JPH06182079A - 偏平縫いミシンの空環形成装置 - Google Patents

偏平縫いミシンの空環形成装置

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JPH06182079A
JPH06182079A JP33765492A JP33765492A JPH06182079A JP H06182079 A JPH06182079 A JP H06182079A JP 33765492 A JP33765492 A JP 33765492A JP 33765492 A JP33765492 A JP 33765492A JP H06182079 A JPH06182079 A JP H06182079A
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JP
Japan
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needle
thread
looper
tension
sewing machine
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JP33765492A
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Takashi Mizusaki
隆 水崎
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Yamato Sewing Machine Mfg Co Ltd
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Yamato Sewing Machine Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 針板下での空環の安定した形成と、針板上の
送り経路に沿っての確実な送り出しとを実現し、偏平縫
いミシンでの連続した縫製作業が安定して行えるように
する。 【構成】 針3,3には、針糸張力調節器8及び糸調子
器7を針糸30,30を経て供給し、また、針板下部のルー
パ6には、糸調子器7とルーパ糸張力調節器9とを経て
ルーパ糸60を供給する。針糸張力調節器8及びルーパ糸
張力調節器9は、針板上での縫製生地の非検出に応じて
夫々の動作をなし、前者は、針糸30を挾持する糸挾み板
81,82間に針糸シリンダ86の動作によりくさび板84を差
し込み、針糸30の付与張力を減じ、後者は、ルーパ糸60
を挾持する糸挾み板91,92間に差し込まれたくさび板94
をルーパ糸シリンダ93の動作により抜き出し、ルーパ糸
60の付与張力を高める。これにより、弛緩した針糸30,
30が緊張を高めたルーパ糸60により引き締められ、一本
針二重環縫いに近い形態をなす空環が、各針糸のたるみ
を生じることなく安定して形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の針を備えた偏平
縫いミシンでの縫製において、縫製生地の非送給時に針
糸及びルーパ糸の絡み合いにより生じる空環を連続して
安定形成する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の針糸と、これらの針糸を縫製生地
の裏面においてルーピングするルーパ糸とで縫いを構成
し、例えば、Tシャツの胴囲,袖口の飾り縫い、及び袖
付け等の縫製に使用される偏平縫いミシンにおいては、
前述した用途の関係上、予め所定の長さに裁断されて間
欠的に送給される縫製生地に対しての縫製作業が行われ
る場合が多い。
【0003】この種の縫製作業は、一般的には、一回の
縫製が終了する都度、生地の縫い終わり端においてミシ
ンを止め、糸切り動作を終了した後、縫製済みの生地を
取り除き、次なる縫製生地をミシンベッド上に供給し
て、ミシン本体から垂下された押えの前縁とミシンベッ
ド上の針板との間に縫い始め端を合わせ、ミシンを再起
動する順を繰り返して行われ、この繰り返しが作業能率
の向上を阻害する要因となっている。
【0004】そこで、縫製生地が存在しない状態で針及
びルーパの動作を継続し、針糸とルーパ糸とを絡み合わ
せて空環を形成して、針板の下部に生じるこの空環を針
板上に導き、押えと後送り歯との動作により連続的に送
り出し得るようにした空環形成装置が、例えば、特公昭
57-58191号公報及び特開平3-23887号公報等に提案され
ている。この装置を備えた偏平縫いミシンにおいては、
一連の縫製を終了した後、次なる縫製を開始するまでの
間にミシンの動作を停止する必要がなく、空環により相
互に連結された縫製物を連続して得ることができるよう
になり、縫製作業の大幅な能率向上が図れる。
【0005】ところが、複数針偏平縫いミシンにより形
成される縫い目は、縫製生地が介在しない状態では極め
て不安定なものであり、縫製中と同様の動作により空環
を安定して得ることはできない。前記特公昭57-58191号
公報においては、針板上における縫製生地の有無を検出
し、縫製生地が検出されず、空環形成を行わしめる場合
に、複数の針の夫々に対応する複数の針糸の内、一本を
除く他の針糸の張力を解除して、これらをルーパの動作
により張力を保った針糸に近づけ、この針糸とルーパ糸
とにより形成される安定した空環に、張力が解除された
他の針糸を付随させる一方、各針の針落ち孔を後側にお
いて一体化させる横孔を設け、この横孔の後縁を形成す
る横部材(空環受け)により前記空環を針板表面に導
き、押えに取付けられた補助送り体(空環押え)と、針
落ち位置後側の後送り歯とにより送り力を加えて、縫製
生地の送り方向に連続して送出する構成としてある。
【0006】また特開平3-23887号公報においては、針
落ち孔の後縁を後上方に向けて斜めに立ち上がるテーパ
面とし、前述の如く形成された空環を、このテーパ面に
沿わせて針板上に案内するようになし、針の降下による
針板下への空環の引込みを、前記テーパ面との摩擦によ
り防ぐ構成としてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く、従来の偏
平縫いミシンの空環形成装置は、針板下にて空環を安定
して形成すること、形成された空環を針板上に確実に導
くこと、針板上に導かれた空環を確実に送り出すこと、
更には、針の降下に伴う針板下への空環の引込みを防ぐ
ことを目的として構成され、第1,第2,第3の目的
は、特公昭57-58191号公報において、第4の目的は、特
開平3-23887号公報において夫々達成されているかの如
くである。
【0008】ところが、特公昭57-58191号公報に開示さ
れた空環形成装置は、張力を失った針糸がルーパの進出
動作により引き出され、張力を保った針糸に近付くこと
を前提としているが、このような引き出しは極めて不安
定なものであり、過剰に引き出された針糸がルーパに絡
まる虞が高く、該ルーパの動作が阻害されて、安定した
空環の形成は難しく、前記第1の目的を達成し得ない。
また、この空環形成装置により得られる空環は、張力を
失った複数の針糸が不規則に絡み合い、縫製時における
縫い目と大きく異なる形態をなしており、次なる縫製の
開始直後に、前記空環の形状に対応する乱れた縫い目が
形成されて、縫製品の品質が低下する難点がある。
【0009】また、特開平3-23887号公報に開示された
空環形成装置は、針の降下に伴う針板下への空環の引込
みを、該空環と針孔後縁のテーパ面との摩擦により阻止
しようとしているが、針糸及びルーパ糸からなる空環は
極めて軽量なものであり、前記テーパ面の面粗度を高め
たとしても、前記摩擦による引込み防止効果はわずかで
あり、前記第4の目的を達成することは難しく、針板下
部に引き込まれて滞留する空環の取り除きのために、ミ
シンの頻繁な停止を強いられる虞がある。
【0010】更に、前記第1の目的、即ち、空環の安定
した形成を達成するには、各針の針糸により針板下部に
形成されるループが、ルーパの動作により確実に捉えら
れることが必要である。空環形成時における針糸のルー
プは、支えとなる縫製生地が存在しないことから安定し
た姿勢を保ち得ず、ルーパによる捕捉が難しくなってお
り、特に、前記ループは、ルーパから離隔した位置にあ
り、最下部まで降下する針において大きく、このループ
の確実な捕捉が、目飛びのない安定した空環の形成のた
めに重要である。ところが、前述した従来の空環形成装
置においては、針糸のループの確実な捕捉が考慮されて
おらず、空環の安定形成は極めて困難である。
【0011】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、針板下における空環の安定した形成と、針板上
の送り経路に沿っての確実な送出とを達成でき、偏平縫
いミシンによる縫製作業の能率向上に寄与できる空環形
成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る偏平縫いミ
シンの空環形成装置は、縫製生地の非送給時に生じる複
数本の針及びルーパの動作に応じて、各針の針糸とルー
パ糸との絡み合いにより針板下に形成される空環を、針
落ち位置の後側の針板上に導き、針落ち位置後方の後送
り歯と押えとの間に挾持して連続的に送り出す偏平縫い
ミシンの空環形成装置において、前記縫製生地の送給の
有無を検出する検出手段と、該検出手段による非送給の
検出に応じて夫々動作し、前記ルーパ糸への付与張力を
高めるルーパ糸緊張手段と、複数の前記針糸夫々への付
与張力を一括して減ずる針糸弛緩手段と、前記後送り歯
の送り量を増量側に補正する送り補正手段と、前記後送
り歯の露出孔を前後に分割する態様にて前記針板に横架
してあり、前記押えとの間に前記空環を定常的に挾持す
る空環受けとを具備することを特徴とする。
【0013】更に加えて、前記針板の下側に配してあ
り、前記複数本の針の内、前記ルーパから離反して位置
する一本の針の先端を前側から支持する針受けと、該針
受けに付設してあり、前記針の上動時に残る針糸のルー
プを保持する糸受けとを具備することを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明においては、縫製生地の非送給時に、複
数の針糸の全ての張力を解除に至らない程度に減じ、同
時にルーパ糸の張力を高めて、弛緩状態にある複数の針
糸が緊張したルーパ糸により引き締められた形態をなす
安定した空環を、各針糸のたるみを生じることなく形成
する。
【0015】また、空環形成時に後送り歯の送り量を通
常縫製時に比して増量側に補正し、この後送り歯により
既に形成された空環に送りを加え、各針の針糸を空環の
送り出し側に引き出し、各針糸のループを小さくしてこ
れらの姿勢を安定せしめ、ルーパの動作による確実な捕
捉が行われるようにする。
【0016】また、後送り歯の露出孔を前後に分断する
横桟の態様をなす空環受けを設け、この空環受けと針板
上部の押えとの間に、針板上に導かれた空環が常に挾持
されるようになし、針の降下に伴う針板下への空環の引
込みに抵抗して、確実な送り出しが行われるようにす
る。
【0017】更に、本発明の第2発明においては、ルー
パから離れた位置にあり、その針糸により最大のループ
が形成される針の降下位置に、該針の先端を前側から支
持する針受けを設け、この針受けに付設した糸受けによ
り前記ループを保持して該ループの姿勢を安定化させ、
ルーパによる捕捉を一層確実化する。
【0018】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は本発明に係る空環形成装置を備えた
偏平縫いミシンの前方からの外観斜視図であり、図2は
その糸経路を示す模式図である。
【0019】図中1はミシン本体から一側に延びるミシ
ンアームであり、該ミシンアーム1の下側には、これと
同向きに筒形をなすミシンベッド2が延設されている。
ミシンアーム1は、先端部を上下に貫通する針棒3a及び
押え棒4aを備えており、ミシンベッド2に向けて垂下さ
れた針棒3aの下端には、針止め3bを介して複数本(本実
施例においては2本)の針3,3が取り付けてあり、押
え棒4aの先端には、後述の如く構成された押え4が取り
付けてある。
【0020】針棒3aは、ミシンアーム1に内蔵された公
知の機構の動作により所定のストロークでの上下運動を
行うようになしてあり、該針棒3a先端の針3,3は、針
棒3aの上動時にミシンベッド2上に退出し、下動時にミ
シンベッド2上に架設された針板5の下部に進入して、
この進入位置でのルーパ6(図2参照)の動作とによ
り、針板5上に送給される縫製生地に縫いを構成する。
また押え棒4aは、図示しない操作レバーの手動操作に応
じて上下動するようになしてあり、該押え棒4a下端に取
り付けた押え4は、押え棒4aの下動時に針板5の表面に
弾接し、該針板5との間に縫製生地を挾圧保持する。
【0021】前記針3,3には、ミシンアーム1の基端
側上部に取り付けた針糸張力調節器8と、これの下側に
取り付けた糸調子器7とを経て針糸30,30が供給されて
いる。図2に示す如く糸調子器7は、各別の張力設定つ
まみ70,70…の基端に取り付けた糸挾み板71,71…と、
これら夫々に対向する糸挾み板72,72…とを、長寸の移
動板73上に並設してなる。糸挾み板71,71…と糸挾み板
72,72…との対向面間の隙間は、張力設定つまみ70,70
…の回転操作により各別に設定することができ、またこ
の設定隙間は、前記移動板73の移動に応じて一括して解
除され得るようになしてある。
【0022】針糸張力調節器8もまた糸調子器7と同
様、各別の張力設定つまみ80,80…の回転操作により対
向面間の隙間設定が可能な複数組の糸挾み板81,81…及
び82,82…を、共通の基板83上に並設してなる。基板83
の裏面側には、長手方向への摺動自在に移動板85が装着
してある。この移動板85は、基板83に形成された溝を経
て基板83の表面に突出し、各組の糸挾み板81,82の隙間
に夫々の先端を臨ませた複数のくさび板84,84…を備
え、基板83の一側に配された針糸シリンダ86の進退動作
に応じて摺動して、前記くさび板84,84…を対応する糸
挾み板81,82間の隙間に抜き差しすべく構成されてい
る。針糸シリンダ86は、図示しないエア源からの給気に
応じて動作するエアシリンダであり、張力設定つまみ80
の操作により設定された夫々の糸挾み板81,82間の隙間
は、針糸シリンダ86の動作に応じた各別のくさび板84の
差し込みにより、一括して増大するようになしてある。
【0023】図2に示す如く、各針3に供給される針糸
30は、まず、針糸張力調節器8における糸挾み板81,82
間に挿通され、次に、糸調子器7における糸挾み板71,
72間に挿通された後、ミシンアーム1の前部に沿って設
けた糸道を経て針棒3aの上端に導かれ、更に、針棒3aに
沿って下方に導かれて、針止め3bの各別の糸通し孔を経
て針3,3先端の糸孔3c,3cに夫々挿通された状態にセ
ットされる。
【0024】このセット時点において針糸シリンダ86は
非動作状態(進出状態)にあり、夫々のくさび板84,84
…は抜き出されており、針3,3の針糸30,30には、針
糸張力調節器8により設定された張力と、糸調子器7に
より設定された張力とが合わせて付与される。そして、
この状態で針糸シリンダ86を退入動作させた場合、針糸
張力調節器8の夫々の糸挾み板81,82間の隙間が一括し
て増大する結果、これらの間での張力付与が行われなく
なり、針糸30,30は、糸調子器7での設定張力のみが付
与された状態まで一括して弛緩される。
【0025】一方、ミシンベッド2内部のルーパ6に
は、前記糸調子器7及びルーパ糸張力調節器9を経てル
ーパ糸60が供給されている。ルーパ糸張力調節器9は、
図1に示す如く糸調子器7の斜め下方に配してあり、糸
調子器7及び針糸張力調節器8と同様、相対向する一対
の糸挾み板91,92を、張力設定つまみ90の回転操作によ
る隙間の設定が可能に備え、この隙間の上部に臨ませた
くさび板94を、ルーパ糸シリンダ93の進退動作により、
前記隙間に抜き差しする構成となっている。ルーパ糸シ
リンダ93は、図示しないエア源からの給気に応じて退入
動作をなすエアシリンダであり、張力設定つまみ90の操
作により設定された糸挾み板91,92間の隙間は、ルーパ
糸シリンダ93の動作によりくさび板94が抜き出された場
合にのみ実現される。
【0026】図2に示す如くルーパ糸60は、まず、糸調
子器7における1組の糸挾み板72,71間に挿通され、次
に、ルーパ糸張力調節器9の糸挾み板91,92間に挿通さ
れ、更に、ミシンベッド2の内部の図示しない糸掛け
部、糸繰りカムを経てルーパ6に導かれ、該ルーパ6の
基端部から先端に至る糸孔6aに挿通された状態にセット
される。
【0027】このセット時点において、ルーパ糸シリン
ダ93は非動作状態(進出状態)にあり、前記くさび板94
の差し込みにより、糸挾み板91,92間には十分な隙間が
確保されており、ルーパ糸60には、糸調子器7による設
定張力のみが付与される。そしてこの状態でルーパ糸シ
リンダ93を退入動作させた場合、くさび板94の抜き出し
により糸挾み板91,92間の隙間が減少し、両者間での挾
持力がルーパ糸60に加わって、該ルーパ糸60への付与張
力は増大する。なおこの増大量は、張力設定つまみ90の
調整により適宜に設定できる。
【0028】図3は、針3,3の降下位置(針落ち位
置)近傍におけるミシンベッド2の横断面図であり、該
ミシンベッド2の内部に前記ルーパ6と共に配された送
り歯を示している。本図に示す如く、針板5の下側の送
り歯は、針落ち位置の前後に振り分けられた前送り歯11
と後送り歯12とを備えてなる。これらは、公知の駆動機
構を介して図示しないミシンモータに接続されており、
該ミシンモータからの伝動に応じて、針3,3の上下動
に同期した鉛直面内での長円運動を行い、各別の送り歯
孔51,52から針板5の表面に露出し、該針板5上の縫製
生地に、図2における左向き、即ち、図1における右手
前から左奥に向かう間欠的な送りを加える動作をなす。
【0029】前送り歯11と後送り歯12とは、ミシンモー
タからの伝動経路上の中途において分岐された各別の駆
動機構を備えており、図1に示す如く、ミシンベッド2
の先端側下部には、後送り歯12の送り量を前送り歯11の
それに対して増量側に補正する送り補正装置13が構成さ
れている。
【0030】図4は、送り補正装置13の正面図である。
図中 12aは、ミシンベッド2の内部において後送り歯12
の駆動機構に関連させてあり、軸心回りの回動操作に応
じて前記駆動機構、即ち、後送り歯12の送り量調節が可
能な調節軸である。送り補正装置13は、その基端を前記
調節軸 12aに固定された調節レバー14と、ミシンベッド
2の後部に立設された支持板16に固定支持されて、調節
レバー14の前面を覆う目盛り板15と、前記支持板16の下
部に固定された補正シリンダ17とを備え、該補正シリン
ダ17の出力ロッドの先端を、前記調節レバー14の中途か
ら下方に分岐された分岐レバー 14aにリンク部材 14bを
介して連結して、調節レバー14の下方への揺動に応じた
前記調節軸 12aの回動により、後送り歯12の送り量を増
すように構成されている。
【0031】補正シリンダ17は、図示しないエア源から
の給気により退入動作をなすエアシリンダであり、前記
出力ロッドは、図示しない内蔵ばねのばね力により進出
方向に弱く付勢してあり、前記給気の遮断時には、進出
動作をなすべく構成されている。また、前記目盛り板15
には、調節レバー14の中途部の視認が可能な長孔 15a
と、調節レバー14の先端部の視認が可能な長孔 15bと
が、共に調節軸 12aを中心とする円弧状をなして形成さ
れている。
【0032】一方の長孔 15aは、図示の如く、その内側
縁に所定間隔毎に複数の目盛り線を有する目盛り孔であ
り、前記調節レバー14の中途部に形成された基準点に整
合する前記目盛り線により、調節レバー14の揺動角度に
より定まる前記調節軸 12aの初期の回動位置、即ち、後
送り歯12の初期の送り量を確認し得るようになってい
る。また他方の長孔 15bには、一対のストッパねじ18,
19が、長手方向に沿っての移動と適宜位置での固定とが
可能に取付けてあり、調節レバー14の先端は、両ストッ
パねじ18,19間に位置し、これら両者により上下方向へ
の揺動範囲を夫々規制されている。
【0033】送り補正装置13の初期設定は、上側のスト
ッパねじ18の固定位置を変更して行われる。前述した如
く、補正シリンダ17の出力ロッドは進出方向に付勢され
ており、この出力ロッドにリンク部材 14b及び分岐レバ
ー 14aを介して連結された調節レバー14は、前記ストッ
パねじ18に押し付けられた位置に拘束され、後送り歯12
は、ストッパねじ18の固定位置に対応する送り量を実現
すべく動作する。この送り量は、一般的には、前送り歯
11と等しく設定されるが、例えば、メリヤス等の伸縮性
に富む生地の縫製に際し、所謂、いせ込み縫いを実施す
る場合、前送り歯11の送り量を後送り歯12のそれよりも
大きくする場合がある。このことは、ストッパねじ18の
固定位置を上方に変更し、後送り歯12の送り量を相対的
に低下させることにより達成できる。
【0034】以上の如き初期設定下での動作中、補正シ
リンダ17への給気がなされた場合、後送り歯12の送り量
が補正される。前述の如く補正シリンダ17は、エアの給
気により退入動作をなし、この退入に応じて調節レバー
14が下向きに揺動するから、後送り歯12の送り補正は増
量側になされる。この際の調節レバー14の揺動は、下側
のストッパねじ19に押し付けられた位置に拘束されるか
ら、ストッパねじ18を前述の如く固定し、次に、この固
定位置の下方に所定長離隔させてストッパねじ19を固定
することにより、補正シリンダ17への動作に伴う後送り
歯12の送り補正量は適宜に決定できる。
【0035】また図3に示す如く、針板5の下部には、
ルーパ6から離れた側の針3の針落ち位置に対応させて
針受け31が配してある。針受け31は、ミシンベッド2の
内部に立設された支持棒32の先端に固設され、図3中に
示す如く、針板5の下側に進入した対応する針3の先端
近傍に、これの前側(送り歯11,12による送り方向上流
側)から当接すべく位置決めされている。
【0036】図5は、送り歯11,12による送り方向下流
側(後側)から見た針受け31の斜視図である。図示の如
く針受け31の上部には、細径の線材をU字形に屈曲せし
めてなる糸受け33が基台34と共に固定されている。この
糸受け33は、針3の挿通が可能な幅を有し、その屈曲縁
側を先端として基台34から後向きに突設されており、図
5(a)に示す如く上方から下降する針3は、図3及び
図5(b)に示す如く、糸孔3cに挿通された針糸30と共
に針受け31の後側に当接しつつ、糸受け33の両側縁間に
先端の屈曲縁との間に所定の隙間を有して進入する。
【0037】図5(c)は、下死点から上昇中にある針
3を示しており、図示の如くこのとき、先端の糸孔3cに
挿通された針糸30は、針3の上動に伴って下部に残り、
ループLを形成するが、このループLは、針3が挿通さ
れた糸受け33の内部に生じ、該糸受け33の両側縁により
両側へのたおれを拘束されており、図3中に示す如く進
入するルーパ6に正対し、該ルーパ6による確実な捕捉
が可能となる。なお、ループLの捕捉が困難となるの
は、大なるループLが形成されるルーパ6から離れた側
の針3においてのみであり、糸受け33を備えた針受け31
の配設は、前述の如く、ルーパ6から離れた側の針3の
下降位置のみで十分である。
【0038】図1に示す如くミシンアーム1の先端部前
面には、縫製生地の送給の有無を検出する生地検出器S
が固設してある。この生地検出器Sは、例えば、針落ち
位置前側の針板5表面に臨ませて投光器と受光器とを備
え、投光器による投光の針板5からの反射光を受光器に
より捉え、この受光レベルに応じた出力を発する反射式
の光電センサである。即ち、生地検出器Sは、縫製生地
が送給されていないときには、反射率の高い針板5から
の反射光の受光に伴う高レベルの出力を発する一方、縫
製生地が送給されているときには、針板5の表面を覆う
縫製生地からの反射光の受光に伴う低レベルの出力を発
する。
【0039】この出力は、図示しないコントローラに与
えられており、該コントローラは、生地検出器Sからの
入力を所定の基準レベルと比較し、この比較結果に基づ
いて針板5上への縫製生地の送給の有無を判定し、非送
給の判定がなされた場合、針糸張力調節器8の針糸シリ
ンダ86、ルーパ糸張力調節器9のルーパ糸シリンダ93及
び送り補正装置13の補正シリンダ17に動作指令を発す
る。なお、この動作指令は、非送給の判定がなされた直
後ではなく、前記判定がなされた時点から所定の運針数
がカウントされた後、即ち、針3,3の針落ち位置を縫
製生地の終端が通過するタイミングにて発せられる。
【0040】以上の動作により縫製生地が存在する縫製
作業中においては、針糸張力調節器8の針糸シリンダ86
とルーパ糸張力調節器9のルーパ糸シリンダ93とが非動
作状態を保ち、針3,3の針糸30,30には糸調子器7及
び針糸張力調節器8での設定張力が合わせて付与され、
またルーパ6のルーパ糸60には、糸調子器7での設定張
力が付与される。更に、送り補正装置13の補正シリンダ
17もまた非動作状態を保ち、後送り歯12は、送り補正装
置13に初期設定された送り量を維持し、この後送り歯12
と前送り歯11の動作とにより針板5上の縫製生地に送り
が付与され、針3,3とルーパ6の動作により縫製が行
われる。
【0041】これに対し、縫製生地の送給が途絶えた場
合、前記動作指令に応じた針糸シリンダ86の動作によ
り、針糸張力調節器8での設定張力の付与が解除される
結果、針糸30,30の付与張力は一括して減じられ、ま
た、前記動作指令に応じたルーパ糸シリンダ93の動作に
より、ルーパ糸張力調節器9での設定張力が追加される
結果、ルーパ糸60の付与張力は高められる。
【0042】従って、縫製生地の非送給時に針3,3の
上下動とこれらに同期したルーパ6の動作とを行わせた
場合、図6に模式的に示す如く、縫製中よりも弛緩した
針糸30,30は、縫製中よりも緊張したルーパ糸60により
引き締められて、針3,3の針落ち位置の略中間に束ね
られ、針糸30,30を一本の針糸と見なした一本針二重環
縫いに近い形態をなす空環Aが安定して形成される。ま
たこのとき、針糸30,30は、夫々所定の張力を有する同
程度の弛緩状態にあり、形成された空環Aにたるみを生
じた針糸30,30が付随して、ルーパ6に絡みつく虞がな
い。
【0043】また一方、縫製生地の非検出に応じて送り
補正装置13の補正シリンダ17が動作する結果、前述の如
く、後送り歯12の送り量が増量側に補正される。従って
針板5上に導かれた空環Aには、縫製中よりも大なる送
りが付与されることになり、空環Aに連なる側の針糸30
に図5(c)中に矢符にて示す引き出し力が加わり、該
針糸30により形成されるループLの大きさは、本来のそ
れよりも小さくなり、前記糸受け33によるループLの姿
勢保持との相乗作用により、ルーパ6によるループLの
捕捉が確実に行われるようになる。
【0044】さて、以上の如く形成される空環Aは、針
板5の表面に導かれ、後送り歯12との間に挾持され、該
後送り歯12の動作により後方に送られるが、後述する如
く、この送りの間に生じる針3,3及びルーパ6の動作
により、空環Aには、針板5の下部に引き込もうとする
力が加わる。本発明に係る空環形成装置においては、針
板5上に導出された空環Aを前記引込みに抗して保持す
る一方、後送り歯12の動作による確実な送りを可能とす
べく、針板5に空環受けが備えられている。
【0045】図7は、針板5の表面側前方からの外観斜
視図である。図示の如く針板5の略中央には、針3,3
を夫々挿通せしめるための一対の針落ち孔50,50が貫通
形成してある。これらの針落ち孔50,50の後側は、各別
の細幅の連通溝を介して導出孔 50aに一体化されてお
り、針落ち孔50,50の下部において前述の如く形成され
る空環Aは、前記導出孔 50aを経て針板5上に導かれ
る。
【0046】また、針落ち孔50,50の前側には、針板5
上に前送り歯11を露出させるための前送り歯孔51,51
が、左右に対をなして開口しており、導出孔51の後側に
は、針板5上に後送り歯12を露出させるための後送り歯
孔52が開口している。図示の如く、後送り歯孔52の前後
方向略中央には、幅方向に横架された横桟の態様をなし
て空環受け53が設けてある。即ち後送り歯孔52は、空環
受け53により前後に分断された送り歯孔 52a,52bからな
り、この後送り歯孔52から露出する後送り歯12もまた、
図3に示す如く、前後に2分割されており、各別の送り
歯孔 52a,52bから針板5上に露出するようになってい
る。
【0047】更に針板5は、針落ち孔50,50の幅方向両
側に所定の長さ範囲に亘って開口する一対の側部送り歯
孔54,54を備えており、これらから針板5上に露出する
図示しない側部送り歯によってもまた、針板5上の縫製
生地に送り力が加えられるようになしてある。また針板
5の後端部上縁は、後述する空環切断装置20の動作によ
り空環Aを切断する際に固定刃55として機能するもので
あり、図示の如く、鈍角をなして加工されている。
【0048】図8は、以上の如く構成された針板5との
間に縫製生地又は空環Aを保持する押え4の分解斜視図
である。図示の如く押え4は、針3,3を夫々挿通せし
めるための一対の針落ち孔40,40をその略中央に備えた
押え本体41と、これの中央後部に取付けられた空環押え
42と、該空環押え42の両側に並設された一対の小押え4
3,43とを備えてなる。
【0049】押え本体41の後側上部には、筒形をなす固
定幹 41aが突設されており、押え本体41は、前記押え棒
4aの下端に固定幹 41aを嵌挿して止めねじ44を締め付け
ることにより、図3に示す如く、押え棒4aの下端に固定
されている。押え本体41の固定幹 41aの前側には、幅方
向に並ぶ3個の取付け孔45,45,45が上下に貫通形成し
てあり、また押え本体41の後端面には、図示の如き屈曲
形状をなすつる巻きばね46が、止めねじ47により固定し
てあって、この固定部位の両側に延びるつる巻きばね46
の先端部は、両側の取付け孔45,45の上部に臨ませてあ
る。
【0050】空環押え42及び小押え43,43は、図示の如
く、そり形をなす本体の上面に細径丸棒状をなす支持杆
42a,43a,43aを夫々立設してなる。空環押え42は、これ
の支持杆 42aを外側に被せたコイルばね48と共に中央の
取付け孔45に嵌挿し、上方への突出端に止め輪49を係合
せしめて押え本体41に取付けてあり、また小押え43,43
は、これらの支持杆 43a,43aを両側の取付け孔45,45に
嵌挿し、上方への夫々の突出端に止め輪49,49を係合せ
しめると共に、前記つる巻きばね46の先端を弾接せしめ
て押え本体41に取付けてある。
【0051】以上の如く取付けられた空環押え42は、コ
イルばね48のばね力により、また小押え43,43は、つる
巻きばね46のばね力により、夫々下向きに付勢されたこ
とになり、図3に示す如く、針板5上に押え4を下降さ
せたとき、前記空環押え42は針板5の後側に開口する後
送り歯孔52に整合して、該送り歯孔52から露出する後送
り歯12に弾接し、前記小押え43,43は側部送り歯孔54,
54に整合して、これら夫々から露出する側部送り歯に弾
接する。
【0052】前記空環押え42は、針落ち孔50,50の後側
の導出孔 50aを経て針板5上に導かれる空環Aの導出経
路上にあり、該空環Aは、空環押え42とこれに弾接する
後送り歯12との間に挾圧保持され、該後送り歯12の前述
した動作に伴って後方に向けて送り出される。
【0053】さて、空環押え42と後送り歯12との弾接
は、後送り歯12が下位置(送り力の非付与位置)にある
間には殆ど生じず、一方、この間の針3,3及びルーパ
6の動作により空環Aが形成されることから、針板5上
に導出された空環Aは、針板5の下部に引き込まれよう
とする。ところが、前述の如く針板5は、後送り歯孔52
を前後に分断する態様にて横架された空環受け53を備え
ており、後送り歯12が下位置にある間、後送り歯孔52に
整合する空環押え42は、その略中央において空環受け53
に弾接するから、これら両者間での挾圧により、針板5
下への前述した引き込みに抗して空環Aを確実に保持で
きる。
【0054】図9は、針落ち位置近傍の後側からの拡大
斜視図である。図示の如くミシンアーム1の先端部後面
には、空環切断装置20が取付けてある。この空環切断装
置20は、ミシンアーム1にブラケット21を介して糸切り
シリンダ22を取付け、該糸切りシリンダ22の出力ロッド
23に固定した糸切りナイフ24を、針板5後縁の前記固定
刃55に臨ませてなる。
【0055】糸切りシリンダ22は、前記コントローラが
発する動作指令に応じて、前方下向きに進出動作をなす
エアシリンダである。コントローラは、前記生地検出器
Sからの入力により縫製生地の非送給の判定がなされた
時点から所定の運針数がカウントされ、押え4の後方に
空環Aの中途部が前記固定刃55上を通過するタイミング
にて前記動作指令を発し、この動作指令に従う糸切りシ
リンダ22の動作により糸切りナイフ24が固定刃55に向け
て進出し、両者の衝突により固定刃55上の空環Aが切断
される。図10は空環Aの切断状態を示す側面図である。
【0056】このような空環切断装置20の動作により、
縫製生地を連結する態様にて送り出される空環Aを適宜
に切断することができ、前後に所定長さの空環Aを備え
た縫製品が得られることになり、仕上げ工程の簡略化が
図れる。
【0057】なお本実施例においては、二本の針3,3
を備えた二本針偏平縫いミシンへの適用例について述べ
たが、本発明の適用は複数の針を備えた偏平縫いミシン
全般に適用可能であり、同様の効果が得られることは言
うまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る偏平縫い
ミシンの空環形成装置においては、縫製生地の非送給時
に、複数の針糸の張力を一括して減じ、同時にルーパ糸
の張力を高めた状態で空環形成が行われるから、弛緩状
態にある複数の針糸が緊張したルーパ糸により引き締め
られ、一本針二重環縫いミシンと同様の形態をなす安定
した空環が、各針糸のたるみを生じることなく形成でき
る。
【0059】また空環の形成に際し、該空環に送りを付
与する後送り歯の送り量が増し、針板上の空環を介して
針板下の各針の針糸が引き出されるから、これらの針糸
により形成されるループが小さくなり、各針糸のループ
をルーパの動作により確実に捕捉できるようになり、更
に加えて、ルーパから離れた位置にあり最大のループが
生じる針の降下位置に、該針の先端を前側から支持する
針受けが配され、この針受けに付設された糸受けにより
前記ループを保持し、該ループの姿勢を安定化させるか
ら、ルーパの動作による針糸の捕捉が一層確実となり、
目飛びの生じない空環を確実に形成できる。
【0060】更に、後送り歯の露出孔を前後に分断して
横架された空環受けを備え、この空環受けと押えとの間
に、針板上に導かれた空環を挾圧するようにしたから、
針及びルーパの動作による針板下への引き込み力に抗し
て、空環を確実に送り出すことができる。これらのこと
から、針板下における空環の安定した形成と、針板上の
送り経路に沿っての確実な送出とが同時に達成でき、偏
平縫いミシンでの連続した縫製作業が可能となり、作業
能率の向上に寄与できる等、本発明は優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空環形成装置を備えた偏平縫いミ
シンの外観斜視図である。
【図2】本発明に係る空環形成装置を備えた偏平縫いミ
シンの糸経路を示す模式図である。
【図3】針の降下位置近傍におけるミシンベッドの横断
面図である。
【図4】送り補正装置の構成を示す正面図である。
【図5】針受け及び糸受けの動作説明図である。
【図6】本発明に係る空環形成装置により得られる空環
の模式的平面図である。
【図7】針板の表面側前方からの外観斜視図である。
【図8】押えの分解斜視図である。
【図9】本発明に係る空環形成装置を備えた偏平縫いミ
シンの針落ち位置近傍の後側からの拡大斜視図である。
【図10】空環の切断状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ミシンアーム 2 ミシンベッド 3 針 4 押え 5 針板 6 ルーパ 7 糸調子器 8 針糸張力調節器 9 ルーパ糸張力調節器 11 前送り歯 12 後送り歯 13 送り補正装置 14 調節レバー 17 補正シリンダ 30 針糸 31 針受け 33 糸受け 41 押え本体 42 空環押え 50 針落ち孔 51 前送り歯孔 52 後送り歯孔 53 空環受け 60 ルーパ糸 70 張力調整つまみ 71 糸挾み板 72 糸挾み板 80 張力調整つまみ 81 糸挾み板 82 糸挾み板 84 くさび板 86 針糸シリンダ 90 張力調整つまみ 91 糸挾み板 92 糸挾み板 93 ルーパ糸シリンダ 94 くさび板 A 空環 L ループ S 生地検出器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫製生地の非送給時に生じる複数本の針
    及びルーパの動作に応じて、各針の針糸とルーパ糸との
    絡み合いにより針板下に形成される空環を、針落ち位置
    の後側の針板上に導き、針落ち位置後方の後送り歯と押
    えとの間に挾持して連続的に送り出す偏平縫いミシンの
    空環形成装置において、前記縫製生地の送給の有無を検
    出する検出手段と、該検出手段による非送給の検出に応
    じて夫々動作し、前記ルーパ糸への付与張力を高めるル
    ーパ糸緊張手段と、複数の前記針糸夫々への付与張力を
    一括して減ずる針糸弛緩手段と、前記後送り歯の送り量
    を増量側に補正する送り補正手段と、前記後送り歯の露
    出孔を前後に分割する態様にて前記針板に横架してあ
    り、前記押えとの間に前記空環を定常的に挾持する空環
    受けとを具備することを特徴とする偏平縫いミシンの空
    環形成装置。
  2. 【請求項2】 前記針板の下側に配してあり、前記複数
    本の針の内、前記ルーパから離隔して位置する一本の針
    の先端を前側から支持する針受けと、該針受けに付設し
    てあり、前記針の上動時に残る針糸のループを保持する
    糸受けとを具備する請求項1記載の偏平縫いミシンの空
    環形成装置。
JP33765492A 1992-12-17 1992-12-17 偏平縫いミシンの空環形成装置 Pending JPH06182079A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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