JPH0620038U - 把手付袋用異常検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 袋の紙質、印刷の有無等にかかわらず、不透
明体でも確実に把手の取り付け異常を検出し、単なる把
手の欠落だけではなく、厚みの変化による異常を検出す
ることが可能な把手付袋用異常検出装置を提供するこ
と。 【構成】 把手付袋を一方向に移送する袋移送装置３
と、袋移送装置３の途中に設けられると共に、把手付袋
の把手部分の厚みを計測するセンサー４と、センサー４
に連絡される検出コントローラと、検出コントローラに
連絡される異常警報出力装置とより成り、センサー４が
計測値を電気信号に変換して検出コントローラに出力
し、検出コントローラは計測値と設定値とを比較し、計
測値が許容範囲外の場合に異常警報出力装置に信号を送
り、異常警報出力装置が外部に異常警報信号を出力し、
センサー４が袋移送装置３を横切って設けられたアイド
ルローラ５とこのアイドルローラ５に向けて付勢された
検出ローラ１１と、検出ローラ１１に臨んで配置され、
検出コントローラ６に出力する近接検出器１５とよりな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、把手付袋の把手の脱落、片側外れ、取り付け位置ずれ等の異常を検 出する把手付袋用異常検出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、筒状体成型工程と切断工程との間に、筒状体の内側に貼付された把手紐 用当紙の欠落を、タイミングをとって検出する光電検出装置を設け、該検出装置 からの信号により当紙の欠落を検出する把手付自動製袋機における把手の欠落検 出方法が特開昭５７−９５４４４号として提案されている。 しかし、このものは、当紙の貼付による厚さの差を透過光電流の偏差で検出す るので、光を透過しにくい厚い紙質の袋や、印刷された袋では、検出結果に誤差 が生じ、当紙の有無によって検出するので、把手の斜め取り付け、片側外れ等の 異常を検出することはできなかった。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、袋の紙質、印刷の有無等にかかわらず、確実に把手の取り付 け異常を検出することができ、単なる把手の欠落だけではなく、斜め取り付け、 片側外れ、当紙の欠落等の様々な異常を検出することが可能な把手付袋用異常検 出装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の把手付袋用異常検出装置は、上記課題を達成するために、把手付袋を 一方向に移送する袋移送装置と、該袋移送装置の途中に設けられると共に、前記 把手付袋の把手部分の厚みを計測するセンサーと、該センサーに連絡される検出 コントローラと、該検出コントローラに連絡される異常警報出力装置とより成り 、前記センサーが計測値を電気信号に変換して前記検出コントローラに出力し、 前記検出コントローラが前記計測値と設定値とを比較し、該計測値が許容範囲外 の場合に前記異常警報出力装置に信号を送り、該異常警報出力装置は外部に異常 警報信号を出力し、前記センサーが袋移送装置を横切って設けられたアイドルロ ーラとこのアイドルローラに向けて付勢された検出ローラと、この検出ローラに 臨んで配置され、前記検出コントローラに出力する近接検出器とよりなる。

【０００５】

【作用】

検出コントローラに予め２本の把手が重なった時の厚みに基づく値を設定して おき、袋移送装置が袋を移送し、その把手部分がセンサーの位置に達すると、検 出ローラーが把手部分の厚みの分だけアイドルローラから離れ、近接検出器はこ の量の変化を計測し、その計測値を電気信号に変えて検出コントローラに送り、 検出コントローラは受信した計測値と設定値とを比較する。 把手部分の厚みは、把手が欠落している場合は０となり、片側外れや斜め取り 付けによって２枚の把手が正常位置で重ならない場合は把手の一枚分の値に相当 し、このような取り付け異常の場合は計測値が許容範囲から外れるので、検出コ ントローラは異常警報出力装置に信号を送り、異常警報出力装置はこの信号を受 け、異常警報信号を出力する。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 把手付袋用異常検出装置１は、把手付袋２を一方向に移送するベルトコンベア 等の袋移送装置３と、袋移送装置３の搬送途中に設けられる左右一対のセンサー ４と、センサー４に連絡される検出コントローラ６と、検出コントローラ６に連 絡されると共に、把手取り付け位置の基準となる信号を発生するタイミングカム ７と、検出コントローラ５に連絡され、ブザー音，ランプ点滅等の異常警報信号 を出力する異常警報出力装置１９とを備える。

【０００７】 センサー４は、図２に示すように、袋移送装置３の中心軸よりやや側方に、か つ、把手付袋２の把手１３の外側縁よりやや内方に設置され、図１に示すように 、袋移送装置３を横切って水平方向に配設される取り付けアーム８にセンサー胴 ９が高さ調節ネジ１４によって高さ調節自在に設けられ、固定ネジ１２によって 位置が固定されるようになっており、センサー胴９の下端に袋移送方向に沿って 延びる支持アーム１０が回転自在に設けられ、支持アーム１０の一端には検出ロ ーラ１１が取り付けられ、検出ローラ１１の下方には袋移送装置３を横切ってア イドルローラ５が設けられている。

【０００８】 支持アーム１０の他端にはコイルバネ２０が取り付けられ、センサー胴９から 張り出された腕部２１に挿入されて上方にナット１６ａが螺合されたローラ押し 圧調整ネジ１６の下端がコイルバネ２０の上端に連結され、支持アーム１０の他 端が上方に引っ張られると共に、検出ローラ１１が袋移送装置３を介してアイド ルローラ５に向けて付勢されている。

【０００９】 また、センサー胴９の下端寄りには張り出しアーム１７が固定され、張り出し アーム１７の先端には、検出ローラ１１の直上に臨んで近接検出器１５が設けら れ、近接検出器１５は袋移送装置３上の把手１３が検出ローラ１１に接触して通 過するタイミングに応じて、間欠的に検出ローラ１１との間の距離を計測し、こ れを電気信号に変換して検出コントローラ６に出力するようになっている。 すなわち、検出物の厚みが０の時の近接検出器１５と検出ローラ１１との間の 距離をＡ１とすると、近接検出器１５と検出ローラ１１との距離Ａと、検出物の 厚みＴとの関係はほぼＡ＝Ａ１−Ｔとなり、近接検出器１５と検出ローラ１１と の距離Ａを計測することにより、把手部分の厚みの変化を知ることができる。

【００１０】 なお、センサー４が把手１３の中央部に寄り過ぎていると、把手１３の斜め取 り付け検出精度が低下し、外側に寄り過ぎていると、把手１３の折り返し部分の 厚みの影響を受けて検出ミスを起こすので、把手付袋２の大きさに合わせてセン サー４の取り付け位置を調節することが可能で、把手１３の厚みに応じて、ロー ラ押し圧調整ネジ１６を調節して、検出ローラ１１の押圧力を変えると共に、高 さ調節ネジ１４を調節して検出ローラ１１の高さを変えることができる。

【００１１】 タイミングカム７は、袋に対する把手１３の取付け位置に対応してセンサー４ からの出力が把手１３の取付け位置の正常か異常かを決定するタイミングを決定 する装置であって、図３に示すように、把手付袋用異常検出装置１が作動してい る間、袋移送装置３と同期して矢印ａの方向に回転し、タイミングカム７がその 回転軌道に臨んで設けられた近接スイッチ１８の位置に差しかかった時に、近接 スイッチ１８から、検出コントローラ６に信号を発し、近接スイッチ１８を通り 過ぎたら信号が停止するようになっており、センサー４の検出ローラ１１の下方 に把手付袋２の把手１３が進入する手前でタイミングカム７が近接スイッチ１８ の位置に近付くように、把手１３の取り付け位置に合わせてタイミングカム７の 回転中心を近接スイッチ１８に対して近接または離間し、近接スイッチ１８を通 過するカム幅を変え、出力時間を調整する。 この時、タイミングカム７による信号の出力が検出ローラ１１への把手１３の 接触に対してあまり直前過ぎると、上下の把手１３のずれのために検出ミスが生 じ、反対に余裕があり過ぎると位置ずれ検出ができない。また、単に把手１３の 欠落だけを検出する場合は、位置ずれを検出しないようにカム幅を広げてカムタ イミングを長く取るようにする。

【００１２】 検出コントローラ６にはブザー、ランプ等の異常警報出力装置１９が連絡され ると共に、２本の把手１３が正常に取り付けられた時の厚み変化に相当する値が 予め設定され、２個のセンサー４から受信した信号と設定値とを比較して許容範 囲を越えた場合は異常警報出力装置１９に信号を送り、異常警報信号を外部に出 力するようになっている。 また、タイミングカム７からの信号を受信している間にセンサー４からの信号 が入力されなければ、把手欠落等の取り付け異常と判断して異常警報信号を出力 し、タイミングカム７からの信号受信前あるいは受信後にセンサー４からの入力 があっても片側外れ、斜め取り付け等の異常と判断して異常警報信号を出力する ようになっている。

【００１３】

【考案の効果】 本考案の把手付袋用異常検出装置は、把手付袋の把手部分の厚みの変化で検出 ローラが移動し、この移動量を近接検出器で読取り、その出力を検出コントロー ラに送り、検出コントローラは前記出力が許容範囲外の場合に異常警報出力装置 に信号を送り、異常警報出力装置はこの信号を受けて外部に異常警報信号を出力 するので、把手の欠落だけではなく、把手部分の厚みの変化による異常を検出す ることができ、透過光を利用しないので、袋材の紙質や印刷の有無に影響される ことがなく、不透明体でも確実に把手の取り付け異常を検出することが可能とな る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す把手付袋用異常検出装置
の要部正面図

【図２】本考案の実施例を示す把手付袋用異常検出装置
の要部平面図

【図３】タイミングカムの正面図

【図４】把手付袋用異常検出装置の各装置間の関係を示
すブロック図

【符号の説明】

１ 把手付袋用異常検出装置 ２ 把手付袋 ３ 袋移送装置 ４ センサー ５ アイドルローラ ６ 検出コントローラ ７ タイミングカム ８ 取り付けアーム ９ センサー胴 １０ 支持アーム １１ 検出ローラ １２ 固定ネジ １３ 把手 １４ 高さ調節ネジ １５ 近接検出器 １６ ローラ押し圧調整ネジ １７ 張り出しアーム １８ 近接スイッチ １９ 異常警報出力装置 ２０ コイルバネ ２１ 腕部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 把手付袋を一方向に移送する袋移送装置
   と、該袋移送装置の途中に設けられると共に、前記把手
   付袋の把手部分の厚みを計測するセンサーと、該センサ
   ーに連絡される検出コントローラと、該検出コントロー
   ラに連絡される異常警報出力装置とより成り、前記セン
   サーが計測値を電気信号に変換して前記検出コントロー
   ラに出力し、前記検出コントローラが前記計測値と設定
   値とを比較し、前記計測値が許容範囲外の場合に前記異
   常警報出力装置に信号を送り、該異常警報出力装置は外
   部に異常警報信号を出力する把手付袋用異常検出装置に
   おいて、前記センサーが袋移送装置を横切って設けられ
   たアイドルローラとこのアイドルローラに向けて付勢さ
   れた検出ローラと、この検出ローラに臨んで配置され、
   前記検出コントローラに出力する近接検出器とよりなる
   ことを特徴とする把手付袋用異常検出装置。