JPH06181496A - 縮小画像の画質劣化の評価方法 - Google Patents
縮小画像の画質劣化の評価方法Info
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- JPH06181496A JPH06181496A JP4334357A JP33435792A JPH06181496A JP H06181496 A JPH06181496 A JP H06181496A JP 4334357 A JP4334357 A JP 4334357A JP 33435792 A JP33435792 A JP 33435792A JP H06181496 A JPH06181496 A JP H06181496A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 比較を行う複数の画像のサイズ(解像度)に
関わらず、人間の主観評価に近い画質の評価をする。 【構成】 2値の原画像の縮小画像の、原画像に対する
画質劣化の度合いを、原画像の走査中に見られる画素の
濃度の反転回数に対する縮小画像の走査中に見られる画
素の濃度の反転回数の割合、または、原画像中ホールの
数に対する縮小画像中のホールの数の割合で評価する。
関わらず、人間の主観評価に近い画質の評価をする。 【構成】 2値の原画像の縮小画像の、原画像に対する
画質劣化の度合いを、原画像の走査中に見られる画素の
濃度の反転回数に対する縮小画像の走査中に見られる画
素の濃度の反転回数の割合、または、原画像中ホールの
数に対する縮小画像中のホールの数の割合で評価する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばファクシミリや
デジタルコピーなどにおいて、2値画像の縮小を行う際
に用いる画質劣化の評価方法に関する。
デジタルコピーなどにおいて、2値画像の縮小を行う際
に用いる画質劣化の評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画質の評価法として、画素復元率
を用いる方法について図28を用いて説明する。図28
(1)は原画像Pで、座標(i,j)の画素をP(i,
j)とする。図28(2)は、Pを変換した画像Q(解
像度・サイズはPと同じ)で、座標(i,j)の画素を
Q(i,j)とする。画素復元率は、P(i,j)とこ
れに対応するQ(i,j)の濃度が一致する画素の割合
を、P(i,j)が黒または白のそれぞれの濃度毎に分
けて求めたものである。これにより、白及び黒の画素復
元率が大きいほど、画質の劣化が少ないと評価する。
を用いる方法について図28を用いて説明する。図28
(1)は原画像Pで、座標(i,j)の画素をP(i,
j)とする。図28(2)は、Pを変換した画像Q(解
像度・サイズはPと同じ)で、座標(i,j)の画素を
Q(i,j)とする。画素復元率は、P(i,j)とこ
れに対応するQ(i,j)の濃度が一致する画素の割合
を、P(i,j)が黒または白のそれぞれの濃度毎に分
けて求めたものである。これにより、白及び黒の画素復
元率が大きいほど、画質の劣化が少ないと評価する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の画素復元率で
は、比較を行う複数の画像のサイズが同じものでないと
復元率を求めることはできないことや、人間の画質の主
観評価との間に差が生じる、などという欠点があった。
は、比較を行う複数の画像のサイズが同じものでないと
復元率を求めることはできないことや、人間の画質の主
観評価との間に差が生じる、などという欠点があった。
【0004】本発明は、比較を行う複数の画像のサイズ
(解像度)に関わらず、人間の主観評価に近い画質評価
を行うことを目的とするものである。
(解像度)に関わらず、人間の主観評価に近い画質評価
を行うことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明の縮小画
像の画質劣化の評価方法は、2値の原画像を1方向に縮
小することによって得られた縮小画像の、原画像に対す
る画質の劣化の度合いを、原画像を縮小方向に走査した
場合の画素の濃度(0/1)の反転回数に対する、縮小
画像を縮小方向に走査した場合の画素の濃度の反転回数
の割合(以下これを画素反転率という)で評価すること
を特徴とする。ここで、画像をある方向に走査した場合
の画素の濃度の反転回数とは、x方向に走査した場合を
例にとって説明すると、x方向に1ライン走査して反転
回数を求める操作を、その画像のすべてのラインにたい
して行い、その後、全ラインの画素反転回数を合計した
ものである。
像の画質劣化の評価方法は、2値の原画像を1方向に縮
小することによって得られた縮小画像の、原画像に対す
る画質の劣化の度合いを、原画像を縮小方向に走査した
場合の画素の濃度(0/1)の反転回数に対する、縮小
画像を縮小方向に走査した場合の画素の濃度の反転回数
の割合(以下これを画素反転率という)で評価すること
を特徴とする。ここで、画像をある方向に走査した場合
の画素の濃度の反転回数とは、x方向に走査した場合を
例にとって説明すると、x方向に1ライン走査して反転
回数を求める操作を、その画像のすべてのラインにたい
して行い、その後、全ラインの画素反転回数を合計した
ものである。
【0006】本願第2の発明の縮小画像の画質劣化の評
価方法は、2値の原画像をx方向(横方向)およびy方
向(縦方向)にそれぞれ任意の縮小率で縮小することに
よって得られた縮小画像の、原画像に対する画質の劣化
の度合いを、原画像をx方向およびy方向に走査した場
合の画素の濃度の反転回数の合計に対する、縮小画像を
x方向に走査した場合の画素の濃度の反転回数にy方向
の縮小率の逆数を乗じたものとy方向に走査した場合の
画素の濃度の反転回数にx方向の縮小率の逆数を乗じた
ものとの和の割合で評価することを特徴とする。この評
価方法は、x方向の縮小率とy方向の縮小率が異なる場
合にも適用できる評価方法である。
価方法は、2値の原画像をx方向(横方向)およびy方
向(縦方向)にそれぞれ任意の縮小率で縮小することに
よって得られた縮小画像の、原画像に対する画質の劣化
の度合いを、原画像をx方向およびy方向に走査した場
合の画素の濃度の反転回数の合計に対する、縮小画像を
x方向に走査した場合の画素の濃度の反転回数にy方向
の縮小率の逆数を乗じたものとy方向に走査した場合の
画素の濃度の反転回数にx方向の縮小率の逆数を乗じた
ものとの和の割合で評価することを特徴とする。この評
価方法は、x方向の縮小率とy方向の縮小率が異なる場
合にも適用できる評価方法である。
【0007】本願第3の発明の縮小画像の画質劣化の評
価方法は、2値の原画像を縮小することによって得られ
た縮小画像の、原画像に対する画質の劣化の度合いを、
原画像中の背景濃度をもつ連結成分のうち、画像の外周
の画素と連結しない成分(=ホール)の数に対する、縮
小画像中のホールの数の割合(以下これをホール復元率
という)で評価することを特徴とする。この評価方法
は、任意の縮小に対して適用できる。
価方法は、2値の原画像を縮小することによって得られ
た縮小画像の、原画像に対する画質の劣化の度合いを、
原画像中の背景濃度をもつ連結成分のうち、画像の外周
の画素と連結しない成分(=ホール)の数に対する、縮
小画像中のホールの数の割合(以下これをホール復元率
という)で評価することを特徴とする。この評価方法
は、任意の縮小に対して適用できる。
【0008】
【作用】本願第1の発明の縮小画像の画質劣化の評価方
法においては、原画像をx方向、y方向のどちらか1方
向にのみ縮小することによって得られた縮小画像及び原
画像の、x方向またはy方向(縮小方向と同じ方向を選
ぶ)の走査中に見られる画素の濃度(0/1)の反転回
数が計数され、原画像の反転回数に対する縮小画像の反
転回数の割合(画素反転率)が計算される。
法においては、原画像をx方向、y方向のどちらか1方
向にのみ縮小することによって得られた縮小画像及び原
画像の、x方向またはy方向(縮小方向と同じ方向を選
ぶ)の走査中に見られる画素の濃度(0/1)の反転回
数が計数され、原画像の反転回数に対する縮小画像の反
転回数の割合(画素反転率)が計算される。
【0009】画素反転率は、縮小による細線の消失や文
字中のホールの消失(いわゆるツブレ)が反映されるも
のであり、細線やホールの消失が少ないほど画素反転率
が大きくなる。人間が画質が劣化したと感じるのは、こ
のような細線の消失やホールの消失によるところが大き
い。したがって、画素反転率が小さいほど、縮小画像は
原画像に比べて劣化の度合いが大きく、逆にこの値が大
きいほど(1に近いほど)劣化の度合いが少ない。
字中のホールの消失(いわゆるツブレ)が反映されるも
のであり、細線やホールの消失が少ないほど画素反転率
が大きくなる。人間が画質が劣化したと感じるのは、こ
のような細線の消失やホールの消失によるところが大き
い。したがって、画素反転率が小さいほど、縮小画像は
原画像に比べて劣化の度合いが大きく、逆にこの値が大
きいほど(1に近いほど)劣化の度合いが少ない。
【0010】本願第2の発明の縮小画像の画質劣化の評
価方法においては、原画像のx方向の走査中に見られる
画素の濃度の反転回数とy方向の走査中に見られる画素
の濃度の反転回数の和が計算され、縮小画像のx方向の
走査中に見られる画素の濃度の反転回数にy方向の縮小
率の逆数を乗じたものと、y方向の走査中に見られる画
素の濃度の反転回数にx方向の縮小率の逆数を乗じたも
のとの和が計算され、この値の原画像における両方向の
反転回数の合計に対する割合(画素反転率)が計算され
る。
価方法においては、原画像のx方向の走査中に見られる
画素の濃度の反転回数とy方向の走査中に見られる画素
の濃度の反転回数の和が計算され、縮小画像のx方向の
走査中に見られる画素の濃度の反転回数にy方向の縮小
率の逆数を乗じたものと、y方向の走査中に見られる画
素の濃度の反転回数にx方向の縮小率の逆数を乗じたも
のとの和が計算され、この値の原画像における両方向の
反転回数の合計に対する割合(画素反転率)が計算され
る。
【0011】一方の方向の画素の濃度の反転回数に他方
の方向の縮小率の逆数を乗じるのは、以下の理由による
ものである。両方向の画素の濃度の反転回数の和を求め
る際に、x方向の画素反転回数は、x方向の各ライン毎
の反転回数をライン数分合計することにより、y方向の
画素反転回数は、y方向の各画素列毎の反転回数を画素
列の数分合計することにより求める。しかし、両方向に
縮小しているため、ラインの数、画素列の数が原画像に
比べて少なくなっている。
の方向の縮小率の逆数を乗じるのは、以下の理由による
ものである。両方向の画素の濃度の反転回数の和を求め
る際に、x方向の画素反転回数は、x方向の各ライン毎
の反転回数をライン数分合計することにより、y方向の
画素反転回数は、y方向の各画素列毎の反転回数を画素
列の数分合計することにより求める。しかし、両方向に
縮小しているため、ラインの数、画素列の数が原画像に
比べて少なくなっている。
【0012】x方向の各ライン毎の反転回数、y方向の
各画素列毎の反転回数は、原画像に比べて大きくなるこ
とはないから、x方向の反転回数、y方向の反転回数
は、ライン数、画素列の数が減少している分、当然少な
くなる。たとえ、縮小画像が、原画像にたいして全く劣
化していなくても、このようになる。そこで、x方向の
画素反転率には、y方向の縮小率の逆数を乗じて、ライ
ン数の減少による影響を吸収し、y方向の画素反転率に
は、x方向の縮小率の逆数を乗じて、画素列の数の減少
による影響を吸収する。
各画素列毎の反転回数は、原画像に比べて大きくなるこ
とはないから、x方向の反転回数、y方向の反転回数
は、ライン数、画素列の数が減少している分、当然少な
くなる。たとえ、縮小画像が、原画像にたいして全く劣
化していなくても、このようになる。そこで、x方向の
画素反転率には、y方向の縮小率の逆数を乗じて、ライ
ン数の減少による影響を吸収し、y方向の画素反転率に
は、x方向の縮小率の逆数を乗じて、画素列の数の減少
による影響を吸収する。
【0013】本願第2の発明の画素反転率も、縮小によ
る細線の消失や文字中のホールの消失が反映されるもの
であり、細線やホールの消失が少ないほど画素反転率が
大きくなる。したがって、画素反転率が小さいほど、縮
小画像は原画像に比べて劣化の度合いが大きく、逆にこ
の値が大きいほど(1に近いほど)劣化の度合いが少な
い。
る細線の消失や文字中のホールの消失が反映されるもの
であり、細線やホールの消失が少ないほど画素反転率が
大きくなる。したがって、画素反転率が小さいほど、縮
小画像は原画像に比べて劣化の度合いが大きく、逆にこ
の値が大きいほど(1に近いほど)劣化の度合いが少な
い。
【0014】本願第3の発明の縮小画像の画質劣化の評
価方法においては、原画像及び縮小画像中の背景濃度を
もつ画素の連結成分のうち、画像の外周の画素と連結し
ない成分(=ホール)の数が計数され、原画像中のホー
ルの数に対する縮小画像中のホールの数の割合(ホール
復元率)が計算される。ホール復元率は、ホールの消失
を反映するものであり、ホールの消失が少ないほどホー
ル復元率は大きくなる。したがって、この値が小さいほ
ど、縮小画像は原画像に比べて劣化の度合いが大きく、
逆にこの値が大きいほど(1に近いほど)劣化の度合い
が少ない。
価方法においては、原画像及び縮小画像中の背景濃度を
もつ画素の連結成分のうち、画像の外周の画素と連結し
ない成分(=ホール)の数が計数され、原画像中のホー
ルの数に対する縮小画像中のホールの数の割合(ホール
復元率)が計算される。ホール復元率は、ホールの消失
を反映するものであり、ホールの消失が少ないほどホー
ル復元率は大きくなる。したがって、この値が小さいほ
ど、縮小画像は原画像に比べて劣化の度合いが大きく、
逆にこの値が大きいほど(1に近いほど)劣化の度合い
が少ない。
【0015】
【実施例】以下本発明を図面に基づき説明する。
【0016】(実施例1)本願第1の発明の実施例を、
図1を参照しながら説明する。本実施例では、評価方法
の原理の理解の助けとなるべく、極めて単純な画像を使
って例を示す。
図1を参照しながら説明する。本実施例では、評価方法
の原理の理解の助けとなるべく、極めて単純な画像を使
って例を示す。
【0017】図1は、「田」という文字の画像(原画
像)及びその縮小画像を説明する図である。図1(1)
は原画像、図1(2)〜図1(4)は、原画像をx方向
に縮小した画像である。図1(1)に示すように、原画
像の上には、左端から順に1から始まる画素番号をふっ
てある。また、原画像の左側には、上から順に1から始
まるライン番号をふってある。縮小画像の上と左側に付
してある画素番号、ライン番号は、間引きによって残っ
た原画像の画素、ラインの番号である。図1(2)は、
原画像の画素番号の3の剰余が1になる画素を間引くこ
とによって、原画像をx方向に2/3に縮小したもの、
図1(3)は、原画像の奇数番目の画素を間引くことに
よって、原画像をx方向に1/2に縮小したもの、図1
(4)は、原画像の画素番号の3の剰余が2になる画素
を間引くことによって、原画像をx方向に2/3に縮小
したものである。これら3つの縮小画像について、x方
向の画素反転率を計算してみる。
像)及びその縮小画像を説明する図である。図1(1)
は原画像、図1(2)〜図1(4)は、原画像をx方向
に縮小した画像である。図1(1)に示すように、原画
像の上には、左端から順に1から始まる画素番号をふっ
てある。また、原画像の左側には、上から順に1から始
まるライン番号をふってある。縮小画像の上と左側に付
してある画素番号、ライン番号は、間引きによって残っ
た原画像の画素、ラインの番号である。図1(2)は、
原画像の画素番号の3の剰余が1になる画素を間引くこ
とによって、原画像をx方向に2/3に縮小したもの、
図1(3)は、原画像の奇数番目の画素を間引くことに
よって、原画像をx方向に1/2に縮小したもの、図1
(4)は、原画像の画素番号の3の剰余が2になる画素
を間引くことによって、原画像をx方向に2/3に縮小
したものである。これら3つの縮小画像について、x方
向の画素反転率を計算してみる。
【0018】まず、原画像のx方向の画素の濃度の反転
回数を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度の反
転回数は、図1(1)の画像の右側に示した様になり、
x方向の反転回数は30となる。次に、縮小画像のx方
向の反転回数を計算する。縮小画像の各ライン毎の画素
の濃度の反転回数は、図1(2)〜図1(4)の画像の
右側に示したようになり、x方向の反転回数は、図1
(2)の縮小画像では7、図1(3)の縮小画像では1
5、図1(4)の縮小画像では30となる。したがっ
て、画素反転率は、 図1(2)…0.233 ( 7/30) 図1(3)…0.5 (15/30) 図1(4)…1.0 (30/30) となる。
回数を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度の反
転回数は、図1(1)の画像の右側に示した様になり、
x方向の反転回数は30となる。次に、縮小画像のx方
向の反転回数を計算する。縮小画像の各ライン毎の画素
の濃度の反転回数は、図1(2)〜図1(4)の画像の
右側に示したようになり、x方向の反転回数は、図1
(2)の縮小画像では7、図1(3)の縮小画像では1
5、図1(4)の縮小画像では30となる。したがっ
て、画素反転率は、 図1(2)…0.233 ( 7/30) 図1(3)…0.5 (15/30) 図1(4)…1.0 (30/30) となる。
【0019】したがって、本願第1の発明の画質劣化の
評価方法では、図1(4)、図1(3)、図1(2)の
順に画質の劣化が少ないということになる。一方主観評
価により、これら3つの縮小画像の画質を評価すると、
図1(4)が容易に「田」と判読でき、劣化が少ないと
言えるのに対し、図1(2)は、全く「田」と読むこと
はできず、文字であることすら分からないほどで、劣化
が非常に激しいと言える。図1(3)は、「田」と判読
することはできないが、文字の内部のホールが一部残さ
れており、劣化は激しいが、図1(2)に比べると、劣
化の程度は少ないと言える。したがって、主観評価によ
る画質の劣化の度合いは、図1(4)、図1(3)、図
1(2)の順に少ないということになり、本願第1の発
明の画質劣化の評価方法による結果と一致する。
評価方法では、図1(4)、図1(3)、図1(2)の
順に画質の劣化が少ないということになる。一方主観評
価により、これら3つの縮小画像の画質を評価すると、
図1(4)が容易に「田」と判読でき、劣化が少ないと
言えるのに対し、図1(2)は、全く「田」と読むこと
はできず、文字であることすら分からないほどで、劣化
が非常に激しいと言える。図1(3)は、「田」と判読
することはできないが、文字の内部のホールが一部残さ
れており、劣化は激しいが、図1(2)に比べると、劣
化の程度は少ないと言える。したがって、主観評価によ
る画質の劣化の度合いは、図1(4)、図1(3)、図
1(2)の順に少ないということになり、本願第1の発
明の画質劣化の評価方法による結果と一致する。
【0020】(実施例2)本願の第1の発明の実施例
を、図1(1)及び図2を参照しながら説明する。本実
施例では、評価方法の原理の理解の助けとなるべく、極
めて単純な画像を使って例を示す。
を、図1(1)及び図2を参照しながら説明する。本実
施例では、評価方法の原理の理解の助けとなるべく、極
めて単純な画像を使って例を示す。
【0021】図2(1)〜図2(4)は、図1(1)の
原画像をy方向に縮小した画像である。図2(1)〜図
2(4)の上と左側には、図1の縮小画像と同様に、そ
れぞれ間引きにより残った原画像の画素番号、ライン番
号を付してある。図2(1)は、原画像のライン番号の
3の剰余が0になるラインを間引くことによって、原画
像をy方向に2/3に縮小したもの、図2(2)は、原
画像のライン番号の3の剰余が2になるラインを間引く
ことによって、原画像をy方向に2/3に縮小したも
の、図2(3)は、原画像の奇数番目のラインを間引く
ことによって、原画像をy方向に1/2に縮小したも
の、図2(4)は、原画像の偶数番目のラインを間引く
ことによって、原画像をy方向に1/2に縮小したもの
である。これら4つの縮小画像について、y方向の画素
反転率を計算してみる。
原画像をy方向に縮小した画像である。図2(1)〜図
2(4)の上と左側には、図1の縮小画像と同様に、そ
れぞれ間引きにより残った原画像の画素番号、ライン番
号を付してある。図2(1)は、原画像のライン番号の
3の剰余が0になるラインを間引くことによって、原画
像をy方向に2/3に縮小したもの、図2(2)は、原
画像のライン番号の3の剰余が2になるラインを間引く
ことによって、原画像をy方向に2/3に縮小したも
の、図2(3)は、原画像の奇数番目のラインを間引く
ことによって、原画像をy方向に1/2に縮小したも
の、図2(4)は、原画像の偶数番目のラインを間引く
ことによって、原画像をy方向に1/2に縮小したもの
である。これら4つの縮小画像について、y方向の画素
反転率を計算してみる。
【0022】まず、原画像のy方向の反転回数を計算す
る。原画像の各画素列毎の画素の濃度の反転回数は、図
1(1)の画像の下に示した様になり、y方向の反転回
数は24となる。次に、縮小画像のy方向の反転回数を
計算する。縮小画像の各画素列毎の画素の濃度の反転回
数は、図2(1)〜図2(4)の画像の下に示したよう
になり、y方向の反転回数は、図2(1)の縮小画像で
は24、図2(2)の縮小画像では12、図2(3)の
縮小画像では12、図2(4)の縮小画像では16とな
る。したがって、画素反転率は、 図2(1)…1.0 (24/24) 図2(2)…0.5 (12/24) 図2(3)…0.5 (12/24) 図2(4)…0.667 (16/24) となる。
る。原画像の各画素列毎の画素の濃度の反転回数は、図
1(1)の画像の下に示した様になり、y方向の反転回
数は24となる。次に、縮小画像のy方向の反転回数を
計算する。縮小画像の各画素列毎の画素の濃度の反転回
数は、図2(1)〜図2(4)の画像の下に示したよう
になり、y方向の反転回数は、図2(1)の縮小画像で
は24、図2(2)の縮小画像では12、図2(3)の
縮小画像では12、図2(4)の縮小画像では16とな
る。したがって、画素反転率は、 図2(1)…1.0 (24/24) 図2(2)…0.5 (12/24) 図2(3)…0.5 (12/24) 図2(4)…0.667 (16/24) となる。
【0023】したがって、本願第1の発明の画質劣化の
評価方法では、図2(1)、図2(2)及び図2
(3)、図2(4)の順に画質の劣化が少ないというこ
とになる。一方主観評価により、これら4つの縮小画像
の画質を評価すると、以下の様になると考えられる。図
2(1)は容易に「田」と読むことができ、4つの縮小
画像の中で最も劣化が少ないと言える。図2(2)〜図
2(4)は、いずれも「田」とよむことはできないが、
トポロジーの保存という点から見ると図2(2)よりも
図2(3)〜図2(4)の方が比較的劣化が少ないと言
える。
評価方法では、図2(1)、図2(2)及び図2
(3)、図2(4)の順に画質の劣化が少ないというこ
とになる。一方主観評価により、これら4つの縮小画像
の画質を評価すると、以下の様になると考えられる。図
2(1)は容易に「田」と読むことができ、4つの縮小
画像の中で最も劣化が少ないと言える。図2(2)〜図
2(4)は、いずれも「田」とよむことはできないが、
トポロジーの保存という点から見ると図2(2)よりも
図2(3)〜図2(4)の方が比較的劣化が少ないと言
える。
【0024】図2(2)はまた、「川」という字と読み
違えることも考えられる。図2(3)と(4)について
は、人により評価が別れるところであると思われるが、
図2(4)の方が図2(3)に比べて、前後の文字から
の判読が容易であると思われる。以上のことより、本願
第1の発明の画質劣化の評価方法による結果は、主観評
価の結果とほぼ一致すると言える。
違えることも考えられる。図2(3)と(4)について
は、人により評価が別れるところであると思われるが、
図2(4)の方が図2(3)に比べて、前後の文字から
の判読が容易であると思われる。以上のことより、本願
第1の発明の画質劣化の評価方法による結果は、主観評
価の結果とほぼ一致すると言える。
【0025】(実施例3)本願第1の発明の実施例を、
図4〜図9を参照しながら説明する。 図4は、「あ」
という文字の画像(原画像)を示す図、図5〜図9は、
図4の原画像をx方向に縮小した画像を示す図である。
図4に示すように、原画像の上には、左端から順に1か
ら始まる画素番号をふってある。また、原画像の左側に
は、上から順に1から始まるライン番号をふってある。
図4〜図9を参照しながら説明する。 図4は、「あ」
という文字の画像(原画像)を示す図、図5〜図9は、
図4の原画像をx方向に縮小した画像を示す図である。
図4に示すように、原画像の上には、左端から順に1か
ら始まる画素番号をふってある。また、原画像の左側に
は、上から順に1から始まるライン番号をふってある。
【0026】図5〜図9の上と左側には、それぞれ間引
きにより残った原画像の画素番号、ライン番号が付して
ある。図5は、原画像の画素番号の3の剰余が1になる
画素を間引くことによって、原画像をx方向に2/3に
縮小したもの、図6は、原画像の画素番号の3の剰余が
2になる画素を間引くことによって、原画像をx方向に
2/3に縮小したもの、図7は、原画像の画素番号の3
の剰余が0になる画素を間引くことによって、原画像を
x方向に2/3に縮小したもの、図8は、原画像の奇数
番目の画素を間引くことによって、原画像をx方向に1
/2に縮小したもの、図9は、原画像の偶数番目の画素
を間引くことによって、原画像をx方向に1/2に縮小
したものである。これら5つの縮小画像について、x方
向の画素反転率を計算してみる。
きにより残った原画像の画素番号、ライン番号が付して
ある。図5は、原画像の画素番号の3の剰余が1になる
画素を間引くことによって、原画像をx方向に2/3に
縮小したもの、図6は、原画像の画素番号の3の剰余が
2になる画素を間引くことによって、原画像をx方向に
2/3に縮小したもの、図7は、原画像の画素番号の3
の剰余が0になる画素を間引くことによって、原画像を
x方向に2/3に縮小したもの、図8は、原画像の奇数
番目の画素を間引くことによって、原画像をx方向に1
/2に縮小したもの、図9は、原画像の偶数番目の画素
を間引くことによって、原画像をx方向に1/2に縮小
したものである。これら5つの縮小画像について、x方
向の画素反転率を計算してみる。
【0027】まず、原画像のx方向の画素の濃度の反転
回数を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度の反
転回数は、図4の画像の右側に示した様になり、x方向
の反転回数は78となる。次に、縮小画像のx方向の反
転回数を計算する。縮小画像の各ライン毎の画素の濃度
の反転回数は、図5〜図9の画像の右側に示したように
なり、x方向の反転回数は、図5の縮小画像では78、
図6の縮小画像では76、図7の縮小画像では74、図
8の縮小画像では78、図9の縮小画像では72とな
る。したがって、画素反転率は、 図5…1.0 (78/78) 図6…0.974 (76/78) 図7…0.949 (74/78) 図8…1.0 (78/78) 図9…0.923 (72/78) となる。
回数を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度の反
転回数は、図4の画像の右側に示した様になり、x方向
の反転回数は78となる。次に、縮小画像のx方向の反
転回数を計算する。縮小画像の各ライン毎の画素の濃度
の反転回数は、図5〜図9の画像の右側に示したように
なり、x方向の反転回数は、図5の縮小画像では78、
図6の縮小画像では76、図7の縮小画像では74、図
8の縮小画像では78、図9の縮小画像では72とな
る。したがって、画素反転率は、 図5…1.0 (78/78) 図6…0.974 (76/78) 図7…0.949 (74/78) 図8…1.0 (78/78) 図9…0.923 (72/78) となる。
【0028】したがって、本願第1の発明の画質劣化の
評価方法では、図5及び図8、図6、図7、図9の順に
画質の劣化が少ないということになる。一方主観評価に
より、これら5つの縮小画像の画質を評価すると以下の
ようになると考えられる。図5及び図8が容易に「あ」
と判読でき、最も劣化が少ないと言える。
評価方法では、図5及び図8、図6、図7、図9の順に
画質の劣化が少ないということになる。一方主観評価に
より、これら5つの縮小画像の画質を評価すると以下の
ようになると考えられる。図5及び図8が容易に「あ」
と判読でき、最も劣化が少ないと言える。
【0029】図9は、「お」という文字の点が抜けたも
のの様であり、最も劣化が激しいと言える。図6と図7
を比較すると、トポロジーの保存という点から見ると図
7のほうが劣化が少ないように思えるが、画像を少し離
して見ると、図7は「お」という文字の点が抜けたもの
の様であり、図6の方が「あ」と判読しやすい。(例に
使用している原画像は、実際の文書画像に比べて1文字
当たりの画素数が少ない。また、実際の画像の文字のサ
イズ(実寸)は、例に使用している文字よりもずっと小
さい。したがって、主観評価の際、画像を離して見るこ
とは妥当なことである。) したがって、主観評価による画質の劣化の度合いは、図
5及び図8、図6、図7、図9の順に少ないということ
になり、本願第1の発明の画質劣化の評価方法による結
果と一致する。
のの様であり、最も劣化が激しいと言える。図6と図7
を比較すると、トポロジーの保存という点から見ると図
7のほうが劣化が少ないように思えるが、画像を少し離
して見ると、図7は「お」という文字の点が抜けたもの
の様であり、図6の方が「あ」と判読しやすい。(例に
使用している原画像は、実際の文書画像に比べて1文字
当たりの画素数が少ない。また、実際の画像の文字のサ
イズ(実寸)は、例に使用している文字よりもずっと小
さい。したがって、主観評価の際、画像を離して見るこ
とは妥当なことである。) したがって、主観評価による画質の劣化の度合いは、図
5及び図8、図6、図7、図9の順に少ないということ
になり、本願第1の発明の画質劣化の評価方法による結
果と一致する。
【0030】(実施例4)本願第1の発明の実施例を、
図4及び図10〜図14を参照しながら説明する。図1
0〜図14は、図4の原画像をy方向に縮小した画像で
ある。図10〜図14の上と左側には、それぞれ間引き
により残った原画像の画素番号、ライン番号を付してあ
る。
図4及び図10〜図14を参照しながら説明する。図1
0〜図14は、図4の原画像をy方向に縮小した画像で
ある。図10〜図14の上と左側には、それぞれ間引き
により残った原画像の画素番号、ライン番号を付してあ
る。
【0031】図10は、原画像のライン番号の3の剰余
が1になる画素を間引くことによって、原画像をy方向
に2/3に縮小したもの、図11は、原画像のライン番
号の3の剰余が2になる画素を間引くことによって、原
画像をy方向に2/3に縮小したもの、図12は、原画
像のライン番号の3の剰余が0になる画素を間引くこと
によって、原画像をy方向に2/3に縮小したもの、図
13は、原画像の奇数番目の画素を間引くことによっ
て、原画像をy方向に1/2に縮小したもの、図14
は、原画像の偶数番目の画素を間引くことによって、原
画像をy方向に1/2に縮小したものである。これら5
つの縮小画像について、y方向の画素反転率を計算して
みる。
が1になる画素を間引くことによって、原画像をy方向
に2/3に縮小したもの、図11は、原画像のライン番
号の3の剰余が2になる画素を間引くことによって、原
画像をy方向に2/3に縮小したもの、図12は、原画
像のライン番号の3の剰余が0になる画素を間引くこと
によって、原画像をy方向に2/3に縮小したもの、図
13は、原画像の奇数番目の画素を間引くことによっ
て、原画像をy方向に1/2に縮小したもの、図14
は、原画像の偶数番目の画素を間引くことによって、原
画像をy方向に1/2に縮小したものである。これら5
つの縮小画像について、y方向の画素反転率を計算して
みる。
【0032】まず、原画像のy方向の画素の濃度の反転
回数を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度の反
転回数は、図4の画像の下に示した様になり、y方向の
反転回数は88となる。次に、縮小画像のy方向の反転
回数を計算する。縮小画像の各ライン毎の画素の濃度の
反転回数は、図10〜図14の画像の下に示したように
なり、y方向の反転回数は、図10の縮小画像では7
4、図11の縮小画像では80、図12の縮小画像では
86、図13の縮小画像では72、図14の縮小画像で
は80となる。したがって、画素反転率は、 図10…0.841 (74/88) 図11…0.909 (80/88) 図12…0.977 (86/88) 図13…0.818 (72/88) 図14…0.909 (80/88) となる。
回数を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度の反
転回数は、図4の画像の下に示した様になり、y方向の
反転回数は88となる。次に、縮小画像のy方向の反転
回数を計算する。縮小画像の各ライン毎の画素の濃度の
反転回数は、図10〜図14の画像の下に示したように
なり、y方向の反転回数は、図10の縮小画像では7
4、図11の縮小画像では80、図12の縮小画像では
86、図13の縮小画像では72、図14の縮小画像で
は80となる。したがって、画素反転率は、 図10…0.841 (74/88) 図11…0.909 (80/88) 図12…0.977 (86/88) 図13…0.818 (72/88) 図14…0.909 (80/88) となる。
【0033】したがって、本願第1の発明の画質劣化の
評価方法では、図12、図11及び図14、図10、図
13の順に画質の劣化が少ないということになる。一方
主観評価により、これら5つの縮小画像の画質を評価す
ると以下のようになると考えられる。図12が容易に
「あ」と判読でき、最も劣化が少ないと言える。図13
は、トポロジーが大きく変化しており、「あ」と判読す
るのが困難な状態であり、最も劣化が激しいと言える。
評価方法では、図12、図11及び図14、図10、図
13の順に画質の劣化が少ないということになる。一方
主観評価により、これら5つの縮小画像の画質を評価す
ると以下のようになると考えられる。図12が容易に
「あ」と判読でき、最も劣化が少ないと言える。図13
は、トポロジーが大きく変化しており、「あ」と判読す
るのが困難な状態であり、最も劣化が激しいと言える。
【0034】図10、図11、図14を画像を少し離し
て見て比較すると、図11、図14、図10の順に
「あ]と判読しやすいと言える。一方トポロジーの保存
という点から見ると図14のほうが図11よりも劣化が
少ないように思える。したがって、主観評価による画質
の劣化の度合いは、図12、図11及び図14、図1
0、図13の順に少ないということになり、本願第1の
発明の画質劣化の評価方法による結果とほぼ一致する。
て見て比較すると、図11、図14、図10の順に
「あ]と判読しやすいと言える。一方トポロジーの保存
という点から見ると図14のほうが図11よりも劣化が
少ないように思える。したがって、主観評価による画質
の劣化の度合いは、図12、図11及び図14、図1
0、図13の順に少ないということになり、本願第1の
発明の画質劣化の評価方法による結果とほぼ一致する。
【0035】(実施例5)本願第1の発明の実施例を、
図20〜図25を参照しながら説明する。実施例5で
は、実際の文書画像の縮小画像に、本願第1の発明の画
質劣化の評価方法を適用した結果と、主観評価の結果と
の相関を示す。
図20〜図25を参照しながら説明する。実施例5で
は、実際の文書画像の縮小画像に、本願第1の発明の画
質劣化の評価方法を適用した結果と、主観評価の結果と
の相関を示す。
【0036】評価に用いた画像は、新聞、雑誌、学会論
文誌、マニュアル、ワードプロセッサーで作成した文
書、ICのデータブックなどからとった、日本語、英語
とりまぜて19種類の文書(サイズはすべてA4)を、
解像度縦400DPI、横200DPIのスキャナーで
読み取った画像及び、これらの画像をy方向に1/2及
び1/4に縮小した画像である。図20〜図22に評価
に用いた画像の一部を示す。図20は原画像、図21は
原画像をy方向に1/2に縮小した画像、図22は原画
像をy方向に1/4に縮小した画像である。
文誌、マニュアル、ワードプロセッサーで作成した文
書、ICのデータブックなどからとった、日本語、英語
とりまぜて19種類の文書(サイズはすべてA4)を、
解像度縦400DPI、横200DPIのスキャナーで
読み取った画像及び、これらの画像をy方向に1/2及
び1/4に縮小した画像である。図20〜図22に評価
に用いた画像の一部を示す。図20は原画像、図21は
原画像をy方向に1/2に縮小した画像、図22は原画
像をy方向に1/4に縮小した画像である。
【0037】図21は縦200DPI、横200DP
I、図22は縦100DPI、横200DPIでプリン
トしてある。また、原画像は縦400DPI、横200
DPIでプリントしてある。したがって見た目の大きさ
は、原画像、縮小画像とも同じである。
I、図22は縦100DPI、横200DPIでプリン
トしてある。また、原画像は縦400DPI、横200
DPIでプリントしてある。したがって見た目の大きさ
は、原画像、縮小画像とも同じである。
【0038】主観評価の方法は、以下のとおりである。
縮小画像を原画像と比較し、原画像に対する画質の劣化
の度合いを主観評価し、図23の表に示した評価尺度の
うち、最も近い内容の評点を選ぶ。このような方法で1
人につき19種類38枚の縮小画像について主観評価を
行い、10人のデータを集めた。そして、それぞれの縮
小画像について10人分の評点を平均し、その画像の評
点とした。
縮小画像を原画像と比較し、原画像に対する画質の劣化
の度合いを主観評価し、図23の表に示した評価尺度の
うち、最も近い内容の評点を選ぶ。このような方法で1
人につき19種類38枚の縮小画像について主観評価を
行い、10人のデータを集めた。そして、それぞれの縮
小画像について10人分の評点を平均し、その画像の評
点とした。
【0039】図24及び図25は、主観評価の結果と、
本願第1の発明の画素反転率による画質劣化の評価方法
を適用した結果との相関を表すグラフである。図24及
び図25において、横軸は画素反転率をパーセンテージ
で表したもの、縦軸は主観評価の結果である。図24
は、画像全体の画素反転率と主観評価の結果との相関で
ある。
本願第1の発明の画素反転率による画質劣化の評価方法
を適用した結果との相関を表すグラフである。図24及
び図25において、横軸は画素反転率をパーセンテージ
で表したもの、縦軸は主観評価の結果である。図24
は、画像全体の画素反転率と主観評価の結果との相関で
ある。
【0040】図25は、原画像を128画素×64画素
の矩形に分割し、各矩形毎に反転回数を求め、反転回数
が150回以上の矩形のうち、小さいほうから2番目の
画素反転率を選択し、この値と主観評価の結果との相関
を表したものである。反転回数が150回以上の矩形の
みを対象にしたのは、反転回数が150回未満の矩形
は、矩形中に文字や図形がほとんど無く、ノイズの影響
によるものであるからである。図24及び図25から分
かるように、本願第1の発明の画質劣化の評価方法によ
る評価は、人間の主観評価と強い相関がある。
の矩形に分割し、各矩形毎に反転回数を求め、反転回数
が150回以上の矩形のうち、小さいほうから2番目の
画素反転率を選択し、この値と主観評価の結果との相関
を表したものである。反転回数が150回以上の矩形の
みを対象にしたのは、反転回数が150回未満の矩形
は、矩形中に文字や図形がほとんど無く、ノイズの影響
によるものであるからである。図24及び図25から分
かるように、本願第1の発明の画質劣化の評価方法によ
る評価は、人間の主観評価と強い相関がある。
【0041】続いて、上記の結果を用いて、本願第1の
発明の縮小画像の画質劣化の評価方法を、ファクシミリ
の解像度の自動選択装置に応用した例を示す。図26、
図27を参照しながら説明する。図27は本発明をファ
クシミリの解像度の自動選択装置に応用した場合のブロ
ック図である。図27の1は送信原稿を読み取り2値化
を行う入力部、2は解像度自動選択装置全体の制御を行
う制御部、3は送信する2値画像の符号化を行う符号化
部、4は符号化された画像信号を電話回線に送出する送
信部、5は1で読み取った2値画像や縮小画像などを記
録する画像メモリ、6は5の画像メモリ内の画像を縮小
する画像縮小部、7は画像内の画素の濃度の反転回数を
計算する反転回数計数部、8は7で計算した画像毎の反
転回数を記憶する反転回数メモリ、9は8に記憶された
複数の画像の反転回数を比較する反転回数比較部であ
る。
発明の縮小画像の画質劣化の評価方法を、ファクシミリ
の解像度の自動選択装置に応用した例を示す。図26、
図27を参照しながら説明する。図27は本発明をファ
クシミリの解像度の自動選択装置に応用した場合のブロ
ック図である。図27の1は送信原稿を読み取り2値化
を行う入力部、2は解像度自動選択装置全体の制御を行
う制御部、3は送信する2値画像の符号化を行う符号化
部、4は符号化された画像信号を電話回線に送出する送
信部、5は1で読み取った2値画像や縮小画像などを記
録する画像メモリ、6は5の画像メモリ内の画像を縮小
する画像縮小部、7は画像内の画素の濃度の反転回数を
計算する反転回数計数部、8は7で計算した画像毎の反
転回数を記憶する反転回数メモリ、9は8に記憶された
複数の画像の反転回数を比較する反転回数比較部であ
る。
【0042】本ファクシミリにおいて、送信解像度はy
方向に、400DPI、200DPI、100DPIの
3種類であり、読み取りの解像度は400DPIである
とする。 図26は、図27の解像度自動選択装置にお
いて、最適な送信解像度を求める際の処理手順を示した
フローチャートである。
方向に、400DPI、200DPI、100DPIの
3種類であり、読み取りの解像度は400DPIである
とする。 図26は、図27の解像度自動選択装置にお
いて、最適な送信解像度を求める際の処理手順を示した
フローチャートである。
【0043】ここでは、最適な解像度とは、最高解像度
である400DPIの画像と比べて画質の劣化がほとん
ど無い縮小画像のうち、最も低い解像度のものとする。
である400DPIの画像と比べて画質の劣化がほとん
ど無い縮小画像のうち、最も低い解像度のものとする。
【0044】さらに、図23の主観評価の評価基準の表
より、評点4以上を画質の劣化が許容範囲内であると
し、このことと図24の画素反転率による評価と主観評
価との相関を示すグラフより、画素反転率95パーセン
トを閾値とし、画素反転率が95パーセント以上であれ
ば、画質の劣化がほとんど無いとし、画素反転率が95
パーセント未満であれば、画質の劣化が激しいとする。
より、評点4以上を画質の劣化が許容範囲内であると
し、このことと図24の画素反転率による評価と主観評
価との相関を示すグラフより、画素反転率95パーセン
トを閾値とし、画素反転率が95パーセント以上であれ
ば、画質の劣化がほとんど無いとし、画素反転率が95
パーセント未満であれば、画質の劣化が激しいとする。
【0045】まず、送信原稿を1の入力部で最高解像度
であるy方向400DPIで読み取り、5の画像メモリ
に記録する。そして、7の反転回数計数部でこの400
DPI画像のy方向の画素反転回数を求め、8の反転回
数メモリに記録する。次に、6の画像縮小部でこの40
0DPI画像に対しy方向に1/2の縮小を行うことに
より、y方向200DPIの画像を作成し、5の画像メ
モリに記録する。そして、同様に200DPI画像のy
方向の画素反転回数を求め、反転回数メモリ8に記録す
る。最後に、200DPI画像の400DPI画像に対
する画質を評価するため、9の反転回数比較部で画素反
転率を求める。
であるy方向400DPIで読み取り、5の画像メモリ
に記録する。そして、7の反転回数計数部でこの400
DPI画像のy方向の画素反転回数を求め、8の反転回
数メモリに記録する。次に、6の画像縮小部でこの40
0DPI画像に対しy方向に1/2の縮小を行うことに
より、y方向200DPIの画像を作成し、5の画像メ
モリに記録する。そして、同様に200DPI画像のy
方向の画素反転回数を求め、反転回数メモリ8に記録す
る。最後に、200DPI画像の400DPI画像に対
する画質を評価するため、9の反転回数比較部で画素反
転率を求める。
【0046】y方向に縮小を行った場合の、400DP
I画像に対する200DPI画像の画素反転率は、次の
ように定義される。
I画像に対する200DPI画像の画素反転率は、次の
ように定義される。
【0047】(画素反転率)=(200DPI画像のy
方向の画素反転回数)/(400DPI画像のy方向の
画素反転回数) もし、この画素反転率が95パーセント未満であれば、
200DPI画像の画質は400DPI画像に比べて激
しく劣化していると判断し、400DPI画像データを
3の符号化部へ渡す。もし、画素反転率が95パーセン
ト以上であれば、200DPI画像の画質は、400D
PI画像に比べてほとんど劣化していないと判断し、2
00DPI画像に対してさらにy方向に1/2の縮小を
行い、y方向100DPIの画像を作成し、画像メモリ
5に記録する。
方向の画素反転回数)/(400DPI画像のy方向の
画素反転回数) もし、この画素反転率が95パーセント未満であれば、
200DPI画像の画質は400DPI画像に比べて激
しく劣化していると判断し、400DPI画像データを
3の符号化部へ渡す。もし、画素反転率が95パーセン
ト以上であれば、200DPI画像の画質は、400D
PI画像に比べてほとんど劣化していないと判断し、2
00DPI画像に対してさらにy方向に1/2の縮小を
行い、y方向100DPIの画像を作成し、画像メモリ
5に記録する。
【0048】そして、同様に画素反転回数計数部7で1
00DPI画像の画素反転回数を求め、反転回数メモリ
8に記録する。最後に、100DPI画像の400DP
I画像に対する画素反転率を求める。この画素反転率が
95パーセント未満であれば、100DPI画像の画質
は400DPI画像に比べて激しく劣化していると判断
して、200DPI画像データを符号化部3へ渡し、9
5パーセント以上であれば、100DPI画像は400
DPI画像に比べてほとんど劣化していないと判断して
100DPI画像データを符号化部3へ渡す。このよう
にして、ファクシミリ送信時の最適な解像度を自動選択
することができる。
00DPI画像の画素反転回数を求め、反転回数メモリ
8に記録する。最後に、100DPI画像の400DP
I画像に対する画素反転率を求める。この画素反転率が
95パーセント未満であれば、100DPI画像の画質
は400DPI画像に比べて激しく劣化していると判断
して、200DPI画像データを符号化部3へ渡し、9
5パーセント以上であれば、100DPI画像は400
DPI画像に比べてほとんど劣化していないと判断して
100DPI画像データを符号化部3へ渡す。このよう
にして、ファクシミリ送信時の最適な解像度を自動選択
することができる。
【0049】(実施例6)本願第2の発明の実施例を、
図1(1)及び図3を参照しながら説明する。本実施例
では、評価方法の原理の理解の助けとなるべく、極めて
単純な画像を使って例を示す。
図1(1)及び図3を参照しながら説明する。本実施例
では、評価方法の原理の理解の助けとなるべく、極めて
単純な画像を使って例を示す。
【0050】図3(1)〜図3(3)は、図1(1)の
原画像をx方向及びy方向に縮小した画像である。図3
(1)〜図3(3)の上と左側には、それぞれ間引きに
より残った原画像の画素番号、ライン番号を付してあ
る。図3(1)は、原画像のライン番号の3の剰余が0
になるライン及び原画像の画素番号の3の剰余が0にな
る画素を間引くことによって、原画像をx方向及びy方
向に2/3に縮小したもの、図3(2)は、原画像の奇
数番目のライン及び原画像の画素番号の3の剰余が0に
なる画素を間引くことによって、原画像をx方向に2/
3、y方向に1/2に縮小したもの、図3(3)は、原
画像の奇数番目のライン及び原画像の画素番号の3の剰
余が1になる画素を間引くことによって、原画像をx方
向に2/3、y方向に1/2に縮小したものである。こ
れら3つの縮小画像について、x方向及びy方向の画素
反転率を計算してみる。
原画像をx方向及びy方向に縮小した画像である。図3
(1)〜図3(3)の上と左側には、それぞれ間引きに
より残った原画像の画素番号、ライン番号を付してあ
る。図3(1)は、原画像のライン番号の3の剰余が0
になるライン及び原画像の画素番号の3の剰余が0にな
る画素を間引くことによって、原画像をx方向及びy方
向に2/3に縮小したもの、図3(2)は、原画像の奇
数番目のライン及び原画像の画素番号の3の剰余が0に
なる画素を間引くことによって、原画像をx方向に2/
3、y方向に1/2に縮小したもの、図3(3)は、原
画像の奇数番目のライン及び原画像の画素番号の3の剰
余が1になる画素を間引くことによって、原画像をx方
向に2/3、y方向に1/2に縮小したものである。こ
れら3つの縮小画像について、x方向及びy方向の画素
反転率を計算してみる。
【0051】まず、原画像のx方向及びy方向の反転回
数の合計を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度
の反転回数及び各画素列毎の画素の濃度の反転回数は、
それぞれ図1(1)の画像の右側及び下に示した様にな
り、x方向及びy方向の反転回数の合計は(30+2
4)=54となる。次に、縮小画像のy方向の反転回数
にx方向の縮小率の逆数を乗じたものとx方向の反転回
数にy方向の縮小率の逆数を乗じたものとの和を計算す
る。
数の合計を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度
の反転回数及び各画素列毎の画素の濃度の反転回数は、
それぞれ図1(1)の画像の右側及び下に示した様にな
り、x方向及びy方向の反転回数の合計は(30+2
4)=54となる。次に、縮小画像のy方向の反転回数
にx方向の縮小率の逆数を乗じたものとx方向の反転回
数にy方向の縮小率の逆数を乗じたものとの和を計算す
る。
【0052】縮小画像の各ライン毎の画素の濃度の反転
回数及び各画素列毎の画素の濃度の反転回数は、それぞ
れ図3(1)〜図3(3)の画像の右側及び下に示した
様になり、x方向の反転回数にy方向の縮小率の逆数を
乗じたものとy方向の反転回数にx方向の縮小率の逆数
を乗じたものとの和は、図3(1)の縮小画像では54
(=18×3/2+18×3/2)、図3(2)の縮小
画像では45.5(=9×3/2+16×2)、図3
(3)の縮小画像では9(6×3/2+0×2)とな
る。したがって、画素反転率は、 図3(1)…1.0 (54 /54) 図3(2)…0.843 (45.5/54) 図3(3)…0.167 ( 9 /54) となる。
回数及び各画素列毎の画素の濃度の反転回数は、それぞ
れ図3(1)〜図3(3)の画像の右側及び下に示した
様になり、x方向の反転回数にy方向の縮小率の逆数を
乗じたものとy方向の反転回数にx方向の縮小率の逆数
を乗じたものとの和は、図3(1)の縮小画像では54
(=18×3/2+18×3/2)、図3(2)の縮小
画像では45.5(=9×3/2+16×2)、図3
(3)の縮小画像では9(6×3/2+0×2)とな
る。したがって、画素反転率は、 図3(1)…1.0 (54 /54) 図3(2)…0.843 (45.5/54) 図3(3)…0.167 ( 9 /54) となる。
【0053】したがって、本願第2の発明の画質劣化の
評価方法では、図3(1)、図3(2)、図3(3)の
順に画質の劣化の度合いが少ないということになる。一
方主観評価により、これら3つの縮小画像の画質を評価
すると、図3(1)が容易に「田」と判読でき、劣化が
少ないと言えるのに対し、図3(3)は、全く「田」と
読むことはできず、文字であることすら分からないほど
で、劣化が非常に激しいと言える。図3(2)は、
「田」と判読することはできないが、文字の内部のホー
ルが一部残されており、劣化は激しいが、図3(3)に
比べると、劣化の程度は少ないと言える。
評価方法では、図3(1)、図3(2)、図3(3)の
順に画質の劣化の度合いが少ないということになる。一
方主観評価により、これら3つの縮小画像の画質を評価
すると、図3(1)が容易に「田」と判読でき、劣化が
少ないと言えるのに対し、図3(3)は、全く「田」と
読むことはできず、文字であることすら分からないほど
で、劣化が非常に激しいと言える。図3(2)は、
「田」と判読することはできないが、文字の内部のホー
ルが一部残されており、劣化は激しいが、図3(3)に
比べると、劣化の程度は少ないと言える。
【0054】したがって、主観評価による画質の劣化の
度合いは、図3(1)、図3(2)、図3(3)の順に
少ないということになり、本願第2の発明の画質劣化の
評価方法による結果と一致する。
度合いは、図3(1)、図3(2)、図3(3)の順に
少ないということになり、本願第2の発明の画質劣化の
評価方法による結果と一致する。
【0055】(実施例7)本願第2の発明の実施例を、
図4及び図15〜図19を参照しながら説明する。図1
5〜図19は、図4の原画像をx方向及びy方向に縮小
した画像である。図15〜図19の上と左側には、それ
ぞれ間引きにより残った原画像の画素番号、ライン番号
を付してある。
図4及び図15〜図19を参照しながら説明する。図1
5〜図19は、図4の原画像をx方向及びy方向に縮小
した画像である。図15〜図19の上と左側には、それ
ぞれ間引きにより残った原画像の画素番号、ライン番号
を付してある。
【0056】図15は、原画像のライン番号の3の剰余
が0になるライン及び原画像の奇数番目の画素を間引く
ことによって、原画像をx方向に1/2、y方向に2/
3に縮小したもの、図16は、原画像のライン番号の3
の剰余が0になるライン及び原画像の画素番号の3の剰
余が2になる画素を間引くことによって、原画像をx方
向及びy方向に2/3に縮小したもの、図17は、原画
像のライン番号の3の剰余が2になるライン及び原画像
の画素番号の3の剰余が0になる画素を間引くことによ
って、原画像をx方向及びy方向に2/3に縮小したも
の、図18は、原画像のライン番号の3の剰余が0にな
るライン及び原画像の画素番号の3の剰余が0になる画
素を間引くことによって、原画像をx方向及びy方向に
2/3に縮小したもの、図19は、原画像の偶数番目の
ライン及び原画像の画素番号の3の剰余が0になる画素
を間引くことによって、原画像をx方向に2/3、y方
向に1/2に縮小したものである。これら3つの縮小画
像について、x方向及びy方向の画素反転率を計算して
みる。
が0になるライン及び原画像の奇数番目の画素を間引く
ことによって、原画像をx方向に1/2、y方向に2/
3に縮小したもの、図16は、原画像のライン番号の3
の剰余が0になるライン及び原画像の画素番号の3の剰
余が2になる画素を間引くことによって、原画像をx方
向及びy方向に2/3に縮小したもの、図17は、原画
像のライン番号の3の剰余が2になるライン及び原画像
の画素番号の3の剰余が0になる画素を間引くことによ
って、原画像をx方向及びy方向に2/3に縮小したも
の、図18は、原画像のライン番号の3の剰余が0にな
るライン及び原画像の画素番号の3の剰余が0になる画
素を間引くことによって、原画像をx方向及びy方向に
2/3に縮小したもの、図19は、原画像の偶数番目の
ライン及び原画像の画素番号の3の剰余が0になる画素
を間引くことによって、原画像をx方向に2/3、y方
向に1/2に縮小したものである。これら3つの縮小画
像について、x方向及びy方向の画素反転率を計算して
みる。
【0057】まず、原画像のx方向及びy方向の反転回
数の合計を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度
の反転回数及び各画素列毎の画素の濃度の反転回数は、
それぞれ図4の画像の右側及び下に示した様になり、x
方向及びy方向の反転回数の合計は(78+88)=1
66となる。
数の合計を計算する。原画像の各ライン毎の画素の濃度
の反転回数及び各画素列毎の画素の濃度の反転回数は、
それぞれ図4の画像の右側及び下に示した様になり、x
方向及びy方向の反転回数の合計は(78+88)=1
66となる。
【0058】次に、縮小画像のy方向の反転回数にx方
向の縮小率の逆数を乗じたものとx方向の反転回数にy
方向の縮小率の逆数を乗じたものとの和を計算する。縮
小画像の各ライン毎の画素の濃度の反転回数及び各画素
列毎の画素の濃度の反転回数は、それぞれ図15〜図1
9の画像の右側及び下に示した様になり、x方向の反転
回数にy方向の縮小率の逆数を乗じたものとy方向の反
転回数にx方向の縮小率の逆数を乗じたものとの和は、
図15の縮小画像では163(=50×3/2+44×
2)、図16の縮小画像では159(=48×3/2+
58×3/2)、図17の縮小画像では153(=52
×3/2+50×3/2)、図18の縮小画像では14
1(=46×3/2+48×3/2)、図19の縮小画
像では139(=32×2+50×3/2)となる。
向の縮小率の逆数を乗じたものとx方向の反転回数にy
方向の縮小率の逆数を乗じたものとの和を計算する。縮
小画像の各ライン毎の画素の濃度の反転回数及び各画素
列毎の画素の濃度の反転回数は、それぞれ図15〜図1
9の画像の右側及び下に示した様になり、x方向の反転
回数にy方向の縮小率の逆数を乗じたものとy方向の反
転回数にx方向の縮小率の逆数を乗じたものとの和は、
図15の縮小画像では163(=50×3/2+44×
2)、図16の縮小画像では159(=48×3/2+
58×3/2)、図17の縮小画像では153(=52
×3/2+50×3/2)、図18の縮小画像では14
1(=46×3/2+48×3/2)、図19の縮小画
像では139(=32×2+50×3/2)となる。
【0059】したがって、画素反転率は、 図15…0.982 (163/166) 図16…0.958 (159/166) 図17…0.922 (153/166) 図18…0.849 (141/166) 図19…0.837 (139/166) となる。
【0060】したがって、本願第2の発明の画質劣化の
評価方法では、図15、図16、図17、図18、図1
9の順に画質の劣化の度合いが少ないということにな
る。一方主観評価により、これら5つの縮小画像の画質
を評価すると、以下のようになると考えられる。図19
及び図18は、ともに文字中のホールが1個消失してお
り、トポロジーが保存されていないが、図18のほうが
わずかにトポロジーの保存が良い。また、この2枚の画
像を少し離して見比べてみると、図18のほうが、全体
的特徴から「あ」と判読しやすい。
評価方法では、図15、図16、図17、図18、図1
9の順に画質の劣化の度合いが少ないということにな
る。一方主観評価により、これら5つの縮小画像の画質
を評価すると、以下のようになると考えられる。図19
及び図18は、ともに文字中のホールが1個消失してお
り、トポロジーが保存されていないが、図18のほうが
わずかにトポロジーの保存が良い。また、この2枚の画
像を少し離して見比べてみると、図18のほうが、全体
的特徴から「あ」と判読しやすい。
【0061】図17は、第3画が途切れており、トポロ
ジーが保存されていないが、画像を少し離して見ると、
全体的特徴より「あ」と判読できる。図18及び図19
と比べても、図17のほうが、全体的特徴が正しい
「あ」という字に近い。図16及び図15は、トポロジ
ーがほぼ保存されており、また、画像を少し離して見て
も容易に「あ」と判読できる。全体的特徴もよく保存さ
れている。
ジーが保存されていないが、画像を少し離して見ると、
全体的特徴より「あ」と判読できる。図18及び図19
と比べても、図17のほうが、全体的特徴が正しい
「あ」という字に近い。図16及び図15は、トポロジ
ーがほぼ保存されており、また、画像を少し離して見て
も容易に「あ」と判読できる。全体的特徴もよく保存さ
れている。
【0062】したがって、主観評価による画質の劣化の
度合いは、図15及び図16、図17、図18、図19
の順に少ないということになり、本願第2の発明の画質
劣化の評価方法による結果と一致する。
度合いは、図15及び図16、図17、図18、図19
の順に少ないということになり、本願第2の発明の画質
劣化の評価方法による結果と一致する。
【0063】(実施例8)本願第3の発明の実施例を、
図1〜図3を参照しながら説明する。図1(2)〜
(4)及び図2、図3に示す縮小画像に、本願第3の発
明の画質劣化の評価方法であるホール復元率による評価
を適用すると、原画像には4個のホールがあるのに対
し、図1(2)では0個、図1(3)では2個、図1
(4)では4個、図2(1)では4個、図2(2)では
0個、図2(3)では2個、図2(4)では0個、図3
(1)では4個、図3(2)では2個、図3(3)では
0個のホールが残っているから、ホール復元率は、 図1(2)…0.0 (0/4) 図1(3)…0.5 (2/4) 図1(4)…1.0 (4/4) 図2(1)…1.0 (4/4) 図2(2)…0.0 (0/4) 図2(3)…0.5 (2/4) 図2(4)…0.0 (0/4) 図3(1)…1.0 (4/4) 図3(2)…0.5 (2/4) 図3(3)…0.0 (0/4) となる。
図1〜図3を参照しながら説明する。図1(2)〜
(4)及び図2、図3に示す縮小画像に、本願第3の発
明の画質劣化の評価方法であるホール復元率による評価
を適用すると、原画像には4個のホールがあるのに対
し、図1(2)では0個、図1(3)では2個、図1
(4)では4個、図2(1)では4個、図2(2)では
0個、図2(3)では2個、図2(4)では0個、図3
(1)では4個、図3(2)では2個、図3(3)では
0個のホールが残っているから、ホール復元率は、 図1(2)…0.0 (0/4) 図1(3)…0.5 (2/4) 図1(4)…1.0 (4/4) 図2(1)…1.0 (4/4) 図2(2)…0.0 (0/4) 図2(3)…0.5 (2/4) 図2(4)…0.0 (0/4) 図3(1)…1.0 (4/4) 図3(2)…0.5 (2/4) 図3(3)…0.0 (0/4) となる。
【0064】したがって、本願第3の発明の画質劣化の
評価方法では、図1(4)及び図2(1)及び図3
(1)、図1(3)及び図2(3)及び図3(2)、図
1(2)及び図2(2)及び図2(4)及び図3(3)
の順に画質の劣化が少ないということになる。一方主観
評価により、これら10枚の縮小画像の画質を評価する
と、図1(4)、図2(1)及び図3(1)が容易に
「田」と判読でき、劣化が少ないと言えるのに対し、図
1(2)及び図3(3)は、全く「田」と読むことはで
きず、文字であることすら分からないほどで、劣化が非
常に激しいと言える。
評価方法では、図1(4)及び図2(1)及び図3
(1)、図1(3)及び図2(3)及び図3(2)、図
1(2)及び図2(2)及び図2(4)及び図3(3)
の順に画質の劣化が少ないということになる。一方主観
評価により、これら10枚の縮小画像の画質を評価する
と、図1(4)、図2(1)及び図3(1)が容易に
「田」と判読でき、劣化が少ないと言えるのに対し、図
1(2)及び図3(3)は、全く「田」と読むことはで
きず、文字であることすら分からないほどで、劣化が非
常に激しいと言える。
【0065】図2(2)は、「川」という字と読み違え
ることも考えられ、図1(2)や図3(3)ほどではな
いが、劣化が激しいと言える。図1(3)、図2(3)
及び図3(2)は、「田」と判読することはできない
が、図1(2)、図2(2)及び図3(3)に比べ、ト
ポロジーの保存状態が良く、劣化は激しいが、図1
(2)、図2(2)、図3(3)よりも劣化の程度は少
ないと言える。
ることも考えられ、図1(2)や図3(3)ほどではな
いが、劣化が激しいと言える。図1(3)、図2(3)
及び図3(2)は、「田」と判読することはできない
が、図1(2)、図2(2)及び図3(3)に比べ、ト
ポロジーの保存状態が良く、劣化は激しいが、図1
(2)、図2(2)、図3(3)よりも劣化の程度は少
ないと言える。
【0066】図2(4)が図1(3)、図2(3)、図
3(2)と比べて、どちらがより劣化が激しいかについ
ては、実施例2で述べたように、人により評価が別れる
ところであると思われる。したがって、一部、主観評価
と本願第3の発明の画質劣化の評価方法による結果が食
い違うことも考えられるが、全体的に見て、本願第3の
発明の画質劣化の評価方法による結果は、主観評価の結
果とほぼ一致すると言える。
3(2)と比べて、どちらがより劣化が激しいかについ
ては、実施例2で述べたように、人により評価が別れる
ところであると思われる。したがって、一部、主観評価
と本願第3の発明の画質劣化の評価方法による結果が食
い違うことも考えられるが、全体的に見て、本願第3の
発明の画質劣化の評価方法による結果は、主観評価の結
果とほぼ一致すると言える。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本願第1〜第3の発明の
画質劣化の評価方法には、人間が関与することなく、ま
た、画像のサイズや解像度にかかわらず、人間の主観評
価に近い画質評価を行うことができるといった効果があ
る。また、縮小率の異なる複数の画像を同じ基準で評価
できるという利点もある。特に、本願第2の発明の画質
劣化の評価方法は、x方向の縮小率とy方向の縮小率が
異なる場合にも適用できる。また、本願第3の発明の画
質劣化の評価方法は、任意の縮小に対して適用できる。
画質劣化の評価方法には、人間が関与することなく、ま
た、画像のサイズや解像度にかかわらず、人間の主観評
価に近い画質評価を行うことができるといった効果があ
る。また、縮小率の異なる複数の画像を同じ基準で評価
できるという利点もある。特に、本願第2の発明の画質
劣化の評価方法は、x方向の縮小率とy方向の縮小率が
異なる場合にも適用できる。また、本願第3の発明の画
質劣化の評価方法は、任意の縮小に対して適用できる。
【図1】「田」という文字の原画像と原画像をx方向に
縮小した画像を示す図である。
縮小した画像を示す図である。
【図2】「田」という文字の原画像をy方向に縮小した
画像を示す図である。
画像を示す図である。
【図3】「田」という文字の原画像をx方向及びy方向
に縮小した画像を示す図である。
に縮小した画像を示す図である。
【図4】「あ」という文字の原画像を示す図である。
【図5】図4の画像をx方向に2/3に縮小した画像を
示す図である。
示す図である。
【図6】図4の画像をx方向に2/3に縮小した画像を
示す図である。
示す図である。
【図7】図4の画像をx方向に2/3に縮小した画像を
示す図である。
示す図である。
【図8】図4の画像をx方向に1/2に縮小した画像を
示す図である。
示す図である。
【図9】図4の画像をx方向に1/2に縮小した画像わ
示す図である。
示す図である。
【図10】図4の画像をy方向に2/3に縮小した画像
わ示す図である。
わ示す図である。
【図11】図4の画像をy方向に2/3に縮小した画像
わ示す図である。
わ示す図である。
【図12】図4の画像をy方向に2/3に縮小した画像
を示す図である。
を示す図である。
【図13】図4の画像をy方向に1/2に縮小した画像
を示す図である。
を示す図である。
【図14】図4の画像をy方向に1/2に縮小した画像
を示す図である。
を示す図である。
【図15】図4の画像をx方向に1/2、y方向に2/
3に縮小した画像を示す図である。
3に縮小した画像を示す図である。
【図16】図4の画像をx方向に2/3、y方向に2/
3に縮小した画像を示す図である。
3に縮小した画像を示す図である。
【図17】図4の画像をx方向に2/3、y方向に2/
3に縮小した画像を示す図である。
3に縮小した画像を示す図である。
【図18】図4の画像をx方向に2/3、y方向に2/
3に縮小した画像を示す図である。
3に縮小した画像を示す図である。
【図19】図4の画像をx方向に2/3、y方向に1/
2に縮小した画像を示す図である。
2に縮小した画像を示す図である。
【図20】主観評価に用いた画像(原画像、解像度40
0DPI)の一部分を示す図である。
0DPI)の一部分を示す図である。
【図21】主観評価に用いた画像(縮小画像、解像度2
00DPI)の一部分を示す図である。
00DPI)の一部分を示す図である。
【図22】主観評価に用いた画像(縮小画像、解像度1
00DPI)の一部分を示す図である。
00DPI)の一部分を示す図である。
【図23】主観評価の評価基準を示す図である。
【図24】本願第1の発明の画質劣化の評価方法による
評価結果と主観評価との相関を示すグラフである。
評価結果と主観評価との相関を示すグラフである。
【図25】本願第1の発明の画質劣化の評価方法による
評価結果と主観評価との相関を示すグラフである。
評価結果と主観評価との相関を示すグラフである。
【図26】本願第1の発明をファクシミリの解像度自動
選択装置に応用した例のフローチャートである。
選択装置に応用した例のフローチャートである。
【図27】本願第1の発明をファクシミリの解像度自動
選択装置に応用した例のブロック図である。
選択装置に応用した例のブロック図である。
【図28】画素復元率の説明補助図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 濃度が2値の原画像を1方向に縮小する
ことによって得られた縮小画像の、原画像に対する画質
の劣化の度合いを、原画像を縮小方向に走査した場合の
画素の濃度の反転回数に対する、縮小画像を縮小方向に
走査した場合の画素の濃度の反転回数の割合で評価す
る、縮小画像の画質劣化の評価方法。 - 【請求項2】 濃度が2値の原画像をx方向及びy方向
に縮小することによって得られた縮小画像の、原画像に
対する画質の劣化の度合いを、原画像をx方向およびy
方向に操作した場合の画素の濃度の反転回数の合計に対
する、縮小画像をx方向に走査した場合の画素の濃度の
反転回数にy方向の縮小率の逆数を乗じたものとy方向
に走査した場合の画素の濃度の反転回数にx方向の縮小
率の逆数を乗じたものとの和の割合で評価する、縮小画
像の画質劣化の評価方法。 - 【請求項3】 濃度が2値の原画像を縮小することによ
って得られた縮小画像の、原画像に対する画質の劣化の
度合いを、原画像中のホールの数に対する、縮小画像中
のホールの数の割合で評価する、縮小画像の画質劣化の
評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4334357A JPH06181496A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 縮小画像の画質劣化の評価方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4334357A JPH06181496A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 縮小画像の画質劣化の評価方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06181496A true JPH06181496A (ja) | 1994-06-28 |
Family
ID=18276473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4334357A Pending JPH06181496A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 縮小画像の画質劣化の評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06181496A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014230223A (ja) * | 2013-05-24 | 2014-12-08 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム |
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1992
- 1992-12-15 JP JP4334357A patent/JPH06181496A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014230223A (ja) * | 2013-05-24 | 2014-12-08 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム |
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