JPH06207445A - Ｆｒｐ製コンクリート補強材 - Google Patents
Ｆｒｐ製コンクリート補強材Info
- Publication number
- JPH06207445A JPH06207445A JP4282817A JP28281792A JPH06207445A JP H06207445 A JPH06207445 A JP H06207445A JP 4282817 A JP4282817 A JP 4282817A JP 28281792 A JP28281792 A JP 28281792A JP H06207445 A JPH06207445 A JP H06207445A
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- JP
- Japan
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- concrete
- frp
- texture
- reinforcing material
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ＦＲＰ製の利点を生かしながら十分なコンク
リート保持力を得ることができ、しかも簡単な製造工程
で製造できるようにする。 【構成】 マトリックス樹脂を含浸させた強化繊維の束
を硬化処理してなり、かつ外周面に凹凸を設けたＦＲＰ
製コンクリート補強材において、上記凹凸を織目状にす
る。
リート保持力を得ることができ、しかも簡単な製造工程
で製造できるようにする。 【構成】 マトリックス樹脂を含浸させた強化繊維の束
を硬化処理してなり、かつ外周面に凹凸を設けたＦＲＰ
製コンクリート補強材において、上記凹凸を織目状にす
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート補強材
で、特にＦＲＰ（繊維強化プラスチック）製のコンクリ
ート補強材に関するものである。
で、特にＦＲＰ（繊維強化プラスチック）製のコンクリ
ート補強材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】コンクリート及びプレストレストコンク
リートを補強する補強材として、広く一般に鋼材使用さ
れているが、近年セメントに混合される骨材として海砂
が使用されるようになり、この海砂に付着している塩分
等が上記補強材である鋼材を腐食させるという大きな問
題が発生している。鋼材の腐食により、鋼材とコンクリ
ートとの接着力が低下したり、腐食に伴う鋼材の体積膨
脹によるコンクリート構造物のひび割れ等が発生し、コ
ンクリート構造物の耐久性を著しく損なってしまう。そ
こで、近年腐食の心配のないＦＲＰ製のロッドがコンク
リート補強材として用いられるようになってきた。そし
て上記ＦＲＰ製のコンクリート補強材も、鋼製のものと
同様に、外周面に凹凸を設けてコンクリートとの結合が
強固になるようにしているが、従来のものは図１（ａ）
に示すように、ＦＲＰ製ロッドａの外周に切削加工によ
り溝ｂを設けており、また図１（ｂ）に示す実開昭６２
−１４０１１５号公報にて開示されたものはＦＲＰ製ロ
ッドの芯体ｃに別のＦＲＰ製紐体ｄを巻き付け接着して
それぞれ凹凸部を設けるようにしている。
リートを補強する補強材として、広く一般に鋼材使用さ
れているが、近年セメントに混合される骨材として海砂
が使用されるようになり、この海砂に付着している塩分
等が上記補強材である鋼材を腐食させるという大きな問
題が発生している。鋼材の腐食により、鋼材とコンクリ
ートとの接着力が低下したり、腐食に伴う鋼材の体積膨
脹によるコンクリート構造物のひび割れ等が発生し、コ
ンクリート構造物の耐久性を著しく損なってしまう。そ
こで、近年腐食の心配のないＦＲＰ製のロッドがコンク
リート補強材として用いられるようになってきた。そし
て上記ＦＲＰ製のコンクリート補強材も、鋼製のものと
同様に、外周面に凹凸を設けてコンクリートとの結合が
強固になるようにしているが、従来のものは図１（ａ）
に示すように、ＦＲＰ製ロッドａの外周に切削加工によ
り溝ｂを設けており、また図１（ｂ）に示す実開昭６２
−１４０１１５号公報にて開示されたものはＦＲＰ製ロ
ッドの芯体ｃに別のＦＲＰ製紐体ｄを巻き付け接着して
それぞれ凹凸部を設けるようにしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のＦＲＰ製の
コンクリート補強材のうち、図１（ａ）に示す前者のも
のは図１（ｃ）に示すように、溝ｂを加工する際にロッ
ドａを構成する外周側の強化繊維ｅを切断してしまうた
め、ＦＲＰ自体の引張強度を低下させてしまうという問
題点があった。。さらにこの従来例では、強化繊維が切
断されるために、芯体と凹凸部はマトリックス樹脂によ
ってのみ接合されているため、コンクリート補強材とし
て使用された場合、コンクリート体へかかる種々の荷重
による芯体と凹凸部間に生じる剪断応力に対する抵抗力
の向上は期待できない。
コンクリート補強材のうち、図１（ａ）に示す前者のも
のは図１（ｃ）に示すように、溝ｂを加工する際にロッ
ドａを構成する外周側の強化繊維ｅを切断してしまうた
め、ＦＲＰ自体の引張強度を低下させてしまうという問
題点があった。。さらにこの従来例では、強化繊維が切
断されるために、芯体と凹凸部はマトリックス樹脂によ
ってのみ接合されているため、コンクリート補強材とし
て使用された場合、コンクリート体へかかる種々の荷重
による芯体と凹凸部間に生じる剪断応力に対する抵抗力
の向上は期待できない。
【０００４】また図１（ｂ）に示す後者のものは、芯体
ｃ及び凹凸部を作る紐体ｄのそれぞれのＦＲＰ自体の引
張強度の低下はないが、この場合も芯体ｃと凹凸部用の
紐体ｄは樹脂により接合されているため、上記従来例と
同様、耐剪断力という点では不利である。以上の点は、
これらコンクリート補強材をプレストレスト用の補強材
として使用した場合も同様であり、コンクリート固化後
の張力解放によって補強材には残留応力があるため、芯
体と凹凸部間に大きな剪断力が作用して、この両者が剥
離してしまうおそれがあった。
ｃ及び凹凸部を作る紐体ｄのそれぞれのＦＲＰ自体の引
張強度の低下はないが、この場合も芯体ｃと凹凸部用の
紐体ｄは樹脂により接合されているため、上記従来例と
同様、耐剪断力という点では不利である。以上の点は、
これらコンクリート補強材をプレストレスト用の補強材
として使用した場合も同様であり、コンクリート固化後
の張力解放によって補強材には残留応力があるため、芯
体と凹凸部間に大きな剪断力が作用して、この両者が剥
離してしまうおそれがあった。
【０００５】さらに上記従来のコンクリート補強材を製
造する場合において、ロッド状に成形した後、これに凹
凸部をつけるための２次工程を必要とするため製造工程
が多いという問題があった。
造する場合において、ロッド状に成形した後、これに凹
凸部をつけるための２次工程を必要とするため製造工程
が多いという問題があった。
【０００６】本発明は上記のことにかんがみなされたも
ので、腐食しないというＦＲＰ製の利点を生かしなが
ら、かつコンクリートに対する保持力を十分保持でき、
しかも芯体に対する凹凸部に作用する剪断力を極めて小
さくできると共に、この凹凸部に作用する集中応力が分
散されて、十分な引張強度を得ることができ、また切削
加工などの２次加工などの２次工程を必要しないで簡単
な製造工程で製造することができるＦＲＰ製コンクリー
ト補強材を提供することを目的とするものである。
ので、腐食しないというＦＲＰ製の利点を生かしなが
ら、かつコンクリートに対する保持力を十分保持でき、
しかも芯体に対する凹凸部に作用する剪断力を極めて小
さくできると共に、この凹凸部に作用する集中応力が分
散されて、十分な引張強度を得ることができ、また切削
加工などの２次加工などの２次工程を必要しないで簡単
な製造工程で製造することができるＦＲＰ製コンクリー
ト補強材を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るＦＲＰ製コンクリート補強材は、外周
面に凹凸を設けたＦＲＰ製コンクリート補強材におい
て、上記凹凸を繊維等が有する織目状にする。そして上
記織目状の凹凸を帯状に、かつ螺線状、あるいは環状
に、さらに全周面に設ける。上記織目状の凹凸の深さは
０．０５〜０．５ｍｍする。
に、本発明に係るＦＲＰ製コンクリート補強材は、外周
面に凹凸を設けたＦＲＰ製コンクリート補強材におい
て、上記凹凸を繊維等が有する織目状にする。そして上
記織目状の凹凸を帯状に、かつ螺線状、あるいは環状
に、さらに全周面に設ける。上記織目状の凹凸の深さは
０．０５〜０．５ｍｍする。
【０００８】
【作 用】ＦＲＰ製コンクリート補強材の表面に設け
られる凹凸は織目状であることにより、このＦＲＰ製コ
ンクリート補強材を構成する強化繊維は、これの外周部
で切断等の悪影響を受けることがない。そして外周面に
設けられた織目状の凹凸によって十分なコンクリート保
持力が得られる。
られる凹凸は織目状であることにより、このＦＲＰ製コ
ンクリート補強材を構成する強化繊維は、これの外周部
で切断等の悪影響を受けることがない。そして外周面に
設けられた織目状の凹凸によって十分なコンクリート保
持力が得られる。
【０００９】
【実 施 例】本発明のそれぞれ異なる実施例を図１
（ａ），（ｂ），（ｃ）に基づいて説明する。図１
（ａ）は第１実施例を示すもので、マトリックス樹脂を
含浸させた強化繊維の束からなる芯体１の表面に、帯状
の織目２が螺線状に設けられた状態で硬化されている。
（ａ），（ｂ），（ｃ）に基づいて説明する。図１
（ａ）は第１実施例を示すもので、マトリックス樹脂を
含浸させた強化繊維の束からなる芯体１の表面に、帯状
の織目２が螺線状に設けられた状態で硬化されている。
【００１０】上記織目２の作成は、芯体１がまだ軟い状
態のときに、織物のテープや網状ネット等の織目を有す
る繊維等からなるテープ状の被覆物を芯材１に螺線状に
巻付け、そのまま熱処理にてマトリックス樹脂を硬化さ
せ、その後、上記被覆物を剥離することによって作成さ
れる。
態のときに、織物のテープや網状ネット等の織目を有す
る繊維等からなるテープ状の被覆物を芯材１に螺線状に
巻付け、そのまま熱処理にてマトリックス樹脂を硬化さ
せ、その後、上記被覆物を剥離することによって作成さ
れる。
【００１１】また上記織目２によりつくられる凹凸の深
さは０．０５〜０．５ｍｍが適当である。この凹凸の深
さは、所望するコンクリート付着力を得た上で、引張強
度の低下を最小限にさせえることができる必要がある。
本発明の発明者が実験を行った結果、上記織目２の深さ
が０．５ｍｍ以上ではコンクリート付着力はあまり高く
ならなくなり、０．０５ｍｍ以下ではコンクリート付着
力は極端に低下することがわかった。このことから織目
２の凹凸の深さは０．０５〜０．５ｍｍに設定した。
さは０．０５〜０．５ｍｍが適当である。この凹凸の深
さは、所望するコンクリート付着力を得た上で、引張強
度の低下を最小限にさせえることができる必要がある。
本発明の発明者が実験を行った結果、上記織目２の深さ
が０．５ｍｍ以上ではコンクリート付着力はあまり高く
ならなくなり、０．０５ｍｍ以下ではコンクリート付着
力は極端に低下することがわかった。このことから織目
２の凹凸の深さは０．０５〜０．５ｍｍに設定した。
【００１２】図１（ｂ）は第２実施例を示すもので、芯
体１の表面に帯状の織目２をたすきがけの螺線状に設け
てある。図１（ｃ）は第３実施例を示すもので、芯体１
の表面の全面に織目２を隙間なく設けてある。
体１の表面に帯状の織目２をたすきがけの螺線状に設け
てある。図１（ｃ）は第３実施例を示すもので、芯体１
の表面の全面に織目２を隙間なく設けてある。
【００１３】上記第２の実施例において、織目２の幅を
５ｍｍ、凹凸の深さを０．１ｍｍにした場合、コンクリ
ート圧縮強度は３９９ｋｇ／ｃｍ2 でコンクリート付着
力は９８ｋｇ／ｃｍ2 を得た。なお上記第１〜第３の実
施例以外に、織目２は軸方向に所定間隔をあけてリング
状に設ける等、その形状は任意である。
５ｍｍ、凹凸の深さを０．１ｍｍにした場合、コンクリ
ート圧縮強度は３９９ｋｇ／ｃｍ2 でコンクリート付着
力は９８ｋｇ／ｃｍ2 を得た。なお上記第１〜第３の実
施例以外に、織目２は軸方向に所定間隔をあけてリング
状に設ける等、その形状は任意である。
【００１４】
【発明の効果】本発明によれば、外周面に設けられる凹
凸によって外周部における強化繊維が悪影響を受けるこ
とがなくなり、腐食しないというＦＲＰ製の利点を生か
しながら、かつコンクリートに対する保持力を十分保持
でき、しかも芯体に対する凹凸部に作用する剪断力を極
めて小さくできると共に、この凹凸部に作用する集中応
力が分散されて、十分な引張強度を得ることができる。
また切削加工などの２次加工などの２次工程を必要しな
いで簡単な製造工程で製造することができる。
凸によって外周部における強化繊維が悪影響を受けるこ
とがなくなり、腐食しないというＦＲＰ製の利点を生か
しながら、かつコンクリートに対する保持力を十分保持
でき、しかも芯体に対する凹凸部に作用する剪断力を極
めて小さくできると共に、この凹凸部に作用する集中応
力が分散されて、十分な引張強度を得ることができる。
また切削加工などの２次加工などの２次工程を必要しな
いで簡単な製造工程で製造することができる。
【図１】（ａ），（ｂ）はそれぞれ異なる従来例を示す
正面図である。（ｃ）は（ａ）のＡ−Ａ線に沿う拡大断
面図である。
正面図である。（ｃ）は（ａ）のＡ−Ａ線に沿う拡大断
面図である。
【図２】（ａ），（ｂ），（ｃ）は本発明の第１・第２
・第３の実施例を示す正面図である。
・第３の実施例を示す正面図である。
１…芯体、２…織目。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｌ 31:10 4Ｆ
Claims (5)
- 【請求項１】 マトリックス樹脂を含浸させた強化繊維
の束を硬化処理してになり、かつ外周面に凹凸を設けた
ＦＲＰ製コンクリート補強材において、上記凹凸を繊維
等が有する織目状にしたことを特徴とするＦＲＰ製コン
クリート補強材。 - 【請求項２】 織目状の凹凸を帯状に、かつ螺線状に設
けたことを特徴とする請求項１記載のＦＲＰ製コンクリ
ート補強材。 - 【請求項３】 織目状の凹凸を帯状に、かつ環状に設け
たことを特徴とする請求項１記載のＦＲＰ製コンクリー
ト補強材。 - 【請求項４】 織目状の凹凸を全周面に設けたことを特
徴とする請求項１記載のＦＰＲ製コンクリート補強材。 - 【請求項５】 織目状の凹凸の深さを０．０５〜０．５
ｍｍにしたことを特徴とする請求項１記載のＦＲＰ製コ
ンクリート補強材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28281792A JP3291500B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | Ｆｒｐ製コンクリート補強材の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28281792A JP3291500B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | Ｆｒｐ製コンクリート補強材の成形方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06207445A true JPH06207445A (ja) | 1994-07-26 |
| JP3291500B2 JP3291500B2 (ja) | 2002-06-10 |
Family
ID=17657473
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28281792A Expired - Fee Related JP3291500B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | Ｆｒｐ製コンクリート補強材の成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3291500B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08199734A (ja) * | 1995-01-20 | 1996-08-06 | Railway Technical Res Inst | 繊維強化プラスチック中空ロッドの端部拡大用のクサビ |
| JPH08199733A (ja) * | 1995-01-20 | 1996-08-06 | Railway Technical Res Inst | 繊維強化プラスチックロッド |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6351014U (ja) * | 1986-09-22 | 1988-04-06 | ||
| JPS63247457A (ja) * | 1987-04-02 | 1988-10-14 | 株式会社 メツクラボラトリ−ズ | コンクリ−ト補強筋材 |
| JPH03218817A (ja) * | 1989-11-02 | 1991-09-26 | Nippon Petrochem Co Ltd | 表面に凸条を有する繊維強化プラスチック製ロッド及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-10-21 JP JP28281792A patent/JP3291500B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6351014U (ja) * | 1986-09-22 | 1988-04-06 | ||
| JPS63247457A (ja) * | 1987-04-02 | 1988-10-14 | 株式会社 メツクラボラトリ−ズ | コンクリ−ト補強筋材 |
| JPH03218817A (ja) * | 1989-11-02 | 1991-09-26 | Nippon Petrochem Co Ltd | 表面に凸条を有する繊維強化プラスチック製ロッド及びその製造方法 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08199734A (ja) * | 1995-01-20 | 1996-08-06 | Railway Technical Res Inst | 繊維強化プラスチック中空ロッドの端部拡大用のクサビ |
| JPH08199733A (ja) * | 1995-01-20 | 1996-08-06 | Railway Technical Res Inst | 繊維強化プラスチックロッド |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3291500B2 (ja) | 2002-06-10 |
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