JPH0618429Y2 - 葉たばこ刈取収容車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、葉たばこをロープ、針金等に吊下乾燥するた
めに葉たばこを幹刈りにし、この刈り取った幹刈り葉た
ばこを収容する葉たばこ刈取収容車に係るものである。

〔従来の技術〕

特開昭５６−８８７１５号公報で示す葉たばこ幹刈装置
は耕耘機の一側に溝切り、幹切断装置を設けたもので、
この溝切り、幹切断装置により幹に吊下溝を切ると同時
に幹を所定の長さに切断して行くものである。

そしてこの切断即ち刈り取られた幹刈り葉たばこを畝の
一側に放置して行くものであるから幹刈り作業後、１本
１本幹刈り葉たばこを回収して行かなくてはならない
が、葉たばこは大きな葉がついており、かさ張るから収
容作業が大変である上に、葉たばこを損傷しないように
丁寧に扱って収容しなくてはならない。

また、葉たばこは種類や育成度に応じてその背丈が異な
るから溝切り幹切断装置を上下動させて幹刈りする位置
をその都度調節する必要がある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、かかる点を解決したもので、例えば、トラク
タの後方に収容台を連結し、この収容台の一側前方に設
けた溝切り幹切断装置で切断した幹刈り葉たばこを収容
台の中に順次収容して行くことが出来、また葉たばこの
種類や育成度に応じて溝切り幹切断装置を上下動させて
幹刈りする位置を調節することが出来る葉たばこ刈取収
容車を提供することが技術的課題である。

〔問題点を解決するための手段〕

添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。牽引車ａ
の後方に幹刈り葉たばこを収容する葉たばこ収容台１を
設け、この収容台１の前部略中心部に支持腕２の一端部
を枢着するとともにこの支持腕２の他端を一側方向に突
設し、この支持腕２に葉たばこの幹３に吊下溝４を切削
形成すると同時に幹３を所定の長さに切断する溝切り幹
切断装置ｂと、収容台１の前面に該支持腕２を擺動させ
た際ピン43の着脱により該支持腕２を所定位置に固定す
る高さ調節装置ｃと、該高さ調整装置ｃの作動により地
面に対して傾いた溝切り幹切断装置ｂの角度を調整する
角度調整装置ｅを設け、溝切り幹切断装置ｂと牽引車ａ
の動力取出軸５とを動力伝達装置ｄを介して駆動連結
し、収容台１の一側にして溝切り幹切断装置ｂの後方に
作業者が乗る作業台６を設けた事を特徴とする葉たばこ
刈取収容車に係るものである。

〔作用〕

あらかじめ高さ調節装置ｃにより支持腕２を上下方向に
調節して溝切り幹切断装置ｂの幹刈り高さを調節すると
ともに角度調整装置ｅにより切断角度を調整する。

牽引車ａを畝33上を前進させると溝切り幹切断装置ｂで
葉たばこの幹３に吊下溝４が切削形成されると同時に幹
３は所定の長さに切断即ち幹刈りされる。

この幹刈りされた幹刈り葉たばこ41は後方に倒れるから
作業台６上の作業者がこの幹刈り葉たばこ41を手で受け
取り、つかんで収容台１に収容する。

この動作を繰り返して一定量の幹刈り葉たばこ41を収容
台１に収容したら取り出してトラックや運搬車に移し替
えて乾燥場所まで運搬する。

〔実施例〕

収容台１は左右を開口した鉄板製の型枠にして、前後
壁１ａ．１ｂと底面１ｃとに葉たばこが過熱（太陽熱）
で焼けて変色や損傷しないように木板、ベニア板、合板
等の熱吸収率の低い葉保護部材７を張設（接着や鋲止め
すると良い。）している。

尚この収容台１は型枠でなくても各壁板が外側四方に
開放する箱でも良い。

この収容台１をトラクタの後方に連結部材８（35は吊
杆，36は油圧アーム，37は連結杆，38は支持杆）を介し
て設けた型の取付台９の水平台部９ａ上に着脱自在に
設けているもので、10は着脱金具である。

この収容台１は取付台９の水平台部９ａ上をローラ39を
介してスライド自在に設けている。

また、この取付台９の水平台部９ａ裏側左右に補助車輪
34を葉たばこの残株の邪魔にならない間隔を置いて設け
ている（この補助車輪34は高さ調節可能に設けると良
い。）。

この収容台１の一側に作業者が乗る作業台６を連結金具
32を介して着脱自在並びに使用しない時には収容台１側
に折り畳まれるように設けている。

この作業台６は台板11の一側と後方に手摺枠12を設けた
構造で、作業者が立って作業できるものである（手摺枠
12は着脱自在に設けられている。）。

高さ調節装置ｃは取付台９の垂直部９ｂ前面一側の垂直
方向に調節杆40を設け、この調節杆40に支持腕２の中程
に突設した型の嵌合杆42をスライド自在に嵌合し、こ
の側方よりピン43を差し込んで支持腕２の高さを調節で
きる場合を図示している。

また支持腕２の先端部には溝切り幹切断装置ｂの角度
（溝切回転刃23，切断回転刃24の角度）を調整する角度
調整装置ｅが設けられており、44は回動調節ハンドル，
45は支承部，46は吊杆，14は枢着部である。

トラクタの動力取出軸５端部を取付台９前部中心に設け
た軸受体13で軸受けし、この軸受体13に支持腕２の一端
部を枢着し、この支持腕２の中程に高さ調節装置ｃを設
けている。

この支持腕２の先端部に分岐杆15を設け、この分岐杆15
に軸受筒16を設け、この軸受筒16に回転軸17を支承し、
この回転軸17の先端部にユニバーサルジョイント18を介
して連結回転軸19を連結し、この連結回転軸19の先端部
に同じくユニバーサルジョイント20を介して刃用回転軸
21を連結し、この刃用回転軸21の外周に軸受筒22を設
け、この軸受筒22の先端に２枚一組の溝切回転刃23をウ
ォーム機構を介して設けるとともに基部寄りに１枚の切
断回転刃24を同じくウォーム機構を介して設け、この軸
受筒22と分岐杆15との間にリンク機構25をスプリング26
に抗して設けることで溝切回転刃23と切断回転刃24を常
に適正位置に位置せしめて溝切り、切断作業を行う場合
を図示している。

図中27は溝切り幹切断装置ｂの高さを微動調節するハン
ドル，28はガイド杆である。

この動力伝達装置ｄは動力取出軸５端部にプーリ29を設
け、溝切り幹切断装置ｂ側の回転軸17にプーリ30を設
け、このプーリ29,30間にベルト31を懸環して動力取出
軸５から動力を溝切り幹切断装置ｂｎに伝達させる場合
を図示している。

実際にはこのプーリ29,30間に減速機構が設けられ、ま
たベルトテンション機構を設けて溝切り幹切断装置ｂの
作動のみを停止させるようにしても良い。

〔考案の効果〕

本考案は、上述の様に牽引車ａの後方に幹刈り葉たばこ
を収容する葉たばこ収容台１を設け、この収容台１の前
部略中心部に支持腕２の一端部を枢着するとともにこの
支持腕２の他端を一側方向に突設し、この支持腕２に葉
たばこの幹３に吊下溝４を切削形成すると同時に幹３を
所定の長さに切断する溝切り幹切断装置ｂと、収容台１
の前面に該支持腕２を擺動させた際ピン43の着脱により
該支持腕２を所定位置に固定する高さ調節装置ｃと、該
高さ調整装置ｃの作動により地面に対して傾いた溝切り
幹切断装置ｂの角度を調整する角度調整装置ｅを設け、
溝切り幹切断装置ｂと牽引車ａの動力取出軸５とを動力
伝達装置ｄを介して駆動連結し、収容台１の一側にして
溝切り幹切断装置ｂの後方に作業者が乗る作業台６を設
けたから、牽引車ａを畝33上に前進させて行くことによ
り溝切り幹切断装置ｂで幹３に吊下溝４を切削形成する
と同時に幹３を所定の長さに切断、即ち幹刈りし、この
幹刈り葉たばこ41を作業台６上の作業者が受け取りつか
んで収容台１上に収容して行くことが出来る。

この場合、収容台１一側の溝切り幹切断装置ｂ後方に作
業台６を設けることによりこの作業台６上に作業者が乗
って溝切り幹切断装置ｂで刈り取った幹刈り葉たばこ41
をただちにつかんで順次収容台１上に幹刈り葉たばこ41
を収容して行くことが出来るから作業能率が極めて向上
することになる。

この上記動作を繰り返すことにより幹刈り葉たばこ41を
順次幹刈り、そして順次収容台１に収容して行くことが
出来るから従来装置のように放置した幹刈り葉たばこ41
を後から回収して行く方法に比して極めて作業能率が向
上すると共に大切な葉を損傷させることがない。

葉たばこは種類や育成状態に応じて背丈が異なるから幹
刈りの位置も異なって来ることになり、溝切り幹切断装
置ｂの高さをそれに応じて調節してやらなくてはならな
い。

この点、本考案は、溝切り幹切断装置ｂを取り付けた支
持腕２の高さを調節する調節装置ｃを収容台１前面に設
けたから幹刈りする位置に合わせて高さ調節装置ｃを調
節して溝切り幹切断装置ｂを希望する位置にセットして
希望する位置の幹刈りを行うことが出来、且つ角度調整
装置ｅにより幹刈り角度も調整出来る等秀れた実用上の
効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は本実施
例の正面図、第２図はその平面図、第３図は要部の斜視
図、第４図は幹刈り葉たばこの正面図である。 ａ…牽引車、ｂ…溝切り幹切断装置、ｃ…高さ調節装
置、ｄ…動力伝達装置、ｅ…角度調整装置、１…収容
台、２…支持腕、３…幹、４…吊下溝、５…動力取出
軸、６…作業台、43…ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】牽引車ａの後方に幹刈り葉たばこを収容す
   る葉たばこ収容台１を設け、この収容台１の前部略中心
   部に支持腕２の一端部を枢着するとともにこの支持腕２
   の他端を一側方向に突設し、この支持腕２に葉たばこの
   幹３に吊下溝４を切削形成すると同時に幹３を所定の長
   さに切断する溝切り幹切断装置ｂと、収容台１の前面に
   該支持腕２を擺動させた際ピン43の着脱により該支持椀
   ２を所定位置に固定する高さ調節装置ｃと、該高さ調整
   装置ｃの作動により地面に対して傾いた溝切り幹切断装
   置ｂの角度を調整する角度調整装置ｅを設け、溝切り幹
   切断装置ｂと牽引車ａの動力取出軸５とを動力伝達装置
   ｄを介して駆動連結し、収容台１の一側にして溝切り幹
   切断装置ｂの後方に作業者が乗る作業台６を設けた事を
   特徴とする葉たばこ刈取収容車。