JPH0618619U - 内燃機関の消音器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンルームに内設した内燃機関の消音器
を、グラスウールを使用しないで表面温度を低くする。 【構成】 エンジンルーム１に内設した消音器２の消音
器本体３に設けた排気流入管４は内燃機関の排気管に接
続し、排気吐出管５はエンジンルーム１の外に突出す
る。消音器本体３の外周にカバー１０をステイ１１を介
して装着し、空気室１２を形成する。排気吐出管５の外
周に外筒１３を装着し、環状空気室１４を形成し、吐出
口６の周囲に環状出口１５を形成する。空気室１２と環
状空気室１４とは連通する。カバー１０の端面に空気流
入穴１６を設ける。内燃機関を作動すると排気は消音器
本体３を通り、吐出口６から噴出し、エジェクタとなっ
て環状出口１５から空気を吸い出す。従って空気は空気
流入口１６から空気室１２を流れ、消音器本体３を冷却
してカバーの表面温度を低下させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、内燃機関の消音器に係り、特には消音器をエンジンルーム内に内設 した産業車両等の消音器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、内燃機関を搭載した建設機械等の産業車両や産業機械においては、周囲 騒音の問題や外観上の問題で、内燃機関の排気消音器をエンジンルームに内設す る場合が多い。

【０００３】 エンジンルームに排気消音器を内設した場合、消音器の熱によりエンジンルー ム内の温度が上昇することが問題となり、その対策として消音器本体を２重構造 とし、隙間にグラスウールを充填する方法が多くとられている。

【０００４】 図３は従来の排気消音器の断面図であり、エンジンルーム１に消音器２０が内 設されており、消音器本体２１には排気流入管２２、排気吐出管２３が固着され 、排気流入管２２は図示しないエンジンの排気管に接続し、排気吐出管２３はエ ンジンルーム１の外に突出している。

【０００５】 消音器表面の温度を下げ、熱放射を防止するため、消音器本体２１の外周には カバー２４が隙間をもって装着され、隙間にはグラスウール２５を充填している 。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記構造では消音器本体を２重構造として隙間にグラスウール を充填しているため、グラスウールが周囲に飛散した場合、人体に悪影響をおよ ぼし、危険である。また、廃棄処分する際にも環境に対する問題があり、社会問 題となりつつある。

【０００７】 本考案は上記の問題点に着目してなされたもので、人体や環境に影響を及ぼす ことがなく、消音器本体の表面温度を低くすることのできる内燃機関の消音器を 提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記の目的達成のため、本考案に係る内燃機関の消音器においては、内燃機関 の排気消音器において、消音器が、消音器本体の外周に空気の流通可能な空気室 を形成するカバーと、前記消音器本体から突出せる排気吐出管の外周に、前記空 気室と連通し、環状の空気出口を有する環状空気室を形成する外筒と、前記カバ ーに設けた空気流入穴とを具備せることを特徴としている。

【０００９】

【作用】

上記構造によれば、消音器本体の外周に空気が流通する空気室を形成するカバ ーを設け、排気吐出管の外周に環状の空気出口を形成する外筒を設け、カバーに 空気流入穴を設けたため、吐出口から排気が噴出すると吐出口はエジェクタとな り、空気流入穴から流入した空気は消音器本体とカバーとの間の空気室を通り、 吐出口外周の環状の空気出口から吸い出される。

【００１０】

【実施例】

以下に本考案に係る内燃機関の消音器の実施例につき、図面を参照して説明す る。図１は本考案の消音器の断面図であり、エンジンルーム１には消音器２が内 設されている。

【００１１】 消音器本体３には排気流入管４および排気吐出管５が固着されており、排気流 入管４は図示しないエンジンの排気管に接続しており、排気吐出管５はエンジン ルーム１の外に突出している。

【００１２】 消音器本体３の外周にはカバー１０がステイ１１によって装着されて２重構造 を構成し、空気室１２を形成している。ステイ１１は空気が空気室１２内を流通 するのを妨げない。

【００１３】 排気吐出管５の外周には外筒１３が装着され、円筒形の環状空気室１４を形成 し、排気吐出管５の吐出口６の周囲に環状出口１５を形成する。空気室１２と環 状空気室１４とは連通している。カバー１０の端面には図１のＡ矢視である図２ に示すように、空気流入穴１６が設けられている。

【００１４】 次に作用について説明する。エンジンが作動すると排気は排気流入管４から入 り、矢印のように進み排気吐出管５の吐出口６から排出される。このとき、排気 は噴出するので吐出口６はエジェクタとなり、環状出口１５からは矢印のように 空気流入穴１６から空気室１２に流入した空気が環状空気室１４を経て吸い出さ れ、流出する。

【００１５】 その結果、消音器本体２の外周には空気の流れが出来て冷却され、カバー１０ の表面温度は低下し、熱放射も少なくなりエンジンルーム１の内部温度の上昇を 防止する。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したごとく、本考案は内燃機関の消音器本体の外周に、空気の流通可 能な空気室を形成するカバーを設け、排気吐出管の外周にも環状の空気室および 環状の出口を形成する外筒を設け、カバーに空気流入穴を設けた。

【００１７】 そのため、排気が排気吐出管から噴出されるとエジェクタとなり、カバーの空 気流入穴から入った空気は消音器本体の外周の空気室を経て環状出口から流出し 、消音器本体は空気冷却されてカバー表面温度は下がり、熱放射も減少してエン ジンルームの温度上昇を防止する。

【００１８】 また、グラスウールを用いないので、人体や環境に対しても安全な内燃機関の 消音器が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の消音器の構成を示す側面断面図であ
る。

【図２】図１のＡ部視を示す正面図である。

【図３】従来の消音器の構成を示す側面断面図である。

【符号の説明】

１ エンジンルーム １５ 環状出口 ２ 消音器 １６ 空気流入
穴 ３ 消音器本体 ４ 排気流入管 ５ 排気吐出管 ６ 吐出口 １０ カバー １１ ステイ １２ 空気室 １３ 外筒 １４ 環状空気室

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内燃機関の排気消音器において、消音器
   が、消音器本体の外周に空気の流通可能な空気室を形成
   するカバーと、前記消音器本体から突出せる排気吐出管
   の外周に、前記空気室と連通し、環状の空気出口を有す
   る環状空気室を形成する外筒と、前記カバーに設けた空
   気流入穴とを具備せることを特徴とする内燃機関の消音
   器。