JPH06193187A - 天井吊り金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】安定した水平状態で梁に天井パネルを吊り下げ
固定することのできる天井吊り金具を提供することを目
的としている。 【構成】矩形に枠組された木桟材５１によって形成され
た天井パネル５を梁６に吊り下げ固定するための金具１
であって、梁６に係合する梁係合板２と、天井パネル５
に係合するとともに、この係合状態で上下方向に沿って
長孔３２を有するパネル係合板３と、梁係合板２に対し
て回動可能に連結される一方、パネル係合板３の長孔３
２と係合して、該パネル係合板３に対してスライド可能
に連結されるとともに、パネル係合板３との重合部分に
釘孔４５が形成されてなる連結板４とを具備したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、天井の施工に用いられ
る天井パネルを梁に吊り下げ固定するための金具に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】図４に示すように、従来の天井構造は、
梁ａ間に渡した吊り木受けｂと、天井板ｃが貼り付けら
れた野縁ｄとの間を、吊り木ｅで接続するとともに、間
仕切パネルｆに設けた廻縁ｇで天井板ｃの周縁を固定す
るようにして構成されていた。そして、天井板ｃおよび
野縁ｄの上に断熱材ｈを敷設していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の天
井構造の場合、間仕切パネルｆで仕切った部屋毎に、吊
り木受けｂ、天井板ｃ、野縁ｄ、吊り木ｅ、廻縁ｇおよ
び断熱材ｈの各施工を行わなければならず、施工工数が
多くなり、施工日数および施工費用が嵩むといった不都
合を生じることとなる。そこで、天井部分をパネル化し
て施工した後に間仕切パネルｆで仕切ることが提案され
ている。しかし、このように後工程で間仕切パネルｆを
設けるためには、天井パネルを安定した水平状態で梁ａ
に吊り下げ固定して天井全体を安定した水平状態に保た
なければならないといった不都合を生じる。

【０００４】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
で、安定した水平状態で梁に天井パネルを吊り下げ固定
することのできる天井吊り金具を提供することを目的と
している。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の天井吊り金具は、矩形に枠組された木桟材に
よって形成された天井パネルを梁に吊り下げ固定するた
めの金具であって、梁に係合する梁係合板と、天井パネ
ルに係合するとともに、この係合状態で上下方向に沿っ
て長孔を有するパネル係合板と、梁係合板に対して回動
可能に連結される一方、パネル係合板の長孔と係合し
て、該パネル係合板に対してスライド可能に連結される
とともに、パネル係合板との重合部分に釘孔が形成され
てなる連結板とを具備したものである。

【０００６】

【作用】本発明の天井吊り金具は、まず、梁に梁係合板
を係合させた後、該梁係合板に対して回動可能に連結さ
れた連結板を所定の方向に回動させる。そして、天井パ
ネルにパネル係合板を係合させた後、該パネル係合板を
上下にスライドさせて水平レベルを合わせる。ついで、
この状態で、連結板の釘孔から釘を打つと、パネル係合
板を貫通して天井パネルに釘が打ちつけられることとな
り、小屋梁に対して所定方向で所定の水平レベルに天井
パネルが吊り下げ固定される。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【０００８】図１は天井吊り金具１の全体構成の概略を
示し、図２は同天井吊り金具１の施工工程を示してい
る。

【０００９】すなわち、この天井吊り金具１は、天井パ
ネル５を梁６に吊り下げ固定するものであって、梁係合
板２と、パネル係合板３と、この両者を連結する連結板
４とを具備している。

【００１０】梁係合板２は、梁６のフランジ６１を上下
に挟持するように、断面略コ字状に形成されている。こ
のうち、梁係合板２の上面２１は、下面２２側に凸とな
るように折り曲げ形成れている。そして、梁係合板２
は、この上面２１と下面２２との間隙を押し広げるよう
にしてフランジ６１に噛ませることで、梁６に係合する
ようになされている。

【００１１】パネル係合板３は、天井パネル５の外周縁
部に位置する木桟材５１の内面、底面および外面に係合
するように折り曲げ形成されている。このうち、木桟材
５１の外面側に沿う基板面３１には、上下方向に沿って
長孔３２が形成されている。

【００１２】連結板４は、梁係合板２の下面２２に沿う
ようになされた上面４１と、パネル係合板３の基板面３
１に沿うようになされた側面４２とからなる断面逆Ｌ字
型に形成されている。このうち、連結板４の上面４１
は、梁係合板２の下面２２との間がリベット４３によっ
てカシメ止めされており、図３に示すように、梁係合板
２と連結板４とが互いに回動可能となされている。ま
た、連結板４の側面４２は、パネル係合板３の基板面３
１の長孔３２に係合するようにリベット４４がカシメ止
めされており、連結板４に対してパネル係合板３が上下
にスライド可能となされている。さらに、連結板４の側
面４２は、パネル係合板３の基板面３１との重合する位
置に釘孔４５が穿孔されている。すなわち、連結板４の
側面４２に対してパネル係合板３を上下にスライドさせ
て所定の水平レベルに位置決めした後、釘孔４５から釘
７を打ち込むことで、この釘７がパネル係合板３の基板
面３１を貫通して木桟材５１に固定されることとなる。

【００１３】次に、この天井吊り金具１の施工方法につ
いて説明する。

【００１４】まず、図２に示すように、梁６のフランジ
６１に梁係合板２を設け、ハンマー８などによって打ち
込むことで梁６と天井吊り金具１とを係合させる。

【００１５】ついで、天井吊り金具１のパネル係合板３
が、天井パネル５の木桟材５１に係合できるように、天
井吊り金具１の連結板４を所定の方向に回動させる（本
実施例では９０°回動）。

【００１６】そして、このパネル係合板３を、天井パネ
ル５の木桟材５１に係合させ、この係合状態で、天井パ
ネル３を所定の水平レベルに合わせる。

【００１７】その後、連結板４の釘孔４５から釘７を打
ち込み、パネル係合板３を貫通して天井パネル５の木桟
材５１に固定する。

【００１８】なお、パネル係合板３は、天井パネル５を
支持すると同時に、釘７の打ち込みによって貫通できる
程度の厚みでなければならず、このようなものとして
は、例えば、厚さ０．６ｍｍ程度に形成した亜鉛鉄板な
どが挙げられる。

【００１９】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、釘
打ちによる簡単な作業で、梁に対して所定方向で所定の
水平レベルに天井パネルを吊り下げ固定することがで
き、誰でも簡単に天井の施工を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】天井吊り金具の全体構成の概略を示す斜視図で
ある。

【図２】天井吊り金具の施工状態を示す各工程図であ
る。

【図３】天井吊り金具の梁係合板の動作を示す部分斜視
図である。

【図４】従来の天井構造を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 天井吊り金具 ２ 梁係合板 ３ パネル係合板 ４ 連結板 ４５ 釘孔 ５ 天井パネル ５１ 木桟材 ６ 梁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 矩形に枠組された木桟材によって形成さ
   れた天井パネルを梁に吊り下げ固定するための金具であ
   って、 梁に係合する梁係合板と、天井パネルに係合するととも
   に、この係合状態で上下方向に沿って長孔を有するパネ
   ル係合板と、梁係合板に対して回動可能に連結される一
   方、パネル係合板の長孔と係合して、該パネル係合板に
   対してスライド可能に連結されるとともに、パネル係合
   板との重合部分に釘孔が形成されてなる連結板とを具備
   したことを特徴とする天井吊り金具。