JPH06185447A - 合流管路を有するポンプ又はポンプ水車の揚水起動方法 - Google Patents

合流管路を有するポンプ又はポンプ水車の揚水起動方法

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JPH06185447A
JPH06185447A JP4335805A JP33580592A JPH06185447A JP H06185447 A JPH06185447 A JP H06185447A JP 4335805 A JP4335805 A JP 4335805A JP 33580592 A JP33580592 A JP 33580592A JP H06185447 A JPH06185447 A JP H06185447A
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JP
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pump
starter
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point
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JP4335805A
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English (en)
Inventor
Masami Harano
正実 原野
Hisao Kuwabara
尚夫 桑原
Katsuhiro Oshima
勝宏 大嶋
Tetsuo Fujiwara
哲雄 藤原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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  • Control Of Water Turbines (AREA)
  • Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Hydraulic Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧/低圧側水路が他号機のそれと合流し上
池/下池に至る管路構成のポンプ又はポンプ水車におい
て、起動経路が凹みを有する逆流特性領域にある場合、
これによる影響を回避して流量を適正運転状態まで到達
させる。 【構成】(1)起動機の可動案内羽根の開度αとする。
逆流特性領域のため起動機がu点の運転状態となる。
(2)起動機がu点の運転状態の場合、他号機の可動案
内羽根を少し閉じβの開度とし合流管路に水撃作用を起
こさせ、起動機が負う揚程を低減する。(3)水撃作用
により、起動機の起動経路は同一可動案内羽根開度を保
持しながら、u点からd点及びa点へと移動し、水撃作
用が終息した後にv点に到達し、適正開度の運転状態と
なる。(4)起動機がa点の状態に達した時点で他号機
の可動案内羽根開度をゆっくりと適正開度の状態に戻
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合流管路を有するポン
プ又はポンプ水車の揚水起動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、可動案内羽根を有するポンプ又
はポンプ水車の一般的な全揚程−流量特性線図である。
可動案内羽根を有するポンプ又はポンプ水車は、可動案
内羽根の開度により、図5に破線で示すように異なる全
揚程−流量特性を示し、いずれの全揚程においても効率
が最高で、かつ流量が最大となるように可動案内羽根の
開度が調節される。
【0003】このように可動案内羽根の開度が調節され
た特性点をプロットした場合は、図5に実線で示すよう
な適正開度状態曲線が得られ、この曲線上では極めて小
さい振動状態となる。
【0004】一方、全揚程−流量特性において、可動案
内羽根開度が小さく流量が少ない領域は、逆流特性領域
と呼ばれる不安定領域となり、この領域ではポンプ又は
ポンプ水車の羽根車内における流れが剥離し、機器破損
が生じるような激しい振動が発生する。
【0005】この逆流特性領域には、図5に示すよう
に、或る全揚程において複数の流量を示す箇所があり、
この箇所の全揚程−流量曲線はヒステリシスを描く。そ
して、例えば、可動案内羽根の開度(GVO)=50%
において、a点の運転状態から全揚程が上昇してb点を
超えた場合、流量は急減してc点の運転状態に跳び移
り、激しい振動が発生する。また、c点の運転状態から
なにかの原因で全揚程がd点の全揚程よりも下がった場
合、流量は急増してa点の状態に跳び移り、激しい振動
は終息する。
【0006】図6は、可動案内羽根を有するポンプ又は
ポンプ水車の全揚程−流量特性上における揚水の起動経
路の説明図である。可動案内羽根を有するポンプ又はポ
ンプ水車の揚水起動に際しては、一般には、ポンプ又は
ポンプ水車を定速で回転させた状態で、可動案内羽根を
全閉から最適開度まで一定の割合で開いて流量を増加さ
せていく方法が用いられる。このとき全揚程は、
【0007】
【数1】 Hp=H+Δh……………………………………………………(1) Δh∝Q2………………………………………………………… (2) ここに、 Hp:全揚程 H :上池と下池との標高差 Δh:水路損失 Q :流量 の関係にあり、揚水起動経路は流量増加に伴い管路損失
が増えるので、全揚程が増加していき、曲線efのよう
になる。
【0008】このように揚水起動経路に特徴を有する
が、この揚水起動を、凹みを有する逆流特性領域におい
て行う場合、すなわち、g点をスタート点として可動案
内羽根を開いた場合は、流量はh点を経由して、i点に
達すると想定されるが、実際には、h点で激しい振動が
必ず発生し、i点には到達しない。
【0009】しかし、これよりも少し全揚程の低いj点
からスタートした場合は、i点の近傍のk点に到達する
ことができる。このk点は振動の少ない運転状態にあ
る。すなわち、d点よりも低い全揚程の位置を通過すれ
ば振動の少ない適正開度の運転状態に到達することがで
きる。
【0010】また、一度、適正開度の運転状態に到達し
た場合は、全揚程が増加しても、b点の全揚程までは振
動の少ない運転状態を維持することができる。ここに、
b点から最低全揚程までの範囲を運転可能範囲、d点か
ら最低全揚程までの範囲を起動可能範囲と、それぞれ称
している。このように高揚程・小流量域の逆流特性領域
では、機器の破損を招くような激しい振動を伴う現象が
発生するため、ポンプ又はポンプ水車の運転範囲につい
ては、一般には、最高全揚程がd点より低くなるように
している。すなわち、一般に、ポンプ又はポンプ水車の
運転範囲に逆流特性領域が含まれないように、設備の仕
様決定、及び機器設計が行われている。
【0011】なお、本発明に関連する技術は、例えば特
公平4−5827号公報に、ポンプ又はポンプ水車にお
ける逆流特性に近い全揚程からの起動方法が開示されて
いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポンプ又はポ
ンプ水車が複数台あり、下池から上池への管路の途中に
他号機の管路との合流点があり、この合流点から上池ま
でが合流管路となっているような水路系の場合、最初に
揚水起動するポンプ又はポンプ水車の全揚程が逆流特性
領域よりも下方であっても、何台目かの起動においては
合流管路における損失が増えるため、全揚程が増加し、
遂には逆流特性領域に入ることになり、適正開度の運転
状態に到達することができない場合がある。これを、以
下に図7〜図9を用いて説明する。
【0013】図7は揚水管路の設定状況を示す図であ
り、3台のポンプ又はポンプ水車1a、1b、1cは、
いずれも合流管路2及び3を介して上池5及び下池4
に、それぞれ連絡されている。
【0014】図8は可動案内羽根の制御系統図であり、
6は上池水位検出器、7は下池水位検出器、8は開度指
示器、9a、9b、9cはサーボモータ、10a、10
b、10cは可動案内羽根操作レバー、11a、11
b、11cは可動案内羽根を示している。なお、上記符
号におけるa、b、cは、それぞれポンプ又はポンプ水
車1、2、3号機に対応する添字である。
【0015】上池5及び下池4の各水位は、上池水位検
出器6及び下池水位検出器7により検出され、開度指示
器8に要求12が送信される。開度指示器8は要求12
の信号から静落差を計算し、サーボモータの回動に関す
る指令を、サーボモータ9a、9b、9cにそれぞれ送
っている。
【0016】ポンプ又はポンプ水車羽根車周りに配置さ
れた可動案内羽根11a、11b、11cは、可動案内
羽根操作レバー10a、10b、10cに、それぞれ固
定されており、また、可動案内羽根操作レバー10a、
10b、10cは、サーボモータ9a、9b、9cに、
それぞれ回動可能に接続されている。
【0017】したがって、サーボモータ9a、9b、9
cの回動により、可動案内羽根操作レバー10a、10
b、10cを介して可動案内羽根11a、11b、11
cが回動し、可動案内羽根の開度が制御されている。
【0018】なお、可動案内羽根11a、11b、11
cの制御は、上池水位検出器6及び下池水位検出器7の
替わりに、ポンプ又はポンプ水車の直前及び直後の圧力
の測定によってもでき、この場合は管路損失を考慮する
必要はない。
【0019】図9は、図6と同じ可動案内羽根を有する
ポンプ又はポンプ水車の全揚程−流量特性上で、図7の
ポンプ又はポンプ水車を1台ずつ順次揚水起動するとき
の、それらの起動経路を示す図である。すなわち、曲線
lmは1台目、曲線noは2台目、曲線pqは3台目の
揚水起動経路である。
【0020】1台目の揚水起動経路lmについては図6
で説明したとおりであるが、2台目のポンプ又はポンプ
水車の揚水起動時は、既に適正開度の運転状態にある1
台目のポンプ又はポンプ水車の流量により発生する合流
管路における管路損失のため、全揚程が1台目より高い
状態から揚水起動することになり、その経路はnoとな
る。
【0021】3台目のポンプ又はポンプ水車の揚水起動
時には、既に適正開度の運転状態にある1台目及び2台
目のポンプ又はポンプ水車の流量による管路損失のた
め、更に高い全揚程から起動することになる。このた
め、3台目のポンプ又はポンプ水車の起動経路はpqと
なって逆流特性領域に入り、適正開度の運転状態に到達
することができなくなる。
【0022】しかし、このように起動経路が逆流特性領
域に入る場合、適正開度の運転状態に到達可能な揚水起
動を行う方法については、従来開示されていない。
【0023】本発明の目的は、合流管路を有するポンプ
又はポンプ水車において、揚水起動経路に、凹みを有す
る逆流特性領域が存在する場合、この領域を回避して、
可動案内羽根が適正開度の運転状態に到達可能な揚水起
動方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的は、次のように
して達成することができる。
【0025】(1)起動機の高圧側管路が途中で他号機
の高圧側管路と合流して上池に至る高圧側合流管路と、
起動機の低圧側管路が途中で他号機の低圧側管路と合流
して下池に至る低圧側合流管路とが設けられてあり、起
動機及び他号機には可動案内羽根の開度による全揚程及
び流量の調節機構を有し、他号機が最適な可動案内羽根
の開度で運転状態にある場合に起動機の揚水起動を行う
合流管路を有するポンプ又はポンプ水車の揚水起動方法
において、起動機の揚水起動時に起動機の流量を設定値
まで立ち上げる過程で、他号機のうちの少なくとも1台
の流量を一時的に絞り込んで、高圧側合流管路及び低圧
側合流管路における総流量を一時的に減少させ、起動機
の流量を設定値まで立ち上げた後、他号機における流量
の一時的な絞り込みを解除すること。
【0026】(2)(1)において、他号機のうちの少
なくとも1台の流量の一時的な絞り込みが、起動機の流
量が或る全揚程において2価以上の複数流量根を持つ全
揚程−流量特性における複数流量根を示す箇所の通過時
に開始されること。
【0027】(3)(1)において、他号機のうちの少
なくとも1台の流量の一時的な絞り込みが、起動機の流
量が或る全揚程において2価以上の複数流量根を持つ全
揚程−流量特性における複数流量根を示す箇所の通過時
の全揚程と複数流量根を示す箇所の最低全揚程との差以
上の水圧低下が発生するまで行われること。
【0028】
【作用】本発明の特徴は水撃作用の利用にあるので、ま
ずこの水撃作用について説明する。図10は、ポンプ又
はポンプ水車の可動案内羽根を閉じたときの高圧側及び
低圧側における圧力の時間的変化を示す。
【0029】図10において、横軸には時間Tを、縦軸
には可動案内羽根の開度r、ポンプ又はポンプ水車の下
池側すなわち低圧側の圧力s、ポンプ又はポンプ水車の
上池側すなわち高圧側の圧力tを、それぞれとってあ
る。
【0030】ポンプ又はポンプ水車の運転中、可動案内
羽根を急に閉じた場合、ポンプ又はポンプ水車の低圧
側、及び高圧側の管路内で急激な流速の減少が起こり、
この減速に応じて低圧側では圧力が上昇し、高圧側では
圧力が降下する。これを水撃作用と呼び、これにより一
時的にポンプ又はポンプ水車の高圧側と低圧側とにそれ
ぞれ加わる圧力の差、すなわち揚程が低下する。この圧
力の差は可動案内羽根を早く閉じるほど、すなわち流量
変化が速いほど大きくなる。
【0031】本発明では、合流管路を有するポンプ又は
ポンプ水車の揚水起動中における流量が、凹み(図5の
d点)を有する逆流特性領域の通過時において、他号機
の少なくとも1台の流量を一時的に絞り込み、合流管路
の総流量を減少させ、かつ合流管路に水撃作用を発生さ
せている。
【0032】これにより、揚水起動中にあるポンプ又は
ポンプ水車が負う全揚程を、逆流特性領域の凹み箇所の
全揚程以下に低下することができるので、凹み箇所を回
避して、流量を適正開度の運転状態に到達させることが
できる。
【0033】それ以後は、全揚程が一定の値(図5のb
点)を超えない限り、逆流特性領域における振動が激し
い箇所(図5のc点)に、全揚程及び流量が移行するこ
とはないので、ポンプ又はポンプ水車における起動可能
範囲の拡大、及び運転台数の増大を図ることができ、設
備全体の効率的な運用が可能となる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図4に基づい
て説明する。本実施例では前出の図7に示す3台のポン
プ又はポンプ水車が合流管路を介して上池及び下池に、
それぞれ接続されている。
【0035】図1は本実施例の揚水起動方法の説明図で
あり、2台の他号機が既に適正開度の運転状態にある場
合、3台目の起動経路が逆流特性領域の凹み箇所を回避
して通過する揚水起動方法を示してある。
【0036】図1において、第1象限はポンプ又はポン
プ水車の揚程−流量特性、第3象限は他号機(2台)及
び起動機(3台目)のそれぞれのポンプ又はポンプ水車
の可動案内羽根開度の時間的変化、第2象限はこの時の
起動機における全揚程の時間的変化を、それぞれ示して
いる。
【0037】また、図2は、本実施例におけるポンプ又
はポンプ水車の模型試験結果から得られた全揚程−最適
案内羽根開度線図であり、これは管路損失を考慮に入れ
て、予め作成してあるものである。
【0038】そして、他号機(2台)が既に適正開度の運
転状態にあって、起動機(3台目)を起動する場合、上池
水位検出器6及び下池水位検出器7から求まる静落差
が、図2に示す逆流特性領域内にあるときは、開度指示
器8(図8)により、次の制御を行っている。すなわ
ち、図1において、 (1)まず起動機の可動案内羽根を開き、その開度を図
2から求まる適正開度αとする。この時、起動機は逆流
特性領域のu点の運転状態となる。
【0039】(2)起動機がu点の運転状態になった場
合、他号機の可動案内羽根の開度を少し閉じて、可動案
内羽根開度βとし、合流管路2、3に水撃作用を発生さ
せ、起動機が負う揚程を減少させる。
【0040】この場合、他号機の可動案内羽根の閉じる
量は、逆流特性領域の流量以下にならないようにする。
これは、水撃作用の終息後、他号機が激しい振動の発生
する逆流特性領域にあることを防止するためである。
【0041】また、他号機の可動案内羽根における閉鎖
速度γと閉鎖量δは、水撃作用による全揚程の低下量
が、u点と逆流特性領域の凹み箇所d点との全揚程の差
以上となるように設定する。この全揚程の差は、全揚程
−流量特性と管路仕様とを計算機に入力してシミュレー
ション化することが可能であるので、このシミュレーシ
ョンを用いて決定する。なお、この値は現地試験を実施
して決定することもできる。
【0042】(3)水撃作用により起動機の起動経路
は、可動案内羽根の開度を一定に保持しながら、u点か
らd点及びa点へと移動し、水撃作用が終息した後、v
点に到達し適正開度の運転状態となる。
【0043】なお、起動機の運転状態がd点からa点へ
到達したことの確認は、振動計(図示せず)により起動
機の振動を測定するか、流量計(図示せず)により流量
を測定して行う。
【0044】(4)起動機がa点の状態に到達した場
合、他号機の可動案内羽根開度をゆっくりと適正開度α
の状態に戻す。
【0045】ここで、u点と逆流特性領域の凹み箇所d
点との全揚程の差の大きさによっては、他号機の可動案
内羽根の開度を2台とも絞り込む必要はなく、1台だけ
で済むことがある。また、起動時の最大全揚程を規定す
れば、この全揚程と逆流特性領域の凹み箇所d点の全揚
程との差以上に、全揚程の低下が常に発生するように可
動案内羽根における閉鎖量δ及び閉鎖速度γを設定する
こともできる。
【0046】更に、他号機の可動案内羽根開度を絞り込
むタイミングは、図1に示すほかに、条件によっては変
更することができる。これを図3及び図4を用いて説明
する。図3及び図4は、共に本実施例における他号機の
可動案内羽根開度を絞り込むタイミングの変形例I及び
IIの説明図である。すなわち、 (a)起動機による管路の圧力変動が大きい場合は、図
3に示すように、圧力変動が終息する時間εを加算す
る。
【0047】(b)起動機を早く適正開度運転状態に到
達させたい場合は、図4に示すように、起動機が可動案
内羽根が適正開度に近づいた時とする。ただし、この場
合、起動機の流量増と他号機の流量減による流量変化
が、合流管路2、3において、時間Tに対する流量Qの
変化として、dQ/dT<0となるように、起動機の可
動案内羽根の開放速度ζ及び他号機の可動案内羽根の閉
鎖速度ηを決定する。
【0048】以上、3台のポンプ又はポンプ水車が合流
管路を介して上池及び下池に、それぞれ接続され、2台
の他号機が既に適正開度の運転状態に入っている場合、
3台目の起動経路が逆流特性領域の凹み箇所を回避して
通過し、適正開度の運転状態に到達する方法について説
明した。
【0049】この方法は、1台の他号機が既に適正開度
の運転状態に入っており、2台目の起動経路が逆流特性
領域の凹み箇所を回避して通過する場合にも適用するこ
とができる。また、その他の複数台のポンプ又はポンプ
水車が合流管路を介して上池及び下池に接続されている
場合にも同様に適用できる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、高圧側水路が他号機の
それと合流し上池に至り、低圧側水路が他号機のそれと
合流し下池に至る合流管路を有するポンプ又はポンプ水
車において、起動時の流量が逆流特性領域の凹み箇所の
通過を回避して、可動案内羽根が適正開度の運転状態ま
で到達することができ、起動範囲の拡大、及び運転台数
の増大を図り、ポンプ又はポンプ水車における設備全体
を効率的に運用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の揚水起動方法を示す線図であ
る。
【図2】本発明の実施例の静落差−案内羽根適正開度線
図である。
【図3】図1の羽根開度絞り込みに関する変形例Iの説
明図である。
【図4】図1の羽根開度絞り込みに関する変形例IIの説
明図である。
【図5】ポンプ又はポンプ水車の一般的な全揚程−流量
の特性線図である。
【図6】ポンプ又はポンプ水車の揚水起動経路を示す線
図である。
【図7】従来例のポンプ又はポンプ水車の管路構成の説
明図である。
【図8】従来例の案内羽根開度制御機構の説明図であ
る。
【図9】図8の管路構成時の揚水起動経路を示す線図で
ある。
【図10】ポンプ又はポンプ水車の水撃作用を示す線図
である。
【符号の説明】
1a、1b、1c…ポンプ又はポンプ水車、2、3…合
流管路、4…下池、5…上池、6…上池水位検出器、7
…下池水位検出器、8…開度指示器、9a、9b、9c
…サーボモータ、10a、10b、10c…可動案内羽
根操作レバー、11a、11b、11c…可動案内羽
根、12…要求、T…時間。a〜v…ポンプ又はポンプ
水車の運転状態の説明に用いた符号。α〜η…可動案内
羽根の状態の説明に用いた符号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04D 15/00 D (72)発明者 藤原 哲雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起動機の高圧側管路が途中で他号機の高
    圧側管路と合流して上池に至る高圧側合流管路と、前記
    起動機の低圧側管路が途中で前記他号機の低圧側管路と
    合流して下池に至る低圧側合流管路とが設けられてあ
    り、前記起動機及び前記他号機には可動案内羽根の開度
    による全揚程及び流量の調節機構を有し、前記他号機が
    最適な前記可動案内羽根の開度で運転状態にある場合に
    前記起動機の揚水起動を行う合流管路を有するポンプ又
    はポンプ水車の揚水起動方法において、前記起動機の揚
    水起動時に前記起動機の流量を設定値まで立ち上げる過
    程で、前記他号機のうちの少なくとも1台の流量を一時
    的に絞り込んで、前記高圧側合流管路及び前記低圧側合
    流管路における総流量を一時的に減少させ、前記起動機
    の流量を前記設定値まで立ち上げた後、前記他号機にお
    ける流量の一時的な絞り込みを解除することを特徴とす
    る合流管路を有するポンプ又はポンプ水車の揚水起動方
    法。
  2. 【請求項2】 前記他号機のうちの少なくとも1台の流
    量の一時的な絞り込みが、前記起動機の流量が或る全揚
    程において2価以上の複数流量根を持つ全揚程−流量特
    性における前記複数流量根を示す箇所の通過時に開始さ
    れる請求項1記載の合流管路を有するポンプ又はポンプ
    水車の揚水起動方法。
  3. 【請求項3】 前記他号機のうちの少なくとも1台の流
    量の一時的な絞り込みが、前記起動機の流量が或る全揚
    程において2価以上の複数流量根を持つ全揚程−流量特
    性における前記複数流量根を示す箇所の通過時の全揚程
    と前記複数流量根を示す箇所の最低全揚程との差以上の
    水圧低下が発生するまで行われる請求項1記載の合流管
    路を有するポンプ又はポンプ水車の揚水起動方法。
JP4335805A 1992-12-16 1992-12-16 合流管路を有するポンプ又はポンプ水車の揚水起動方法 Pending JPH06185447A (ja)

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JP (1) JPH06185447A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023058414A (ja) * 2021-10-13 2023-04-25 ▲広▼西大学 水力タービンの総合特性曲線に基づく小水力発電所の一日の負荷配分方法

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