JPH06196263A - 分散型el発光素子 - Google Patents

分散型el発光素子

Info

Publication number
JPH06196263A
JPH06196263A JP4356991A JP35699192A JPH06196263A JP H06196263 A JPH06196263 A JP H06196263A JP 4356991 A JP4356991 A JP 4356991A JP 35699192 A JP35699192 A JP 35699192A JP H06196263 A JPH06196263 A JP H06196263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
emitting device
dispersion type
layer
dispersion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4356991A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Fukui
育生 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP4356991A priority Critical patent/JPH06196263A/ja
Publication of JPH06196263A publication Critical patent/JPH06196263A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は従来使用されていたものより低吸湿で
高誘電の有機バインダーを用いることにより長寿命の分
散型EL発光素子を提供する。 【構成】この分散型EL発光素子は、分散型EL発光素
子の電極間に設けられる発光層および絶縁反射層のバイ
ンダー材料として、多糖類、ポリビニルアルコールおよ
びこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種の、3−
シアノプロピルジメチルシリル基置換率が95%以上の3
−シアノプロピルジメチルシリル化物を用いるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分散型EL発光素子、と
くには広告、看板等の表示用途や液晶ディスプレイのバ
ックライト光源として有用な長寿命の分散型EL発光素
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の形状や発光面積が選択でき
る均一な平面発光体としてEL発光素子が注目されてい
るが、中でも高誘電有機バインダーを使用する分散型E
L発光素子は、薄く軽量な上、大面積が容易で安価なた
め、液晶ディスプレイのバックライト光源あるいは常夜
灯等への応用が期待されている。かかる分散型EL発光
素子は、金属箔または金属薄板からなる背面電極、酸化
チタンやチタン酸バリウム等の高誘電体粉末を高誘電有
機バインダーに分散させて薄膜を形成させた反射絶縁
層、蛍光体粉末を高誘電有機バインダーに分散させて薄
膜を形成させた蛍光体層および酸化インジウム等をポリ
エステル等の絶縁性フィルム上に蒸着して形成した透明
電極とからなる積層体を、ガラス、ポリクロロトリフル
オロエチレン等の透明防湿材料で封止した構造をしてい
るもので、表面電極と背面電極間に交流電場を印加する
ことにより蛍光体が励起されて発光を与えるものであ
り、上記高誘電バインダーとして、シアノエチルプルラ
ン、シアノエチルセルロース、シアノエチルスターチ、
シアノエチルポリビニルアルコール等の水酸基を有する
高分子をシアノエチル化したものが使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の分散型
EL発光素子には発光寿命が短いという欠点があり、こ
れは、従来使用している高誘電バインダーでは、原料高
分子の有する水酸基の80〜97%程度がシアノエチル基に
置換されていて、3〜20%の水酸基が残存しているもの
であるため、この残存水酸基および極性基であるシアノ
エチル基により、25℃、75%RHにおいて約4%程度の
吸湿性があり、これによって発光体層内部に水分が吸着
されると、この水分によって蛍光体が経時的に劣化し、
輝度の低下を促進することに起因している。このため、
分散型EL発光素子にフッ素樹脂による防湿封止を施し
て素子内部に吸湿層を設けることが行われたが、十分な
効果は得られていない。また上記高誘電有機バインダー
の残存水酸基を疎水性のトリメチルシリル基に置換する
方法も提案された(特開昭62-264593 号公報)が、吸湿
性の低下が不十分で比誘電率の低下をもたらしていた。
したがって、本発明の目的は、従来使用されていたもの
より低吸湿で高誘電の有機バインダーを用いることによ
り長寿命の分散型EL発光素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決のため検討の結果、多糖類、ポリビニルアルコー
ルおよびこれらの誘導体の、3−シアノプロピルジメチ
ルシリル基置換率が95%以上の3−シアノプロピルジメ
チルシリル化物が、従来使用されていたものより低吸湿
で高誘電であり、これを有機バインダーとして用いた分
散型EL発光素子が従来品に比べ長寿命となることを見
出し本発明に到達した。すなわち、本発明による分散型
EL発光素子は、分散型EL発光素子の電極間に設けら
れる発光層および絶縁反射層のバインダー材料として、
多糖類、ポリビニルアルコールおよびこれらの誘導体か
ら選ばれる少なくとも一種の、3−シアノプロピルジメ
チルシリル基置換率が95%以上の3−シアノプロピルジ
メチルシリル化物を用いることを特徴とするものであ
る。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
分散型EL発光素子のバインダー材料として用いられる
3−シアノプロピルジメチルシリル化物は、その3−シ
アノプロピルジメチルシリル基置換率が95%以上のもの
とする必要がある。これが95%未満では吸湿性の低下が
不十分で本発明の目的が達成されない。この3−シアノ
プロピルジメチルシリル化物を得るには、まず多糖類、
ポリビニルアルコールまたはこれらの誘導体からなる原
料を溶媒に分散あるいは溶解させた後、塩酸補足剤の存
在下に3−シアノプロピルジメチルクロルシランを添加
して反応させればよい。この反応は脱塩酸反応であり、
塩酸補足剤としてピリジン、トリエチルアミン等の塩基
性有機溶媒の添加が必要である。反応に用いられる溶媒
には、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、メチルエチルケトン、ジメチルアセトアミ
ド、ピリジンなどが例示される。出発原料としての、多
糖類、ポリビニルアルコールまたはこれらの誘導体に
は、セルロース、プルラン、デンプン、ヒドロキシアル
キルセルロース、ジヒドロキシアルキルセルロース、ヒ
ドロキシアルキルプルラン、ジヒドロキシアルキルプル
ラン、ヒドロキシアルキルデンプン、ジヒドロキシアル
キルデンプン、ポリビニルアルコールなどが例示され、
1種単独または2種以上の組み合わせで使用される。
【0006】この3−シアノプロピルジメチルシリル化
物が、従来のシアノエチル化物およびそのトリメチルシ
リル化物より高誘電を維持し、かつ吸湿性が低下するの
は、その構造中に電子吸引性基であるシアノプロピル基
と疎水性であるシリル基とを併せ持つことに起因する。
すなわち、シアノプロピル基はシアノエチル基と同様に
電界中において電場に配向することで高い誘電率をもた
らし、シリル基はシアノプロピル基より分子のより内側
に結合し、その疎水性により水分子の侵入を阻む作用を
行う。このバインダー材料を用いて分散型EL発光素子
の発光層を形成するときは、これに従来公知の蛍光体粉
末を添加混合すればよく、この蛍光体には硫化亜鉛を母
体材料とし、活性剤として銅、マンガン、アルミニウ
ム、臭素、塩素およびよう素等を添加して焼成したもの
が例示されるが、これらはEL発光素子としたときの発
光特性から平均粒径を50μm以下とすることが好まし
い。また、長寿命化のために既存の蛍光体の表面を金属
酸化物等により被覆防湿処理したものを使用するのが特
に好ましい。同様に、上記バインダー材料を用いて絶縁
反射層を形成するときは、これに従来公知の無機高誘電
率物質を加えればよく、この無機高誘電率物質には、例
えばチタン酸バリウム、チタン酸鉛、二酸化チタン等が
挙げられるが、これらの内ではチタン酸バリウムが最も
一般的であり、平均粒子径として1〜5μm のものが好
ましい。
【0007】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を合成例、実施例
および比較例を挙げて説明するが、本発明はこの実施例
に限定されるものではない。 合成例1.二酢酸セルロース:L−70(ダイセル化学工
業社製、商品名)をアルカリ鹸化して得られた再生セル
ロース20gをピリジン 250gに分散させ、3−シアノプ
ロピルジメチルクロロシラン 119.6gを加えて撹拌し、
90℃で4時間反応した。冷却後、反応液を 1.5Lのメタ
ノール中に注ぎ、ポリマーを析出させてろ取した。得ら
れたポリマーをアセトン 250gに溶解し、 1.5Lのメタ
ノールでポリマーを析出・ろ取する操作を2回反復し、
80℃で真空乾燥して3−シアノプロピルジメチルシリル
基の置換率が96%である3−シアノプロピルジメチルシ
リルセルロース(表中、CPSCelと示す)を得た。
【0008】合成例2.再生セルロースに代えてプルラ
ン:PI−20(林原商事社製、商品名)を用いたほかは
合成例1と同様にして、3−シアノプロピルジメチルシ
リル基の置換率が95%である3−シアノプロピルジメチ
ルシリルプルラン(表中、CPSPulと示す)を得た。
【0009】合成例3.再生セルロースに代えてポリビ
ニルアルコール:C−15(信越化学工業社製、商品名)
20gを使用し、3−シアノプロピルジメチルクロロシラ
ンの使用量を148.6gとしたほかは合成例1と同様にし
て、3−シアノプロピルジメチルシリル基の置換率が95
%である3−シアノプロピルジメチルシリルポリビニル
アルコール(表中、CPSPVAと示す)を得た。
【0010】実施例1.合成例1で得られた3−シアノ
プロピルジメチルシリルセルロースを秤量し、N,N'-
ジメチルホルムアミドを加えて混合撹拌し、濃度15重量
%の均一なバインダー溶液を調製した。この溶液を2分
して、その一方に平均粒径が30μm の蛍光体粉末(Zn
S:Cu)をバインダー重量の 3.2倍量加え、均一に分
散して発光層用ペーストとし、もう一方のバインダー溶
液には平均粒径 1.4μm のチタン酸バリウム粉末をバイ
ンダー重量の 4.7倍量加え、均一に分散して絶縁反射層
用ペーストを調製した。次に、透明導電性フィルム:エ
レクリスタ300C(日東電工社製、商品名)の導電面側に
給電線として銀ペーストを印刷乾燥し、りん青銅よりな
るリード電極を取付けた後、この給電線印刷面にスクリ
ーン印刷法によって上記の発光層用ペーストを印刷し、
その乾燥後、同層上に同じくスクリーン印刷法によって
絶縁反射層用ペーストを印刷し、乾燥して絶縁反射層を
形成した。得られた層の厚さは発光層が約55μm 、絶縁
反射層が約24μm であった。さらに、絶縁反射層上にス
クリーン印刷法により銀ペーストを印刷乾燥し、背面電
極を作成した。この背面電極にリード電極を取り付けた
後、積層素子全体にポリクロロトリフルオロエチレンよ
りなる防湿シート:ELシーラー 4810N-R(日東電工社
製、商品名)をロールラミネータにより圧着封止し、分
散型EL発光素子を得た。この発光素子は表1に示すよ
うに従来品と同等の輝度と優れた寿命を与えた。
【0011】実施例2.3−シアノプロピルジメチルシ
リルセルロースに代えて合成例2で得られた3−シアノ
プロピルジメチルシリルプルランを用いたほかは実施例
1と同様の方法で発光層用ペーストと絶縁反射層用ペー
ストを調製した。次に、80μm 厚のアルミシート基板上
にスクリーン印刷法によって上記の絶縁反射層用ペース
トを印刷し、その乾燥後、同層上に同じくスクリーン印
刷法によって発光層用ペーストを印刷し、乾燥して発光
層を形成した。得られた層の厚さは絶縁反射層が約25μ
m 、発光層が約60μm であった。一方、透明導電性フィ
ルム:エレクリスタ300C(前出)の導電面側に給電線と
して銀ペーストを印刷乾燥し、りん青銅よりなるリード
電極を取付けた後、この給電線印刷面に上記発光層を重
ね合わせ、ロールラミネーターにより加熱圧着した。背
面電極となるアルミシートにリード電極を取り付けた
後、一体化した積層素子全体にポリクロロトリフルオロ
エチレンよりなる防湿シート:ELシーラー 4810N-R
(前出)をロールラミネータにより圧着封止し、分散型
EL発光素子を得た。この発光素子は表1に示すように
従来品と同等の輝度と優れた寿命を与えた。
【0012】実施例3.3−シアノプロピルジメチルシ
リルプルランに代えて合成例3で得られた3−シアノプ
ロピルジメチルシリルポリビニルアルコールを用いたほ
かは実施例2と同様の方法で分散型EL発光素子を得
た。この発光素子は表1に示すように従来品と同等の輝
度と優れた寿命を与えた。
【0013】比較例1.3−シアノプロピルジメチルシ
リルセルロースに代えてシアノエチル基置換率が96%で
あるシアノエチルセルロース(表中、CECel と示す)を
用いたほかは実施例1と同様の方法で分散型EL発光素
子を得た。
【0014】比較例2.3−シアノプロピルジメチルシ
リルプルランに代えてシアノエチル基置換率が87%であ
るシアノエチルプルラン(表中、CEPul と示す)を用い
たほかは実施例2と同様の方法で分散型EL発光素子を
得た。
【0015】比較例3.3−シアノプロピルジメチルシ
リルプルランに代えてシアノエチル基置換率が80%であ
るシアノエチルポリビニルアルコール(表中、CEPVA と
示す)を用いたほかは実施例2と同様の方法で分散型E
L発光素子を得た。
【0016】以上の各分散型EL発光素子について、バ
インダー比誘電率、バインダー平衡吸湿量および発光特
性を測定した結果を表1に示す。
【0017】
【表1】 *1:20℃、1kHz での比誘電率 *2:25℃、75%RHでの平衡吸湿量 *3: 100V、 400Hzでの初期輝度および40℃、90%RH
での輝度半減期
【0018】
【発明の効果】3−シアノプロピルジメチルシリル化物
を、分散型EL発光素子の発光層および絶縁反射層のバ
インダーとして用いた本発明によれば、従来のバインダ
ー材料を用いた場合に比べて、各層への水分の吸収が抑
制され、その水分による蛍光体の劣化が妨げられるた
め、長寿命の素子の提供が可能となり、面状発光体とし
て工業的に広く応用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分散型EL発光素子の電極間に設けられる
    発光層および絶縁反射層のバインダー材料として、多糖
    類、ポリビニルアルコールおよびこれらの誘導体から選
    ばれる少なくとも一種の、3−シアノプロピルジメチル
    シリル基置換率が95%以上の3−シアノプロピルジメチ
    ルシリル化物を用いることを特徴とする分散型EL発光
    素子。
JP4356991A 1992-12-22 1992-12-22 分散型el発光素子 Pending JPH06196263A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4356991A JPH06196263A (ja) 1992-12-22 1992-12-22 分散型el発光素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4356991A JPH06196263A (ja) 1992-12-22 1992-12-22 分散型el発光素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06196263A true JPH06196263A (ja) 1994-07-15

Family

ID=18451815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4356991A Pending JPH06196263A (ja) 1992-12-22 1992-12-22 分散型el発光素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06196263A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007157501A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Kanazawa Inst Of Technology El素子

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007157501A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Kanazawa Inst Of Technology El素子
JP4528923B2 (ja) * 2005-12-05 2010-08-25 学校法人金沢工業大学 El素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1316686C (en) Electroluminescent composition and electroluminescent device therewith
US4684353A (en) Flexible electroluminescent film laminate
JPS612296A (ja) 透明電極
JP3560651B2 (ja) 導電ペーストと透光性導電膜およびそれらを用いた分散型エレクトロルミネッセンス素子
JPH06196263A (ja) 分散型el発光素子
JP2656177B2 (ja) 分散型elランプ
JPH0765950A (ja) 分散型el発光素子
JPH06196264A (ja) 分散型elランプ
JP3359093B2 (ja) 導電ペースト及び透光性導電膜
JPH07157752A (ja) 分散型elランプ
JPS62264593A (ja) 電場発光素子
JP2512334B2 (ja) 分散型elランプ
JP2522861B2 (ja) 電場発光素子用バインダ―とその製法
JP3300742B2 (ja) シアノエチル化物を主成分とする有機分散型発光素子の高誘電バインダー用組成物
JPH0525201A (ja) 高シアノエチル化プルランの製造方法
JPH02103895A (ja) 分散型電界発光素子
JPH05326152A (ja) 分散型el素子
JP3036097B2 (ja) 電界発光素子
JPH07122367A (ja) 分散型電場発光素子
JPH05283167A (ja) 高輝度分散型elランプ
JPS6323903A (ja) 有機バインダ−
JPS59151799A (ja) 分散型el発光素子
JP2002322473A (ja) 電場発光蛍光体とそれを用いた電場発光素子
JP2795132B2 (ja) 電界発光素子
JPS6218254A (ja) 積層体