JPH06204405A - 高周波発振器 - Google Patents

高周波発振器

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JPH06204405A
JPH06204405A JP35836592A JP35836592A JPH06204405A JP H06204405 A JPH06204405 A JP H06204405A JP 35836592 A JP35836592 A JP 35836592A JP 35836592 A JP35836592 A JP 35836592A JP H06204405 A JPH06204405 A JP H06204405A
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layer
region
diode
anode
cathode
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JP35836592A
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Hidetomo Nojiri
秀智 野尻
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ストリップ線路の長さなどを変えなくても発
振周波数の調整が容易で、小型軽量、信頼性の高い高周
波発振器とする。 【構成】 P+ 層4、N層3、N+ 層2からなるインパ
ットダイオードと、N+層2とP型シリコン基板1とか
らなる可変容量ダイオードとを同一基板1に逆方向接続
で形成し、共振器となるマイクロストリップ線路12を
陰極9に接続する。陽極16にインダクタンスと容量を
接続する。陽極と陰極に逆バイアス電圧を印加して電子
雪崩降伏を起こし、交流電圧を重畳してキャリアを増倍
させ、マイクロストリップ線路の共振器作用により発振
させる。陽極と陰極との間に逆バイアス電圧を印加して
空乏層の拡がりによる容量をマイクロストリップ線路に
付加する。陽極と陰極との間に印加する逆バイアス電圧
の調整のみで所望の発振周波数を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高周波発振器に関
し、特にインパットダイオードを用いた高周波発振器に
関する。
【0002】
【従来の技術】インパットダイオードを用いる高周波発
振器は、インパットダイオードに大きな逆方向バイアス
を加えた時に起こる電子雪崩降伏を利用する物である。
図8は従来のインパットダイオードの一例の断面図であ
る。このインパットダイオード60は、アイイーイーイ
ー・トランザクションズ・オン・エレクトロン・デバイ
シズ(IEEE Transactions onEl
ectron Devices)第ED−21巻、第2
号、1974年2月、第165頁〜第171頁に記載さ
れているもので、N+ 層51、P層52、P+ 層53か
らなる半導体素子の上面にクロム層54、金層55、金
バンプ56を設け、下面にクロム層57、金層58を設
け、これを銅製のグランドポスト59に接着したもので
ある。
【0003】図9は上記のインパットダイオードを用い
た従来の高周波発振器の第1の例の断面図である。導波
管61の壁の下方に設けられた穴62に図6に示したグ
ランドポスト59を挿入する。グランドポスト59の上
面にはインパットダイオード60が接着されている。導
波管の壁の上方に設けられた穴63からデイスク電極6
4を挿入し、インパットダイオード60の金バンプ56
に接触させ、上方からばね65で押して電気的接触を良
くする。
【0004】デイスク電極64は導波管の上方に設けら
れる金属製の保持材66で保持され、この保持材に設け
られた穴の中に挿入されることにより保持される。従っ
て、保持材66とディスク電極64とは同電位になる。
保持材66はテフロンリング67および隙間68によっ
て導波管61とは絶縁される。そして、導波管61と保
持材66とは隙間68の空気を誘電体としてコンデンサ
を形成する。
【0005】ディスク電極64にはばね65を通して外
部からバイアス電圧が供給され、インパットダイオード
60の陽極(金バンプ)56に供給される。また、導波
管61内には、スライディング・ショート69が設けら
れており、発振周波数の調整は、このスライディング・
ショート69の出し入れによって行われる。
【0006】インパットダイオード60に大きな逆方向
バイアスを加えると、電子雪崩降伏が起こる。この逆方
向バイアスにマイクロ波の交流電圧を重畳すると、交流
電圧の負のサイクルでは電圧が下がるので電子雪崩降伏
は停止し、正のサイクルになると電子雪崩降伏が起こ
り、キャリアが倍増する。このインパットダイオードに
共振器を接続することによって発振・増幅が行われる。
【0007】以上のような導波管型の発振器は、スライ
ディングショート69の出し入れのような機械的微調整
が必要であり、とくに自動車に搭載したときの振動にた
いする信頼性を確保することが困難であった。また、発
振器としての性能が機械加工精度に大きく影響されるこ
と、量産性が悪いこと、形状が大きく重たいことなどの
問題があった。これらの問題を解決する手段としてイン
パットダイオードに共振器となるマイクロストリップ線
路を一体化形成するモノリシック発振器が提案された。
【0008】図10は従来のインパットダイオードを用
いる高周波発振器の第2の例の断面図である。この発振
器はモノリシック発振器として、シン・ソリッド・フィ
ルムズ(Thin Solid Films)、第18
4巻、1990年、第185頁〜第197頁に発表され
たものである。比抵抗10KΩーcmのP型シリコン基
板70の表面にエピタキシァル成長法とフォトリソグラ
フィ技術によって、P+ 層71、P層72、N層73、
+ 層74を順次形成し、周辺領域を絶縁膜75で覆っ
て絶縁した後、金属で配線76、マイクロストリップ線
路77を設けて高周波発振器を構成する。
【0009】マイクロストリップ線路77は、それ自身
に並列接続のインダクタンスLと容量Cを有していてL
−C共振器を構成する。このようにマイクロストリップ
線路77をインパットダイオードに一体化形成すると、
モノリシック発振器を構成することができ、振動に対し
てもずれることがなく、信頼性が維持できるという利点
がある。また、製造も簡単で量産性に優れ、小型化、軽
量化が図れるという利点も得られる。
【0010】図11はこの種のモノリシック発振器とし
たときの従来の平面レイアウト例を示す。 P型シリコ
ン基板80にインパッドダイオード(図示されず)が形
成され、その上に円形のディスク共振器81が設けられ
ており、これにコプレーナ線路82が接続される。間隙
83をおいてディスク共振器81とコプレーナ線路82
を囲む金属膜84が表面に設けられる。発振出力はコプ
レーナ線路82から出力される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
共振器として円形または直線のストリップ線路を用い、
インパットダイオードに一体化形成して作られるモノリ
シック発振器は、導波管を用いる発振器に比べて多くの
利点を有するが、発振周波数を容易に変えられないとい
う問題点があった。
【0012】発振周波数を変えるには、共振器であるス
トリップ線路の長さを変える必要がある。しかし、スト
リップ線路の長さを変えることは容易ではない。ストリ
ップ線路の長さを変えずに発振周波数を変えるために
は、可変容量素子を含む回路を外部から付加すれば良
い。しかし、外部からこのような回路を付加すると、回
路規模が増大し寄生容量やインダクタンスも発生するの
で、調整箇所も増大するという問題がある。したがっ
て、本発明は、上記従来の問題点に鑑み、発振周波数の
調整が容易で、信頼性が高く、小型軽量で生産性も優れ
た高周波発振器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、第1
導電型の半導体基板と、この半導体基板の一主面側に形
成された第2導電型の第1領域と、この第1領域の所定
領域に形成された第2導電型の第2領域と、この第2領
域の表面に形成された第1導電型の第3領域と、この第
3領域の表面に設けられた第1電極と、第1領域の前記
所定領域以外の領域に設けられた第2電極とからなるイ
ンパットダイオードと、半導体基板の反対側の主面に第
1領域に向い合って設けられる第3電極と前記の第2電
極とを陽極(または陰極)および陰極(または陽極)と
する可変容量ダイオードと、第2電極に接続し、かつ半
導体基板とは絶縁膜で絶縁されて設けられ、L−C共振
器となるマイクロストリップ線路と、第3電極に接続し
て設けられる並列接続のインダクタンスおよび容量とマ
イクロストリップ線路と容量結合して発振信号を出力す
る出力線と、インパットダイオードに逆バイアス電圧を
印加する手段と、前記の可変容量ダイオードに逆バイア
ス電圧を印加する手段とを備えて構成されるものとし
た。
【0014】
【作用】この高周波発振器においては、半導体基板にイ
ンパットダイオードと可変容量ダイオードとが逆向き接
続されて形成され、第2電極を共用している。インパッ
トダイオードに電子雪崩降伏を起こす逆方向バイアスと
マイクロ波の交流電圧を重畳させて、キャリアを増倍さ
せる。このインパットダイオードの第2電極にL−C共
振器となるマイクロストリップ線路を接続し、共振させ
ることにより高周波信号を取り出すことができる。
【0015】可変容量ダイオードに印加する逆バイアス
電圧を変えると、空乏層の拡がりが変わり、容量が変化
する。可変容量ダイオードとインパットダイオードとは
第2電極を共有し、かつこれにマイクロストリップ線路
が接続しているから、可変容量ダイオードに印加する逆
バイアス電圧を変えることにより発振周波数を変えるこ
とができる。即ち、マイクロストリップ線路の長さを変
えることなく、逆バイアス電圧の調整のみで所望周波数
で発振させることができる。
【0016】
【実施例】図1、図2はこの発明の第1の実施例を示す
平面図および断面図である。この実施例の高周波発振器
はインパットダイオードとこれに接続する可変容量ダイ
オードとマイクロストリップ線路を主要素としてシリコ
ン基板に一体化形成されている。インパットダイオード
は、比抵抗10KΩ−cm程度の高抵抗P型シリコン基
板1の表面に形成されるN+ 層2と、このN+ 層2上に
エピタキシアル成長法で形成されたN層3と、このN層
3の上に形成されたP+ 層4と、このP+ 層4の上に形
成された陽極8と、N+ 層2の上に形成されたN+ 層5
の上に設けられた陰極9とから構成される。
【0017】可変容量ダイオードは、P型シリコン基板
1をアノード領域、N+ 層2をカソード領域として構成
される。接触性を良くするためにP+ 層6を設けて陽極
16を取付ける。陰極9はインパットダイオードの陰極
9と共通である。
【0018】マイクロストリップ線路12はインダクタ
ンスと容量を有し、共振器を兼ねる。 マイクロストリ
ップ線路12と電源Vccとの間にフィルタ13が設け
られる。隙間15をおいて出力線14が設けられるとと
もに、シリコン基板1の裏面には接地用電極17が設け
られる。
【0019】次に、この実施例のインパットダイオード
と可変容量ダイオードの製造方法について図3により説
明する。まず、工程(a)において、比抵抗10KΩ−
cm程度の高抵抗のP型シリコン基板1を用意し、表面
に1019cm-3以上の高濃度のN+ 層2を選択的に形成
する。
【0020】次の工程(b)で、エピタキシャル成長法
によって、不純物濃度1017cm-3程度のN層3を数μ
mの厚さに堆積する。このN層3を貫いてN+ 層2に達
するN+ 層5を形成する。次に、N層3の表面に不純物
濃度1020cm-3以上のP+層4をN層3の深さより浅
く形成する。
【0021】工程(c)では、シリコン基板1の裏面に
表面濃度が1020cm-3以上のP+層6を形成する。表
面および裏面をSi3 4 等のマスク材で覆い、フォト
レジストを用いてP+ 層4、N+ 層5の表面以外のマス
ク材を除去し、N層3を露出させる。N+ 層2またはシ
リコン基板1の表面が露出するまでエッチングして、P
+ 層4とN+ 層5のメサを形成して分離する。CVD法
または熱酸化によりSiO2 の絶縁膜7を形成した後P
+ 層4、N+ 層5上のマスク材を除去する。
【0022】このあと工程(d)において、フォトレジ
ストを用いるリフトオフ法を用いて、クロム層と金層を
順次真空蒸着し、フォトレジストを除去することによ
り、クロム層19と金層22からなる陽極8、クロム層
20と金層23からなる陰極9、クロム層21と金層2
4からなる陽極16が形成される。このとき、マイクロ
ストリップ線路12、出力線14、電極17もあわせて
形成される。
【0023】以上のようにして構成された実施例の発振
器部分の等価回路が図4に示される。−GとC1 は共に
インパットダイオード10のパラメータであって、−G
は高周波に対する損失を含めた負性コンダクタンス、C
1 は並列容量成分である。可変容量C2 は、可変容量ダ
イオード11のPN接合に逆バイアスを印加したときに
生ずる空乏層の拡がりによって生ずる容量である。イン
ダクタンスL2 と容量C3 は、マイクロストリップ線路
12が本来有している成分であって、L−C並列共振回
路を構成している。容量C4 は、マイクロストリップ線
路12と出力線14との間の隙間15に生ずる容量で、
この容量C4 を通して高周波電力が出力線14に出力さ
れることになる。
【0024】次に、この実施例の動作について説明す
る。図1および図2において、シリコン基板1は10K
Ω−cm程度の高抵抗のものが用いられているため、イ
ンパットダイオード10はシリコン基板1の内部とは、
ほぼ完全に絶縁される。インパットダイオード10は、
アバランシェ降伏状態で動作させるので、通常陽極8は
接地し、陰極9に高い正の直流電圧を印加し、P+ 層4
とN層3との間のPN接合に逆バイアスを印加する。す
るとPN接合に空乏層が拡がる。例えば、10GHzの
インパットダイオードに対しては90V程度の電圧を印
加する。
【0025】インパットダイオード10の発振周波数f
は次式で表される。 f=VS /(2(W1 −XA )) ここで、VS はキァリアの最大飽和速度、W1 は動作時
の空乏層の幅、XA はアバランシェ幅である。
【0026】可変容量ダイオード11は、陰極9をイン
パットダイオード10と共用しており、これに高い正の
直流電圧が印加されている。陽極16にこの直流電圧よ
り低い直流電圧を印加すると、P型シリコン基板1とN
+ 層2との間のPN接合に逆バイアスが印加され、空乏
層が拡がり、シリコン基板1とN+ 層2を対向電極とす
るコンデンサが形成される。
【0027】コンデンサの容量は空乏層の拡がりによっ
て決まるから陽極16に印加する電圧を変化させること
により容量を可変とすることができる。ここでの空乏層
の幅W2 は次式で表わされる。 W2 ={2k・ε0 (ψ0 +Vr)/(q・Nd)}1/2 ここで、 k:比誘電率 ε0 :真空の誘電率 ψ0 :内部ポテンシャル Vr:外部電圧(陰極9と陽極16との間の印加電圧) q:電子電荷 Nd:半導体基板1の不純物濃度 である。また、空乏層の容量C2 は、次式で表わされ
る。 C2 =A・k・ε0 /W2 ここで、Aはシリコン基板1とN層2との間のPN接合
の面積である。
【0028】電源Vccをフィルタ13に接続し、陽極
16にインダクタンスL1 と容量Cを接続し、インダク
タンスL1 の周波数制御端子18から周波数制御信号を
入力し、所望の高周波電力を出力線14から取り出す。
この高周波発振器においては、マイクロストリップ線路
12のインダクタンスL2 と容量C3 で構成される共振
器にインパットダイオードの容量C1 と可変容量C2 が
並列接続されるから発振周波数はその分だけ低下する。
また、周波数制御端子18に印加する電圧を変えると、
可変容量C2 が変化するから、これにより結果的に発振
周波数を可変とすることができる。
【0029】図5、図6はこの発明の第2の実施例を示
す平面図および断面図である。第1の実施例において
は、インダクタンスL1 と容量Cを外部部品として陽極
16に接続したが、第2の実施例はこのインダクタンス
L1 と容量Cをシリコン基板に一体化形成したものであ
る。その他の構成は第1の実施例のものと同様である。
【0030】したがって製造工程においても、比抵抗1
0KΩ−cm程度のP型シリコン基板1にN+ 層2、N
層3、P+ 層4、N+ 層5、P+ 層6、絶縁膜7を形成
するところまでは第1の実施例と同じである。
【0031】次に、シリコン基板1の裏面から基板表面
に達する穴31をあける。このとき絶縁膜7は残ってい
る。このあとこの絶縁膜に穴32をあける。そしてさら
に、容量Cを形成する部分の絶縁膜を局部エッチングし
て薄くする。これは容量Cを大きくするためである。
【0032】前実施例と同様にクロム層と金層を真空蒸
着し、フォトリソグラフィ技術を用いて、表面に陽極
8、陰極9、マイクロストリップ線路12、フィルタ1
3、出力線14、隙間15、容量電極33、配線35、
チョークフィルタ36を形成する。同じく裏面には陽極
16、容量電極34、接地用電極37を形成する。容量
電極34は陽極16に接続するとともに、穴32を貫通
して配線35とも接続する。接地用電極37は、陽極1
6および容量電極34と所定間隔をおいてこれらを囲み
残余の全裏面を覆うように形成されている。
【0033】この第2の実施例においては、容量電極3
3、34と、この間に挟まれる絶縁膜とでコンデンサが
形成される。このコンデンサが第1の実施例の容量Cに
相当する。また、チョークフィルタ36はインダクタン
スを有し、このインダクタンスが第1の実施例のインダ
クタンスL1 に相当する。
【0034】このように、電圧制御発振回路を構成する
ための回路素子がすべて1つの半導体基板内に設けられ
るから、ボンディングワイヤや電極パッドの数が減少、
あるいは不用となり、組み立て実装が簡易となる。ま
た、このために寄生素子による設計値からのずれやばら
つきの発生が低減するという効果が得られる。
【0035】なお、上記第1および第2の実施例におい
て、シリコン基板1には比抵抗10KΩ−cm程度の高
抵抗のものを用いたが、このような高抵抗のものを用い
ることにより、その上に形成したマイクロストリップ線
路12の伝送損失を低減することができる。例えば、比
抵抗10KΩ−cmのシリコン基板では、50GHzで
伝送損失を約0.3dB/cmにすることができる。
【0036】図7は第3の実施例としてこの発明の高周
波発振器に使用するインパットダイオードと可変容量ダ
イオードの製造方法の他の例を示す。第1および第2の
実施例では、陰極9を共用したが、この実施例では陽極
を共有する。まず、工程(a)において、P型シリコン
基板40の表面にN+ 層41を熱拡散により形成し、そ
の上にP層42をエピタキシァル成長させる。この表面
にP+ 層43を選択的に形成した後、再びエピタキシァ
ル成長法でP層44を形成する。P層44の表面からP
+ 層43に達するP+ 層46を形成し、次に浅いN+
45を形成する。P層42の濃度および厚さは第1の実
施例で説明したと同様に、必要な空乏層容量を求める式
から決定される。またP層44についても発振周波数を
求める式から決定される。
【0037】次に、工程(b)で、N+ 層45とP+
46の表面と裏面全面をマスク材で覆い、露出している
P層44をエッチング除去してメサを形成する。露出面
を絶縁膜47で覆った後、マスク材を除去し、前記各実
施例における電極形成と同様にクロム層と金層からなる
陰極48、陽極49を形成する。
【0038】次の工程(c)において、P型シリコン基
板40を全部除去し、N+ 層41を露出させる。このエ
ッチングは、陽極49に正電圧を印加しながら水酸化カ
リウム水溶液や抱水ヒドラジン液中で電解エッチングを
行うことによって達成される。この方法と原理について
は、ジャーナル・オブ・エレクトロケミカル・ソサィア
ティ(Journal of Electrochem
ical Society)第137巻、第3号、19
90年3月、第948頁に詳細に記載されている。この
方法を用いると、シリコン基板40のみを選択的に除去
することができる。
【0039】次に、工程(d)で、N+ 層41にクロム
層と金層とからなる陰極50を形成する。この実施例に
よっても、前記各実施例と同一の効果を有する高周波発
振器を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり本発明は、一つの半導体基
板にインパットダイオードと可変容量ダイオードとマイ
クロストリップ線路とを一体化形成してモノリシック発
振器としたので、可変容量ダイオードに印加する電圧を
変化させるだけで発振周波数の調整をすることができ、
マイクロストリップ線路の長さの変更を必要としなくな
り、振動などに対する信頼性も高くなり、かつ小形軽量
で生産性も優れた高周波発振器が得られるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す平面図である。
【図2】図1におけるA−A部断面図である。
【図3】第1の実施例のインパットダイオードと可変容
量ダイオードの製造工程を示す説明図である。
【図4】第1の実施例の発振器部分の等価回路図であ
る。
【図5】第2の実施例の平面図である。
【図6】図5におけるB−B部断面図である。
【図7】第3の実施例を示すインパットダイオードと可
変容量ダイオードの工程説明図である。
【図8】従来のインパットダイオードの一例の断面図で
ある。
【図9】従来のインパットダイオードを用いた高周波発
振器の第1の例を示す断面図である。
【図10】従来のインパットダイオードを用いた高周波
発振器の第2の例を示す断面図である。
【図11】従来の高周波発振器の平面レイアウト例を示
す図である。
【符号の説明】
1 P型シリコン基板 2 N+ 層 3 N層 4 P+ 層 5 N+ 層 6 P+ 層 7 絶縁膜 8 陽極 9 陰極 10 インパットダイオード 11 可変容量ダイオード 12 マイクロストリップ線路 13 フィルタ 14 出力線 15 隙間 16 陽極 17 電極 18 周波数制御端子 19〜21 クロム層 22〜24 金層 31,32 穴 33,34 容量電極 35 配線 36 チョークフィルタ 37 電極 38 境界線 40 P型シリコン基板 41 N+ 層 42 P層 43 P+ 層 44 P層 45 N+ 層 46 P+ 層 47 絶縁膜 48 陰極 49 陽極 50 陰極 51 N+ 層 52 P層 53 P+ 層 54 クロム層 55 金層 56 金バンプ 57 クロム層 58 金層 59 グランドポスト 60 インパットダイオード 61 導波管 62 穴 63 穴 64 ディスク電極 65 ばね 66 保持材 67 テフロンリング 68 隙間 69 スライディング・ショート 70 P型シリコン基板 71 P+ 層 72 P層 73 N層 74 N+ 層 75 絶縁膜 76 配線 77 マイクロストリップ線路 80 P型シリコン基板 81 ディスク共振器 82 コプレーナ線路 83 間隙 84 金属膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)第1導電型の半導体基板と、 (B)該半導体基板の一主面側に形成された第2導電型
    の第1領域と、該第1領域の所定領域に形成された第2
    導電型の第2領域と、該第2領域の表面に形成された第
    1導電型の第3領域と、該第3領域の表面に設けられた
    第1電極と、前記第1領域の前記所定領域以外の領域に
    設けられた第2電極とからなるインパットダイオード
    と、 (C)前記半導体基板の反対側の主面に前記第1領域に
    向い合って設けられる第3電極と、前記第2電極とを陽
    極(または陰極)および陰極(または陽極)とする可変
    容量ダイオードと、 (D)前記第2電極に接続し、かつ前記半導体基板とは
    絶縁膜で絶縁されて設けられ、L−C共振器となるマイ
    クロストリップ線路と、 (E)前記第3電極に接続して設けられる並列接続のイ
    ンダクタンスおよび容量と、 (F)前記マイクロストリップ線路と容量結合して発振
    信号を外部に引出す出力線と、 (G)前記インパットダイオードに逆バイアス電圧を印
    加する手段と、 (H)前記可変容量ダイオードに逆バイアス電圧を印加
    する手段とを備えたことを特徴とする高周波発振器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011003806A (ja) * 2009-06-19 2011-01-06 Sumco Corp 高抵抗シリコンウェーハおよびその製造方法
KR101066934B1 (ko) * 2010-10-08 2011-09-23 동국대학교 산학협력단 도파관 전압 조절 발진기
JP2016115716A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 富士通株式会社 半導体チップ及び高周波モジュール
WO2021016764A1 (zh) * 2019-07-26 2021-02-04 深圳市汇顶科技股份有限公司 电容装置及其制备方法

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