JPH06201945A - 光カプラおよびその実装方法 - Google Patents

光カプラおよびその実装方法

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JPH06201945A
JPH06201945A JP34897892A JP34897892A JPH06201945A JP H06201945 A JPH06201945 A JP H06201945A JP 34897892 A JP34897892 A JP 34897892A JP 34897892 A JP34897892 A JP 34897892A JP H06201945 A JPH06201945 A JP H06201945A
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JP
Japan
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optical fiber
optical
fiber glass
fusion
reinforcing material
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Application number
JP34897892A
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English (en)
Inventor
Kimimichi Yamada
公道 山田
Takeyoshi Takuma
勇悦 詫摩
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的強度が大きく、実装工程時に生じる特
性のばらつきを低減し、信頼性に優れた光カプラおよび
その実装方法を提供する。 【構成】 光ファイバガラス12,13が露出されるよ
うに被覆の一部が除去された光ファイバの複数本が、光
ファイバガラスが密着するように配列されると共に、光
ファイバガラス部分に延伸部20が形成された光カプラ
において、融着延伸部両側の光ファイバガラス12,1
3がガイド溝付の補強材22に固定され、該補強材22
および光ファイバ被覆除去両端部27a,27bがそれ
ぞれ補強ベース24に固定されたことを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバを融着して延
伸して形成する光カプラおよびその実装方法、特にN×
N光分岐器(N≧2)や光合分波器およびその実装方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の光カプラの製造方法の説明
図であり、図5は従来の光カプラの概略図である。
【0003】同図において、被覆が除去された2本の光
ファイバ1、2を平行に整列させて密着した後バーナ3
によって加熱して融着し、矢印P1 、P2 両方向に所定
量だけ延伸することにより融着延伸部4を形成するもの
である。
【0004】図5は図4に示すようにして製造された光
カプラの概略図である。
【0005】同図に示すように、光カプラ5は光入力部
5a,5bと、光出力部5c、5dと、融着延伸部4と
で構成されており、光入力部5aに光パワーがPO の信
号光を入射すると、光出力部5c、5dからそれぞれ所
定の分岐比で光パワーがP1 、P2 の光信号が出力され
るようになっている。尚、光カプラ5の過剰損失Lは数
1で表わされる。
【0006】
【数1】L=−10log((P1 +P2 )/P0 ) また、分岐比nは数2または数3で表わされる。
【0007】
【数2】n=(P1 /(P1 +P2 ))×100
【0008】
【数3】n=(P2 /(P1 +P2 ))×100
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の光カプラはそのままでは機械的な強度を満足するこ
とができず、また特に融着延伸部のわずかな変形により
過剰損失および分岐比が大幅に変動するため、通常適当
な補強材に固定される。
【0010】ところが、融着延伸作業の後補強材に光カ
プラを固定するに際して、融着延伸直後から自然冷却に
伴う収縮や、完全に固化するまでの間に外部から振動や
衝撃等を受けることにより多少の変形が生じるので、融
着延伸直後に所望の特性が得られていたとしても、補強
材に固定した後の特性が大きく異なることがあり、複数
の光カプラを製造したときに特性のばらつきが大きくな
るという問題があった。また、実装時に加わる変形の捩
じれ歪により、光ファイバガラス融着部両端の二股部が
断線しやすくなり信頼性に問題があった。
【0011】これに対して光カプラの製造方法(特開平
2−242207号公報)が提案されている。
【0012】しかしながらこの方法では光ファイバガラ
スを加熱融着した後に光ファイバガラス保持具を開放し
てしまうため、光ファイバガラス融着部両端の二股部に
変形が生じて断線しやすいという問題点がある。
【0013】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、機械的強度が大きく、実装工程時に生じる特性のば
らつきを低減し、信頼性に優れた光カプラおよびその実
装方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、光ファイバガラスが露出されるように被覆
の一部が除去された光ファイバの複数本が、光ファイバ
ガラスが密着するように配列されると共に、光ファイバ
ガラス部分に延伸部が形成された光カプラにおいて、融
着延伸部両側の光ファイバガラスがガイド溝付の補強材
に固定され、補強材および光ファイバ被覆除去両端部が
それぞれ補強ベースに固定されたものである。
【0015】
【作用】上記構成によれば、光ファイバガラスの融着部
を所定の延伸量まで加熱延伸して融着延伸部を形成した
ままの状態で、その光ファイバガラスをガイド溝付の補
強材に固定するので、光ファイバガラス保持具が開放さ
れても融着延伸部の熱収縮が補強材で規制されると共
に、この補強材により外部からの振動や衝撃が防止され
る。このため、光ファイバガラス融着延伸部の変形が防
止され、特性のばらつきがなくなる。また、補強材およ
び光ファイバ被覆除去両端部をそれぞれ補強ベースに固
定するので、光ファイバの捩じれ歪が融着延伸部に加わ
ることがなくなり、光カプラの機械的な強度が向上し、
信頼性が向上する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0017】図1(a)〜(e)は本発明の光カプラの
実装方法の一実施例を説明する説明図である。
【0018】まず、光ファイバ10、11の被覆の一部
を長さ約3cmに渡って除去してコアおよびクラッドか
らなる芯線12、13を露出させる(以下この露出部を
光ファイバガラスという)。これら2本の光ファイバガ
ラス12、13を一対の延伸ステージ14、15上に平
行に配列すると共に、延伸ステージ14、15上に設け
られた光ファイバ保持具16、17に光ファイバ10、
11の被覆部10a、11aを固定する。これら光ファ
イバ保持具16、17は両延伸ステージ14、15の中
央部に対向して着脱可能に設けられている(図1
(a))。
【0019】光ファイバガラス12、13を、延伸ステ
ージ14、15上に光ファイバガラス保持具18、19
により平行かつ密着するように固定する。光ファイバガ
ラス保持具18は延伸ステージ14上に延伸ステージ1
5側の端部に着脱可能に設けられており、光ファイバガ
ラス保持具19は延伸ステージ15上に光ファイバガラ
ス保持具18に対向して延伸ステージ14側の端部に着
脱可能に設けられている。
【0020】光ファイバガラス12、13が平行に密着
した状態で、光ファイバガラス保持具18、19間の光
ファイバガラス12、13の中央部を、プロパン−酸素
等のバーナ(図示せず)により加熱して融着すると共
に、両延伸ステージ14、15を矢印P3 、P4 方向
(左右両方向)に移動させることにより延伸する。この
加熱延伸工程により光ファイバガラス12、13は、中
央部が細い円柱状で両端が略円錘状の融着延伸部20が
形成される。この融着延伸工程における加熱温度、加熱
時間、延伸量、延伸速度等の融着延伸条件については、
光ファイバ10(または11)入射光量および出射光量
をあらかじめモニタリングしておくことにより、分岐比
を所望の値になるように設定することができる(図1
(b))。
【0021】融着延伸工程が終了した後、そのままの状
態で光ファイバガラス12、13の両端の延伸されない
部分(以下非延伸部という)21a、21bの下側(紙
面の裏側)に補強材22を固定する。補強材22の固定
には例えば紫外線硬化性の接着剤が用いられるが、これ
に限定されるものではなく他の接着剤を用いてもよい
(図1(c))。
【0022】ここで、図2は図1に示した光カプラに用
いられる補強材の外観斜視図である。
【0023】同図において補強材22は、その両端に光
ファイバガラス12、13の両端部12a、12b、1
3a、13bを固定するためのガイド溝22a、22b
が形成された板状の部材である。この補強材22の中央
部には融着延伸部20に接着材が付着しないようにガイ
ド溝22a、22bよりも深い凹部22cが形成されて
いる。ガイド溝22a、22bの幅wは光ファイバガラ
ス12、13が隙間なく固定できるような値に設定され
ている。ガイド溝22a、22bの深さdは補強材22
上に後述する補強ベース24を接着する際、光ファイバ
ガラス両端部12a、12b、13a、13bが湾曲し
ないように、光ファイバガラス12、13の外径と光フ
ァイバ10、11の被覆部10a、11aの肉厚とを加
えた値に設定されている。例えば、光ファイバのクラッ
ド径(光ファイバガラス径)が約125μm、被覆外径
が約250μm(肉厚約62.5μm)の光ファイバを
2本用いた光カプラを製造する場合はガイド溝の幅は2
50〜300μm、ガイド溝の深さは180〜200μ
mに設定するのが望ましい。
【0024】次に、補強材22への光ファイバガラス1
2、13の固定が終了したら、光ファイバガラス保持具
18、19を開放し、補強材22の両端上面22d〜2
2g、光ファイバガラス12、13の被覆除去両端部2
7a、27bに接着剤25a,25bを塗布した後、上
側(紙面の表側)から平板状の補強ベース24を取り付
けて固定する。光ファイバガラスの非延伸部21a、2
1bの補強材20への固定工程が終了した時点から補強
材20および非延伸部21a、21bへの補強ベース2
4の固定工程が終了した時点までの工程間に、融着延伸
部20は両部材22、24により保護されているので、
光ファイバ10、11が捩じれても融着延伸部20には
影響がなく、その形状が変化することがない(図1
(d))。従って、融着延伸工程が終了した時点の所望
の特性を維持することができる。
【0025】光ファイバガラス12、13の非延伸部2
1a、21bび補強材22を取り付けた補強ベース24
を、例えば筒状の保護カバー26等に挿入した後、保護
カバー26の両端部26a、26bを接着剤で封止する
ことにより、光カプラが形成される。尚、補強ベース2
4、この保護カバー26の材質は、光ファイバ10、1
1と略等しい熱膨脹係数を有する材料、例えば、石英、
パイレックス、インバ合金等が望ましいが、プラスチッ
ク等の樹脂やアルミニウム、ステンレス等の金属であっ
てもよい又、固定に使用する接着剤も光ファイバの熱膨
張係数が小さい材質が望ましい。又補強ベース24は平
板状であるが、実装時に光ファイバがずれないように溝
が形成されていてもよい(図1(e))。
【0026】次に実施例の作用を述べる。
【0027】被覆の一部を除去した光ファイバガラス1
2、13の2本を平行に密着し、その密着部を加熱して
融着し、その融着部を所定の延伸量まで加熱延伸して融
着延伸部20を形成したままの状態で、その光ファイバ
ガラス12、13をガイド溝22a、22b付の補強材
22に固定するので、光ファイバガラス保持具18、1
9が開放されても融着延伸部20の熱収縮が補強材22
で規制されると共に、この補強材22により外部からの
振動や衝撃が防止される。このため、光ファイバガラス
12、13融着延伸部20の変形が防止され、特性のば
らつきがなくなる。また、補強材22および光ファイバ
ガラス12、13の被覆除去両端部27a、27をそれ
ぞれ補強ベース22のガイド溝22a、22bに固定す
るので、光ファイバ10、11の捩じれ歪が融着延伸部
20に加わることがなくなり、光カプラの機械的な強度
が向上し、信頼性が向上する。
【0028】尚、従来の光カプラの実装方法では光ファ
イバガラスの融着延伸を行ってから、これを補強材に固
定するまでの間に過剰損失が0.5dB以上、分岐比が
10%以上変化していたのに対し、本実施例では過剰損
失が0.05dB以下、分岐比が1%以下に改善され
た。
【0029】図3は図1に示した光カプラに用いられる
補強材の他の構成例の外観斜視図である。
【0030】図2に示した補強材との相違点は溝の中央
部が深く形成されている点である。
【0031】同図において図1に示した光ファイバを用
いる場合、補強材30のガイド溝30aの幅waは25
0〜300μm、ガイド溝30aの両端部の深さdaは
180〜200μmに設定し、ガイド溝30aの中央部
30bは接着材が光ファイバガラスの融着延伸部に付着
しない程度の深さに形成するのが望ましい。
【0032】以上において、本実施例によれば、光ファ
イバガラスの融着部を所定の延伸量まで加熱延伸して融
着延伸部を形成したままの状態で、その光ファイバガラ
スをガイド溝付の補強材に固定した後光ファイバガラス
保持具を開放し、補強材および光ファイバ被覆除去両端
部をそれぞれ補強ベースに固定するので、機械的強度が
大きく、実装工程時に生じる特性のばらつきがを低減
し、信頼性に優れた光カプラを実現することができる。
【0033】尚、本実施例では光ファイバを2本用いて
光カプラを形成したが、これに限定されるものではなく
3本以上用いて光カプラを形成してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0035】(1) 融着延伸部が補強材で保護されている
ので、実装工程時に生じる特性のばらつきが低減する。
【0036】(2) 補強材および光ファイバ被覆除去両端
部をそれぞれ補強ベースに固定するので、機械的強度が
大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は本発明の光カプラの実装方法
の一実施例を説明する説明図である。
【図2】図1に示した光カプラに用いられる補強材の外
観斜視図である。
【図3】図1に示した光カプラに用いられる補強材の他
の構成例の外観斜視図である。
【図4】従来の光カプラの製造方法の説明図である。
【図5】従来の光カプラの概略図である。
【符号の説明】
10、11 光ファイバ 12、13 光ファイバガラス 12a、12b、13a、13b 両端部 14、15 延伸ステージ 18、19 光ファイバガラス保持具 22 補強材 22a、22b ガイド溝 24 補強ベース 27、27b 光ファイバ被覆除去両端部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 光カプラおよびその実装方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバを融着して延
伸して形成する光カプラおよびその実装方法、特にN×
N光分岐器(N≧2)や光合分波器およびその実装方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の光カプラの製造方法の説明
図であり、図9は従来の光カプラの概略図である。
【0003】同図において、被覆が除去された2本の光
ファイバ1、2を平行に整列させて密着した後バーナ3
によって加熱して融着し、矢印P1 、P2 両方向に所定
量だけ延伸することにより融着延伸部4を形成するもの
である。
【0004】図9図8に示すようにして製造された光
カプラの概略図である。
【0005】同図に示すように、光カプラ5は光入力部
5a,5bと、光出力部5c、5dと、融着延伸部4と
で構成されており、光入力部5aに光パワーがPO の信
号光を入射すると、光出力部5c、5dからそれぞれ所
定の分岐比で光パワーがP1 、P2 の光信号が出力され
るようになっている。尚、光カプラ5の過剰損失Lは数
1で表わされる。
【0006】
【数1】L=−10log((P1 +P2 )/P0 ) また、分岐比nは数2または数3で表わされる。
【0007】
【数2】n=(P1 /(P1 +P2 ))×100
【0008】
【数3】n=(P2 /(P1 +P2 ))×100
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の光カプラはそのままでは機械的な強度を満足するこ
とができず、また特に融着延伸部のわずかな変形により
過剰損失および分岐比が大幅に変動するため、通常適当
な補強材に固定される。
【0010】ところが、融着延伸作業の後補強材に光カ
プラを固定するに際して、融着延伸直後から自然冷却に
伴う収縮や、完全に固化するまでの間に外部から振動や
衝撃等を受けることにより多少の変形が生じるので、融
着延伸直後に所望の特性が得られていたとしても、補強
材に固定した後の特性が大きく異なることがあり、複数
の光カプラを製造したときに特性のばらつきが大きくな
るという問題があった。また、実装時に加わる変形の捩
じれ歪により、光ファイバガラス融着部両端の二股部が
断線しやすくなり信頼性に問題があった。
【0011】これに対して光カプラの製造方法(特開平
2−242207号公報)が提案されている。
【0012】しかしながらこの方法では光ファイバガラ
スを加熱融着した後に光ファイバガラス保持具を開放し
てしまうため、光ファイバガラス融着部両端の二股部に
変形が生じて断線しやすいという問題点がある。
【0013】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、機械的強度が大きく、実装工程時に生じる特性のば
らつきを低減し、信頼性に優れた光カプラおよびその実
装方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、光ファイバガラスが露出されるように被覆
の一部が除去された光ファイバの複数本が、光ファイバ
ガラスが密着するように配列されると共に、光ファイバ
ガラス部分に延伸部が形成された光カプラにおいて、融
着延伸部両側の光ファイバガラスがガイド溝付の補強材
に固定され、補強材および光ファイバ被覆除去両端部が
それぞれ補強ベースに固定されたものである。
【0015】
【作用】上記構成によれば、光ファイバガラスの融着部
を所定の延伸量まで加熱延伸して融着延伸部を形成した
ままの状態で、その光ファイバガラスをガイド溝付の補
強材に固定するので、光ファイバガラス保持具が開放さ
れても融着延伸部の熱収縮が補強材で規制されると共
に、この補強材により外部からの振動や衝撃が防止され
る。このため、光ファイバガラス融着延伸部の変形が防
止され、特性のばらつきがなくなる。また、補強材およ
び光ファイバ被覆除去両端部をそれぞれ補強ベースに固
定するので、光ファイバの捩じれ歪が融着延伸部に加わ
ることがなくなり、光カプラの機械的な強度が向上し、
信頼性が向上する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0017】図2〜図5は本発明の光カプラの実装方法
の一実施例を説明する説明図である。
【0018】まず、光ファイバ10、11の被覆の一部
を長さ約3cmに渡って除去してコアおよびクラッドか
らなる芯線12、13を露出させる(以下この露出部を
光ファイバガラスという)。これら2本の光ファイバガ
ラス12、13を一対の延伸ステージ14、15上に平
行に配列すると共に、延伸ステージ14、15上に設け
られた光ファイバ保持具16、17に光ファイバ10、
11の被覆部10a、11aを固定する。これら光ファ
イバ保持具16、17は両延伸ステージ14、15の中
央部に対向して着脱可能に設けられている(図2)。
【0019】光ファイバガラス12、13を、延伸ステ
ージ14、15上に光ファイバガラス保持具18、19
により平行かつ密着するように固定する。光ファイバガ
ラス保持具18は延伸ステージ14上に延伸ステージ1
5側の端部に着脱可能に設けられており、光ファイバガ
ラス保持具19は延伸ステージ15上に光ファイバガラ
ス保持具18に対向して延伸ステージ14側の端部に着
脱可能に設けられている。
【0020】光ファイバガラス12、13が平行に密着
した状態で、光ファイバガラス保持具18、19間の光
ファイバガラス12、13の中央部を、プロパン−酸素
等のバーナ(図示せず)により加熱して融着すると共
に、両延伸ステージ14、15を矢印P3 、P4 方向
(左右両方向)に移動させることにより延伸する。この
加熱延伸工程により光ファイバガラス12、13は、中
央部が細い円柱状で両端が略円錘状の融着延伸部20が
形成される。この融着延伸工程における加熱温度、加熱
時間、延伸量、延伸速度等の融着延伸条件については、
光ファイバ10(または11)入射光量および出射光量
をあらかじめモニタリングしておくことにより、分岐比
を所望の値になるように設定することができる(
)。
【0021】融着延伸工程が終了した後、そのままの状
態で光ファイバガラス12、13の両端の延伸されない
部分(以下非延伸部という)21a、21bの下側(紙
面の裏側)に補強材22を固定する。補強材22の固定
には例えば紫外線硬化性の接着剤が用いられるが、これ
に限定されるものではなく他の接着剤を用いてもよい
図4)。
【0022】ここで、図6は図1に示した光カプラに用
いられる補強材の外観斜視図である。
【0023】同図において補強材22は、その両端に光
ファイバガラス12、13の両端部12a、12b、1
3a、13bを固定するためのガイド溝22a、22b
が形成された板状の部材である。この補強材22の中央
部には融着延伸部20に接着材が付着しないようにガイ
ド溝22a、22bよりも深い凹部22cが形成されて
いる。ガイド溝22a、22bの幅wは光ファイバガラ
ス12、13が隙間なく固定できるような値に設定され
ている。ガイド溝22a、22bの深さdは補強材22
上に後述する補強ベース24を接着する際、光ファイバ
ガラス両端部12a、12b、13a、13bが湾曲し
ないように、光ファイバガラス12、13の外径と光フ
ァイバ10、11の被覆部10a、11aの肉厚とを加
えた値に設定されている。例えば、光ファイバのクラッ
ド径(光ファイバガラス径)が約125μm、被覆外径
が約250μm(肉厚約62.5μm)の光ファイバを
2本用いた光カプラを製造する場合はガイド溝の幅は2
50〜300μm、ガイド溝の深さは180〜200μ
mに設定するのが望ましい。
【0024】次に、補強材22への光ファイバガラス1
2、13の固定が終了したら、光ファイバガラス保持具
18、19を開放し、補強材22の両端上面22d〜2
2g、光ファイバガラス12、13の被覆除去両端部2
7a、27bに接着剤25a,25bを塗布した後、上
側(紙面の表側)から平板状の補強ベース24を取り付
けて固定する。光ファイバガラスの非延伸部21a、2
1bの補強材20への固定工程が終了した時点から補強
材20および非延伸部21a、21bへの補強ベース2
4の固定工程が終了した時点までの工程間に、融着延伸
部20は両部材22、24により保護されているので、
光ファイバ10、11が捩じれても融着延伸部20には
影響がなく、その形状が変化することがない( )。
従って、融着延伸工程が終了した時点の所望の特性を維
持することができる。
【0025】光ファイバガラス12、13の非延伸部2
1a、21bび補強材22を取り付けた補強ベース24
を、例えば筒状の保護カバー26等に挿入した後、保護
カバー26の両端部26a、26bを接着剤で封止する
ことにより、光カプラが形成される。尚、補強ベース2
4、この保護カバー26の材質は、光ファイバ10、1
1と略等しい熱膨脹係数を有する材料、例えば、石英、
パイレックス、インバ合金等が望ましいが、プラスチッ
ク等の樹脂やアルミニウム、ステンレス等の金属であっ
てもよい又、固定に使用する接着剤も光ファイバの熱膨
張係数が小さい材質が望ましい。又補強ベース24は平
板状であるが、実装時に光ファイバがずれないように溝
が形成されていてもよい(図5)。
【0026】次に実施例の作用を述べる。
【0027】被覆の一部を除去した光ファイバガラス1
2、13の2本を平行に密着し、その密着部を加熱して
融着し、その融着部を所定の延伸量まで加熱延伸して融
着延伸部20を形成したままの状態で、その光ファイバ
ガラス12、13をガイド溝22a、22b付の補強材
22に固定するので、光ファイバガラス保持具18、1
9が開放されても融着延伸部20の熱収縮が補強材22
で規制されると共に、この補強材22により外部からの
振動や衝撃が防止される。このため、光ファイバガラス
12、13融着延伸部20の変形が防止され、特性のば
らつきがなくなる。また、補強材22および光ファイバ
ガラス12、13の被覆除去両端部27a、27をそれ
ぞれ補強ベース22のガイド溝22a、22bに固定す
るので、光ファイバ10、11の捩じれ歪が融着延伸部
20に加わることがなくなり、光カプラの機械的な強度
が向上し、信頼性が向上する。
【0028】尚、従来の光カプラの実装方法では光ファ
イバガラスの融着延伸を行ってから、これを補強材に固
定するまでの間に過剰損失が0.5dB以上、分岐比が
10%以上変化していたのに対し、本実施例では過剰損
失が0.05dB以下、分岐比が1%以下に改善され
た。
【0029】図7は図1に示した光カプラに用いられる
補強材の他の構成例の外観斜視図である。
【0030】図6に示した補強材との相違点は溝の中央
部が深く形成されている点である。
【0031】同図において図1に示した光ファイバを用
いる場合、補強材30のガイド溝30aの幅waは25
0〜300μm、ガイド溝30aの両端部の深さdaは
180〜200μmに設定し、ガイド溝30aの中央部
30bは接着材が光ファイバガラスの融着延伸部に付着
しない程度の深さに形成するのが望ましい。
【0032】以上において、本実施例によれば、光ファ
イバガラスの融着部を所定の延伸量まで加熱延伸して融
着延伸部を形成したままの状態で、その光ファイバガラ
スをガイド溝付の補強材に固定した後光ファイバガラス
保持具を開放し、補強材および光ファイバ被覆除去両端
部をそれぞれ補強ベースに固定するので、機械的強度が
大きく、実装工程時に生じる特性のばらつきがを低減
し、信頼性に優れた光カプラを実現することができる。
【0033】尚、本実施例では光ファイバを2本用いて
光カプラを形成したが、これに限定されるものではなく
3本以上用いて光カプラを形成してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0035】(1) 融着延伸部が補強材で保護されている
ので、実装工程時に生じる特性のばらつきが低減する。
【0036】(2) 補強材および光ファイバ被覆除去両端
部をそれぞれ補強ベースに固定するので、機械的強度が
大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光カプラの外観斜視図である。
【図2】本発明の光カプラの実装方法の一実施例を説明
する説明である。
【図3】本発明の光カプラの実装方法の一実施例を説明
する説明である。
【図4】本発明の光カプラの実装方法の一実施例を説明
する説明である。
【図5】本発明の光カプラの実装方法の一実施例を説明
する説明である。
【図6】図1に示した光カプラに用いられる補強材の外
観斜視図である。
【図7】図1に示した光カプラに用いられる補強材の他
の構成例の外観斜視図である。
【図8】従来の光カプラの製造方法の説明図である。
【図9】従来の光カプラの概略図である。
【符号の説明】 10、11 光ファイバ 12、13 光ファイバガラス 12a、12b、13a、13b 両端部 14、15 延伸ステージ 18、19 光ファイバガラス保持具 22 補強材 22a、22b ガイド溝 24 補強ベース 27、27b 光ファイバ被覆除去両端部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバガラスが露出されるように被
    覆の一部が除去された光ファイバの複数本が、前記光フ
    ァイバガラスが密着するように配列されると共に、該光
    ファイバガラス部分に延伸部が形成された光カプラにお
    いて、前記融着延伸部両側の光ファイバガラスがガイド
    溝付の補強材に固定され、該補強材および光ファイバ被
    覆除去両端部がそれぞれ補強ベースに固定されたことを
    特徴とする光カプラ。
  2. 【請求項2】 光ファイバガラスが露出するように被覆
    の一部を除去した光ファイバの複数本を、延伸ステージ
    上に設けた光ファイバガラス保持具により前記光ファイ
    バガラスが密着するように配列して、その光ファイバガ
    ラスを加熱融着しながら延伸して融着延伸部を形成する
    光カプラの実装方法において、前記光ファイバガラスの
    密着部を所定の延伸量まで加熱延伸して融着延伸部を形
    成したままの状態で、その融着延伸部両側の光ファイバ
    ガラスをガイド溝付の補強材に固定し、その後光ファイ
    バガラス保持具を開放し、前記補強材および光ファイバ
    被覆除去両端部をそれぞれ補強ベースに固定することを
    特徴とする光カプラの実装方法。
JP34897892A 1992-12-28 1992-12-28 光カプラおよびその実装方法 Pending JPH06201945A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030007170A (ko) * 2001-07-13 2003-01-23 엔.티.티. 어드밴스 테크놀로지 가부시키가이샤 광섬유 커플러 수납 부재

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20030007170A (ko) * 2001-07-13 2003-01-23 엔.티.티. 어드밴스 테크놀로지 가부시키가이샤 광섬유 커플러 수납 부재

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