JPH06175781A - 光学式タッチパネル用誤操作防止バリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学式タッチパネルのタッチ入力時におい
て、指の角度が適切でないために起こる誤操作を、バリ
アを設けることにより防止する。 【構成】 光学式タッチパネルにおいて、誤操作防止バ
リア８を格子状に構成したため、指１のタッチ角度が過
度に斜めになったり、指１を曲げたりしてタッチパネル
の表示ユニット５に接触することが生じないから、誤操
作を防止することができる。すなわち、指１が表示ユニ
ット５をタッチする指タッチ領域の中心と、指１が発光
素子２から受光素子３に到る光線ビーム４を遮断する光
遮断領域の中心とは、ほぼ一致する。したがって、指タ
ッチ領域の中心と光遮断領域の中心との不一致に起因す
る誤操作の発生を防止できる。なお、誤操作防止バリア
８に光ビーム通過光９又は切り欠き穴を設ければ、誤操
作防止バリア８の光の透過性が低下しても、差支えがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光学式タッチパネル用
誤操作防止バリアに関し、特に光学的に透過性を有する
誤操作防止バリア構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の光遮断方式のタッチパネルでは、
ＣＲＴ（ブラウン管），ＥＬディスプレイ，プラズマデ
ィスプレイ，液晶ディスプレイの表示面の上に赤外線等
の光ビームを網の目のように張り巡らせ、それを指で遮
ることにより、タッチ入力を検出し、どの受光部が光線
遮断を検出したかによって、タッチ入力座標を特定して
いる。

【０００３】従来の光学式タッチパネルでは、光ビーム
を表示デバイスの表示面から３〜８ｍｍ上の空間に張り
巡らせるため、操作時に指がタッチした位置と光学式タ
ッチパネルが光遮断を検出した座標がかなり異なること
が多い。これは、人間がタッチ入力する際に、指の先で
タッチしないで、指の腹で表示面をタッチしようとする
ためであり、図４に示すように誤操作の原因になってい
る。

【０００４】すなわち、図４において、指１が表示ユニ
ット５をタッチする指タッチ領域６の中心と、指１が発
光素子２から受光素子３に到る光線ビーム４を遮断する
光遮断領域７の中心とは、一致しない。この指タッチ領
域６の中心と光遮断領域７の中心との不一致に起因して
誤操作が生じる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の光遮断方式タッ
チパネルにおいては、指の腹で表示面をタッチすること
が頻繁し、指が表示面をタッチした領域と、指が光ビー
ムを遮断する領域が、相違するという問題点があった。

【０００６】そこで、本発明は、指が表示面をタッチし
た領域の中心と、指が光ビームを遮断する領域の中心を
ほぼ一致させ、不一致に起因する支障が生じないように
するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、タッチパネル
に格子状の誤操作防止バリアを設置し、タッチ入力位置
の誤検出を防止するものである。

【０００８】タッチ入力位置の誤検出は、指でタッチ入
力する際に、指がタッチパネルの表示面に対して垂直に
接触せず、斜めに接触することにより、タッチパネルの
表示面のタッチ入力位置を検出する光ビームを、指先だ
けでなく指の腹で遮断するために起こる。

【０００９】そこで、タッチパネルの所定の位置に、正
しい指の接触角度でタッチ入力し、タッチ入力位置の誤
検出が起こらないように格子状のバリアを設けるもので
ある。

【００１０】誤操作防止バリアは、光ビームを通すため
透過性のよい素材を使用するとともに、光が回折しない
平板状の形状にする。

【００１１】また、光ビームの光路が長く、バリアの格
子を多数箇所透過するため、減衰が大きい場合は、通路
の該当箇所に光線透過用の孔または切り欠き穴を設け
て、光ビームに対し完全な透過性を得ることとする。

【００１２】

【実施例】本発明の２つの実施例について、図面を参照
して説明する。

【００１３】図１は、本発明による光学式タッチパネル
用誤操作防止バリアの第１実施例の基本構造を示すもの
である。

【００１４】アクリル等の有機材料製で光線透過性の誤
操作防止バリア８は、格子状に構成されているため、指
１のタッチ角度が過度に斜めになったり、指を曲げたり
してタッチパネルの表示ユニット５に接触することがな
いから、誤操作を防止することができる。光の透過にお
いて、減衰を小さくするため、誤操作防止バリア８の格
子の厚さは、できるだけ薄いものにする。誤操作防止バ
リア８は、格子状に成形するため、ハニカム構造の効果
があり、その厚さを十分に薄くすることができる。

【００１５】図２は、本発明の第２実施例の基本構造図
であり、図３は、第２実施例の断面図である。第２実施
例は、誤操作防止バリア８の格子の数が多数箇所になる
とき、あるいは、タッチ入力において強く押えることが
起きるとき等の使用条件により、誤操作防止バリア８の
格子を構造的に丈夫にしなければならないため、格子を
厚くする場合に有用である。格子を厚くすると、光の透
過性が劣るため、光ビームの通路に透過するための光ビ
ーム通過孔９または切り欠き穴を格子に設けるものであ
る。構造的に丈夫であるから、誤操作防止バリア８の格
子に設ける光ビーム通過孔９の位置は、正確に設定し、
加工することが可能である。光ビーム通過孔９は、貫通
孔であるため、光の透過性における減衰は、全く問題に
ならない。

【００１６】なお、誤操作防止バリア８の格子の高さ寸
法は、指の第１関節から指先までの半分程度の長さが必
要であるが、格子の間隔の大きさによって加減する。格
子の間隔が小さい場合は、格子の高さを低くして、タッ
チ入力の操作を容易にする。

【００１７】

【発明の効果】本発明は、光ビームを遮断しない誤操作
防止バリアを光学式タッチパネルの表示面上に設置する
ことにより、指で表示面をタッチした位置と、指が光ビ
ームを遮断する座標が異なることによる誤操作がなくな
る効果を奏する。

【００１８】また、本誤操作防止バリアは、上述のよう
に簡単な構造であること、タッチパネルと一体化した構
造であり、タッチパネルへの取付けが容易なこと等によ
り、その効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の斜視図である。

【図２】本発明の第２実施例の斜視図である。

【図３】図２の断面図である。

【図４】従来の光学式タッチパネルのタッチ入力時の状
況を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 指 ２ 発光素子 ３ 受光素子 ４ 光線ビーム ５ 表示ユニット ６ 指タッチ領域 ７ 光遮断領域 ８ 誤操作防止バリア ９ 光ビーム通過孔

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光遮断方式タッチパネルにおいて、当該
   タッチパネルに装着する格子状光線透過材よりなる光学
   式タッチパネル用誤操作防止バリア。
2. 【請求項２】 光遮断方式タッチパネルにおいて、当該
   タッチパネルに装着する格子状材に光線透過用の孔又は
   切り欠き穴を設けた光学式タッチパネル用誤操作防止バ
   リア。