JPH06196732A - 太陽電池 - Google Patents

太陽電池

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Publication number
JPH06196732A
JPH06196732A JP43A JP34302092A JPH06196732A JP H06196732 A JPH06196732 A JP H06196732A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 34302092 A JP34302092 A JP 34302092A JP H06196732 A JPH06196732 A JP H06196732A
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JP
Japan
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solar cell
electrodeposition
resin
particles
resistance
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Application number
JP43A
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English (en)
Inventor
Takahiro Mori
隆弘 森
Tsutomu Murakami
勉 村上
Hirobumi Ichinose
博文 一ノ瀬
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光電変換素子内の短絡を防止して光電変換効
率を高める。 【構成】 基板101上に下部電極102、半導体層
(n層103,i層104,p層105,n層113,
i層114,p層115,n層123,i層124,p
層125)及び上部電極106が順次形成されている。
低抵抗の欠陥部分110を粒子が分散された電着樹脂1
09により絶縁被覆することで、この欠陥部分110に
おける素子内の短絡が防止される。そしてこのように光
電変換素子内の短絡の原因となる欠陥が封止されるた
め、光電変換効率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽電池に関し、より詳
しくは、太陽電池の製造工程で発生するショートやシャ
ント等の欠陥が修復された、初期特性が高く信頼性の高
い太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光を電気エネルギーに変換する光電
変換素子である太陽電池は、電卓や腕時計等の民生機器
用の電源として広く応用されており、また石油、石炭等
のいわゆる化石燃料の代替用電力として実用化可能な技
術として注目されている。この太陽電池は、半導体のp
n接合部に発生する拡散電位を利用した技術であり、シ
リコン等の半導体が太陽光を吸収した際に電子と正孔の
光キャリヤーが生成し、この光キャリヤーをpn接合部
の拡散電位により生じた内部電界でドリフトさせること
で、電流として外部に取り出すものである。
【0003】ところでこの種の太陽電池は一般的には、
半導体素子製造に用いられる真空プロセスと略同様の方
法で製造される。より具体的には、Cz法等の結晶成長
法によりp型、あるいはn型に価電子制御したシリコン
の単結晶を作製し、この単結晶をスライスして約300
μmの厚みのシリコンウエハーを作る。更にこのシリコ
ンウエハーの導電型と反対の導電型となるように価電子
制御剤を拡散する等の適当な手段によって、シリコンウ
エハー上に異種の導電型の層を形成して、pn接合を作
るものである。
【0004】ところで、上述のように太陽電池の製造方
法は半導体製造の真空プロセスを用いるため、その生産
コストが高く、既存の発電方法に比べて割高になってし
まうという欠点がある。このような事情から太陽電池の
電力用としての実用化を進めるに当たって、低コスト化
が重要な技術的課題であり、様々な検討がなされてお
り、例えばコストの安い材料、変換効率の高い材料等の
材料の探究が行なわれている。このような太陽電池の材
料としては、アモルファスシリコン、アモルファスシリ
コンゲルマニュウム、アモルファスSiC等のテトラヘ
ドラル系のアモルファス半導体、あるいはCdS,Cu
2 S等のII−VI族やGaAs,GaAlAs等のI
II−V族の化合物半導体等が挙げられる。とりわけ、
アモルファス半導体を用いた薄膜太陽電池は、単結晶太
陽電池に比較して大面積の膜が作製できることや、膜厚
が薄くて済むこと、任意の基板材料に堆積できること等
の長所があり有望視されている。
【0005】アモルファスシリコン太陽電池の構造は、
一般的には、基板上に設けた下部電極上に薄膜のp層、
i層、n層からなる半導体接合を順次積層し、次いで上
部電極を設ける構造となっており、更に集電のためにグ
リッド電極やバスバー等が設けられる。また、アモルフ
ァスシリコンは結晶シリコンや多結晶シリコンに比較し
て膜質が劣るため、変換効率が低いという欠点があり、
このために半導体接合を2以上の直列に積層する、所謂
タンデムセルも検討されている。
【0006】ところで、前述した太陽電池を例えば一般
家庭の電力供給用として用いる場合には約3KWの出力
が必要となる。これは、変換効率10%の太陽電池を用
いた場合では30m2 の面積となり、大面積の太陽電池
が必要となる。ところが太陽電池の製造工程上、大面積
にわたって欠陥のない太陽電池を作製することは困難で
あり、例えば多結晶では粒界部分に低抵抗な部分が生じ
てしまう。またアモルファスシリコンのような薄膜太陽
電池においては、半導体層の成膜時にダストの影響等に
よりピンホールや欠陥が生じ、シャントやショートの原
因となる。これらのシャントやショートは変換効率を著
しく低下させることが知られている。
【0007】ここでピンホールや欠陥ができる原因とそ
の影響についてさらに詳しく述べると、例えばステンレ
ス基板上に堆積したアモルファスシリコン太陽電池の場
合では、基板表面は完全に平滑な面とは言えず、傷やへ
こみ、あるいはスパイク状の突起が存在すること、ある
いは基板上に光を乱反射する目的で凹凸のあるバックリ
フレクターを設けたりするために、p、n層のように数
100オングストロームの厚みの薄膜の半導体層がこの
ような表面を完全にカバー出来ないことが挙げられる。
あるいは別の原因として、成膜時のごみ等によりピンホ
ールが生じること等が挙げられる。
【0008】そして、太陽電池の下部電極と上部電極と
の間の半導体が、ピンホールにより失われているために
下部電極と上部電極とが直接接触したり、基板のスパイ
ク状欠陥が上部電極と接触したり、あるいは半導体層が
完全に失われないまでも低抵抗なシャントまたはショー
トとなっている場合には、光によって発生した電流が上
部電極を平行に流れてこれらシャントやショート部の低
抵抗部分に流れ込むこととなる。この結果、発生した電
流が損失してしまい、このような電流損失によって太陽
電池の開放電圧が下がることとなる。特に、光強度が低
い場合に太陽電池を使用した場合には、光によって発生
する電流とシャントによるリーク電流との大きさがあま
り変わらないため、顕著に開放電圧が下がることにな
る。
【0009】アモルファスシリコン太陽電池において
は、一般的に、半導体自体のシート抵抗が高いことか
ら、半導体全面にわたる透明な上部電極を必要とし、よ
って通常は、SnO2 、ITOのような導電性の反射防
止膜が設けられる。このため微少な欠陥においてもこの
欠陥に流れ込む電流はかなり大きなものとなる。更に、
上記欠陥の位置が上記グリッド電極やバスバー等から離
れている場合には、欠陥部分に流れ込むときの抵抗が大
きいために電流損失は比較的少ないものの、逆に上記欠
陥部分が上記グリッド電極や上記バスバーの下にあると
きは、欠陥により損失する電流はより大きなものとな
る。一方、ピンホール状の欠陥による欠陥部分では、半
導体層で発生した電荷が上記欠陥部分にリークするばか
りではなく、水分との相互作用によりイオン性の物質が
生成するので、太陽電池の使用時において、使用時間の
経過と共に次第にこの欠陥部分の電気抵抗が低下し、変
換効率等の特性が劣化する現象が見られる。
【0010】以上のようにショートが生じている場合に
は、その場所の上部電極を除去するかまたは絶縁化する
ことにより電流損失を小さくすることができる。シャン
トまたはショート部の上部電極を選択的に除去する方法
として、例えば、米国特許4、729、970号公報に
開示されるいわゆるパッシベーション法が用いられる。
【0011】上記方法は、AlCl3 ,ZnCl2 ,S
nCl4 ,SnCl2 ,TiCl4等のルイス酸の溶液
中に太陽電池と対向電極とを浸漬し、電圧を印加して上
記透明導電性酸化物電極の化学量論比を変えることによ
って高抵抗にする方法である。ところがこのように電極
を高抵抗化する方法では、欠陥部分の上の上部電極が欠
落している場合あるいは半導体接合及び上部電極が共に
欠落している場合には、なんら高抵抗化することができ
ない。このため上記グリッドを設けたときにシャント部
にグリッド電極が形成されると再びショートが生じてし
まう問題がある。
【0012】このような問題の対策としては、欠陥部分
のみを選択的に絶縁性材料又は、実質的にシャントまた
はショートを防ぐために充分な高抵抗を有する材料で覆
うことにより、透明電極やグリッド電極あるいはバスバ
ーとの接触抵抗を高めることが、変換効率減少を防ぐ有
効な手段である。太陽電池の欠陥部分のみを選択的に絶
縁する方法としては、米国特許第4、197、141号
公報に開示されるように、多結晶太陽電池を電解質溶液
中に浸漬し、電界を印加して、多結晶の結晶粒界や格子
不整合に基づく欠陥部を酸化したり、あるいは欠陥部に
絶縁物を堆積したりあるいは欠陥部をエッチングする方
法がある。この方法によれば、絶縁物を選択的に堆積す
るという概念はあるが、アルミニュウム、クロム、銅等
の金属の酸化物を堆積するという内容であり、有機高分
子材料の堆積については述べられていない。また、開示
された実施例は、ガリウム砒素太陽電池の欠陥部を陽極
酸化するという例であり、シリコン太陽電池等について
同様の技術が利用できるかどうかは開示されていない。
これに対し、米国特許第4451970号公報に開示さ
れるように、太陽電池の欠陥部を検出器によって検知
し、その後、検出された欠陥部に絶縁材料をアプリケー
タで塗布する方法がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
アプリケータで塗付する方法では、欠陥部の検出器とア
プリケータがともにかなり大きな装置となってしまいた
め、実際の欠陥の大きさよりも大きい範囲でしか検出で
きない。また絶縁化も不要な部分まで行われ、且つ高く
盛り上がってしまうため、グリッド電極が印刷できない
という問題もある。更に、基板もしくはアプリケータを
掃引する必要があり、処理速度が遅いという問題があっ
た。
【0014】また上記のように金属の酸化物により絶縁
被覆する方法では、用いた金属酸化物からの金属イオン
の拡散によって太陽電池の特性が低下するという問題が
あった。
【0015】本発明の目的は太陽電池における上述した
問題を解決して、特性の良好な太陽電池を提供すること
である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、太陽電池に存
在する欠陥により形成される低抵抗部分を選択的に絶縁
する太陽電池について本発明者らの実験により得た知見
をさらに詳細に検討を加えて完成したものである。
【0017】即ち本発明の太陽電池は、欠陥部分が選択
的に樹脂によって絶縁被覆された太陽電池において、上
記樹脂が粒子を含有している電着樹脂であることを特徴
とする。本発明で用いられる粒子としては鱗片状粒子で
あることが望ましい。鱗片状粒子としては酸化鉄、雲母
の内の少なくとも一つが選択され電着樹脂中に分散さ
れ、欠陥部分を絶縁被覆した太陽電池である。
【0018】上記のように欠陥部分を選択的に電着樹脂
により被覆する欠陥封止方法としては例えば、太陽電池
を荷電した電着樹脂の懸濁液中に浸漬し、上記太陽電池
に適当な電圧を印加することにより太陽電池の低抵抗部
分のみに上記電着樹脂で被覆する方法が用いられる。こ
の方法を採ることで、低抵抗部分の電気抵抗が十分に高
くなり、半導体層で発生した電荷が欠陥部分にリークす
ることを防止され、光電変換素子の変換効率等の太陽電
池特性が向上する。
【0019】本発明が好適に用いられる太陽電池として
は、アモルファスシリコン、薄膜多結晶、結晶系の太陽
電池が挙げられる。
【0020】以下、本発明が好適に用いられる太陽電池
を図3ないし図8に模式的に示す。図3は基板と反対側
から光入射するアモルファスシリコン太陽電池、図4は
光入射する方向からみた図3の太陽電池の全体図であ
る。また図5はガラス基板上に堆積したアモルファスシ
リコン等の薄膜の太陽電池で、ガラス基板側から光入射
される。図6は薄膜多結晶の太陽電池であり、図7は結
晶系太陽電池である。図8は図3のトリプル型のアモル
ファスシリコン太陽電池である。図3、図4において太
陽電池本体200は、基板201上に、下部電極20
2、n層203、i層204、p層205、上部電極2
06、グリッド電極207を順次配したもので、またバ
スバー208を有している。
【0021】基板201はアモルファスシリコンのよう
な薄膜の太陽電池の場合の半導体層203,204,2
05を機械的に支持する部材であり、また場合によって
は電極として用いられる。基板201は、半導体層20
3,204,205を成膜するときの加熱温度に耐える
耐熱性が要求されるが導電性のものでも電気絶縁性のも
のでも良い。導電性の材料としては、具体的には、F
e,Ni,Cr,Al,Mo,Au,Nb,Ta,V,
Ti,Pt,Pb,Ti等の金属またはこれらの合金、
例えば真鍮、ステンレス鋼等の薄板及びその複合体やカ
ーボンシート、亜鉛メッキ鋼板等が挙げられる。また電
気絶縁性材料としては、ポリエステル、ポリエチレン、
ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチ
レン、ポリアミド、ポリイミド、エポキシ等の耐熱性合
成樹脂のフィルムまたはシート又はこれらとガラスファ
イバー、カーボンファイバー、ホウ素ファイバー、金属
繊維等との複合体、及びこれらの金属の薄板、樹脂シー
ト等の表面に異種材質の金属薄膜及び/またはSi
2 ,Si3 4 ,Al2 3 ,AlN等の絶縁性薄膜
を、スパッタ法、蒸着法、鍍金法等により表面コーティ
ング処理を行ったもの、および、ガラス、セラミックス
等が挙げられる。
【0022】下部電極202は、半導体層203,20
4,205で発生した電力を取り出すための一方の電極
であり、また半導体層203に対してはオーミックコン
タクトとなるような仕事関数を持つことが要求される。
下部電極202の材料としては、Al,Ag,Pt,A
u,Ni,Ti,Mo,W,Fe,V,Cr,Cu,ス
テンレス,真ちゅう,ニクロム,SnO2 ,In
2 3 ,ZnO,ITO等の所謂金属単体又は合金、及
び透明導電性酸化物(TCO)等が用いられる。上記下
部電極202の表面は平滑であることが好ましいが、光
の乱反射を起こさせる場合にはテクスチャー化しても良
い。また、基板201が導電性であるときは上記下部電
極202は特に設ける必要はない。下部電極202はメ
ッキ、蒸着、スパッタ等の公知の方法で形成することが
できる。
【0023】本発明に用いられる太陽電池の半導体層と
しては、pin接合非晶質シリコン、pn接合多結晶シ
リコン、CuInSe2 /CdS等の化合物半導体が挙
げられる。アモルファスシリコン太陽電池においてi層
204を構成する半導体材料としては、a−Si:H、
a−Si:F、a−Si:H:F、a−SiGe:H、
a−SiGe:F、a−SiGe:H:F、a−Si
C:H、a−SiC:F、a−SiC:H:F等のいわ
ゆるIV族及びIV族合金系アモルファス半導体が挙げ
られる。
【0024】アモルファスシリコン半導体層の成膜法と
しては、蒸着法、スパッタ法、高周波プラズマCVD
法、マイクロ波プラズマCVD法、ECR法、熱CVD
法、LPCVD法等公知の方法を所望に応じて用いる。
工業的に採用されている方法としては、原料ガスをプラ
ズマで分解し、基板上に堆積させるプラズマCVD法が
好んで用いられる。更に、RFプラズマCVDにおいて
は原材料ガスの分解効率が約10%と低いことや、堆積
速度が1オングストローム/secから10オングスト
ローム/sec程度と遅いことが問題であるが、この点
を改良できる成膜法としてマイクロ波プラズマCVD法
が注目されている。多結晶シリコンの場合は、溶融シリ
コンのシート化により、CuInSe2 /CdSの場
合、電子ビーム蒸着、スパッタリング、電解液の電気分
解による析出等の方法で形成される。以上の成膜を行う
ための反応装置としては、バッチ式の装置や連続成膜装
置等が所望に応じて使用できる。
【0025】本発明の太陽電池において好適に用いられ
るp層205またはn層204を構成する半導体材料と
しては、前述したi層の半導体層204を構成する半導
体材料に価電子制御剤をドーピングすることによって得
られる。作製方法は、前述したi層の半導体層204の
作製方法と同様の方法が好適に利用できる。また原料と
しては、周期律表第IV族堆積膜を得る場合、p型半導
体を得るための価電子制御剤としては周期律表第III
の元素を含む化合物が用いられる。第IIIの元素とし
ては、B,Al,Ga,Inが挙げられる。
【0026】n型半導体を得るための価電子制御剤とし
ては周期律表第Vの元素を含む化合物が用いられる。第
V族の元素としては、P,N,As,Sbが挙げられ
る。
【0027】本発明の太陽電池においては、分光感度や
電圧の向上を目的として半導体接合を2以上積層するい
わゆるタンデムセルにも用いることが出来る。
【0028】上部電極206は、半導体層203,20
4,205で発生した起電力を取り出すための電極であ
り、上記の下部電極202と対をなすものである。この
上部電極206は、アモルファスシリコンのようにシー
ト抵抗が高い半導体の場合に必要であり、結晶系の太陽
電池の場合にはシート抵抗が低いため特に必要としな
い。また、上部電極206は光入射側に位置にするた
め、透明であることが必要で、透明電極とも呼ばれる。
上部電極206は、太陽や白色蛍光灯等からの光を半導
体層内に効率良く吸収させるために、光の透過率が85
%以上であることが望ましい。更に、電気的には、光で
発生した電流を半導体層に対し横方向に流れるようにす
るためシート抵抗値は100Ω/□以下であることが望
ましい。このような特性を備えた材料としてSnO2
In2 3 ,ZnO,CdO,CdSnO4 ,ITO
(In2 3 +SnO2 )等の金属酸化物が挙げられ
る。
【0029】電極206の作製方法としては、抵抗加熱
蒸着法、電子ビーム加熱蒸着法、スパッタリング法、ス
プレー法等を用いることができ、所望に応じて適宜選択
される。
【0030】図1、図2はグリッド電極、バスバーを設
ける前のアモルファスの太陽電池を示したであり、図1
は半導体接合が1つの場合の図、また図2は半導体接合
を3つの直列に積層した図である。
【0031】図1において、鱗片状粒子が分散された電
着樹脂109は、ピンホール、粒界、基板101及び下
部電極102のスパイク状欠陥その他の原因によって発
生したショートあるいはシャント部分110を絶縁する
ために用いられ、更には耐湿性を向上させる機能を合わ
せ持つ。太陽電池のシャント抵抗は理想的には無限大で
あるが、一般的には10KΩcm2 程度であり、この程
度のシャント抵抗であれば太陽電池の変換効率には影響
がない。しかしながら、欠陥によるシャントやショート
が存在し1KΩcm2 未満になると変換効率は著しく低
下する。
【0032】電着樹脂109は、欠陥部分に直接堆積し
ていることが必要である。電着の工程としては、上部電
極106を形成後に電着を行い、欠陥部分を絶縁被覆す
ることができる。電着樹脂109は、太陽電池の欠陥部
分以外の表面には成膜されないことが必要であるが、欠
陥の大きさと同一の電着樹脂の堆積を行うには電着工程
を厳しく管理することが必要となり、電着工程で太陽電
池の量産性が低下することになる。被覆された電着樹脂
の面積は、欠陥部分以上あれば良く、50倍以下が好ま
しい。堆積された電着樹脂の面積が、欠陥部分の50倍
よりも大きい場合には、上部電極とグリッド電極とのコ
ンタクトが少なくなり、このため直列抵抗が上がり、グ
リッド電極での集電効率が低下するという問題が生じ
る。またこの電着樹脂109は、太陽電池の欠陥部分の
面積の1ないし50倍の被覆が要求されるため、欠陥部
分近傍に堆積した電着樹脂109は太陽光を透過する事
が好ましく、即ち電着樹脂は透明である事が好ましい。
【0033】電着樹脂109は、アニオン系、カチオン
系樹脂に大別される。一般に、カチオン系樹脂のほうが
アニオン系樹脂よりも防錆性、スローイングパワーが高
く、電着樹脂塗料の安定性、管理が容易であることが知
られている。ここで防錆性とは、一般に金属板等の錆止
めの効果を指す。そしてこの防錆性が高いほど、水分、
水蒸気、あるいは金属イオンの透過性が低く、電気絶縁
性に優れた材料と言える。更にスローイングパワーと
は、塗膜がどれだけの複雑な形状の基材に一様な厚みで
形成されるかを示すパラメーターであり、つきまわり性
とも呼ばれる。そしてこのスローイングパワーが高いほ
ど太陽電池の微小な欠陥部分にもある一定の厚みの電着
樹脂が被覆されることになる。電着樹脂の汚染において
も、アニオン系樹脂でみられるような対向電極の金属の
溶出がカチオン系樹脂では全くなく、このため塗料管理
が容易である。さらに、上記金属の溶出がないため、基
材上に堆積する樹脂中に金属イオンの混入の懸念がなく
高い透明性、電気絶縁性が期待できる。
【0034】一方、アニオン系樹脂を用いた太陽電池の
製造プロセスの特徴としては、p層半導体上に上部電極
が設けられた太陽電池の場合、太陽電池に逆バイアスが
かかる方向に電圧を印加できるため、欠陥部分に選択的
に電着樹脂を被覆できる。ただし、太陽電池がブレーク
ダウンしない程度の印加電圧で電着することが要求され
る。
【0035】アニオン系電着樹脂の骨格樹脂としては、
一般に知られている樹脂を用いることができ、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
ブタジエン樹脂、酢酸ビニル、アイオノマー樹脂の中か
ら所望に応じて適宜選択される。耐候性、耐湿性、可と
う性、密着性、反応性、コストの改良のためにこれら樹
脂を2種以上併用する事も可能である。またこれらの樹
脂の陽極側に電気泳動し、析出させるために、水中で電
離が起き、陽極側で析出するような官能基を導入するこ
とが必要である。このような官能基としてはカルボキシ
ル基が一般的である。
【0036】アニオン系アクリル樹脂としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸をメチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、N−ブトキシメチルアクリルアミド、スチレン
等のベースモノマーと共重合し、アンモニア、アミン
(アルカノールアミン、アルキルアミン、環状アミン)
あるいは水酸化カリウム等の無機塩基で中和する事によ
って得られる。
【0037】エポキシ樹脂の場合にはエピクロルヒドリ
ン/ビスフェノールA型エポキシ樹脂に代表されるポリ
グリシジルエーテルに、フタル酸無水物、無水マレイン
酸、無水コハク酸、無水トリメット酸、マレイン化油あ
るいはマレイン化脂肪酸を付加し、カルボキシル基を導
入する方法がある。次に、中和して親水化もしくは水溶
化する方法が知られている。
【0038】フッ素樹脂の場合は、上記アクリル樹脂と
同様に一部フッ素置換された(メタ)アクリレートと共
重合する事によって得る事ができる。ポリブタジエン樹
脂においては、マレイン化ポリブタジエンを開環する方
法が挙げられる。ポリブタジエンの代わりにマレイン化
油を用いることも可能である。
【0039】酢酸ビニル樹脂の場合は、酢酸ビニルと上
記カルボキシル基含有のアクリル、ビニルモノマーと共
重合することによって得られる。エチレン等と更に共重
合することもできる。またアイオノマー樹脂の場合には
エチレン、(メタ)アクリル酸の共重合体にNa,Zn
等の金属イオンを作用することによって合成できる。
【0040】カチオン系電着樹脂の骨格樹脂としては、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹
脂、ポリブタジエン樹脂の中から所望に応じて適宜選択
される。あるいは、耐候性、耐湿性、可とう性、密着
性、反応性、コストの改良のために上記樹脂を2種以上
併用する事も可能である。これらの樹脂を陰極側に電気
泳動し、析出させるために、水中で電離が起き、陰極側
で析出するような官能基を導入することが必要である。
このような官能基としてはアミノ基が一般的である。4
級リン酸塩、4級硫酸塩、4級アンモニウムカルボン酸
塩等の官能基を用いても良い。
【0041】カチオン系アクリル樹脂としては、ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート、トリエチルアミノメタ
クリレート、4級化アミン含有の(メタ)アクリレート
に代表されるアミノ基含有の(メタ)アクリレートをメ
チルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、スチレン等のベースモノマーと共重合し、酸で中和
する事によって得られる。
【0042】エポキシ樹脂の場合にはエピクロルヒドリ
ン/ビスフェノールA型エポキシ樹脂に代表されるポリ
グリシジルエーテルに、1級、2級または3級アミンを
反応させてカチオン基を導入する方法がある。次に、有
機酸で中和して親水化もしくは水溶化する方法が知られ
ている。1級アミンは2個のエポキシ基を鎖長延長させ
ることができ、2級アミンの場合は末端エポキシ基に付
加する。1級アミンとしてはモノエタノールアミン、2
級アミンとしてはジエチルアミン、ジエタノールアミ
ン、3級アミンとしてはトリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリブチルアミン等が挙げられる。カチオン型
フッ素樹脂の場合は、上記アクリル樹脂と同様に一部フ
ッ素置換された(メタ)アクリレートと共重合する事に
よって得る事ができる。
【0043】ウレタン樹脂では、ポリエーテルジオー
ル、ポリエステルジオールとトリレンジイソシアナート
(TDI)、メチレンジ(フェニルイソシアナート)
(MDI)との鎖長延長物の一部(イソシアナート末端
のウレタン樹脂)の末端に1,2あるいは3級アミンを
付加する方法が考えられる。ポリブタジエン樹脂におい
ては、マレイン化ポリブタジエン、エポキシ化ポリブタ
ジエンに1,2あるいは3級アミンを付加する事によっ
てカチオン系電着樹脂が合成される。
【0044】また耐熱性、耐湿性を向上させるために、
電着樹脂を架橋する事が好ましい。架橋反応が起こるよ
うな官能基を骨格樹脂または側鎖に適宜導入する。具体
的には、エポキシ基、(ブロックド)イソシアネート
基、N−メチロール基、ビニル基、アクリロイル基等有
する化合物が挙げられる。あるいは別途架橋剤を併用す
ることも可能である。架橋剤としてはエポキシ基、(ブ
ロックド)イソシアナート基含有の低分子化合物、メラ
ミン、多官能(メタ)アクリレート、トリアリルイソシ
アヌレート等が挙げられる。場合によっては、架橋反応
を促進するために触媒あるいは過酸化物を添加しても良
い。架橋温度は適宜決めればよいが、一般には100な
いし180℃が好ましい。
【0045】電着樹脂は、太陽電池の欠陥部分および欠
陥部分近傍以外の表面には成膜されないことが必要であ
る。このためには電着後に不必要な塗料を乾燥する前に
十分に水洗等により除去するか、あるいは不必要な塗料
が洗浄され易いことが要求される。後者の場合には最低
造膜温度(MFT)が重要であり室温以上のMFTが必
要であり望ましくは50℃以上である。
【0046】さらに、太陽電池の使用環境を考えると、
ある程度の耐熱性を有している事が望ましい。即ち、ガ
ラス転移温度で表せば、100℃以上が好ましい。10
0℃未満では上記樹脂を用いても屋外の真夏日に樹脂が
軟化するあるいは樹脂の電気絶縁性が低下するという問
題が生じる懸念がある。柔らかい樹脂をガラス転移温度
100℃以上にする方法として、上記骨格樹脂にハード
セグメント(たとえば主鎖にフェニル基の導入、あるい
は側鎖が長いアルキル基の場合は短いアルキル基に変
更)等を導入するか、骨格樹脂の分子の対称性を高める
(分子構造で左右対称、上下対称)か、上記架橋剤を増
量して用いる等が挙げられる。
【0047】電着樹脂を構成する骨格樹脂の好適な分子
量としては重量平均分子量が1000〜20000程度
である。太陽電池の欠陥部分を選択的に、且つ有効に絶
縁するためには単位電気量あたりの電着膜重量が大きい
方が好ましい。このためには電着塗料のクーロン効率は
10mg/C以上であることが好ましい。
【0048】電着塗料の溶剤としては、上部電極、半導
体層及び下部電極等の太陽電池構成材料を容易には溶解
しない濃度の酸またはアルカリを含む溶液、又はそれら
の金属塩を含む溶液を用いる。尚、上記金属塩として
は、上記塩を構成する金属が、その標準電極電位が負
で、水素過電圧の値が標準電極電位の絶対値よりも小さ
い塩が用いられる。電着塗料は脱イオン水により希釈し
て用いられるが、成膜性の良好な範囲としては、固形分
が1%から25%位の範囲が良い。また、電着塗料の電
導度は樹脂が安定に懸濁し、電気泳動が起こり易く、し
かも所望の欠陥部分に堆積が起こり易いように、100
μS/cmから2000μS/cmの範囲であることが
望ましい。
【0049】堆積した電着樹脂については、太陽電池の
製造方法によっては、電着後に溶剤を用いたり熱処理を
行うような工程がある場合はこれらの処理によって影響
されないことが要求される。また電着した樹脂の膜厚と
しては電気的絶縁性と、耐湿性が保たれ、且つ光透過性
を損なわれないことが好ましいことから樹脂の種類によ
り適宜選択されるが、代表的には0.1ないし50μm
が適当である。
【0050】次に本発明で用いられる粒子について説明
する。電着樹脂中に粒子を分散することによって、欠陥
部分への水分の侵入を抑制することが可能となる。本発
明で用いられる粒子としては、球状、無定型、棒状及び
鱗片状粒子が挙げられる。材質としては無機、有機、金
属酸化物より選択することができる。欠陥部分上を絶縁
被覆するため、電気絶縁性であることが好ましい。一例
を挙げれば、無定型のシリカ、アルミナ、炭酸カルシウ
ムあるいは水酸化アルミナ、プラスチックの球状粒子等
である。本発明で用いられる粒子の粒系は球状粒子の場
合で10μm以下が好ましい。10μmより大きい場
合、電着樹脂塗料の沈降安定性が劣り、安定した電着処
理が望めない。あるいは、欠陥部分上に堆積した樹脂が
厚く盛り上がり、グリッド電極を設ける際に、上部電極
とグリッド電極の直列抵抗が上昇し、太陽電池の変換効
率が低下してしまう問題がある。更には、微小な欠陥部
分上では大きい粒子が1個しか堆積しないため、粒子の
充填効果が望めない。電着樹脂と粒子との配合比は固形
分重量比で100:1ないし100:40が好ましい。
100:1より小さい場合は、併用した粒子の効果が少
ない。また100:40より大きい場合、電着樹脂の密
着性が低下したり、電着樹脂の連続被膜性が低下し、空
隙を有する膜しか得られなくなるという問題が生じる。
【0051】本発明で用いられる粒子のより好ましい形
状は、鱗片状粒子である。鱗片状粒子は、無定型、棒状
あるいは球状粒子に較べて電着樹脂が欠陥部分に堆積す
るとき、上部電極面に平行に配向しやすく、水分、金属
イオンの進入路長を見かけ上長くできるため、水分、金
属イオンの侵入を大幅に遅延することができる。これに
より、シャントあるいはショートの低抵抗部分の電気絶
縁性が確保される。本発明で用いられる鱗片状粒子とし
ては、酸化鉄、雲母が挙げられる。とりわけ、雲母は電
気絶縁性の点において優れている。本発明で言う鱗片状
粒子とは厚さの5倍以上の長さ(長辺、短辺)からなる
偏平な粒子が該当する。粒子の形状は走査型電子顕微鏡
により観察することができる。本発明で用いられる雲母
は大別して白雲母系列と黒雲母系列の2種類がある。白
雲母系列はシロウンモ、ベニウンモ、ソーダウンモ、セ
リサイト、バナジンウンモ、イライト等である。黒雲母
系列はクロウンモ、キンウンモ、テツウンモ、チンワル
ドウンモ等である。また雲母に二酸化チタンを被覆した
粒子を用いることができる。酸化鉄の場合は雲母状酸化
鉄が挙げられる。上記鱗片状粒子は電着樹脂の乳化もし
くは懸濁前に分散することが好ましい。しかし、乳化も
しくは懸濁後の電着樹脂しか入手できない場合は、乳化
もしくは懸濁後電着樹脂塗料に上記粒子を分散しても良
い。分散時の撹拌が強すぎると鱗片状粒子の形状を破壊
することがあるので比較的弱く撹拌する必要がある。
【0052】本発明で用いられる鱗片状粒子の粒径は長
さで1ないし30μm、厚さは0.2ないし6μmが望
ましい。長さが1μm未満の場合、分散した鱗片状粒子
の上部電極上での配向性が望めず、一方30μmより大
きい場合は、堆積した電着樹脂の密着性が低下したり、
電着樹脂の沈降安定性が低下する問題が生じる。また厚
さが0.2μm未満の場合、電着樹脂への分散時に鱗片
状粒子の形状が壊れやすく、初期の粒径を維持できなく
なる。逆に6μmより大きい場合には分散した粒子の上
部電極上での配向性が低下したり、電着塗料の沈降安定
性が低下する問題が生じる。
【0053】電着樹脂と鱗片状粒子との配合比は固形分
重量比で100:1ないし100:40が好ましい。1
00:1より小さい場合は、併用した粒子の効果が少な
い。100:40より大きい場合、電着樹脂の密着性が
低下したり、電着樹脂の連続皮膜性が低下し、空隙を有
する膜しか得られなくなるという問題が生じる。
【0054】図9(A)に本発明で用いられる鱗片状粒
子が分散された電着樹脂311が欠陥部分310に堆積
した様子を模式的に示した。図9(B)は球状粒子が分
散された電着樹脂312の様子を示している。
【0055】欠陥部分に選択的に電着樹脂を堆積する工
程は、図10に示したような装置を用いる。即ち、欠陥
部分を有する太陽電池400と対向電極413とを電着
槽411内の電着塗料412中に浸漬し、太陽電池40
0と対向電極413との間に電源414を用いて電界を
印加して、欠陥部分に電着樹脂を堆積することにより行
われる。太陽電池は基板410上に下部電極402、並
びにそれぞれn層403、i層404、p層405を積
層したものであり、導電415により電源に接続され
る。
【0056】太陽電池400から端子を取り出す場合に
は、導電性の基板411あるいは下部電極402から取
り出せば良い。また対向電極413の材質としては、電
着塗料412中で腐食されないことが要求され、耐食性
のある白金、炭素、ニッケル、ステンレス、チタン等が
好適に用いられる。また、対向電極413の面積は、太
陽電池400の面積に対して一定の比率とする事が電着
を均一にするために必要である。また所謂極比として
は、太陽電池面積と対向電極面積との比は1/2から2
/1の範囲であることが好ましい。また、太陽電池と対
向電極との極間距離は電着の均一性を保つために重要な
因子であるが、電着塗料412の電導度や印加する電圧
等の諸条件により好適な範囲があり一般的には10mm
から100mmが望ましい。電着樹脂が太陽電池400
の欠陥部分のみに選択的に堆積するために、基板401
等の導電性部分を電着塗料中にさらすことは好ましくな
いため、太陽電池の光入射側の裏面となる導電性基板表
面を、プラスチックフィルムやゴム磁石等の絶縁性被覆
材で覆うことが望ましい。また、太陽電池400に光照
射されると、欠陥部分以外の正常部分では光起電力によ
り低抵抗化するため、欠陥部分の抵抗値と正常部分の抵
抗値の相対比が小さくなり選択性が低くなってしまう。
従って、必要に応じて暗中で電着する事で所望の選択性
が達成できるようになる。
【0057】電着は、定電圧法でも定電流法でも行うこ
とが出来るが、例えば、定電圧法では、上記太陽電池に
印加する電圧は、ネルンストの式で定義される電極電位
から計算される水素発生電位以上の電圧、具体的には、
水の理論分解電圧に過電圧を加えた値である2ボルト以
上の電圧が必要である。更に、アニオン系電着塗料の電
導度や太陽電池に印加する電圧の極性が逆バイアスであ
る場合と順バイアスである場合とでは、好ましい印加電
圧の範囲は異なるため、それぞれの太陽電池の構成、面
積及び、電着塗料の電導度等の物性、印加電圧の極性等
種々の点から好適な電圧範囲が決定されるが、およそ2
Vから200Vの範囲である。また、印加した電圧の一
部は太陽電池にも印加されることになるため、上記太陽
電池に対して逆バイアスとなるような極性の場合(p層
上に上部電極が設けられアニオン系電着の場合)には、
上記太陽電池がブレークダウンしない範囲の電圧でなけ
ればならない。一方、上記太陽電池に対して順バイアス
となるような極性の場合(n層上に上部電極が設けられ
カチオン系電着の場合)には太陽電池の順方向電流が流
れるため選択性が劣ることになり、この点を考慮して選
択性を損なわない電圧としなければならない。具体的に
は、太陽電池の順方向電流とシャント電流との比が2以
下が好ましい。2より大きいと選択性が失われ、欠陥部
分以外にも大面積にわたりカチオン系電着樹脂が堆積
し、上記グリッド電極の集電効率が低下してしまうとい
う問題が生じる。
【0058】定電流法による電着においては、上記太陽
電池のシャントの程度にもよるが緻密な電着膜を形成す
るために、電流密度は好ましくは0.1から10オング
ストロームA/dm2 の範囲である。
【0059】上記の定電圧法、定電流法の何れの方法に
おいても電着の終点の決定の仕方としては、時間による
方法、クーロン量による方法等が可能である。電着樹脂
は高抵抗であるため、ある程度の膜厚になるとその部分
には成膜がなされないため、太陽電池の構成によっては
欠陥部分の堆積がなされたときに電着が自動的に終了
し、電流が流れなくなることも期待できるが、耐湿性を
充分満足できる0.5μm以上の膜厚を設ける場合には
電着初期には選択性があっても時間の経過と共に正常部
分にも堆積が起こるため、前述したように、時間やクー
ロン量による電着終点の管理が必要となる。
【0060】以上の説明においては太陽電池はシート状
であり、電着プロセスは枚葉処理であったが、必要に応
じてロールツーロールで行うことも可能である。ロール
ツーロール処理に適する装置を図11に示す。図の説明
における好ましい実施態様例としては、太陽電池はステ
ンレス基板上に堆積されたnip型アモルファスシリコ
ンであり、光入射側にITOの上部電極が形成されてい
る。太陽電池500は送り出しロール501から送り出
され電着塗料512に浸漬される。太陽電池500の基
板と接する導電性ローラー510と電着槽511内に浸
漬された対向電極513の間に、電源514によって電
界が印加される。次いで、洗浄槽504、乾燥炉505
を通過した後巻き取りロール502に巻き取られる。こ
こでは電着槽511に浸漬する前に、マスキングフィル
ム巻出しロール507から太陽電池裏面マスク用のマス
キングフィルム509が送り出されて上記太陽電池50
0裏面と貼合わされる。電着終了後、フィルム509は
太陽電池500より剥離されマスキングフィルム巻取り
ロール508に送られる。以上のようにして電着処理が
完了する。
【0061】次に、図4に示したグリッド電極207は
半導体層203,204,205で発生した起電力を取
り出すため集電電極である。このグリッド電極207
は、半導体層205あるいは上部電極206のシート抵
抗の大きさから好適な配置が決定されるが、ほぼ串状に
形成され、光の入射をできるだけ防げないように設計さ
れる。グリッド電極は比抵抗が低く太陽電池の直列抵抗
とならないことが要求され、所望の比抵抗としては10
-2Ωcm〜10-5Ωcmである。またグリッド電極20
7の材料としては、Ti,Cr,Mo,W,Al,A
g,Ni,Cu,Sn等の金属材料、及びAg,Pt,
Cu,C等の金属またはこれらの合金の粉末にポリマー
のバインダー、バインダーの溶剤を適度な比率で混合
し、ペースト状としたいわゆる導電性ペーストが挙げら
れる。グリッド電極207は串状に形成するため、形成
方法には、マスクパターンを用いたスパッタリング、抵
抗加熱、CVDの蒸着方法、あるいは全面に金属層を蒸
着した後にエッチングしてパターニングする方法、光C
VDにより直接グリッド電極パターンを形成する方法、
グリッド電極パターンのネガパターンのマスクを形成し
た後にメッキにより形成する方法、導電性ペーストを印
刷して形成する方法等がある。
【0062】これらの導電性ペーストの電極は従来知ら
れたスクリーン印刷法を用いる事により生産性良く作製
できる。スクリーン印刷法はナイロンやステンレスで出
来たメッシュに所望のパターニングを施したスクリーン
を用いて導電性ペーストを印刷インキとして用いるもの
であり電極幅としては、最小で50μm位とする事がで
きる。印刷機は市販のスクリーン印刷機が好適に用いら
れる。スクリーン印刷した導電性ペーストはバインダー
を架橋させるためと溶剤を揮発させるために乾燥炉で加
熱する。
【0063】本発明において用いられるバスバー208
は、グリッド電極207を流れる電流を更に一端に集め
るための電極である。電極材料としてはAg,Pt,C
u等の金属やCまたはこれらの合金からなるものを用い
ることができる。また形態としては、ワイヤー状や箔状
のものを張り付てもよいが、上記グリッド電極207と
同様の導電性ペーストを用いても良い。箔状のものとし
ては例えば銅箔や、或いは銅箔にスズメッキしたもの
で、場合によっては接着剤付きのものが用いられる。
【0064】以上のように作製された太陽電池は、屋外
使用の際、耐候性を良くし機械的強度を保つために公知
の方法でエンカプシュレーションをしてモジュール化さ
れる。エンカプシュレーション用材料としては、具体的
には接着層については、太陽電池との接着性、耐候性、
緩衝効果の点でEVA(エチレンビニールアセテート)
が好適に用いられる。また、さらに耐湿性や耐傷性を向
上させるために、表面保護層としては弗素系の樹脂が積
層される。弗素系の樹脂としては、例えば4フッ化エチ
レンの重合体TFE(デュポン製 テフロン等)、4フ
ッ化エチレンとエチレンの共重合体ETFE(デュポン
製 テフゼル等)、ポリフッ化ビニル(デュポン製 テ
ドラー等)、ポリクロロフルオロエチレンCTFE(ダ
イキン工業製 ネオフロン)等が挙げられる。またこれ
らの樹脂に紫外線吸収剤を加えることで耐候性を向上さ
せても良い。これらの樹脂を太陽電池基板と積層する方
法としては例えば真空ラミネーターのような市販の装置
を用いて、真空中で加熱圧着することで可能である。
【0065】
【作用】粒子が分散された電着樹脂で欠陥部分を被覆す
ることにより、粒子の充填効果が得られ、欠陥部分への
水分の浸透や吸着が強く抑制されるので、実使用に際し
て起こる使用時間の経過と共に太陽電池特性が劣化する
現象も改善される。
【0066】本発明で用いられる粒子は鱗片状粒子であ
ることが好ましい。即ち、鱗片状粒子が電着樹脂と共に
欠陥部分に堆積する時、上部電極に沿って配向すること
で粒子材料本来の透湿性の低さが発揮される。
【0067】また上部電極の上にグリッド電極を設ける
構成の太陽電池の場合には、欠陥部分が電気絶縁性樹脂
および電気絶縁性粒子で覆われているので、この欠陥部
分とグリッド電極とが直接電気的に接続されることによ
る大きなシャントもなくなる。
【0068】そしてこのように粒子が分散された電着樹
脂を堆積させ、欠陥部分を絶縁化することにより、太陽
電池特性を低下させる原因であるシャント及びショート
が低減される。特に上記粒子に鱗片状粒子が用いられる
場合、より効果的にシャントおよびショートの発生を抑
えることができる。
【0069】
【実施例】以下本発明の実施例を更に詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。
【0070】(実施例1)図2に示すトリプル型太陽電
池100を以下のように作製した。まず、十分脱脂、洗
浄を行ったSUS430BA製基板(30cm×30c
m、厚み0.2mm)101上にテクスチャー構造のA
g層とシャント防止用の高抵抗透明導電性部材としての
ZnO層とからなる下部電極102を各々2000オン
グストローム形成し、その後、図示しないマイクロ波プ
ラズマCVD成膜装置に入れてn層103、i層10
4、p層105の順で堆積を行い、ボトム層を形成し
た。この時i層104はa−SiGeとした。次にn層
の半導体層113、i層の半導体層114、p層115
の順で堆積を行いミドル層を形成した。i層の半導体層
114はボトム層と同様にa−SiGeとした。次にn
層123、i層124、p層125の順で堆積を行いト
ップ層を形成した。i層124はa−Siとした。次い
で図示しない抵抗加熱の蒸着装置にいれて、酸素を導入
しながら、内圧を1torrに保ちInとSnの合金を
抵抗加熱により蒸着し、反射防止効果を兼ねた機能を有
する透明なITOの上部電極106を700オングスト
ローム堆積した。
【0071】次に、図10において基板401の裏面側
をプラスチック製の絶縁性フィルムで覆い電着時に基板
401裏面に電着が施されないようにして電着槽411
に浸漬した。対向電極413としては、極比が1:1と
なるように30cm×30cmの大きさで、基板401
に対して裏側をプラスチック製の絶縁性フィルムを用い
てシールしたSUS304ステンレス板を用いた。電着
塗料412は固形分55%のアクリルのアニオン系電着
塗料(上村工業(株)社製 商品名 AUED800F
H)と鱗片状粒子であるセリサイト(白石カルシウム
商品名 タカラマイカ 金属メッシュでふるいにかけ厚
さ0.9μm、長さ10μm(長辺、短辺)の平均粒径
を有する粒子に分級した)を固形分重量比で100:1
5に配合し攪拌器で30分間分散した。
【0072】上記の混合物を純水で10%に希釈して用
いた。基板401にプラス10Vの電圧を印加して10
秒間保持し、電着を行った。太陽電池400を電着槽か
ら引き上げ、純水で十分に洗浄を行い、未析出の電着塗
料を洗い流し、50℃のオーブンに投入し、30分放置
して水分を乾燥させた。その後、オーブンの温度を10
℃/分の速度で昇温し、150℃に達してから30分保
持し電着樹脂の硬化を行った。その後、太陽電池400
をオーブンから取り出し冷却後太陽電池400の一部を
取り出して走査型電子顕微鏡で観察したところ、図2に
示した上部電極106の表面には、約3μm〜40μm
の径の半球状の堆積物が点在して観察された。この部分
の赤外吸収を、顕微機能付きFTIRを用いて分析した
ところ、アクリルのエステル基の吸収があり電着塗料が
堆積していることが確認された。更にこの試料のOBI
C像を観察したところ、上記電着塗料の堆積部分のみが
発電せず、従って、上記堆積膜は図2に示したようにシ
ャント部分にのみ堆積していることが確認された。
【0073】次に、太陽電池100を図示しないスクリ
ーン印刷機に設置し、幅100μm長さ8cmのグリッ
ド電極107を間隔1cmで印刷した。このとき導電性
ペーストは、Agフィラー70部、ポリエステルバイン
ダー30部(体積比)、溶剤として酢酸エチルを20部
含む組成のものを用いた。印刷後、太陽電池をオーブン
に入れて150℃で30分間保持し、導電性ペーストを
キュアした。
【0074】更に、幅5mmの接着剤付き銅箔のバスバ
ー108を図4に示すように接着し30cm角のシング
ルセルを作製した。同様の方法で試料を10枚作製し
た。
【0075】次に、これら試料のエンカプシュレーショ
ンを以下のように行った。太陽電池100の上下にEV
Aを積層しさらにその上下にフッ素樹脂フィルム ET
FE(エチレンテトラフルオロエチレン)(デュポン製
製品名テフゼル)を積層した後、真空ラミネーターに
投入して150℃で60分間保持し、真空ラミネーショ
ンを行った。得られた試料をNo.1−1からNo.1
−10とした。
【0076】得られた試料の初期特性を以下のようにし
て測定した。試料の暗状態での電圧電流特性を測定し、
原点付近の傾きからシャント抵抗を求めたところ、15
KΩcm2 ±2KΩcm2 であり良好な特性であり、ば
らつきが少なかった。これらの試料の信頼性試験を、日
本工業規格C8917の結晶系太陽電池モジュールの環
境試験方法及び耐久試験方法に定められた耐湿性試験B
−2に一部基づいて行った。
【0077】即ちまず、試料を温湿度が制御できる恒温
恒湿器に投入し、85℃(相対湿度90〜93%)に設
定して200時間放置した。次に、試験終了後の試料を
初期と同様にシャント抵抗を測定したところ、初期に対
して平均で8%の低下率であった。電着が良好な効果を
有することがわかった。
【0078】本実施例の結果から本発明の構成の太陽電
池は歩留まりが良く良好な特性であり、耐湿性も良いこ
とがわかる。実施例、比較例の結果を表1に示した。
【0079】(比較例1)上記電着処理をしなかった他
は実施例1と同様に作製し、10枚の試料を得た。得ら
れた試料をR−1からR−10とした。初期シャント抵
抗は10KΩcm 2 ±2KΩcm2 であった。次にこの
試料の信頼性試験を実施例1と同様に行った。
【0080】耐湿性試験終了後の試料のシャント抵抗を
測定したところ92%の低下率であった。
【0081】(比較例2)粒子を用いなかった他は実施
例1と同様に作製し、10枚の試料を得た。得られた試
料をR−11からR−20とした。初期シャント抵抗は
15KΩcm2 ±2KΩcm2 であった。次にこの試料
の信頼性試験を実施例1と同様に行った。
【0082】耐湿性試験終了後の試料のシャント抵抗を
測定したところ40%の低下率であった。
【0083】(実施例2)粒子がセリサイトの代わりに
鱗片状粒子である二酸化チタン被覆雲母(メルクジャパ
ン社製 金属メッシュでふるいにかけ厚さ2μm、長さ
17μm(長辺、短辺)の平均粒径を有する粒子に分級
した)を用いた他は実施例1と同様に作製した。
【0084】得られた試料の評価も実施例1に従った。
得られた試料をNo.2−1からNo.2−10とし
た。初期シャント抵抗は16KΩcm2 ±2KΩcm2
であり良好な特性であった。次にこの試料の信頼性試験
を実施例1と同様に行った。
【0085】耐湿性試験終了後の試料のシャント抵抗を
測定したところ初期の10%の低下率であった。本実施
例の結果から本発明の構成の太陽電池は歩留まりが良
く、良好な特性であり、また耐湿性も良いことがわかっ
た。
【0086】(実施例3)鱗片状粒子がセリサイトの代
わりに酸化鉄(日本無機化学社製 金属メッシュでふる
いにかけた、厚さ1.3μm、長さ9μm(長辺、短
辺)の平均粒径を有する粒子に分級した)を用いた他は
実施例1と同様に作製した。
【0087】得られた試料をNo.3−1からNo.3
−10とした。シャント抵抗は11KΩcm2 ±2KΩ
cm2 であり良好な特性であった。次に得られた試料の
信頼性試験を実施例1と同様に行った。
【0088】耐湿性試験終了後の試料のシャント抵抗を
測定したところ初期の11%の低下率であった。本実施
例の結果から本発明の構成の太陽電池は歩留まりが良く
良好な特性であり耐湿性も良いことがわかる。
【0089】(実施例4)鱗片状粒子がセリサイトの代
わりに球状粒子である架橋ポリスチレン樹脂(住友化学
社製 商品名 ファインパールPB−3006E 平均
粒径6μm)を用いた他は実施例1と同様に作製した。
得られた試料の評価も実施例1に従った。得られた試料
をNo.4−1からNo.4−10とした。初期シャン
ト抵抗は15KΩcm2 ±2KΩcm2 であり良好な特
性であった。次にこの試料の信頼性試験を実施例1と同
様に行った。
【0090】耐湿性試験終了後の試料のシャント抵抗を
測定したところ、初期の19%の低下率であった。本実
施例の結果から本発明の構成の太陽電池は歩留まりが良
く良好な特性であり耐湿性も良いことがわかる。
【0091】以上の実施例1〜4並びに比較例1、2の
結果を表1に示した。
【0092】
【表1】 このように、欠陥部分が選択的に樹脂により絶縁被覆
された太陽電池において、上記樹脂が粒子を分散してい
る電着樹脂である太陽電池は、粒子が分散されていない
電着樹脂を用いた太陽電池あるいは電着処理をしていな
い太陽電池に較べて、厳しい温湿度試験後も初期特性か
らの低下が少なく信頼性が高いものであった。
【0093】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、光電変換素
子内の短絡を確実に防止して光電変換効率を高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粒子が分散された電着樹脂が堆積した
太陽電池の構成を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明の粒子が分散された電着樹脂が堆積した
太陽電池の構成を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明が適用される太陽電池の構成を模式的に
示す説明図である。
【図4】本発明が適用される太陽電池の構成を模式的に
示す説明図である。
【図5】本発明が適用される太陽電池の構成を模式的に
示す説明図である。
【図6】本発明が適用される太陽電池の構成を模式的に
示す説明図である。
【図7】本発明が適用される太陽電池の構成を模式的に
示す説明図である。
【図8】本発明が適用される太陽電池の構成を模式的に
示す説明図である。
【図9】(A)、(B)は、本発明に係わる太陽電池に
おいて鱗片状粒子または球状粒子が分散された電着樹脂
を示した拡大図である。
【図10】本発明の実施例において使用する電着法の装
置を示した説明図である。
【図11】本発明の太陽電池の電着工程の連続生産のた
めの装置を模式的に示した説明図である。
【符号の説明】
100,200,400,500 太陽電池 101,201,401 基板 102,202,402 下部電極 103,113,123,203,213,223,4
03 n層 104,114,124,204,214,224,4
04 i層 105,115,125,205,215,225,3
05,405 p層 106,206,306,406 上部電極 109 (粒子が分散された)電着樹脂 110,310 欠陥部分 207 グリッド電極 208 バスバー 311 (鱗片状粒子が分散された)電着樹脂 312 (粒状粒子が分散された)電着樹脂 210 反射防止層 411,511 電着槽 412,512 (粒子が分散された)電着塗料 413,513 対向電極 414,514 電源 415 導線 501 巻出しロール 502 巻取りロール 504 水洗槽 505 乾燥炉 507 マスキングフィルム 巻出しロール 508 マスキングフィルム 巻取りロール 509 マスキングフィルム 510 導電性ロール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 欠陥部分が選択的に樹脂によって絶縁被
    覆された太陽電池において、前記樹脂が粒子を含有して
    いる電着樹脂であることを特徴とする太陽電池。
  2. 【請求項2】 前記粒子が鱗片状粒子であることを特徴
    とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 【請求項3】 前記鱗片状粒子が、酸化鉄、雲母の内の
    少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項2に記載
    の太陽電池。
JP43A 1992-12-24 1992-12-24 太陽電池 Pending JPH06196732A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015177177A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 シャープ株式会社 化合物半導体太陽電池セルおよび化合物半導体太陽電池セルの製造方法
US11430903B2 (en) 2018-03-20 2022-08-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Multi-junction solar cell module and photovoltaic system

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