトレースする他の磁気ヘッドのアクチュ
エータについては、クローズドループ制御におけるアク
チュエータに対する制御信号の情報を引き出し、その情
報に基づいてオープンループ制御により駆動しても、前
者のクローズドループ制御と同様に高精度なトラッキン
グが行える。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係る回転ヘッド型磁気記録再
生装置の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】図2はシングルアジマスの2ヘッド180
度対向構造をもつ上ドラムの概略断面図、図3はその底
面図である。上ドラム30に180度隔てて一対のアク
チュエータ31,32を取り付け、第1のアクチュエー
タ31に単一の磁気ヘッド41を付設し、第2のアクチ
ュエータ32にも単一の磁気ヘッド42を付設してあ
る。その付設においては、従来例のように1トラックピ
ッチTpに相当する段差の調整はそれほど高精度に行わ
なくてよい。なお、便宜上、第1の磁気ヘッド41を磁
気ヘッドAと表し、第2の磁気ヘッド42を磁気ヘッド
Bと表すこともある。アクチュエータ31,32として
は、バイモルフ型圧電アクチュエータを図示してある
が、これに限定する必要はなく、例えば電磁式のボイス
コイルモーター型アクチュエータやその他の方式のアク
チュエータであってもよい。なお、両磁気ヘッド41,
42は再生専用の磁気ヘッドであってもよいし、記録・
再生兼用の磁気ヘッドであってもよい。
【0020】ところで、ヘリカルスキャン方式のVTR
のような回転ヘッド型磁気記録再生装置においては、回
転ドラムのリードの加工精度や磁気テープの走行速度の
変動や幅方向の変動などが要因となって、記録されたト
ラックが曲がるいわゆるトラック曲がりが生じる。しか
し、このトラック曲がりは、各トラックごとにランダム
に生じるわけではなく、磁気記録再生装置に固有のほぼ
一定の傾向をもつカーブを描くものである。そこで、一
方の磁気ヘッドAがクローズドループ制御によるダイナ
ミックトラッキング方式でトラックを高精度にトレーシ
ングし、他方の磁気ヘッドBが磁気ヘッドAによるトレ
ーシング(走査)軌跡をそのまま再現するようにすれ
ば、磁気ヘッドBの方はオープンループ制御であっても
高精度なダイナミックトラッキングが行えることにな
る。本発明は、この考え方に基づいている。
【0021】図1は回転ヘッド型磁気記録再生装置にお
けるダイナミックトラッキングシステムの電気的構成を
示すブロック線図である。第1の磁気ヘッド41(A)
の方は高追従・高安定で高精度なダイナミックトラッキ
ングが行えるフィードバック制御のクローズドループ制
御系に組み込まれ、第2の磁気ヘッド42(B)の方は
フィードバック制御を行わないオープンループ制御系に
組み込まれている。
【0022】図1において、51a,51bは第1のア
クチュエータ駆動回路、31は第1のアクチュエータ、
41は第1の磁気ヘッドA、52は再生回路、53は位
置誤差検出回路、54は加算器である。第1のアクチュ
エータ駆動回路51a,51bは、ループゲイン調整用
等の増幅器やサーボ特性補償用等の各種フィルタ類を主
体として構成され、各定数はクローズドループ制御系が
安定な系となるように設定されている。51a,51b
のように第1のアクチュエータ駆動回路を2つに分けて
記述している理由については後述する。第1のアクチュ
エータ駆動回路51a,51bからアクチュエータ3
1、磁気ヘッド41(A)、再生回路52、位置誤差検
出回路53を経て加算器54に至る回路構成はクローズ
ドループ制御系を構成している。
【0023】第1の磁気ヘッド41(A)によって磁気
テープからピックアップされた信号xは再生回路52に
入力されて再生信号vを生成する。位置誤差検出回路5
3は、その再生信号vを入力し、再生信号vの中からパ
イロット信号を抽出し、その抽出したパイロット信号に
基づいてトレーシングトラックに対する第1の磁気ヘッ
ド41(A)の相対位置誤差量を検出し、それを誤差信
号eとして加算器54にフィードバックする。加算器5
4では基準の駆動信号aと誤差信号eとが加算され、そ
の結果の制御信号bが第1のアクチュエータ駆動回路5
1aに入力される。第1のアクチュエータ駆動回路51
a,51bは制御信号bに基づいて駆動信号dを生成
し、その駆動信号dを第1のアクチュエータ31に出力
する。第1のアクチュエータ31は、駆動信号dによっ
て駆動され、第1の磁気ヘッド41(A)を現在のトレ
ーシングトラックからの位置ずれがゼロに近づくように
変位させる(ダイナミックトラッキング)。
【0024】また、図1において、61はA/Dコンバ
ータ、62はマイクロコンピュータ、62aはサンプリ
ング手段、62bは記憶手段、63はD/Aコンバー
タ、64は平滑化フィルタ、65は第2のアクチュエー
タ駆動回路、32は第2のアクチュエータ、42は第2
の磁気ヘッドBである。A/Dコンバータ61からサン
プリング手段62a、記憶手段62b、D/Aコンバー
タ63、平滑化フィルタ64、アクチュエータ駆動回路
65、アクチュエータ32を経て第2の磁気ヘッド42
(B)に至る回路構成はオープンループ制御系を構成し
ている。
【0025】第2のアクチュエータ駆動回路65に入力
される制御信号c′は、第1の磁気ヘッド41(A)側
の制御信号cをサンプリングしたデータに基づいて生成
されるものである。その生成は、A/Dコンバータ61
から平滑化フィルタ64に至る系によって行われる。サ
ンプリングされるべき制御信号cについては、基本的に
は誤差信号eがフィードバックされる加算器54の直後
から第1のアクチュエータ31に入力される直前までの
信号であればどこから取り出してもよいが、制御帯域に
おいて誤差信号の周波数成分に対して制御信号cの周波
数特性がほぼフラットである点が望ましい。そのような
制御信号cを取り出しているのが、アクチュエータ駆動
回路51a,51bの接続点(分割点)である。
【0026】クローズドループ制御系における制御信号
cは、オープンループ制御系におけるA/Dコンバータ
61によりディジタルデータに変換され、マイクロコン
ピュータ62におけるサンプリング手段62aによって
一定周期でサンプリングされ、第1の磁気ヘッド41
(A)に対する1フィールド走査分の制御信号cのサン
プリングデータが記憶手段62bに記憶される。そし
て、第2の磁気ヘッド42(B)の走査(ヘリカルスキ
ャン)が開始される時刻になると、記憶手段62bから
前記の第1の磁気ヘッド41(A)に対する1フィール
ド走査分の制御信号cのサンプリングデータが記憶手段
62bから先入れ先出し(FIFO)方式で出力開始さ
れ、第2の磁気ヘッド42(B)における1フィールド
走査期間の各時刻に応じたデータが順次的に出力されて
いく。その出力されたデータはD/Aコンバータ63に
よってアナログ信号に変換され、平滑化フィルタ64に
よって平滑化されて第2のアクチュエータ駆動回路65
に対する制御信号c′となる。
【0027】この制御信号c′はクローズドループ制御
系における制御信号cとほぼ同一の波形を有することに
なる。
【0028】第1のアクチュエータ駆動回路51a,5
1bにおける後段のアクチュエータ駆動回路51bは、
入力された制御信号cに基づいて第1のアクチュエータ
31に対する駆動信号dを生成する。同様に、第2のア
クチュエータ駆動回路65は、入力された制御信号c′
に基づいて第2のアクチュエータ32に対する駆動信号
d′を生成する。制御信号cの波形と制御信号c′の波
形とがほぼ同一であるとき、駆動信号d′の波形が駆動
信号dの波形とほぼ同一となるようにすればよい。すな
わち、オープンループ制御系における第2のアクチュエ
ータ駆動回路65は、クローズドループ制御系における
後段のアクチュエータ駆動回路51bと同様の回路構成
となっている。なお、D/Aコンバータ63から出力さ
れる信号は、サンプリングされた制御信号cとは違って
量子化誤差を含んだステップ状の信号となるため(図4
の(c)参照)、これを制御信号cの波形に充分に近づ
けるため平滑化フィルタ64をD/Aコンバータ63と
第2のアクチュエータ駆動回路65との間に挿入してあ
る。
【0029】次に、オープンループ制御系において、制
御信号cをサンプリングしてから第2のアクチュエータ
駆動回路65に対する制御信号c′が出力されるまでの
過程の動作を図4の波形図を用いて説明する。制御信号
cのサンプリング,記憶,出力はすべてマイクロコンピ
ュータ62によって処理される。
【0030】まず、図4の(a)に示すヘッドスイッチ
ング信号の立ち上がり(もしくは立ち下がり)によって
再生ヘッドが第2の磁気ヘッド42(B)から第1の磁
気ヘッド41(A)に切り換わったことが検出される
と、第1の磁気ヘッド41(A)の位置誤差量に応じた
誤差信号eがフィードバックされ、クローズドループ制
御系による第1の磁気ヘッド41(A)のダイナミック
トラッキングが開始され、それと同時に、図4の(b)
に示すようにオープンループ制御系において制御信号c
のサンプリングが開始される。サンプリング点は、1フ
ィールド走査期間を等分割した期間T1 のほぼ中央にと
り、サンプリング周期T1 ごとに順次に制御信号cをサ
ンプリングしていく。すなわち、制御信号cはA/Dコ
ンバータ61によってディジタルデータに変換され、マ
イクロコンピュータ62におけるサンプリング手段62
aがサンプリング周期T1 ごとにデータを取り込み、記
憶手段62b(バッファメモリ)に順次に格納してい
く。これにより、第2の磁気ヘッド42(B)に対する
制御信号データ列が生成される。
【0031】次いで、図4の(a)に示すヘッドスイッ
チング信号の立ち下がり(もしくは立ち上がり)が検出
されると、あるいは、第1の磁気ヘッド41(A)の走
査開始点からヘッド走査期間T2 が経過したことが検出
されると、オープンループ制御系による第2の磁気ヘッ
ド42(B)のダイナミックトラッキングが開始され
る。記憶手段62bからは制御信号データ列がサンプリ
ング周期T1 ごとに順次出力されていく。そして、D/
Aコンバータ63によってアナログ信号に変換される。
ただし、そのアナログ信号は、図4の(c)に示すよう
にステップ状の信号となっている。この信号が平滑化フ
ィルタ64によって平滑化され、図4の(d)に示すよ
うな滑らかなアナログ波形の制御信号c′となる。この
制御信号c′は、クローズドループ制御系における制御
信号cとほぼ同一の波形をなしている。
【0032】制御信号cは第1の磁気ヘッド41(A)
の位置誤差量に応じた誤差信号eに基づいて生成された
ものであり、この制御信号cに基づいて後段のアクチュ
エータ駆動回路51bが駆動信号dを生成し、第1のア
クチュエータ31を駆動して第1の磁気ヘッド41
(A)のダイナミックトラッキングを行っている。これ
は、フィードバック制御を伴うクローズドループ制御で
あるから、第1の磁気ヘッド41(A)のトラッキング
は高精度なものとなる。
【0033】一方、その制御信号cとほぼ同一波形の制
御信号c′がオープンループ制御系において第2のアク
チュエータ駆動回路65に入力され駆動信号d′を生成
し、第2のアクチュエータ32を駆動して第2の磁気ヘ
ッド42(B)のダイナミックトラッキングを行う。し
たがって、この第2の磁気ヘッド42(B)に対するト
ラッキングも、オープンループ制御であるにもかかわら
ず高精度なものとなる。つまり、トラック曲がりがほぼ
等しい隣接トラックに対する第2の磁気ヘッド42
(B)の追従トレーシングがきわめて良好に行われるこ
とになる。
【0034】なお、図4の(c)に示すD/A変換直後
のステップ状のアナログ信号に対しては、第2の磁気ヘ
ッド42(B)の走査期間の直前直後にそれぞれランプ
信号が付加されており、ステップ応答によるアクチュエ
ータの共振を抑える効果をもたせている。また、第2の
磁気ヘッド42(B)の走査開始時刻よりも前に予め走
査開始点の制御信号が出力されており、アクチュエータ
が立ち遅れしないようにしてある。
【0035】第1の磁気ヘッド41(A)はクローズド
ループ制御されるため、第1の磁気ヘッド41(A)に
対する制御信号cは第1のアクチュエータ31がもつヒ
ステリシス成分を打ち消すように生成される。したがっ
て、第2の磁気ヘッド42(B)に対する制御信号c′
を制御信号cとほぼ同等にすることにより、第2のアク
チュエータ32に含まれるヒステリシス成分を補正する
ことなくオープンループ制御によっても第2の磁気ヘッ
ド42(B)の高精度な位置決めが行える。この意味か
らも、第2の磁気ヘッド42(B)は、第1の磁気ヘッ
ド41(A)の走査軌跡とほぼ等しい走査軌跡を得るこ
とができる。
【0036】なお、制御信号cをサンプリングするとき
のサンプリング周波数fsは、アクチュエータの共振周
波数よりも充分に高い周波数を選択するものとする。そ
うすることで、オープンループ制御を行ったときのアク
チュエータの共振成分を低く抑えることができる。
【0037】本発明は上記実施例に限定されるものでは
ない。上記実施例ではクローズドループ制御系がアナロ
グ回路で構成されているが、その一部がマイクロコンピ
ュータを用いたディジタル系で構成されクローズドルー
プ制御系の制御信号がディジタル化(数値化)されてい
るような場合には、A/Dコンバータ61や、マイクロ
コンピュータ62のうちのサンプリング手段62aを省
略して、前記のディジタル化された制御信号値をオープ
ンループ制御系の制御信号値としてそのまま用いればよ
い。
【0038】また、上記実施例では磁気ヘッドが180
度対向の2ヘッド構成となっていたが、磁気ヘッドが3
個以上の場合でも同様にしてトラッキングすることがで
きる。パイロット信号が記録されていないトラックを再
生ヘッドが走査するときは、両隣接トラックからのパイ
ロットクロストーク信号を位置誤差情報としたクローズ
ドループ制御による再生ヘッドの位置決めを行い、その
直後のパイロット信号が記録されているトラックを走査
するときには、クローズドループ制御系の制御信号cを
サンプリングし記憶し、それに基づいて生成した制御信
号c′によりオープンループ制御を行うような構成にな
っていれば、3個以上の再生ヘッドに対してクローズド
ループ制御とオープンループ制御とを交互に行うように
構成して、2ヘッド構成の場合と同様に高精度のトラッ
キングを実現できる。
【0039】ところで、上記実施例において、第1の磁
気ヘッド41(A)と第2の磁気ヘッド42(B)との
間に大きな高さ段差があると、オープンループ制御され
る第2の磁気ヘッド42(B)にオフセット的な位置ず
れが生じていることになり、高精度なトラッキングを行
う上で障害となる場合がある。このような場合には、図
4の(e)に示すような矩形波状信号を第2の磁気ヘッ
ド42(B)の制御信号c′に加算することでオフセッ
トを解消することができる。ここで、第1の磁気ヘッド
41(A)の走査期間内のT3 の期間における信号はア
クチュエータに入力する信号の平均値をほぼゼロにする
ような値をとるようにすれば、アクチュエータの減極を
防ぐことができ、アクチュエータの劣化防止を図れる。
4 の期間における信号は、磁気ヘッド間の高さ段差を
除去するための変位を第2の磁気ヘッド42(B)のア
クチュエータに生じさせるような信号となっており、一
方、T3 の期間では矩形波状信号を加算した後の制御信
号の平均値がほぼゼロに近くなるように計算された値を
とるようにする。図4の(e)に示す矩形波状信号を加
算するには、第2の磁気ヘッド42(B)の制御信号デ
ータ列を生成する際にマイクロコンピュータでの計算処
理で行えばよい。
【0040】また、記録時にも第2の磁気ヘッド42
(B)のアクチュエータに、図4の(e)のような矩形
波状信号を入力し、ヘッド間の高さ段差を除去すること
により、可動ヘッドを用いても記録トラックどうしを重
ねることなく記録することができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、パイロ
ット信号が記録されるようなフォーマットの回転ヘッド
型磁気記録再生装置において、1つのアクチュエータに
単一の磁気ヘッドを付設するシングルヘッド構造であっ
ても高精度なダイナミックトラッキングが実現できる。
パイロット信号の種類数が少なくてすむから信号発生回
路の数も少なくてよく、また、ダブルヘッド構造の場合
のような高さ段差についてのきわめて高い精度が要求さ
れることもなく、製造の歩留まりが良くなるため、コス
トダウンを促進する上で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る回転ヘッド型磁気記録
再生装置におけるダイナミックトラッキングシステムの
電気的構成を示すブロック線図である。
【図2】実施例におけるシングルアジマスの2ヘッド構
造を示す上ドラムの概略断面図である。
【図3】実施例における前記上ドラムを示す概略底面図
である。
【図4】実施例においてオープンループ制御系の動作説
明に供する波形図である。
【図5】従来のダイナミックトラッキングシステムの概
略構成を示すブロック線図である。
【図6】4周波パイロット信号方式で記録されたトラッ
クのフォーマットである。
【図7】2周波パイロット信号の間欠トラック記録方式
で記録されたトラックのフォーマットである。
【図8】2周波パイロット信号の間欠トラック記録方式
で記録されたトラックをシングルヘッドで再生している
状況を示す図である。
【図9】従来例のダブルアジマスの4ヘッド構造を示す
上ドラムの概略底面図である。
【図10】従来例のダブルアジマスヘッドの高さ段差を
示す図である。
【符号の説明】
30……上ドラム 31……第1のアクチュエータ 32……第2のアクチュエータ 41……第1の磁気ヘッド(A) 42……第2の磁気ヘッド(B) 51a……第1のアクチュエータ駆動回路(一部) 51b……第1のアクチュエータ駆動回路(一部) 52……再生回路 53……位置誤差検出回路 54……加算器 61……A/Dコンバータ 62……マイクロコンピュータ 62a……サンプリング手段 62b……記憶手段 63……D/Aコンバータ 64……平滑化フィルタ 65……第2のアクチュエータ駆動回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数を異にするパイロット信号を主信
    号とともに記録する方式の回転ヘッド型磁気記録再生装
    置であって、回転ドラムに配設された複数の磁気ヘッド
    と、各磁気ヘッドをシングルヘッド式に1つずつ付設し
    かつトラック幅方向に変位可能にするアクチュエータ
    と、再生時に、1つのトラックを再生した信号中に含ま
    れるパイロット信号よりトラックに対する磁気ヘッドの
    相対位置誤差信号を検出する手段と、その誤差信号をフ
    ィードバックしてアクチュエータに対する制御信号を生
    成しクローズドループ制御により誤差信号値がゼロに近
    づくように前記アクチュエータを駆動する手段と、前記
    アクチュエータに対する制御信号の情報を記憶する手段
    と、その記憶された制御信号の情報に基づいて他の磁気
    ヘッドのアクチュエータをオープンループ制御により駆
    動するように構成したことを特徴とする回転ヘッド型磁
    気記録再生装置。
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