JPH06178983A - ヘドロを含む廃泥水の処理方法及びその装置 - Google Patents

ヘドロを含む廃泥水の処理方法及びその装置

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JPH06178983A
JPH06178983A JP4334085A JP33408592A JPH06178983A JP H06178983 A JPH06178983 A JP H06178983A JP 4334085 A JP4334085 A JP 4334085A JP 33408592 A JP33408592 A JP 33408592A JP H06178983 A JPH06178983 A JP H06178983A
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waste mud
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Mamoru Wakimura
守 脇村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 河川、湖沼、港湾、あるいは下水道水処理設
備から浚渫・回収されたヘドロを含む廃泥水の処理方法
及びその装置に関し、ヘドロを含む廃泥水から短時間で
水とフロック(ヘドロの成分)に分離することが可能
で、しかも分離されたフロックの脱水の際の排水の清冽
性を向上させることのできる処理方法及びその装置を提
供することを目的とする。 【構成】 河川、湖沼、港湾、あるいは下水道水処理設
備からヘドロを回収する際に、移送経路1内の上記ヘド
ロを含む廃泥水に、凝集剤タンク2に収容した急速凝集
剤Pを、流量制御手段3で注入量を制御しながら注入す
る注入手段4によって、添加してヘドロを凝集・沈降さ
せるようにした構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川、湖沼、港湾、あ
るいは下水道水処理設備から浚渫・回収されたヘドロを
含む廃泥水の処理方法及びその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】河川、池湖、港湾からヘドロを回収する
場合、ポンプ又はクラムシェル等の浚渫手段によって、
該ヘドロは廃泥水として、運搬船等の運搬手段に設けた
一次貯溜槽に一旦収容され、所定の処理施設まで運搬さ
れる。そして、あらためてポンプかクラムシェル又はバ
ックホー等で、上記一次貯溜槽から専用の貯溜設備に移
送され、数カ月又は長い時で一年間も沈澱を待って放置
され、さらに該沈澱したヘドロだけをトラックによる運
送が可能となるまで自然乾燥させて別の処分施設で廃棄
処分されたり、石灰又はセメント系の固化処理剤ととも
に、固化処理しているのが実情である。
【0003】また下水道処理施設においても、粗い大き
なゴミ類を機械的に除去された下水道水は、長い年月を
経て沈澱池で放置され、該沈澱池の上澄み水は川等に放
流される一方、沈降させた汚泥(説明の便宜上、以下ヘ
ドロと記載する)を回収した後、自然乾燥させて上記同
様別の処分施設で廃棄されるか又は焼却処分が行われて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように沈澱池内での自然放置によるヘドロの沈降速度は
極めて緩慢であるために、水との分離に要する期間が長
く、各種土木工事、環境保全のためのヘドロ回収工事、
ならびに下水道処理、さらには産業廃水等の需要が増加
する状況にあっては、次々と回収されるヘドロを含んだ
廃泥水の処理のために沈澱池を造成しなければならず、
近い将来従前の処理方法では破綻を来すことが予想され
る。
【0005】また、例えばポリ塩化アルミニウム〔通
称;パック(PAC)〕や、硫酸バンド〔通称;バンド
(BAND)〕、塩化第二鉄、あるいは高分子凝集剤等
を上記廃泥水や下水道水に添加し、ヘドロの沈降を促進
し、さらに回収したヘドロの脱水によりその後の固化処
理等の二次利用を図ろうとする試みがなされてはいた。
【0006】しかし、上記従来の凝集沈降剤を回収した
ヘドロに対して用いた場合、以下のような問題が生じ
る。すなわち、上記従来の凝集沈降剤では水中のヘドロ
粒子間の反発力(斥力)を低下させる凝集効果を生むも
のの、ヘドロ粒子を結合させる造粒作用に乏しい。従っ
て、凝集沈降剤で得られるフロックの粒子径は比較的小
さく、該凝集沈降剤の投入を行っても沈降速度に際立っ
た変化は顕れず、水との分離には依然として長期間が必
要である。しかも、上記凝集沈降剤は一般に強酸性であ
り、上澄み水の放流に先立ってpH調整のためにアルカ
リ性薬剤の投入が必要であった。
【0007】また、このようにして分離できたヘドロは
含水量が高く、そのままの状態で固化処理を行おうとす
ると、多量の固化処理剤を投入しても養生期間が長くな
るところから、該固化処理剤の投入前に脱水処理が必要
となる。ところが、上記従来の凝集沈降剤で沈澱したフ
ロックからは水分の分離がし難く、脱水効果は上がらな
い上、脱水処理の際に上記ヘドロ粒子間の結合力の弱い
フロックが破壊されて、脱排水が汚濁することとなり、
該脱排水の二次処理を行わなくてはならなくなる。
【0008】従って、現状では上記のように年月と場所
と経費をかけた自然乾燥処理が最善とされている。この
発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたものであっ
て、ヘドロを含む廃泥水から短時間で水とフロック(ヘ
ドロの成分)に分離することが可能で、しかも分離され
たフロックの脱水の際の排水の清冽性を向上させること
のできる処理方法及びその装置を提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の手段を採用する。すなわち、河
川、湖沼、港湾、あるいは下水道水処理設備からヘドロ
を回収する際に、移送途中の上記ヘドロを含む廃泥水
に、急速凝集剤を添加してヘドロを凝集・沈降させるよ
うにしたヘドロを含む廃泥水の処理方法である。
【0010】また、上記凝集・沈降させたヘドロは脱水
された後、固化処理剤が添加され、固化させるようにす
ると廃棄処理が簡単となる。上記急速凝集剤としては、
下記のI、II、III の各群全てを所要の配合でほぼ同時
に添加する。
【0011】I群:可溶性のアルミニウム塩または可溶
性の鉄塩のうちの少なくとも1種、 II群:アルカリ金属の炭酸塩、 III群:下記(a),(b) の少なくともいずれか1種、(a)
カルシウム化合物又はカルシウム化合物を組成にもつ物
質、(b) 石炭焼却灰または高炉スラグ、 上記のI、II、III の各群に加えて、有機凝集剤を併用
することも可能である。
【0012】また上記処理方法を実施するための処理装
置は、上記ヘドロを含む廃泥水の移送経路1と、該移送
経路1に、凝集剤タンク2に収容した急速凝集剤Pを、
流量制御手段3で注入量を制御しながら注入する注入手
段4とを備える構成とする。
【0013】
【作用】上記の構成によれば、ヘドロを含む廃泥水は、
移送の途中で急速凝集剤が添加され、上記移送経路内か
ら該廃泥水に対する処理が開始されることになり、上記
回収作業の途中や回収の完了と同時にヘドロと分離でき
た上澄み水を、速やかに自然水源に放流することができ
る。
【0014】上記急速凝集剤としては、本願出願人が特
願昭62−160490号で出願したように、下記I、
II、III の各群を予め処理対象であるヘドロの成分、ま
たは粒子の大きさ等に応じて所要の配合で混合してお
き、上記凝集剤タンクに収容しておく。すなわち、 I群:可溶性のアルミニウム塩または可溶性の鉄塩のう
ちの少なくとも1種、 II群:アルカリ金属の炭酸塩、 III群:下記(a) ,(b)の少なくともいずれか1種、(a)
カルシウム化合物又はカルシウム化合物を組成にもつ物
質、(b) 石炭焼却灰または高炉スラグ、 上記I群の可溶性のアルミニウム塩としては、具体的に
は硫酸アルミニウム、アンモニウムミョウバン、カリミ
ョウバン、アルミン酸ナトリウム、ポリ塩化アルミニウ
ム等を用いることができ、同じく上記鉄塩としては、塩
化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、ポリ
硫酸第二鉄等を用いることができる。
【0015】また上記II群のアルカリ金属の炭酸塩とし
ては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、セスキ炭酸
ナトリウム、炭酸カリウムなどを用いることができる。
さらに、上記第 III群のうち、(a) 及び(b) は、凝集、
脱水、脱塩、脱色の各効果を高めることとなり、(a) の
カルシウム化合物又はカルシウム化合物を組成にもつ物
質としては、具体的には生石灰、消石灰等の石灰類や、
あるいは2水石膏、半水石膏、無水石膏等の石膏類、セ
メント、炭酸カルシウムを挙げることができる。
【0016】尚、上記各群の物質に加え、既存の有機系
凝集剤(アニオン系、ノニオン系、カチオン系等)を併
用するとができる。さらに、上記急速凝集剤は造粒作用
を有しているので、水中のヘドロ微粒子相互を強く結合
させるとともに、該形成されたフロックの粒子径は従来
の凝集沈降剤によって得られたフロックの粒子径よりも
大きくなる。また、水中より分離されたフロックに対し
て、連続、例えば脱水方式による脱水装置あるいはフィ
ルタープレス等の既存の脱水手段での脱水処理を施した
場合、該フロック間からの水抜けが良好であり、しかも
フロックと水とがフィルターによって容易に分離され、
該ヘドロ微粒子が脱排水に混入することがなくなる。
【0017】上記固化処理剤としては、従来公知の石灰
又はセメント系の固化処理剤の他、本願出願人による、
例えば、特許第1574873号による固化処理剤を用
いることが可能である。
【0018】
【実施例】以下、実施例をもとに本発明を説明する。本
発明に係る一実施例として、大阪市中央区の繁華街を流
れる道頓堀川のヘドロ浚渫工事に適用した。図1は、こ
の実施例における作業手順を示すフロー図であり、以下
各手順に関し、詳細に説明する。
【0019】まず川底からのヘドロ浚渫を行うと同時に
後述する急速凝集剤を、回収したヘドロを含む廃泥水に
添加する工程を行う〔図1(a) →(b) 〕。本実施例にお
いて使用した具体的な装置は図2(a),(b) の構成図に示
すように、ヘドロを含む廃泥水の移送経路1として吸入
パイプ11及び排出パイプ12と、該移送経路1に凝集
剤タンク2に収容した急速凝集剤Pを流量制御手段3で
注入量を制御しながら注入する注入手段4とを備える。
【0020】また、上記ヘドロを含む廃泥水の回収手段
として、この実施例では図示しない浚渫船に積載したポ
ンプ5を採用している。すなわち、該ポンプ5の吸入側
に吸入パイプ11を、同じく排出側に排出パイプ12を
各々接続し、さらに上記吸入パイプ11の先端部に設け
られたヘドロを回収する回収口6を川底に堆積したヘド
ロHにまで到達させるとともに、排出パイプ12の先端
部を運搬船Sの一次貯溜槽7に導く構成とする。これに
よって、ポンプ5を作動させると、吸入パイプ1から排
出パイプ12へ、ヘドロHを含む廃泥水を圧送して一次
貯溜槽7に貯溜するようにしている。
【0021】また、この実施例では、注入手段4をエア
コンプレッサもしくは高圧ボンベとし、流量制御手段3
で流量を制御しながら、高圧気体を通気管41を通じ
て、凝集剤タンク2の上部空間及びホッパ状になった底
部に供給するようにし、上記廃泥水の移送経路1である
排出パイプ12と接合した供給管21を通じて、急速凝
集剤Pを移送経路1(排出パイプ12)内に供給するよ
うにしている。
【0022】さらに、上記供給管21との接合点の下流
側の排出パイプ12には、例えば回転駆動される攪拌翼
で通過する廃泥水を攪拌するようにした攪拌部13が設
けられ、上記廃泥水と急速凝集剤Pとを混合するように
し、ヘドロの凝集沈澱を促進するようにした。
【0023】このときに添加される急速凝集剤は、以下
のような基準で算出した。すなわち、下記表1に示す配
合の粉末を廃泥水1m3に対して150gの注入量となる
ように、ポンプ5の回収能力が2.0m3 /分であること
を見込んで、1分当たり300gの供給量となるよう上
記流量制御手段3で高圧空気の供給量を制御した。尚、
後述する運搬船1隻当たりの一次貯溜槽の容積を80m3
としたので、この例ではポンプ稼働効率を見込んで運搬
船1隻当たり45分間で急速凝集剤Pを約15kg消費し
た。
【0024】
【表1】
【0025】その結果、上記廃泥水はパイプ1から一次
貯溜槽7の第1槽71内に排出されると、直ちにヘドロ
Hが凝集したフロックH′となって槽底に沈澱し、上層
の上澄み水と分離した。回収現場で採取した川の水は、
全体に黄褐色であったが、上記処理によって得られた上
澄み水の透明度は、該川の水よりも高いことが目視によ
って確認された。
【0026】また、上記上澄み水のpHを測定したとこ
ろ、川の水とほぼ同じ値を示し、そのまま放流すること
が可能であることが確認できた。尚、上記一次貯溜槽7
は、図示のように隔壁によって第1槽71a,71b、
第2槽72、第3槽73の3区画に分割する構成とする
こともできる。このような構成とすることにより、パイ
プ1を通じて回収された廃泥水は、第1槽71aを満た
すと、該廃泥水の上澄み水が隔壁を超えて第2槽72に
流入する。さらに、この上澄み水がフロックフィルタ7
4で濾過されながら、第3槽73に到達し、排出管75
を通じて自然水系へ放流される。特に上記第1槽71
a,71bを2槽とし、槽内のフロックH′の堆積量が
所定値以上になれば他の第1槽に回収することができ
る。
【0027】また、上記実施例では、ヘドロの回収手段
としてポンプを使用した例を示したが、例えば回収手段
としてクラムシェルを採用した場合では、上記一次貯溜
槽に直接急速凝集剤を投与することにより、回収現場で
上澄み水を放流することができる。
【0028】従って、回収作業開始より数10分後には
上澄み水だけを川へ放流し、この結果該一次貯溜槽7内
には廃泥水の総回収堆積の約10分の1のフロックH′
となったヘドロだけを運搬船Sでヘドロ処理場へ運搬す
ることができた〔図1(c) →(d) 〕。
【0029】次いでヘドロ処理場に運搬されたフロック
H′を、連続脱水方式による脱水装置あるいはフィルタ
ープレス等を利用した加圧脱水処理に付した〔図1(e)
〕。上記フロックH′の脱水性が極めて良好であり、
しかも、ヘドロ微粒子による懸濁が脱排水に表れず、上
記脱排水のSS(浮遊物質量)は非常に小さかった。ま
た、pHも上記回収時の上澄み水と同様、ほぼ中性であ
り、何ら後処理を施すことなくそのまま河川に放流する
ことができた。
【0030】上記のような優れた脱水性は、本発明に係
る急速凝集剤が具備する造粒作用に起因するものと考え
られる。すなわち、該急速凝集剤の造粒作用によって、
多数のヘドロ微粒子相互を結合させ、大きな粒子径のフ
ロックH′を形成する(このことは、上記脱水処理に先
立ってフロックH′を目視によっても確認できた)。従
って、フロックH′中の水分は、フロックH′相互の大
きな粒子間隙を通じて上記脱水処理によって容易に排出
されることになる。また、フロックH′粒子は、個々の
粒子径が大きいところから、フィルターのメッシュに捕
捉され、上記脱排水とともにフィルターを通過すること
がないので、脱排水を懸濁させることがないという効果
を奏する。
【0031】さらに上記脱水処理によって得られた脱水
ケーキに、下記表2に示す配合の固化処理剤を添加した
〔図1(f) 〕。
【0032】
【表2】
【0033】このときの固化養生時間は3時間で、圧縮
強度0.8kgf/cm2 の固化処理体を得ることができた。
以上のように、本発明によれば、ヘドロの浚渫(回収)
から水分の分離、脱水、さらに固化処理までの工程を、
ほぼ1日で行うことができ、従来のように、ヘドロの水
から分離、あるいはヘドロの乾燥のために要していた時
間や、沈澱池などの処理設備が不要となる。
【0034】また図3は本発明に係る他の実施例のブロ
ック図であり、この例では港湾のヘドロの処理システム
に本発明を適用している。すなわち、図3に示すよう
に、まず、海底よりヘドロを含んだ泥水を図示しない回
収船に積載された回収ポンプ5で吸引するとともに、該
泥水の移送経路内に急速凝集剤Pを添加する。上記泥水
は移送経路1を経て図示しない回収船に供給され、ここ
でバースクリーン76及び振動式濾過機77によって粗
大なごみや土砂がより分けられた後、一次貯溜槽7に貯
溜される。
【0035】該一次貯溜槽7内では上記泥水が速やかに
ヘドロHと上澄み水とに分離するので、槽上部の上澄み
水だけをポンプ78で海中に放流する一方、底部に沈澱
したヘドロHをポンプ79で遠心分離機81に圧送す
る。遠心分離機81では上記ヘドロHの脱水を行い、脱
排水もまた海中に放流する一方、得られた脱水ケーキを
圧送ポンプ82にて固化処理部91に圧送する。
【0036】該固化処理部91では脱水ケーキに、上記
表2に示すような配合の固化処理剤Qがサイロ92より
添加されるとともに乾燥処理が行われ、顆粒状または団
塊状になったヘドロ処理物Haが製造される。該ヘドロ
処理物Haは水に対して安定であるので、図示のように
再び土運搬船99によって埋め立て用の土砂として所定
の施工現場に運搬され、再利用されるのである。
【0037】尚、上記実施例は、いずれも水底のヘドロ
の処理に適用した例を示したが、下水道水の処理設備に
おいても、貯水池に沈澱した汚泥の回収とともにその回
収経路内に本発明に係る急速凝集剤を添加し、汚泥の分
離、脱水及び固化処理を極短期間で完了させることがで
きることはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上のように、この発明によって河川、
湖沼、港湾、あるいは水道水処理設備から回収されたヘ
ドロを含む廃泥水は直ちにフロックと上澄み水とに分離
されるので、該上澄み水は回収から極めて短時間の後に
自然水系に放流されるので、従来のような大規模な貯溜
設備が不要となり、時間、コスト、人手が大幅に削減で
きる効果がある。
【0039】しかも、本発明において使用している急速
凝集剤は中性であるので、中和剤の投入等の後処理が不
要となるなど、取扱が容易である上に、得られるフロッ
クは脱水性に優れ、比較的高圧の加圧脱水を行っても該
フロックが分離して、脱排水を汚濁させることがない。
【0040】このことに付随して、脱水処理後に得られ
る脱水ケーキの含水量を低減できるので、固化処理に供
した場合、固化養生期間の短縮が図れるとともに、固化
処理剤の添加量を節約することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の作業手順を示すフロー
図である。
【図2】本発明に係る一実施例の処理装置の構成図であ
る。
【図3】本発明に係る他の実施例の処理装置の構成図で
ある。
【符号の説明】
1 移送経路 2 凝集剤タンク 3 流量制御手段 4 注入手段 P 急速凝集剤
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 11/00 ZAB 7824−4D 101 Z 7824−4D 11/14 B 7824−4D E 7824−4D ZAB A 7824−4D E03F 5/16 7005−2D 5/18 7005−2D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川、湖沼、港湾、あるいは下水道水処
    理設備からヘドロを回収する際に、移送途中の上記ヘド
    ロを含む廃泥水に、急速凝集剤を添加してヘドロを凝集
    ・沈降させるようにしたヘドロを含む廃泥水の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 上記凝集・沈降させたヘドロをさらに脱
    水した後、固化処理剤を添加して固化させることを特徴
    とする請求項1に記載のヘドロを含む廃泥水の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 上記急速凝集剤として、下記のI、II、
    III の各群の全ての材料を所要の配合でほぼ同時に添加
    するようにした請求項1に記載のヘドロを含む廃泥水の
    処理方法。 I群:可溶性のアルミニウム塩または可溶性の鉄塩のう
    ちの少なくとも1種、 II群:アルカリ金属の炭酸塩、 III群:下記(a),(b) の少なくともいずれか1種、(a)
    カルシウム化合物又はカルシウム化合物を組成にもつ物
    質、(b) 石炭焼却灰または高炉スラグ、
  4. 【請求項4】 上記急速凝集剤に、有機系凝集剤を併用
    する請求項1に記載のヘドロを含む廃泥水の処理方法。
  5. 【請求項5】 河川、湖沼、港湾、あるいは下水道水処
    理設備から回収されるヘドロを含む廃泥水の移送経路
    (1) と、 上記移送経路(1) に、凝集剤タンク(2) に収容した急速
    凝集剤(P) を、流量制御手段(3) で注入量を制御しなが
    ら注入する注入手段(4) とを備えるヘドロを含む廃泥水
    の処理装置。
JP4334085A 1992-12-15 1992-12-15 ヘドロを含む廃泥水の処理方法及びその装置 Pending JPH06178983A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11319848A (ja) * 1998-05-08 1999-11-24 Kyushu Electric Power Co Inc 泥水処理法及び泥水処理装置
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