JPH06199815A - 2−アルコキシ−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリン誘導体およびその用途 - Google Patents

2−アルコキシ−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリン誘導体およびその用途

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JPH06199815A
JPH06199815A JP27707593A JP27707593A JPH06199815A JP H06199815 A JPH06199815 A JP H06199815A JP 27707593 A JP27707593 A JP 27707593A JP 27707593 A JP27707593 A JP 27707593A JP H06199815 A JPH06199815 A JP H06199815A
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JP
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tetrahydroquinoxaline
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pyridyl
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JP27707593A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Watanabe
秀之 渡辺
Masao Yaso
昌夫 八十
Daisuke Mochizuki
大介 望月
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子または低級アルキル基を、R2
は1〜3個のハロゲン原子、低級アルキル基、トリフル
オロメチル基、低級アルコキシ基、カルバモイル基もし
くはシアノ基で置換されていてもよいピリジル基、また
は1〜2個の低級アルキル基もしくは低級アルコキシ基
で置換されていてもよいピリミジニル基を、nは2〜5
の整数を示す)で表される化合物またはその無毒性塩お
よびそれらを有効成分とするセロトニン神経系関連疾患
治療剤である。 【効果】 化合物(1)およびその無毒性塩は、セロト
ニン1A受容体に対し強い親和性を示し、抗動揺病剤、
抗宇宙酔い剤、制吐剤、抗めまい剤、抗うつ剤、抗不安
剤、摂食障害改善剤等のセロトニン神経系関連疾患治療
剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な2−アルコキシ
−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリン誘導体
および抗動揺病剤、抗宇宙酔い剤、制吐剤、抗めまい
剤、抗うつ剤、抗不安剤、摂食障害改善剤等の医薬用途
に関する。
【0002】
【従来の技術】セロトニン1A受容体に親和性を有する
化合物が、抗動揺病剤、抗宇宙酔い剤、制吐剤、抗めま
い剤、抗うつ剤、抗不安剤、摂食障害改善剤等として有
用なことが知られており、これらの化合物について既に
多くの報告がなされている〔日本臨床47巻、1989
年増刊号、第1241−1248頁、J.P.Feig
hnev,W.F.Boyer,Psychopath
ology,22,21(1989)、P.R.Sax
ena,C.M.Villalon,TiPS,11,
95(1990)、N.Matsuki,et a
l.,Jpn.J.Pharmacol.Supp
l.,58,313(1992)等〕。また、特開昭6
3−107968号公報には、2−〔2−(4−置換フ
ェニル−1−ピペラジニル)エトキシ〕−5,6,7,
8−テトラハイドロキノキサリン誘導体が開示され、血
小板凝集抑制作用、血管拡張作用、過酸化脂質生成抑制
作用を有することが記載されているが、セロトニン神経
系に関連する有用性については記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】より優れたセロトニン
神経系に関連する薬理作用を有する化合物を広く検索、
見出し、これを提供することが望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決することを目的とし、種々の化合物を合成し、
それらの薬理作用について検討していたところ、下記式
(1)で表される2−アルコキシ−5,6,7,8−テ
トラハイドロキノキサリン誘導体は文献未記載であり、
優れたセロトニン1Aレセプタ−親和性および優れた薬
理作用を有することを見出し、本発明を完成した。従っ
て、本発明の第1の目的は次の一般式(1)
【0005】
【化3】 (式中、R1 は水素原子または低級アルキル基を、R2
は1〜3個のハロゲン原子、低級アルキル基、トリフル
オロメチル基、低級アルコキシ基、カルバモイル基もし
くはシアノ基で置換されていてもよいピリジル基、また
は1〜2個の低級アルキル基もしくは低級アルコキシ基
で置換されていてもよいピリミジニル基を、nは2〜5
の整数を示す)で表される化合物またはその無毒性塩を
提供するものである。
【0006】また、本発明の第2の目的は、前記の一般
式(1)で表される化合物またはその無毒性塩を有効成
分とするセロトニン神経系関連疾患治療剤を提供するも
のである。本発明化合物(1)は、例えば、不活性溶媒
中、一般式(2)
【0007】
【化4】 (式中、Xはアルキル化のための反応性脱離基を示し、
1 およびnは前記と同じ意味を示す)で表される化合
物と一般式(3)
【0008】
【化5】 (式中、R2 は前記と同じ意味を示す)で表される化合
物を反応させることにより製造される。
【0009】上記一般式(2)におけるR1 基で定義さ
れる低級アルキル基は、分鎖を有していてもよい炭素数
1〜6個のアルキル基を意味する。例えば、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられ
る。
【0010】また、基Xはアルキル化のための反応性脱
離基を示すが、脱離基とは、上記化合物(3)との反応
性を高め、脱離しうる基を意味し、例えばフッ素原子、
塩素原子、臭素原子、沃素原子のハロゲン原子や、メタ
ンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、
p−トルエンスルホニルオキシ基等のアルキルまたはア
リールスルホニルオキシ基等が例示される。上記化合物
(2)は文献未記載の新規化合物であって、例えば、一
般式(4)
【0011】
【化6】 (式中、R1 は前記と同じ意味を示す)で表される化合
物をメタノールなどのアルコール溶媒中、ナトリウムメ
トキサイド等のアルカリ金属アルコキサイドと反応せし
め、次いで、アルコールを減圧留去するか、またはテト
ラヒドロフランなどの有機溶媒中、水素化ナトリウム、
水素化カリウム等の水素化アルカリ金属物と反応させる
ことにより、一般式(5)
【0012】
【化7】 (式中、R1 は前記と同じ意味を示し、Mはナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属原子を示す)で表される
化合物を得、該化合物(5)に一般式(6) Y−(CH2 n-1 −COOR3 (6) (式中、Yはハロゲン原子を、R3 は低級アルキル基を
示し、nは前記と同じ意味を示す)で表される化合物を
不活性溶媒中にて反応せしめて一般式(7)
【0013】
【化8】 (式中、R1 、R3 およびnは前記と同じ意味を示す)
で表される化合物を得、該化合物(7)を不活性溶媒中
還元剤で還元して一般式(8)
【0014】
【化9】 (式中、R1 およびnは前記と同じ意味を示す)で表さ
れる化合物を得、該化合物(8)の水酸基を不活性溶媒
中チオニルクロライド等のハロゲン化剤またはメタンス
ルホニルクロライド等のスルホニル化剤と反応せしめ
て、脱離基Xに変換することにより得られる。
【0015】また、前記化合物(2)は前記化合物
(4)を一般式(9) Y−(CH2 n −Z (9) (式中、Zはハロゲン原子を示し、Yおよびnは前記と
同じ意味を示す)で表される化合物と不活性溶媒中にて
反応せしめることにより得ることもできる。前記の化合
物(7)および化合物(8)は文献未記載の新規化合物
である。
【0016】上記の反応において使用される化合物
(4)は公知の化合物であって、特開昭63−1079
68号公報に記載されているか、または同文献記載の方
法に準じて合成できる。また化合物(6)および化合物
(9)は公知の化合物であって、試薬カタログに掲載さ
れている。
【0017】化合物(4)から化合物(5)を得る反応
に用いられるアルカリ金属試薬としては、リチウムメト
キサイド、ナトリウムメトキサイド、カリウムメトキサ
イド、ナトリウムエトキサイド、カリウムエトキサイ
ド、カリウム−tーブトキサイド、水素化リチウム、水
素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属アル
コキサイドまたは水素化アルカリ金属物等が挙げられ
る。該アルカリ金属試薬の使用割合は化合物(4)と基
本的に当量でよいが、通常はやや過剰に使用される。
【0018】化合物(4)から化合物(5)を得る反応
に用いられる反応溶媒としてはメタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、t−ブタノールなどの
アルコールが挙げられる。上記の反応は、−10℃から
室温下で行えばよい。通常は、−5°〜0°で行われ
る。反応時間は10分間〜1時間で反応が終了する。溶
媒量は適宜の量を選択すればよいが、化合物(4)の5
〜100倍の容量が例示される。
【0019】次に、得られた化合物(5)に化合物
(6)を反応させるのであるが、この反応で使用される
化合物(6)の例としては、ブロモ酢酸メチルまたはエ
チルエステル、クロロ酢酸メチルまたはエチルエステ
ル、3−ブロモプロピオン酸メチルまたはエチルエステ
ル、3−クロロプロピオン酸メチルまたはエチルエステ
ル、4−ブロモ酪酸メチルまたはエチルエステル、4−
クロロ酪酸メチルまたはエチルエステル5−ブロモ吉草
酸メチルまたはエチルエステル、5−クロロ吉草酸メチ
ルまたはエチルエステル等が挙げられる。
【0020】上記反応に用いられる不活性溶媒として
は、反応に悪影響を与えない溶媒であれば特に限定され
ないが、好ましい溶媒としては、例えばベンゼン、トル
エン、キシレン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリ
ル、アセトン、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
不活性溶媒の使用量は適宜の量を選択すればよいが、化
合物(6)の10〜200倍の容量が例示される。化合
物(6)の使用割合は化合物(5)と基本的には当量で
よいが、通常はやや過剰に使用される。
【0021】上記反応は、室温から加熱条件下にて行え
ばよく、例えば50〜120℃で行われる。反応時間は
化合物(5)と化合物(6)の組合せや、反応温度等に
より適宜選択し、充分反応が進行したことを確認して終
了すればよいが、通常、1時間〜1日で反応が終了す
る。
【0022】次に、得られた化合物(7)を還元剤で還
元して化合物(8)を得るのであるが、この還元反応に
おいて使用される還元剤としては、リチウムアルミニウ
ムハイドライド等の水素化アルカリ金属物が挙げられ
る。還元剤の使用割合は化合物(7)と基本的には当量
でよいが、通常は1〜5当量、特に好ましくは1〜2当
量用いるとよい。
【0023】上記還元反応に用いられる不活性溶媒とし
ては、反応に悪影響を与えない溶媒であれば、特に限定
されないが、好ましい溶媒としては、例えばテトラヒド
ロフラン、1,4−ジオキサン等が挙げられる。溶媒量
は適宜の量を選択すればよいが、化合物(7)の10〜
200倍の容量が例示される。
【0024】上記の反応は、−20℃から室温条件下に
て行えばよく、例えば−10℃〜10℃で行われる。反
応時間は反応温度などにより影響されるが、反応が充分
進行したことを確認して終了すればよい。通常は1時間
〜1日で反応が終了する。次に、得られた化合物(8)
を化合物(2)に変換するには、従来公知の方法を用い
ればよい。例えば、水酸基をハロゲン原子に変換するに
は、チオニルクロライド、五塩化リン等のハロゲン化剤
でハロゲン化すればよい。
【0025】また、水酸基をメタンスルホニルオキシ、
ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオ
キシ等のアルキルまたはアリールスルホニルオキシ基に
変換するには、それぞれに対応するアルキルスルホニル
クロライドまたはアリールスルホニルクロライド、例え
ばメタンスルホニルクロライド、p−トルエンスルホニ
ルクロライド等を使用すればよい。
【0026】上記の変換反応は、不活性溶媒、例えば塩
化メチレン、クロロホルム等の溶媒中で行えばよく、ハ
ロゲン化剤は、化合物(8)の1〜1.2当量程度を使
用すればよい。この変換反応は、室温またはそれより低
い温度、例えば氷冷下の条件で、通常1時間〜1日行え
ばよい、溶媒量は適宜の量を選択すればよいが、好まし
くは化合物(8)の5〜100倍の容量が例示される。
【0027】前記において、前記化合物(2)を得る別
法として、前記化合物(4)と前記化合物(9)を反応
させる方法を挙げた。この反応に使用される化合物
(9)の例としては、1,2−ジブロモエタン、1,2
−ジクロロエタン、1−ブロモ−2−クロロエタン、
1,3−ジブロモプロパン、1,3−ジクロロプロパ
ン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、1,4−ジブロ
モブタン、1,4−ジクロロブタン、1−ブロモ−4−
クロロブタン、1,5−ジブロモペンタン、1,5−ジ
クロロペンタン、1−ブロモ−5−クロロペンタン等の
ジハロゲン化アルカンが挙げられる。
【0028】化合物(4)と化合物(9)との反応に用
いられる不活性溶媒としては、反応に悪影響を与えない
溶媒であればよく、特に限定されないが、好ましい溶媒
としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジ
メチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン等が挙
げられる。不活性溶媒量は適宜の量を選択すればよい
が、化合物(4)の10〜200倍の容量が例示され
る。
【0029】また、上記反応においては、脱酸剤を存在
させることが好ましい。この脱酸剤としては、無機また
は有機の塩基が挙げられ、例えば、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等の
アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩もしくは水素化物、ま
たはトリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシ
クロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン(DBU)等の
第3級アミン等が挙げられる。さらに、上記反応におい
ては、ヨウ化ナトリウムやヨウ化カリウムのような反応
促進剤を添加してもよい。
【0030】化合物(4)と化合物(9)の使用割合は
基本的には当量で反応せしめればよいが、通常は化合物
(9)を1〜5当量、特に好ましくは1.2〜2.0当
量用いられる。また、脱酸剤は、通常化合物(9)の1
〜2当量を用いることが好ましい。上記反応は、室温で
も進行し得るが、通常は加熱条件下、例えば、溶媒還流
条件下にて行うことが好ましい。反応時間は、化合物
(4)と化合物(9)の組合せや反応温度等により影響
されるが、反応が充分に進行したことを確認して終了す
ればよい。通常は1時間〜数日で反応は完了する。
【0031】このようにして得られた化合物(2)に化
合物(3)を反応させて本発明の目的化合物(1)を得
るのであるが、この反応で使用される化合物(3)とし
ては、一般式(3)におけるR2 基が1〜3個のハロゲ
ン原子、低級アルキル基、トリフルオルメチル基、低級
アルコキシ基、カルバモイル基もしくはシアノ基で置換
されていてもよいピリジル基、または1〜2個の低級ア
ルキル基もしくは低級アルコキシ基で置換されていても
よいピリミジニル基として定義される化合物である。
【0032】上記で定義されるハロゲン原子はフッ素原
子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を意味する。低級ア
ルキル基は分鎖を有してもよい炭素数1〜4個のアルキ
ル基を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル基等が挙げられる。低級アルコキシ
基は分鎖を有していてもよい炭素数1〜4個のアルコキ
シ基を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ基等が挙げられる。
【0033】上記の化合物(3)は公知物質であり、そ
の多くは市販されており、また、公知の方法により合成
することができる。化合物(2)と化合物(3)との反
応に用いられる不活性溶媒としては、反応に悪影響を与
えない溶媒であればよく、特に限定されないが、好まし
い溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン
等が挙げられる。溶媒量は、適宜の量を選択すればよい
が、化合物(2)の10〜200倍の容量が例示され
る。
【0034】上記反応においては、脱酸剤を存在させる
ことが好ましい。この脱酸剤としては無機または有機の
塩基が挙げられ、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、重炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム等のアルカリ
金属の炭酸塩、重炭酸塩もしくは水素化物、またはトリ
エチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン(DBU)等の第3
級アミン等が例示される。
【0035】上記反応においては、化合物(2)と化合
物(3)は基本的には当量反応せしめればよいが、通常
は化合物(3)を1〜5当量、特に好ましくは1.2〜
2.0当量用いられる。また、脱酸剤は、通常化合物
(3)の1〜2当量を用いることが好ましい。
【0036】上記反応は室温でも進行し得るが、通常は
加熱条件下、例えば、溶媒還流条件下にて行うことが好
ましい。反応時間は、化合物の組合せや反応温度等によ
り適宜選択し、反応が充分に進行したことを薄層クロマ
トグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等により確
認して適宜終了すればよい。通常は1時間〜数日で反応
は完了する。化合物(2)と化合物(3)との反応液か
ら目的の化合物(1)を採取するには、反応液中の不溶
物を濾去し、濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルなどのカ
ラムクロマトグラフイーにより分離精製することにより
行われる。
【0037】本発明の目的化合物(1)の製造に使用さ
れる化合物(2)およびその前駆化合物は、各々各反応
物中から精製してもしなくてもよいが、精製する場合に
は、例えば、シリカゲルなどの担体を用いるカラムクロ
マトグラフイーなどの公知の精製法により精製すること
が好ましい。本発明の目的化合物(1)の具体例として
は、例えば、次の表1に示す化合物を挙げることができ
る。
【0038】
【表1】
【0039】本発明化合物(1)は、必要に応じて、そ
の医薬上許容される無毒性塩とすることができる。この
ような塩の例としては、塩酸、硫酸、リン酸などの無機
酸との塩、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、クエン酸、グ
リコール酸、グルコン酸、コハク酸、リンゴ酸、グルタ
ミン酸、アスパラギン酸、メタンスルホン酸などの有機
酸との塩などが挙げられる。
【0040】これらの塩を本発明化合物(1)から得る
には、公知の遊離塩基から塩を得る方法によつて製造す
ることができる。例えば、本発明化合物(1)に1当量
以上の塩酸/メタノール溶液を加え、塩酸塩を析出さ
せ、これを回収すればよい。塩が析出し難い場合には、
これにジエチルエーテルなどの有機溶媒を加えて析出さ
せてもよい。
【0041】かくして得られた本発明化合物(1)およ
びその無毒性塩は、後記の通り、セロトニン1Aリセプ
ターに高い親和性を有し、さらに動物実験によつて抗動
揺病作用等のセロトニン神経系が関与する疾患に作用す
ることが確認されたので、セロトニン神経系関連疾患治
療剤となしうるものであるが、このような治療剤を調製
するには、本発明化合物(1)またはその無毒性塩と薬
学的に許容される医薬担体とを組合せ、公知方法により
製剤化すればよい。
【0042】本発明のセロトニン神経系関連疾患治療剤
は、通常経口投与もしくは点滴を含む注射等の非経口投
与すればよく、その投与量は、投与経路、被投与者の年
齢、体重、症状等によつて異なるが、一般には成人1日
当り、化合物(1)として0.1mg〜200mg/k
g程度である。
【0043】上記製剤化のための剤型としては、注射
剤、錠剤、丸薬、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが挙げ
られるが、その製造のためには、これらの製剤に応じた
薬学的に許容される各種医薬担体等を用いることができ
る。例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤などの経口用製
剤の調製に当たつては、澱粉、乳糖、白糖、マンニツ
ト、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無
機塩類などの賦形剤、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、結晶セルロース、エチルセルロース、ポリビニル
ピロリドン、マクロゴールなどの結合剤、澱粉、ヒドロ
キシプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキプロ
ピルセルロースなどの崩壊剤、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベ
ート80などの界面活性剤、タルク、ロウ、水素添加食
物油、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウムなどの滑沢剤、流動性促進
剤、矯味剤等を用いることができる。
【0044】また、本発明の薬剤は、エマルジョン剤、
シロップ剤、エリキシル剤としても使用することができ
る。非経口剤を調製するには、希釈剤として一般に注射
用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射用植物
油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールな
どを用いることができる。さらに必要に応じ、殺菌剤、
防腐剤、安定剤、等張化剤、無痛化剤などを加えてもよ
い。
【0045】
【発明の効果】次に、本発明化合物(1)およびその無
毒性塩について、その薬理作用を検討した結果を示す。
試験する本発明化合物(1)は実施例記載の化合物番号
で表示し、その塩酸塩の形で使用した。
【0046】1.セロトニン1A(5HT1A)レセプ
ターに対する親和性 (1)実験方法 (A)ラツト海馬膜画分の調製 SD系雄性ラツト(7週令、チャールス・リバー)を断
頭後、すばやく脳を取り出し、これに氷冷下50mMト
リス・塩酸緩衝液(pH7.4)を加えて懸濁し、ホモ
ジネートした。このホモジネートを遠心分離(4800
0g、15分)し、その沈渣を上記緩衝液で再懸濁し
た。内在性のセロニトンを分解するために、懸濁液を3
0℃で20分間保温した後、遠心分離(48000g、
15分)し、その沈渣を海馬膜画分とした。
【0047】(B) 3H−8−ヒドロキシ−ジプロピル
アミノテトラリン( 3H−8−OH−DPAT)結合能
の測定方法 上記で調製したラツト海馬膜画分(約100〜200μ
g蛋白量)と 3H−8−OH−DPAT(ニューイング
ランド・ニュークレア社、NEN)(最終濃度0.5n
M)およびパージリン(pargyline、シグマ社
製)(最終濃度10μM)を30℃で30分間反応させ
た後、反応液をワットマンGF/Cフイルターで吸引濾
過することにより反応を停止させ、フィルターにて吸着
した放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定
し、得られた測定値を総結合量(TB)とした。上記組
成にセロトニン(最終濃度10μM)を加えて同様に反
応させたものの測定値を非特異的結合量(NB)とし
た。セロトニンの代わりに適宜の濃度の各化合物の検体
を加えて反応させ、測定値(DTB)を得た。
【0048】(C)Ki値計算法 ある一定濃度における検体の結合阻害率を次の計算式で
算出した。 結合阻害率(%)=100−(DTB−NB)÷(TB
−NB)×100 各検体毎に適宜の濃度(高濃度から低濃度まで)におけ
る結合阻害率を求め、横軸に濃度の対数値、縦軸に結合
阻害率をプロツトし、非線型最小二乗法にて曲線を引
き、各検体のIC50値(50%結合阻害する濃度)を
求めた。
【0049】Ki値は次の計算式で算出した。 Ki=IC50÷(1+〔L〕/Kd) 〔L〕;実験に用いた放射性リガンド濃度(0.2n
M) Kd;放射性リガンドのレセプターに対する親和性を表
す濃度(0.7174nM) IC50;リセプターと放射性リガンドとの結合を50
%阻害する薬物濃度
【0050】(2)測定結果 セロトニン1A(5HT1A)レセプターに対するKi
値を測定した結果は、表2の通りである。
【0051】
【表2】
【0052】2.抗動揺病作用 (1)測定方法 実験動物としてスンクスを使用した。スンクスはトガリ
ネズミ科の小型動物であり、動揺病や嘔吐を起こす動物
として知られている〔生体の科学41,538(199
0)〕。スンクスに単純な加速度刺激を加えると、人で
の乗り物酔いに相当する症状(動揺病)を呈し、最終的
に嘔吐を引き起こす。
【0053】動揺病の発生原因としては、視覚と平衡感
覚などの情報間に異常が起きたり、過去に記憶されてい
ない刺激を感じたときに生じるといわれており、内耳一
前庭核経路の障害および脳の高次機能が関与していると
考えられている。従って、薬物によりこの嘔吐を抑える
ことができれば、抗動揺病剤、抗宇宙酔い剤、制吐剤、
抗めまい剤等として有用である。スンクスに被験化合物
を腹腔内投与し、その30分後に振幅4cm・頻度1H
zの加速度刺激を与え、嘔吐の発現有無を10分間観察
した。
【0054】(2)測定結果 スンクス動揺病嘔吐に対する作用を測定した結果は表3
の通りである。本発明化合物は化合物番号で示す。
【0055】
【表3】
【0056】以上の測定結果によれば、生理食塩水投与
群は100%動揺病を呈し、刺激開始後2分以内に嘔吐
を引き起こした。ところが、予め本発明化合物(1)塩
酸塩を投与すると、嘔吐の発現は完全に阻止され、これ
らの化合物は抗動揺病剤、制吐剤、抗宇宙酔い剤、抗め
まい剤等として有用である。
【0057】3.薬物誘発嘔吐の抑制作用 シスプラチンおよびニコチンは催吐作用があることが知
られている。そこで本発明化合物(1)塩酸塩がこれら
薬物誘発嘔吐に対して抑制作用を有するかについて検討
した。スンクス4匹にシスプラチン(20mg/kg、
腹腔内投与)を投与すると全例で投与後40〜70分の
間に10〜20回の嘔吐を観察した。
【0058】化合物番号300の本発明化合物(塩酸
塩)(0.3mg/kg)をシスプラチン投与30分前
に腹腔内投与すると、シスプラチンによる嘔吐は完全に
抑制された。またスンクス4匹にニコチン(4mg/k
g)を皮下投与すると全例で投与後3〜10分の間に1
1〜29回の嘔吐が誘発された。あらかじめニコチン投
与30分前に化合物番号300の本発明化合物(塩酸
塩)(3mg/kg)を腹腔内投与すると、このニコチ
ン誘発嘔吐は完全に抑制された。
【0059】シスプラチンは制癌剤として使用される
が、その副作用として嘔吐を引き起こし大きな問題とな
っている。本発明化合物がこのシスプラチン誘発嘔吐を
抑制したことから、本発明化合物は制癌剤投与による嘔
吐の予防薬として有用である。現在5−HT3遮断薬で
あるオンダンセトロンなどがこのシスプラチン誘発嘔吐
に有効であることが知られているが、その他の薬物誘発
嘔吐や動揺病には効果がないことも知られている。化合
物番号300の本発明化合物(塩酸塩)はニコチン誘発
嘔吐や動揺病に対しても有効であり、用途の広い優れた
制吐剤として有用である。
【0060】4.抗うつ作用(ラット強制水泳) ラットを水槽に入れるとそこから逃れようと必死にもが
く(強制水泳)、しかし逃れられないと判断すると泳ぐ
のをやめ不動の状態に陥る。ところが、抗うつ薬を投与
すると逃れようと泳ぐ動作が増強され、逆に不動状態が
短縮されることが知られている。
【0061】また、薬物による強制水泳による不動時間
の短縮と臨床的な抗うつ作用が良く相関するため、抗う
つ薬の開発においてラット強制水泳は最も信頼できるス
クリーニング法である。実験にはウイスター系雄性ラッ
トを用い、化合物番号300の本発明化合物(塩酸塩)
を腹腔内投与し、その30分後にラットを水槽に入れ6
分間の行動を観察し、その間の不動時間を測定した。そ
の結果は表4に示したように、化合物番号300の本発
明化合物(塩酸塩)(1、10mg/kg)は著明にラ
ット不動時間を短縮し、抗うつ作用が認められた。
【0062】
【表4】 尚、本発明化合物(1)塩酸塩のいずれの化合物もマウ
ス3匹に50mg/kg腹腔内投与で死亡例を認めず、
安全性の高いことが確認された。
【0063】上記の結果の通り、本発明の化合物(1)
(塩酸塩)は、セロトニン1Aレセプターに対し強い親
和性を示し、抗動揺病剤、抗宇宙酔い剤、制吐剤、抗め
まい剤、抗うつ剤、抗不安剤、摂食障害改善剤等として
有用である。
【0064】
【実施例】次に本発明の目的化合物(1)およびその塩
酸塩、その製造の例とその中間体に関し実施例および参
考例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。尚、各参考
例および各実施例で得られた目的化合物の物性、即ち核
磁気共鳴スペクトルおよび質量分析の結果は、後記の表
9ないし表14に記載する。
【0065】参考例 1 2−ハイドロキシ−5,6,7,8−テトラハイドロキ
ノキサリン グリシンアミド塩酸塩11.05g(0.1M)をメタ
ノール200mlに溶解し、これに−30℃以下に冷却
下シクロヘキサン−1,2−ジオン13.44g(0.
12M)のメタノール(30ml)溶液を加えた後、1
2.5N−NaOH水溶液20mlを滴下した。滴下
後、−30℃以下で30分、更に室温で3時間攪拌し
た。反応液に濃塩酸25mlを加え、10分間攪拌した
後、重曹15gを加えた。反応混合物を減圧下で溶媒を
留去した後、残渣に水を加え、クロロホルムで3回抽出
した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減
圧濃縮した。残渣をアセトンより再結晶して表題の化合
物を得た。収量9.36g(収率62.4%)
【0066】参考例 2 2−(3−エトキシカルボニルプロポキシ)−5,6,
7,8−テトラハイドロキノキサリン 2−ハイドロキシ−5,6,7,8−テトラハイドロキ
ノキサリン1.5g(10mM)をメタノール30ml
に溶解し、1規定ナトリウムメトキサイドのメタノール
溶液10mlを加え、減圧にて溶媒を留去し、ナトリウ
ム塩とした。これをN,N−ジメチルホルムアミド(D
MF)30mlに溶解し、4−ブロモ酪酸エチルエステ
ル1.95g(10mM)を加え、100℃にて一夜加
熱攪拌した。反応後、減圧にて溶媒を留去し、残渣に水
を加え、クロロホルムにて抽出(2回)した。クロロホ
ルム層を芒硝にて乾燥し、溶媒を留去し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー(和光純薬製、C−20
0、40g、トルエン:酢酸エチル=10:1)を行っ
て表題の化合物を得た。収量1.59g(収率60.3
%)
【0067】参考例 3〜6 3−アルキル−2−(3−エトキシカルボニルプロポキ
シ)−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリン 参考例2において、2−ハイドロキシ−5,6,7,8
−テトラハイドロキノキサリンの代わりに、3−アルキ
ル−2−ハイドロキシ−5,6,7,8−テトラハイド
ロキノキサリンを用いて同様の反応を行い、各々表題の
化合物を得た。上記の3−アルキル−2−ハイドロキシ
−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリンの使用
量、生成物の種類、その収量および収率は表5の通りで
ある。
【0068】
【化10】
【0069】
【表5】
【0070】参考例 7 2−(4−ハイドロキシブトキシ)−5,6,7,8−
テトラハイドロキノキサリン 2−(3−エトキシカルボニルプロポキシ)−5,6,
7,8−テトラハイドロキノキサリン1.84g(7.
0mM)をテトラヒドロフラン(THF)10mlに溶
解し、氷冷した。これを水素化リチウムアルミニウム3
19mg(8.4mM)のTHF15ml懸濁液に氷冷
下少しづつ滴下し、同温度で2時間攪拌した後、2N−
HClを加えpHを酸性にした。析出した沈澱物を濾過
し、水洗した。濾液をクロロホルムにて抽出し(2
回)、有機層を合わせ芒硝にて乾燥した後、減圧にて溶
媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(和光純薬製、C−200、50g、クロロホルム:
メタノール=200:1)を行って表題の化合物を得
た。収量1.55g(収率100%)
【0071】参考例 8〜11 3−アルキル−2−(4−ハイドロキシブトキシ)−
5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリン 参考例7において、2−(3−エトキシカルボニルプロ
ポキシ)−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリ
ンの代わりに、3−アルキル−2−(3−エトキシカル
ボニルプロポキシ)−5,6,7,8−テトラハイドロ
キノキサリンを用い同様の反応を行って、各々表題の化
合物を得た。上記の3−アルキル−2−(4−ハイドロ
キシブトキシ)−5,6,7,8−テトラハイドロキノ
キサリンの使用量、生成物の種類、その収量および収率
は表6の通りである。
【0072】
【化11】
【0073】
【表6】
【0074】参考例 12 2−(4−メタンスルホニルオキシブトキシ)−5,
6,7,8−テトラハイドロキノキサリン 2−(4−ハイドロキシブトキシ)−5,6,7,8−
テトラハイドロキノキサリン1.55g(6.98m
M)を塩化メチレン30mlに溶解し氷冷した。これに
トリエチルアミン1.17ml(8.4mM)を加え、
メタンスルホニルクロリド0.59ml(7.7mM)
を滴下した後、同温度で2.5時間攪拌した。反応液に
クロロホルム20mlを加え、有機層を希炭酸ナトリウ
ム水溶液で洗浄した。水層はさらにクロロホルムで抽出
し、有機層を合わせ芒硝にて乾燥した後、減圧にて溶媒
を留去し表題の化合物を得た。収量1.92g(収率9
1.7%)
【0075】参考例 13〜16 3−アルキル−2−(4−メタンスルホニルオキシブト
キシ)−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリン 参考例12において、2−(4−ハイドロキシブトキ
シ)−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリンの
代わりに3−アルキル−2−(4−ハイドロキシブトキ
シ)−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリンを
用いて同様の反応を行い、各々表題の化合物を得た。上
記の3−アルキル−2−(4−ハイドロキシブトキシ)
−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリンの使用
量、生成物の種類、その収量および収率は表7の通りで
ある。
【0076】
【化12】
【0077】
【表7】
【0078】参考例 17 2−(4−クロロブトキシ)−5,6,7,8−テトラ
ハイドロキノキサリン 2−ハイドロキシ−5,6,7,8−テトラハイドロキ
ノキサリン300mg(2mM)をDMF5mlに溶解
し、これに1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウン
デカ−7−エン(DBU)360μl(2.4mM)、
1−ブロモ−4−クロロブタン277μl(2.4m
M)を加えて60℃にて22時間加熱攪拌した。反応
後、減圧にてDMFを留去し、残渣に炭酸カリウム水溶
液を加え、クロロホルム抽出した。クロロホルム層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧にて溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(メ
ルク社製、Art7734、20g、クロロホルム)に
て精製し表題の化合物を得た。収量263mg(收率5
4.7%)
【0079】参考例 18 2−(4−クロロブトキシ)−3−イソプロピル−5,
6,7,8−テトラハイドロキノキサリン 参考例17において、2−ハイドロキシ−5,6,7,
8−テトラハイドロキノキサリンの代わりに2−ハイド
ロキシ−3−イソプロピル−5,6,7,8−テトラハ
イドロキノキサリン384mg(2mM)を用いて同様
の反応を行い、表題の化合物を得た。収量287mg
(収率50.8%)
【0080】参考例 19 2−エトキシカルボニルメトキシ−5,6,7,8−テ
トラハイドロキノキサリン 参考例2において、4−ブロモ酪酸エチルエステルの代
わりにブロモ酢酸エチルエステル1.67g(10m
M)を用いて同様の反応を行い、表題の化合物を得た。
収量4.04g(収率86%)
【0081】参考例 20 2−(2−ハイドロキシエトキシ)−5,6,7,8−
テトラハイドロキノキサリン 参考例7において、2−(3−エトキシカルボニルプロ
ポキシ)−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリ
ンの代わりに2−エトキシカルボニルメトキシ−5,
6,7,8−テトラハイドロキノキサリン1.65g
(7mM)を用いて同様の反応を行い、表題の化合物を
得た。収量0.95g(収率70%)
【0082】参考例 21 2−(3−クロロプロポキシ)−5,6,7,8−テト
ラハイドロキノキサリン 2−ハイドロキシ−5,6,7,8−テトラハイドロキ
ノキサリン1.5g(10mM)をアセトニトリル40
mlに溶解し、これに炭酸カリウム2.76g(20m
M)、1−ブロモ−3−クロロプロパン1.19ml
(12mM)を加えて、2時間加熱還流した。不溶物を
濾去し、濾液を得、減圧にて溶媒を留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイー(メルク社製、Art
7734、42g、クロロホルム)にて精製し表題の化
合物を得た。収量1.47g(收率67%)
【0083】参考例 22 2−(5−クロロペントキシ)−5,6,7,8−テト
ラハイドロキノキサリン 参考例21において、1−ブロモ−3−クロロプロパン
の代わりに1−ブロモ−5−クロロペンタン1.58m
l(12mM)を用いて同様の反応を行い、表題の化合
物を得た。収量2.46g(収率97%)
【0084】実施例 1 2−〔4−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジニ
ル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラハイドロキノ
キサリン〔化合物300〕 2−(4−メタンスルホニルオキシブトキシ)−5,
6,7,8−テトラハイドロキノキサリン300mg
(1mM)をアセトニトリル10mlに溶解し、炭酸カ
リウム208mg(1.5mM)、1−(2−ピリジ
ル)ピペラジン196mg(1.2mM)を加え、15
時間加熱還流した。
【0085】不溶物を濾過し、アセトニトリルで洗浄し
て濾液を得た後、減圧にて溶媒を留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイー(メルク社製、Art
7734、20g、クロロホルム:メタノール=10
0:1)にて精製して表題の化合物を得た。収量293
mg(収率79.8%) 得られた化合物を8.9N塩酸/メタノールに溶解し、
これにジエチルエーテルを加えて結晶化させ、濾取して
塩酸塩を得た。
【0086】実施例 2 2−〔4−{4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジ
ニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラハイドロキ
ノキサリン〔化合物301〕 実施例1において、1−(2−ピリジル)ピペラジンの
代わりに1−(2−ピリミジニル)ピペラジン197m
g(1.2mM)を用いて同様の反応を行い表題の化合
物を得た。収量158mg(収率42.9%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0087】実施例 3〜10 2−〔4−{4−(2−ピリジル又は2−ピリミジニ
ル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−3−アルキル−
5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリン〔化合物
409、410、423、414、431、432、4
25、428〕 実施例1および実施例2と同様にして2−(4−メタン
スルホニルオキシブトキシ)−3−アルキル−5,6,
7,8−テトラハイドロキノキサリンと1−(2−ピリ
ジル)ピペラジン又は1−(2−ピリミジニル)ピペラ
ジンを反応させ、各々表題の化合物を得た。実施例1と
同様にして各々塩酸塩を得た。上記3−アルキル体
(2’)およびピペラジン誘導体(3)の使用量、目的
物の種類、その収量および収率は表8の通りである。
【0088】
【化13】
【0089】
【表8】
【0090】実施例 11 2−〔4−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジニ
ル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラハイドロキノ
キサリン〔化合物300〕 実施例1において、2−(4−メタンスルホニルオキシ
ブトキシ)−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサ
リンの代わりに2−(4−クロロブトキシ)−5,6,
7,8−テトラハイドロキノキサリン241mg(1m
M)を用い、更にヨウ化ナトリウム149mg(1当
量)を加え、同様の反応を行い、表題の化合物を得た。
収量148mg(収率40.4%)
【0091】実施例 12 2−〔4−{4−(4,6−ジメチル−2−ピリミジニ
ル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8
−テトラハイドロキノキサリン〔化合物481〕 2−(4−クロロブトキシ)−5,6,7,8−テトラ
ハイドロキノキサリン241mg(1mM)をアセトニ
トリル10mlに溶解し、これに炭酸カリウム208m
g(1.5mM)、1−(4,6−ジメチル−2−ピリ
ミジニル)ピペラジン230mg(1.2mM)を加
え、15時間加熱還流した。不溶物を濾過し、アセトニ
トリルで洗浄して濾液を得た後、減圧にて溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メル
ク製、Art7734、20g、クロロホルム:メタノ
ール=100:1)にて精製し、表題の化合物を得た。
収量191mg(収率48.2%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0092】実施例 13 2−〔4−{4−(6−メチル−2−ピリジル)−1−
ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラハ
イドロキノキサリン〔化合物501〕 2−(4−クロロブトキシ)−5,6,7,8−テトラ
ハイドロキノキサリン241mg(1mM)をアセトニ
トリル10mlに溶解し、これに炭酸カリウム208m
g(1.5mM)、1−(6−メチル−2−ピリジル)
ピペラジン212mg(1.2mM)およびヨウ化ナト
リウム149mg(1mM)を加え、15時間加熱還流
した。不溶物を濾過し、アセトニトリルで洗浄して濾液
を得た後、減圧にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(メルク社製、Art773
4、20g、クロロホルム:メタノール=100:1)
にて精製し、表題の化合物を得た。収量129mg(収
率34%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0093】実施例 14 2−〔4−{4−(3−クロロ−2−ピリジル)−1−
ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラハ
イドロキノキサリン〔化合物502〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(3−クロロ−2−ピリ
ジル)ピペラジン237mg(1.2mM)を用いて同
様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量171mg
(収率45%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0094】実施例 15 2−〔4−{4−(3−メトキシ−2−ピリジル)−1
−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラ
ハイドロキノキサリン〔化合物557〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(3−メトキシ−2−ピ
リジル)ピペラジン232mg(1.2mM)を用いて
同様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量179m
g(収率45%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0095】実施例 16 2−〔4−{4−(3−シアノ−2−ピリジル)−1−
ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラハ
イドロキノキサリン〔化合物514〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(3−シアノ−2−ピリ
ジル)ピペラジン226mg(1.2mM)を用いて同
様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量309mg
(収率79%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0096】実施例 17 2−〔4−{4−(3,6−ジメチル−2−ピリジル)
−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テ
トラハイドロキノキサリン〔化合物598〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(3,6−ジメチル−2
−ピリジル)ピペラジン229mg(1.2mM)を用
いて同様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量11
3mg(収率30%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0097】実施例 18 2−〔4−{4−(6−クロロ−2−ピリジル)−1−
ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラハ
イドロキノキサリン〔化合物500〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(6−クロロ−2−ピリ
ジル)ピペラジン237mg(1.2mM)を用いて同
様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量108mg
(収率27%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0098】実施例 19 2−〔4−{4−(6−エトキシ−2−ピリジル)−1
−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラ
ハイドロキノキサリン〔化合物524〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(6−エトキシ−2−ピ
リジル)ピペラジン248mg(1.2mM)を用いて
同様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量282m
g(収率69%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0099】実施例 20 2−〔4−{4−(3−カルバモイル−2−ピリジル)
−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テ
トラハイドロキノキサリン〔化合物526〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(3−カルバモイル−2
−ピリジル)ピペラジン245mg(1.2mM)を用
いて同様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量30
2mg(収率74%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0100】実施例 21 2−〔4−{4−(6−メトキシ−2−ピリジル)−1
−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テトラ
ハイドロキノキサリン〔化合物539〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(6−メトキシ−2−ピ
リジル)ピペラジン232mg(1.2mM)を用いて
同様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量336m
g(収率85%)実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0101】実施例 22 2−〔4−{4−(3−シアノ−4,6−ジメチル−2
−ピリジル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,
6,7,8−テトラハイドロキノキサリン〔化合物56
1〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(3−シアノ−4,6−
ジメチル−2−ピリジル)ピペラジン259mg(1.
2mM)を用いて同様の反応を行い、表題の化合物を得
た。収量192mg(収率46%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0102】実施例 23 2−〔4−{4−(4,6−ジメチル−2−ピリジル)
−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テ
トラハイドロキノキサリン〔化合物569〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(4,6−ジメチル−2
−ピリジル)ピペラジン229mg(1.2mM)を用
いて同様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量21
6mg(収率66%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0103】実施例 24 2−〔4−{4−(3−トリフルオロメチル−2−ピリ
ジル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,
8−テトラハイドロキノキサリン〔化合物621〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(3−トリフルオロメチ
ル−2−ピリジル)ピペラジン277mg(1.2m
M)を用いて同様の反応を行い、表題の化合物を得た。
収量359mg(収率83%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0104】実施例 25 2−〔4−{4−(6−プロポキシ−2−ピリジル)−
1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テト
ラハイドロキノキサリン〔化合物629〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(6−プロポキシ−2−
ピリジル)ピペラジン265mg(1.2mM)を用い
て同様の反応を行い表題の化合物を得た。収量257m
g(収率61%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0105】実施例 26 2−〔4−{4−(6−イソプロポキシ−2−ピリジ
ル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8
−テトラハイドロキノキサリン〔化合物630〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(6−イソプロポキシ−
2−ピリジル)ピペラジン265mg(1.2mM)を
用いて同様の反応を行い、表題の化合物を得た。収量1
48mg(収率35%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0106】実施例 27 2−〔4−{4−(4−トリフルオロメチル−2−ピリ
ジル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,
8−テトラハイドロキノキサリン〔化合物639〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(4−トリフルオロメチ
ル−2−ピリジル)ピペラジン277mg(1.2m
M)を用いて同様の反応を行い、表題の化合物を得た。
収量283mg(収率65%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0107】実施例 28 2−〔4−{4−(6−トリフルオロメチル−2−ピリ
ジル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,
8−テトラハイドロキノキサリン〔化合物640〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(6−トリフルオロメチ
ル−2−ピリジル)ピペラジン277mg(1.2m
M)を用いて同様の反応を行い、表題の化合物を得た。
収量281mg(収率65%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0108】実施例 29 2−〔4−{4−(4−メチル−2−ピリミジニル)−
1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,8−テト
ラハイドロキノキサリン〔化合物504〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(4−メチル−2−ピリ
ミジニル)ピペラジン214mg(1.2mM)を用い
て同様の反応を行い表題の化合物を得た。収量174m
g(収率45%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0109】実施例 30 2−〔4−{4−(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジ
ニル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,6,7,
8−テトラハイドロキノキサリン〔化合物549〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(4,6−ジメトキシ−
2−ピリミジニル)ピペラジン269mg(1.2m
M)を用いて同様の反応を行い、表題の化合物を得た。
収量171mg(収率40%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0110】実施例 31 2−〔4−{4−(4−メトキシ−6−メチル−2−ピ
リミジニル)−1−ピペラジニル}ブトキシ〕−5,
6,7,8−テトラハイドロキノキサリン〔化合物56
2〕 実施例13において、1−(6−メチル−2−ピリジ
ル)ピペラジンの代わりに1−(4−メトキシ−6−メ
チル−2−ピリミジニル)ピペラジン250mg(1.
2mM)を用いて同様の反応を行い、表題の化合物を得
た。収量373mg(収率90%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0111】実施例 32 2−〔2−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジニ
ル}エトキシ〕−5,6,7,8−テトラハイドロキノ
キサリン〔化合物517〕 2−(2−ハイドロキシエトキシ)−5,6,7,8−
テトラハイドロキノキサリン291mg(1.5mM)
を塩化メチレン15mlに溶解し、これにトリエチルア
ミン0.25ml(1.8mM)を加え、氷冷下メタン
スルホニルクロライド0.13ml(1.65mM)を
滴下した後、室温で2.5時間撹拌した。反応液にクロ
ロホルムを加え、有機層を炭酸カリウム水溶液で洗浄
し、水層を更にクロロホルムで抽出した。
【0112】有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥
し、濾過後、濃縮して2−(2−メタンスルホニルオキ
シエトキシ)−5,6,7,8−テトラハイドロキノキ
サリン408mgを得た。これをアセトニトリル10m
lに溶解し、炭酸カリウム0.31g(2.25m
M)、1−(2−ピリジル)ピペラジン294mg
(1.8mM)を加え24時間加熱還流した。不溶物を
濾過し、アセトニトリルで洗浄して濾液を得た後、減圧
にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフイー(メルク製、Art7734、20g、クロ
ロホルム:メタノール=100:1)にて精製して表題
の化合物を得た。収量522mg(収率100%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0113】実施例 33 2−〔2−{4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジ
ニル}エトキシ〕−5,6,7,8−テトラハイドロキ
ノキサリン〔化合物521〕 実施例32において、1−(2−ピリジル)ピペラジン
の代わりに1−(2−ピリミジニル)ピペラジン296
mg(1.8mM)を用いて同様の反応を行い、表題の
化合物を得た。収量407mg(収率80%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0114】実施例 34 2−〔3−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジニ
ル}プロポキシ〕−5,6,7,8−テトラハイドロキ
ノキサリン〔化合物537〕 2−(3−クロロプロポキシ)−5,6,7,8−テト
ラハイドロキノキサリン227mg(1mM)をアセト
ニトリル10mlに溶解し、これに炭酸カリウム208
mg(1.5mM)、1−(2−ピリジル)ピペラジン
196mg(1.2mM)およびヨウ化ナトリウム14
9mg(1mM)を加え、15時間加熱還流した。不溶
物を濾過し、アセトニトリルで洗浄して濾液を得た後、
減圧にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(メルク社製、Art7734、20
g、クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製
し、表題の化合物を得た。収量279mg(収率79
%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0115】実施例 35 2−〔3−{4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジ
ニル}プロポキシ〕−5,6,7,8−テトラハイドロ
キノキサリン〔化合物538〕 実施例34において、1−(2−ピリジル)ピペラジン
の代わりに1−(2−ピリミジニル)ピペラジン197
mg(1.2mM)を用いて同様の反応を行い、表題の
化合物を得た。収量198mg(収率56%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0116】実施例 36 2−〔5−{4−(2−ピリジル)−1−ピペラジニ
ル}ペントキシ〕−5,6,7,8−テトラハイドロキ
ノキサリン〔化合物511〕 2−(5−クロロペントキシ)−5,6,7,8−テト
ラハイドロキノキサリン255mg(1mM)をアセト
ニトリル10mlに溶解し、これに炭酸カリウム208
mg(1.5mM)、1−(2−ピリジル)ピペラジン
196mg(1.2mM)およびヨウ化ナトリウム14
9mg(1mM)を加え、25時間加熱還流した。不溶
物を濾過し、アセトニトリルで洗浄して濾液を得た後、
減圧にて溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(メルク社製、Art7734、20
g、クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製
し、表題の化合物を得た。収量160mg(収率42
%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0117】実施例 37 2−〔5−{4−(2−ピリミジニル)−1−ピペラジ
ニル}ペントキシ〕−5,6,7,8−テトラハイドロ
キノキサリン〔化合物512〕 実施例36において、1−(2−ピリジル)ピペラジン
の代わりに1−(2−ピリミジニル)ピペラジン197
mg(1.2mM)を用いて同様の反応を行い、表題の
化合物を得た。収量212mg(収率56%) 実施例1と同様にして塩酸塩を得た。
【0118】
【表9】
【0119】
【表10】
【0120】
【表11】
【0121】
【表12】
【0122】
【表13】
【0123】
【表14】
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/505 AAL 7431−4C C07D 401/12 241 7602−4C 403/12 231 7602−4C //(C07D 401/12 213:00 241:00) (C07D 403/12 239:00 241:00)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子または低級アルキル基を、R2
    は1〜3個のハロゲン原子、低級アルキル基、トリフル
    オロメチル基、低級アルコキシ基、カルバモイル基もし
    くはシアノ基で置換されていてもよいピリジル基、また
    は1〜2個の低級アルキル基もしくは低級アルコキシ基
    で置換されていてもよいピリミジニル基を、nは2〜5
    の整数を示す)で表される化合物またはその無毒性塩。
  2. 【請求項2】 一般式(1) 【化2】 (式中、R1 は水素原子または低級アルキル基を、R2
    は1〜3個のハロゲン原子、低級アルキル基、トリフル
    オロメチル基、低級アルコキシ基、カルバモイル基もし
    くはシアノ基で置換されていてもよいピリジル基、また
    は1〜2個の低級アルキル基もしくは低級アルコキシ基
    で置換されていてもよいピリミジニル基を、nは2〜5
    の整数を示す)で表される化合物またはその無毒性塩を
    有効成分とするセロトニン神経系関連疾患治療剤。
JP27707593A 1992-11-09 1993-11-05 2−アルコキシ−5,6,7,8−テトラハイドロキノキサリン誘導体およびその用途 Withdrawn JPH06199815A (ja)

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