JPH0618885Y2 - 密封容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、例えば缶詰食品用の密封容器に関する。

「従来の技術」 缶詰食品で、容器封入の状態で加温して飲食する食品の
場合、電子レンジ等で加温することを考慮し密封容器を
合成樹脂製とすることがある。

「考案が解決しようとする課題」 密封容器を合成樹脂材で形成する場合、密封は融着の手
段によっており、この場合開封の手掛りがないため、開
封に際し缶切り等の用具を必要としている。

本考案は、蓋を指先で簡単に破断開封できる構造とした
便利な密封容器を得るにある。

「課題を解決するための手段」 本考案の密封容器は、カップ状の合成樹脂製容器体１
と、この容器体１の口頂部に挟着される一部断面逆Ｕ字
形の取付部３の内周壁3a下部から破断線４を介して内向
きフランジ５を設け、このフランジ５の一部から内方に
指掛けリング６を突設した合成樹脂製環状体７裏面に前
記容器体１開口を閉封するアルミ皿８を融着し、前記取
付部３の外周壁3bを容器体１に融着して密封した蓋２と
で構成している。

「作用」 上記において、アルミ皿８は環状体７裏面に融着され、
また環状体７の取付部３は容器体１に融着されているの
で、蓋２は容器体１開口を密封している。

開封時には、指を指掛けリング６に掛けてこのリング６
を強制的に引き上げればよい。すると、蓋２は周縁の取
付部３を残し破断線４によりこの破断線４より内側の中
央部分が破断除去されるので、簡単に開封することがで
きる。

「実施例」 以下図面を参照して一実施例を説明するに、本考案の密
封容器は、指先きで蓋２が簡単に破断開封できるように
した点に特徴を有する。

容器体１は、合成樹脂材で成形形成したカップ状の形状
のもので、２乃至３層に積層形成して不透過性を高め、
密封食品が変質しないようにしてある。

蓋２は、合成樹脂材の環状体７と、容器体１の開口を閉
封するアルミ皿８との組合わせで形成している。

環状体７は、容器体１の口頂部を挟着する一部断面逆Ｕ
字形の取付部３の内周壁3aの下端周縁から内向きフラン
ジ５を突設し、このフランジ５の基部周縁に上面から一
部断面三角形の切込みによる破断線４を設け、そしてフ
ランジ５の一部内周縁から中央部に向けて摘みとしての
指掛けリング６を突設している。

アルミ皿８は、肉薄のアルミの両面に合成樹脂層を配し
た多層材を用い、超音波溶接の手段で前記環状体７裏面
に嵌合させた状態で融着して蓋体２を形成している。ア
ルミは不透過性が高く、従って蓋２は容器体１と同様密
封食品を変質させたりすることなく保護でき、またアル
ミは肉薄なので、破断線４による破断時容易に破断でき
る。

この蓋２は、取付部３を介して高周波溶接の手段で容器
体１口部に溶着され、容器体１内を密封する。

「考案の効果」 上記したように本考案では、蓋２を、合成樹脂製環状体
７と容器体１開口閉封用のアルミ皿８との溶着組合わせ
で形成し、環状体７に破断線４を形成し、かつこの破断
線４の内側に指掛けリング６を設け、このリング６を強
制的に引き上げることにより破断開封できるようにした
ので、用具を用いることなく指先きの力により簡単に開
封できる密封容器が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案密封容器の一実施例を示す分解斜視図、
第２図は同実施例の開封状態を示す斜視図、第３図は同
実施例の要部を示す一部断面図である。 １…容器体、２…蓋 ７…環状体、８…アルミ皿

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カップ状の合成樹脂製容器体１と、この容
   器体１の口頂部に挟着される一部断面逆Ｕ字形の取付部
   ３の内周壁3a下部から破断線４を介して内向きフランジ
   ５を設け、このフランジ５の一部から内方に指掛けリン
   グ６を突設した合成樹脂製環状体７裏面に前記容器体１
   開口を閉封するアルミ皿８を融着し、前記取付部３の外
   周壁3bを容器体１に融着して密封した蓋２とからなる密
   封容器。