JPH06199968A - 水性樹脂およびその製造方法とそれを含む樹脂組成物 - Google Patents

水性樹脂およびその製造方法とそれを含む樹脂組成物

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JPH06199968A
JPH06199968A JP4348409A JP34840992A JPH06199968A JP H06199968 A JPH06199968 A JP H06199968A JP 4348409 A JP4348409 A JP 4348409A JP 34840992 A JP34840992 A JP 34840992A JP H06199968 A JPH06199968 A JP H06199968A
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alkylene group
resin
acid
acid group
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JP4348409A
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Goro Iwamura
悟郎 岩村
Ichiro Azuma
一郎 東
Shigeru Komazaki
茂 駒崎
Koji Kinoshita
宏司 木下
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Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/30Low-molecular-weight compounds
    • C08G18/38Low-molecular-weight compounds having heteroatoms other than oxygen
    • C08G18/3819Low-molecular-weight compounds having heteroatoms other than oxygen having nitrogen
    • C08G18/3836Low-molecular-weight compounds having heteroatoms other than oxygen having nitrogen containing azo groups

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 とりわけ、耐水性ならびに耐溶剤性に優れる
水性樹脂ならびにその簡便なる製造方法と、当該水性樹
脂を含有する形の樹脂組成物とを提供することにある。 【構成】 特定のアゾ基含有構造単位と、特定の酸基含
有構造単位とを併せ有する特定のポリウレタン樹脂た
る、いわゆるビニル系重合体セグメントと、酸基および
/または塩基性化合物で中和された酸基を有する特定の
ポリウレタン・セグメントとから構成されるブロック共
重合体を、水性媒質中に溶解ないしは分散せしめた形の
水性分散樹脂を基本的なる内容とする発明と、こうした
特定の水性樹脂の極めて簡便なる製造方法と、該水性樹
脂を必須の成分とする樹脂組成物とを基本的なる内容と
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なる水
性樹脂およびその製造方法とそれを含む樹脂組成物に関
する。さらに詳細には、本発明は、ポリウレタンセグメ
ントと、ビニル系重合体セグメントとから構成される特
定のブロック重合体をベースとする水性樹脂、ならびに
該水性樹脂の製造方法と、該水性樹脂を含む樹脂組成物
とに関する。
【0002】そして、本発明の水性樹脂とその水性樹脂
を含む樹脂組成物の、主たる利用分野としては、塗料、
インキ、接着剤、成形材料ならびに繊維処理剤などの、
幅広い用途が挙げられる。
【0003】
【従来の技術】有機溶剤を媒体とする、ポリウレタンセ
グメントと、ビニル系重合体セグメントとから構成され
るブロック共重合体と、当該共重合体の製造方法につい
ては、これまでにも、多くの研究者により検討されて来
ている。
【0004】また、それらの共重合体からなる樹脂組成
物についても、数多くの特許が提出されており、その分
野も、塗料、インキ、接着剤、成形材料、繊維処理剤な
らびにバインダーなどのように、多岐に亘っている。
【0005】これらのことからも分かるように、ポリウ
レタンセグメントと、ビニル系重合体セグメントから構
成されるブロック共重合体の有用性は、広く一般に認め
られるところである。
【0006】また近年は、有機溶剤による環境汚染や、
作業環境の悪化などが顕在化しており、有機溶剤の使用
を減少させることが、重要なる課題となっている。
【0007】ところが、未だに、特許をはじめとする諸
文献などには、酸基を有するポリウレタンセグメントと
ビニル系重合体セグメントとからなるブロック共重合体
をベースとする水性樹脂についての記載は無く、その製
造方法については、確立されていないというのが現状で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、本発明者ら
は、こうした実状に鑑みて、こうした酸基を有するポリ
ウレタンセグメントとビニル系重合体セグメントとから
構成される、特定のブロック共重合体をベースとする水
性樹脂と、当該水性樹脂の製造方法と、当該水性樹脂を
含む樹脂組成物とを求めて、鋭意、研究を開始した。
【0009】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、新規にして有用なる、酸基を有するポリウレタン
セグメントとビニル系重合体セグメントとから構成され
るブロック共重合体をベースとする水性樹脂と、かかる
水性樹脂の製造方法と、さらに、かかる水性樹脂を含む
樹脂組成物とを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明者ら
は、上述した如き両セグメントから構成される、特定の
ブロック共重合体をベースとする水性樹脂、ならびに、
こうした製造方法と、さらに、こうした水性樹脂を含む
樹脂組成物とを提供するという課題に照準を合わせて、
鋭意、検討を重ねた結果、以下に示すような製造方法に
従うことによって、前記した両セグメントから構成され
る、特定のブロック共重合体をベースとする水性樹脂が
得られることが明らかになり、ここに、今までに見られ
なかったような、酸基含有ポリウレタンセグメントと、
ビニル系重合体セグメントとから構成されるという、特
定のブロック共重合体をベースとする水性樹脂を見い出
すこととなった。
【0011】併せて、当該水性樹脂の製造法をも見い出
すこととなったが、かかる製造方法とは、たとえば、下
掲する如き一般式[I]で示されるアゾ基を有する構造
単位と、下掲する如き一般式[II]で示される酸基を
有する構造単位とを、それぞれ、一分子中に少なくとも
1個有し、しかも、ポリエステルポリオール残基、ポリ
ウレタンポリオール残基およびポリエーテルポリオール
残基よりなる群から選ばれる、少なくとも1種のポリオ
ール残基を有するウレタン樹脂の存在下に、重合性不飽
和結合含有単量体を重合させることによって得られたブ
ロック共重合体を、水性媒質中に溶解ないしは分散せし
める方法と、また、そのブロック共重合体の酸基を、塩
基性化合物で以て完全に、ないしは部分的に中和せしめ
たのちに、水性媒質中に溶解ないしは分散せしめる方法
とである。
【0012】
【化7】
【0013】[ただし、R1 およびR1’ は同じでも異
なっていてもよく、アルキレン基、シアノ基含有アルキ
レン基またはアミド結合含有アルキレン基を表わすもの
とし、また、R2 はアルキレン基、芳香族環、シクロヘ
キサン環、芳香族環含有アルキレン基またはシクロヘキ
サン環、アルキレン基含有シクロヘキサン環あるいはポ
リウレタン残基を表わすものとする。]
【0014】
【化8】
【0015】[ただし、R3 は、上記したR2 と同じで
も異なっていてもよく、アルキレン基、芳香族環、シク
ロヘキサン環、芳香族環含有アルキレン基またはシクロ
ヘキサン環、アルキレン基含有シクロヘキサン環るいは
ポリウレタン残基を表わすものとし、また、R3 は酸基
含有ポリオール残基を表わすものとする。]
【0016】さらに、前記した両セグメントから構成さ
れるブロック共重合体をベースとする水性樹脂を含む樹
脂組成物と、当該水性樹脂と硬化剤からなる樹脂組成物
が、塗料用をはじめとして多岐の用途に有用なことを見
い出して、ここに、本発明を完成させるに到った。
【0017】すなわち、本発明は、それぞれ基本的に
は、一つには、ビニル系重合体セグメントと、酸基およ
び/または塩基性化合物で中和された酸基を有するポリ
ウレタン・セグメントとから構成される特定のブロック
共重合体を、水性媒質中に分散せしめて得られる水性樹
脂を提供しようとするものであるし、
【0018】二つには、前掲された如き一般式[I]で
示されるアゾ基を含有する構造単位と、前掲された如き
一般式[II]で示される酸基を有する構造単位とを、
それぞれ、一分子中に少なくとも1個有する特定のウレ
タン樹脂の存在下に、重合性不飽和結合含有単量体を重
合させることにより得られるブロック共重合体を、水性
媒質中に溶解ないしは分散せしめることから成る、水性
樹脂の製造方法をも提供しようとするものであるし、
【0019】三つには、上記したような、ビニル系重合
体セグメントと、酸基を有するポリウレタン・セグメン
トとから構成される特定のブロック共重合体(つまり、
いわゆるアクリル・ウレタン・ブロック共重合体)から
得られる水性樹脂と、さらに、該水性樹脂と反応する硬
化剤とを、必須の成分として含んで成る樹脂組成物をも
提供しようとするものである。
【0020】〔構成〕ここにおいて、前掲した一般式
[I]で示されるアゾ基含有構造単位と、前掲した一般
式[II]で示される酸基含有構造単位とを、それぞ
れ、一分子中に少なくとも1個有し、しかも、ポリエス
テルポリオール残基、ポリウレタンポリオール残基およ
びポリエーテルポリオール残基よりなる群から選ばれ
る、少なくとも1種のポリオール残基を有するウレタン
樹脂とは、たとえば、アゾビスシアノプロパノール、ア
ゾビスシアノ−n−ブタノール、アゾビスイソブタノー
ルもしくはアゾビスシアノペンタノールの如き、各種の
アゾビスアルカノール化合物;
【0021】または「VA−080、VA−082もし
くはVA−086」[和光純薬工業(株)製品]の如
き、各種のアゾアミドポリオールなどに代表される、一
分子中に少なくとも1個のアゾ結合と、少なくとも2個
の水酸基とを併せ有する化合物と、たとえば、1,3−
ジメチロール−プロピオン酸、1,3−ジメチロール−
酪酸、1,3−ジメチロール−吉草酸、酒石酸、グリセ
リン酸、1,3−ジメチロール−プロパンスルホン酸、
1,3−ジメチロール−ブタンスルホン酸、1,3−ジ
メチロール−ペンタンスルホン酸、1−メチロール−1
−ヒドロキシ−プロパンスルホン酸,2,3−ジヒドロ
キシ−ブタンスルホン酸、燐酸−モノ−グリセリンエス
テルまたは燐酸−ジ(エチレングリコール)−エステル
の如き、各種の酸化合物類であるとか、
【0022】あるいは、かかる酸化合物類をアミン中和
せしめて得られる化合物であるとか、さらには、上記酸
化合物類を水酸化ナトリウムの如き、各種の金属水酸化
物類で中和せしめて得られる化合物などに代表される、
一分子中に少なくとも1個の酸基あるいは塩基性化合物
で中和された酸基と、少なくとも2個の水酸基とを併せ
有する化合物と、ポリイソシアネート化合物と、ポリオ
ール化合物との反応によって得られるような種々の化合
物を指称するものである。
【0023】当該酸基あるいは塩基性化合物で中和され
た酸基を有するポリオール類の使用量としては、得られ
るブロック共重合体の固形分酸価が5mgKOH/g以
上となるような範囲内が、好ましくは、10mgKOH
/g以上となるような範囲内が適切である。
【0024】5mgKOH/g未満である場合には、ど
うしても、スムーズに水性化せしめることが出来なくな
るとか、得られる水性樹脂の安定性が劣るようになるな
どの、好ましからざる問題が起こって来る。
【0025】当該ウレタン樹脂を製造する際に使用され
る、上記ジイソシアネート化合物として特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、イソホロンジイソシア
ネート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネ
ート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネー
ト、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、1,3−ジ(イソシアネートメチル)シクロ
ヘキサン、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、トリメチルシクロヘキサンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネートもしくはキシリレン
ジイソシアネートの如き、各種のジイソシアネート類な
どであるし、
【0026】あるいは、これらの各種のジイソシアネー
ト類と、それぞれ、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ポリヘキサメチレング
リコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、
ビスフェノールA、水添ビスフェノールA如き、各種の
ジオール類との付加物などであるし、
【0027】さらには、イソシアネート基と反応しうる
官能基を、一分子中に2個有し、しかも、500〜1,
500程度の数平均分子量を有する、たとえば、ポリエ
ステル類またはポリウレタン類などの、種々のポリマー
類と、前掲された如き各種のジイソシアネート類との付
加物であるジイソシアネート化合物;
【0028】あるいは、グリセリン、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール
もしくはジペンタエリスリトールの如き、各種の多価ア
ルコール類と、前掲された各種のジイソシアネート類と
の付加物であるジイソシアネート化合物などである。
【0029】他方、当該ウレタン樹脂を製造する際に使
用される、上記ポリオール化合物として特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールの如
き、各種のアルキレングリコール類;ジエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリヘキサメチレング
リコールなどのポリエーテルグリコール類;
【0030】3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA如き、各
種のジオール類;ポリブタジエンジオールの如き、両末
端に水酸基を有する各種のポリオレフィンジオール類;
1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロ
ピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサ
フルオロイソプロピル)ベンゼン、1,1,2,3,3
−ペンタヒドロパーフルオロウンデカン−1,2−ジオ
ール、ヘキサフルオロビスフェノール−Aの如き、各種
のフルオロジオール類;
【0031】「BY16−848」[東レシリコン
(株)製]、「FM4411もしくはFM4421」
[チッソ(株)製]または「KF−6001、−600
2もしくは−6003」[信越化学工業(株)製]の如
き、各種のシリコンジオール類;あるいは各種のポリエ
ステルジオール類などである。
【0032】また、このポリオール成分として、アミノ
基を有するシリコンオイルである、それぞれ、「TSF
4703もしくはTSF4700」[東レシリコン
(株)製]または「FM3321もしくはFM331
1」[チッソ(株)製]なども、使用できる。
【0033】上記したポリエステルジオール類として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、数平均分
子量が1,500程度のものであって、前掲された如き
各種ジ−またはポリオール化合物と、イソフタル酸、テ
レフタル酸、(無水)フタル酸、(無水)テトラヒドロ
フタル酸、(無水)ヘキサヒドロフタル酸、無水トリメ
リット酸、ピロメリット酸、フマル酸、マレイン酸、こ
はく酸、アジピン酸の如き、各種のジ−またはポリカル
ボン酸(無水物)との脱水縮合によって得られる水酸基
含有ポリエステル樹脂(油変性タイプを含む)および/
または、ε−カプロラクトンまたはバレロラクトンのよ
うな、種々のラクトン化合物の開環重合によって得られ
る水酸基含有ポリエステル樹脂などであり、いずれも、
公知慣用の反応方法によって得られるものである。
【0034】当該ウレタン樹脂を製造する際の方法とし
ては、 これら上記の4成分を同時に混合して反応せ
しめるという方法や、 酸基を有し、しかも、末端に
イソシアネート基をも有するポリウレタン(いわゆるウ
レタン・プレポリマー)を調製し、次いで、このポリウ
レタン(ウレタン・プレポリマー)と、一分子中に少な
くとも1個のアゾ結合と、少なくとも2個の水酸基を併
せ有する化合物とを反応せしめるという方法や、 ジ
イソシアネート類と、一分子中に少なくとも1個のアゾ
結合と、少なくとも2個の水酸基を併せ有する化合物と
を反応せしめたのちに、その他のジオール成分をも反応
せしめるという方法などがあるが、こうした合成方法
は、特に限定されるものではない。
【0035】なお、酸基とアゾ基とを併有する当該ウレ
タン樹脂類を製造する際には、鎖伸長剤類として、たと
えば、エチレンジアミン、テトラエチレンジアミン、ヘ
キサエチレンジアミン、トリエエチレンテトラミン、テ
トラエチレンペンタミン、ビスアミノプロピルアミン、
4−アミノメチル−1,8−ジアミノオクタンの如き、
各種のポリアミン化合物類を使用してもよいし、あるい
はヒドラジンなどを使用してもよいことは、勿論であ
る。
【0036】次に、酸基・アゾ基併有の当該ウレタン樹
脂類を製造する際の反応諸条件について述べることにす
るが、まず、反応温度としては、ウレタン樹脂中に導入
され得るアゾ基が分解しないような温度、つまり、0℃
〜60℃なる範囲内が、好ましくは、20℃〜50℃な
る範囲内が適切である。
【0037】反応触媒類としては、ジブチル錫ラウレー
トの如き、各種の錫化合物類;またはDABCO(1,
4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン)の如き、
各種のアミン化合物類などを用いることも出来るし、あ
るいは用いなくてもよい。
【0038】反応溶剤類としては、分子中に活性水素を
有していないような化合物あるいはそれらの混合物など
が用いられる。かかる溶剤類として特に代表的なものの
みを例示するにとどめれば、ベンゼン、トルエンもしく
はキシレンの如き、各種の芳香族炭化水素類;ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンもしくはシク
ロオクタンの如き、各種の脂肪族炭化水素類ないしは脂
環式炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテルもしくはジ−n−ブチルエーテルの如き、各種の
エーテル類;
【0039】酢酸エチル、酢酸ブチルもしくは酢酸アミ
ルの如き、各種のエステル系溶剤類;塩化メチレン、ク
ロロフォルム、トリクロロエタン、四塩化炭素もしくは
クロロベンゼンの如き、各種のハロゲン化炭化水素類;
あるいは、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、メチルアミルケトンもしくはシクロヘキサノンの如
き、各種のケトン類などである。かかる溶剤類は、単独
使用でも2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0040】こうした前述の反応によって得られる、当
該アゾ基含有ウレタン樹脂類の数平均分子量としては、
1,000〜50,000なる範囲内が、好ましくは、
2,000〜25,000なる範囲内が、後掲される重
合性不飽和単量体類および/または溶剤類への溶解性が
特に良好である処からも、適切である。
【0041】次いで、前述した反応によって得られる、
酸基・アゾ基併有の当該ウレタン樹脂類の存在下に行わ
れる、重合性不飽和単量体類の重合反応について詳述す
ることとする。
【0042】上記重合反応で使用される重合性不飽和単
量体類として特に代表的なもののみを例示するにとどめ
れば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−
ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アク
リレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレートもしくはラウリ
ル(メタ)アクリレートの如き、C1 〜C22なる各種の
アルキル(メタ)アクリレート類;
【0043】シクロペンチル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレートもしくはイソボルニ
ル(メタ)アクリレートの如き、各種の脂環式アルキル
(メタ)アクリレート類;ベンジル(メタ)アクリレー
トもしくはフェネチル(メタ)クリレートの如き、各種
のアラルキル(メタ)アクリレート類;クロトン酸メチ
ルもしくはクロトン酸エチルの如き、クロトン酸の各種
のアルキルエステル類;
【0044】ジメチルマレート、ジブチルマレート、ジ
メチルフマレート、ジブチルフマレート、ジメチルイタ
コネートもしくはジブチルイタコネートの如き、不飽和
二塩基酸類の各種のジアルキルエステル類;スチレン、
p−tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレンも
しくはビニルトルエン、ビニルピリジンの如き、各種の
芳香族ビニル系単量体類;(メタ)アクリロニトリルも
しくはクロトノニトリルの如き、各種のシアノ基含有単
量体類;N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、
N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレートの如
き、各種のアミノ基含有単量体類;
【0045】フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチエレン、ヘ
キサフルオロプロピレン、塩化ビニルもしくは塩化ビニ
リデンの如き、各種のハロゲン化オレフィン類;エチレ
ン、プロピレン、イソブチレンもしくは1−ブテンの如
き、各種のα−オレフィン類;または酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルもしくはバーサティ
ック酸ビニル、安息香酸ビニル、「ベオバ」(オランダ
国シェル社製品)の如き、各種のカルボン酸ビニルエス
テル類などであり、
【0046】さらには、エチルビニルエーテル、n−ブ
チルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルもしく
はシクロヘキシルビニルエーテルの如き、各種のアルキ
ル−ないしはシクロアルキルビニルエーテル類;アクロ
レイン、メチルビニルケトンなどのカルボニル基含有単
量体類;(メタ)アクリルアミドもしくはN,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メ
タ)アクリロイルピロリジン、N−ビニルフォルムアミ
ド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルキノリンまたはN
−ビニルピペリジンなどの如き、各種の含窒素単量体
類;
【0047】「ブレンマー PPもしくはブレンマー
PE」[日本油脂(株)製品]で代表されるような、各
種の含ポリエーテル単量体類;または「ビスコート 8
F、8FM、3Fもしくは3FM」[大阪有機化学
(株)製品]、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、ジ−パーフルオロシクロヘキシルフマレー
トもしくはN−イソプロピルフルオロオクタンスルフォ
ン酸アミドエチル(メタ)アクリレートの如き、フルオ
ロアルキル基−ないしはパーフルオロパーアルキル基含
有単量体類;
【0048】あるいはマレイン酸無水物もしくはイタコ
ン酸無水物の如き、各種の酸無水物基含有単量体類;グ
リシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエー
テルの如き、エポキシ基含有単量体類;ビニリトリクロ
ロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシランの如き、各種のシリ
ル基含有単量体類;あるいは2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロ
キシブチルビニルエーテルまたは2−ヒドロキシエチル
アリルエーテルの如き、各種の水酸基含有単量体類など
である。
【0049】特に、水酸基含有単量体類は、水酸基と反
応する官能基を有する硬化剤を使用する場合において
は、必須の単量体成分となる。
【0050】さらには、「ライトエステル PMもしく
はライトエステル PA」[共栄社油脂化学工業(株)
製品]で代表されるような、各種のリン酸エステル基含
有単量体類;スチレンスルホン酸もしくはビニルスルホ
ン酸の如き、各種のスルホン酸基含有単量体類;(メ
タ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレー
ト、クロトン酸の如き、各種の一塩基酸類;マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸の如き、各種の不飽和二塩基
酸類(不飽和ジカルボン酸類);
【0051】コハク酸、アジピン酸、セバシン酸の如
き、各種の飽和ジカルボン酸のモノビニルエステルのよ
うな、種々の一塩基酸類;上掲の不飽和ジカルボン酸類
と、1価アルコール類とのハーフエステルの如き、各種
の一塩基酸類;アミノ酸類から誘導されるN−〔カルボ
キシ−(置換)アルキル〕(メタ)アクリルアミド類;
【0052】または2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートで代表されるような各種の水酸基含有単量体類
と、無水コハク酸もしくは無水フタル酸の如き、各種の
酸無水物類との付加反応物のような、種々のカルボキシ
ル基含有誘導体類;あるいは前記したカルボキシル基含
有単量体類のラクトン付加誘導体類を挙げることもで
き、これら酸基を含有する重合性単量体の使用は、目的
水性樹脂の安定性を向上させるなどの利点がある処から
好ましい。
【0053】上述の重合反応を行うに当たって、重合性
不飽和単量体類と、酸基・アゾ基併有のウレタン樹脂類
との使用比率としては、98〜5重量%対2〜95重量
%なる範囲内が、好ましくは、95〜30重量%対5〜
70%なる範囲内が適切である。
【0054】当該ウレタン樹脂量が2重量%未満の場合
には、どうしても、重合性不飽和単量体類の重合開始点
となるアゾ基の濃度が小さくなりすぎて、重合反応が進
行しにくくなるし、一方、当該ウレタン樹脂量が95重
量%を超えて余りに多量に用いる場合にも、重合反応が
進行しにくくなったり、あるいは、得られるブロック共
重合体中のビニル系重合体セグメントの分子量が低くな
ってしまったりするので、いずれの場合も好ましくな
い。
【0055】本発明に係る水性樹脂の製造方法におい
て、酸基・アゾ基併有のウレタン樹脂類の存在下に、重
合性不飽和単量体類を重合させ、ブロック共重合体を調
製する際の重合方法としては、溶剤類中でのラジカル重
合法[いわゆる溶液ラジカル重合(反応)法]が望まし
く、その際のラジカル発生の手段としては、加熱や、光
ないしは放射線などを用いることが出来るが、就中、熱
によるラジカル発生化の手段が望ましい。
【0056】かかる溶液ラジカル重合反応法では、溶剤
類として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンの如き、各種
の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
シクロヘキサンもしくはシクロオクタンの如き、各種の
脂肪族炭化水素類ないしは脂環式炭化水素類;
【0057】ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ルもしくはジ−n−ブチルエーテルの如き、各種のエー
テル類;酢酸エチル、酢酸ブチルもしくは酢酸アミルの
如き、各種のエステル系溶剤類;塩化メチレン、クロロ
フォルム、トリクロロエタン、四塩化炭素もしくはクロ
ロベンゼンの如き、各種のハロゲン化炭化水素類;
【0058】あるいはメチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、メチルアミルケトンもしくはシクロヘキ
サノンの如き、各種のケトン類;n−ブタノール、2−
ブタノール、i−ブタノールの如き、各種の長鎖アルコ
ール類などであり、かかる溶剤類は、単独使用でも2種
以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0059】さらに、当該溶液ラジカル重合方法におい
ては、必要に応じて、公知慣用のラジカル重合開始剤を
も、酸基・アゾ基併有のウレタン樹脂類との併用の形で
使用することが出来る。
【0060】そうした開始剤のうちでも特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、2,2’−アゾビス
(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)もしくは2,2’−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)の如き、各種のアゾ化
合物;
【0061】あるいはtert−ブチルパーオキシピバ
レート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、t
ert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、アセチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチル
ハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキサイドもしくはジイソ
プロピルパーオキシカーボネートの如き、各種の過酸化
物などである。
【0062】さらに、当該重合方法において、必要に応
じて、いわゆる分子量調節剤類としての、ラウリルメル
カプタン、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタ
ノールまたはチオグリコール酸などで代表される、公知
慣用の連鎖移動剤類を用いて行うことも出来る。
【0063】上述の溶液重合を行うに当たって、酸基・
アゾ基併有のウレタン樹脂類と、重合性不飽和単量体類
と、溶剤類とを、一括仕込で以て反応させるというよう
にしてもよいし、分割滴下を行って反応させるというよ
うにしてもよいし、また、当該ウレタン樹脂類の存在下
に、重合性不飽和単量体類を滴下を行って反応させると
いうようにしてもよく、こうした種々の方法が採用でき
る。
【0064】当該溶液重合の重合温度としては、通常、
60〜140℃なる範囲内が適切であるし、重合時間と
しては、6〜20時間程度が適切である。次に、水性樹
脂化の具体的方法について述べることにする。
【0065】すなわち、当該水性樹脂化の方法として
は、上述した如き溶液重合反応によって得られるブロッ
ク共重合体の溶液中に、攪拌しながら水を添加して転相
乳化せしめるか、または、当該ブロック共重合体中に含
まれるカルボキシル基などの酸基を、塩基性化合物で以
て、完全に、ないしは部分的に中和せしめた合樹脂溶液
中に、攪拌しながら水を添加して転相乳化せしめると
か、
【0066】あるいは、前記した転相乳化したのちに、
常圧下ないしは減圧下で、脱溶剤せしめるとか、常圧下
ないしは減圧下で、脱溶剤せしめたのちに、水を添加し
て転相乳化せしめるとか、常圧下ないしは減圧下で、脱
溶剤せしめたのちに、水と塩基性化合物の混合物で以
て、完全に、ないしは部分的に中和せしめ、さらに、水
を添加するとかいったような、種々の方法が挙げられ
る。
【0067】上述の方法にあっては、水を添加しながら
転相乳化するという方法を採っているが、よく攪拌され
ている水中へ、重合樹脂溶液を滴下せしめるというよう
にしても、一向に、差し支えが無い。
【0068】あるいは、ホモゲナイザー、コロイドミ
ル、スタテイックミキサー、マントンゴーリーまたはマ
イクロフルイダイザーなどによる機械的剪断力を与えな
がら、水中へ分散化ないしは水溶化せしめるといった、
種々の方法によるのも一法であり、望ましい処である。
【0069】また、水中へ水溶化ないしは分散化せしめ
るに際して、超音波を使用することも出来る。転相乳
化、水溶化ないしは分散化に際しての温度としては、特
に制限が無く、したがって、樹脂溶液、乳化液、水溶液
ないしは分散液が攪拌できる温度でさえあれば、いずれ
の温度で以て、樹脂の水性化が為されてもよく、決し
て、上述したような水溶化ないしは分散化のみに限定さ
れるものではない。
【0070】ここで、中和に使用される塩基性化合物と
しては、アンモニアや揮発性アミン類などに代表される
有機塩基類;あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどに代表される無機塩基類の使用が適切であり、特
に、揮発性有機塩基類の使用が望ましい。
【0071】かかる揮発性有機塩基類として特に代表的
なもののみを例示するにとどめれば、モノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルア
ミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ−nプ
ロピルアミン、ジメチルn-プロピルアミン、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミンをはじめ、
【0072】N−メチルエタノールアミン、N−アミノ
エチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミ
ン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノール
アミン、トリイソプロパノールアミン、N,Nージメチ
ルエタノールアミン、N,Nージメチルプロパノールア
ミンの如き、各種のアミン類などである。
【0073】また、これらの化合物から選ばれる2種以
上の併用を、決して妨げるものではない。
【0074】以上のようにして、本発明の製造方法に従
って得られる水性樹脂は、単独で使用することも可能で
あるし、さらに、必要に応じて、水性樹脂中の、それぞ
れ、カルボキシル基などのような各種の酸基、水酸基、
アミノ基またはエポキシ基などの官能基と反応し得る官
能基を有する、アミノ樹脂、エポキシ化合物、ポリイソ
シアネート化合物、ブロック・ポリイソシアネート化合
物、シクロカーボネート基を含有する化合物、酸無水基
を有する化合物などを配合することも出来る。
【0075】こうした配合用の樹脂類または化合物類
は、いわゆる硬化剤類として作用して、これらの樹脂・
化合物類の使用を、一切、欠如する場合よりも、一層、
強固なる樹脂硬化物を形成せしめることが出来るし、と
りわけ、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性なら
びに耐熱性などの諸物性を付与せしめることが出来る。
【0076】上記アミノ樹脂としては、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂またはベンゾグアナミ樹脂などの総称であり、
さらに詳細には、尿素、メラミンまたはベンゾグアナミ
ン化合物を主成分として、ホルムアルデヒド類ないしは
該ホルムアルデヒド供給物質と、脂肪族アルコール類と
の付加縮合物を指称するものである。
【0077】その際の、いわゆるエーテル化に用いられ
る脂肪族アルコール類として特に代表的なもののみを例
示するにとどめれば、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールまた
はイソブチルアルコールなどであり、これらは単独使用
でも2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0078】上記エポキシ樹脂として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、エチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル、1,6ヘキサンジオールジグリシジルエー
テル、ソルビトールポリグリシジルエーテルまたはグリ
セリンのトリグリシジルエーテルの如き、多価アルコー
ル類の各種のポリグリシジルエーテル類;フタル酸ジグ
リシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル
またはアジピン酸ジグリシジルエステルの如き、多価カ
ルボン酸類の各種のポリグリシジルエステル類;
【0079】あるいはビスフェノールAないしはビスフ
ェノールFのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ノボ
ラック型エポキシ樹脂またはヒダントイン環含有エポキ
シ樹脂の如き、各種のエポキシ樹脂などの、いわゆるポ
リエポキシ化合物であるし、また、側鎖にエポキシ基を
有する各種のビニル系重合体類、すなわちグリシジルメ
タクリレートや、アリルグリシジルエーテルの如き、エ
ポキシ基とα,β−エチレン性不飽和基とを併有する単
量体類を単独で重合するか、あるいは共重合可能なる他
の単量体類とを共重合せしめて得られる、公知慣用のエ
ポキシ基含有ビニル系共重合体類なども用いることが可
能である。
【0080】上記ポリイソシアネート化合物として特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、トリレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートの
如き、各種の芳香族系ジイソシアネート類;ヘキサメチ
レンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシア
ネートの如き、各種の脂肪族系ジイソシアネート類;イ
ソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−
2,4(ないしは−2,6)−ジイソシアネート、4,
4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、
1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサンの如
き、各種の脂環族系ジイソシアネート類;
【0081】または前掲された如き各種のジイソシアネ
ート化合物と、エチレングリコール、ポリエーテルポリ
オール類(ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリカプロラクトンポリオールなど。)、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパンの如き、
各種の多価アルコール類や、イソシアネート基と反応し
うる官能基を有する低分子量のポリエステル樹脂類(油
変性タイプをも含む。)や、アクリル系共重合体との付
加物類;前掲された如き各種のジイソシアネート化合物
と水との付加物類;ビュレット体、ジイソシアネート同
志の共重合体(オリゴマー類をも含む。);
【0082】あるいはイソシアネート基含有単量体類を
必須成分とした種々の共重合体類;特開昭61−720
13号公報に開示されているような、C2 〜C8 なるア
ルキレン−、シクロアルキレン−および/またはアラル
キレンジイソシアネート類と、C10〜C40なるジオール
類とを、イソシアヌレート化触媒の存在下で以て反応さ
せて得られる、イソシアヌレート環を有し、しかも、非
極性有機溶剤に可溶なるポリイソシアネート化合物など
である。
【0083】前記したブロック・ポリイソシアネートと
して特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、前
掲された如き各種のポリイソシアネート化合物を、活性
水素含有化合物類で以てブロック化せしめたものなどで
あるが、こうしたブロック化に使用される活性水素基含
有化合物類として特に代表的なもののみを例示するにと
どめれば、フェノール、クレゾールの如き、各種のフェ
ノール系;
【0084】メチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール、ベンジルアルコールの如き、各種の
アルコール類;マロン酸ジメチル、アセト酢酸エチルの
如き、各種の活性メチレン系;あるいはメチルエチルケ
トオキシム、ε−カプロラクタム、ホルムアルドオキシ
ムまたはアセトアルドオキシムなどに代表される、種々
のオキシム系などであり、特に限定されるものではな
い。
【0085】前記したシクロカーボネート基含有化合物
として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
グリセリルシクロカーボネートを、前掲された如き各種
のポリイソシアネート化合物に反応せしめて得られる形
の化合物や、ウレタン・プレポリマーにグリセリルシク
ロカーボネートを反応せしめた形の化合物や、グリセリ
ルシクロカーボネートメタクリレートを単独で重合する
か、あるいは前掲された如き共重合可能なる他の単量体
類と共重合せしめて得られる(共)重合体類などであ
る。
【0086】前記した酸無水基含有化合物として特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、無水マレイン
酸や無水イタコン酸などに代表される、種々の酸無水基
含有不飽和単量体類と、前掲された如き共重合可能なる
他の不飽和単量体類とを共重合せしめることによって得
られるような種々の共重合体類でもよいし、あるいは、
無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、テトラヒド
ロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ヘッ
ト酸、無水ハイミック酸、無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸、無水グリセロールトリス(トリメリテート)また
は無水エチレングリコールジ(トリメリテート)などで
ある。
【0087】以上に掲げられたような種々の硬化剤と、
前述した水性樹脂との配合割合としては、固形分重量比
で以て、60/40〜1/99なる範囲内が、好ましく
は40/60〜5/95なる範囲内が適切であり、硬化
剤用樹脂が60重量%を超えて余りに多量になる場合に
は、どうしても、本発明の目的水性樹脂中にける、ビニ
ル系重合体セグメントと、酸基および/または塩基性化
合物で中和された酸基を有するポリウレタン・セグメン
トとからなるアクリル・ウレタン・ブロック共重合体の
特性が失われてしまう処となるし、一方、1重量%未満
である場合には、どうしても、充分なる硬化樹脂が得ら
れない処となる。
【0088】さらに、前記した水性樹脂それ自体に、あ
るいは、該水性樹脂に、さらに、硬化剤をも配合せしめ
た形の配合物に、酸化チタン、酸化鉄もしくはカーボン
ブラックの如き、各種の無機顔料類、またはアゾ系、シ
アニン系もしくはキナクリドン系の如き、各種の有機顔
料類などに代表される種々の顔料類;あるいは充填剤
類、骨材類、湿潤剤類、増粘剤類、レオロジーコントロ
ール剤類、消泡剤類、可塑剤類、造膜助剤類、防腐剤
類、防ばい剤類または防錆剤類などの、公知慣用の各種
の添加剤類を配合せしめて、目的とする樹脂組成物と為
すことが出来る。
【0089】このようにして得られる、本発明の樹脂組
成物は、たとえば、塗料、インキ、接着剤、成形材料な
らびに繊維処理剤などのような、種々の用途に利用する
ことが出来る。
【0090】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
により、一層、具体的に説明するが、本発明はこれらの
実施例のみに限定されるものではない。なお、以下にお
いて、部および%は、特に断りの無い限り、すべて重量
基準であるものとする。
【0091】参考例 1(酸基とアゾ基とを併有するウ
レタン樹脂の調製例) 温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗および窒素ガス
導入管を備えた反応容器に、メチルエチルケトンの1,
500部、ジプロピレングリコールの236部、2,2
−ジメチロール−プロピオン酸143部、およびジ−n
−ブチル錫ジラウレートの0.3部を仕込み、75℃
で、攪拌下に、ヘキサメチレンジイソシアネートの55
1部を2時間で滴下し、同温度で、さらに、4時間のあ
いだ反応させた。
【0092】次に、同溶液を20℃に降温し、2,2’
−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)−プロピオニト
リル]の46部を添加し、同温度で、2時間反応させ、
次いで、同温度で、ここへ、ジエチレングリコールの2
4部を加え、30℃に昇温してから、同温度で、10時
間のあいだ反応させて、不揮発分(NV)が40%な
る、酸基とアゾ基を含有するウレタン樹脂の溶液を得
た。以下、これをAAU−1と略記す。
【0093】参考例 2(酸基とアゾ基とを併有するウ
レタン樹脂の調製例) 温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗および窒素ガス
導入管を備えた反応容器に、メチルエチルケトンの75
0部、メチルイソブチルケトンの750部および、1−
ヒドロキシ−1−メチロール−プロパンスルホン酸の1
77部と、ジプロピレングリコール222部と、ジ−n
−ブチル錫ジラウレートの0.5部を仕込んで溶液と
し、その後、75℃に昇温し、同温度で、イソホロンジ
イソシアネートの106部とヘキサメチレンジイソシア
ネートの419部を、2時間に亘って滴下し、同温度で
4時間攪拌した。
【0094】次いで、得られた溶液を35℃に降温し、
この溶液の中に、2,2’−アゾビス−[2−メチル−
N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]の
75部を添加し、同温度で10時間反応させて、NVが
60%なる酸基とアゾ基を含有するウレタン樹脂溶液を
得た。以下、これをAAU−2と略記する。
【0095】参考例 3(酸基とアゾ基とを併有するウ
レタン樹脂の調製例) 温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗および窒素ガス
導入管を備えた反応容器に、メチルエチルケトンの1,
500部、ジプロピレングリコールの258部、2,2
−ジメチロール−プロピオン酸の67部およびジ−n−
ブチル錫ジラウレートの0.5部を仕込んで、75℃
で、攪拌下に、ヘキサメチレンジイソシアネートの44
8部とトリレンジイソシアネート84部を、2時間に亘
って滴下し、同温度で、さらに、4時間のあいだ攪拌し
た。
【0096】次いで、かくして得られた溶液を20℃に
降温し、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチ
ル)−プロピオニトリル]の143部を添加し、30℃
に昇温後、同温度で10時間のあいだ反応させて、NV
が40%なる、アゾ基含有ウレタン樹脂の溶液を得た。
以下、これをAAU−3と略記する。
【0097】参考例 4(酸基とアゾ基とを併有するウ
レタン樹脂の調製例) 温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗および窒素ガス
導入管を備えた反応容器に、テレフタル酸の664部、
1,6−ヘキサンジオールの361部およびエチレング
リコールの126部と、酢酸亜鉛の2.5部とを仕込
み、窒素雰囲気下に、160〜210℃で脱水反応を行
って、水酸基価が111なるポリエステル樹脂を得た。
【0098】次に、温度計、還流冷却器、攪拌機および
窒素ガス導入管を備えた反応容器に、上記ポリエステル
樹脂の611部と、燐酸モノグリセリドの45部と、メ
チルエチルケトンの750部と、メチルイソブチルケト
ンの750部と、ジ−n−ブチル錫ジラウレートの0.
5部とを仕込んで、80℃に昇温し、同温度で、ヘキサ
メチレンジイソシアネートの219部を2時間かけて滴
下し、同温度で4時間攪拌した。しかるのち、溶液を3
5℃に降温し、同温度で、2,2’−アゾビス−[2−
メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンア
ミド]の126部を添加してから、同温度下で、10時
間のあいだ反応させて、NVが40%なる、酸基とアゾ
基を含有ウレタン樹脂の溶液を得た。以下、これをAA
U−4と略記する。
【0099】参考例 5〔水酸基と反応する硬化剤(C
−1)の調製例〕 温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗および窒素ガス
導入管を備えた反応容器に、「バーノック DN−98
0S」〔大日本インキ化学工業(株)製の脂肪族系ポリ
イソシアネート樹脂;NV=100%、NCO含有率=
20%〕の1,000部、メチルエチルケトオキシムの
331部、ジブチル錫ジラウレートの1.4部およびメ
チルエチルケトンの1,473部を仕込んで、窒素雰囲
気下に80℃に昇温し、同温度に、10時間のあいだ保
持した。
【0100】次いで、2−ヒドロキシメチル−2−メト
キシメチルプロピオン酸の142部を加えて、10時間
のあいだ反応を行って、NVが50%なるカルボキシル
基含有ブロック・イソシアネート樹脂の溶液を得た。
【0101】しかるのち、かくして導入されたカルボキ
シル基の100%が中和されるように、96.9部のト
リエチルアミンを加えて充分に攪拌したのち、かくして
得られた溶液に、1,570部のイオン交換水を、充分
に攪拌しながら加えて分散物を得た。
【0102】さらに、減圧下に、この分散物よりメチル
エチルケトンを留去せしめた処、NVが50%なるブロ
ック・イソシアネート樹脂の水分散物を得た。以下、こ
れを硬化剤(C−1)と略記する。
【0103】参考例 6〔水酸基と反応する硬化剤(C
−2)の調製例〕 以下の反応は、全て、温度計、還流冷却器、攪拌機、滴
下漏斗および窒素ガス導入管を備えた反応容器で行っ
た。
【0104】すなわち、まず初めに、水酸基が81なる
ポリオキシエチレンモノメチルエーテルの554部を
2,4−トリレンジイソシアネートの140部と混合
し、40〜50℃で5時間反応せしめて、イソシアネー
ト含有率4.84%で、微黄色透明で、やや粘ちょうな
液状物を得た。
【0105】次いで、この液状物の170部に、水酸基
が220なるオレイン酸モノグリセリドの100部を加
えて、60℃で3時間のあいだ反応せしめて、全イソシ
アネート基と水酸基とが反応した形の化合物を得た。
【0106】しかるのち、この化合物の10部に、イソ
シアネート含有率が21.3%なる「コロネート E
H」[日本ポリウレタン工業(株)製のヘキサメチレン
ジイソシアネートから誘導されたイソシアヌレート型ポ
リイソシアネート]の100部を配合し、60℃で5時
間のあいだ反応せしめて、イソシアネート含有率が19
%で、しかも、水によく分散し得るポリイソシアネート
化合物を得た。以下、これを硬化剤(C−2)と略記す
る。
【0107】実施例 1 温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下漏斗および窒素ガス
導入管を備えた反応容器に、メチルエチルケトンの20
部と、n−ブタノールの20部とを仕込んで、80℃に
昇温してから、攪拌下に、そこへ、参考例1で得られた
アゾ基含有ウレタン樹脂溶液(AAU−1)の100部
と、メチルメタアクリレートの32.9部と、n−ブチ
ルアクリレートの27.1部とからなる混合物を、2時
間に亘って滴下し、その後も、同温度で、20時間のあ
いだ攪拌し続けて反応を完了させた。
【0108】次いで、加温下で、減圧蒸留することによ
って溶剤を留去せしめて、トリエチルアミンの4.3部
を添加し、さらに、イオン交換水の400部を添加し、
不揮発分が29.1%なる、目的とする水性樹脂を得
た。
【0109】実施例 2〜7 第1表(1)および第1表(2)に示されるようなモノ
マー組成ならびに重合条件に基づくが、そのほかは、実
施例1と同様にして水性樹脂の調製を行い、同表に示さ
れる通りの、目的とする水性樹脂を得た。
【0110】
【表1】
【0111】《第1表の脚注》 MIBK………「メチルイソブチルケトン」の略記 MEK…………「メチルエチルケトン」の略記 n−Bu………「n−ブタノール」の略記
【0112】 MMA…………「メチルメタクリレート」の略記 n−BA………「n−ブチルアクリレート」の略記 EA……………「ブチルアクリレート」の略記 MAA…………「メタクリル酸」の略記 DMAAm……「ジメチルアクリルアミド」の略記
【0113】 TEA…………「トリエチルアミン」の略記 DMAEt……「ジメチルアミノエタノール」の略記
【0114】
【表2】
【0115】《第1表の脚注》 MMBu…………「3−メトキシ−3−メチル−ブタノ
ール」の略記
【0116】n−BMA………「n−ブチルメタクリレ
ート」の略記 β−HEA………「β−ヒドロキシエチルアクリレー
ト」の略記 AA………………「アクリル酸」の略記
【0117】実施例 8〜11 実施例1〜4で得られた水性樹脂を、厚さが0.8mm
なる燐酸亜鉛鋼板に、30ミクロン(μm)なる乾燥膜
厚となるように塗布したのち、室温下で1週間のあいだ
乾燥して、各種の塗膜を得た。
【0118】次いで、かくして得られた、それぞれの塗
膜について、耐溶剤性ならびに耐水性の評価を行い、そ
れらの結果を、第2表(1)に示す。
【0119】
【表3】
【0120】《第1表の脚注》 耐水性………室温下で、水中に2日間のあいだ浸漬した
のちの塗膜の状態を、目視により判定 ◎………変化無し ○………一部に、白化の発生が認められる △………一部に、ブリスターの発生が認められる
【0121】耐溶剤性……キシレンを浸したガーゼを塗
面に接して、1.5kgなる荷重下に、10回のラビン
グを行ったのちの塗膜の状態を、目視により判定 ◎………変化無し ○………少ないが、筋がつく △………顕著に筋がつく
【0122】実施例 12〜14 実施例5〜7で得られた、それぞれの水性樹脂を、第1
表(2)に示された通りの比率で、各種の成分を配合せ
しめて、各種のクリヤー用組成物を得た。
【0123】次いで、それぞれの組成物を、厚さが0.
8mmなる燐酸亜鉛鋼板に、30μmなる乾燥膜厚とな
るように塗布したのち、同表に示されるような条件で、
加熱硬化せしめることによって、硬化塗膜を得た。
【0124】しかるのち、かくして得られた、それぞれ
の硬化塗膜について、耐溶剤性ならびに耐水性の評価を
行った。それらの結果を、まとめて、同表に示す。
【0125】
【表4】
【0126】《第1表の脚注》 「サイメル301」………(有)三井サイアナミド製の
メラミン樹脂
【0127】
【発明の効果】本発明は、酸基を有するウレタン・セグ
メントと、ビニル系重合体セグメントとから構成される
ブロック共重合体をベースとする水性樹脂を提供し、ま
た、当該水性樹脂の簡便なる製造方法と、当該水性樹脂
と硬化剤とから成る樹脂組成物とを提供するものとし
て、極めて有用なるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 37/00 7921−4J 39/00 7921−4J 43/00 7921−4J 61/20 LNG 8215−4J 63/00 8830−4J C09D 5/00 PPU 6904−4J D06M 15/564 // C08G 18/62 NEN 8620−4J C08L 25/00 LEE 9166−4J

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル系重合体セグメントと、酸基およ
    び/または塩基性化合物で中和された酸基を併せ有する
    ポリウレタンセグメントとから構成されるブロック共重
    合体を、水性媒質中に溶解ないしは分散せしめて得られ
    る水性樹脂。
  2. 【請求項2】 ビニル系重合体セグメントと、酸基を有
    するポリウレタンセグメントとから構成されるブロック
    共重合体の酸基を、塩基性化合物で以て完全に、ないし
    は部分的に中和せしめたのちに、水性媒質中に溶解また
    は分散せしめて得られる水性樹脂。
  3. 【請求項3】 前記したポリウレタンセグメントが、ポ
    リエステルポリオール残基、ポリウレタンポリオール残
    基およびポリエーテルポリオール残基よりなる群から選
    ばれる、少なくとも1種のポリオール残基を有するもの
    である、請求項1または2に記載の水性樹脂。
  4. 【請求項4】 前記したブロック共重合体が、それぞ
    れ、一般式[I]で示されるアゾ基を含有する構造単位
    と、一般式[II]で示される酸基を有する構造単位と
    を、一分子中に少なくとも1個有するウレタン樹脂の存
    在下に、重合性不飽和結合含有単量体を重合させること
    により得られる重合体である請求項1または2に記載の
    水性樹脂。 【化1】 [ただし、R1 およびR1’ は同じでも異なっていても
    よく、アルキレン基、シアノ基含有アルキレン基または
    アミド結合含有アルキレン基を表わすものとし、また、
    2 はアルキレン基、芳香族環、シクロヘキサン環、芳
    香族環含有アルキレン基またはシクロヘキサン環、アル
    キレン基含有シクロヘキサン環あるいはポリウレタン残
    基を表わすものとする。] 【化2】 [ただし、R3 は、上記したR2 と同じでも異なってい
    てもよく、アルキレン基、芳香族環、シクロヘキサン
    環、芳香族環含有アルキレン基またはシクロヘキサン
    環、アルキレン基含有シクロヘキサン環るいはポリウレ
    タン残基を表わすものとし、また、R3 は酸基含有ポリ
    オール残基を表わすものとする。]
  5. 【請求項5】 前記したウレタン樹脂が、ポリエステル
    ポリオール残基、ポリウレタンポリオール残基およびポ
    リエーテルポリオール残基よりなる群から選ばれる、少
    なくとも1種のポリオール残基を有するものである、請
    求項3に記載の水性樹脂。
  6. 【請求項6】 前記した酸基が、カルボキシル基、スル
    ホン酸基および燐酸基よりなる群から選ばれる、少なく
    とも1種のものである、請求項1、2または4のいずれ
    か一つに記載の水性樹脂。
  7. 【請求項7】 前記した一般式[I]で示されるアゾ基
    を有する構造単位と、前記した一般式[II]で示され
    る酸基を有する構造単位とを、一分子中に少なくとも1
    個有するウレタン樹脂の存在下に、重合性不飽和結合含
    有単量体を重合させることにより得られるブロック共重
    合体を、水性媒質中に溶解ないしは分散せしめることを
    特徴とする、水性樹脂の製造方法。 【化3】 [ただし、R1 およびR1’ は同じでも異なっていても
    よく、アルキレン基、シアノ基含有アルキレン基または
    アミド結合含有アルキレン基を表わすものとし、また、
    2 はアルキレン基、芳香族環、シクロヘキサン環、芳
    香族環含有アルキレン基またはシクロヘキサン環、アル
    キレン基含有シクロヘキサン環あるいはポリウレタン残
    基を表わすものとする。] 【化4】 [ただし、R3 は、上記したR2 と同じでも異なってい
    てもよく、アルキレン基、芳香族環、シクロヘキサン
    環、芳香族環含有アルキレン基またはシクロヘキサン
    環、アルキレン基含有シクロヘキサン環るいはポリウレ
    タン残基を表わすものとし、また、R3 は酸基含有ポリ
    オール残基を表わすものとする。]
  8. 【請求項8】 前記した一般式[I]で示されるアゾ基
    を有する構造単位と、前記した一般式[II]で示され
    る酸基を有する構造単位とを、一分子中に少なくとも1
    個有するウレタン樹脂の存在下に、重合性不飽和結合含
    有単量体を重合せしめたのち、次いで、かくして得られ
    るブロック共重合体の酸基を、塩基性化合物で以て完全
    に、ないしは部分的に中和せしめ、さらに、これを水性
    媒質中に溶解ないしは分散せしめることを特徴とする、
    水性樹脂の製造方法。 【化5】 [ただし、R1 およびR1’ は同じでも異なっていても
    よく、アルキレン基、シアノ基含有アルキレン基または
    アミド結合含有アルキレン基を表わすものとし、また、
    2 はアルキレン基、芳香族環、シクロヘキサン環、芳
    香族環含有アルキレン基またはシクロヘキサン環、アル
    キレン基含有シクロヘキサン環あるいはポリウレタン残
    基を表わすものとする。] 【化6】 [ただし、R3 は、上記したR2 と同じでも異なってい
    てもよく、アルキレン基、芳香族環、シクロヘキサン
    環、芳香族環含有アルキレン基またはシクロヘキサン
    環、アルキレン基含有シクロヘキサン環るいはポリウレ
    タン残基を表わすものとし、また、R3 は酸基含有ポリ
    オール残基を表わすものとする。]
  9. 【請求項9】 前記したウレタン樹脂が、ポリエステル
    ポリオール残基、ポリウレタンポリオール残基およびポ
    リエーテルポリオール残基よりなる群から選ばれる、少
    なくとも1種のポリオール残基を有するものである、請
    求項7または8に記載の水性樹脂の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記した酸基が、カルボキシル基、ス
    ルホン酸基および燐酸基よりなる群から選ばれる、少な
    くとも1種のものである、請求項7または8に記載の水
    性樹脂の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1、2、3、4、5または6に
    記載のビニル系重合体セグメントと酸基を併せ有するポ
    リウレタンセグメントとを有するブロック共重合体から
    構成される水性樹脂を含有することを特徴とする、樹脂
    組成物。
  12. 【請求項12】 請求項1、2、3、4、5または6に
    記載のビニル系重合体セグメントと酸基を併せ有するポ
    リウレタンセグメントとを有するブロック共重合体から
    構成される水性樹脂と、該水性樹脂と反応しうる硬化剤
    とを含有することを特徴とする、樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 前記した硬化剤が、アミノ樹脂、エポ
    キシ化合物、ポリイソシアネート化合物、ブロック・ポ
    リイソシアネート化合物およびポリシクロカーボネート
    化合物よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の化合
    物である、請求項12に記載の樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110358018A (zh) * 2019-06-24 2019-10-22 湖北大学 一种耐水型梳形含氟水性聚氨酯及其制备方法和应用
WO2020003754A1 (ja) 2018-06-25 2020-01-02 Dic株式会社 水性樹脂組成物及びその製造方法
WO2021024894A1 (ja) * 2019-08-02 2021-02-11 Dic株式会社 水性樹脂組成物及びその製造方法

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KR20210022586A (ko) 2018-06-25 2021-03-03 디아이씨 가부시끼가이샤 수성 수지 조성물 및 그 제조 방법
CN110358018A (zh) * 2019-06-24 2019-10-22 湖北大学 一种耐水型梳形含氟水性聚氨酯及其制备方法和应用
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