JPH06192766A - 金属基複合材料 - Google Patents
金属基複合材料Info
- Publication number
- JPH06192766A JPH06192766A JP35891692A JP35891692A JPH06192766A JP H06192766 A JPH06192766 A JP H06192766A JP 35891692 A JP35891692 A JP 35891692A JP 35891692 A JP35891692 A JP 35891692A JP H06192766 A JPH06192766 A JP H06192766A
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- Japan
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- composite material
- whiskers
- aluminum
- added
- potassium titanate
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- Pending
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- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩擦、耐摩耗特性が優れているとともに、
摺動の相手方の摩耗量も少なく、しかも加工性にも優
れ、安価に製造できる複合材料を得る。 【構成】 アルミニウム合金をマトリクス金属とし、そ
れにアルミナ短繊維を５％、チタン酸カリウムウイスカ
ーを５％、及びホウ酸アルミニウムウイスカーを１０％
添加して複合材料とする。耐摩耗性、摺動特性、加工性
のすべてにわたって向上する。
摺動の相手方の摩耗量も少なく、しかも加工性にも優
れ、安価に製造できる複合材料を得る。 【構成】 アルミニウム合金をマトリクス金属とし、そ
れにアルミナ短繊維を５％、チタン酸カリウムウイスカ
ーを５％、及びホウ酸アルミニウムウイスカーを１０％
添加して複合材料とする。耐摩耗性、摺動特性、加工性
のすべてにわたって向上する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム又はアルミ
ニウム合金をマトリクス金属とし、それに強化材を添加
して耐摩耗性や加工性などの機械的特性を向上させた複
合材料とその製造方法に関するものである。
ニウム合金をマトリクス金属とし、それに強化材を添加
して耐摩耗性や加工性などの機械的特性を向上させた複
合材料とその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】自動車、航空機、その他の産業分野にお
いて、アルミニウム又はアルミニウム合金に種々の強化
材を添加してその機械的特性を向上させる試みがなされ
ている。強化材としては繊維やウイスカーが用いられる
が、十分な補強効果を有し、安価に製造できる複合材料
として、ホウ酸アルミニウムウイスカーを強化材として
アルミニウム又はアルミニウム合金に添加した複合材料
が提案されている（特開平３−１３８３２６号公報参
照）。
いて、アルミニウム又はアルミニウム合金に種々の強化
材を添加してその機械的特性を向上させる試みがなされ
ている。強化材としては繊維やウイスカーが用いられる
が、十分な補強効果を有し、安価に製造できる複合材料
として、ホウ酸アルミニウムウイスカーを強化材として
アルミニウム又はアルミニウム合金に添加した複合材料
が提案されている（特開平３−１３８３２６号公報参
照）。
【０００３】また、この複合材料は耐摩擦、耐摩耗特性
も優れていることから、ロータリーコンプレッサのベー
ン部材やロータ部材などの摺動部材に適用することが提
案されている（特開平３−１９７６２８号公報参照）。
他の安価な強化材としてチタン酸カリウムウイスカーを
添加した複合材料も提案されている（特開平１−１１６
０３９号公報参照）。この複合材料では強度や加工性が
向上する。
も優れていることから、ロータリーコンプレッサのベー
ン部材やロータ部材などの摺動部材に適用することが提
案されている（特開平３−１９７６２８号公報参照）。
他の安価な強化材としてチタン酸カリウムウイスカーを
添加した複合材料も提案されている（特開平１−１１６
０３９号公報参照）。この複合材料では強度や加工性が
向上する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】複合材料に要求される
機械的特性は用途によって異なる。例えば、自動車エン
ジンのシリンダーライナなどの摺動部材として用いるの
に適する複合材料としての観点から、これまでに提案さ
れている複合材料をみると、例えばホウ酸アルミニウム
ウイスカーを強化材として添加した複合材料は補強効果
や耐摩擦、耐摩耗特性は優れているが、摺動の相手方に
対する攻撃性が高く、相手方の摩耗量が大きくなる欠点
を有する。一方、チタン酸カリウムウイスカーを強化材
として添加した複合材料では、強度が向上し、加工性も
向上するが、耐摩耗特性が不足する欠点がある。本発明
は、耐摩擦、耐摩耗特性が優れているとともに、摺動の
相手方の摩耗量も少なく、しかも加工性にも優れ、安価
に製造できる強化材添加複合材料を提供することを目的
とするものである。
機械的特性は用途によって異なる。例えば、自動車エン
ジンのシリンダーライナなどの摺動部材として用いるの
に適する複合材料としての観点から、これまでに提案さ
れている複合材料をみると、例えばホウ酸アルミニウム
ウイスカーを強化材として添加した複合材料は補強効果
や耐摩擦、耐摩耗特性は優れているが、摺動の相手方に
対する攻撃性が高く、相手方の摩耗量が大きくなる欠点
を有する。一方、チタン酸カリウムウイスカーを強化材
として添加した複合材料では、強度が向上し、加工性も
向上するが、耐摩耗特性が不足する欠点がある。本発明
は、耐摩擦、耐摩耗特性が優れているとともに、摺動の
相手方の摩耗量も少なく、しかも加工性にも優れ、安価
に製造できる強化材添加複合材料を提供することを目的
とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の複合材料は、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金をマトリクス金属と
し、強化材として短繊維、チタン酸カリウムウイスカー
及びホウ酸アルミニウムウイスカーを添加したものであ
る。好ましい態様では、強化材全体に対する各強化材の
体積％は、短繊維が５〜９０％、チタン酸カリウムウイ
スカーが５〜９０％、ホウ酸アルミニウムウイスカーが
５〜９０％である。また、複合材料全体に対する強化材
の合計の体積％は５〜５０％、好ましくは１０〜２５％
である。
ルミニウム又はアルミニウム合金をマトリクス金属と
し、強化材として短繊維、チタン酸カリウムウイスカー
及びホウ酸アルミニウムウイスカーを添加したものであ
る。好ましい態様では、強化材全体に対する各強化材の
体積％は、短繊維が５〜９０％、チタン酸カリウムウイ
スカーが５〜９０％、ホウ酸アルミニウムウイスカーが
５〜９０％である。また、複合材料全体に対する強化材
の合計の体積％は５〜５０％、好ましくは１０〜２５％
である。
【０００６】短繊維はアルミナ、ムライトなどである。
ホウ酸アルミニウムウイスカーは９Ａｌ2Ｏ3・２Ｂ2Ｏ3
又は２Ａｌ2Ｏ3・Ｂ2Ｏ3である。短繊維の平均繊維径は
０．１〜１０μｍ、好ましくは３μｍ程度、平均繊維長
は１０〜５００μｍ、好ましくは５０〜２００μｍであ
る。チタン酸カリウムウイスカー及びホウ酸アルミニウ
ムウイスカーの平均繊維径は０．０５〜５．０μｍ、好
ましくは０．５〜１．０μｍ、平均繊維長は２〜５０μ
ｍ、好ましくは１０〜３０μｍである。
ホウ酸アルミニウムウイスカーは９Ａｌ2Ｏ3・２Ｂ2Ｏ3
又は２Ａｌ2Ｏ3・Ｂ2Ｏ3である。短繊維の平均繊維径は
０．１〜１０μｍ、好ましくは３μｍ程度、平均繊維長
は１０〜５００μｍ、好ましくは５０〜２００μｍであ
る。チタン酸カリウムウイスカー及びホウ酸アルミニウ
ムウイスカーの平均繊維径は０．０５〜５．０μｍ、好
ましくは０．５〜１．０μｍ、平均繊維長は２〜５０μ
ｍ、好ましくは１０〜３０μｍである。
【０００７】本発明の複合材料を製造には、短繊維、チ
タン酸カリウムウイスカー及びホウ酸アルミニウムウイ
スカーを成分として繊維成型体を作り、これを金型に入
れ、アルミニウム又はアルミニウム合金の溶湯を加圧し
て浸透させる。その一例では、できあがる複合材料に対
して短繊維、チタン酸カリウムウイスカー及びホウ酸ア
ルミニウムウイスカーのそれぞれの体積％が上記の範囲
に入るように秤量して混合し、それに水を添加してスラ
リーを製造し、吸引成型によって繊維成型体（プリフォ
ーム）を形成する。それを１００〜２００℃で乾燥した
後、５００〜１０００℃で焼成する。焼成されたプリフ
ォームを金型に入れ、アルミニウム又はアルミニウム合
金の溶湯を金型に注ぎ込み、パンチで加圧して溶湯をプ
リフォームの隙間に浸透させる。このときの加圧は５０
〜１０００Ｋｇｆ／ｃｍ2であり、金型温度は２００〜
５００℃、溶湯温度は６５０〜９００℃が適当である。
タン酸カリウムウイスカー及びホウ酸アルミニウムウイ
スカーを成分として繊維成型体を作り、これを金型に入
れ、アルミニウム又はアルミニウム合金の溶湯を加圧し
て浸透させる。その一例では、できあがる複合材料に対
して短繊維、チタン酸カリウムウイスカー及びホウ酸ア
ルミニウムウイスカーのそれぞれの体積％が上記の範囲
に入るように秤量して混合し、それに水を添加してスラ
リーを製造し、吸引成型によって繊維成型体（プリフォ
ーム）を形成する。それを１００〜２００℃で乾燥した
後、５００〜１０００℃で焼成する。焼成されたプリフ
ォームを金型に入れ、アルミニウム又はアルミニウム合
金の溶湯を金型に注ぎ込み、パンチで加圧して溶湯をプ
リフォームの隙間に浸透させる。このときの加圧は５０
〜１０００Ｋｇｆ／ｃｍ2であり、金型温度は２００〜
５００℃、溶湯温度は６５０〜９００℃が適当である。
【０００８】
【実施例】マトリックス金属として用いるアルミニウム
合金（ＡＤＣ１２）、それにホウ酸アルミニウムウイス
カーを２０％添加した複合材料、チタン酸カリウムウイ
スカーを２０％添加した複合材料、アルミナ短繊維を５
％とホウ酸アルミニウムウイスカーを１５％添加した複
合材料をそれぞれ比較例とし、本実施例によりアルミナ
短繊維を５％、チタン酸カリウムウイスカーを５％及び
ホウ酸アルミニウムウイスカーを１０％添加した複合材
料とを、摩耗特性に関して比較した結果を図１に示す。
合金（ＡＤＣ１２）、それにホウ酸アルミニウムウイス
カーを２０％添加した複合材料、チタン酸カリウムウイ
スカーを２０％添加した複合材料、アルミナ短繊維を５
％とホウ酸アルミニウムウイスカーを１５％添加した複
合材料をそれぞれ比較例とし、本実施例によりアルミナ
短繊維を５％、チタン酸カリウムウイスカーを５％及び
ホウ酸アルミニウムウイスカーを１０％添加した複合材
料とを、摩耗特性に関して比較した結果を図１に示す。
【０００９】図１の結果から、アルミニウム合金は耐摩
耗性が十分でない。ホウ酸アルミニウムウイスカーを２
０％添加したものは、耐摩耗性が向上しているが、相手
材の摩耗量が大きい。チタン酸カリウムウイスカーを２
０％添加したものは相手材の摩耗が小さい点では優れて
いるが、耐摩耗性が小さい。アルミナ短繊維を５％とホ
ウ酸アルミニウムウイスカーを１５％添加したものは、
耐摩耗性は優れているが、相手材の摩耗量が大きくな
る。これらの比較例に比べて、本実施例の複合材料は、
耐摩耗性も優れ、相手材の摩耗量も小さく、摩耗特性が
最も優れている。
耗性が十分でない。ホウ酸アルミニウムウイスカーを２
０％添加したものは、耐摩耗性が向上しているが、相手
材の摩耗量が大きい。チタン酸カリウムウイスカーを２
０％添加したものは相手材の摩耗が小さい点では優れて
いるが、耐摩耗性が小さい。アルミナ短繊維を５％とホ
ウ酸アルミニウムウイスカーを１５％添加したものは、
耐摩耗性は優れているが、相手材の摩耗量が大きくな
る。これらの比較例に比べて、本実施例の複合材料は、
耐摩耗性も優れ、相手材の摩耗量も小さく、摩耗特性が
最も優れている。
【００１０】本実施例の強化添加材組成でプリフォーム
を作成したものと、その強化添加材組成から短繊維を除
いてプリフォームを作成したものとで、プリフォームの
保形性を比較した。両者のプリフォームの全複合材料に
対する体積％は同じになるようにした。鋳造時の割れ圧
力を比較すると、短繊維がない場合には鋳造圧力約６０
０Ｋｇｆ／ｃｍ2であるのに対し、本実施例によりアル
ミナ短繊維５％を添加すると、約１０００Ｋｇｆ／ｃｍ
2に向上した。これにより短繊維の添加はプリフォーム
の保形性を向上させる上で有効であり、ハンドリング時
や鋳造時にプリフォームが割れるのを防ぐ効果がある。
を作成したものと、その強化添加材組成から短繊維を除
いてプリフォームを作成したものとで、プリフォームの
保形性を比較した。両者のプリフォームの全複合材料に
対する体積％は同じになるようにした。鋳造時の割れ圧
力を比較すると、短繊維がない場合には鋳造圧力約６０
０Ｋｇｆ／ｃｍ2であるのに対し、本実施例によりアル
ミナ短繊維５％を添加すると、約１０００Ｋｇｆ／ｃｍ
2に向上した。これにより短繊維の添加はプリフォーム
の保形性を向上させる上で有効であり、ハンドリング時
や鋳造時にプリフォームが割れるのを防ぐ効果がある。
【００１１】加工性について検討するために、本実施例
の組成の複合材料と、アルミナ短繊維５％とホウ酸アル
ミニウムウイスカー１５％とを添加した複合材料とを作
成し、超工具を用いて切削試験を行なった。工具寿命は
本実施例では比較例に比べて２２％長寿命化を図ること
ができた。これにより、加工性の向上も確認できた。他
の組成のものとして、アルミナ短繊維、チタン酸カリウ
ムウイスカー及びホウ酸アルミニウムウイスカーを５：
１０：５（％）で添加した複合材料や、５：５：１０
（％）で添加した複合材料を作成したところ、実施例の
１０：５：５（％）のものと同等の摩耗特性、保形性及
び加工性を得ることができた。
の組成の複合材料と、アルミナ短繊維５％とホウ酸アル
ミニウムウイスカー１５％とを添加した複合材料とを作
成し、超工具を用いて切削試験を行なった。工具寿命は
本実施例では比較例に比べて２２％長寿命化を図ること
ができた。これにより、加工性の向上も確認できた。他
の組成のものとして、アルミナ短繊維、チタン酸カリウ
ムウイスカー及びホウ酸アルミニウムウイスカーを５：
１０：５（％）で添加した複合材料や、５：５：１０
（％）で添加した複合材料を作成したところ、実施例の
１０：５：５（％）のものと同等の摩耗特性、保形性及
び加工性を得ることができた。
【００１２】
【発明の効果】本発明ではアルミニウム又はアルミニウ
ム合金をマトリクス金属とし、それに強化材として短繊
維、チタン酸カリウムウイスカー及びホウ酸アルミニウ
ムウイスカをともに添加したことによって、ハンドリン
グ時や鋳造時のプリフォームの保形が向上し、複合材料
の強度や剛性も向上し、加工性や摺動特性も向上し、更
に耐摩耗性や固さなどの特性も向上した複合材料を実現
することができる。このような機械的特性をもつ複合材
料は、例えば自動車エンジンのシリンダーライナのよう
な摺動部材に適用するのに好都合である。
ム合金をマトリクス金属とし、それに強化材として短繊
維、チタン酸カリウムウイスカー及びホウ酸アルミニウ
ムウイスカをともに添加したことによって、ハンドリン
グ時や鋳造時のプリフォームの保形が向上し、複合材料
の強度や剛性も向上し、加工性や摺動特性も向上し、更
に耐摩耗性や固さなどの特性も向上した複合材料を実現
することができる。このような機械的特性をもつ複合材
料は、例えば自動車エンジンのシリンダーライナのよう
な摺動部材に適用するのに好都合である。
【図１】一実施例と比較例との摩耗特性を比較する概略
図である。
図である。
Claims (2)
- 【請求項１】 アルミニウム又はアルミニウム合金をマ
トリクス金属とし、強化材として短繊維、チタン酸カリ
ウムウイスカー及びホウ酸アルミニウムウイスカーを添
加したことを特徴とする金属基複合材料。 - 【請求項２】 強化材全体に対する各強化材の体積％
は、短繊維が５〜９０％、チタン酸カリウムウイスカー
が５〜９０％、ホウ酸アルミニウムウイスカーが５〜９
０％である請求項１に記載の金属基複合材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35891692A JPH06192766A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 金属基複合材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35891692A JPH06192766A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 金属基複合材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06192766A true JPH06192766A (ja) | 1994-07-12 |
Family
ID=18461780
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35891692A Pending JPH06192766A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 金属基複合材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06192766A (ja) |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP35891692A patent/JPH06192766A/ja active Pending
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