JPH06206752A - 高流動コンクリート配合組成物 - Google Patents

高流動コンクリート配合組成物

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JPH06206752A
JPH06206752A JP1794293A JP1794293A JPH06206752A JP H06206752 A JPH06206752 A JP H06206752A JP 1794293 A JP1794293 A JP 1794293A JP 1794293 A JP1794293 A JP 1794293A JP H06206752 A JPH06206752 A JP H06206752A
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JP
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concrete
water
cellulose
composition
agent
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JP1794293A
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Yoshiro Onda
吉朗 恩田
Tsutomu Yamakawa
勉 山川
Takeaki Miyamoto
武明 宮本
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
    • C04B24/38Polysaccharides or derivatives thereof
    • C04B24/383Cellulose or derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/44Thickening, gelling or viscosity increasing agents

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高流動性かつ高充填性で材料分離抵抗性に優
れ、かつブリージングが少なくバイブレーターなどによ
る振動締め固めが不要であり、しかも気泡の巻き込みが
少なく凍結融解抵抗性にも優れており、高品質かつ高耐
久性のコンクリートを与える高流動コンクリート配合組
成物を得る。製造時の作業が簡単で騒音を伴うこともな
く、このため工程管理が容易であり、 【構成】 セメント結合材、骨材、水、各種混和剤を配
合してなるコンクリート配合組成物に、増粘剤としてO
−2,3−ジヒドロキシプロピルセルロース又はその誘
導体を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメント,骨材、水な
どの分離が少なくかつ流動性に優れ、振動などによる締
め固めが不要で、品質の優れた高耐久性のコンクリート
構造体或いはコンクリート二次製品を得ることができる
高流動コンクリート配合組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
コンクリート構造体及びコンクリート二次製品は、セメ
ント,骨材、水などの他に減水剤、流動化剤、AE剤、
高性能AE減水剤などの混和剤を添加したコンクリート
配合組成物から製造される。
【0003】しかし、従来のコンクリート配合組成物
は、これからコンクリート構造体やコンクリート二次製
品を製造する場合、その製造時に骨材の沈降分離が起こ
ってセメントと骨材とが不均一に分布したコンクリート
になってしまうばかりでなく、水のブリージングが起こ
ってコンクリート内部に水が滞留し、その空隙率により
欠陥が生じるため、バイブレーターなどによる振動締め
固めが必須である。それ故、製造時の作業が熟練を要す
るばかりでなく、作業の内容も重労働でかつ騒音を伴う
場合が多く、このため工程管理が難しい上、高品質、高
耐久性のコンクリートを得ることが困難であった。
【0004】これらの問題を解決するためには、コンク
リート配合組成物の流動性を改善することが必要であ
り、このためコンクリート配合組成物の単位水量を増や
したり、流動化剤や減水剤を配合して高流動化すること
が試みられているものの、依然材料分離やブリージング
が起こり易く、この方法はコンクリートの強度や耐久性
の満足な改善策とは言い難いものであった。
【0005】一方、近年、骨材などの材料分離がなく、
かつブリージングの少ない高流動化コンクリートとし
て、セルロース系又はアクリル系の増粘剤を添加した高
流動化コンクリートや締め固め不要コンクリートが開発
されている(特開平1−160852号、同1−160
853号、同3−45544号、同3−237049号
公報など)。また、これらの中では主としてセルロース
系の混和剤、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HE
C)、ヒドロキシエチルエチルセルロース(HEEC)
などを添加した水中不分離性コンクリートが実用化され
ている。
【0006】しかしながら、これらのセルロース系増結
剤を配合した水中不分離性コンクリートは、セルロース
系混和剤による気泡の巻き込みが多いためコンクリート
中の空気量が多くなり、通常コンクリートの空気量であ
る4±1%の規格をクリアーすることが困難であった。
この欠点を改善するには、消泡剤を添加するか、あるい
はセルロース系混和剤の添加量を少なくすることが望ま
しいが、消泡剤を添加しても空気量を4±1%にコント
ロールすることが難しいばかりでなく、凍結融解抵抗性
に有効な気泡までも消してしまい、凍結融解抵抗性が低
下してしまうという問題があり、またセルロース系混和
剤の添加量を少なくすると流動性向上をセルロース系の
混和剤に期待することは難しい。それ故、セルロース系
混和剤添加コンクリートは、一般のコンクリートとして
適用することは困難であった。
【0007】従って、ブリージング、材料分離抵抗性、
流動性、充填性、起泡性、凍結融解抵抗性等の改善され
た高品質の高流動コンクリート配合組成物の開発が望ま
れていた。
【0008】本発明は上記要望に応えるためになされた
もので、高流動性かつ高充填性で材料分離抵抗性に優
れ、かつブリージングが少なくバイブレーターなどによ
る振動締め固めが不要であり、しかも気泡の巻き込みが
少なく凍結融解抵抗性にも優れ、高耐久性のコンクリー
ト構造体やコンクリート二次製品を与えることができる
高流動コンクリート配合組成物を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、セメント結
合材、骨材、水、更に必要に応じ減水剤、流動化剤、A
E剤、高性能AE減水剤などの各種混和剤を配合してな
るコンクリート配合組成物に対し、増粘剤としてO−
2,3−ジヒドロキシプロピルセルロース又はその誘導
体を配合することにより、高流動性かつ高充填性で材料
分離抵抗性に優れ、かつブリージングが少なくバイブレ
ーターなどによる振動締め固めが不要で、製造時の作業
が簡単であり、騒音を伴うこともなく、このため工程管
理も容易である上、従来のセルロース系増粘剤添加のセ
メント配合組成物に比べて気泡の巻き込みが少なく、消
泡剤を添加しなくても空気量のコントロールが容易であ
り、凍結融解抵抗性にも優れた高流動コンクリート配合
組成物を得ることができ、この組成物は高品質、高耐久
性のコンクリート構造体及びコンクリート二次製品を与
えることを知見し、本発明をなすに至った。
【0010】従って、本発明は、増粘剤として水溶性の
O−2,3−ジヒドロキシプロピルセルロース又はその
誘導体を配合したことを特徴とする高流動コンクリート
配合組成物を提供する。
【0011】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の高流動コンクリート配合組成物は、セメン
ト結合材、骨材、水、更に必要に応じ各種混和剤を配合
してなるコンクリート配合組成物に、増粘剤とし水溶性
のO−2,3−ジヒドロキシプロピルセルロース又はそ
の誘導体(以下、これらを総称してDHPCと略す)を
配合したものである。
【0012】ここで、このDHPCは、セルロースと3
−クロロ−1,2−プロパンジオール、グリシドールな
どのジヒドロキシプロピル化剤とを不均一反応系又は均
一反応系によって反応させることによって容易に得るこ
とができる。この場合、不均一反応は、セルロースをア
セトン、ジオキサン、イソプロピルアルコール、ピリジ
ンなどの親水性有機溶剤に分散させた後、アルカリ物質
の存在下でジヒドロキシプロピル化剤を添加して反応さ
せる方法が採用し得る。また、均一反応は、セルロース
をジメチルアセトアミド/LiCl、ジメチルスルホキ
サイド/パラホルムアルデヒドなどの非水系溶剤に溶解
した後、アルカリ物質の存在下でジヒドロキシプロピル
化剤を添加して反応させる方法が採用し得る。
【0013】本発明で用いるDHPCは、セルロースの
単位グルコース当りの3つの水酸基の一部がジヒドロキ
シプロピル基で置換されたものであり、コンクリートに
添加した場合に増粘効果があれば、その置換度や単位グ
ルコース当りの置換モル数(M.S)に特に限定はない
が、上記不均一反応系で得られたDHPCを用いる場合
は、M.Sが1〜4.5モルのもの、均一反応系で得ら
れたDHPCを用いる場合はM.Sが0.5〜3モルの
ものが好ましい。
【0014】また、DHPCのセルロースの単位グルコ
ース当りの3つの水酸基のうちジヒドロキシプロピル基
で置換された基以外の基は、未置換であっても、あるい
は他の基で置換されていてもよい。他の置換基として
は、例えばヒドロキシプロピル基、ヒドロキシエチル
基、ヒドロキシブチル基、メチル基、エチル基、カルボ
キシメチル基、スルホエチル基等が挙げられる。
【0015】DHPCの粘度は特に限定されないが、2
0℃においてその1%水溶液をB型粘度計で測定した値
で10〜10000cp、特に100〜5000cpで
あることが望ましい。粘度が10cpに満たないと骨材
沈降抑制に必要な粘性が得られず、材料分離抵抗性に劣
る場合があり、10000cpを超えると経済的に不利
になる場合がある。
【0016】なお、DHPCの粘度は、用いられるセメ
ントや骨材、混和材料等の材料の種類や配合量に応じ、
またコンクリートの用途(コンクリート構造体であるか
二次製品であるか等)、一般コンクリート、逆巻コンク
リート、高強度コンクリート等のコンクリートの種類な
どに応じて調整することが好ましい。
【0017】また、DHPCの1%水溶液の表面張力
は、50dyne/cm以上が好ましい。
【0018】本発明組成物においてDHPCの添加量
は、本組成物により形成される構造物の違い、使用する
セメント結合材の種類やその組成、骨材の形状の違い、
細骨材と粗骨材との比率、水比などによって異なるが、
通常セメント結合材の0.005〜0.5%(重量%、
以下同様)、特に0.05〜0.25%とすることが望
ましい。添加量が0.005%に満たないと骨材沈降抑
制に必要な粘性が得られず、材料分離抵抗性に劣る場合
がある。また、0.5%を超えることは経済性の面から
あまり推奨されない。
【0019】本発明組成物には、上記DHPC以外に本
発明の効果を妨げない範囲でその他の増粘剤、例えばヒ
ドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシブチルセルロース、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
スルホエチルセルロースやこれらの混合エーテル、澱
粉、ザンタンガム、アラビアガム、ウエランガム、アル
ギン酸ナトリウム等の天然多糖類、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、
ポリアクリル酸ナトリウム等の合成高分子化合物などの
水溶性高分子化合物を添加することができる。
【0020】本発明のコンクリート配合組成物は、上述
したようにDHPCをセメント結合材、骨材、水、DH
PC以外の混和剤等と共に混合してなるものである。
【0021】ここで、セメント結合剤としては、普通ポ
ルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセ
メント、シリカセメント等の他、高炉スラグ、フライア
ッシュ等の結合材や石粉、シリカフューム等のポゾラン
反応を有するものなどの1種又は2種以上を使用し得
る。
【0022】セメント結合材の使用量は、コンクリート
1m3中に普通ポルトランドセメントの場合で250〜
450kg、通常は300〜400kgが好適である
が、高炉スラグやフライアッシュ等のセメント結合材を
使用する場合や高強度コンクリートとする場合はこの限
りではない。
【0023】また骨材としては、砂等の細骨材、粉石等
の粗骨材の他、軽量骨材であるパーライト等を使用する
ことができ、その使用量はコンクリート1m3中に16
00〜1900kgとすることが望ましい。
【0024】更に、水量はセメント結合材の水和に必要
な最低量とすることが望ましいが、高流動性、高充填性
を満足させるには通常のコンクリートの場合でコンクリ
ート1m3中に130〜200kg、特に150〜17
0kgの範囲とすることが好ましい。
【0025】DHPC以外の混和剤としては、ヴィンソ
ルに代表される樹脂酸石鹸系やポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル
系、アルキルベンゼンスルホネート等のスルホネート
系、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルホス
フェート等のリン酸エステル系、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタ
ンオレート、イミダゾリンベタイン系等のアニオン界面
活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤などがA
E剤として用いられる他、減水剤やAE減水剤として例
えばリグニンスルホン酸塩及びその誘導体、オキシカル
ボン酸塩、ポリオール誘導体、ポリオキシエチレンアル
キルアリルエーテル誘導体等が、流動化剤として例えば
ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物(ナフタリン
系)、メラミン樹脂スルホン酸ホルマリン縮合物(メラ
ミン系)、オレフィン・マレイン酸共重合物塩(カルボ
ン酸系)、リグニンスルホン酸塩(リグニン系)等が添
加される。また、高性能AE減水剤としては、上記した
流動化剤や高性能AE減水剤を改良したものや新しく開
発されたリグニンスルホン酸誘導体、ポリエーテルカル
ボン酸系高分子化合物、変性メチロールメラミン縮合
物、ポリカルボン酸エーテル系複合物、ナフタレンスル
ホン酸縮合物、リグニンスルホン酸誘導体等が用いられ
る。その他、必要に応じて膨張剤、発泡剤、発熱抑制剤
などを本発明の効果を妨げない範囲で適宜添加すること
もできる。
【0026】上記AE剤、減水剤、AE減水剤、流動化
剤、高性能AE減水剤などの混和剤は、コンクリートの
空気量、水量、流動性のコントロールに用いられるもの
であり、特にその添加量に制限はないが、AE剤はコン
クリート1m3当り5〜1000kg用いることが望ま
しく、減水剤、AE減水剤、流動化剤、高性能AE減水
剤などはそれぞれセメント結合材に対して0.1〜5%
の範囲で用いることが望ましい。
【0027】本発明のコンクリート配合組成物の代表例
としては、下記処方を例示することができる。 セメント結合材 250〜450kg/m3 骨材 1600〜1900kg/m3 水 140〜230kg/m3 DHPC 0.05〜5.0kg/m3 AE剤 5〜800g/m3 高性能AE減水剤 1〜20L/m3 更により好適な処方として下記処方を例示することがで
きる。。 セメント結合材 300〜400kg/m3 骨材 1650〜1850kg/m3 水 165〜185kg/m3 DHPC 0.15〜3.0kg/m3 AE剤 10〜500g/m3 高性能AE減水剤 3〜10L/m3
【0028】本発明のコンクリート配合組成物は、常法
に従って製造することができ、例えば生コンプラント又
は現場においてセメント結合材、骨材及び水からなる混
合物にDHPCを添加し、更にその必要に応じ高性能A
E減水剤等を添加すると共に、AE剤を加え、撹拌混合
することによって製造することができる。
【0029】このようにして得られる本発明のコンクリ
ート配合組成物は、ブリージング率が0〜0.5%、ス
ランプフロー値が45〜80cmであることが好まし
く、これにより締め固めを行わなくとも優れた強度及び
品質を有するコンクリート構造体及びコンクリート二次
製品を与える。
【0030】
【発明の効果】本発明の高流動コンクリート配合組成物
は、高流動性かつ高充填性で材料分離抵抗性に優れ、か
つブリージングが少なくバイブレーターなどによる振動
締め固めが不要であるので、製造時の作業が簡単で騒音
を伴うこともなく、このため工程管理が容易であり、し
かも気泡の巻き込みが少なく消泡剤を添加しなくても空
気量のコントロールが容易であり、凍結融解抵抗性にも
優れており、高品質かつ高耐久性のコンクリート構造体
及びコンクリート二次製品を与える。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。
【0032】〔実施例1〜5、比較例1〜3〕ウッドパ
ルプの粉末2重量部をLiCl9.8重量部とジメチル
アセトアミド(DMAc)80.2重量部からなる溶剤
に溶かして、セルロース溶液を調製した後、これに2重
量部の粉末状NaOHと9.1重量部のグリシドールを
加え、撹拌下、50℃で12時間反応させた。次に、反
応液に氷酢酸を加えて中和後、このものにアセトンを加
えて生成物を析出させ、更にアセトンで洗浄後、脱液、
乾燥することにより、精製された水溶性のDHPC2.
4重量部を得た。このDHPCはC−13NMRで分析
したところ、ジヒドロキシプロピル基の置換モル数が
0.70で、1%水溶液の粘度をB型粘度計で測定した
結果は460cp(20℃)であった。また、同様の均
一反応系により、粘度、置換モル数の異なるものを得
た。得られたDHPCを用い、下記方法に従ってコンク
リート配合組成物を調製し、特性を調べた。
【0033】コンクリートによる評価については、最大
骨材寸法(Gmax):20mm、細骨材率(s/
a):50%、細骨材:863kg/m3、粗骨材:8
73kg/m3からなる骨材に、表1に示すDHPC、
セメント結合材、水、高性能AE減水剤及びAE剤を加
え、55リットルパン型強制練りミキサーを用いて空練
り1分間、本練り3分間練り混ぜ、空気量、スランプフ
ロー(プレーンのみスランプ)、充填性、凍結融解抵抗
性及び圧縮強度の測定を行った。結果を表1に示す。
【0034】なお、各例において使用した材料及び試験
方法は次の通りである。 (1)DHPC:ジヒドロキシプロピルセルロース ジヒドロキシプロピル基置換モル数、1%水溶液粘度
(B型粘度計、20℃)及び表面張力が表1に示すも
の。 (2)HPMC:ヒドロキシプロピルメチルセルロース メトローズ(信越化学工業社製) (3)細骨材: 信濃川産、川砂(吸水率:1.92%、比重:2.6
0、F.M.:2.82) (4)粗骨材: 新井市下濁川産、砕石(吸水率:1.88%、比重:
2.63、F.M.:6.72) (5)普通ポルトランドセメント:(表中OPCと略
す) 比重3.15、秩父セメント社製 (6)高炉スラグ:(表中Slagと略す) 比重2.90、セラメント(第一セメント社製) (7)フライアッシュ:(表中Faと略す) 比重2.11、常磐フライアッシュ(常磐火力産業社
製) (8)高性能減水剤: レオビルドNL−4000(ポゾリス物産社製) (9)AE剤: ヴィンソル(山宗化学社製) (10)消泡剤: SN−14HP(サンノプコ社製)
【0035】(コンクリート試験、試験方法) (1)スランプフロー:水中不分離性コンクリート・マ
ニュアル、付録1:水中不分離性コンクリートの試験に
おけるスランプフロー試験に準ずる(JIS A−11
01 コンクリートのスランプ試験方法に準じて行い、
5分後に広がりを測定する。) (2)充填性:318mm×318mm×400mmの
大きさの鉄製容器の底に鉄筋(D−16)を用いた目開
き50mmの鉄筋網を取り付けた装置に、コンクリート
30リットルを詰め、5分後の排出量を測定し、式
〔(鉄筋通過量/充填量)×100=鉄筋通過量
(%)〕より求めた鉄筋通過量(%)で表わす。 (3)凍結融解抵抗性:JIS A−6204(コンク
リート用化学混和剤)の付属書における、2.コンクリ
ートの耐凍結融解試験法による耐凍結融解サイクル、3
00サイクル後の相対動弾性係数(%)で表わす。
【0036】
【表1】 *1:OPC(普通ポルトランドセメント) *2:Slag(高炉スラグ) *3:Fa(フライアッシュ) *4:W(水) *5:凍結融解抵抗性:凍結融解300サイクル後の相
対動弾性係数の値 *6:DHPC置換モル数:セルロースのグルコース環
単位当りに付加したジヒドロキシプロピル基のモル数。 HPMC置換モル数:セルロースのグルコース環単位当
りに付加したヒドロキシアルコキシル基のモル数。な
お、グルコース環単位中の水酸基がメトキシル基で置換
された平均個数は1.40。 *7:スランプフロー:比較例2(プレーン)のみ、ス
ランプの値 *8:比較例2:セルロースエーテル無添加(プレー
ン) *9:比較例3:消泡剤としてSN−14HPを250
g/m3添加して空気量を調整
【0037】表1の結果より、本発明に係るDHPCを
配合したコンクリート配合組成物(実施例1〜5)は、
高流動性かつ高充填性で材料沈降が見られず、ブリージ
ングもなく、凍結融解抵抗性にも優れていることが確認
された。これらに対して、混和剤無添加のもの(比較例
2)は、流動性、充填性に劣り、水溶性高分子化合物と
してHPMCを用いたもの(比較例3)は、充填性、骨
材沈降抑制性は良好であるものの、空気量の調整に消泡
剤を必要とし、凍結融解抵抗性にも劣るものであった。
なお、DHPCを用いても、それが水不溶性のもの(比
較例1)は、本発明の目的を達成し得ないものであっ
た。
【0038】〔実施例6〜10〕リンターパルプの粉末
1重量部をアセトン15重量部に分散させた後、濃度1
5.6重量%のカセイソーダ水溶液2.4重量部を加
え、良く撹拌混合してアルカリセルロースを製造した。
次に、50℃に昇温した後、グリシドール2.7重量部
を加え、5時間反応させた。反応終了後氷酢酸を加え、
中和した反応液を濾過し、次いでケーキ状の粗生成物
を、水/アセトン/メタノール(2/4/4、容積比)
混合液で3回洗浄後、脱液、乾燥することにより、精製
された水溶性のDHPC1.8重量部を得た。このDH
PCをC−13NMRで分析したところ、ジヒドロキシ
プロピル基の単位グルコース環当りの置換モル数(M.
S.)が2.23で、2%水溶液の粘度をB型粘度計で
測定したところ6,400cp(20℃)であった。ま
た、同様の不均一系反応により、粘度、置換モル数の異
なるものを得た。得られたDHPCを用い、実施例1〜
5と同様にコンクリート配合組成物を調製し、特性を調
べた。なお、DHPCはジヒドロキシプロピル基置換モ
ル数、1%水溶液粘度(B型粘度計,20℃)及び表面
張力が表2に示すものを用いた。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】 *1〜*7は表1と同様である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性のO−2,3−ジヒドロキシプロ
    ピルセルロース又はその誘導体を増粘剤として配合した
    ことを特徴とする高流動コンクリート配合組成物。
  2. 【請求項2】 O−2,3−ジヒドロキシプロピルセル
    ロース又はその誘導体が、セルロースとジヒドロキシプ
    ロピル化剤との不均一反応系で得られた、セルロースの
    グルコースユニット当りの置換したジヒドロキシプロピ
    ル基の置換モル数が1〜4.5のものである請求項1記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 O−2,3−ヒドロキシプロピルセルロ
    ース又はその誘導体が、セルロースとジヒドロキシプロ
    ピル化剤との均一反応系で得られた、セルロースのグル
    コースユニット当りの置換したジヒドロキシプロピル基
    の置換モル数が0.5〜3のものである請求項1記載の
    組成物。
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