JPH0618651A - レーダー干渉波除去装置 - Google Patents
レーダー干渉波除去装置Info
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- JPH0618651A JPH0618651A JP4173931A JP17393192A JPH0618651A JP H0618651 A JPH0618651 A JP H0618651A JP 4173931 A JP4173931 A JP 4173931A JP 17393192 A JP17393192 A JP 17393192A JP H0618651 A JPH0618651 A JP H0618651A
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- tap
- tap coefficient
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- interference wave
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- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】デジタル伝送に対してCW波信号をパルス変調
したレーダー波が干渉している場合に、干渉波除去のた
めにディジタル伝送信号の適応追随特性の劣化を受ける
ことなく良好なレーダー干渉波の除去を行う。 【構成】判定帰還形等化器である前方フィルタと後方フ
ィルタとを有するレーダー干渉波除去装置において、相
関器109により前方フィルタの任意のタップ間の相関
を取り、タップ修正回路111は該相関値の振幅ηがし
きい値γ以上の場合に、前方および後方フィルタのタッ
プ係数に関して適応アルゴリズムによる修正を行い、相
関値振幅ηがγより小さい場合に、適応アルゴリズムに
よる修正を中断し、中断前のタップ係数を保持させる。 【効果】レーダーパルス周期が判定帰還形等化器の適応
速度より高速であっても、タップ修正を断続しない方式
であるので、レーダーパルスの断続による適応追随特性
の劣化を受けることなく、D/U比が反転するようなパ
ルス変調されたレーダー干渉波を良好に除去できる。
したレーダー波が干渉している場合に、干渉波除去のた
めにディジタル伝送信号の適応追随特性の劣化を受ける
ことなく良好なレーダー干渉波の除去を行う。 【構成】判定帰還形等化器である前方フィルタと後方フ
ィルタとを有するレーダー干渉波除去装置において、相
関器109により前方フィルタの任意のタップ間の相関
を取り、タップ修正回路111は該相関値の振幅ηがし
きい値γ以上の場合に、前方および後方フィルタのタッ
プ係数に関して適応アルゴリズムによる修正を行い、相
関値振幅ηがγより小さい場合に、適応アルゴリズムに
よる修正を中断し、中断前のタップ係数を保持させる。 【効果】レーダーパルス周期が判定帰還形等化器の適応
速度より高速であっても、タップ修正を断続しない方式
であるので、レーダーパルスの断続による適応追随特性
の劣化を受けることなく、D/U比が反転するようなパ
ルス変調されたレーダー干渉波を良好に除去できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーダー干渉波除去装置
に関し、特に連続搬送波信号をパルス変調したレーダー
波がデジタル伝送信号に任意のD/U比で干渉する場合
に、判定帰還形等化器を用いてこの干渉波を除去し、し
かも、レーダーパルス存在時に限定して除去動作を行
い、希望波信号への適応追随特性の劣化を回避できるレ
ーダー干渉波除去装置に関する。
に関し、特に連続搬送波信号をパルス変調したレーダー
波がデジタル伝送信号に任意のD/U比で干渉する場合
に、判定帰還形等化器を用いてこの干渉波を除去し、し
かも、レーダーパルス存在時に限定して除去動作を行
い、希望波信号への適応追随特性の劣化を回避できるレ
ーダー干渉波除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の判定帰還形等化器を用い
たレーダー干渉波除去装置は、図3に示すように、N個
の遅延時間T(シンボル周期) を有する遅延素子30
1,N個の乗算器302,加算器303,減算器30
4,判定器305,N個の遅延時間T(シンボル周期)
を有する遅延素子306,N個の乗算器307,加算器
308,減算器309,タップ係数修正器310から構
成される。この従来技術に関しては、リー,ミルスタイ
ン氏発表,アイ・イー・イー・イー・トランズアクショ
ン オン コミュニケーション(ボル コム31 ナン
バー4、1983年4月発行)の「リジェクション オ
ブ CW インターフェアランス イン QPSK シ
ステムズ ユージング ディシジョンフィードバック
フィルターズ」に論文発表している。これによると単に
線形フィルタをノッチフィルタとして用いた狭帯域干渉
除去装置では、干渉波の周波数に対してノッチを作って
干渉波を除去するので、希望波自身のスペクトラムまで
影響を及ぼす。従って線形フィルタだけでは誤差の自乗
平均を最小化するMMSE(Minimum Mean
Square Error)法を用いる限り良好な干渉
除去が行えない。一方判定帰還形等化器を用いる場合に
は、遅延素子301,乗算器302および加算器303
からなる前方フィルタが、希望信号スペクトラムに落ち
込み(ノッチ)を深く作っても、遅延素子306,乗算
器307および加算器308からなる後方フィルタがノ
ッチで削られた希望信号成分を補償するので、希望波に
影響を与えることなく狭帯域干渉波を十分除去できると
述べられている。前方フィルタおよび後方フィルタの各
タップ係数はタップ係数修正器310により判定器誤差
信号と各タップ信号とからLMS(Least Mea
n Square)アルゴリズムにより更新される。
たレーダー干渉波除去装置は、図3に示すように、N個
の遅延時間T(シンボル周期) を有する遅延素子30
1,N個の乗算器302,加算器303,減算器30
4,判定器305,N個の遅延時間T(シンボル周期)
を有する遅延素子306,N個の乗算器307,加算器
308,減算器309,タップ係数修正器310から構
成される。この従来技術に関しては、リー,ミルスタイ
ン氏発表,アイ・イー・イー・イー・トランズアクショ
ン オン コミュニケーション(ボル コム31 ナン
バー4、1983年4月発行)の「リジェクション オ
ブ CW インターフェアランス イン QPSK シ
ステムズ ユージング ディシジョンフィードバック
フィルターズ」に論文発表している。これによると単に
線形フィルタをノッチフィルタとして用いた狭帯域干渉
除去装置では、干渉波の周波数に対してノッチを作って
干渉波を除去するので、希望波自身のスペクトラムまで
影響を及ぼす。従って線形フィルタだけでは誤差の自乗
平均を最小化するMMSE(Minimum Mean
Square Error)法を用いる限り良好な干渉
除去が行えない。一方判定帰還形等化器を用いる場合に
は、遅延素子301,乗算器302および加算器303
からなる前方フィルタが、希望信号スペクトラムに落ち
込み(ノッチ)を深く作っても、遅延素子306,乗算
器307および加算器308からなる後方フィルタがノ
ッチで削られた希望信号成分を補償するので、希望波に
影響を与えることなく狭帯域干渉波を十分除去できると
述べられている。前方フィルタおよび後方フィルタの各
タップ係数はタップ係数修正器310により判定器誤差
信号と各タップ信号とからLMS(Least Mea
n Square)アルゴリズムにより更新される。
【0003】本論文によると、CW干渉波の周波数を
Ω,干渉波電力をJ,希望波シンボル周期をT,希望波
信号電力をS,受信機雑音電力をσ2 ,前方フィルタお
よび後方フィルタそれぞれのタップ数をNとすれば、前
方フィルタのタップ係数w1 および後方フィルタのタッ
プ係数f1 は(1),(2)式で示される。
Ω,干渉波電力をJ,希望波シンボル周期をT,希望波
信号電力をS,受信機雑音電力をσ2 ,前方フィルタお
よび後方フィルタそれぞれのタップ数をNとすれば、前
方フィルタのタップ係数w1 および後方フィルタのタッ
プ係数f1 は(1),(2)式で示される。
【0004】
【0005】(1),(2)式のタップ係数は、誤差信
号と各タップでの信号との直交条件より導出された理想
解である。タップ係数を理想解に設定するために、判定
器誤差信号の自乗平均値を最小とするには、通常LMS
アルゴリズムなどによるタップ係数の修正が行われてい
る。(3)式にLMSアルゴリズムによる修正式を示
す。
号と各タップでの信号との直交条件より導出された理想
解である。タップ係数を理想解に設定するために、判定
器誤差信号の自乗平均値を最小とするには、通常LMS
アルゴリズムなどによるタップ係数の修正が行われてい
る。(3)式にLMSアルゴリズムによる修正式を示
す。
【0006】
【0007】wi n は第i番目のタップ係数の時刻nに
おける値、ui は第i番目のタップにおける信号で、μ
は修正係数、εは判定器誤差信号、*は複素共約を示
す。タップ係数の理想解をwoptとした場合に、
(4)式に示すウィーナー・ホプラ方程式が成立する。
おける値、ui は第i番目のタップにおける信号で、μ
は修正係数、εは判定器誤差信号、*は複素共約を示
す。タップ係数の理想解をwoptとした場合に、
(4)式に示すウィーナー・ホプラ方程式が成立する。
【0008】 Φ・wopt=v …(4) ここでΦは図3の前方フィルタおよび後方フィルタのタ
ップ係数をNとした場合のN×Nの相関行列である。v
は各タップ係数における信号成分と基準信号(ここでは
誤りのない時の判定データ信号)との相関ベクトルであ
る。(3)式によるタップ修正を行った場合に、タップ
係数wの過渡応答を示す性質は(5)式のように示され
る。
ップ係数をNとした場合のN×Nの相関行列である。v
は各タップ係数における信号成分と基準信号(ここでは
誤りのない時の判定データ信号)との相関ベクトルであ
る。(3)式によるタップ修正を行った場合に、タップ
係数wの過渡応答を示す性質は(5)式のように示され
る。
【0009】
【0010】ここでλi はi番目タップに関する相関行
列の固有値を示す。(5)式の漸化式はタップ係数wi
n が指数関数的に理想解wi optに漸近することを示
す。ここで収束するための条件としては、(6)式に示
す条件が必要である。
列の固有値を示す。(5)式の漸化式はタップ係数wi
n が指数関数的に理想解wi optに漸近することを示
す。ここで収束するための条件としては、(6)式に示
す条件が必要である。
【0011】 1−μλi <1 …(6) すなわち指数関数的漸近特性は修正係数および固有値を
決める入力電力に依存する。このように判定帰還形等化
器によるCW干渉波除去方式はCWを信号源とするレー
ダー干渉波除去に適用できる。今、この特性を図2の波
形図により説明する。
決める入力電力に依存する。このように判定帰還形等化
器によるCW干渉波除去方式はCWを信号源とするレー
ダー干渉波除去に適用できる。今、この特性を図2の波
形図により説明する。
【0012】図2において、レーダーパルス波形201
はt=0からτまでの間のみレーダー波が出力されてお
り、t=τからLまでの間、出力されない。このレーダ
ーパルスの断続が周期Lで繰り返される。通常タップ係
数の修正にはLMSアルゴリズムなどが用いられ、その
適応特性は指数関数的に収束する。従って、レーダーパ
ルス201に対して、タップ係数の時間変化はタップ係
数202のようになる。時刻t=0においてCW干渉波
が加わり、LMSアルゴリズムのタップ修正によりタッ
プ係数が202に示すように立ち上がり始め、やがてw
optに収束する。時刻t=τにおいて干渉波が断とな
るので、ここでタップ係数はwoptから初期の零に戻
り始めるが、ここでも指数関数的に零に戻っていた。
はt=0からτまでの間のみレーダー波が出力されてお
り、t=τからLまでの間、出力されない。このレーダ
ーパルスの断続が周期Lで繰り返される。通常タップ係
数の修正にはLMSアルゴリズムなどが用いられ、その
適応特性は指数関数的に収束する。従って、レーダーパ
ルス201に対して、タップ係数の時間変化はタップ係
数202のようになる。時刻t=0においてCW干渉波
が加わり、LMSアルゴリズムのタップ修正によりタッ
プ係数が202に示すように立ち上がり始め、やがてw
optに収束する。時刻t=τにおいて干渉波が断とな
るので、ここでタップ係数はwoptから初期の零に戻
り始めるが、ここでも指数関数的に零に戻っていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この従来のレーダー干
渉波除去装置は、前述したように、指数関数的変化の時
定数が、もしレーダーパルス周期の変化の時定数で決ま
る収束速度より早い場合に、タップ係数が理想解Wop
tに収束しきれないうちにレーダーパルスが断となり、
再びタップ係数が零に戻らうとすると、理想解を保持す
る時間比率が低下し、判定帰還形等化器によるCW干渉
波除去特性が著しく低下するという欠点がある。
渉波除去装置は、前述したように、指数関数的変化の時
定数が、もしレーダーパルス周期の変化の時定数で決ま
る収束速度より早い場合に、タップ係数が理想解Wop
tに収束しきれないうちにレーダーパルスが断となり、
再びタップ係数が零に戻らうとすると、理想解を保持す
る時間比率が低下し、判定帰還形等化器によるCW干渉
波除去特性が著しく低下するという欠点がある。
【0014】本発明の目的は、レーダーパルス変調の継
続により適応収束特性が乱されないで良好なレーダー波
を除去するレーダー干渉波除去装置を提供することにあ
る。
続により適応収束特性が乱されないで良好なレーダー波
を除去するレーダー干渉波除去装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のレーダー干渉波
除去装置は希望波信号と間欠的なレーダーパルス等の干
渉波信号とを入力し、トランスバーサルフィルタにより
前記干渉波信号の部分にノッチを作り干渉波を除去する
前方フィルタと、前記ノッチにより希望波信号自身の落
ち込みを補償するトランスバーサルフィルタで構成され
る後方フィルタと、前記前方フィルタの出力データと前
記後方フィルタの出力データとの差をとる減算器と、こ
の減算器の減算結果を判定する判定器と、この判定器の
前後の誤差信号を出力する減算器と、前記誤差信号から
前記前方フィルタおよび前記後方フィルタの複数のタッ
プ係数を修正するタップ係数修正回路とを有するレーダ
ー干渉波除去装置において、前記前方フィルタの入力デ
ータと最終出力タップのデータとの相関を取る複素相関
器を備え、この複素相関器の振幅があるしきい値より小
となった場合に前記タップ係数修正回路のタップ係数修
正動作を中断して各タップ係数を中断前の値に保持す
る。
除去装置は希望波信号と間欠的なレーダーパルス等の干
渉波信号とを入力し、トランスバーサルフィルタにより
前記干渉波信号の部分にノッチを作り干渉波を除去する
前方フィルタと、前記ノッチにより希望波信号自身の落
ち込みを補償するトランスバーサルフィルタで構成され
る後方フィルタと、前記前方フィルタの出力データと前
記後方フィルタの出力データとの差をとる減算器と、こ
の減算器の減算結果を判定する判定器と、この判定器の
前後の誤差信号を出力する減算器と、前記誤差信号から
前記前方フィルタおよび前記後方フィルタの複数のタッ
プ係数を修正するタップ係数修正回路とを有するレーダ
ー干渉波除去装置において、前記前方フィルタの入力デ
ータと最終出力タップのデータとの相関を取る複素相関
器を備え、この複素相関器の振幅があるしきい値より小
となった場合に前記タップ係数修正回路のタップ係数修
正動作を中断して各タップ係数を中断前の値に保持す
る。
【0016】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例の構成図である。図2は本
実施例の動作を説明する説明図である。図1において図
3の従来例と同一の符号は同一の機能を有する。すなわ
ち、本実施例では前方フィルタの入力と出力との相関を
とる複数相関器109とタップ係数修正回路111を備
えている。
る。図1は本発明の一実施例の構成図である。図2は本
実施例の動作を説明する説明図である。図1において図
3の従来例と同一の符号は同一の機能を有する。すなわ
ち、本実施例では前方フィルタの入力と出力との相関を
とる複数相関器109とタップ係数修正回路111を備
えている。
【0017】本発明の特徴点を初めに説明する。上述し
たように従来技術では、CW干渉波が加わっている状態
から断となった場合には、CW干渉波除去の必要が無い
ため、MMSE制御を行っている限りタップ係数は元の
零に戻らうとするが、本発明ではCW干渉波が断となっ
た場合でも、断になる以前のCW干渉波除去のタップ係
数をそのまま保持させる回路方式を採用しているが、特
に保持させたことによる影響は全く無い。このことを簡
単なモデルを用いて説明する。送信シンボルとして {a}=…a-1, a0 , a1 ,a2 … …(7) (7)式の送信シンボルが逐次送信されているとする。
伝搬路は今マルチパス歪が存在せず、単に伝達乗数が乗
ぜられるものとする。この乗数を1と正規化した場合、
受信信号は(8)式となる。
たように従来技術では、CW干渉波が加わっている状態
から断となった場合には、CW干渉波除去の必要が無い
ため、MMSE制御を行っている限りタップ係数は元の
零に戻らうとするが、本発明ではCW干渉波が断となっ
た場合でも、断になる以前のCW干渉波除去のタップ係
数をそのまま保持させる回路方式を採用しているが、特
に保持させたことによる影響は全く無い。このことを簡
単なモデルを用いて説明する。送信シンボルとして {a}=…a-1, a0 , a1 ,a2 … …(7) (7)式の送信シンボルが逐次送信されているとする。
伝搬路は今マルチパス歪が存在せず、単に伝達乗数が乗
ぜられるものとする。この乗数を1と正規化した場合、
受信信号は(8)式となる。
【0018】 r(t)=an +√Jexp(jΩt)+n(t) …(8) ここで、n(t)は受信機雑音、Jは干渉波電力、Ωは
CW干渉波の角周波数である。判定器出力がa0 の時、
前方フィルタの基準タップu0 にはa0 が受信信号の希
望波成分として含まれている。すなわち前方フィルタの
各タップに分布する受信信号は(7)〜(9)式のよう
に示される。
CW干渉波の角周波数である。判定器出力がa0 の時、
前方フィルタの基準タップu0 にはa0 が受信信号の希
望波成分として含まれている。すなわち前方フィルタの
各タップに分布する受信信号は(7)〜(9)式のよう
に示される。
【0019】
【0020】ところで前述した従来技術におけるCW干
渉波除去のタップ係数は(1)式に示されるが、デジタ
ルマイクロ波伝送などのようにSN比が比較的高い場合
には(11)式に示されるように近似できる。
渉波除去のタップ係数は(1)式に示されるが、デジタ
ルマイクロ波伝送などのようにSN比が比較的高い場合
には(11)式に示されるように近似できる。
【0021】
【0022】また従来技術で述べた(2)式の後方フィ
ルタ・タップ係数は前方フィルタ出力に後方フィルタ出
力を加算するという条件で求められた解である。従っ
て、図1の減算器304により前方フィルタ出力から後
方フィルタ出力を減ずるように構成すれば(2)式は
ルタ・タップ係数は前方フィルタ出力に後方フィルタ出
力を加算するという条件で求められた解である。従っ
て、図1の減算器304により前方フィルタ出力から後
方フィルタ出力を減ずるように構成すれば(2)式は
【0023】
【0024】(12)式となる。例えばタップ数N=2
の場合、タップ係数は(13)式のようになる。
の場合、タップ係数は(13)式のようになる。
【0025】 w1 =f1 ≒(−1/2)exp(jΩlT) (l=1,2) …(13) この場合前方フィルタ出力y(t)は(7),(8),
(9)および(13)式より次のようになる。
(9)および(13)式より次のようになる。
【0026】
【0027】(14)式に示す前方フィルタ出力におい
ては、CWレーダー干渉波は除去されている。a0 を希
望基準信号とした場合に、そのシンボルより1シンボル
以前および2シンボル以前からの符号間干渉が前方フィ
ルタから出力されることになる。一方、これらの符号間
干渉に対応するシンボルはすでに後方フィルタf1 およ
びf2 タップにおいて判定データ信号として分布してい
る。従って、(12)および(14)式より減算器30
4出力z(t)は(15)式のようになる。
ては、CWレーダー干渉波は除去されている。a0 を希
望基準信号とした場合に、そのシンボルより1シンボル
以前および2シンボル以前からの符号間干渉が前方フィ
ルタから出力されることになる。一方、これらの符号間
干渉に対応するシンボルはすでに後方フィルタf1 およ
びf2 タップにおいて判定データ信号として分布してい
る。従って、(12)および(14)式より減算器30
4出力z(t)は(15)式のようになる。
【0028】 z(t)=y(t)−f1 ・a-1−f2 ・a-2 =a0 +W1 ・n(t−T)+W2 ・(t−2T) …(15) すなわち後方フィルタによりCW干渉除去に伴う符号間
干渉は除去され、雑音成分のみ残る。この雑音成分には
前方フィルタのタップ係数が乗じられており、タップ係
数が増大している時には雑音増幅効果と呼ばれる悪影響
を及ばすが、回線上のS/N比が十分取れていれば特に
問題とはならない。
干渉は除去され、雑音成分のみ残る。この雑音成分には
前方フィルタのタップ係数が乗じられており、タップ係
数が増大している時には雑音増幅効果と呼ばれる悪影響
を及ばすが、回線上のS/N比が十分取れていれば特に
問題とはならない。
【0029】以上のCW干渉除去をまとめると、前方フ
ィルタ各タップ間でCW干渉波がキャンセルするよう線
形合成を行う。ただしこのキャンセルに伴って生じる希
望波成分に関する符号間干渉は後方フィルタにより除去
される。
ィルタ各タップ間でCW干渉波がキャンセルするよう線
形合成を行う。ただしこのキャンセルに伴って生じる希
望波成分に関する符号間干渉は後方フィルタにより除去
される。
【0030】次にCW干渉波が存在しない時に上記CW
干渉波除去のためのタップ係数を各タップに設定すると
どのような動作になるかを説明する。この場合に(1
4)式の2,3,4行目において干渉波成分が存在しな
いとして計算でき、結果は(14)式の5行目と一致す
る。すなわちCW干渉波の有無に関わらず判定帰還形等
化器が(13)式で与えられるタップ係数を取る限り、
前方フィルタタップ係数による希望波成分の符号間干渉
は後方フィルタにより完全に除去される。以上の説明よ
り、CWからなるレーダー波が図2のタップ係数201
のようなパルス変調を受けた場合に、レーダー波が断と
なっている間も判定帰還形等化器のCW干渉波除去のタ
ップ係数を図2のタップ係数203のように保持させ
る。この間はレーダー波干渉は存在しないが、なんら希
望波に対しては、影響を与えない。t=Lにおいて再び
レーダー波干渉が入力されても、t=τでのタップ係数
を保持しているので、従来技術のような適応収束時間を
待たずしてタップ係数の理想値により干渉除去を開始出
来る。以上述べた制御を行うためには、レーダーパルス
による干渉波の継続を検出する必要があるので、図1に
示す複素相関器110により基準タップのu0 およびu
N タップの受信信号間の相関を取る。複素相関器110
は(16)式に示すようになる。
干渉波除去のためのタップ係数を各タップに設定すると
どのような動作になるかを説明する。この場合に(1
4)式の2,3,4行目において干渉波成分が存在しな
いとして計算でき、結果は(14)式の5行目と一致す
る。すなわちCW干渉波の有無に関わらず判定帰還形等
化器が(13)式で与えられるタップ係数を取る限り、
前方フィルタタップ係数による希望波成分の符号間干渉
は後方フィルタにより完全に除去される。以上の説明よ
り、CWからなるレーダー波が図2のタップ係数201
のようなパルス変調を受けた場合に、レーダー波が断と
なっている間も判定帰還形等化器のCW干渉波除去のタ
ップ係数を図2のタップ係数203のように保持させ
る。この間はレーダー波干渉は存在しないが、なんら希
望波に対しては、影響を与えない。t=Lにおいて再び
レーダー波干渉が入力されても、t=τでのタップ係数
を保持しているので、従来技術のような適応収束時間を
待たずしてタップ係数の理想値により干渉除去を開始出
来る。以上述べた制御を行うためには、レーダーパルス
による干渉波の継続を検出する必要があるので、図1に
示す複素相関器110により基準タップのu0 およびu
N タップの受信信号間の相関を取る。複素相関器110
は(16)式に示すようになる。
【0031】
【0032】ここでE[ ]は期待値操作を、*は複素
共約を示す。(16)式で明らかなようにCW干渉波が
存在する場合のみ複素相関器110は出力値を持つ。従
って、タップ修正回路111は、この相関値の振幅ηが
あるしきい値γ以上の時にのみLMSアルゴリズムによ
るタップ係数の更新を行う。また前記ηがγより小さい
場合にはCW干渉波が存在しないものと判断してLMS
アルゴリズムによるタップ修正を中断し、中断前の値を
保持させる。このタップ修正回路111の第i番目のタ
ップ係数の修正式をまとめると(18)〜(21)式の
ようになる。
共約を示す。(16)式で明らかなようにCW干渉波が
存在する場合のみ複素相関器110は出力値を持つ。従
って、タップ修正回路111は、この相関値の振幅ηが
あるしきい値γ以上の時にのみLMSアルゴリズムによ
るタップ係数の更新を行う。また前記ηがγより小さい
場合にはCW干渉波が存在しないものと判断してLMS
アルゴリズムによるタップ修正を中断し、中断前の値を
保持させる。このタップ修正回路111の第i番目のタ
ップ係数の修正式をまとめると(18)〜(21)式の
ようになる。
【0033】
【0034】パルス変調周期が適応速度より早くても複
素相関器110の期待値操作の時定数を早くしておけ
ば、上記タップ修正法により適応特性を乱されることが
ない。また一般にはレーダー波に対する伝達係数が時間
変動しているが、これは無線通信のフェージングに相当
するもので、パルス変調周期よりも遅い周波数成分を持
つ。このような変動に対して判定帰還形等化器はレーダ
ーパルスが出力されている時間τの間に適応追随出来
る。
素相関器110の期待値操作の時定数を早くしておけ
ば、上記タップ修正法により適応特性を乱されることが
ない。また一般にはレーダー波に対する伝達係数が時間
変動しているが、これは無線通信のフェージングに相当
するもので、パルス変調周期よりも遅い周波数成分を持
つ。このような変動に対して判定帰還形等化器はレーダ
ーパルスが出力されている時間τの間に適応追随出来
る。
【0035】以上述べたようにパルス変調されたCWレ
ーダー干渉波を本回路方式により除去することができ
る。
ーダー干渉波を本回路方式により除去することができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、判定帰還
形等化器の前方フィルタタップ間での相関手段によりレ
ーダー干渉パルスの有無を検出し、レーダー干渉時には
通常の適応アルゴリズムによるタップ修正を行い、レー
ダーパルスが断となった時にはタップ修正を中断し、中
断前のタップ係数を保持することにより、パルス変調の
高速化による判定帰還形等化器の適応追随特性の劣化を
受けることなく、良好なレーダー干渉波の除去を行うこ
とができる効果がある。
形等化器の前方フィルタタップ間での相関手段によりレ
ーダー干渉パルスの有無を検出し、レーダー干渉時には
通常の適応アルゴリズムによるタップ修正を行い、レー
ダーパルスが断となった時にはタップ修正を中断し、中
断前のタップ係数を保持することにより、パルス変調の
高速化による判定帰還形等化器の適応追随特性の劣化を
受けることなく、良好なレーダー干渉波の除去を行うこ
とができる効果がある。
【図1】本発明による一実施例の構成図である。
【図2】本実施例の動作を説明する説明図である。
【図3】従来のレーダー干渉波除去装置の構成図であ
る。
る。
【符号の説明】 110 複素相関器 111 タップ修正回路 301,306 遅延素子 302,307 乗算器 303 加算器 304,310 減算器 305 判定器
Claims (1)
- 【請求項1】 希望波信号と間欠的なレーダーパルス等
の干渉波信号とを入力し、トランスバーサルフィルタに
より前記干渉波信号の部分にノッチを作り干渉波を除去
する前方フィルタと、前記ノッチにより希望波信号自身
の落ち込みを補償するトランスバーサルフィルタで構成
される後方フィルタと、前記前方フィルタの出力データ
と前記後方フィルタの出力データとの差をとる減算器
と、この減算器の減算結果を判定する判定器と、この判
定器の前後の誤差信号を出力する減算器と、前記誤差信
号から前記前方フィルタおよび前記後方フィルタの複数
のタップ係数を修正するタップ係数修正回路とを有する
レーダー干渉波除去装置において、前記前方フィルタの
入力データと最終出力タップのデータとの相関を取る複
素相関器を備え、この複素相関器の振幅があるしきい値
より小となった場合に前記タップ係数修正回路のタップ
係数修正動作を中断して各タップ係数を中断前の値に保
持することを特徴とするレーダー干渉波除去装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4173931A JP2773550B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | レーダー干渉波除去装置 |
US08/086,554 US5398259A (en) | 1992-07-01 | 1993-07-01 | Decision-feedback equalizer for cancelling CW interference |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4173931A JP2773550B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | レーダー干渉波除去装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0618651A true JPH0618651A (ja) | 1994-01-28 |
JP2773550B2 JP2773550B2 (ja) | 1998-07-09 |
Family
ID=15969729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4173931A Expired - Lifetime JP2773550B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | レーダー干渉波除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2773550B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008535403A (ja) * | 2005-03-29 | 2008-08-28 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 等化制御に関する方法及び装置 |
-
1992
- 1992-07-01 JP JP4173931A patent/JP2773550B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008535403A (ja) * | 2005-03-29 | 2008-08-28 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 等化制御に関する方法及び装置 |
JP2011223591A (ja) * | 2005-03-29 | 2011-11-04 | Qualcomm Incorporated | 等化制御に関する方法及び装置 |
JP4814310B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2011-11-16 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 等化制御に関する方法及び装置 |
US8098722B2 (en) | 2005-03-29 | 2012-01-17 | Qualcomm Incorporated | Method and apparatus for equalization control |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2773550B2 (ja) | 1998-07-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980324 |