JPH0618287A - 光学式変位検出装置 - Google Patents

光学式変位検出装置

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JPH0618287A
JPH0618287A JP20030392A JP20030392A JPH0618287A JP H0618287 A JPH0618287 A JP H0618287A JP 20030392 A JP20030392 A JP 20030392A JP 20030392 A JP20030392 A JP 20030392A JP H0618287 A JPH0618287 A JP H0618287A
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Masaaki Takagi
正明 高木
Tatsuki Goto
竜樹 後藤
Nobuhiko Hosohata
伸彦 細畠
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学式変位検出装置の光源光利用効率を改善
するとともに、検出信号の直線性及びS/N比を改善す
る。 【構成】 光学式変位検出装置は、光束11を放射する
固定光源9と、該光束11をスポット12に集光するレ
ンズ部材10と、回転角に応じて連続的に変化する頂角
4を有するプリズム帯3が延設された円形の変位板1
と、該プリズム帯3を介してスポット12を受光する固
定受光素子13とからなる。光束11を通過する様にプ
リズム帯3を回転変位させる事により、その頂角4が変
化しスポット12を偏向させるとともに、スポット12
の受光位置の変化に従って差動検出信号A,Bを出力す
る様にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非接触の光学式ポテンシ
ョメータあるいは光学式変位検出装置に関する。より詳
しくは、変位に応じて入射光束を偏向させる為の光学的
な構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から様々な構造の光学式変位検出装
置が知られている。例えば、特開昭60−225024
号公報には螺旋状のスリットが形成された回転変位板を
利用した構造が開示されている。図6に示す様に、この
従来例は回転軸101に固定された回転変位板102を
備えており、その表面には周方向に沿って螺旋状にスリ
ット103が形成されている。回転変位板102の上方
には固定光源104が配置されているとともに、回転変
位板102の下方には受光素子105が固定配置されて
いる。受光素子105の表面には回転変位板102の半
径方向に沿って受光面106が設けられている。
【0003】変位板102の回転に伴なって、スリット
103を透過する平行光束が半径方向に沿って移動す
る。受光素子105は移動する透過光束の受光位置に基
いて回転変位を表わす検出信号を出力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】変位検出の分解能及び
回転変位に対する検出信号の直線性(リニアリティ)を
向上させる為には螺旋状スリット103の幅を狭くする
必要がある。しかしながら、スリット幅を狭める程透過
光量が小さくなる。従って、受光量が減少しS/N比が
悪化するという課題がある。受光量の減少を補う為、光
源の発光量を増やすと、消費電流が増大するという問題
が生じる。受光量を確保する為にスリット幅を広げる
と、受光面の有効領域が制限され、ダイナミックレンジ
が狭くなり前述した様に分解能が低下する。又、光源の
発光分布に含まれるムラやバラツキ等の悪影響を受け易
くなり前述した様にリニアリティが悪化する。
【0005】図7を参照して上述した従来構造の課題あ
るいは問題点をさらに具体的に説明する。この構造で
は、光源からの平行入射光107を螺旋状のスリット1
03に照射する。螺旋状スリット103の移動に伴ない
透過光108が受光面106に沿って移動する。この移
動に従って検出信号が出力される。図から明らかな様
に、スリット103の開口幅Pがそのまま受光面106
上に投影される為、受光面106の両端部側が有効に活
用できない。即ち、透過光108の光学的重心109が
受光面106の端部側に近づくと透過光108の一部分
が受光面から外れてしまう。この限界は受光面106の
端部からP/2の位置である。従って、両端側合わせて
Pの幅分だけ使用できなくなり、受光面106の有効領
域はL−Pとなってしまう。但し、Lは受光面106の
全長寸法である。全長寸法Lに対して有効領域の寸法が
L−Pに限定される為、分解能も(L−P)/Lの割合
で低下する。又、平行入射光107の強度分布が均一で
ない場合には、透過光108の重心109がスリット1
03の開口中心からずれてしまい、検出信号のリニアリ
ティが悪化する事になる。スリット103の開口幅Pを
狭くすれば上述した問題点はある程度抑制できるが、受
光量自体が減少しS/N比が劣化する。受光量の減少を
補う為光源の発光量を増やすと、消費電流が増加すると
ともに光源の寿命も短くなってしまう。
【0006】入射光の利用効率を高める為、スリットに
代えてシリンドリカルレンズを利用した従来構造が、例
えば特開昭62−142223号公報に開示されてい
る。図8に示す様に、直線方向に移動する変位板201
の表面には移動方向に対して斜めに配置されたシリンド
リカルレンズ202が設けられている。変位板201の
上方には光源203が固定配置されているとともに、変
位板201の下方には受光素子204が固定配置されて
いる。受光面205は変位板201の移動方向と直交す
る様に設けられた長手形状を有している。光源203か
らの平行入射光はシリンドリカルレンズ202によって
集光され、受光面205の上に結像206を投影する。
結像206は変位板201の直線変位に応じて受光面2
05の長手方向に移動する。
【0007】図6に示した従来例と異なり、図8の従来
例では平行入射光を集光するので受光量が増加するとい
う利点がある。しかしながら、この従来構造では、シリ
ンドリカルレンズ202以外の領域を通過する入射光を
遮断する為遮光膜207を形成しなければならない。こ
の為、加工コストが高くなるとともに、遮光膜の亀裂や
剥離等が生じ信頼性が劣るという課題がある。さらに、
シリンドリカルレンズ202の焦点位置に受光面を配置
する為、変位板201と受光素子204の間のスペース
をある程度確保する必要があり、実装上不利になるとい
う課題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明は入射光の利用効率を改善して受光量
を増大させるとともに、製造及び加工の容易な変位板構
造を提供する事を目的とする。かかる目的を達成する為
に以下の手段を講じた。即ち、本発明にかかる光学式変
位検出装置は、光束を放射する固定光源と、該光束をス
ポットに集光するレンズ部材と、連続的に変化する頂角
を有するプリズム帯が延設された変位部材と、該プリズ
ム帯を介してスポットを受光する固定受光素子とから構
成されている。
【0009】
【作用】変位部材の上に形成されたプリズム帯は固定光
源からの光束を通過する様に変位する。通過地点におけ
るプリズム帯の頂角が連続的に変化し、光束を屈折して
スポットを偏向させる。この為、スポットの受光位置が
変化し、これに応じて固定受光素子は変位部材の変位あ
るいは位置情報を示す検出信号を出力する。好ましく
は、固定受光素子は偏向を受けたスポットの移動方向に
沿って配置された受光面を有するとともに、スポットの
受光位置に応じて差動的に変化する検出信号を出力す
る。又、上述した変位部材は、該プリズム帯が表面に沿
って一体的に形成された透明変位板から構成されてい
る。
【0010】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図1は本発明にかかる光学式変位検出
装置の一実施例を示す模式的な斜視図である。円盤形状
の変位板1は回転軸2に固定されている。その表面には
円弧状にプリズム帯3が形成されている。この例では変
位板1はプラスチック等の透明材料からなり、プリズム
帯3は射出成型等により一体的に形成できる。プリズム
帯3は連続的に変化する頂角4を有している。本例で
は、プリズム帯3の一端5側で、プリズム頂面6は半径
方向外側に傾斜している。一端5から離れるに従って頂
角4の傾斜は緩やかになり中央部7では頂面6が略平坦
になっている。さらに、他端8側に近づくにつれ、頂角
4は逆に半径方向内側に傾斜していく。なお、本実施例
ではプリズム帯3は円弧状に形成されているが、必ずし
もこれに限られるものではなく完全な輪状に形成しても
良い。又、頂角4の変化モードも本例に限られるもので
はなく、適宜光学式変位検出装置の使用目的等に応じて
設定する事ができる。
【0011】変位板1の上方にはプリズム帯3を照射す
る様に光源9が固定配置されている。光源9は例えばL
ED等から構成する事ができる。光源9の前面にはレン
ズ10が取り付けられており、光源光束11をスポット
12として集光する。従来と異なり、光源光を集光して
利用するので利用効率が改善できる。又、光源9はプリ
ズム帯3の移動軌跡をカバーできるだけの光源面積を有
していれば良く小型化可能である。即ち、プリズム帯3
は円弧状に形成されているので、変位板1の半径方向に
関し移動軌跡は一定である。これに対して、図6に示し
た従来例ではスリット103は螺旋状に形成されており
その移動領域全体をカバーする為に光源は半径方向に沿
って広い発光面積を必要としていた。
【0012】プリズム帯3を介して光源9と対向する位
置には受光素子13が固定配置されている。受光素子1
3には変位板1の半径方向に沿って長手形状の受光面1
4が設けられている。受光面14はスポット12に応じ
て検出信号を出力する。本例では、受光素子13は二端
子型のPSDからなり、スポット12の受光位置に従っ
て差動的に変化する一対の検出信号A,Bを出力する。
一対の検出信号A,Bは処理回路15により(A−B)
/(A+B)の演算処理を施され、変位板1の変位ある
いは位置を表わす出力信号を生成する。
【0013】次に、図2を参照して図1に示す光学式変
位検出装置の動作を詳細に説明する。本図はプリズム帯
3の他端部8近傍を変位板1の半径方向に沿って切断し
た断面構造を表わしている。光源9に取り付けられたレ
ンズ10の光軸16はプリズム帯3を貫通し受光面14
の中点17に整合している。光源9からの集光光束11
はプリズム帯3によって屈折され、スポット12は受光
面14の長手方向外端側に結像する。この時の屈折角δ
は以下の数式1により表わされる。
【数1】 なお数式1中、nはプリズム帯3の相対屈折角を表わ
し、φはプリズム帯3の頂角を表わしている。数式1で
はラジアン単位で表わされた頂角φが1に比べて遥かに
小さい場合を仮定している。
【0014】次に、受光面14の中点17からスポット
12の結像位置までの距離Δは、プリズム帯3の基準面
から受光面14までの距離をSとすると、以下の数式2
で表わされる。
【数2】 従って、プリズム帯3の頂角φに対するスポット12の
結像位置Δの関係は数式1及び数式2を用いて、以下の
数式3の様に表わされる。
【数3】 上記の数式3から明らかな様に、スポット12の結像位
置Δは略頂角φに比例しリニアな関係が得られる。数式
3の関係は頂角φが小さい場合に近似的に成立し、厳密
には数式1及び数式2から理解される様にリニアではな
い。しかしながら、実用的には頂角φをある程度小さく
設定し十分な検出信号の直線性が保証できる。
【0015】前述した様にプリズム帯3の頂角φは変位
板1の回転角θに比例して変化する様に設定されてい
る。従って、回転角θとスポット12の結像位置はリニ
アな関係にある。例えば、図3は変位板1が反時計方向
に回転してプリズム帯3の中間部分が光軸16に整合し
た状態を示している。この時には、回転に伴なって頂角
φが減少しプリズム頂面6は略水平状態にある。従っ
て、集光光束11は偏向を受けず、スポット12は受光
面14の中点17に結像される。
【0016】図4に示す様に、さらに変位板1が反時計
方向に回転すると、プリズム帯3の頂面6は逆に変位板
1の半径方向内側に向かって傾斜する。この状態では、
集光光束11がプリズム帯3によって半径方向内側に屈
折偏向され、スポット12は受光面14の半径方向内端
側に結像される。この様に、プリズム帯3が他端8側か
ら一端5側に向かって変位するに従い、スポット12は
受光面14の外端側から内端側に向かって略直線的に移
動する。受光素子はこの移動量を電気信号として出力し
変位板1の変位情報あるいは位置情報が得られる。
【0017】図5は本発明にかかる光学式変位検出装置
の他の実施例を示す模式的な断面図である。図1に示す
実施例と基本的に同一の構成を有しており、対応する部
分には対応する参照番号を付して理解を容易にしてい
る。異なる点は、光源9が集光光束ではなく平行光束2
1を光軸16に沿って放射している事である。これと関
連して、変位板1と受光面14との間に集光レンズ20
が介在している。平行光束21はプリズム帯3によって
屈折された後、集光レンズ20を介して受光面14の上
にスポットを結像する。本例では、平行光束21を偏向
しているので、図1の実施例に比べるとプリズム帯3の
収差を抑制でき、検出信号のリニアリティが一層改善さ
れる。
【0018】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、光
束を通過する様にプリズム帯を変位させる事によりその
頂角が変化しスポットを偏向させるとともに、集光スポ
ットの受光位置の変化に応じて検出信号を出力する様に
している。従来の螺旋スリットを利用した方式に比べ、
プリズム帯を用いると円弧状に配列できるので光源光の
照射位置を限定でき、光源の小型化が可能になるという
効果がある。又、光源光をスポットとして集光した状態
で受光検出を行なうので、従来のスリットを利用した構
造に比較し受光量を増大でき検出信号のS/N比が改善
できるという効果がある。又、光源光の発光分布に局部
的なバラツキがあってもこれを集光して利用するので平
均的に見ると受光量を一定化でき直線性が改善されると
いう効果がある。さらに、スポットとして結像されるの
で、従来のスリットを利用した投影方式に比べ、受光面
全長を有効受光領域として最大限に活用でき分解能も向
上するという効果がある。加えて、プリズム帯はプラス
チックス等の成形加工により容易に作成でき、シリンド
リカルレンズの様な特殊な円筒曲面加工ではなく平面の
組み合わせであり、シリンドリカルレンズの様に偏肉に
はならないのでヒケ等による寸法精度の低下等がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光学式変位検出装置の一実施例
を示す模式的な斜視図である。
【図2】図1に示す実施例の動作を説明する為の断面図
である。
【図3】同じく動作を説明する為の断面図である。
【図4】同じく動作を説明する為の断面図である。
【図5】本発明にかかる光学式変位検出装置の他の実施
例を示す模式的な断面図である。
【図6】従来の光学式変位検出装置の一例を示す斜視図
である。
【図7】図6に示す従来例の問題点を説明する為の模式
図である。
【図8】従来の光学式変位検出装置の他の例を示す模式
的な斜視図である。
【符号の説明】
1 変位板 2 回転軸 3 プリズム帯 4 頂角 6 頂面 9 光源 10 レンズ 11 光束 12 スポット 13 受光素子 14 受光面 15 処理回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光束を放射する固定光源と、該光束をス
    ポットに集光するレンズ部材と、連続的に変化する頂角
    を有するプリズム帯が延設された変位部材と、該プリズ
    ム帯を介してスポットを受光する固定受光素子とからな
    り、光束を通過する様に該プリズム帯を変位させる事に
    よりその頂角が変化しスポットを偏向させるとともに、
    スポットの受光位置の変化に従って検出信号を出力する
    様にした光学式変位検出装置。
  2. 【請求項2】 前記受光素子は該スポットの移動方向に
    沿って配置された受光面を有するとともにスポットの受
    光位置に応じて差動的に変化する検出信号を出力する請
    求項1記載の光学式変位検出装置。
  3. 【請求項3】 前記変位部材は、該プリズム帯が表面に
    沿って一体的に形成された透明変位板からなる請求項1
    記載の光学式変位検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5591018A (en) * 1993-12-28 1997-01-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Hermetic scroll compressor having a pumped fluid motor cooling means and an oil collection pan
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