JPH06181748A - 充填層型培養装置及び培養方法 - Google Patents

充填層型培養装置及び培養方法

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JPH06181748A
JPH06181748A JP4335686A JP33568692A JPH06181748A JP H06181748 A JPH06181748 A JP H06181748A JP 4335686 A JP4335686 A JP 4335686A JP 33568692 A JP33568692 A JP 33568692A JP H06181748 A JPH06181748 A JP H06181748A
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佳久 山口
Sei Murakami
聖 村上
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隆盛 中野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】充填層型培養装置において、個々の担体が適度
な間隔を保持するように充填することにより、反応(生
産)効率がより高い培養装置を提供する。 【構成】充填層2内の担体20を立体構造物21に支持
させ、あるいは担体20自体の外表面を複数の凹面を有
する形状とすることにより、各担体20相互間に1〜5
mmの間隔を持たせて、充填層2を上下に貫通する流路
22が形成されるようにした。 【効果】充填層内に培地供給用の流路が確保され、充填
層全体に均一に新鮮な培地を供給することができるよう
になるため、充填層全体の細胞の活性が維持でき、より
高効率でスケールアップの容易な培養装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発酵槽又は培養槽等、特
に多孔質担体を用いた細胞の充填層型培養装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】動物細胞、特に付着性細胞の培養を行う
培養方法には、細胞を浮遊担体に付着させてサスペンジ
ョン状態で培養を行う培養方法、担体を流動状態で培養
する流動床型培養及び担体が固定された状態で培養を行
う固定床型の培養装置とがある。固定床型培養装置の一
例として、充填された粒状担体に細胞等を固定した充填
層型の培養装置がある。例えば、特開平3−18017
1号公報や、次の文献に記載されたものがこれに当た
り、通常この充填層に細胞の培地を供給することにより
培養を行う。J.B.Griffiths,D.R.Cameron and D.
Looby. Bulk production ofanchorage−dependent an
imal cells. Plant And Animal Cells. 1987.C.We
bb and F. Mavituna. Ellis Horwood Limited, Chi
chester. 149−161.
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の充填層型培
養装置は、充填層内に細胞の担体が密に充填されてい
た。このような構造のため、培養する各細胞等に酸素や
栄養分を供給する培地の流れが不均一になる。その結果
充填層の培地入口側と出口側とで栄養分の濃度勾配が生
じ、充填層下部には十分な栄養が供給出来ないために、
細胞等の増殖速度や活性が低下して、充填層高さを高く
出来ないという問題があった。またこの際、栄養分供給
を増大するために培地流量を増加すると差圧が大きくな
り、循環用動力が増大したり、あるいは細胞膜を傷めた
り死滅させる等細胞にダメージを与えるという問題があ
った。
【0004】これらの問題を解消するために、浅い充填
層を多段に連ねたものや、特開平2−109966号公
報に記載された例のように、円柱状の充填層において円
の半径方向に培地を流すもの等がある。しかしながら結
局これらの方式でも半径方向における充填層厚さの問題
は残る。
【0005】理想的には充填層を無限に細分化したもの
を非常に多数つないで培地を供給することが望ましいと
考えられるが、実際には複雑になりすぎて不可能であ
る。
【0006】本発明の目的は、充填層下部においても十
分な栄養を供給でき、従って大容量の充填層中に細胞等
を増殖させてかつ活性を維持することができる培養装置
及び培養方法を供給することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、担体相互間に適度な間隔を持たせ、密に充
填されないようにした充填層に培地を供給するようにし
たことを特徴とする。
【0008】換言すると担体以外の部材または担体自体
の形状を利用して充填層を細分割する環流通路を形成す
ることにより、多孔質担体1ヶを実質上1つの充填層に
相当するまで多段とした構成に特徴がある。
【0009】
【作用】本発明の構成によれば、担体外では多量の培地
が流れるため栄養分濃度が従来方式よりも均一にでき、
しかも各担体の内部にも微量の培地が入るため全ての細
胞へ充分な栄養分の供給ができる。しかも、装置の構造
は比較的簡単にできる。
【0010】
【実施例】
〔実施例1〕図1に本発明を適用した培養槽の一例を示
す。培養槽1は、ステンレス製で容量は約1リットルで
あり、その下部に充填層2が配置されている。電極ノズ
ル3はPH,DO,温度を検出する電極がそれぞれ取り
付けられている。培地供給ノズル4から新鮮培地ポット
11内の培地10を培養槽1へ供給しつつ、一方で培地
抜出ノズル5から十分速い速度で培地を抜き出し、培地
回収ポット12に回収することにより培地の環流を行
う。液面レベルは培地抜出ノズル5の下端5Aの高さに
維持される。
【0011】培養槽1に培地10を張り込み、通気ノズ
ル6より空気,CO2,O2,N2の混合ガスを通気す
る。通気により、培地への循環駆動力供給及びpH,D
Oの調節を行う。ガスの混合割合はpH,DO(溶存O
2濃度)が設定値に制御されるように、電極ノズル3の
出力に基づいてコントローラ13で各バルブのON−O
FFを制御する。生じた泡は連通管7中を上昇し、培養
槽1内の液面で培地と分離し、液面上約2cmの所に設
けられた疎水性物質を塗布した消泡ネット1Aに接触す
ると破壊される。培地は気泡の送り込みによる循環流
(エアリフト)により図1において右回りに循環し、充
填層2中では気泡を含まない下降流となる。充填層2内
には多数の担体が保持されている。8は温水ノズルであ
る。
【0012】充填層2の要部の水平方向の断面図を図2
に、垂直方向の断面図を図3に示す。担体20は炭酸カ
ルシウムを材料とし、直径が1〜2mmの球状の多孔質
担体であり、約1〜3mm間隔で立体的に仕切られたフ
ッ素樹脂製の立体構造物21内の各空間に1個ずつ固定
化されている。この立体構造物は担体20相互間に隙間
を持たせ、図3に示すように、充填層2を上下に貫通す
る培地通路22及び多数の分流23を各担体間に形成す
る機能を有する。これにより、各担体の表面を多量の培
地10が流れるため栄養分濃度が均一になり、しかも各
担体内部にも微量の培地が入り込み、全ての細胞への充
分な栄養分供給が可能になる。
【0013】〔実施例2〕本発明の他の実施例の充填層
2の要部の水平方向の断面図を図4に、垂直方向の断面
図を図5に示す。
【0014】この例では、充填層2に、担体20のS/
Vが10/rよりも十分大きくなるような立体形状の担
体を充填した。ここで、rは個々の担体の凹凸を包括す
る立体の最大半径、Sは立体の表面積、Vは立体の体積
とする。
【0015】いま、担体が球形ならばS=4πr2、V
=4/3πr3となり、S/Vは3/rとなる。担体の
体積が同一であっても外表面の凹凸が激しい方が表面積
Sは大きくなり、S/Vも大きくなる。例えば、S/V
>10/rである担体は多孔質構造の凹凸を包括する立
体が球形よりも凹凸が激しい形状であることになる。
【0016】この実施例においても、培養槽1に培地1
0を張り込み通気ノズル6より空気,CO2,O2,N2
の混合ガスを通気する。生じた泡は連通管7中を上昇
し、連通管を出ると液面で培地と分離し、液面上約2c
mの所に設けられた疎水性物質を塗布した消泡ネットと
に接触すると破壊される。培地はエアリフトにより図1
において右回りに循環し、充填層2中では気泡を含まな
い下降流となる。
【0017】充填層2内に上記立体形状の担体20を充
填したことにより、担体20はさほど密には充填され
ず、各担体相互間に適度なすき間ができるようになり、
充填層2を上下に貫通する循環用通路22や分流23が
多数形成される。このため担体外では多量の培地が流れ
るため栄養分濃度が従来のものよりも均一にでき、しか
も担体内部にも微量の培地が入り込み、細胞への栄養分
供給が可能になる。
【0018】〔実施例3〕本発明の他の実施例になる充
填層の水平方向の断面図を図6に、垂直方向の断面図を
図7に示す。
【0019】この例では、球形、方体、四面体の3種類
の形状の担体20を混合したものを、かご状の担体支持
材21の各仕切り内に入れ、これを培養槽1の充填層2
中に充填する。そして、培養槽1に培地を張り込み通気
ノズル6より空気、CO2、O2、N2の混合ガスを通気
する。生じた泡は連通管7中を上昇し、連通管を出ると
液面で培地と分離し、液面上約2cmの所に設けられた
疎水性物質を塗布した消泡ネットに接触すると破壊され
る。培地10はエアリフトにより図1において右回りに
循環し、充填層2中は気泡を含まない下降流となる。
【0020】この例でも、複数の形状の担体10を充填
したことにより各担体相互間に適度なすき間ができ、か
つかご状担体支持材間にもすき間ができるようになり、
充填層2を上下に貫通する多数の通路22や分流23が
各担体間に形成される。このため担体外では多量の培地
が流れるため栄養分濃度が従来のものよりも均一にで
き、しかも担体内部にも微量の培地が入り込み、細胞へ
の充分な栄養分供給が可能になる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば充填層内の担体相互間に
適度な間隔が確実に形成される。すなわち各担体間に培
地の流路が確保できるため、充填層全体に酸素や栄養分
を充分にかつ均一に供給できるようになり、培養装置全
体での反応(生産)効率が増大する。また、従来のもの
よりもスケールアップが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するのに適した、一般的な培養装
置の縦断面図である。
【図2】本発明の一実施例になる担体保持材を用いた図
1内の充填層の充填例を示す横断面図である。
【図3】図2の充填層の縦断面図である。
【図4】本発明の他の実施例になる、担体形状例を示し
た充填層の横断面図である。
【図5】図4の充填層の縦断面図である。
【図6】本発明の他の実施例になる、担体保持材を用い
た充填層の横断面図である。
【図7】図6の充填層の縦断面図である。
【符号の説明】
1…培養装置、2…充填層、3…電極ノズル、4…培地
供給ノズル、5…培地抜出ノズル、6…通気ノズル、7
…連通管、20…担体、21…担体保持材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質担体を用いた動物細胞の充填層型培
    養装置において、個々の担体間に液流通に十分な間隔を
    保持して該担体を充填層内に充填したことを特徴とする
    充填層型培養装置。
  2. 【請求項2】前記担体とは別の立体構造物に該担体を支
    持させることによって、前記担体相互の間隔を維持する
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の充填層型培
    養装置。
  3. 【請求項3】前記担体が、個々の多孔質構造を包括する
    立体の最大半径をr、立体の表面積をS、体積をVとし
    たとき、S/V>10/rであり、該担体を充填するこ
    とにより、前記担体相互の間隔を維持するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の充填層型培養装置。
  4. 【請求項4】複数の異種形状の担体を混合し、さらにこ
    れらの担体とは別の立体構造物に担体を支持させること
    によって前記担体相互の間隔を維持することを特徴とす
    る請求項1記載の充填層型培養装置。
  5. 【請求項5】担体内の多孔質部を除く、充填層の空隙率
    が0.5以上となるように担体相互の間隔を持たせたこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の充
    填層型培養装置。
  6. 【請求項6】多孔質の担体を用いた細胞の充填層型培養
    装置において、前記各担体を相互に離間して保持する担
    体支持装置を前記充填層内に設けることにより、充填層
    を上下に貫通する複数の培地循環用の流路を前記各担体
    間に形成したことを特徴とする充填層型培養装置。
  7. 【請求項7】多孔質の担体を用いた細胞の充填層型培養
    装置において、前記各担体の外表面を、複数の凹部を有
    する立体形状とすることにより、充填層を上下に貫通す
    る複数の培地循環用の流路を前記各担体間に形成したこ
    とを特徴とする充填層型培養装置。
  8. 【請求項8】多孔質の担体を用いた充填層型培養装置に
    より細胞を培養するものにおいて、前記担体とは別の立
    体構造物により各担体を分離支持することにより充填層
    内に該充填層を上下に貫通する複数の循環用の流路を形
    成し、前記複数の流路を介して培地を循環させることに
    より前記各担体に培地を供給することを特徴とする細胞
    の培養方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001120255A (ja) * 1999-10-25 2001-05-08 Able Corp 三次元動物細胞培養装置及び培養方法
US7198941B2 (en) 2002-12-02 2007-04-03 Council Of Scientific And Industrial Research Porous vessel bioreactor

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JP2001120255A (ja) * 1999-10-25 2001-05-08 Able Corp 三次元動物細胞培養装置及び培養方法
JP4601746B2 (ja) * 1999-10-25 2010-12-22 エイブル株式会社 三次元動物細胞培養装置及び培養方法
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