JPH05241733A - タッチパネルの入力誤差補正方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、光方式タッチパネルにおける入力誤
差の補正を目的とする。 【構成】タッチ面１に対して、検知面２と検知面３の２
つの検知面を持つ事を特徴とする光方式のタッチパネル
であり、指，棒等のタッチ面に触れた時の傾きを検知可
能なように構成する。 【効果】入力時の指等の傾きを補正する事ができ、正確
な座標が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータのディス
プレイ装置表示面の前に設置され、ディスプレイ表示上
に触れる事により、ディスプレイ表面の座標を入力する
事ができるタッチパネルにおいて、座標入力誤差を補正
し減少させる方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の座標入力補正の方法としては特開
昭６２−１３１３１６号公報のように、ディスプレイと
タッチパネルが離れている事による視差を補正する方法
が一般的である。視差は、ディスプレイを見る方向によ
り、画面の一点と対応するタッチパネル上の座標が移動
してしまう事により発生するものであり、対策として
は、見る人の背の高さに合わせて、ディスプレイ面の角
度を変えたり、ディスプレイとタッチパネルの座標系の
対応をソフト的に変えたりして行なっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、タッ
チする指の角度による入力誤差が考慮されておらず、タ
ッチ面とセンス面の離れている光方式のタッチパネルに
おいては、実際にタッチした点と異なる座標が得られる
事があった。

【０００４】本発明は、タッチする指の角度を検知し、
実際にタッチした点の座標を計算により求める事によ
り、指の角度による入力誤差を減少する事を目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】タッチパネルに対する指
の角度を得るには、タッチ面と平行に設けられた座標検
出用のセンス面を２面設け、それぞれのセンス面より得
られた座標から計算により求める方法を取る。

【０００６】

【作用】先に述べた２枚のセンス面は、離れて設けられ
ており、各々のセンス座標とセンス面間の距離および、
センス面からタッチ面までの距離により、２センス面を
通った指が、タッチ面に触れた点を計算により求める事
ができる。

【０００７】

【実施例】以下本発明の実施例を図を用いて説明する。

【０００８】図１は本発明による光方式タッチパネルの
断面図である。タッチパネルはＣＲＴやＬＣＤ等のディ
スプレイ面１１に重ねるように設けられ、ディスプレイ
面１１に表示された絵や文字を指や棒状の物で触れるよ
うにして座標入力を行なう装置である。光方式タッチパ
ネルでは発光ダイオード４とフォトトランジスタ６の組
み合わせを多数用意し、検知面全体にマトリクス状に配
置しておき、指等によって発光ダイオード４からの光ビ
ームが遮断された事を検知し、その遮断された座標を得
る事ができる。本発明では発光ダイオード４とフォトト
ランジスタ６で代表された素子で構成された検知面２の
他に、発光ダイオード５とフォトトランジスタ７で代表
される素子で構成された検知面３の２つの検知面を持つ
ようにし、指等が検知された時のタッチ面１に対する傾
きを得られるようにした。発光ダイオードやフォトトラ
ンジスタは制御回路の載った基板８に実装され、順次点
灯により他の光ビームとの干渉を避けるよう制御されな
がら遮光を検知する。

【０００９】またこれらは、ケース９内に実装される
が、光ビームの通過する部分１０は、光ビームが通過で
きかつ、タッチパネルの内部が見えないように可視光線
を吸収する材質が使われる。この為光ビームには可視光
以外の赤外光を使用した。

【００１０】図２は従来の光方式のタッチパネルの座標
検知原理であり、先に述べたように、タッチ面１から離
れた位置にある検知面２０を指等で遮断する事により、
座標を得るが、この時指等が２２のように傾いていた場
合を想定すると、タッチパネルの認識する検知座標は２
３の点になり実際のタッチ点２４とは離れた位置とな
る。また指等がタッチ面１に垂直に指２１のようになっ
ていた場合、タッチパネルの認識は、実際のタッチ点と
同じ点２５となるので、一様に指の傾きを指２２のよう
に固定して考える事はできない。

【００１１】図３は本発明による所のタッチパネルの検
知原理である。図２で説明した問題点は、検知面を検知
面２と検知面３の２面設け、２つの面で検知された座標
３０と３１あるいは３２と３３より、その２座標を含む
直線がタッチ面１と交わる点をタッチ座標３４および３
５とする事で補正が可能となる。

【００１２】図４は、本発明の実施例で使用した発光ダ
イオード、フォトトランジスタの配置を示した詳細寸法
図である。マトリクスは２.５４mm間隔の光ビームから
成っており、ａ−ａ′断面より、２検知面の距離は５.
０８mmまた、タッチ面と検知面２との距離は５．０８mm
離れている事がわかる。

【００１３】図５は、図４による実施例のタッチ点検の
算出例を示したものである。各検知面においては遮光さ
れる素子の数は複数である事が一般的であり、その場合
検知点は、その中心を取る事とする。したがって図５の
点５１のように素子の無い点（光ビームの無い所）に検
知点が来る事もあるがこの場は、座標９と座標１０の間
で座標９.５とする事とする。

【００１４】今、２つの検知平面によって検知された遮
光の中心５１と５２から、その２点を含む直線がタッチ
面１と交わる点５３の座標を求めると。

【００１５】点５１のＸ座標＝Ａおよび点５２のＸ座標
＝Ｂとすると。

【００１６】〔数１〕 となり、これにＡ＝９，５，Ｂ＝７，ａ＝ｂ＝５，０８
を代入し点５３のＸ座標＝４，５を得る事ができる。

【００１７】ただし、本実施例の場合、ａ＝ｂの点に着
目すれば、点５３のＸ座標＝２Ｂ−Ａと簡略化する事が
でき、演算が容易となる。

【００１８】上記においてはＸ座標について検討した
が、Ｘ座標と直交したＹ座標についても、同様の計算に
よって求める事ができる。

【００１９】本例では、発光素子として発光ダイオー
ド、受光素子としてフォトトランジスタを使用したが、
他の素子例えばフォトダイオード等を使用しても問題無
い。

【００２０】また、タッチ面が、ディスプレイ表面であ
っても問題ない。

【００２１】

【発明の効果】本発明により、入力する指等の傾きに関
係なく、より正確な座標を得られる為、より狭い範囲の
表示に対する選択例えば、あいうえお順かなキー表示等
の入力に対しても入力ミスを少なくする効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のタッチパネルの断面図である。

【図２】従来の検知原理と問題点を示す図である。

【図３】本発明の検知原理と効果を示す図である。

【図４】本発明の実施例詳細寸法、各素子の配置寸法を
示す図である。

【図５】図４におけるタッチ点の算出方法を示す図であ
る。

【符号の説明】

１…タッチ面、 ２，３…検知面、 ４，５…発光ダイオード、 ６，７…フォトトランジスタ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】タッチ面に平行する２つの平面によって座
   標入力を行ない、得られた２座標により補正された入力
   座標を得る事を特徴とするタッチパネルの入力誤差補正
   方式。