JPH0619716A - ファジィ制御方法 - Google Patents

ファジィ制御方法

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JPH0619716A
JPH0619716A JP4176692A JP17669292A JPH0619716A JP H0619716 A JPH0619716 A JP H0619716A JP 4176692 A JP4176692 A JP 4176692A JP 17669292 A JP17669292 A JP 17669292A JP H0619716 A JPH0619716 A JP H0619716A
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fuzzy
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JP4176692A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Kamii
敏宏 神井
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御対象への出力の出力値の重要度に応じて
上記出力をより滑らかに変化させることのできるファジ
ィ制御方法の提供。 【構成】 このファジィ制御方法では,制御対象へ出力
されるべき出力変数値として,多段階の離散値が用いら
れ,出力変数値毎に付加メンバシップ関数f(−1)〜
f(5)が予め設定されている。上記付加メンバシップ
関数は,例えば大きく変化させるべきでない領域の出力
変数値(PBX=0近傍)については,比較的大きな面
積及び頂点の高さの付加メンバシップ関数が予め設定さ
れている。今回新たに演算された出力変数ののメンバシ
ップ関数と,前回の出力値PBXに係る付加メンバシッ
プ関数とを用いて合成された複合メンバシップ関数の重
心値が求められて今回の出力値が演算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,制御対象からの入力変
数のファジィ変数を条件部とし上記制御対象への出力変
数のファジィ変数を結論部とするファジィルールと,上
記ファジィルールの入力変数及び出力変数のファジィ変
数毎に予め設定されているメンバシップ関数とを用い
て,上記制御対象の制御を行うファジィ制御方法に係
り,特に上記制御対象への出力変数値を滑らかに変化さ
せ得るファジィ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記したようなファジィ制御方法が適用
される制御対象の一例として送風機や回転ブラシのモー
タを備えた電気掃除機を図7に示す。同図に示す電気掃
除機2では,図外の送風機を内蔵した掃除機本体12に
延長ホース16,延長管17が接続され,更に延長管1
7の先端に吸込口部3の吸込ノズル18が連結されてい
る。上記吸込口部3は,図8に示すように,吸込ケース
15内に回動自在に収容された回転ブラシ13を備え,
この回転ブラシ13は吸込ケース15に設けられたモー
タ6により回転駆動される。また,上記回転ブラシ13
の端部には,マグネット5が設けられ,このマグネット
5と対向する吸込ケース15の位置には,マグネット5
からの磁力によって作動するリードスイッチ4が配備さ
れている。従って,回転ブラシ13の回転数は上記リー
ドスイッチ4により検出される。そして,上記電気掃除
機2では,回転ブラシ13駆動用のモータ6への出力や
上記送風機駆動用のモータへの出力が,ファジィ制御に
より調整されるようになっている。続いて,上記回転ブ
ラシ13のモータ6への出力を調整するファジィ制御方
法について,図9を用いて説明する。上記モータ6への
出力は,リードスイッチ4からのオン/オフのパルス信
号によって求められた回転ブラシ13の回転数のバラツ
キWIDと,予め設定されている掃除条件(畳,絨毯
等)に応じた回転ブラシ13の理想回転数(目標値)と
現在の回転数との偏差とに基づいて制御される。ここで
は,説明を容易にするために,回転ブラシ13の回転数
のバラツキWIDによりモータ6を制御する例を示す。
具体的には,上記回転数のバラツキWIDについてそれ
ぞれ設定されている,例えば小さい(S),中くらい
(M),大きい(L)といったファジィ変数を条件部と
し,上記モータ6への出力のファジィ変数(例えば,条
件部と同様に,S,M,L)を結論部とするような定性
的な知識を規則化したファジィルールと,上記回転数の
バラツキWIDのそれぞれのファジィ変数毎に予め設定
されている三角形状若しくは台形状のメンバシップ関数
とが用いられる。そこで,この時求められた回転数のバ
ラツキWIDa に対応するファジィ変数を条件部に備え
たファジィルールが抽出され(ここでは,ファジィルー
ル1,2が抽出される),この抽出されたファジィルー
ル1,2の各条件部のファジィ変数S,Mのメンバシッ
プ関数値SW,MWが上記回転数のバラツキWIDa
らそれぞれ演算される。更に,上記モータ6への出力の
ファジィ変数のメンバシップ関数が,上記演算された入
力変数のメンバシップ関数値SW,MWに基づいて上記
抽出されたファジィルール1,2毎に頭切り修正され,
この修正されたファジィルール1,2毎のメンバシップ
関数SA,MAが合成される。そして,上記モータ6へ
の出力値PBXは,上記合成されたメンバシップ関数S
A及びMAの重心値Gに基づいて決定され出力される。
従って,上記したようなファジィ制御方法によれば,電
気掃除機2に対し定量的な制御則ではなし得ないような
微妙な,即ち定性的な制御を行うことができる。ところ
で,上記電気掃除機2の掃除対象が,例えば絨毯から
畳,又はその逆に切替わったりした時のように,掃除条
件が急変する場合がある。しかしながら,上記したよう
なファジィ制御方法によれば,現在検出された通りの回
転ブラシ13の回転数のバラツキWIDa に基づいてモ
ータ6への出力が制御されるので,上記したように掃除
条件が急変した場合には,図5の時刻T5 における破線
で示すように,モータ6への出力が急激に大きく変更さ
れたり,或いは時刻T1 ,T 2 ,T3 における破線で示
すように,出力の変化が頻繁に行われたりすることがあ
った。特に,時刻T1 〜T4 までの時間内では,回転ブ
ラシ13の正転と逆転とが頻繁に繰返されている。この
ような急激な出力の変化や頻繁な出力変化は,使用者に
不快感を与えたり,更には使用者の危険を伴うことも考
えられる。
【0003】そこで,本発明者等は,上記したような課
題を解決しモータ6への出力を滑らかに変化させるため
の技術を開発し当該技術の内容を特願平3−24325
2号にて先行して出願した。上記先行技術によれば,現
在実行されたファジィ推論により演算されたメンバシッ
プ関数SA及びMAの重心値Gに係る出力値PBXをそ
のままモータ6への出力とせず,上記メンバシップ関数
SA,MAに加えて,前回のモータ6の制御に用いた重
心値G´を重心とする付加メンバシップ関数fb を作成
し,この付加メンバシップ関数fb を上記修正されたメ
ンバシップ関数SA,MAに加えた複合メンバシップ関
数を合成し,この複合メンバシップ関数の重心値GAに
対応した出力値PBXをモータ6への出力とする。これ
により,前回用いた出力値PBXを現在の出力に反映さ
せることができ,前回からの出力値の変化量を小さくす
ることにより,上記モータ6への出力を滑らかに変化さ
せることができる。上記付加メンバシップ関数fb は,
底辺の長さが等しく,グレードが0.5の直線Sa 上に
頂点を有する三角形状に設定されており,上記出力値P
BX方向のいずれの領域においても同一の形状である。
また,出力値PBXを1の値刻みの離散値に設定した場
合には,図10に示すように,各離散値を通る重心を有
し底辺及び高さの等しい同形状の付加メンバシップ関数
a (1)〜fa (6)が予め設定され,図外のメモリ
に格納されている。このような付加メンバシップ関数f
a (1)〜fa (6)を用いる場合,例えば前回のモー
タ6への出力値PBXが4であった時,この時の出力値
(=4)を通る重心値G(4)を有する付加メンバシッ
プ関数fa (4)が,図11に示すように上記複合メン
バシップ関数の合成時に上記修正されたメンバシップ関
数SA,MAに加えられる。これによって,上記メンバ
シップ関数SA及びMAより求められる重心値Gよりも
前回の重心値G(4)に近い重心値GBが複合メンバシ
ップ関数の重心値として求められ,これに最も近い離散
した出力値PBX(=2)が出力されるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで,制御対象へ
の出力値がとり得る範囲内で,ある出力値又はある範囲
の出力値について,その変化量の大きさに対する重要度
が異なる場合がある。例えば,上記回転ブラシ13にお
いて,正転と逆転の境目となるモータ6への出力が0近
傍の出力値PBXは,通常使用される正転側の0の値か
ら離れた出力値PBXと比べて,上記変化量の大きさに
対する重要度が高い。即ち,前回の出力値が0に近い正
転側の出力値PBXから逆転側の出力値PBXまでの範
囲内であった場合に,モータ6の正逆転の切替回数をで
きるだけ少なくすることが好ましい。また,例え回転方
向が切替えられる場合でも,上記出力値PBXの変化量
を極力小さくすることが望ましい。しかしながら,上記
した先行技術においては,過去の出力値PBXを反映さ
せるべく用いられる付加メンバシップ関数fb ,f
a (1)〜fa (6)が,いずれも出力値PBX方向に
均一な形状(面積)であるため,前回の出力値が0近傍
の場合や,0から離れた正転側の出力値PBXである場
合のいずれも同等に扱われて複合メンバシップ関数の合
成に適用される。そのため,上記したように,前回の出
力値PBXが0近傍であった場合に,モータ6の正逆転
の切替回数をより少なくしたり,出力値PBXの変化量
を極力小さくすることができなかった。そこで,本発明
の目的は,制御対象への出力値の重要度を考慮して上記
出力をより滑らかに変化させることにより,使用者によ
り不快感を与えることのないファジィ制御方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,第1の発明が採用する主たる手段は,その要旨とす
るところが,制御対象からの入力変数のファジィ変数を
条件部とし上記制御対象への出力変数のファジィ変数を
結論部とするファジィルールと,上記ファジィルールの
入力変数及び出力変数のファジィ変数毎に予め設定され
ているメンバシップ関数とを用いてファジィ推論を実行
し,上記ファジィ推論により抽出されたファジィルール
毎の出力変数のメンバシップ関数を合成し,上記合成さ
れたメンバシップ関数の重心値を求め,上記重心値を記
憶手段に格納し,上記記憶手段に格納された重心値を重
心とする上記出力変数に関する第1のメンバシップ関数
を作成し,新たに抽出されたファジィルール毎の出力変
数のファジィ変数の第2のメンバシップ関数と上記第1
のメンバシップ関数とより第1の複合メンバシップ関数
を合成し,上記第1の複合メンバシップ関数の重心値に
基づいて上記制御対象へ出力されるべき出力変数値を決
定するファジィ制御方法において,上記第1のメンバシ
ップ関数を,上記記憶手段に格納された重心値に応じて
適宜の形状に作成することを特徴とするファジィ制御方
法として構成されている。
【0006】また,上記目的を達成するために,第2の
発明が採用する主たる手段は,その要旨とするところ
が,制御対象からの入力変数のファジィ変数を条件部と
し上記制御対象への出力変数のファジィ変数を結論部と
するファジィルールと,上記ファジィルールの入力変数
及び出力変数のファジィ変数毎に予め設定されているメ
ンバシップ関数とを用いてファジィ推論を実行し,上記
ファジィ推論により抽出されたファジィルール毎の出力
変数のメンバシップ関数を合成し,上記合成されたメン
バシップ関数の重心値に基づいて上記制御対象へ出力さ
れるべく決定される出力変数値を多段階の離散値に設定
し,上記出力変数値に対応する重心値を重心とする上記
出力変数に関する第3のメンバシップ関数を上記出力変
数値毎に予め設定し,上記決定された出力変数値を記憶
手段に格納し,新たに抽出されたファジィルール毎の出
力変数のファジィ変数の第4のメンバシップ関数と上記
記憶手段に格納された出力変数値に対応する第3のメン
バシップ関数とより第2の複合メンバシップ関数を合成
し,上記第2の複合メンバシップ関数の重心値に基づい
て上記制御対象への出力変数値を決定するファジィ制御
方法において,上記第3のメンバシップ関数を,上記出
力変数値に応じて適宜の形状に設定することを特徴とす
るファジィ制御方法として構成されている。
【0007】
【作用】上記第1の発明方法においては,上記第2の複
合メンバシップ関数の合成に先立って,上記記憶手段に
格納された前回の重心値を重心とする出力変数に関する
第1のメンバシップ関数が作成される。そして上記第1
のメンバシップ関数は,上記記憶手段に格納された重心
値に応じて適宜の形状に形成される。例えば,大きく変
化させるべきでない領域の出力変数値については比較的
大きな面積や高さの第1のメンバシップ関数が設定され
る。そして,今回新たに抽出されたファジィルール毎の
出力変数のファジィ変数の第2のメンバシップ関数と上
記第1のメンバシップ関数とより第1の複合メンバシッ
プ関数が合成される。従って,上記第1の複合メンバシ
ップ関数の重心値は,前回の重心値及び上記出力変数値
の例えば重要度が反映されて求められる。また,第2の
発明方法においては,上記制御対象へ出力されるべき出
力変数値として,多段階の離散値が用いられ,出力変数
値毎に第3のメンバシップ関数が予め設定されている。
また,前回設定された出力変数値が上記記憶手段に格納
されている。そこで,今回の出力変数値を決定する際
に,上記出力変数値を決定するための第2の複合メンバ
シップ関数は,今回新たに抽出されたファジィルール毎
の出力変数のファジィ変数に係る第4のメンバシップ関
数と上記第3のメンバシップ関数とを用いて合成され
る。従って,前回の制御結果が出力変数値の,例えば重
要度とともに今回の制御に反映されることはもとより,
今回の制御結果を反映させるための新たなメンバシップ
関数を作成する処理が省けるので,第1の発明方法と比
べて演算時間が短くてすむ。
【0008】
【実施例】以下添付図面を参照して,本発明を具体化し
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明の一実施例に係るファジィ制御装置の
制御系統を示すブロック図,図2は上記ファジィ制御装
置が適用される電気掃除機の回転ブラシのモータへの出
力値(離散値)毎に設定されている付加メンバシップ関
数を示すグラフ図,図3は上記ファジィ制御装置の処理
手順を示すフローチャート,図4は抽出されたファジィ
ルールの結論部のメンバシップ関数と前回用いた出力値
に係る付加メンバシップ関数とから複合メンバシップ関
数を合成する態様を示す状態説明図,図5は本実施例の
ファジィ制御装置を用いた場合の出力の経時変化を示す
グラフ図,図6はファジィ演算毎に前回演算された重心
値を用いて作成される付加メンバシップ関数の例を示す
グラフ図である。但し,図7及び図8に示した上記電気
掃除機2と共通する要素には同一の符号を使用すると共
に,その詳細な説明は省略する。本実施例に係るファジ
ィ制御装置1は,上記電気掃除機2の例えば掃除機本体
12に内蔵されたものであって,図1に示すように,例
えばタイマやCPUを備えた演算制御部7を中心として
構成され,このCPUに後述するファジィルールや数値
データを書換更新可能に格納するRAM8(記憶手段)
と機械語等を格納したROMとが入出力可能に接続され
ている。また,上記演算制御部7からの出力側には,回
転ブラシ13駆動用のモータ6及び送風機用のモータ1
9と,これらのモータ6,19の出力状態をそれぞれ表
示する例えばLED等よりなる表示回路11とが入出力
ポート10を介して接続されている。また,上記演算制
御部7の入力側には,上記回転ブラシ13の回転を検出
するリードスイッチ4又は上記送風機の回転を検出する
例えば図外のリードスイッチ20等の検知回路等が入出
力ポート10を介して連結されている。
【0009】なお,以下説明の便宜上,従来方法と同様
に,上記ファジィ制御装置1による回転ブラシ13用の
モータ6への出力の制御につき主として説明する。上記
RAM8には,リードスイッチ4からのパルス信号に基
づいてCPUにより求められた回転ブラシ13の回転数
のバラツキWIDについて定性的に設定されているファ
ジィ変数S,M,Lを条件部とし,上記モータ6への出
力値PBXのファジィ変数S,M,Lを結論部とするフ
ァジィルールが格納されている。これらのファジィルー
ルは,例えば専門家の定性的な制御知識を規則化したも
のであって,これらの内容を以下に例示する。 『ファジィルール例』 ファジィルール1 IF WID is Small (s) THEN PBX is Small (S) ファジィルール2 IF WID is Midium (M)THEN PBX is Midium
(M) ファジィルール3 IF WID is Large(L)THEN PBX is Large (L) 上記したファジィルール1,2,3は,それぞれ図9に
示したファジィルールの内容にそれぞれ相当する。ま
た,上記モータ6への出力は,7段階に変更可能に切替
えるべく複数段階(=−1〜5の整数)の離散値に設定
されている。そして,上記モータ6は上記出力値PBX
に応じて段階的に,図2に示すように,付加メンバシッ
プ関数f(PBX)(本発明にいう第3のメンバシップ
関数の一例)が設定されており,予めRAM8に格納さ
れている。本実施例では,上記出力値PBX毎の付加メ
ンバシップ関数f(PBX)は,例えば回転ブラシ13
のモータ6への出力値PBXの中でも重要な領域と考え
られるPBX=0近傍(正逆転の境目)で,上記付加メ
ンバシップ関数f(PBX)の形状が,例えばPBX=
3,4,5等における付加メンバシップ関数のものとは
異なる適宜の形状に設定されている。即ち,出力値PB
X=0に近いPBX=1,−1の付加メンバシップ関数
f(1),f(−1)の形状(面積,頂点の高さ)が他
の付加メンバシップ関数f(2)〜f(5)よりも大き
く設定されている。
【0010】本実施例のファジィ制御装置1は,上記し
たように構成されている。引き続き,上記ファジィ制御
装置1による電気掃除機2の制御動作につき図3のフロ
ーチャートと,図2及び図4とを用いて以下説明する。
なお,図3中のS1,S2,S3,・・・はそれぞれ各
動作ステップを示す。また,上記フローチャートはプロ
グラムとして上記ROMに予め格納されている。上記フ
ァジィ制御装置1は,図3に示した処理手順に従って動
作する。そこで,電気掃除機2の図外のメインスイッチ
がオンされると,入力回路21からの信号により演算処
理が開始され,先ず上記モータ6への当初の出力等その
他が初期設定される(S1)。続いて,ステップS2の
割込み設定により,上記処理手順が演算制御部7のCP
Uによる基本的な演算機能に対し割込み処理される(S
2)。更に,上記ROMからCPUに機械語が読込ま
れ,これによってリードスイッチ4からのパルス信号の
カウント値読込みの際に必要とされる高速演算処理が行
われる。そして,上記回転ブラシ13を駆動開始させる
ための駆動スイッチがオンされてその駆動信号が入力回
路21から演算制御部7に入力されると(S3,y),
上記初期設定された出力値PBXが演算制御部7から駆
動回路22に出力され,上記初期設定の出力値PBXに
基づく駆動回路22からの指令信号によりモータ6が回
転駆動される(S4)。この時の出力値PBXは表示回
路11に表示される(S5)。この時,回転ブラシ13
の回転数はリードスイッチ4により検知され(S6),
RAM8に格納される。そして,所定期間内に検出され
た回転ブラシ13の回転数の今回のバラツキWIDa
CPUにより演算され,ファジィ演算に供される(S
7)。そして,CPUは,上記回転数のバラツキWID
a に対応するファジィ変数S,Mを条件部に備えたファ
ジィルールを上記RAM8から推論により検索し抽出す
る。ここでは,上記ファジィルール例のうち,図9の場
合と同様にファジィルール1,2が抽出される。そこ
で,上記抽出されたファジィルールの条件部のファジィ
変数のメンバシップ関数(本発明の第4のメンバシップ
関数の一例)の関数値(グレード)が上記バラツキWI
a に基づいて演算される。この場合,上記ファジィル
ール1,2では,ファジィ変数SについてバラツキWI
a における交点SWと,ファジィ変数Mにおける交点
MWがそれぞれメンバシップ関数値として演算される。
【0011】そして,各ファジィルール1,2毎に各交
点のグレード値に基づいて,結論部の上記モータ6への
出力値PBXに関するメンバシップ関数S,Mが上記フ
ァジィルール1,2毎のグレード値で頭切りされること
により,台形積として元のメンバシップ関数と同じ底辺
で且つ高さが上記交点SW,MWのグレード値となるメ
ンバシップ関数SA,MAに修正される。上記修正され
たメンバシップ関数SA,MAは一旦RAM8に格納さ
れる。そこで,モータ6へ出力される出力値PBXが決
定されると,この出力値PBXはメモリに格納される。
この時の出力値PBXを例えば−1とする。そして次回
の推論時(S7)にRAM8に格納されている出力値P
BXが読出される。そして,前回の出力値PBX(=−
1)に対応した付加メンバシップ関数f(−1)(図
4)がRAM8から読出される。引き続き,上記したよ
うに修正されたメンバシップ関数SA,MAと上記読出
された付加メンバシップ関数f(−1)とから複合メン
バシップ関数(本発明にいう第2の複合メンバシップ関
数の一例)が合成され,当該複合メンバシップ関数の重
心値GCが図4に示す如く求められる(S8)。この場
合,上記重心値GCは連続値として求められるが,これ
に対応した最も近い出力値PBXがモータ6への出力と
して決定され出力される。この場合,PBX=0が決定
されRAM8に格納されて,次回の推論時における複合
メンバシップ関数の合成に用いられる。従って,この実
施例方法によれば,前回用いられた出力値を反映して今
回の出力値が決定されるので,制御対象への出力を滑ら
かに変化させることができる。特に,離散値としての出
力値PBX毎の付加メンバシップ関数f(PBX)が,
例えば重要と考えられる出力値PBX=0近傍の値にお
いて面積や高さの大きな形状に予め設定されているの
で,この時合成された複合メンバシップ関数から求めた
重心値GCは,他の範囲に設定された例えば二点鎖線で
示す付加メンバシップ関数f(3)を複合メンバシップ
関数の合成に用いて得た場合の重心値GDと比べて,前
回の出力値(PBX=−1)に極めて近くなる。これに
より,前回の出力結果が,先行技術と比べても一層反映
されることになる。その結果,本実施例方法によれば,
図5の実線で示すように,時刻T1 〜T5間で回転ブラ
シ13の正逆転の切替えを繰返すような出力結果が演算
されたりすることがなく,時刻T5 において掃除条件が
床から絨毯に変化したとしても出力結果の変化度合を極
力小さくすることができる。
【0012】なお,一つの出力値PBXには,連続値と
して数値幅のある出力の値が四捨五入等により含まれ
る。従って,上記制御対象への出力として上記出力値P
BXを用いた場合は,連続値を直接出力する場合と比べ
て,出力値が前回と比べて変化する回数が少なくなる。
これによって,モータ等の出力変化に伴った音の変化に
よる不快感が低減化される。上記実施例では,出力値P
BXを離散値とし,各離散値毎に値の重要度を考慮して
付加メンバシップ関数f(PBX)の形状を異にして設
定したが,連続値の出力値PBXについてもこの値の重
要度を考慮したファジィ演算出力を求めることもでき
る。但し,この場合前回演算された重心値をRAM8に
格納する演算ステップと,この重心値を重心とする付加
メンバシップ関数(本発明にいう第1のメンバシップ関
数の一例)を作成する演算ステップとが必要となる。こ
の付加メンバシップ関数は,出力値PBX(連続値)が
0近傍の正の値から負の方向に向けて大きくなる曲線S
上に頂点を有し,底辺の長さが一定の形状に作成され
る。例えば,図6に示すように,モータ6への前回の出
力値PBX≒−1.3の時の重心値GEを重心とするメ
ンバシップ関数f(S)の頂点はQであり,出力値PB
X=3.5の時の重心値GFを重心とする付加メンバシ
ップ関数f(S)´の頂点はQ´である。なお,上記し
た各実施例のファジィ制御方法は,電気掃除機へ適用し
た例を示したが,これに限定されるものではなく,電気
掃除機以外の制御対象,例えば空気調和機等のようにそ
の出力を滑らかに変化させるためのいかなる構成に関し
ても好適である。
【0013】
【発明の効果】第1の発明は上記したように構成されて
いる。従って,出力値の,例えば重要となる値を考慮し
且つ前回の制御結果を今回の制御に反映させることがで
きる。それによって,制御対象への出力をより滑らかに
変化させることができるので,使用者に大きな不快感,
更には危険を与えることがない。また,第2の発明は上
記したように構成されている。それにより,上記第1の
発明による効果に加えて制御対象へ出力される出力変数
値の変動回数が更に少なくなり,これによって使用者の
不快感が一層軽減される。その上,処理ステップが少な
くてすむので,演算時間の短縮化又は演算装置の簡素化
等の実現化を図ることができ極めて実用的な制御方法で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るファジィ制御装置の
制御系統を示すブロック図。
【図2】 上記ファジィ制御装置が適用される電気掃除
機の回転ブラシのモータへの出力値(離散値)毎に設定
されている付加メンバシップ関数を示すグラフ図。
【図3】 上記ファジィ制御装置の処理手順を示すフロ
ーチャート。
【図4】 抽出されたファジィルールの結論部のメンバ
シップ関数と前回用いた出力値に係る付加メンバシップ
関数とから複合メンバシップ関数を合成する態様を示す
状態説明図。
【図5】 本実施例のファジィ制御装置を用いた場合の
出力の経時変化を示すグラフ図。
【図6】 ファジィ演算毎に前回演算された重心値を用
いて作成される付加メンバシップ関数の例を示すグラフ
図。
【図7】 本発明の背景の一例となる従来のファジィ制
御方法が適用された電気掃除機を示す外観図。
【図8】 図7の電気掃除機の吸込口部の内部を示す平
面構成図。
【図9】 上記吸込口部の回転ブラシの回転数のバラツ
キに複数のファジィルールを適用して条件部が満たされ
るファジィルールの結論部のメンバシップ関数を修正
し,上記修正された結論部のメンバシップ関数と前回の
重心値から作成された付加メンバシップ関数とより複合
メンバシップ関数を合成しその重心値を求める態様を示
す説明図。
【図10】 従来方法に適用され離散値としての出力値
毎に予め設定されているそれぞれ同じ形状の付加メンバ
シップ関数を示すグラフ図。
【図11】 図10に示した出力値(離散値)のある付
加メンバシップ関数を用いて複合メンバシップ関数を合
成しその重心値を得る態様を示す説明図。
【符号の説明】
1…ファジィ制御装置 2…電気掃除機 4…リードスイッチ 5…マグネット 6…モータ 7…演算制御部 8…RAM f(−1)〜f(5)…付加メンバシップ関数 f(S),f(S)´…付加メンバシップ関数 SA,MA…メンバシップ関数

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象からの入力変数のファジィ変数
    を条件部とし上記制御対象への出力変数のファジィ変数
    を結論部とするファジィルールと,上記ファジィルール
    の入力変数及び出力変数のファジィ変数毎に予め設定さ
    れているメンバシップ関数とを用いてファジィ推論を実
    行し,上記ファジィ推論により抽出されたファジィルー
    ル毎の出力変数のメンバシップ関数を合成し,上記合成
    されたメンバシップ関数の重心値を求め,上記重心値を
    記憶手段に格納し,上記記憶手段に格納された重心値を
    重心とする上記出力変数に関する第1のメンバシップ関
    数を作成し,新たに抽出されたファジィルール毎の出力
    変数のファジィ変数の第2のメンバシップ関数と上記第
    1のメンバシップ関数とより第1の複合メンバシップ関
    数を合成し,上記第1の複合メンバシップ関数の重心値
    に基づいて上記制御対象へ出力されるべき出力変数値を
    決定するファジィ制御方法において,上記第1のメンバ
    シップ関数を,上記記憶手段に格納された重心値に応じ
    て適宜の形状に作成することを特徴とするファジィ制御
    方法。
  2. 【請求項2】 制御対象からの入力変数のファジィ変数
    を条件部とし上記制御対象への出力変数のファジィ変数
    を結論部とするファジィルールと,上記ファジィルール
    の入力変数及び出力変数のファジィ変数毎に予め設定さ
    れているメンバシップ関数とを用いてファジィ推論を実
    行し,上記ファジィ推論により抽出されたファジィルー
    ル毎の出力変数のメンバシップ関数を合成し,上記合成
    されたメンバシップ関数の重心値に基づいて上記制御対
    象へ出力されるべく決定される出力変数値を多段階の離
    散値に設定し,上記出力変数値に対応する重心値を重心
    とする上記出力変数に関する第3のメンバシップ関数を
    上記出力変数値毎に予め設定し,上記決定された出力変
    数値を記憶手段に格納し,新たに抽出されたファジィル
    ール毎の出力変数のファジィ変数の第4のメンバシップ
    関数と上記記憶手段に格納された出力変数値に対応する
    第3のメンバシップ関数とより第2の複合メンバシップ
    関数を合成し,上記第2の複合メンバシップ関数の重心
    値に基づいて上記制御対象への出力変数値を決定するフ
    ァジィ制御方法において,上記第3のメンバシップ関数
    を,上記出力変数値に応じて適宜の形状に設定すること
    を特徴とするファジィ制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU727026B2 (en) * 1996-11-08 2000-11-30 Takara Bio Inc. Apoptosis inducing agent

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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AU727026B2 (en) * 1996-11-08 2000-11-30 Takara Bio Inc. Apoptosis inducing agent

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