JPH06194024A - 生鮮食品用冷蔵装置 - Google Patents

生鮮食品用冷蔵装置

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JPH06194024A
JPH06194024A JP27543192A JP27543192A JPH06194024A JP H06194024 A JPH06194024 A JP H06194024A JP 27543192 A JP27543192 A JP 27543192A JP 27543192 A JP27543192 A JP 27543192A JP H06194024 A JPH06194024 A JP H06194024A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 冷却能力を変えることなく貯蔵容積を任意に
増減できる生鮮食品用冷蔵装置を提供する。 【構成】 断熱構造の冷気庫2とこの冷気庫2内に収容
され実質的に密閉される断熱構造の複数の貯蔵庫5,
…,5とでこれらの間に冷気を流す空間4を設けた二重
庫を構成する一方、冷気庫2と貯蔵庫5との間の空間4
及び各貯蔵5内の実質的に独立した空間に選択的に冷気
を供給する冷却ユニットを装備し、かつ冷却ユニットは
冷気庫2と貯蔵庫5との間の空間4と各貯蔵庫5内を1
つの空間ごとに順次冷却し、全ての空間が冷却された状
態では空間4だけを温度制御するようにし、少なくとも
1つの貯蔵庫5内を冷却するに充分な冷却能力を有する
比較的小規模の冷却ユニットによって多数の貯蔵庫5を
貯蔵に適した温度に維持することができるようにしてい
る。即ち、小さな冷却ユニットで大容積の貯蔵庫を冷却
するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生鮮食品などを貯蔵す
る冷蔵装置に関する。更に詳述すると、本発明は生鮮食
品用貯蔵装置の冷却構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、野菜、果実、肉類あるいは魚貝類
などの生鮮食品の流通機構においては、集荷と配送との
間の一時期、鮮度を失うことなく品質を維持するための
貯蔵倉庫として、例えば100〜200坪の大型冷蔵倉
庫が用いられている。また、一般家庭においても、生鮮
食品等の貯蔵に電気冷蔵庫が用いられている。これら産
業用の冷蔵倉庫も家庭用の冷蔵庫も基本原理は同じで、
冷却ユニットで得られた冷気を断熱された庫内に吹き込
むことによって庫内を冷却するものである。したがっ
て、生鮮食品等を貯蔵する庫内容積に見合った冷却能力
を有する冷却ユニットを必要としている。ここで、冷却
ユニットとは、冷凍サイクルを用いて空気などを冷却し
て供給する設備あるいはそれと等価のものをいう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来の冷蔵
装置によると、大型の冷蔵倉庫・冷蔵庫をつくる場合に
は、それに見合った大型の冷却ユニットを必要とし、機
械設備コストが嵩むと同時に設置場所を取る問題があ
る。また、大型の冷却ユニットを備えた場合、貯蔵生鮮
食品量に関係なく倉庫内全体を冷却し続けるため、大量
のエネルギ・電気を消費してしまい、獏大な稼動コスト
を必要とするばかりかエネルギーの無駄使いともなる。
【0004】また、従来の冷蔵装置では、乾いた冷気が
生鮮食品の水分を奪うため、例えばミカンや梨、リンゴ
などの生鮮食品の長期保存(若しくは鮮度を落とさない
保存)には適していないという問題がある。反面、生鮮
食品の中には、例えばかぼちゃやさつまいも等のように
湿度を必要としない物もある。このため、十分な貯蔵効
果を挙げるためには貯蔵しようとする生鮮食品の種類に
応じたきめの細い冷蔵条件をつくり出す必要があるが、
従来の冷蔵装置では部分的に湿度を変えて貯蔵すること
はできない。
【0005】本発明は、冷却能力を変えることなく貯蔵
容積を任意に増減できる生鮮食品用冷蔵装置を提供する
こと、具体的には比較的小規模の冷却ユニットでその冷
却能力よりもはるかに大容積の貯蔵庫を冷却し得る生鮮
食品用冷蔵装置を提供することを目的とする。また、本
発明は、貯蔵しようとする生鮮食品の種類ごとに適切な
冷蔵条件をつくり出すことができる生鮮食品用冷蔵装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の生鮮食品用冷蔵装置は、断熱構造の冷気庫
とこの冷気庫内に収容され実質的に密閉される断熱構造
の複数の貯蔵庫とでこれらの間に冷気を流す空間を設け
た二重庫を構成する一方、冷気庫と貯蔵庫との間の空間
及び各貯蔵庫内の実質的に独立した空間に選択的に冷気
を供給する冷却ユニットを装備し、かつ冷却ユニットは
冷気庫と貯蔵庫との間の空間と各貯蔵庫内を1つの空間
ごとに順次冷却し、全ての空間が冷却された状態では冷
気庫と貯蔵庫との間の空間だけを温度制御するようにし
ている。ここで、貯蔵庫の最大容積は冷気庫と貯蔵庫と
の間の空間の容積よりも小さいかほぼ等しく設定するこ
とが冷却ユニットの冷却能力を必要最低限のものにする
上で好ましい。
【0007】また、本発明の生鮮食品用冷蔵装置におい
て、冷気庫と前記貯蔵庫とは少なくとも2枚の断熱材の
壁の間に冷気が流れる空間を形成して成る断熱パネル材
によって組立てられかつその内側が断熱材のパネルで複
数の貯蔵庫に仕切られている。 また、本発明の生鮮食
品用冷蔵装置において、貯蔵庫は断熱材によって形成さ
れたコンテナから成り、冷気庫内に出入れ可能としかつ
冷却ユニットと個々に連結されて冷気を導入する手段を
有することを特徴とする。
【0008】更に、好ましくは、本発明の生鮮食品用冷
蔵装置は、貯蔵庫に庫内を貯蔵に適した湿度に調整する
湿度調節ユニットあるいは氷を収容する蒸発皿を設けた
り、貯蔵庫内の空気を撹拌させる手段を有している。
【0009】
【作用】したがって、冷蔵装置全体を冷却するには、各
貯蔵庫を閉じて冷却ユニットから供給される冷気を、貯
蔵庫と冷気庫との間の空間に導入し、貯蔵庫の周囲を所
定温度まで冷却する。そして、貯蔵庫内の冷却は、貯蔵
庫を1つずつあるいは冷却ユニットの冷却能力に見合っ
た数だけ開いてその中に冷気を導入し所定温度まで冷却
する。貯蔵庫内が所定温度まで冷却されると、この貯蔵
庫を閉じ次の貯蔵庫を開いてその中に冷気を導入する。
このようにして、貯蔵庫内に順次冷気を導入して所定温
度まで冷却して全ての貯蔵庫が冷却されると、その後は
閉じられた貯蔵庫と冷気庫との間の狭い空間だけを冷却
ユニットに接続して冷却することによって、冷蔵装置の
外の温度変化を遮断し、貯蔵庫内を所定温度のまま維持
する。
【0010】また、貯蔵庫に湿度調節ユニットを有する
場合、貯蔵庫内を冷却した後に、該貯蔵庫を密閉してそ
の周囲から貯蔵庫と冷気庫との間を流れる冷気によって
貯蔵庫内を一定温度に保つ一方、湿度調節ユニットによ
って貯蔵庫内の雰囲気を収容した生鮮食品の貯蔵に適し
た湿度まで貯蔵庫毎に必要に応じて加湿する。ここで湿
度を約100%に保つには4℃以上の温度を必要とす
る。また、あらかじめ湿度を所定湿度に充分に調整して
から冷却しても良い。
【0011】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。尚、本実施例は本発明の冷蔵装
置を産業用倉庫に適用した場合を示す。
【0012】図1−図4に本発明の冷蔵装置を産業用冷
蔵倉庫に適用した一実施例を示す。
【0013】この産業用冷蔵倉庫は、断熱構造の冷気庫
2とその内側に冷気を流すのに十分な空間4を設けて設
置された断熱構造の複数の貯蔵庫5,…,5との二重庫
構造を成す貯蔵施設1と、空間4及び各貯蔵庫5,…,
5内に順次冷気を供給する冷却ユニット3とから主に構
成されている。
【0014】冷気庫2は、例えば天井2a、側壁2b及
び必要あれば床2cに断熱材や熱反射フィルム等の断熱
補助材を用いたあるいは断熱材等を用いない断熱構造の
構造物で、庫外からの入熱を遮断するように設けられて
いる。冷気庫2の側壁2b例えば前面側には、各貯蔵庫
5,…,5に対応する位置あるいは複数の貯蔵庫5,
…,5に共通する位置若しくは全体で1つの位置に冷蔵
しようとする生鮮食品の出し入れ口2dが設けられてい
る。出し入れ口2dは開閉可能な断熱構造の扉2eによ
って密閉され、更に必要に応じて無接触シールとしての
エアカーテン装置(図示省略)などが併設されている。
勿論、必要あれば冷気庫2の天井2a部分あるいは床2
c部分に出し入れ口を設けても良い。
【0015】貯蔵庫5は、冷気庫2と同様に、例えば天
井5a、側壁5b及び必要あれば床5cに断熱材などを
用いたあるいは断熱材などを用いずに構造的に断熱構造
とした構造物で、冷気庫2との間に少なくとも冷気を流
すに十分な空間4を周囲に形成している。例えば図3及
び図4に示すように、全ての面5a,5b,5cを断熱
性に優れる材料で構成し、かつその周囲の冷気庫2との
間に冷気を流す比較的狭い空間4を形成するように設置
されている。したがって、貯蔵庫5の周囲の空間4及び
該空間4内を流れる冷気が断熱層として機能し、断熱構
造の冷気庫2によっても遮断し切れなかった熱が貯蔵庫
5,…,5内へ侵入するのを防ぐようにする。即ち、貯
蔵庫5の周囲は冬季の状態に保たれ、貯蔵庫5,…,5
内の温度変化を抑制している。尚、貯蔵庫5は、冷気庫
2の床2cの上に好ましくは断熱材製の支持部材6を介
して浮かせて設置され、貯蔵庫5の床下にも冷気が流れ
るように設けられている。
【0016】また、貯蔵庫5の側壁5b例えば前面壁に
は冷蔵しようとする生鮮食品の出し入れ口5dが設けら
れている。この出し入れ口5dは開閉可能な断熱構造の
扉5eによって密閉されている。尚、断熱構造の扉5e
に代えて、あるいはこれと併用してエアーカーテン装置
を採用する場合もある。
【0017】貯蔵庫5は図示の如く断熱材のパネル7で
仕切ることによって一体的に複数の貯蔵庫5,…,5を
連結形成することも可能であるが、これに特に限定され
ず完全に独立した状態のものを冷気庫2内に多数設置し
ても良い。また、この貯蔵庫5の容積は各貯蔵庫毎に異
なっても良いが、最も大容積の貯蔵庫5が冷却ユニット
3の冷却能力内の容積であることが必要である。換言す
れば、冷却ユニット3は、最も大容積の貯蔵庫5を貯蔵
に適した温度まで少なくとも冷却することができる冷却
能力を有することが必要である。
【0018】更に、各貯蔵庫5,…,5と冷気庫2との
間の空間4は、断熱層として十分機能すると共に冷気を
流すに十分な流路として働き、尚かつできるだけ狭くな
るように設定される。この空間4の容積は冷却ユニット
3の冷却能力の範囲内であることが必要である。したが
って、最も大容積の貯蔵庫5の容積は空間4の容積とほ
ぼ等しいかそれよりも小さく設定することが好ましい。
そして、空間4の容積が冷却ユニット3の冷却能力を越
えない範囲で冷気庫2を大型化しその中に多数の貯蔵庫
5,…,5を設置することができる。例えば、本発明者
が作製した実験プラントによると、3坪用の冷却ユニッ
ト3によって、3坪の貯蔵庫を10個設けた30坪の倉
庫を稼動させ得た。理論的には、貯蔵庫5の最大容積が
冷却ユニット3の冷却能力の範囲内の大きさで、かつ空
間4の容積が冷却ユニット7の冷却能力の範囲内の大き
さとなるように冷気庫2の大きさと貯蔵庫5の数とを設
定すれば稼動させることができ、従来と同じ冷却能力の
冷却ユニットを使用する場合の少なくとも10倍〜50
倍の冷蔵倉庫を稼動できる。もっとも、小型の冷却ユニ
ットではなく、大型の冷却ユニットを採用する場合に
は、上述の貯蔵庫の最大容積と空間4の容積との関係に
特に制約を受けない。この場合、冷却ユニット3を小型
化できるというメリットは失うものの、一旦全体を冷却
した後は、貯蔵庫5,…,5の外の狭い空間4だけを冷
却すれば十分に冷蔵条件・環境を維持できるというメリ
ットは有する。尚、この貯蔵設備1は貯蔵庫5内の温度
変化は極めて少ないため一旦所定温度まで冷却し終えた
ら再び冷気供給が必要とされるまでには相当の時間(例
えば数時間)を要する。特に、各貯蔵庫5,…,5内に
氷を入れておく場合にはなかなか貯蔵庫5,…,5内の
温度が上昇しないため、相当時間を経過しなければ大き
な温度変化は起こらない。そこで、1つの貯蔵設備1を
冷却し終えた後、この貯蔵設備1が再び冷却を必要とす
るまでの時間を利用して他の貯蔵設備を冷却することが
できる。即ち、冷却ユニット3の共用化を図ることがで
き、順次貯蔵設備を冷却することによって冷却ユニット
3の本来の冷却能力の数十倍もの容積の倉庫を冷却でき
る。例えば、冷却ユニット3の冷却能力の10倍〜50
倍の容積の倉庫を冷却することができることとなる。
【0019】冷気庫2及び各貯蔵庫5,…,5には冷気
供給ダクト8と切替え手段9を介して冷却ユニット3が
それぞれ接続され、冷気庫2と貯蔵庫5との間の空間4
あるいは各貯蔵庫5が冷却ユニット3と必要に応じて選
択的に接続されて冷気を流すように設けられている。切
替え手段9は、空間4及び各貯蔵庫5,…,5に連結さ
れた複数の冷気供給ダクト8,…,8を1つの冷却ユニ
ット3に選択的に接続させるためのもので、例えばスプ
ール型切替弁などが使用される。本実施例の場合、冷却
ユニット3は冷気庫2の外に設置され、外気を冷却して
から冷気庫2あるいは貯蔵庫5,…,5に選択的に供給
する一方、空間4あるいは貯蔵庫5内の空気を排気手段
10から大気中に排出させるようにしている。排気手段
10としては、例えば各貯蔵庫5,…,5並びに空間4
に各々独立して連結されている排気管11と、これら排
気管11を集合させて直列接続したリリーフ弁12とか
ら成り、各貯蔵庫5,…,5内の圧力あるいは空間4の
圧力が一定圧に達したときに自動的に排気するように設
けられている。したがって、貯蔵庫5内を所定温度に冷
却した後も、定期的にあるいは必要に応じて冷却ユニッ
ト3から新規な冷気を供給して古い空気を排気手段10
から排出させれば、貯蔵庫5内の空気を撹拌することが
できる。即ち、本実施例の場合、冷却ユニット3と排気
手段10とによって、貯蔵庫5内の空気の撹拌を行なう
撹拌手段が構成されている。尚、冷却ユニット3は、上
述の外付けの非循環方式に特に限定されるものではな
く、冷気庫2の外に設置された冷却ユニット3と各貯蔵
庫5及び空間4との間で空気を循環させる方式あるいは
冷気庫2内に冷却ユニット3を設置して冷気庫2内の空
気を冷却するタイプの冷却ユニットを採用しても良い。
また、冷気庫2と貯蔵庫5との間の空間4への冷気の吹
出しは、冷気供給ダクト8を用いて冷気庫2の天井2a
付近から貯蔵庫5の天井に向けて吹き出すことが好まし
い。これによって、冷気が貯蔵庫5の壁面に沿って均一
に流れ落ち、貯蔵庫5の周囲を均一に冷却することがで
きる。また、貯蔵庫5内における冷気吹出しも天井5a
付近から行なうことが冷却効率の点から好ましい。勿
論、冷気の吹出し位置及び吹出し方法は上述の方法に特
に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更し得
る。
【0020】また、撹拌手段としては、前述のものに特
に限定されるものではなく、図示していないが、例えば
開閉可能な冷気取入れ口と貯蔵庫5内の空気を強制的に
貯蔵庫外の空間4あるいは冷気庫2の外に排気する排気
手段とから成るもの、あるいは2つ以上の壁面(好まし
くは相対向する壁面)に開閉可能な通風口をそれぞれ開
口して冷却ユニット3から空間4に供給される冷気のド
ラフト圧によるドラフト通風ないし自然通風によって冷
気を取込むシステム若しくは扇風機やサーキュレータな
どの強制的撹拌装置の使用が可能である。ここで、通風
口は、手動によって開閉させるものは勿論のこと、遠隔
操作や温度センサなどの働きで作動するアクチュエータ
によって開閉させるようにしても良い。
【0021】更に、貯蔵庫5内には湿度調整ユニット1
4が必要に応じて設けられている。湿度調整ユニット1
4としては、例えば超音波加湿器、ヒータ加熱による加
湿器、霧噴き、水皿、水を湿した和紙やフェルトを貼着
したパネル、氷あるいは氷に水を加えた蒸発皿、これら
加湿手段と除湿器とを組合せたもの等が挙げられるが、
超音波加湿器若しくは氷(必要に応じて水を加える)を
入れた蒸発皿の使用が好ましい。湿度調整ユニット14
としてはそれだけの働きで貯蔵庫5内の湿度を所定湿度
に調整し得るものと、加湿器と除湿器とを組合わせたも
ののいずれの使用も可能である。しかし、装置の大型
化、設備コストの増加を避けるため、本実施例では、湿
度調整ユニット14として加湿器を採用し、これを天井
付近に設置して水蒸気を散布し、湿度が設定値を越えた
ときには開閉可能な冷気取入れ口13を開いて乾いた冷
気を取入れ除湿するようにしている。また、90%以上
の湿度を必要とする場合には、氷と水を入れた蒸発皿を
貯蔵庫5内に設置するようにしている。尚、貯蔵庫5内
の湿度は湿度センサや湿度計によって測定され、常時モ
ニターされている。また、図示していないが、貯蔵庫5
内に脱臭、消臭装置を設けることも好ましい。
【0022】以上のように構成された生鮮食品用冷蔵倉
庫は次のようにして使用される。まず、冷却ユニット3
を起動して冷気庫2と貯蔵庫5との間の空間4に冷気を
供給して、この空間4を所定温度まで即ち貯蔵に適した
温度まで冷却する。このとき、全ての貯蔵庫5,…,5
は閉じられ冷気庫2と貯蔵庫5との間の空間4にのみ冷
気が供給される。一方、空間4の圧力が一定圧以上に達
すると、リリーフ弁12が開いて空間4の空気を外に排
出する。そして、空間4内が所定温度に達したとき、切
替手段9を操作して1つの貯蔵庫5へ冷気供給を切り替
える。そして、貯蔵庫5内の空気を排気管11とリリー
フ弁12を通して排気しながら貯蔵庫5内を冷気で満た
す。また、貯蔵庫5内が所望の温度になったところで、
この貯蔵庫5への冷気供給を停止する。その後、順次貯
蔵庫5,…,5内に冷却を供給して各貯蔵庫5,…,5
内を所定温度に冷却する。そして、全ての貯蔵庫5,
…,5が所定温度に達したとき、再び冷気庫2と貯蔵庫
5との間の空間4へ空気を供給するように切替手段9を
操作して冷却ユニット3の接続を切り替え、この空間4
内での温度変化があった場合に冷気を流して冷却する。
【0023】また、各貯蔵庫5,…,5内では、必要に
応じて湿度調整ユニット14により貯蔵する生鮮食品に
適切な湿度を得てこれを維持させる。所望の貯蔵条件が
整ったところで各貯蔵庫5に生鮮食品を搬入し、前述の
冷却操作を繰返して各貯蔵庫5,…,5内を各々貯蔵す
る生鮮食品に応じた貯蔵条件に再び整える。その後は、
空間4内の温度変化に応じて、空間4だけを冷却し貯蔵
庫5,…,5内を一定条件に維持する。室内は常に低温
で、かつ所望の湿度に保たれるため鮮度を失うことなく
長期の冷蔵を行うことができる。例えば、湿度を必要と
せずむしろ乾燥状態が好ましいカボチャやさつまいもを
貯蔵する貯蔵庫では加湿せずに乾いた冷気を充満させた
状態のまま低温度を維持し、高湿度を必要とする白菜な
どの野菜を貯蔵する貯蔵庫は冷気を取入れて所定温度に
冷却した後に湿度調整ユニット14による加湿で所定の
高湿度を得るか、あるいは湿度調整ユニット14による
加湿を十分にした後、冷気を取り入れ所定温度に冷却ま
たは4℃になるまで湿度を同時に行っても良い。
【0024】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、上述の実施例では冷気庫2と貯蔵庫5とを
別々の断熱材パネルで建造しているがこれに特に限定さ
れるものではなく、例えば図5に示すように、内部に密
閉空間を設けた二重壁から成る断熱材のパネル20によ
って冷気庫と貯蔵庫とを同時に建造するようにしても良
い。この場合、断熱材パネル20の内壁と外壁とは断熱
材のスペーサ21によって連結され一定の空間4を確保
して1枚のパネルを構成している。また、各パネル20
の空間4には冷気供給ダクト8,8が設置されている。
そして、この二重壁のパネル20によって構築された貯
蔵設備1の内部を断熱材から成る間仕切り22で適宜容
積の複数の空間4,…,4に仕切ることによって複数の
貯蔵庫5,…,5が構成される。この場合、冷気庫2と
貯蔵庫5の出し入れ口は同様の二重壁の断熱材のパネル
あるいは一重壁の断熱材のパネルによって構成され、冷
気庫2と貯蔵庫5とを一気に開閉するように設けられ
る。この場合、冷気庫2と貯蔵庫5とが同時に建設でき
るので、建築コスト・期間を大幅に低減できる。
【0025】更に、貯蔵庫は冷気庫2内に固定設置され
る必要はなく冷気庫2から出し入れし得るような構造の
ものでも良い。例えば、図6に示すように、断熱材によ
って構成された箱あるいはコンテナなどの可動貯蔵庫2
5を冷気庫2内に積み上げあるいは収容し、冷気庫2と
の間に空間4を設けるようにすれば良い。この場合、冷
気庫2の床2cには大型の可動貯蔵庫25の出し入れを
容易にするため、ローラ26を設けることが好ましい。
また、可動貯蔵庫25には冷気庫2と共に据付けられて
いる冷却ユニット3と容易に連結されて冷気を導入し得
るようにする冷気導入手段27が設けられている。例え
ば、可動貯蔵庫25側にワンタッチジョイント(quick
disconnect coupling )を備える冷気導入ダクトと排気
ダクトとを備え、冷却ユニット3の冷気供給ダクト8及
び排気手段10の排気管11と接続可能とした冷気導入
手段27を構成し、可動貯蔵庫25を冷気庫2内に収納
するのと同時に排気手段10及び冷却ユニット3に連結
して必要に応じて冷気を取入れるようにすることができ
る。また、簡単な構造としては、図6に示すように、開
閉可能なダクト導入用の穴によって冷気導入手段27を
構成し、冷気庫2内に収容するときにはふたを開けて冷
気供給ダクト8及び排気管11を貫通させるようにるこ
とも可能である。冷気導入管には連結するだけで開閉す
る弁のようなものを設けると好ましい。この場合、貯蔵
庫そのものを流通過程に乗せることができ、コンテナ輸
送中継基地などとして利用することができる。
【0026】また、本実施例は産業用冷蔵倉庫のような
大型冷蔵装置に応用した場合について説明しているが、
特にこれに限定されるものではなく、それよりもはるか
に小型の冷蔵装置例えば業務用ないし家庭用の電気冷蔵
庫に適用することも可能である。例えば、図7に示すよ
うに、断熱構造の冷蔵庫筐体(冷気庫2に相当する)3
2内に断熱構造の互いに独立した複数の貯蔵庫35を配
置し、冷蔵庫筐体32と貯蔵庫35との間に冷気を流す
空間34を形成するようにしている。換言すれば、開閉
可能な断熱構造の扉32eを有する冷蔵庫筐体32の内
側に更に開閉可能な断熱構造の扉35eを有する複数の
貯蔵庫35,35をそれらの間に冷気を流すに十分な空
間34を設けて形成し、それぞれの貯蔵庫35,35お
よび空間34に独立して冷気を順次供給し得る冷却ユニ
ット33を備えている。冷蔵庫筐体32の外部に設置し
た冷却ユニット33から供給される冷気は、切替え手段
39を介して冷気供給ダクト38によって空間34内若
しくはいずれかの貯蔵庫35,35内に導入される。貯
蔵庫35内には必要に応じて該庫内を所定の湿度に保つ
湿度調節ユニット(図示省略)が設けられている。この
場合の湿度調節ユニットは、加湿手段と貯蔵庫35の周
りの空間34から冷気を取入れる手段(図示省略)とに
よって構成され、加湿手段によって加湿した庫内雰囲気
を空間34を流れる乾燥した冷気の取入れによって調節
し得るように設けられている。冷気取入れ手段として
は、一般に冷蔵庫用ダンパなどと呼ばれる、冷気取入れ
口とこの取入れ口を開閉する断熱構造の扉及び該扉を開
閉動作させるアクチュエータによって構成されたもので
ある。この冷蔵庫における冷却及び湿度調整方法につい
ては図1−図4に示す冷蔵倉庫と原理的には同じである
のでその説明を省略する。
【0027】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の生鮮食品用冷蔵装置は、断熱構造の冷気庫とこの冷気
庫内に収容され実質的に密閉される断熱構造の複数の貯
蔵庫とでこれらの間に冷気を流す空間を設けた二重庫を
構成する一方、冷気庫と貯蔵庫との間の空間及び各貯蔵
庫内の実質的に独立した空間に選択的に冷気を供給する
冷却ユニットを装備し、かつ冷却ユニットは冷気庫と貯
蔵庫との間の空間と各貯蔵庫内を1つの空間ごとに順次
冷却し、全ての空間が冷却された状態では冷気庫と貯蔵
庫との間の空間だけを温度制御するようにしたので、少
なくとも1つの貯蔵庫内を冷却するに充分な冷却能力を
有する比較的小規模の冷却ユニットによって多数の貯蔵
庫を貯蔵に適した温度に維持することができる。即ち、
小さな冷却ユニットで大容積の貯蔵庫を冷却することが
でき、冷却ユニットに場所を取ることがないし、設備コ
ストも安価にできる。
【0028】また、本発明において、冷気庫と貯蔵庫と
を少なくとも2枚の断熱材の壁の間に冷気が流れる空間
を形成して成る断熱パネル材によって組立て、かつその
内側を断熱材のパネルで複数の貯蔵庫に仕切る場合、冷
気庫と貯蔵庫とが同時に建造でき、設備コストを大幅に
下げることができる。
【0029】また、本発明の冷蔵装置は、庫内が冷却さ
れた後に密閉される貯蔵庫をその周囲の冷気庫との間の
狭い僅かな空間を一定温度に保つように冷却することに
よって貯蔵庫内を所定の低温に維持することができるの
で、稼動中に消費するエネルギー量が少なく、ランニン
グコストを極めて安価にできる。即ち、貯蔵設備の全容
量の一部分だけを冷却することで貯蔵設備全体を常に一
定温度に保つことができるので、省エネルギーが達成で
きる。
【0030】更に、貯蔵庫内に湿度調整ユニットを設け
た場合、貯蔵庫毎に密閉された冷気を所定湿度に調整す
ることができるので、貯蔵しようとする生鮮食品毎に適
した湿度条件を設定でき、各種生鮮食品を外気から遮断
した上で貯蔵に適した温度・湿度に保ち、長期間に亙っ
て鮮度を失うことなく貯蔵できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の産業用冷蔵倉庫の一実施例を平面的に
示す原理図である。
【図2】図1のII-II 線に沿って断面して示す原理図で
ある。
【図3】図2のIII-III 線に沿って倉庫の冷気庫と貯蔵
庫との関係を更に具体的に示す模式図である。
【図4】図1のIV-IV 線に沿って倉庫の冷気庫と貯蔵庫
との関係を更に具体的に示す模式図である。
【図5】本発明の他の実施例をIV-IV 線に沿って断面し
て示す模式図である。
【図6】本発明の更に他の実施例をIII-III 線に沿って
断面して示す模式図である。
【図7】本発明の冷蔵装置を業務用冷蔵庫に実施した例
を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 貯蔵施設 2 冷気庫 3 冷却ユニット 4 空間 5 貯蔵庫 14 湿度調節ユニット 25 可動貯蔵庫 32 冷気庫に相当する冷蔵庫筐体 33 冷蔵庫用冷却ユニット 35 貯蔵庫
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 22/00 A 8610−3H 23/19 J 9132−3H

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱構造の冷気庫とこの冷気庫内に収容
    され実質的に密閉される断熱構造の複数の貯蔵庫とでこ
    れらの間に冷気を流す空間を設けた二重庫を構成する一
    方、前記冷気庫と前記貯蔵庫との間の空間及び各貯蔵庫
    内の実質的に独立した空間に選択的に冷気を供給する冷
    却ユニットを装備し、かつ前記冷却ユニットは前記冷気
    庫と貯蔵庫との間の空間と各貯蔵庫内を1つの空間ごと
    に順次冷却し、全ての空間が冷却された状態では前記冷
    気庫と貯蔵庫との間の空間だけを温度制御することを特
    徴とする生鮮食品用冷蔵装置。
  2. 【請求項2】 前記冷気庫と前記貯蔵庫とは少なくとも
    2枚の断熱材の壁の間に冷気が流れる空間を形成して成
    る断熱パネル材によって組立てられかつその内側が断熱
    材のパネルで複数の貯蔵庫に仕切られていることを特徴
    とする請求項1記載の生鮮食品用冷蔵装置。
  3. 【請求項3】 前記貯蔵庫は断熱材によって形成された
    コンテナから成り、前記冷気庫内に出入れ可能としかつ
    冷却ユニットと個々に連結されて冷気を導入する手段を
    有することを特徴とする請求項1記載の生鮮食品用冷蔵
    装置。
  4. 【請求項4】 貯蔵庫の最大容積は冷気庫と貯蔵庫との
    間の空間の容積よりも小さいかほぼ等しいことを特徴と
    する請求項1記載の生鮮食品用冷蔵装置。
  5. 【請求項5】 前記貯蔵庫には庫内を貯蔵に適した湿度
    に調整する湿度調節ユニットを設けたことを特徴とする
    請求項1または3記載の生鮮食品用冷蔵装置。
  6. 【請求項6】 前記貯蔵庫内の空気を撹拌させる手段を
    有することを特徴とする請求項1記載の生鮮食品用冷蔵
    装置。
  7. 【請求項7】 前記貯蔵庫内には氷を収容していること
    を特徴とする請求項5記載の生鮮食品用冷蔵装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016145688A (ja) * 2015-02-09 2016-08-12 日本郵船株式会社 コンテナ
WO2022071859A1 (en) * 2020-10-02 2022-04-07 Envirotainer Engineering Ab Temperature-controlled transport container and a method for controlling conditions in such container

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