JPH0618066A - 製氷装置 - Google Patents

製氷装置

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JPH0618066A
JPH0618066A JP4173995A JP17399592A JPH0618066A JP H0618066 A JPH0618066 A JP H0618066A JP 4173995 A JP4173995 A JP 4173995A JP 17399592 A JP17399592 A JP 17399592A JP H0618066 A JPH0618066 A JP H0618066A
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Yasunobu Okumura
恭伸 奥村
Shinji Matsuura
伸二 松浦
Koji Matsuoka
弘二 松岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】過冷却生成熱交換器の過冷却度が小さい領域に
おける管路の閉塞を防止する。 【構成】製氷装置(Y)に能力制御手段(73)を設け
る。蓄冷材(W)の出口温度T2 が凍結発生温度帯
(K)に入ると、出口温度T2 が凝固点温度T0 を維持
するように過冷却生成熱交換器(25)の冷却能力を低
下させる能力低下手段(75)を設ける。蓄冷材(W)
は過冷却されないので管路の閉塞が防止される。能力低
下手段(75)による冷却能力低下後に、所定状態にな
ると過冷却生成熱交換器(25)の冷却能力を復帰させ
る復帰信号を上記能力制御手段(73)に出力する能力
復帰手段(77)を設ける。冷却能力復帰直後の出口温
度T2 は管路閉塞が生じないような大きな過冷却度の温
度になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和装置等に使用
する製氷装置に係り、とくに管路の凍結防止対策に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の製氷装置は、特開平4−386
7号公報に開示されているように、蓄氷槽と過冷却生成
冷却器と過冷却解消部とを循環路により順次接続して水
または水溶液である蓄冷材の循環可能な閉回路を形成
し、過冷却生成冷却器で蓄冷材を過冷却し、蓄冷材の過
冷却状態を循環路内の過冷却解消部で解消してスラリー
状の氷化物を生成し、スラリー状の氷化物が混在する蓄
冷材を蓄氷槽まで流通して蓄氷槽に貯溜している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記製
氷装置では、過冷却生成冷却器の具体的な運転手段は記
載されておらず、単に凝固点Tg より低い低温度で蓄冷
材を過冷却するだけでは、冷却温度Tの過冷却度(Tg
−T)が小さい場合には生成した氷化物は管路を閉塞し
やすいという問題がある。
【0004】すなわち、蓄冷材の凝固点温度より低温度
であるが過冷却度が小さい温度範囲(凍結発生温度帯)
では、過冷却度が小さいために過冷却状態の解消後に生
成するスラリー状の氷化物は柔らかく、水中に浮遊して
いる。そして、過冷却中の蓄冷材の温度低下速度が小さ
く上記凍結発生温度帯をゆっくり通過すると、上記の氷
化物が多量に生成され、氷化物が混在する蓄冷材は非常
に粘性が大きくなる。このため、過冷却解消部やその下
流側の循環路に氷化物が滞留して管路を閉塞する可能性
があり、管路閉塞防止のために製氷装置の発停回数が増
加して安定した連続運転ができないおそれがある。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であって、冷却手段の過冷却度が小さい領域における管
路の閉塞を防止することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた手段は、冷却手段にお
ける出口温度が凍結発生温度帯に入ると出口温度を凝固
点温度近傍に維持する能力低下手段と、所定状態になる
と冷却手段の冷却能力を復帰する能力復帰手段とを設け
るものである。
【0007】具体的には、請求項1に係る発明が講じた
手段は、図1(実線のみ)に示すように、スラリー状に
氷化された蓄冷材(W)を貯溜する蓄氷槽(21)と、
蓄冷材(W)を過冷却する冷却能力可変の冷却手段(2
5)とが順に蓄冷材(W)の循環可能に接続され、過冷
却された蓄冷材(W)の過冷却状態を解消して生成した
氷化物を上記蓄氷槽(21)に貯溜する製氷装置を前提
としている。
【0008】そして、上記冷却手段(25)を所定の冷
却能力に制御する能力制御手段(73)が設けられた構
成としている。
【0009】さらに、上記冷却手段(25)における蓄
冷材(W)の出口温度T2 を検出する出口温度検出手段
(Th1)が設けられた構成としている。
【0010】その上、該出口温度検出手段(Th1)の温
度信号を受け、上記蓄冷材(W)の出口温度T2 が、蓄
冷材(W)の凝固点温度T0 に基づいて設定された所定
の設定温度範囲(K)に入ると、上記蓄冷材(W)の出
口温度T2 が凝固点温度T0近傍の所定値を維持するよ
うに上記冷却手段(25)の冷却能力を低下させる能力
低下手段(75)が設けられた構成としている。
【0011】さらにその上、該能力低下手段(75)に
よる冷却手段(25)の能力低下後に、所定状態になる
と上記冷却手段(25)の冷却能力を復帰させる復帰信
号を上記能力制御手段(73)に出力する能力復帰手段
(77)が設けられた構成としている。
【0012】とくに、請求項2に係る発明が講じた手段
は、能力復帰手段を、所定時間経過すると冷却手段の冷
却能力を復帰させるように構成するものである。
【0013】具体的には、請求項2に係る発明が講じた
手段は、図1(実線のみ)に示すように、請求項1に係
る発明の能力復帰手段(77)に代え、能力低下手段
(75)による冷却手段(25)の能力低下後に、所定
時間が経過すると上記冷却手段の冷却能力を復帰させる
復帰信号を上記能力制御手段(73)に出力する能力復
帰手段(77)が設けられた構成としている。
【0014】また、請求項3に係る発明が講じた手段
は、能力復帰手段を、蓄冷材の入口温度が凝固点温度T
0 より高い所定の低温温度に達すると、冷却手段の冷却
能力を復帰させるように構成するものである。
【0015】具体的には、請求項3に係る発明が講じた
手段は、図1に示すように、請求項1に係る発明の製氷
装置に加えて、上記冷却手段(25)における蓄冷材
(W)の入口温度T1 を検出する入口温度検出手段(T
h2)が設けられた構成としている。
【0016】さらに、請求項1に係る発明の能力復帰手
段(77)に代え、能力低下手段(75)による冷却手
段(25)の能力低下後に、上記入口温度検出手段(T
h2)の温度信号を受けて上記蓄冷材(W)の入口温度が
凝固点温度T0 より高い所定の低温温度T3 に達する
と、上記冷却手段(25)の冷却能力を復帰させる復帰
信号を上記能力制御手段(73)に出力する能力復帰手
段(77)が設けられた構成としている。
【0017】さらに、請求項4に係る発明が講じた手段
は、能力復帰手段を、蓄冷材の入口温度が低能力運転開
始時の出口温度と上記凍結発生下限温度との間の温度差
分だけ低下すると、冷却手段の冷却能力を復帰させるよ
うに構成するものである。
【0018】具体的には、請求項4に係る発明が講じた
手段は、図1に示すように、請求項3に係る発明と同様
の入口温度検出手段(Th2)を備える一方、請求項3に
係る発明の能力復帰手段(77)に代え、能力低下手段
(75)による冷却手段(25)の能力低下後に、上記
入口温度検出手段(Th2)の温度信号を受けて上記蓄冷
材(W)の入口温度T1 が上記能力低下手段(75)に
よる低能力運転開始時の出口温度T2 と上記凍結発生下
限温度Tf との間の温度差△T分だけ低能力運転開始時
より低下すると、上記冷却手段(25)の冷却能力を復
帰させる復帰信号を上記能力制御手段(73)に出力す
る能力復帰手段(77)が設けられた構成としている。
【0019】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
蓄氷槽(21)から流通する蓄冷材(W)が冷却手段
(25)で過冷却され、該蓄冷材(W)の過冷却状態が
解消されて生成した氷化物が上記蓄氷槽(21)に貯溜
される。
【0020】製氷開始当初等において、蓄冷材(W)の
出口温度T2 が設定温度範囲(K)に入ると、出口温度
検出手段(Th1)の温度信号を能力低下手段(75)が
受け、上記蓄冷材(W)の出口温度T2 が、蓄冷材
(W)の出口温度T2 が凝固点温度T0 を維持するよう
に冷却手段(25)の冷却能力を低下させる。したがっ
て、蓄冷材(W)は過冷却されないので管路の閉塞が防
止されると共に、蓄氷槽(21)の蓄冷材(W)が凝固
点温度T0 近傍まで冷却され、冷却手段(25)におけ
る入口温度T1 が低下することになる。
【0021】そして、冷却手段(25)の能力低下後
に、蓄冷材(W)が所定状態、例えば、定常能力の通常
運転に復帰して蓄冷材(W)を冷却しても管路閉塞が生
じない過冷却状態になると、能力復帰手段(77)が冷
却手段(25)の冷却能力を復帰させる。能力低下手段
(75)による低能力運転中に入口温度T1 が所定状態
にまで低下しているので、冷却能力復帰直後の出口温度
T2 は管路閉塞が生じないような大きな過冷却度の温度
になる。
【0022】とくに、請求項2に係る発明では、所定時
間経過すると、能力復帰手段(77)が請求項1の所定
状態になったと判断して冷却手段(25)の冷却能力を
復帰させるので、能力復帰が簡単に行われる。
【0023】また、請求項3に係る発明では、蓄冷材
(W)の入口温度T1 が凝固点温度T0 より高い所定の
低温温度T3 に達すると、能力復帰手段(77)が冷却
手段(25)の冷却能力を復帰させるので、該所定低温
温度T3 を、例えば、冷却能力復帰後の冷却によって出
口温度T2 が凍結発生下限温度Tf より低下するような
入口温度T1 に設定すれば、出口温度T2 は凍結発生温
度帯(K)を速やかに通過して、確実に管路の閉塞を防
止しながら冷却手段(25)の能力復帰がなされる。
【0024】さらに、請求項4に係る発明では、蓄冷材
(W)の入口温度T1 が低能力運転開始時の出口温度T
2 と凍結発生下限温度Tf との間の温度差△T分だけ低
下すると、冷却手段(25)の冷却能力を復帰させるの
で、必要な温度低下分だけ冷却能力が低下し、必要以上
に能力を低下させた低能力運転が起こらない。
【0025】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、蓄冷材の出口温度T2 の過冷却度が小さい製氷開
始当初において、能力低下手段(75)により蓄冷材
(W)が凝固点温度T0 近傍の温度で冷却されることに
より、管路の閉塞を防止しながら入口温度T1 を低下す
ることができる。このため、冷却手段(25)の冷却能
力復帰直後より管路閉塞が発生するおそれのある危険状
態を越えた過冷却状態に移行することができ、安定した
製氷運転を連続して行うことができる。
【0026】また、請求項2に係る発明によれば、能力
復帰手段(77)が所定時間経過すれば冷却手段(2
5)の冷媒能力を復帰させるので、簡単に管路の閉塞を
防止しながら定常運転に移行することができる。
【0027】また、請求項3に係る発明によれば、蓄冷
材(W)の入口温度T1 が凝固点温度T0 より高い所定
の低温温度T3 に達すると、能力復帰手段(77)が冷
却手段(25)の冷却能力を復帰させるので、確実に管
路の凍結を防止しつつ冷却手段(25)の能力復帰を行
うことができる。
【0028】さらに、請求項4に係る発明によれば、蓄
冷材(W)の入口温度T1 が低能力運転開始時の出口温
度T2 と凍結発生下限温度Tf との間の温度差分だけ低
下すると、冷却手段(25)の冷却能力を復帰させるの
で、冷却能力低下量が機種の違い等による流量差の影響
を受けることがなく、必要以上に能力を低下させた低能
力運転の実行を防止することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0030】図2および図3は請求項1および2に係る
発明の第1実施例を示す。図2は、本実施例の製氷装置
(Y)を備えた空気調和装置の全体構成を示し、室外ユ
ニット(X)に対して、複数の室内ユニット(A),
(A),…が接続されたいわゆるマルチ形空気調和装置
である。
【0031】上記室外ユニット(X)においては、
(1)は第1圧縮機、(11)は第2圧縮機、(2)は
図中実線と図中破線との2方向に切り換わる四路切換
弁、(3)は冷房運転時には凝縮器として暖房運転時に
は蒸発器として機能する熱源側空気熱交換器としての室
外熱交換器、(4)は通常冷房運転時には冷媒流量調節
弁として機能し、暖房運転時と蓄熱冷房運転時とには冷
媒圧力を減圧する高熱源側減圧機構として機能する室外
電動膨脹弁である。
【0032】一方、各室内ユニット(A),(A),…
は、同一構成のものが並列に接続されており、(6)は
冷房運転時には利用側減圧機構として機能し、暖房運転
時には冷媒流量調整弁として機能する室内電動膨脹弁、
(7)は冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時には
凝縮器として機能する利用側熱交換器としての室内熱交
換器である。
【0033】そして、上記第1圧縮機(1)と、四路切
換弁(2)と、室外熱交換器(3)と、室外電動膨脹弁
(4)とが順次接続された高熱源側回路(B)と、室外
電動膨脹弁(4)側より各室内ユニットの(A),
(A),…の室内電動膨脹弁(6),(6),…と室内
熱交換器(7),(7),…とが順次接続された利用側
回路(C)とが形成され、高熱源側回路(B)の室外電
動膨脹弁(4)側と利用側回路(C)の室内電動膨脹弁
(6),(6),…側とが接続部(g)において接続さ
れる一方、利用側回路(C)の室内熱交換器(7),
(7),…側は四路切換弁(2)に接続されて、冷媒が
可逆循環して室外空気との熱交換によって得た熱を室内
空気に放出するヒートポンプ作用を有する主冷媒回路
(E)が形成されている。
【0034】また、主冷媒回路(E)には、高熱源側回
路(B)に対して並列に低熱源側回路(H)が接続さ
れ、つまり、低熱源側回路(H)は、一端が第1圧縮機
(1)の吸込側に、他端が上記接続部(g)に接続され
ている。低熱源側回路(H)には、第1圧縮機(1)側
より第2圧縮機(11)と、低熱源側熱交換器(13)
と、蓄熱冷房運転時に流量調整をする低熱源側電動膨脹
弁(14)とが順次接続されている。第1圧縮機(1)
の吐出側と第2圧縮機(11)の吐出側との間には、第
1圧縮機(1)から第2圧縮機(11)への冷媒の流入
を阻止する逆止弁(17)と、ピークカット用電磁弁
(19)とが並列に接続されている。また、上記空気調
和装置には、冷媒との熱交換により冷熱を蓄熱する蓄熱
運転と、この蓄熱を利用して冷房を行う蓄熱冷房運転と
を行うための製氷装置(Y)が配置されている。
【0035】該製氷装置(Y)は、スラリー状に氷化さ
れた蓄冷材(W)を貯溜して冷熱を蓄熱する蓄氷槽(2
1)と、ポンプ(23)と、冷媒との熱交換によって蓄
冷材(W)を過冷却する冷却手段としての過冷却生成熱
交換器(25)と、蓄冷材(W)の過冷却状態を解消す
る過冷却解消部(27)とが循環路(29)によって蓄
冷材(W)の循環可能に順次接続されて閉回路に形成さ
れている。蓄冷材(W)としては、水または水溶液が用
いられる。
【0036】また、過冷却生成熱交換器(25)と過冷
却解消部(27)との間の製氷装置(Y)には、過冷却
解消部(27)における過冷却状態の解消によって生成
した氷化物が循環路(29)の管壁に付着して凍結が発
生した場合に過冷却生成熱交換器(25)への凍結進展
を防止するための凍結進展防止部(31)が介設されて
いる。
【0037】また、ポンプ(23)と過冷却生成熱交換
器(25)との間の製氷装置(Y)には、上記低熱源側
熱交換器(13)が介設されている。該低熱源側熱交換
器(13)は、蓄熱運転時には蓄冷材(W)を予熱する
凝縮器として機能し、蓄熱冷房運転時には冷媒と蓄冷材
(W)との熱交換により冷熱を回収する凝縮器として機
能するように構成されている。
【0038】また、上記製氷装置(Y)の過冷却生成熱
交換器(25)への冷熱の供給を目的として、主冷媒回
路(E)には過冷却生成回路(F)が接続されている。
該過冷却生成回路(F)は、流入端(33a)が主冷媒
回路(E)の接続部(g)に接続され、低熱源側回路
(H)との共通管路(35)を経て分岐部(37)で低
熱源側回路(H)と分岐して流出端(33b)が両圧縮
機(1),(11)の吸込側に接続されている。過冷却
生成回路(F)には、接続部(g)側より蓄熱運転時に
減圧機構として機能する水側電動膨脹弁(39)と、過
冷却生成熱交換器(25)とが順次介設されている。
【0039】過冷却生成熱交換器(25)は、満液式で
あって、液冷媒の液面を調整して冷却能力が制御される
ようになっている。
【0040】また、凍結進展防止部(31)への暖熱の
供給を目的として、第2圧縮機(11)の吐出側に流入
端(41a)が、過冷却生成回路(F)の水側電動膨脹
弁(39)より上流側に流出端(41b)がそれぞれ接
続されて第1バイパス路(41)が形成され、該第1バ
イパス路(41)には流入端(41a)側より凍結進展
防止部(31)と冷媒冷却用電動膨脹弁(43)とが介
設されている。
【0041】さらに、過冷却解消部(27)への冷熱の
供給を目的として、第1バイパス路(41)の冷媒冷却
用電動膨脹弁(43)より下流側に流入端(45a)
が、過冷却生成回路(F)の過冷却生成熱交換器(2
5)より下流側に流出端(45b)がそれぞれ接続され
て第2バイパス路(45)が形成され、該第2バイパス
路(45)には過冷却解消部(27)が介設されてい
る。
【0042】さらに、室外熱交換器(3)より下流側の
高熱源側回路(B)には、室外電動膨脹弁(4)と、フ
ラッシュガスをガス抜きする気液分離器(61)とが順
次介設されている。室外電動膨脹弁(4)は、蓄熱冷房
運転時において、室外熱交換器(3)の流量調整弁とし
てのみ機能して、室外熱交換器(3)の過冷却制御をす
るように構成されている。
【0043】該気液分離器(61)は、室外熱交換器
(3)からの凝縮冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離し、
該気液分離器(61)のガス流出口(63)に一端が接
続されたガス通路(65)の他端が過冷却生成回路
(F)を介して両圧縮機(1),(11)の吸込側に接
続されて、気液分離器(61)が分離したガス冷媒をガ
ス通路(65)が高熱源側回路(B)よりガス抜きする
ようになっている。ガス通路(65)には、開閉弁(6
6)と、流量調整機構としての第1キャピラリーチュー
ブ(67)とが介設されている。
【0044】そして、各種運転モードに応じて、上記各
弁の切り換えあるいは開度の調節を行い、冷媒の循環経
路を切り換えるように構成されている。次に、上記空気
調和装置の各運転モードにおける回路構成と冷媒の循環
動作について説明する。図2に示すように、通常冷房運
転時には、四路切換弁(2)を実線側に切り換え、低熱
源側電動膨脹弁(14)と、水側電動膨脹弁(39)
と、冷媒冷却用電動膨脹弁(43)と、ピークカット用
電磁弁(19)とを閉制御する一方、室外電動膨脹弁
(4)と、室内電動膨脹弁(6),(6),…とを開制
御して、冷媒が主冷媒回路(E)のみを流れる運転制御
状態にする。第1圧縮機(1)および第2圧縮機(1
1)の吐出冷媒は、室外熱交換器(3)で凝縮し、室内
電動膨脹弁(6),(6),…で減圧された後、室内熱
交換器(7),(7),…で蒸発して両圧縮機(1),
(11)に戻る。
【0045】暖房運転時には、四路切換弁(2)を破線
側に切り換え、低熱源電動膨脹弁(14)と、水側電動
膨脹弁(39)と、冷媒冷却用電動膨脹弁(43)と、
ピークカット用電磁弁(19)とを閉制御する一方、室
外電動膨脹弁(4)と、室内電動膨脹弁(6),
(6),…とを開制御して、冷媒が主冷媒回路(E)の
みを流れる運転制御状態にする。両圧縮機(1),(1
1)の吐出冷媒は、室内熱交換器(7),(7),…で
凝縮し、室外電動膨脹弁(4)で減圧された後、室外熱
交換器(3)で蒸発して両圧縮機(1),(11)に戻
る。
【0046】蓄熱運転時には、四路切換弁(2)を実線
側に切り換え、室外電動膨脹弁(4)と、低熱源側電動
膨脹弁(14)と、水側電動膨脹弁(39)と、冷媒冷
却用電動膨脹弁(43)とを開制御する一方、室内電動
膨脹弁(6),(6),…と、ピークカット用電磁弁
(19)とを閉制御して、高熱源側回路(B)と、低熱
源側回路(H)と、過冷却生成回路(F)と、第1バイ
パス路(41)と、第2バイパス路(45)とが冷媒の
流通可能な状態になる一方、利用側回路(C)への冷媒
の流通が遮断される運転制御状態にする。第1圧縮機
(1)の吐出冷媒は、室外熱交換器(3)で凝縮し、過
冷却生成回路(F)に流れ、水側電動膨脹弁(39)で
減圧された後過冷却生成熱交換器(25)で蒸発し、高
熱源側回路(B)に再び流入して第1圧縮機(1)に戻
る。
【0047】一方、第2圧縮機(11)の吐出冷媒は、
第1バイパス路(41)と低熱源側回路(H)とに分岐
する。第1バイパス路(41)に流れた冷媒は、凍結進
展防止部(31)で凝縮し、冷媒冷却用電動膨脹弁(4
3)で減圧されて冷媒温度が0℃より低温に冷却された
後、一部が第2バイパス路(45)に分岐して過冷却解
消部(27)で蒸発して過冷却生成回路(F)を経て第
2圧縮機(11)に戻る。冷媒の残部はそのまま第1バ
イパス路(41)を流れて過冷却生成回路(F)に合流
し、過冷却解消部(27)を経て第2圧縮機(11)に
戻る。
【0048】また、低熱源側回路(H)に流れた冷媒
は、低熱源側熱交換器(13)で凝縮し、分岐部(3
7)で高熱源側回路(B)からの液冷媒と合流して過冷
却生成回路(F)に流れ、過冷却生成熱交換器(25)
を経て第2圧縮機(11)に戻る。
【0049】上記冷媒流通状態において、冷媒は、低熱
源側熱交換器(13)で蓄冷材(W)を予熱して蓄冷材
(W)中に氷化物が混在している場合には該氷化物を融
解し、過冷却生成熱交換器(25)で循環路(29)を
流通する蓄冷材(W)を過冷却し、凍結進展防止部(3
1)で循環路(29)の管壁を加温して凍結の進展を防
止し、過冷却解消部(27)で蓄冷材(W)の過冷却状
態を解消して氷化を開始させてスラリー状の氷化物を生
成する。そして、氷化物は蓄氷槽(21)に貯溜されて
冷熱が蓄えられる。
【0050】蓄熱冷房運転時には、四路切換弁(2)が
実線側に切り換えられ、水側電動膨脹弁(39)と、冷
媒冷却用電動膨脹弁(43)と、ピークカット用電磁弁
(19)とを閉制御する一方、室外電動膨脹弁(4)
と、室内電動膨脹弁(6),(6),…と、低熱源側電
動膨脹弁(14)とを開制御して、冷媒が高熱源側回路
(B)と低熱源側回路(H)とに分流する冷媒が利用側
回路(C)に合流して流れる運転制御状態にする。高熱
源側回路(B)における第1圧縮機(1)の吐出冷媒
は、室外熱交換器(3)で凝縮され、室外電動膨脹弁
(4)で低熱源側回路(H)の液管圧力にまで減圧され
る一方、低熱源側回路(H)における第2圧縮機(1
1)の吐出冷媒は、低熱源側熱交換器(13)で凝縮さ
れ、両凝縮冷媒は主冷媒回路(E)の接続部(g)で合
流して利用側回路(C)に流れ、室内電動膨脹弁
(6),(6),…で減圧され、室内熱交換器(7),
(7),…で蒸発した後高熱源側回路(B)に流入し、
両圧縮機(1),(11)に戻る。
【0051】そして、蓄熱冷房運転時において、室外電
動膨脹弁(4)の減圧によって下流側の高熱源側回路
(B)で発生したフラッシュガスは気液分離器(61)
で液冷媒より分離される。一方、開閉弁(66)を開制
御して、ガス通路(65)を冷媒流通可能にする。フラ
ッシュガスは、ガス通路(65)によって低圧の両圧縮
機(1),(11)の吸込側にガス抜きされ、キャピラ
リーチューブ(67)のガス抜き量に対応する乾き度に
まで高熱源側回路(B)の液管圧力が低下し、低熱源側
熱交換器(13)の凝縮温度と第2圧縮機入力とは低い
値に保持される。
【0052】さらに、上記蓄熱冷房運転の一態様とし
て、電力使用量がピークに達する日中においては、蓄熱
だけを利用する蓄熱専用冷房運転を行う。つまり、上記
蓄熱冷房運転時の回路切換動作において、室外電動膨脹
弁(4)を閉制御して高熱源側回路(B)を遮断する一
方、ピークカット用電磁弁(19)を開制御して第1圧
縮機(1)からの冷媒を低熱源側回路(H)に流通させ
る運転制御状態にする。両圧縮機(1),(11)の吐
出冷媒は、低熱源側熱交換器(13)だけで凝縮される
ので、日中の圧縮機の容量を減少することができ、電力
使用量の低減と安定した冷房運転が可能になる。
【0053】次に、本発明の特徴として、過冷却生成熱
交換器(25)の出口配管には、蓄冷材(W)の出口温
度T2 を検出する出口温度検出手段としての出口温度セ
ンサ(Th1)が配設されている。また、図示しないが、
入口側のディストリビュータからの分岐管に、蓄冷材
(W)の入口温度T1 を検出する入口温度検出手段とし
ての入口温度センサ(Th2)が配設されている。
【0054】上記出口温度センサ(Th1)と入口温度セ
ンサ(Th2)とはコントローラ(G)に接続され、該コ
ントローラ(G)には能力制御手段(73)と、能力低
下手段(75)と、能力復帰手段(77)とが内蔵され
ている。能力制御手段(73)は、過冷却生成熱交換器
(25)を所定の冷却能力に制御するように構成されて
いる。
【0055】能力低下手段(75)は、出口温度センサ
(Th1)の温度信号を受け、上記蓄冷材(W)の出口温
度T2 が、蓄冷材(W)の凝固点温度T0 に基づいて設
定された所定の設定温度範囲に入ると、蓄冷材(W)の
出口温度T2 が凝固点温度T0 を維持するように過冷却
生成熱交換器(25)の冷却能力を低下させるように構
成されている。
【0056】上記設定温度範囲としては、該蓄冷材
(W)の凝固点温度T0 より低温で該凝固点温度T0 よ
り低い所定の凍結発生下限温度Tf (例えば、−1℃)
以上の温度範囲の凍結発生温度帯(K)に設定されてい
る。
【0057】さらに、能力復帰手段(77)は、能力低
下手段(75)による過冷却生成熱交換器(25)の能
力低下後に、所定状態になると過冷却生成熱交換器(2
5)の冷却能力を復帰させる復帰信号を能力制御手段
(73)に出力するように構成されている。蓄冷材
(W)の所定状態としては、定常能力の通常運転に復帰
して蓄冷材(W)を冷却しても管路閉塞が生じない過冷
却状態に設定されている。
【0058】そして、請求項2に係る発明の特徴とし
て、能力復帰手段(77)は、所定時間(例えば、10
分間)が経過すると上記所定状態になったと判別して復
帰信号を能力制御手段(73)に出力するように構成さ
れている。
【0059】次に、上記過冷却生成熱交換器(25)の
作動について説明する。蓄氷槽(21)から流通する蓄
冷材(W)が過冷却生成熱交換器(25)で過冷却さ
れ、該蓄冷材(W)の過冷却状態を解消して生成した氷
化物を上記蓄氷槽(21)に貯溜される。
【0060】過冷却生成熱交換器(25)の冷却能力は
能力制御手段(73)によって能力制御され、過冷却生
成熱交換器(25)における蓄冷材(W)の出口温度T
2 は、蓄冷材(W)の凝固点温度T0 と該凝固点温度T
0 より低い所定の凍結発生下限温度Tf との間の凍結発
生温度帯(K)より低温の所定値に保持される。蓄熱運
転開始当初のいわゆるプルダウン運転時においては、図
3に示すように、過冷却生成熱交換器(25)における
蓄冷材(W)の入口温度T1 と出口温度T2 とは所定温
度差(例えば、3℃)を保って低下していく。
【0061】そして、蓄冷材(W)の出口温度T2 が凍
結発生温度帯(K)に入ると、出口温度センサ(Th1)
の温度信号を能力低下手段(75)が受け、上記蓄冷材
(W)の出口温度T2 が凝固点温度T0 を維持するよう
に過冷却生成熱交換器(25)の冷却能力を低下させ
る。したがって、蓄冷材(W)は過冷却されないので管
路の閉塞が防止されると共に、蓄氷槽(21)の蓄冷材
(W)が凝固点温度T0近傍まで冷却され、過冷却生成
熱交換器(25)における入口温度T1 が低下すること
になる。
【0062】そして、過冷却生成熱交換器(25)の能
力低下後に、所定時間が経過すると上記所定状態になっ
たと判断し、能力復帰手段(77)が過冷却生成熱交換
器(25)の冷却能力を復帰させる。能力低下手段(7
5)による低能力運転中に入口温度T1 が所定状態にま
で低下しているので、冷却能力復帰直後の出口温度T2
は管路閉塞が生じないような大きな過冷却度の温度にな
る。
【0063】本実施例によれば、蓄冷材の出口温度T2
の過冷却度が小さい製氷開始当初において、能力低下手
段(75)により蓄冷材(W)が凝固点温度T0 で冷却
されることにより、管路の閉塞を防止しながら入口温度
T1 を低下することができる。このため、過冷却生成熱
交換器(25)の冷却能力復帰直後より管路閉塞が発生
するおそれのある危険状態を越えた過冷却状態に移行す
ることができ、安定した製氷運転を連続して行うことが
できる。
【0064】また、能力復帰手段(77)が所定時間経
過すれば過冷却生成熱交換器(25)の冷媒能力を復帰
させるので、簡単に管路の閉塞を防止しながら定常運転
に移行することができる。
【0065】次に、図2および図4は請求項1および3
に係る発明の第2実施例を示す。本実施例は、所定時間
の経過後一律に冷却能力を復帰する前実施例の能力復帰
手段(77)に代え、蓄冷材(W)の入口温度T1 が凝
固点温度T0 より高い所定の低温温度T3 に達すると、
過冷却生成熱交換器(25)の冷却能力を復帰させる能
力復帰手段(77)を設けている。
【0066】具体的には、能力復帰手段(77)は、能
力低下手段(75)による過冷却生成熱交換器(25)
の能力低下後に、上記入口温度センサ(Th2)の温度信
号を受けて上記蓄冷材(W)の入口温度T1 が凝固点温
度T0 より高い所定の低温温度に達すると、上記過冷却
生成熱交換器(25)の冷却能力を復帰させる復帰信号
を上記能力制御手段(73)に出力するように構成され
ている。
【0067】本実施例では、図4に示すように、蓄冷材
(W)の入口温度T1 が凝固点温度T0 より高い所定の
低温温度T3 に達すると、能力復帰手段(77)が過冷
却生成熱交換器(25)の冷却能力を復帰させる。した
がって、該所定低温温度T3を、例えば、冷却能力復帰
後の冷却によって出口温度T2 が凍結発生下限温度Tf
より低下するような入口温度T1 に設定すれば、出口温
度T2 は凍結発生温度帯(K)を速やかに通過して、確
実に管路の閉塞が防止されと共に、過冷却生成熱交換器
(25)の能力復帰が行われる。
【0068】本実施例によれば、蓄冷材(W)の入口温
度T1 が凝固点温度T0 より高い所定の低温温度T3 に
達すると、能力復帰手段(77)が過冷却生成熱交換器
(25)の冷却能力を復帰させるので、確実に管路の凍
結が防止されと共に、過冷却生成熱交換器(25)の能
力復帰を行うことができる。
【0069】次に、図2、図5および図6は請求項1お
よび4に係る発明の第3実施例を示す。本実施例では、
能力復帰手段(77)は、蓄冷材の入口温度T1 が所定
の低温温度に達すると過冷却生成熱交換器(25)の冷
却能力を復帰させる前実施例に代え、能力低下手段(7
5)による過冷却生成熱交換器(25)の能力低下後
に、入口温度センサ(Th2)の温度信号を受けて蓄冷材
(W)の入口温度T1 が能力低下手段(75)による低
能力運転開始時の出口温度T2 と凍結発生下限温度Tf
との間の温度差分だけ低能力運転開始時より低下する
と、過冷却生成熱交換器(25)の冷却能力を復帰させ
る復帰信号を能力制御手段(73)に出力するように構
成されている。
【0070】本実施例の過冷却生成熱交換器(25)の
作動を図5の作動温度特性図と図6のフローチャート図
とに基づいて説明する。
【0071】まず、ステップS1で蓄冷材(W)の出口
温度T2 が凝固点温度T0 より低いか否か判別し、蓄冷
材(W)の出口温度T2 が凝固点温度T0 以上の時には
判別を繰り返す。蓄冷材(W)の出口温度T2 が凝固点
温度T0 より低い時にはステップS2に移り、出口温度
T2 が凍結発生下限温度Tf より低いか否かを判別し、
出口温度T2 が凍結発生下限温度Tf より低い時には能
力制御手段(73)が過冷却生成熱交換器(25)に定
常能力の通常運転をさせる。
【0072】一方、出口温度T2 が凍結発生下限温度T
f 以上の時には、出口温度T2 が凍結発生温度帯(K)
に入ったと判別してステップS3に移り、低能力運転を
開始する時のために基準入口温度T1sを読み込む共に、
出口温度T2 と上記凍結発生下限温度Tf との間の温度
差△Tを算出する。
【0073】次に、ステップS4に移り、入口温度T1
が、上記基準入口温度T1sより上記温度差△T分だけ低
下したか否かを判別する。入口温度T1 が温度差△T分
までは低下していない時には、出口温度T2 が凍結発生
温度帯(K)にあると判別してステップS5に移り、能
力低下手段(75)が過冷却生成熱交換器(25)に冷
却能力の低い低能力運転をさせる。該低能力運転中にス
テップS6に移り、所定時間毎に入口温度T1 を検出し
て、入口温度T1 が温度差△T分だけ低下するまでステ
ップS4〜S6の動作を繰り返す。
【0074】その後、入口温度T1 が基準入口温度T1s
より温度差△T分だけ低下すると、ステップS7に移
り、能力復帰手段(77)が作動して過冷却生成熱交換
器(25)の冷却能力を復帰させる復帰信号を上記能力
制御手段(73)に出力し、過冷却生成熱交換器(2
5)を数分間通常運転させる。この後、ステップS8に
移り、該数分間の通常運転によって出口温度T2 が凍結
発生下限温度Tf より低下したか否かを判別する。出口
温度T2 が凍結発生下限温度Tf より高い時には、出口
温度T2 が凍結発生温度帯(K)にあると判別してステ
ップS3〜ステップS8を繰り返す。出口温度T2 が凍
結発生下限温度Tf より低下した時には、十分過冷却度
は大きくなり、管路凍結発生のおそれのある危険状態は
脱したと判別して通常運転を行う。
【0075】本実施例では、蓄冷材(W)の入口温度T
1 が低能力運転開始時の出口温度T2 と凍結発生下限温
度Tf との間の温度差分だけ低下すると、過冷却生成熱
交換器(25)の冷却能力を復帰させるので、必要な温
度低下分だけ冷却能力が低下し、必要以上に能力を低下
させた低能力運転が起こらない。
【0076】本実施例によれば、蓄冷材(W)の入口温
度T1 が低能力運転開始時の出口温度T2 と凍結発生下
限温度Tf との間の温度差分だけ低下すると、過冷却生
成熱交換器(25)の冷却能力を復帰させるので、冷却
能力低下量が機種の違い等による流量差の影響を受ける
ことがなく、必要以上に能力を低下させた低能力運転の
実行を防止することができる。
【0077】なお、上記実施例において、能力低下手段
(75)が維持しようとする所定温度は、凝固点温度T
0 だけに限らず、凝固点温度T0 近傍の温度であっても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜4の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例ないし第3実施例の空気調
和装置の配管系統の回路図である。
【図3】本発明の第1実施例の過冷却生成熱交換器の作
動温度を示す特性図である。
【図4】本発明の第2実施例の図3相当図である。
【図5】本発明の第3実施例の図3相当図である。
【図6】本発明の第3実施例の運転制御を示すフローチ
ャート図である。
【符号の説明】 21 蓄氷槽 25 過冷却生成熱交換器(冷却手段) 73 能力制御手段 75 能力低下手段 77 能力復帰手段 W 蓄冷材 K 凍結発生温度帯 Th1 出口温度センサ(出口温度検出手段) Th2 入口温度センサ(入口温度検出手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラリー状に氷化された蓄冷材(W)を
    貯溜する蓄氷槽(21)と、蓄冷材(W)を過冷却する
    冷却能力可変の冷却手段(25)とが順に蓄冷材(W)
    の循環可能に接続され、過冷却された蓄冷材(W)の過
    冷却状態を解消して生成した氷化物を上記蓄氷槽(2
    1)に貯溜する製氷装置において、 上記冷却手段(25)を所定の冷却能力に制御する能力
    制御手段(73)と、 上記冷却手段(25)における蓄冷材(W)の出口温度
    T2 を検出する出口温度検出手段(Th1)と、 該出口温度検出手段(Th1)の温度信号を受け、上記蓄
    冷材(W)の出口温度T2 が、蓄冷材(W)の凝固点温
    度T0 に基づいて設定された所定の設定温度範囲(K)
    に入ると、上記蓄冷材(W)の出口温度T2 が凝固点温
    度T0 近傍の所定値を維持するように上記冷却手段(2
    5)の冷却能力を低下させる能力低下手段(75)と、 該能力低下手段(75)による冷却手段(25)の能力
    低下後に、所定状態になると上記冷却手段(25)の冷
    却能力を復帰させる復帰信号を上記能力制御手段(7
    3)に出力する能力復帰手段(77)とを備えたことを
    特徴とする製氷装置。
  2. 【請求項2】 スラリー状に氷化された蓄冷材(W)を
    貯溜する蓄氷槽(21)と、蓄冷材(W)を過冷却する
    冷却能力可変の冷却手段(25)とが順に蓄冷材(W)
    の循環可能に接続され、過冷却された蓄冷材(W)の過
    冷却状態を解消して生成した氷化物を上記蓄氷槽(2
    1)に貯溜する製氷装置において、 上記冷却手段(25)を所定の冷却能力に制御する能力
    制御手段(73)と、 上記冷却手段(25)における蓄冷材(W)の出口温度
    T2 を検出する出口温度検出手段(Th1)と、 該出口温度検出手段(Th1)の温度信号を受け、上記蓄
    冷材(W)の出口温度T2 が、蓄冷材(W)の凝固点温
    度T0 に基づいて設定された所定の設定温度範囲(K)
    に入ると、上記蓄冷材(W)の出口温度T2 が凝固点温
    度T0 近傍の所定値を維持するように上記冷却手段(2
    5)の冷却能力を低下させる能力低下手段(75)と、 該能力低下手段(75)による冷却手段(25)の能力
    低下後に、所定時間が経過すると上記冷却手段(25)
    の冷却能力を復帰させる復帰信号を上記能力制御手段
    (73)に出力する能力復帰手段(77)とを備えたこ
    とを特徴とする製氷装置。
  3. 【請求項3】 スラリー状に氷化された蓄冷材(W)を
    貯溜する蓄氷槽(21)と、蓄冷材(W)を過冷却する
    冷却能力可変の冷却手段(25)とが順に蓄冷材(W)
    の循環可能に接続され、過冷却された蓄冷材(W)の過
    冷却状態を解消して生成した氷化物を上記蓄氷槽(2
    1)に貯溜する製氷装置において、 上記冷却手段(25)を所定の冷却能力に制御する能力
    制御手段(73)と、 上記冷却手段(25)における蓄冷材(W)の出口温度
    T2 を検出する出口温度検出手段(Th1)と、 上記冷却手段(25)における蓄冷材(W)の入口温度
    T1 を検出する入口温度検出手段(Th2)と、 該出口温度検出手段(Th1)の温度信号を受け、上記蓄
    冷材(W)の出口温度T2 が、蓄冷材(W)の凝固点温
    度T0 に基づいて設定された所定の設定温度範囲(K)
    に入ると、上記蓄冷材(W)の出口温度T2 が凝固点温
    度T0 近傍の所定値を維持するように上記冷却手段(2
    5)の冷却能力を低下させる能力低下手段(75)と、 該能力低下手段(75)による冷却手段(25)の能力
    低下後に、上記入口温度検出手段(Th2)の温度信号を
    受けて上記蓄冷材(W)の入口温度が凝固点温度T0 よ
    り高い所定の低温温度T3 に達すると、上記冷却手段
    (25)の冷却能力を復帰させる復帰信号を上記能力制
    御手段(73)に出力する能力復帰手段(77)とを備
    えたことを特徴とする製氷装置。
  4. 【請求項4】 スラリー状に氷化された蓄冷材(W)を
    貯溜する蓄氷槽(21)と、蓄冷材(W)を過冷却する
    冷却能力可変の冷却手段(25)とが順に蓄冷材(W)
    の循環可能に接続され、過冷却された蓄冷材(W)の過
    冷却状態を解消して生成した氷化物を上記蓄氷槽(2
    1)に貯溜する製氷装置において、 上記冷却手段(25)を所定の冷却能力に制御する能力
    制御手段(73)と、 上記冷却手段(25)における蓄冷材(W)の出口温度
    T2 を検出する出口温度検出手段(Th1)と、 上記冷却手段(25)における蓄冷材(W)の入口温度
    T1 を検出する入口温度検出手段(Th2)と、 該出口温度検出手段(Th1)の温度信号を受け、上記蓄
    冷材(W)の出口温度T2 が、蓄冷材(W)の凝固点温
    度T0 に基づいて設定された所定の設定温度範囲(K)
    に入ると、上記蓄冷材(W)の出口温度T2 が凝固点温
    度T0 近傍の所定値を維持するように上記冷却手段(2
    5)の冷却能力を低下させる能力低下手段(75)と、 該能力低下手段(75)による冷却手段(25)の能力
    低下後に、上記入口温度検出手段(Th2)の温度信号を
    受けて上記蓄冷材(W)の入口温度T1 が上記能力低下
    手段(75)による低能力運転開始時の出口温度T2 と
    上記凍結発生下限温度Tf との間の温度差△T分だけ低
    能力運転開始時より低下すると、上記冷却手段(25)
    の冷却能力を復帰させる復帰信号を上記能力制御手段
    (73)に出力する能力復帰手段(77)とを備えたこ
    とを特徴とする製氷装置。
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