JPH0619515B2 - 直接ポジ画像形成用ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

直接ポジ画像形成用ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0619515B2
JPH0619515B2 JP24780385A JP24780385A JPH0619515B2 JP H0619515 B2 JPH0619515 B2 JP H0619515B2 JP 24780385 A JP24780385 A JP 24780385A JP 24780385 A JP24780385 A JP 24780385A JP H0619515 B2 JPH0619515 B2 JP H0619515B2
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道利 巖
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は直接ポジ画像形成用ハロゲン化銀写真感光材料
に関する。本発明は、例えば、文字、絵等の画像情報を
有する原画をハロゲン化銀写真感光材料に直接露光した
後、現像処理等を行って原画の複写画像を得るための感
光材料として利用することができる。 〔発明の背景〕 写真感光材料は、薄手のものが望まれている。しかし従
来より写真感光材料の支持体、例えば、反射用写真支持
体は、200〜250μ位の厚さのものが常用されている。近
年、会議試料、報告書に写真感光材料に画像を形成した
ものが用いられるが、現在の上記の如き支持体を用いた
ものでは厚すぎ、ファイルする時にカサばって、取扱い
に不便を感ずるようになっている。 そのためネガフィルムから焼付け(プリント)するハロ
ゲン化銀写真感光材料においては、プリントを薄くする
ための努力が行われ、品質的には不満足ながらも一部が
実用化され始めている。しかしながら本発明が対象とす
るポジ画像形成ハロゲン化銀写真感光材料においては、
薄手支持体を用い実用化することはなかなか行われてい
ない。 これは支持体を薄手化すると、不透明度が低下するため
鮮鋭性が低下してしまい、実用性が十分な感光材料を得
るのが難しいからである。 〔発明の目的〕 本発明は、厚みの小さいハロゲン化銀写真感光材料であ
って、しかも鮮鋭性の低下が抑えられ、実用性にすぐれ
る直接ポジ画像形成用写真感光材料を提供することを目
的とする。 〔発明の構成及び作用〕 本発明者らは鋭意研究の結果、支持体上にシアンカプラ
ー、マゼンタカプラーおよびイエローカプラーを含有す
る感色性の異なる3つのハロゲン化銀乳剤層を有するハ
ロゲン化銀写真感光材料であって、前記支持体は、厚み
が80〜150μmであり、透過濃度が0.7以上であり、且
つ、前記感色性の異なる3つのハロゲン化銀乳剤層は全
て直接ポジハロゲン化銀乳剤であるものにより、上記目
的が達成されることを見い出した。 本発明の支持体は、その透過濃度が0.7以上である。こ
れにより、支持体の厚みが80〜150μmでも、鮮鋭性の
良好な直接ポジハロゲン化銀感光材料が得られる。 本発明に用いる支持体は、例えば基体として紙を用い、
該中紙層の両面のうちハロゲン化銀乳剤面側に白色ポリ
エチレン層などの被覆層により第1の層を形成し、それ
と反対の面側に透明なポリエチレン層を形成したものを
用いることができる。この場合、支持体の該乳剤面側の
白色充填剤等を含む第1の層の透過濃度が0.25以上であ
ることが好ましい。また該第1の層の厚さは20μ以上で
あることが好ましい。また白色充填剤は、該充填剤を含
むポリエチレン全体に対して10%以上であることが好ま
しく、更に好ましくは13%以上である。 支持体全体の透過濃度が0.7以上であることを要する
が、必ずしも各層の透過濃度の和が全体の透過濃度とな
るとは限らない。 支持体は所望の性状に応じて選択される。例えば反射支
持体を採用する場合、各種のものが任意に用いられる
が、例えばポリオレフィンラミネート紙、合成紙等の耐
水性表面を有する反射支持体が好ましく用いられる。 耐水性表面は、疎水性樹脂を基体、例えば紙基体に被覆
することによって形成でき、かかる疎水性樹脂被覆層
を、感光材料の両面に形成して、前記第1の層及びその
反対側の透明層を設けることができる。このような耐水
性表面を形成した態様では、ハロゲン化銀写真感光材料
を現像処理に用いる浴中に浸漬した場合等においても、
基体の帯水を防ぐことができる。 裏面に被覆される疎水性樹脂被覆層(透明層)に用いら
れる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン等のポリオレフィン、エチレン、プロ
ピレン、ブテン等のオレフィンと例えばビニルアセテー
ト、塩化ビニリデン、無水マレイン酸等のモノマーとの
共重合体(例えばエチレン−ビニルアセテート共重合
体、プロピレン−塩化ビニリデン共重合体、プロピレン
−無水マレイン酸共重合体等)、あるいは、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、飽和ポリエチ
レン、ポリカーボネート等のホモポリマーもしくはコー
ポリマー、またはこれらのブレンド物質等が挙げられ
る。この疎水性樹脂被覆層の厚さは、特に制限はない
が、一般に15〜50μm程度が好ましい。 また、基体(紙等)のハロゲン化銀乳剤層を設ける側に
被覆される疎水性樹脂層(第1の層)は、主としてポリ
エチレン樹脂から形成されるのが好ましい。このポリエ
チレン樹脂には、エチレンの単独重合体およびエチレン
と他の成分との共重合体が含まれる。エチレンと共重合
可能な他の成分としては、例えば、プロピレン、ブテン
−1などのα−オレフィン類、スチレン、ステアリン酸
ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アク
リルアミドなどのビニル化合物、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル等のビニルカルボン酸化合物のエステル、アクリル
酸及びメタクリル酸の金属塩、ブタジエン、イソプレン
などのジエン化合物を挙げることができる。 ポリエチレン樹脂は押出しコーティングが可能である限
り、その分子量に特に制限はないが、通常は分子量20,0
00〜200,000の範囲のポリエチレンが用いられる。また
この場合の疎水性樹脂被覆層にもちいられるポリエチレ
ン樹脂は低密度、中密度、高密度のいずれのポリエチレ
ン樹脂でもよく、これらは単独でまたは二種以上混合し
て用いてもよい。 このような疎水性樹脂を例えば紙基体上に塗布して疎水
性樹脂被覆液を形成するためには、各種のコーティング
を用いることができる。コーティング法の特に一般的な
ものとしては、押出しコーティング法が挙げられる。 耐水性表面を形成すべく疎水性樹脂被覆を設ける場合
は、画像を鮮明にするために酸化チタン、酸化亜鉛、炭
酸カルシウム、硫酸カルシウム等の光反射物質を添加す
ることができる。これらの物質は、単独で、又は二種以
上を混合して、例えば、樹脂100重量部に対し約5〜25
重量部の範囲で添加することができる。このような不透
明層は、例えば支持体の表面に設けることができる。こ
のような光反射物質を添加した疎水性樹脂層を用いる時
には、紙基体をもちいる場合もバライタ層等で被覆して
反射性を付与させる必要がない。 本発明の写真感光材料は、厚みが80〜150μmの支持体
上に、シアンカプラーを含有する赤感性直接ポジハロゲ
ン化銀乳剤層、マゼンタカプラーを含有する緑感性直接
ポジハロゲン化銀乳剤層、必要に応じてイエローフィル
ター層、及びイエローカプラーを含有する青感性直接ポ
ジハロゲン化銀乳剤層を有して構成される。 これらの層は支持体の側から順次上記した順で塗設して
形成されてよい。 上記各色感性層に含有されるカプラーとしてはまずイエ
ロー色素形成カプラーとしては、ベンゾイルアセトアニ
リド型、ピバロイルアセトアニリド型、或いはカップリ
ング位の炭素原子がカップリング時に離脱することがで
きるいわゆるスプリットオフ基で置換されている2当量
型イエローカプラー等が有用である。 マゼンタ色素形成カプラーとしては、5−ピラゾロン
系、ピラゾロトリアゾール系、ピラゾリノベンゾイミダ
ゾール系、インダゾロン系、或いはスプリットオフ基を
有する2当量型マゼンタカプラーが有用である。 またシアン色素形成カプラーとしては、フェノール系、
ナフトール系、ピラゾキナゾロン系、或いはスプリット
オフ基を有する2当量型シアンカプラーが有用である。 これらの色素形成カプラーは任意に選択でき、また使用
法、使用量等については特に限定されない。 また、色素画像の短波長の活性光線による退色を防止す
るため紫外線吸収剤を用いることができ、例えばチアゾ
リドン、ベンゾトリアゾール、アクリロニトリル、ベン
ゾフェノン系化合物等が挙げられ、特にチヌビンPS、
同120、同320、同326、同327、同328(いずれもチバガ
イギー社製)の単用もしくは併用が有利である。 本発明を実施する場合、上記赤、緑、青の色感性層及び
イエローフィルター層の4層のほかに、必要に応じて保
護層、中間ゼラチン層、または下にアンチハレーション
層などを形成してもよい。 本発明の感光材料に用いる直接ポジ画像形成ハロゲン化
銀乳剤としては、例えば内部潜像型ハロゲン化銀乳剤を
用いることができる。例えば米国特許2,592,250号に記
載されている変換方法による所謂コンバージョン型ハロ
ゲン化銀乳剤、または米国特許3,206,316号、同3,317,3
22号及び同3,367,778号に記載されている内部化学増感
されたハロゲン化銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤、ま
たは米国特許3,271,157号、同3,447,927号及び同3,531,
291号に記載されている多価金属イオンを内蔵している
ハロゲン化銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤、または米
国特許3,761,276号に記載されているドープ剤を含有す
るハロゲン化銀粒子の粒子表面を弱く化学増感したハロ
ゲン化銀乳剤、または特開昭50-8524号、同50-38525号
及び同53-2408号に記載されている積層方法による所謂
コア・シェル型ハロゲン化銀乳剤、その他特開昭52-156
614号、同55-127549号及び同57-79940号に記載されてい
るハロゲン化銀乳剤などを用いることができる。 この場合内部潜像型ハロゲン化銀は積層型粒子でつくら
れたものが特に好ましい。 このようなハロゲン化銀は通常の積層型ハロゲン化銀と
同様にして製造することができる。例えば特開昭50-852
4号、同50-38525号、同53-60222号、同55-1524号及び米
国特許3,206,313号等に記載される如く、塩化銀粒子を
形成後臭化物を加えて臭化銀粒子に変換し、更にハロゲ
ン化物を硝酸銀を加えて積層する方法或いは過剰ハロゲ
ンの少ない状態で沃臭化銀粒子を作り、更に塩化銀、臭
化銀を順次積層していく方法等が挙げられる。 積層型、コア・シェル型の内部にあるハロゲン化銀の粒
子の組成は、臭化銀含量の高い(60−100モル%)
沃臭塩化銀粒子が適当である。外側に積層するハロゲン
化銀の組成は、塩臭化銀がよく、現像性の点から塩化銀
比率の高い(70モル%以上)ことが望ましい。 ハロゲン化銀の粒子の大きさとしては、0.2〜1.7μの粒
子を用いることができ、高コントラストを必要とする場
合は粒子サイズの分布の狭いものがよく、低コントラス
トを必要とする場合は粒子サイズ分布の広いものが良
い。 内部潜像型ハロゲン化銀乳剤には各種の写真用添加剤を
加えることができる。例えば、使用し得る光学増感剤と
しては、シアニン類、メロシアニン類、三核または四核
メロシアニン類、三核または四核シアニン類、スチリル
類、ホロボーラシアニン類、ヘミシアニン類、オキソノ
ール類及びヘミオキソノール類等が挙げられる。 内部潜像型ハロゲン化銀乳剤は超色増感することができ
る。超色増感の方法については、例えば「超色増感の機
構の総説」レビュー オブ スーパーセンシタイゼーシ
ョン(Review of Supersensitization)フォトグラフィ
ック サイエンス アンド エンジニアリング(Photog
raphic Science and Engineering)(PSE)Vol.18,
第4418頁(1974)に記載されている。 内部潜像型ハロゲン化銀乳剤を用いる場合、該乳剤に
は、表面感度をできるだけ低く抑え、より低い最小濃度
及びより安定な特性を付与せしめるために通常用いられ
る安定剤、たとえばアザインデン環を持つ化合物及びメ
ルカプト基を有する複素環式化合物等を含有させること
ができる。 アザインデン環をもつ化合物としては、例えば4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デンが好ましい。またメルカプト基を複素環式化合物の
うち含窒素ヘテロ環化合物としてはピラゾール環、1,
2,4−トリアゾール環、1,2,3−トリアゾール
環、1,3,4−チアジアゾール環、1,2,3−チア
ジアゾール環、1,2,4−チアジアゾール環、1,
2,5−チアジアゾール環、1,2,3,4−テトラゾ
ール環、ピリタジン環、1,2,3−トリアジン環、
1,2,4−トリアジン環、1,3,5−トリアジン環
等、さらにこれらの環が2〜3個縮合した環、例えばト
リアゾロトリアゾール環、ジアザインデン環、トリアザ
インデン環、テトラザインデン環、ペンタザインデン環
等、またフタラジノン環、インダゾール環などが挙げら
れるが、特に1−フエニル−5−メルカプトテトラゾー
ルが好ましい。 その他、目的に応じて湿潤剤が用いられ、この湿潤剤と
しては、例えば、ジヒドロキシアルカン等が挙げられ、
さらに膜物性改良剤としては、例えば、アルキルアクリ
レートもしくはアルキルメタクリレートとアクリル酸も
しくはメタクリル酸との共重合体、スチレン−マレイン
酸共重合体、スチレン無水マレイン酸ハーフアルキルエ
ステル共重合体等の乳化重合によって得られる水分散性
の微粒子状高分子物質等が適当であり、塗布助剤として
は、例えば、サポニン、ポリエチレングリコール、ラウ
リルエーテル等が挙げられる。その他写真用添加剤とし
ては、ゼラチン可塑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、pH
調整剤、酸化防止剤、帯電防止剤、増粘剤、粒状性向上
剤、染料、モルダント、増白剤、現像速度調節剤、マッ
ト剤、イラジエーション防止染料等を使用することは任
意である。 本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、目的に応じて
適当なゼラチン(酸化処理ゼラチンを含む)及びその誘
導体を含ませることができる。この好ましいゼラチン誘
導体としては、例えば、アシル化ゼラチン、グアニジル
化ゼラチン、カルバミル化ゼラチン、シアノエタノール
化ゼラチン、エステル化ゼラチン等が挙げられる。 また、本発明のハロゲン化銀写真感光材料においては、
その親水性コロイド層に、ゼラチンの他にも、他の親水
性バインダーを含ませることができる。 この親水性バインダーは乳剤層あるいは中間層、保護
層、フィルター層、裏引層等の写真構成層に目的に応じ
て添加することができ、さらに上記親水性バインダーに
は目的に応じて適当な可塑剤、潤滑剤等を含有せしめる
ことができる。 また、本発明の感光材料の写真構成層は、任意の適当な
硬膜剤で硬化せしめることができる。これらの好ましい
硬膜剤として、クロム塩、ジルコニウム塩、フォルムア
ルデヒドやムコハロゲン酸の如きアルデヒド系、ハロト
リアジン系、ポリエポキシ化合物、エチレンイミン系、
ビニルスルフォン系、アクリロイル系硬膜剤等が挙げら
れる。 また、本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、支持体上
に乳剤層及び前述したように必要に応じてフィルター
層、中間層、保護層、下引層、裏引層、ハレーション防
止層等の種々の写真構成層を塗設されて製作される。塗
布方法としては、ディップ塗布、エアドクター塗布、エ
クストルージョン塗布、スライドホッパー塗布、カーテ
ンフロー塗布等を用いることができる。 本発明において内部潜像型ハロゲン化銀写真感光材料を
用いて直接ポジ画像を形成する場合、その主要な工程
は、予めカブラされていない内部潜像型ハロゲン化銀写
真感光材料を、画像露光後カブリ処理を施した後乃至は
カブリ処理を施しながら表面現像を行うことが一般的で
ある。ここでカブリ処理は、全面均一露光を与えるか若
しくはカブリ剤を用いて行うことができる。この場合、
全面均一露光は画像露光した内部潜像型ハロゲン化銀写
真感光材料を現像液或いはその他の水溶液に浸漬するか
または湿潤させた後、全面的に均一露光することによっ
て行なわれることが好ましい。ここで使用する光源とし
ては内部潜像型ハロゲン化銀写真感光材料の感光波長域
内の光であればいずれでもよく、またフラッシュ光の如
き高照度光を短時間照射することもできるし、または弱
い光を長時間照射してもよい。全面均一露光の時間は内
部潜像型ハロゲン化銀写真感光材料、現像処理条件、使
用する光源の種類等により、最終的に最良のポジ画像が
得られるよう広範囲に変えることができる。また、上記
カブリ剤としは広範な種類の化合物を用いることがで
き、このカブリ剤は現像処理時に存在すればよく、例え
ばハロゲン化銀乳剤層等の内部潜像型ハロゲン化銀写真
感光材料中あるいは現像液あるいは現像処理に先立つ処
理液に含有せしめてもよいが、内部潜像型ハロゲン化銀
写真感光材料中に含有せしめるのがよい(その中でも、
特にハロゲン化銀乳剤層中がよい)。またその使用量は
目的に応じて広範囲に変えることができ、好ましい添加
量としては、ハロゲン化銀乳剤層中に添加するときは、
ハロゲン化銀1モル当たり1〜1500mg、特に好ましくは
10〜1000mgである。また、現像液等の処理液に添加す
るときの好ましい添加量は0.01〜5g/、特に好まし
くは0.08〜0.15g/である。かかるカブリ剤として
は、例えば米国特許2,563,785号、同2,588,982号に記載
されているヒドラジン類、あるいは米国特許3,227,552
号に記載されたヒドラジド、またはヒドラゾン化合物:
また米国特許3,615,615号、同3,718,470号、同3,719,49
4号、同3,734,738号及び同3,759,901号等に記載された
複素環第4級窒素化合物:更に米国特許4,030,925号に
記載のアシルヒドラジノフエニルチオ尿素類が挙げられ
る。また、これらのカブリ剤は組合わせて用いることも
できる。例えばリサーチ・ディスクロージャー(Resear
ch Disclosure)第15162号には非吸着型のカブリ剤を吸
着型のカブリ剤と併用することが記載されており、本発
明にも適用できる。 有用なカブリ剤の具体例を示せば、ヒドラジン塩酸塩、
フエニルヒドラジン塩酸塩、4−メチルフエニルヒドラ
ジン塩酸塩、1−ホルミル−2−(4−メチルフエニ
ル)ヒドラジン、1−アセチル−2−フエニルヒドラジ
ン、1−アセチル−2−(4−アセトアミドフエニル)
ヒドラジン、1−メチルスルフォニル−2−フエニルヒ
ドラジン、1−ベンゾイル−2−フエニルヒドラジン、
1−メチルスルフォニル−2−(3−フエニルスルフォ
ンアミドフエニル)ヒドラジン、フォルムアルデヒドフ
エニルヒドラジン等のヒドラジン化合物が挙げられる。 本発明を内部潜像型ハロゲン化銀写真感光材料に適用し
た場合は、これを画像露光後、全面露光するか若しくは
カブリ剤の存在下に現像処理することによって直接ポジ
画像を形成するが、該感光材料の現像処理方法は任意の
現像処理方法が採用され、好ましくは表面現像処理方法
である。この表面現像処理方法とはハロゲン化銀溶剤を
実質的に含まない現像液で処理することを意味する。 本発明の実施の際、露光済みのハロゲン化銀写真感光材
料に現像処理及び定着能を有する処理液による処理を施
すことによって原画に対応するポジ画像(顕像)を形成
できる。 上記現像処理には、発色現像処理の他、反転カラー処理
における如き黒白現像と発色現像の組合わせをも包含す
る。また内部潜像型ハロゲン化銀写真感光材料の処理に
おける如き全面露光もしくはカブリ剤の存在下での現像
処理も含まれる。 本発明において発色現像処理で使用される第1芳香族ア
ミノ系発色現像剤は種々のカラー写真プロセスにおいて
広範に使用されている各種のものが包含される。これら
の現像液はアミノフエノール系及びp−フエニレンジア
ミン系誘導体が含まれる。これらの化合物は遊離状態に
より安定のため一般に塩の形、例えば塩酸塩または硫酸
塩の形で使用される。また、これらの化合物は、一般に
発色現像液1について約0.1g〜約30gの濃度、更
に好ましくは、発色現像液1について約1g〜約15
gの濃度で使用する。 アミノフエノール系現像剤としては例えば、o−アミノ
フエノール、p−アミノフエノール、5−アミノ−2−
オキシ−トルエン、2−アミノ−3−オキシ−トルエ
ン、2−オキシ−3−アミノ−1,4−ジメチル−ベン
ゼンなどが含まれる。 特に有用な第1芳香族アミノ系発色現像剤はN,N−ジ
アルキル−p−フエニレンジアミン系化合物であり、ア
ルキル基及びフエニル基は置換されていてもあるいは置
換されていなくてもよい。その中でも特に有用な化合物
例としては、N,N−ジエチル−p−フエニレンジアミ
ン塩酸塩、N−メチル−p−フエニレンジアミン塩酸
塩、N.N−ジメチル−p−フエニレンジアミン塩酸
塩、2−アミノ−5−(N−エチル−N−ドデシルアミ
ノ)−トルエン、N−エチル−N−β−メタンスルホン
アミドエチル−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸
塩、N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノアニ
リン、4−アミノ−メチル−N,N−ジエチルアニリ
ン、4−アミノ−N−(2−メトキシエチル)−N−エ
チル−3−メチルアニリン−p−トルエンスルホネート
などを挙げることができる。 本発明において使用できるアルカリ性発色現像液は、前
記第1芳香族アミノ系発色現像剤に加えて、更に、発色
現像液に通常添加されている種々の成分、例えば水酸化
ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアル
カリ剤、アルカリ金属重亜硫酸塩、アルカリ金属チオシ
アン酸塩、アルカリ金属ハロゲン化物、ベンジルアルコ
ール、水軟化剤及び濃厚化剤などを任意に含有すること
もできる。この発色現像液のpH値は、通常7以上であ
り、最も一般的には約10〜約13である。 本発明を実施する場合の定着処理液とは、ハロゲン化銀
錯塩として可溶化する可溶性錯化剤を含有する処理液で
あり、一般の定着液のみならず漂白定着液、一浴現像定
着液、一浴現像漂白定着液も含まれるが、好ましくは漂
白定着液である。可溶性錯化剤としては、例えばチオ硫
酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウ
ムの如きチオ硫酸塩、チオシアン酸カリウム、チオシア
ン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムの如きチオ
シアン酸塩、あるいはチオ尿素、チオエーテル、高濃度
の臭化物、ヨウ化物等がその代表的なものであるが、特
にチオ硫酸塩を含有することが経時での色素画像の安定
化や化学的安定性及びハロゲン化銀と可溶性錯体を形成
する能力の上で望ましい。 発色現像処理した後、定着能を有する処理液で処理する
が、カラー処理においては、該定着能を有する処理液が
定着液である場合、その前に漂白処理が行われる。該漂
白工程に用いる漂白液もしくは漂白定着液において使用
される漂白剤としては有機酸の金属錯塩が用いられ、該
金属錯塩は、現像によって生成した金属銀を酸化してハ
ロゲン化銀にかえると同時に発色剤の未発色部を発色さ
せる作用を有するもので、その構造はアミノポリカルボ
ン酸または蓚酸、クエン酸等の有機酸で鉄、コバルト、
銅等の金属イオンを配位したものである。このような有
機酸の金属錯塩を形成するために用いられる最も好まし
い有機酸としては、ポリカルボン酸またはアミノポリカ
ルボン酸等が挙げられる。これらのポリカルボン酸また
はアミノポリカルボン酸はアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩もしくは水溶性アミン塩であってもよい。 これらの具体的代表例として次のものを挙げることがで
きる。 〔1〕エチレンジアミンテトラ酢酸 〔2〕ジエチレントリアミンペンタ酢酸 〔3〕エチレンジアミン−N−(β−オキシエチル)−
N,N′,N′−トリ酢酸 〔4〕プロピレンジアミンテトラ酢酸 〔5〕ニトリロトリ酢酸 〔6〕シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸 〔7〕イミノジ酢酸 〔8〕ジヒドロキシエチルグリシンクエン酸 (または酒石酸)
〔9〕エチルエーテルジアミンテトラ酢酸 〔10〕グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸 〔11〕エチレンジアミンテトラプロピオン酸 〔12〕フエニレンジアミンテトラ酢酸 〔13〕エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム塩 〔14〕エチレンジアミンテトラ酢酸テトラ(トリメチル
アンモニウム)塩 〔15〕エチレンジアミンテトラ酢酸テトラナトリウム塩 〔16〕ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタナトリウ
ム塩 〔17〕エチレンジアミン−N−(β−オキシエチル)−
N,N′,N′−トリ酢酸ナトリウム塩 〔18〕プロピレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム塩 〔19〕ニトリロトリ酢酸ナトリウム塩 〔20〕シクロヘキサンジアミンンテトラ酢酸ナトリウム
塩 使用される漂白液は、前記の如き有機酸の金属錯塩を漂
白剤として含有すると共に、種々の添加剤を含むことが
できる。添加剤としては、とくにアルカリハライドまた
はアンモニウムハライド、例えば臭化カリウム、臭化ナ
トリウム、塩化ナトリウム、臭化アンモニウム等の再ハ
ロゲン化剤、金属塩、キレート剤等を含有させることが
望ましい。また硼酸塩、蓚酸塩、酢酸塩、炭酸塩、燐酸
塩等のpH緩衝剤、アルキルアミン類、ポリエチレンオキ
サイド類等の通常漂白液に添加することが知られている
ものを適宜添加することができる。 更に、定着液及び漂白定着液には、亜硫酸アンモニウ
ム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸
カリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニ
ウム、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム
等の亜硫酸塩や硼酸、硼砂、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナト
リウム、重炭酸カリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、水酸
化アンモニウム等の各種の塩から成るpH緩衝剤を単独あ
るいは2種以上含むことができる。 漂白定着液(浴)に漂白定着補充液を補充しながら処理
を行う場合、該漂白定着液(浴)にチオ硫酸塩、チオシ
アン酸塩または亜硫酸塩等を含有せしめてもよいし、該
漂白定着補充液にこれらの塩類を含有せしめて処理液
(浴)に補充してもよい。 また漂白定着液の活性度を高める為に漂白定着浴中及び
漂白定着補充液の貯蔵タンク内で所望により空気の吹き
込み、または酸素の吹き込みを行ってもよく、あるいは
適当な酸化剤、例えば過酸化水素、臭素酸塩、過硫酸塩
等を適宜添加してもよい。 定着能を有する処理液による処理の後、通常の水洗処理
を行ってもよいが、特に本発明を実施する際には実質的
に水洗後工程含まない安定化処理を施すことが好まし
い。 実質的に水洗工程を含まない安定化処理とは、定着能を
有する処理液による処理の後、直ちに単槽または復数槽
向流方式等による安定化処理をすることをいうが、リン
ス処理、補助水洗及び公知の水洗促進浴等の一般的水洗
以外の処理工程を含んでもよい。 安定化処理工程において、安定化液をハロゲン化銀感材
と接触させる方法は、一般の処理液と同様に浴中にハロ
ゲン化銀写真感材を浸漬するのが好ましいが、スポン
ジ、合成繊維布等によりハロゲン化銀写真感材の乳剤面
及び搬送リーダーの両面、搬送ベルトに塗り付けてもよ
く、またスプレー等により吹き付けてよい。以下、浸漬
法による安定化浴を用いた場合について主に説明する。 上記安定化液には鉄イオンに対するキレート安定度定数
が6以上であるキレート剤を含有することが好ましい。 鉄イオンに対するキレート安定度定数が6以上であるキ
レート剤としては、有機カルボン酸キレート剤、有機リ
ン酸キレート剤、無機リン酸キレート剤、ポリヒドロキ
シ化合物等が挙げられる。尚上記鉄イオンとは、第2鉄
イオン(Fe3+)を意味する。 第2鉄イオンとのキレート安定度定数が6以上であるキ
レート剤の具体的化合物例としては、ジエチレントリア
ミン五酢酸、ニトリロ三酢酸、1−ヒドロキシエチリデ
ン−1,1−ジホスホン酸等が挙げられる。 上記キレート剤の使用量は安定化液1あたり0.01〜5
0g、好ましくは0.05〜20gの範囲である。 更に安定化液に添加するのに好ましい化合物としては、
防バイ剤、水溶性金属塩、アンモニウム化合物等が挙げ
られる。上記防バイ剤としてはイソチアゾリン系、ベン
ツイソチアゾリン系、サイアペンダゾール系等が挙げら
れる。 更に、金属塩としては、Ba,Ca,Ce,Co,I
n,La,Mn,Ni,Pb,Sn,Zn,Ti,Z
r,Mg,Al,Srの金属塩であり、ハロゲン化物、
水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩等の無機
塩または水溶性キレート剤として供給できる。使用量と
しては安定化液1当たり1×10-4〜1×10-1モル
の範囲であり、好ましくは4×10-4〜2×10-2
ル、更に好ましくは8×10-4〜1×10-2モルの範囲
である。安定化液に添加される上記化合物の使用量は、
安定液1あたり0.01〜50g、好ましくは0.05〜20
gの範囲である。 安定化液には上記化合物以外に螢光増白剤、有機硫黄化
合物、オニウム塩、硬膜剤、4級塩、ポリエチレンオキ
サイド誘導体、シロキサン誘導体等の水滴むら防止剤、
硼酸、クエン酸、燐酸、酢酸、或いは水酸化ナトリウ
ム、酢酸ナトリウム、クエン酸カリウム等のpH調整剤、
メタノール、エタノール、ジメチルスルフォキシド等の
有機溶媒、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル等の分散剤、その他色調調整剤等、処理効果を改善、
拡張するための各種添加剤を加えることは任意である。 上記化合物及びその他の添加剤を添加する方法として
は、安定化槽に濃厚液として添加するか、または安定化
槽に供給する安定化液に上記化合物及びその他の添加剤
を加え、これを安定化液に対する供給液とするか、また
は安定化処理工程の前浴に添加して処理されるハロゲン
化銀写真感材に含ませて安定化槽中に存在させるか等各
種の方法があるが、どのような添加方法によって添加し
てもよい。 安定化処理工程での安定化液の供給方法は、多槽向流方
式にした場合、後浴に供給して前浴からオーバーフロー
させることが好ましい。 安定化浴の処理液のpH値としてはpH4〜8が好適な範囲
である。 またpHの調整は前記したpH調整剤によって行うことがで
きる。 安定化処理に際しての処理温度は、例えば20℃〜50
℃、好ましくは25℃〜40℃の範囲がよい。また処理
時間も迅速処理の観点からは短時間ほど好ましいが通常
20秒〜5分間、最も好ましくは30秒〜2分間であ
り、多槽向流方式では前段槽ほど短時間で処理し、後段
槽ほど処理時間が長いことが好ましい。 本発明の実施に際しては、安定化処理の前後には水洗処
理はなくてもよいが、短時間内での少量水洗によるリン
スやスポンジ等による表面洗浄及び画像の安定化やハロ
ゲン化銀写真感材の表面物性を調整する為の処理槽を設
けることは任意である。上記画像の安定化やハロゲン化
銀写真感材の表面物性を調整するものとしてはホルマリ
ン及びその誘導体やシロキサン誘導体、ポリエチレンオ
キサイド系化合物、4級塩等の活性剤等が挙げられる。 本発明の実施に際しては、上記処理工程の他に、付加的
な処理工程を設けることは任意である。また上記安定化
液はもちろん、定着液や漂白定着液等の可溶性銀錯塩を
含有する処理液から公知の方法で銀回収を行ってもよ
い。 また上述のような安定化処理を行えば実質的に水洗工程
が不要となり、従って水洗処理用の配管設備が不要で、
装置自体を何れの場所にも手軽に設置できるという利点
がある。 〔実施例〕 以下本発明の実施例について詳述するが、本発明はこれ
らの態様に限定されない。 以下のように各乳剤等を作成し、ハロゲン化銀写真感光
材料の試料を製造した。 乳剤Sの調製 2.0%不活性ゼラチン液750mlを50℃に保ち、攪拌
しながら下記A1液とB液を同時に加え、3分間かけて
注入した。25分間熟成後、沈澱水洗法により過剰塩を
除去した後再分散させC1液とD1液を加えた。10分
後再度過剰の水溶性塩を除去しゼラチンを少量加えてハ
ロゲン化銀粒子を分散させた。 乳剤Lの調製 1.5%不活性ゼラチン液750mlを60℃に保ち、攪拌
しながら下記A2液とB液を同時に加え、15分間かけ
て注入した。40分間熟成後、沈澱水洗法により過剰塩
を除去した後、再分散させハイポ10mgを加えた後C2
液とD2液を加えた。10分後再度過剰の水溶性塩を除
去しゼラチンを少量加えてハロゲン化銀粒子を分散させ
た。 乳剤Mの調製 2.0%不活性ゼラチン液750mlを50℃に保ち、攪拌
しながら下記A3液とB液を同時に加え、5分間かけて
注入した。25分熟成後、沈澱水洗法により過剰塩を除
去した後再分散させC1液とD2液を加えた。10分後
再度過剰の水溶性塩を除去し、ゼラチンを少量加えてハ
ロゲン化銀粒子を分散させた。 A1液 A2液 A3液 B液 C1液 C2液 D1液 D2液 この3種の乳剤に下記のように、増感色素、カプラー等
を加えて後記支持体上に塗設多層カラー感光材料を作成
した。 赤感光乳剤層(第1層) 乳剤S及び乳剤Mに対しそれぞれ増感色素〔D−3〕、
〔D−4〕、安定剤〔T−1〕、〔T−2〕、界面活性
剤〔S−2〕、更にジブチルフタレート、酢酸エチル、
界面活性剤〔S−2〕、2,5−ジオクチルハイドロキ
ノン及びシアンカプラー〔CC−1〕、〔CC−2〕を
含むプトロテクト分散されたカプラー液を加えた。 ゼラチンを加えそれぞれの乳剤の混合比が乳剤M:乳剤
Sが4:6(重量比)となるように塗布した。 第1中間層(第2層) ジオクチルフタレート、2,5−ジオクチルハイドロキ
ノン紫外線吸収剤チヌビン328(チバガイギー社
製)、界面活性剤〔S−1〕を含むプロテクト分散され
た液を含むゼラチン液を用意しチヌビン塗布量0.15g/
m2となるように塗布する。 緑感光乳剤層(第3層) 乳剤Sと乳剤Mに対し増感色素〔D−2〕、安定剤〔T
−1〕、〔T−2〕、界面活性剤〔S−2〕、更にジブ
チルフタレート、酢酸エチル、2,5−ジオクチルハイ
ドロキノン、界面活性剤〔S−1〕、マゼンタカプラー
〔MC−1〕を含むプトロテクト分散されたカプラー液
を加えた。 ゼラチンを加え、更に硬膜剤〔H−1〕を加えて、乳剤
M:乳剤Sが4:6(重量比)になるように塗布した。 第2中間層(第4層) 第1中間層と同一処方でチヌビン328塗布量を0.2g
/m2となるよう塗布する。 イエローフィルター層(第5層) アルカリ性弱還元剤下で酸化してつくられた(中和後ヌ
ードル水洗法により弱還元剤を除去)イエローコロイド
銀及びジオクチルフクレート、酢酸エチル、界面活性剤
〔S−1〕、2,5−ジオクチルハイドロキノン液、界
面活性剤〔S−2〕及び硬膜剤〔H−1〕を加えてコロ
イド銀塗布量0.15g/m2となるように塗布する。 第3中間層(第6層) 第1中間層と同じ。 青感光乳剤層(第7層) 乳剤L、乳剤Mに対しそれぞれ増感色素〔D−1〕、安
定剤〔T−1〕、〔T−3〕、界面活性剤〔S−2〕、
更にジブチルフタレート、酢酸エチル、2,5−ジオク
チルハイドロキノン、界面活性剤〔S−1〕及びイエロ
ーカプラー〔YC−1〕を含むプロテクト分散されたカ
プラー液を加えた。 ゼラチンを加え、更に硬膜剤〔H−1〕を加えて、乳剤
L:乳剤Mで5:5(重量比)になるように混合して塗
布した。 第3中間層(第8層) 第1中間層と同じ処方でチヌビン328を塗布量0.35g
/m2となるよう塗布する。 保護層(第9層) コロイダルシリカ、塗布助剤〔S−2〕、硬膜剤〔H−
2〕、〔H−3〕を含むゼラチン液を用いゼラチン塗布
量1.0g/m2となるよう塗布する。 白色酸化チタンを含有させた密度0.92の低密度ポリエチ
レンを22μの厚さの層となるよう310℃で押し出し、厚
さ70μ、透過密度0.64の中紙上に塗布した。更にもう一
方の面に密度0.96の高密度ポリエチレンを25μの厚さの
層となるよう330℃で押し出し、ラミネート紙とした。
含有させる白色酸化チタンの含量を後記第1に示すよう
に変えて5種の支持体A〜Eを作成した。その支持体上
に上記第1層から第9層迄を同時塗布方式により塗布し
乾燥して試料を作成した。 〔D−1〕 〔D−2〕 〔D−3〕 〔D−4〕 〔T−1〕 〔T−2〕 〔T−3〕 〔S−1〕 〔S−2〕 〔H−1〕 〔H−2〕 〔H−3〕 〔YC−1〕 〔MC−1〕 〔CC−1〕 〔CC−2〕 得られた試料を第1図及び第2図に示す画像形成装置を
用いて試験した。なお第1図は本発明の感光材料を使用
できる画像形成装置の一例を示す概略断面図であり、図
の如く画像形成装置本体1は画像露光部3、給紙部1
1、搬送部13、写真処理部24及び乾燥部30から構
成される。 画像露光部3は光源4、第1反射ミラー5、第2反射ミ
ラー6、第3反射ミラー7、レンズ8、第4反射ミラー
9及び第5反射ミラー10からなっている。光源4には
スリットが設けられ、特にその軸方向での配光ムラのな
いものが好ましく使用される。本実施例ではスリット幅
が10mmの棒状ハロゲンランプ(200W)が使用さ
れ、光の射出面には配光ムラを無くすためのスリガラス
が設けられている。 透明な原稿台ガラス2上に載置された原画(図示せず)
は光源4によってスリット露光され、光源4の走査移動
とともに原画面からの反射光すなわち光像は第1反射ミ
ラー5、第2反射ミラー6、第3反射ミラー7、レンズ
8、第4反射ミラー9及び第5反射ミラー10を介し
て、露光口23より光源4の走査移動に同期して移動し
ているハロゲン化銀写真感光材料12上に順次露光され
る。このようにしてハロゲン化銀写真感光材料12上に
原画に対応する光像が露光される。尚、第1反射ミラー
5、第2反射ミラー6及び第3反射ミラー7は光源4の
走査移動に伴って移動する。またレンズ8、第4反射ミ
ラー9及び第5反射ミラー10は露光時には静止してい
るが、変倍を行う際には光学的距離を変えるために露光
に先立って変倍率に対応した所定位置に移動する。 一方、本実施例に係る試料であるハロゲン化銀写真感光
材料12はロール状に形成され、暗箱12′内に収納さ
れている。暗箱12′から引き出されたハロゲン化銀写
真感光材料12は一連の圧接回転するローラ対14、1
4′乃至21、21′によって搬送部13内を搬送され
る。ところで、今までロール状であったハロゲン化銀写
真感光材料12は搬送経路中に設けられた切断部材22
によって所望の大きさに切断される。従って切断された
後はハロゲン化銀写真感光材料12はシート状で搬送さ
れることになる。切断部材22としては、例えばカッタ
ー刃がハロゲン化銀写真感光材料12面上を幅方向に移
動しつつ切断するもの、あるいはハロゲン化銀写真感光
材料12面に対してカッター刃が水平に降下して一度に
切断するもの等、種々のものが挙げられるが、ハロゲン
化銀写真感光材料12を切断できる部材であれば特に限
定はない。もちろんハロゲン化銀写真感光材料12とし
てロール状ものではなくシート状のものを使用してもか
まわない。シート状のものを使用した場合には上記切断
部材22を特に設けなくてもよい。このようにしてシー
ト状に切断されたハロゲン化銀写真感光材料12は、前
述したように露光口23にて、光源4の走査移動に同期
して移動しながら原画の光像の露光を受ける。尚、本実
施例ではハロゲン化銀写真感光材料12を露光前に切断
しているが、露光後に切断するようにしてもよい。 露光の完了したハロゲン化銀写真感光材料12は次に写
真処理部24に送られる。 写真処理部24では露光済みのハロゲン化銀写真感光材
料12に写真処理を施して原画に対応する顕像を形成す
る。本実施例では写真処理部24は4つの処理槽、すな
わち現像処理槽25、漂白及び定着処理槽26及び安定
化槽27,28から構成されている。安定化槽27,2
8は2槽向流方式である。また光源29は例えばハロゲ
ン化銀写真感光材料12として内部潜像型ハロゲン化銀
写真感光材料を使用した場合に現像処理時のカブリ露光
を与えるためのものである。 露光済みのハロゲン化銀写真感光材料12は写真処理部
24において、各処理槽内で所定時間処理された後、乾
燥部30へ送られて乾燥され、装置外へ排出される。 尚、図中31は廃液貯蔵部、32は補充液貯蔵部であ
る。 (本実施例ではミラーは5枚構成となっているが、例え
ば3枚や1枚構成として画像露光部3をさらにコンパク
ト化することも出来る)。 上記装置を用い、作成した試料を感光材料として試験
し、鮮鋭性の試験を行う。即ち原稿台上に3本/mmの矩
形チャートを置き、感光層の設けられた各支持体を用い
た試料A〜Eと暗箱(マガジン)12′に装填し、搬
送、露光、現像処理を行った。 すなわち1×20cmの長方形露光スリット(窓)より5
cm/秒の一定速度で走査露光し、露光後、以下に示す写
真処理を施した。 処理工程(処理温度と処理時間) 〔1〕浸漬(発色現像液) 38℃ 8秒 〔2〕カブリ露光 − 1ルックス で10秒 〔3〕発色現像 38℃ 2分 〔4〕漂白定着 35℃ 60秒 〔5〕安定化処理 25〜30℃ 1分30秒 〔6〕乾燥 75〜80℃ 1分 処理液組成 (発色現像液) ベンジルアルコール 10m エチレングリコール 15m 亜硫酸カリウム 2.0g 臭化カリウム 1.5g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 30.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g ポリリン酸(TPPS) 2.5g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル −N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−アニリン硫酸塩 5.5g 螢光増白剤(4,4′−ジアミノスチル ベンズスルホン酸誘導体) 1.0g 水酸化カリウム 2.0g 水を加えて全量を1とし、pH10.20に調整する。 (漂白定着液) エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄 アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミンテトラ酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100m 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH7.1に調整し水を加えて
全量を1とする。 (安定化液) 5−クロロ−2−メチル−4− イソチアゾリン−3−オン 1.0g エチレングリコール 10g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1′ −ジホスホン酸 2.5g 塩化ビスマス 0.2g 塩化マグネシウム 0.1g 水酸化アンモニウム(28%水溶液) 2.0g ニトリロトリ酢酸ナトリウム 1.0g 水を加えて全量を1とし、水酸化アンモニウムまたは
硫酸でpH7.0に調整する。 なお安定化処理は前述のように2槽構成に向流方式にし
た。 感光材料上に再現された矩形チャートの線をサクラマイ
クロデンシトメーターPDM−5(小西六写真工業
(株)製)により測定し、コントラストの大きさで比較
し、鮮鋭性を評価した。結果を表1に示す。コントラス
トの大きい方が鮮鋭性が高い。 表1から明らかなように、透過濃度が0.7を下まわる0.6
5,0.68である支持体A,Eを用いた比較試料はコント
ラスト比が各々0.21,0.36であるが、透過濃度が0.7以
上の0.79,0.84,0.87である支持体B,C,Dを用いた
本発明の試料は、コントラスト比が各々0.64,0.70,0.
74と高く、鮮鋭性にすぐれていることがわかる。このよ
うに本発明の試料は、支持体が117μと薄いにも拘ら
ず、すぐれた鮮鋭性を示すものである。 〔発明の効果〕 上述の如く、本発明のポジ画像形成用ハロゲン化銀写真
感光材料は厚みを小さくすることができ、しかも鮮鋭性
の低下が抑えられ、実用性にすぐれるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の感光材料を使用できる画像形成装置の
一例を示す概略断面図である。 第2図はその部分拡大図である。 1……画像形成装置本体、3……画像露光部、 11……給紙部、12感光材料(試料)、13……搬送部、 22……切断部材、24……写真処理部、30……乾燥部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上にシアンカプラー、マゼンタカプ
    ラーおよびイエローカプラーを含有する感色性の異なる
    3つのハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感
    光材料であって、前記支持体は、厚みが80〜150μmで
    あり、透過濃度が0.7以上であり、且つ、前記感色性の
    異なる3つのハロゲン化銀乳剤層は全て直接ポジハロゲ
    ン化銀乳剤であることを特徴とする直接ポジ画像形成用
    ハロゲン化銀写真感光材料。
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