JPH0618949A - セリウム‐ドープされた光学デバイス - Google Patents

セリウム‐ドープされた光学デバイス

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JPH0618949A
JPH0618949A JP5050167A JP5016793A JPH0618949A JP H0618949 A JPH0618949 A JP H0618949A JP 5050167 A JP5050167 A JP 5050167A JP 5016793 A JP5016793 A JP 5016793A JP H0618949 A JPH0618949 A JP H0618949A
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ktiopo
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JP5050167A
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English (en)
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Peter F Bordui
フランク ボルデユイ ペーター
Richard G Norwood
グレゴリー ノアウツド リチヤード
Ronald Blachman
ブラツクマン ロナルド
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KURISUTARU TECHNOL Inc
Crystal Technology Inc
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KURISUTARU TECHNOL Inc
Crystal Technology Inc
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/355Non-linear optics characterised by the materials used
    • G02F1/3551Crystals
    • G02F1/3553Crystals having the formula MTiOYO4, where M=K, Rb, TI, NH4 or Cs and Y=P or As, e.g. KTP

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  • Lasers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リン酸カリウムチタニル(KTP)の光学的
透過性を全体にわたり、また可視および近UVスペクト
ル領域の波長を有する放射線に対して改善する。また、
可視および近UV放射応用に対する光学要素としてKT
P結晶を使用するレーザーおよび他の光学デバイスの全
体にわたる光学的周波数変換の効率を大きくする。また
結晶加熱を減じ、光学要素としてKTP結晶を使用する
レーザーおよび他の光学デバイスのレーザーにより生ず
る結晶損傷のしきいを大きくする。 【構成】 式KTiOPO4 により表され、またセリウ
ムによりドープされているリン酸カリウムチタニル(K
TP)の単結晶を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的に、リン酸カリウ
ムチタニル(KTiOPO4 、以下KTPと呼ぶ)に関
する。詳細には本発明は、光学的透過性を改善するため
セリウムでドープされたKTPおよび光学要素としてセ
リウム‐ドープされたKTP結晶を利用する光学デバイ
スに関する。
【0002】
【従来の技術】KTPは式MTiOX4 を有する化合物
の族に属する非線形の光学材料であり、ここでMはK、
Rb、Tl、NH4 またはCs(部分)であってよく、
またXはPまたはAsであってよい。単結晶形態で、K
TPはレーザー放射の変調および周波数変換のための広
い応用範囲で有用であることが示されてきた。KTP
は、1μmの放射線を放射するNdレーザーのような基
本周波数を有するレーザーから種々の周波数の放射線を
得るのにレーザーシステムに対する“ダブラー”として
特に有用であることが示されてきた。これは米国特許第
3949323 号明細書に記載されている。
【0003】KTPは、材料が独特の特性の組み合わせ
を有するので、このようなレーザーシステムにおいて価
値がある。特性は大きい温度帯域幅、比較的良好な熱的
特性、フェーズマッチ可能である大きい非線形光学係
数、広い受け入れ角度および大きい光学的損傷への比較
的良好な耐性を含んでいる。KTPは、可視の長い波長
および近赤外(IR)および中間IRスペクトル領域の
波長を有する放射線に対して高い光学的透過性(低い光
学的吸収性)を有する。このような低い周波数の放射線
に対して、KTPは著しく透過性である。KTPがレー
ザーまたは他の光学デバイスに対するダブラーまたは変
調器として優れた作動特性を有することを許すのはこの
特性である。KTPの基本特性および応用は1989年
4月の「Journal of Optical Society of America B 」
第6巻、第4号、第622〜633頁のJohn D.Bierlei
n およびHermann Vanherzeele の論文「リン酸カリウム
チタニル:特性および新しい応用」に記載されている。
【0004】しかし、可視および近紫外(UV)スペク
トル領域の波長を有する放射線に対するKTPの光学的
透過性は実質的に減ぜられていることが見い出されてき
た。さらに、このような減少はUVカットオフの開始か
らかなり離れた放射線波長において生起する。この特性
はレーザーまたは他の光学応用での光学要素としてのK
TPの使用を制限する。たとえば可視および近UV放射
応用に対するKTP結晶を使用するレーザーは減ぜられ
た光学的周波数変換効率を経験する。さらにこのような
応用では、KTP結晶を使用するレーザーは過剰な結晶
加熱を受け、またレーザーにより生ずる結晶損傷に関し
て減ぜられたしきいを有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従ってKTPの光学的
透過性を全体にわたり、また可視および近UVスペクト
ル領域の波長を有する放射線に対して改善する必要があ
る。また可視および近UV放射応用に対する光学要素と
してKTP結晶を使用するレーザーおよび他の光学デバ
イスの全体にわたる光学的周波数変換の効率を大きくす
る必要がある。また、結晶加熱を減じ、また光学要素と
してKTP結晶を使用するレーザーおよび他の光学デバ
イスのレーザーにより生ずる結晶損傷のしきいを大きく
する必要がある。
【0006】簡単に言うと本発明の課題は、ドーパント
としてセリウムを含んでいる単結晶KTPを提供するこ
とにある。セリウム‐ドープされたKTP結晶は高めら
れた光学的透過性を有し得る。さらに、セリウムの量は
近似的に5ppmであってよい。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電磁放射源
と、これにより発生される放射線を指向させるための手
段と、指向手段からの入射放射線を受け、また入射放射
線の周波数と異なる少なくとも1つの周波数を有する電
磁放射線を放射するセリウム‐ドープされた結晶とを含
んでいる光学的周波数変換器を提供する。変換器はさら
に、結晶により放射される放射線をコリメートするため
の手段と、結晶により放射される放射線を受け、また予
め定められた周波数を有する放射線のみの通過を許すフ
ィルタとを含んでいる。
【0008】本発明は、電磁放射源と、これにより発生
される放射線を指向させるための手段と、指向手段から
の入射放射線を受け、また予め定められた偏光の放射線
を放射するセリウム‐ドープされたKTP結晶と、複屈
折を変えるべく結晶に電界を与えるための手段とを有
し、それにより結晶により放射される放射線の偏光が変
えられる電気‐光学変調器を提供する。この変調器は、
電界を与えるための手段により変えられている偏光を有
する結晶により放射された放射線のみの通過を許す偏光
子をも含んでいる。
【0009】本発明はさらに、セリウムで結晶をドープ
することによりKTP結晶の光学的透過性を高める方法
を提供する。セリウム‐ドーピングはセリウム酸化物お
よびKTPの溶液の混合物を調製する過程と、徐々に冷
却する融剤成長法または水熱プロセスを使用して前記混
合物からKTP結晶を成長させる過程とにより行われ、
これにより成長したKTP結晶はセリウムでドープされ
る。KTP溶液はK64 13の有効組成を有する液体
のなかに溶解されたKTPを含んでいてよい。混合物は
少なくとも1モル%濃度のセリウム酸化物を有していて
よい。さらにセリウムの濃度は近似的に5ppmであっ
てよい。
【0010】本発明はさらに、KTP溶液およびCeO
2 の混合物を調製し、その融成物を生成するべく前記混
合物を加熱し、前記融成物の温度を徐々に減じ、それに
より前記融成物からセリウム‐ドープされたKTPの結
晶を自発的に結晶させることにより、溶液からセリウム
‐ドープされたKTPの結晶を成長させる方法を提供す
る。KTP溶液はK6 4 13の有効組成を有する液体
のなかに溶解されたKTPを含んでいてよい。混合物は
少なくとも1モル%濃度のCeO2 を有してよい。
【0011】加えて、本発明は、式MTiOXO4 の組
成を有し、ここでMはK、Rb、Tl、NH4 、および
Csから成る群から選択されており、またXはPおよび
Asから成る群から選択されており、またセリウムでド
ープされている単結晶を提供する。本発明はさらに、式
MTiOXO4 の組成を有し、ここでMはK、Rb、T
l、NH4 、およびCsから成る群から選択されてお
り、またXはPおよびAsから成る群から選択されてい
る結晶の光学的透過性を高めるための方法であって、セ
リウムで結晶をドープする過程を含んでいる方法を提供
する。
【0012】有利にはセリウム‐ドープされたKTP
は、特に可視および近UVスペクトル領域内の波長を有
する放射線に対するKTPの光学的透過性を有意義に高
める。さらに、光学要素としてセリウム‐ドープされた
KTP結晶を利用するレーザーおよび他の光学デバイス
は減ぜられた結晶加熱およびレーザーにより生ずる損傷
に対する大きくされたしきいを有する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一層良好な理解のために典型
的な実施例および添付図面により本発明を一層詳細に説
明する。
【0014】図1はKTPの光学的透過性とKTPによ
り透過される放射線の波長との関係を示すグラフであ
る。図示されているように、近似的に550nm以上の
波長(すなわち可視および近および中間IRスペクトル
領域の長い波長)を有する放射に対して、KTPは高い
光学的透過性(近似的に99%以上)を有し、また著し
く透明である。しかし、近似的に550nm以下の波長
(すなわち可視および近UVスペクトル領域の波長)を
有する放射線に対して、KTPの光学的透過性はかなり
減ぜられている。さらに光学的透過性の減少は(近似的
に350nmの)UVカットオフからかなり離れた可視
光波長(近似的に550nm)で生起する。こうして、
可視および近UV放射応用に対しては、KTPは著しく
透明ではなく、また光学デバイスに対する光学要素とし
て有用性に乏しい。
【0015】この制限的な特性を克服するべく、減ぜら
れた光学的透過性を補償する機構が光学要素してKTP
結晶を使用する光学デバイスに対して開発されなければ
ならず、もしくはKTP結晶が光学的透過性を改善する
べく変えられなければならない。KTPのいくつかの特
性を変更かつ強化するために元素または他の添加物でK
TP結晶をドープすることは知られている。たとえばガ
リウムでKTP結晶をドープすることによりKTPの電
気伝導性が有意義に減ぜられる。同様の結果がアルミニ
ウムでKTP結晶をドープすることによっても得られ
る。
【0016】図2および図3はいずれも、ドープされて
いないKTP結晶および本発明のセリウム‐ドープされ
たKTP結晶の光学的透過性と、ドープされていないK
TP結晶およびセリウム‐ドープされたKTP結晶によ
り透過される放射線の波長との関係を組み合わせて示す
グラフである。図面に示されているように、セリウムで
KTP結晶をドープすることにより、KTP結晶の全体
的な光学的透過性が改善されることが発見された。さら
に、セリウム‐ドーピングにより可視および近UVスペ
クトル領域内の波長を有する放射線に対するKTP結晶
の光学的透過性が改善される。たとえば、ドープされて
いないKTP結晶は580nmの可視波長での放射線に
対して著しく透明(近似的に97.5%の光学的透過
性)であり、同一の放射線に対してセリウム‐ドープさ
れたKTP結晶は近似的に98.5%の大きな光学的透
過性を有する。さらに、ドープされていないKTP結晶
は420nmの可視波長での放射線に対してかなり減ぜ
られた光学的透過性(近似的に93%)を有する。対照
的に、セリウム‐ドープされたKTP結晶は同一の波長
に対して比較的高い光学的透過性(近似的に96.5
%)を有する。実際図面から明らかなように、セリウム
‐ドープされたKTP結晶は(近似的に600nmから
420nmまでの)全可視スペクトル領域を通じての放
射線に対して比較的高い光学的透過性を維持する。
【0017】さらに、セリウム‐ドープされたKTP結
晶に対する光学的透過性の減少は近似的に420nmの
可視光波長において生起する。これは近似的に530n
mで開始するドープされていないKTP結晶の減少特性
と強く対照的である。特記すべきこととして、セリウム
‐ドープされたKTP結晶は、420nmよりも短い波
長を有する放射線に対して、かなり減ぜられてはいるけ
れども、ドープされていないKTP結晶より高い光学的
透過性を呈する。
【0018】本発明のセリウム‐ドープされたKTP結
晶は、水熱プロセス(たとえば高圧の水性溶液成長を含
む)、融剤成長法などのようなドープされていないKT
P結晶を製造するために使用されるプロセスと同一また
は周知のプロセスのいずれによっても製造され得る。下
記の融剤成長法は代表的であり、また本発明のセリウム
‐ドープされたKTP結晶を製造するのに使用される。
一般に本方法では、セリウム‐ドープされたKTP結晶
は、最初に測定された量のセリウム酸化物(CeO2 )
をKTP溶液に加えることにより製造された。KTP溶
液はたとえばKTP/K6 4 13溶液(またはK6
4 13融剤)であってよく、ここでKTPは有効な組成
式K6 4 13を有する液体のなかに溶解されている。
溶液は混合され、すべての固体が溶液中にある温度に加
熱され、また次いでかなり低い温度に日の単位の時間に
わたり徐々に冷却された。セリウム‐ドープされたKT
P結晶が続いて回収された。
【0019】一層詳細には、826gの粉末KH2 PO
4 、220gの粉末TiO2 、568gの粉末K2 HP
4 、9.8gの粉末CeO2 の混合物が1時間にわた
りボールミルされた。粉末混合物は次いでマッフル炉の
なかに置かれた127mm直径、64.5mm高さの円
筒状の2つの白金るつぼのなかに注がれた。炉の内部温
度は1050℃であった。24時間後に、両るつぼがマ
ッフル炉から取り出され、またるつぼ内の液体が他のる
つぼのなかに注がれた。液体は次いでマッフル炉に戻さ
れた。
【0020】1時間後に、回転可能な軸の端部に取り付
けられた中空白金攪拌パドルが液体のなかに導入され
た。パドルは液体のなかで20時間にわたり4時間ごと
に方向を反転して72rpmで回転され、その間に温度
は1000℃に維持された。パドルは毎時4立方フィー
トのレートでパドルの中心を通じて窒素ガスを流すこと
により5℃抑制された。炉温度が次いで4時間の周期に
わたり968℃に下げられた。炉の温度は4℃/日のレ
ートで連続的に減ずるべく設定された。48時間後に、
温度減少レートは2℃/日に変更された。
【0021】20日後に、パドルは9cm引き抜かれ、
また炉温度は36時間の周期にわたり30℃に下げられ
た。自発的に核生成した多数のセリウム‐ドープされた
KTP結晶がパドルおよびるつぼから回収され、その最
大のものは約1.5×3.0×5.0cm3 であった。
さらに、セリウム‐ドープされたKTP結晶は標準的な
ドープされていないKTP結晶よりも着色が少なかっ
た。
【0022】セリウム酸化物の1および2モル%のドー
ピング濃度が上記の方法で利用され、またセリウム‐ド
ープされたKTP結晶に関する図2および図3のデータ
がセリウム酸化物の2モル%のドーピング濃度を使用し
て製造されたこのような結晶から導かれた。セリウム酸
化物の1モル%のドーピング濃度を使用して製造された
セリウム‐ドープされたKTP結晶中のセリウムの量
は、半定量的スパーク源マススペクトロメトリを使用し
て、近似的に5ppmであることが見い出された。セリ
ウム酸化物の2モル%のドーピング濃度を使用して製造
されたセリウム‐ドープされたKTP結晶中のセリウム
の量も近似的に5ppmであることが見い出された。用
語“ppm”は、特記しないかぎり、重量ppmであ
る。セリウム酸化物のドーピング濃度の増大と共にセリ
ウム量が増大することが予期されるであろうが、2モル
%のドーピング濃度を使用してのセリウム量は標準的誤
差範囲内にある。比較として、ドープされていないKT
P結晶中の不純物としてのセリウムの量は0.5ppm
以下であることが見い出された。
【0023】本発明のセリウム‐ドープされたKTP結
晶はセリウム以外の不可避の不純物または汚染物を含み
得る。
【0024】図4は、第2調波の放射を発生するべく本
発明のセリウム‐ドープされたKTP結晶を利用する光
学デバイス10の概要図である。光学デバイス10は本
発明のセリウム‐ドープされたKTP結晶12にこの結
晶を通る光路に沿って入射する第1の予め定められた波
長の偏光された光を発生するレーザーのような光源11
を含んでいる。結晶12は、そのz軸が光路に垂直であ
り、またそのx軸が第1の予め定められた角度θ1 であ
るように向けられており、また入射光の偏光面はz方向
から第2の予め定められた角度θ2 に向けられている。
また光学デバイス10は光源11からの光を結晶12の
なかに焦点を結ばせる予め定められた焦点距離を有する
第1のレンズ14と、結晶12から出る光をコリメート
する予め定められた焦点距離を有する第2のレンズ16
とを有する。また光学デバイスは、第2のレンズ16か
らのコリメートされた光を受け、第1の予め定められた
波長の光を遮断し、他方において第2の予め定められた
波長の光を通過させるフィルタ18を有する。
【0025】作動中、光源11は結晶12を通過する光
を発生する。通過時に結晶12から出る光は第1の予め
定められた波長の光および第2調波の光を含んでいる。
フィルタ18は、第2の予め定められた波長が入射光の
第2調波であるように構成されている。従って、フィル
タ18から出る光は入射光のz方向に垂直な偏光面を有
する第2調波の光である。臨界的および非臨界的な位相
マッチング条件はいくつかの光学的条件の選定により満
足されている。こうして、光学デバイス10は第2調波
の光を発生し得る。
【0026】図5は、放射線のビームの強さを変調する
べく本発明のセリウム‐ドープされたKTP結晶を利用
する光学デバイス30の概要図である。光学デバイス3
0は本発明のセリウム‐ドープされたKTP結晶32に
この結晶を通る光路に沿って入射する第1の予め定めら
れた波長の偏光された光を発生するレーザーのような光
源31を含んでいる。結晶32はx、yおよびz軸に垂
直な面を有する立方体としてカットされている。光の偏
光面はz方向から予め定められた角度θに向けられてお
り、また結晶32はそのx軸を光路に沿って向けられて
いる。また光学デバイス30は、z軸に垂直にカットさ
れた結晶32の2つの反対側の面に置かれており、また
予め定められた間隔dをおいて置かれている2つの電極
34、35を有する。また光学デバイスは、2つの電極
34、35の両端に電圧Vを与える電圧源37を有す
る。さらに光学デバイスは、結晶32から出る光を受け
る偏光子39を有する。
【0027】作動中、光源31は結晶32を通過する光
を発生する。通過時に、光のy成分は結晶32を通る光
の距離、すなわち光路に関係する定められた大きさだけ
z成分に関して遅らされる。いくつかの条件を満たすべ
く光路の長さを選定することにより、結晶32から出る
光は入射光に関して90°偏光され得る。偏光子39は
結晶32から出るこの光を遮断するべく設定されてい
る。しかし、電圧源37により光学デバイス30は、特
定の大きさの光が偏光子39を通過するのを許すべく、
結晶32の両端に(2つの電極34、35を介して)遅
延の大きさ、従ってまた出射光の偏光を変更する電圧V
を与え得る。こうして、光学デバイス30は光ビームの
強さを変調し得る。
【0028】ここに説明した実施例は単に本発明の原理
の例示である。種々の変更が本発明の範囲内で当業者に
より行われ得る。たとえば、セリウム酸化物の他のドー
ピング濃度が本発明のセリウム‐ドープされたKTP結
晶を製造するのに使用され得る。また種結晶が、特に成
長方法の一層良好な制御および一層大きい寸法の結晶を
得るべく、セリウム‐ドープされたKTP結晶を製造す
る成長方法に使用され得る。また、セリウム‐ドープさ
れたKTP結晶を製造する成長方法は、特定の熱場条件
が維持されることを保証するべく、特に成長を助成し、
また一層大きい寸法の結晶を得るべく、変更され得る。
【0029】さらに、本発明はKTPの類似物、たとえ
ば上記の式MTiOXO4 を有する材料または化合物の
セリウム‐ドープされた結晶を製造し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】KTPの光学的透過性とKTPにより透過され
る放射線の波長との関係を示すグラフ。
【図2】第1の波長範囲にわたり、ドープされていない
KTP結晶および本発明のセリウム‐ドープされたKT
P結晶の光学的透過性と、ドープされていないKTP結
晶およびセリウム‐ドープされたKTP結晶により透過
される放射線の波長との関係を組み合わせて示すグラ
フ。
【図3】第2の波長範囲にわたり、ドープされていない
KTP結晶および本発明のセリウム‐ドープされたKT
P結晶の光学的透過性と、ドープされていないKTP結
晶およびセリウム‐ドープされたKTP結晶により透過
される放射線の波長との関係を組み合わせて示すグラ
フ。
【図4】第2調波の放射線を発生するべく本発明のセリ
ウム‐ドープされたKTP結晶を利用する光学デバイス
の概要図。
【図5】放射線のビームの強さを変調するべく本発明の
セリウム‐ドープされたKTP結晶を利用する光学デバ
イスの概要図。
【符号の説明】
10 光学デバイス 11 光源 12 KTP結晶 14、16 レンズ 18 フィルタ 30 光学デバイス 31 光源 32 KTP結晶 34、35 電極 39 偏光子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチヤード グレゴリー ノアウツド アメリカ合衆国 95138 カリフオルニア サンホセ パインウエルコート 5621 (72)発明者 ロナルド ブラツクマン アメリカ合衆国 94086 カリフオルニア サニーヴエイル カークアヴニユー 590

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式KTiOPO4 により表され、またセ
    リウムによりドープされているリン酸カリウムチタニル
    の単結晶を含んでいることを特徴とする光学デバイス。
  2. 【請求項2】 セリウムの量が近似的に5ppmである
    ことを特徴とする請求項1記載の光学デバイス。
  3. 【請求項3】 高い光学的透過性を有することを特徴と
    する請求項1記載の光学デバイス。
  4. 【請求項4】 a)電磁放射源と、 b)放射源により発生される放射線を指向させるための
    手段と、 c)指向手段からの入射放射線を受け、また入射放射線
    の周波数と異なる少なくとも1つの周波数を有する電磁
    放射線を放射する結晶とを含んでおり、結晶が主として
    式KTiOPO4 により表され、またセリウムによりド
    ープされているリン酸カリウムチタニルから成っている ことを特徴とする光学的周波数変換器。
  5. 【請求項5】 a)結晶により放射される放射線をコリ
    メートするための手段と、 b)結晶により放射される放射線を受け、また予め定め
    られた周波数を有する放射線のみの通過を許すフィルタ
    とを含んでいる ことを特徴とする請求項4記載の変換器。
  6. 【請求項6】 結晶が高い光学的透過性を有することを
    特徴とする請求項4記載の変換器。
  7. 【請求項7】 a)電磁放射源と、 b)放射源により発生される放射線を指向させるための
    手段と、 c)指向手段からの入射放射線を受け、また予め定めら
    れた偏光の電磁放射線を放射する複屈折結晶とを含んで
    おり、結晶が主として式KTiOPO4 により表され、
    またセリウムによりドープされているリン酸カリウムチ
    タニルから成っており、 d)複屈折を変えるべく結晶に電界を与えるための手段
    を含んでおり、それにより結晶により放射される放射線
    の偏光が変えられる ことを特徴とする電気‐光学変調器。
  8. 【請求項8】 電界を与えるための手段により変えられ
    ている偏光を有する結晶により放射された放射線のみの
    通過を許す偏光子を含んでいることを特徴とする請求項
    7記載の変調器。
  9. 【請求項9】 結晶が高い光学的透過性を有することを
    特徴とする請求項7記載の変調器。
  10. 【請求項10】 ドーパントとしてセリウムを含んでい
    ることを特徴とするKTiOPO4 単結晶。
  11. 【請求項11】 KTiOPO4 が高められた光学的透
    過性を有することを特徴とする請求項10記載の単結
    晶。
  12. 【請求項12】 セリウムの濃度が近似的に5ppmで
    あることを特徴とする請求項10記載の単結晶。
  13. 【請求項13】 溶液からセリウム‐ドープされたKT
    iOPO4 の結晶を成長させるための方法において、 a)KTiOPO4 溶液およびCeO4 の混合物を調製
    する過程と、 b)前記混合物をその融成物を生成させるべく加熱する
    過程と、 c)前記融成物の温度を徐々に減じ、それにより前記融
    成物からセリウム‐ドープされたKTiOPO4 を自発
    的に結晶させる過程と を含んでいることを特徴とするKTiOPO4 の結晶成
    長方法。
  14. 【請求項14】 KTiOPO4 溶液がK6 4 13
    有効組成を有する液体のなかに溶解されたKTiOPO
    4 を含んでいることを特徴とする請求項13記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 前記混合物が少なくとも1モル%濃度
    のCeO4 を有することを特徴とする請求項13記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 セリウムで結晶をドープする過程を含
    んでいることを特徴とするKTiOPO4 結晶の光学的
    透過性を高める方法。
  17. 【請求項17】 ドーピング過程が、 a)セリウム酸化物およびKTiOPO4 の溶液の混合
    物を調製する過程と、 b)徐々に冷却する融剤成長法を使用して前記混合物か
    らKTiOPO4 結晶を成長させる過程とを含んでお
    り、結果として成長したKTiOPO4 結晶がセリウム
    酸化物でドープされる ことを特徴とする請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記混合物が少なくとも1モル%濃度
    のセリウム酸化物を有することを特徴とする請求項13
    記載の方法。
  19. 【請求項19】 KTiOPO4 溶液がK6 4 13
    有効組成を有する液体のなかに溶解されたKTiOPO
    4 を有することを特徴とする請求項17記載の方法。
  20. 【請求項20】 ドーピング過程が、 a)セリウム酸化物およびKTiOPO4 の溶液の混合
    物を調製する過程と、 b)前記混合物から水熱プロセスを使用してKTiOP
    4 結晶を成長させる過程とを含んでおり、これにより
    成長したKTiOPO4 結晶がセリウム酸化物でドープ
    される ことを特徴とする請求項16記載の方法。
  21. 【請求項21】 セリウムの濃度が近似的に5ppmで
    あることを特徴とする請求項16記載の方法。
  22. 【請求項22】 式MTiOXO4 の組成の単結晶を含
    んでおり、ここでMはK、Rb、Tl、NH4 およびC
    sから成る群から選択されており、またXはPおよびA
    sから成る群から選択されており、またセリウムでドー
    プされていることを特徴とする光学デバイス。
  23. 【請求項23】 高い光学的透過性を有することを特徴
    とする請求項22記載のデバイス。
  24. 【請求項24】 式MTiOXO4 の組成の単結晶を含
    んでおり、ここでMはK、Rb、Tl、NH4 およびC
    sから成る群から選択されており、またXはPおよびA
    sから成る群から選択されており、またドーパントとし
    てセリウムを含んでいることを特徴とする単結晶。
  25. 【請求項25】 結晶が高められた光学的透過性を有す
    ることを特徴とする請求項24記載の単結晶。
  26. 【請求項26】 MはK、Rb、Tl、NH4 およびC
    sから成る群から選択されており、またXはPおよびA
    sから成る群から選択されており、またセリウムで結晶
    をドープする過程を含んでいることを特徴とする式MT
    iOXO4 の組成の結晶の光学的透過性を高める方法。
JP5050167A 1992-02-19 1993-02-15 セリウム‐ドープされた光学デバイス Pending JPH0618949A (ja)

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