JPH06174775A - 故障点標定システム - Google Patents

故障点標定システム

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JPH06174775A
JPH06174775A JP32672092A JP32672092A JPH06174775A JP H06174775 A JPH06174775 A JP H06174775A JP 32672092 A JP32672092 A JP 32672092A JP 32672092 A JP32672092 A JP 32672092A JP H06174775 A JPH06174775 A JP H06174775A
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JP
Japan
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gas pressure
gas
breaking current
measuring unit
locating system
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JP32672092A
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English (en)
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Masayuki Akasaki
正幸 赤崎
Shiro Maruyama
志郎 丸山
Takaaki Sakakibara
高明 榊原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 故障点の検出精度の高い、優れた故障点標定
システムを提供する。 【構成】 ガス絶縁開閉装置に配設された、遮断電流セ
ンサ25、補助接点30、及びガス圧力センサ20を有
する。遮断電流計測部26によって遮断電流センサ25
及び補助接点30からの信号を入力して遮断電流を計測
する。ガス圧力計測部21によって、ガス圧力センサ2
0からの信号を入力して圧力上昇を計測する。遮断電流
計測部26からの遮断電流計測データ及びガス圧力計測
部21からのガス圧力計測データを情報処理ユニット3
5に送る。情報処理ユニット35によって、遮断電流計
測データから得られるガス圧力算出値とガス圧力計測デ
ータ中のガス圧力計測値を比較し、故障点を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス絶縁開閉装置内部
に発生する閃絡事故の故障点を標定する故障点標定シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、用地の高騰や都市部における電力
供給量の増大に伴う変電設備の増強化の必要性から、絶
縁性及び消弧性に優れたSF6 ガスを用いて、断路器、
遮断器などの変電機器を密閉容器内に収納配置し、耐環
境性とKV・A当たりの据付け体積をコンパクト化し
た、いわゆるガス絶縁開閉装置が普及し稼働している。
【0003】上記のようなガス絶縁開閉装置は、コンパ
クト化、接地タンクの露出充電部の削減など、種々の利
点がある反面、高性能化に伴う保守診断の困難さ、保守
修復作業時間の増大など、容器内部に異常が生じた場
合、その信頼性が著しく低下するという欠点があった。
そこで、従来から、ガス絶縁開閉装置全体の信頼性の向
上を実現するために、装置の適切な設計・製作に努めて
いるが、電力供給能力の質の向上の一環として、装置全
体の信頼度確認及び監視が必要となり、その有効な手段
が種々検討されてきた。
【0004】ここで、現時点における問題点を、図5を
参照して具体的に説明する。この場合、図5は、一般的
なガス絶縁開閉装置の一例を示す配置図である。すなわ
ち、密封圧力容器1は、接地電位とされ、この密封圧力
容器1内には、課電部として、避雷器2、変成器3、接
地開閉器4、断路器5、変流器6、遮断器7、及び母線
8が配設されており、接地電位とされた密封圧力容器1
と課電部とは、密封圧力容器1内に封入されたSF6
スなどの絶縁ガス9によって電気的に絶縁されている。
【0005】また、密封圧力容器1内には、母線8を支
持するために絶縁スペーサ10a〜10dが適当な間隔
をおいて配設され、母線8の機械的強度と絶縁耐力を保
持できるように構成されている。この絶縁スペーサ10
a〜10dは、保守上の切離しや配置構成上の必要性か
ら、密封圧力容器1内の空間を気密に区分するように配
設され、これによって、絶縁ガス9の封入区分が行なわ
れ、各区分領域毎にガス封入されるように構成されてい
る。また、図中11はガスボンベであり、このガスボン
ベ11からガスキュービクル12及びバルブ13を介し
て、密封圧力容器1内の各区分領域にガスが充填される
ように構成されている。なお、ガスキュービクル12
は、各区分領域の圧力を検出するガス圧力センサとして
の機能も有している。
【0006】さらに、図5において、主回路は、ブッシ
ング14を介し、断路器5、遮断器7を経由して変圧器
19に接続されている。なお、図5においては、1回線
受電主回路を示しているが、この受電主回路の右側の受
電主回路(図示せず)より、断路器5を介して、変圧器
19に電力を供給する場合もある。一方、図中15は配
電盤であり、操作キュービクル16を介して開閉器類
(断路器5、遮断器7、接地開閉器4)の操作器17に
付勢信号を与え、開閉器類の主回路切換えや遮断操作を
制御する機能を有している。また、図中18は開閉器類
の駆動源となるコンプレッサ設備18であり、このコン
プレッサ設備18によって得られた所定の圧力(たとえ
ば、15kg/cm2 が一般的)が、操作キュービクル
16を介して操作器17に供給され、開閉器類の操作が
行なわれるように構成されている。
【0007】上記のような構成を有するガス絶縁開閉装
置においては、次に述べるような利点がある。すなわ
ち、絶縁ガスの優れた特性によって、収納機器の小型化
が可能となり、装置全体としてのコンパクト化が実現で
きる。つまり、KV・A当たりの占有体積が小さくな
り、設置用地の有効な活用が可能となる。また、ガス母
線を用いて2段乃至3段の積み重ね構成が可能となり、
ブロック積立てとなるので、小さな面積で大きな体積の
構成がとれるという利点がある。さらに、密封圧力容器
1が接地されているので、課電中に接近しても感電の心
配はなく、また、課電部が直接塩害・風雨などにさらさ
れることがないため、外因による劣化の恐れがない。ま
た、各種の開閉器類は、消弧能力の高いSF6 ガス中で
アーク処理されるため、1主接点当たりの遮断容量の大
幅な向上が可能となる。
【0008】ところで、図5に示したようなガス絶縁開
閉装置においては、上記のような利点がある反面、以下
に述べるような欠点があった。すなわち、ガス絶縁開閉
装置全体をコンパクト化した結果、収納機器の保守・点
検時において、回転作業あるいは再組立て作業の寸法が
小さく制限されてしまい、収納機器の保守・点検作業に
長時間を要し、作業効率が著しく低下していた。
【0009】また、密封圧力容器内部に封入されるSF
6 ガスなどの絶縁ガスが高価であるため、外部へのガス
漏れ防止上の製作技術が高級となると共に、絶縁性の良
さからkv/mmが大きく、ガス圧低下が絶縁裕度に極
めて敏感に関係するため、ガス漏れに対する緊急修復体
制の完備が要求されていた。さらに、密封圧力容器を用
いているため、目視による収納機器の監視ができないと
いう欠点もあった。また、各種開閉機器の主接点の消耗
に伴う交換作業においては、絶縁ガスの回収・再充填作
業に多大な時間を要するため、ガス絶縁開閉装置の停止
時間が長くなり、電力の安定供給に支障をきたすという
欠点もあった。
【0010】以上説明したように、図5に示したような
ガス絶縁開閉装置は、利点ばかりでなく、いくつかの欠
点を有しているものの、その性能的な利点は欠点を補っ
ても十分に余りあるため、目覚ましく普及している。し
かしながら、最近は、ガス絶縁開閉装置の設置箇所も増
え、量産体制がとられるようになった結果、その保守や
緊急修復体制の準備と品質のばらつきも無視できない問
題となっている。
【0011】このようなガス絶縁開閉装置における問題
点に対する対策として、稼働運転状態が正常であること
の信頼度確認と、異常発生時の早期検出監視が可能な予
防保全システムの確立が切望されている。すなわち、こ
のような予防保全システムの導入により、ガス絶縁開閉
装置の事故を未然に防止して、電力の安定供給を図り、
事故に起因する経済的損失を最低限にとどめることが期
待されている。
【0012】従来、上記のような予防保全システムにお
いては、故障点を早急に検出することにより、事故対応
を早め、早期復旧に貢献すると共に、事故時に変電所の
適用を効率的に行い、事故の波及範囲を最小限にとどめ
ることを目的として、ガス圧力センサを使用して、事故
時の内部アークエネルギーによるガス圧力上昇を検出す
ることにより、故障点などの標定を行っていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の故障点標定システムを、遮断器に適用し
た場合には、故障点を正確に検出できないという欠点が
あった。すなわち、遮断器内のガス圧力は、遮断器内の
事故を原因として上昇する他に、系統内で事故が発生
し、遮断器で事故電流を遮断した場合においても上昇す
るため、ガス圧力の上昇を検出するだけでは、事故が遮
断器の内部で発生したのかあるいは外部で発生したのか
という判断は不可能であった。
【0014】本発明は、上記のような従来技術の課題を
解決するために提案されたものであり、その目的は、故
障点の検出精度の高い、優れた故障点標定システムを提
供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の故障点標定シス
テムは、絶縁ガスを高電圧導体と共に接地金属容器内に
収納してなるガス絶縁開閉装置用の故障点標定システム
において、前記ガス絶縁開閉装置には、遮断電流セン
サ、補助接点、及びガス圧力センサが配設され、前記遮
断電流センサ及び補助接点からの信号を入力して遮断電
流を計測する遮断電流計測部と、前記ガス圧力センサか
らの信号を入力して圧力上昇を計測するガス圧力計測部
と、前記遮断電流計測部からの遮断電流計測データ及び
前記ガス圧力計測部からのガス圧力計測データを入力
し、前記遮断電流計測データに基づいてガス圧力上昇値
を算出し、このガス圧力算出値と、前記ガス圧力計測デ
ータ中のガス圧力計測値とを比較して、故障点を検出す
る情報処理ユニットとを有することを特徴としている。
【0016】また、ガス絶縁開閉装置が、隣接して配置
された複数の回線からなる場合には、前記情報処理ユニ
ットが、前記ガス圧力算出値と前記ガス圧力計測値との
比較を、前記複数の回線の各々について個別に行い、故
障点を検出するように構成されることが望ましい。
【0017】さらに、遮断電流計測部とガス圧力計測部
は、一般的に、これらのデータを上位系に伝送するため
の伝送処理ユニットとともに、ガス絶縁開閉装置近傍の
中継盤に設けられる。この場合、遮断電流計測部、ガス
圧力計測部、及び伝送処理ユニット間は、全て、共通の
バスによって接続することが可能である。これに対し
て、情報処理ユニットは、一般的に、中継盤から離れた
地点に情報処理盤として設けられ、含む故障点表示・出
力手段あるいは警報表示・出力手段などに接続される。
そして、このような中継盤と情報処理盤との間の信号伝
送は、光ケーブルによって行うことが可能である。
【0018】
【作用】本発明の故障点標定システムによれば、次のよ
うな作用が得られる。すなわち、ガス絶縁開閉装置を構
成する構成機器、特に遮断器の内部に事故が発生した場
合には、ガス圧力計測部と遮断電流計測部とによって、
事故に伴なう準定常的なガス圧力の上昇と、遮断電流と
を計測し、これらのデータを情報処理ユニットに送り、
この情報処理ユニットによって、遮断電流計測データか
ら得られるガス圧力算出値とガス圧力計測データ中のガ
ス圧力計測値を比較し、故障点を検出する。このよう
に、本発明においては、遮断電流計測データとガス圧力
計測データという2種類の計測データに基づいて故障点
を検出できるため、単にガス圧力計測データのみによっ
て故障点を検出する場合に比べて、格段に精度の高い故
障点検出が可能となる。
【0019】また、遮断電流計測部、ガス圧力計測部、
及び伝送処理ユニット間を、全て、共通のバスによって
接続した場合には、システム構成を簡略化できる。さら
に、情報処理ユニットを、故障点表示・出力手段あるい
は警報表示・出力手段などに接続した場合には、検出さ
れた故障点のデータを表示・出力したり、必要に応じ
て、警報を表示・出力することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明による故障点標定システムの一
実施例を、図1乃至図4を参照して具体的に説明する。
この場合、図1は、故障点標定システムの一実施例を示
すブロック図、図2は、図1の故障点標定システムのガ
ス圧力計測部における動作の概略を示すフローチャー
ト、図3は、図1の故障点標定システムの遮断電流計測
部で計測される信号の一例を示す信号波形図である。ま
た、図4は、故障点標定システムの対象となるガス絶縁
開閉装置の一例として、隣接配置された3回線分のガス
絶縁開閉装置を示す単線結線図である。
【0021】まず、図1において、20は、準定常的な
圧力を測定する複数のガス圧力センサであり、このガス
圧力センサ20からの信号は、ガス圧力計測部21に送
られる。ガス圧力計測部21は、ガス圧力センサ20に
対応する複数のアナログ入力部22と、A/D変換器2
3、及びCPU24を有している。すなわち、複数のガ
ス圧力センサ20からの信号は、ガス圧力計測部21内
の対応するアナログ入力部22に個別に入力される。そ
して、複数のアナログ入力部22からの信号は、共に、
A/D変換器23に入力され、デジタル信号に変換され
た後、CPU24に入力され、処理される。この結果、
一定のガス圧力データが得られる。
【0022】次に、図中25は、複数の遮断電流センサ
であり、この遮断電流センサ25からの信号は、遮断電
流計測部26に送られる。遮断電流計測部26は、遮断
電流センサ25に対応する複数のアナログ入力部27
と、A/D変換器28、及びCPU29を有している。
すなわち、複数の遮断電流センサ25からの信号は、遮
断電流計測部26内のアナログ入力部27に個別に入力
される。そして、複数のアナログ入力部27からの信号
は、共に、A/D変換器28に入力され、デジタル信号
に変換された後、CPU29に入力され、処理される。
【0023】また、図中30は、複数の補助接点であ
り、この補助接点30からの信号は、遮断電流計測部2
6に送られる。遮断電流計測部26は、前記の要素に加
えて、補助接点30に対応する複数の接点入力部31及
びインターフェース32を有している。すなわち、複数
の補助接点30からの信号は、遮断電流計測部26内の
接点入力部31に個別に入力される。そして、複数の接
点入力部31からの信号は、共に、インターフェース3
2を介して、CPU29に入力され、前記の遮断電流セ
ンサ25からの信号と共に処理され、一定の遮断電流デ
ータが得られる。
【0024】さらに、ガス圧力計測部21内のCPU2
4及び遮断電流計測部26内のCPU29にて得られた
ガス圧力計測データ及び遮断電流計測データは、続い
て、伝送処理装置(伝送処理ユニット)33により、光
ケーブル34を介して、離れた地点に設けられた故障点
標定情報処理盤(情報処理ユニット)35などの上位系
へと伝送される。
【0025】以上のような構成要素のうち、ガス圧力セ
ンサ20は、図4に示すような各回線の遮断器CB1〜
CB3にそれぞれ設けられており、遮断電流センサ25
は、各遮断器CB1〜CB3にそれぞれ接続された変流
器CT1〜CT3にそれぞれ設けられている。また、補
助接点30は、遮断器CB1〜CB3に一般的に設けら
れている補助接点である。一方、ガス圧力計測部21、
遮断電流計測部26、及び伝送処理装置33は、図4に
示すようなガス絶縁開閉装置の複数の回線の近傍に、各
回線毎に個別に設けられた中継盤40にそれぞれ設けら
れている。さらに、これらのガス圧力計測部21、遮断
電流計測部26、及び伝送処理装置33間は、全て、共
通のバスにて接続されている。
【0026】そして、故障点標定情報処理盤(情報処理
ユニット)35は、図4に示すような複数の回線に対応
する個別の中継盤40よりそれぞれ送られてきた前記情
報(ガス圧力計測データ及び遮断電流計測データ)及び
保護リレー情報を基にして、故障点表示・出力あるいは
警報表示・出力などの処理を行う。
【0027】以上のような構成を有する本実施例の故障
点標定システムにおいては、以下に述べるようにして、
ガス遮断器の故障点を標定することができる。すなわ
ち、ガス圧力センサ20からガス圧力計測部21内のア
ナログ入力部22に入力された信号は、A/D変換器2
3にてデジタル信号に変換された後、CPU24によっ
て数100msサイクルでサンプリングされ、その上昇
分が計算される。圧力上昇分ΔPは、図2のフローチャ
ートに示すように、今回取り込んだガス圧力値Pkと前
回取り込んだガス圧力価Pk−1との差より求められ
る。なお、一般的に、ガス圧力センサの分解能は、通常
0.01Kg/cm2 程度であるため、これらから圧力
上昇値の下限値ΔPminが決定される。そして、計測
した圧力上昇分ΔPは、伝送処理装置33へ伝送され
る。
【0028】一方、遮断電流センサ25から遮断電流計
測部26内のアナログ入力部27に入力された信号は、
A/D変換器28にてデジタル信号に変換された後、C
PU29に入力される。CPU29は、常時一定時間
(例えば1ms)毎に波形をサンプリングし、3サイク
ル分の波形データを記憶する。すなわち、ある時点から
3サイクルの時間以前までのデータを常時メモリ内に記
憶し、データを取り込む毎に一つずつ過去のデータを更
新していくようになっている。CPU29は、遮断器が
遮断操作を行った場合、例えば、図3に示すように、補
助接点30のb接点信号(bコン)により、遮断電流計
測データ(主回路電流波形データ)のサンプリングを中
止し、その時の遮断電流計測データを伝送処理装置33
に伝送する。
【0029】一般に、事故時にタンク内に発生するアー
クによる準定常的なガス圧力上昇値ΔPは、CIGRE
WGなどでも検討されているように、ほぼ次の式
(1)によって表される。
【数1】ΔP=(C・I・t)/V…式(1) ΔP:圧力上昇値(Kg/cm2 ) C:係数(0.2〜0.35) I:アーク電流(KA) t:アーク継続時間(ms) V:容器容積(l) また、アーク持続時間は、保護リレーの動作時間と遮断
器の遮断電流時間により、ほぼ決定される。
【0030】故障点標定情報処理盤35は、1つの回線
伝送処理装置33より伝送されてきた遮断電流計測デー
タにより、ガス圧力上昇分ΔPを算出し、これをガス圧
力計測部21にて計測されたガス圧力上昇分ΔP´と比
較する。故障点標定情報処理盤35は、他の回線の中継
盤の伝送処理装置33とも接続されており、同様に遮断
電流計測データにより算出されたガス圧力上昇分算出値
ΔPとガス圧力上昇分計測値ΔP´とを比較する。ま
た、各回線毎のガス圧力上昇分算出値ΔPとガス圧力上
昇分計測値ΔP´との比較も行う。
【0031】ここで、図4に示すように、第1の遮断器
CB1で故障が発生した場合を想定する。この場合、こ
の第1の遮断器CB1におけるガス圧力上昇値ΔP
1 は、この遮断器CB1に対応する第1の変流器CT1
に設けられた遮断電流計測部26によって計測された遮
断電流計測値I1 から、次の式(2)に示すように算出
される。
【数2】ΔP1 =(C・I1 ・t)/V…式(2) これに対し、遮断器CB1には、他回線からの電流I2
,I3 も、母線を介して流入するため、遮断器CB1
のガス圧力計測部21によって計測されるガス圧力上昇
分計測値ΔP1 ´は、ガス圧力上昇分算出値ΔP1 より
も大きくなる。
【0032】一方、第2、第3の遮断器CB2,CB3
における遮断電流計測値I2 ,I3 から算出されるガ
ス圧力上昇分算出値ΔP2 ,ΔP3 は、それぞれ、下
記の式(3)および(4)によって表されるが、これら
のガス圧力上昇分算出値ΔP2 ,ΔP3 は、遮断器C
B2,CB3の各ガス圧力計測部21によって計測され
るガス圧力上昇分計測値ΔP2 ´,ΔP3 ´とほぼ等し
い。
【0033】
【数3】ΔP2 =(C・I2 ・t)/V…式(3)
【数4】ΔP3 =(C・I3 ・t)/V…式(4) さらに、遮断電流計測値から算出したガス圧力上昇分算
出値ΔPとガス圧力計測部21によって計測したガス圧
力上昇分計測値ΔP´の差を、各回線毎に算出し、比較
する。このような差の比較により、全ての回線の中で最
も差の大きい回線、あるいは、差の値がある一定値より
も大きい回線を、遮断器内部で事故が発生した回線であ
ると判断することができる。
【0034】以上のような本実施例のシステムにおいて
は、以下の効果が得られる。すなわち、ガス圧力の上昇
分を計測すると共に、その時の遮断電流データをも計測
しているため、従来不可能であった遮断器の内外の故障
点の検出を、正確に行うことができる。また、ガス圧力
計測部21と遮断電流計測部26とを個別に独立して設
けているため、ソフトウェアが構成し易く、試験が行い
易いという利点もある。加えて、システムの増設時など
においても、比較的容易に対応可能である。さらに、ガ
ス圧力計測部21、遮断電流計測部26、及び伝送処理
装置33間を、全て、共通のバスによって接続している
ため、構成が簡略である。
【0035】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、各部の具体的な構成は適宜変更可能であ
る。例えば、遮断電流計測部、ガス圧力計測部、伝送処
理ユニット、及び情報処理ユニットの具体的な構成は自
由に変更可能である。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ガ
ス圧力及び遮断電流の両方を計測することにより、従来
に比べて故障点の検出精度が格段に高い、優れた故障点
標定システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による故障点標定システムの一実施例を
示すブロック図。
【図2】図1の故障点標定システムのガス圧力計測部に
おける動作の概略を示すフローチャート。
【図3】図1の故障点標定システムの遮断電流計測部で
計測される信号の一例を示す信号波形図。
【図4】図1の故障点標定システムの対象となるガス絶
縁開閉装置の一例を示す単線結線図。
【図5】一般的なガス絶縁開閉装置の一例を示す配置
図。
【符号の説明】
1…密封圧力容器 2…避雷器 3…変成器 4…接地開閉器 5…断路器 6…変流器 7…遮断器 8…母線 9…絶縁ガス 10a〜10d…絶縁スペーサ 11…ガスボンベ 12…ガスキュービクル 13…バルブ 14…ブッシング 15…配電盤 16…操作キュービクル 17…操作器 18…コンプレッサ設備 19…変圧器 20…ガス圧力センサ 21…ガス圧力計測部 22…アナログ入力部 23…A/D変換器 24…CPU 25…遮断電流センサ 26…遮断電流計測部 27…アナログ入力部 28…A/D変換器 29…CPU 30…補助接点 31…接点入力部 32…インターフェース 33…伝送処理装置(伝送処理ユニット) 34…光ケーブル 35…故障点標定情報処理盤(情報処理ユニット) 40…中継盤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ガスを高電圧導体と共に接地金属容
    器内に収納してなるガス絶縁開閉装置用の故障点標定シ
    ステムにおいて、 前記ガス絶縁開閉装置には、遮断電流センサ、補助接
    点、及びガス圧力センサが配設され、 前記遮断電流センサ及び補助接点からの信号を入力して
    遮断電流を計測する遮断電流計測部と、 前記ガス圧力センサからの信号を入力して圧力上昇を計
    測するガス圧力計測部と、 前記遮断電流計測部からの遮断電流計測データ及び前記
    ガス圧力計測部からのガス圧力計測データを入力し、前
    記遮断電流計測データに基づいてガス圧力上昇値を算出
    し、このガス圧力算出値と、前記ガス圧力計測データ中
    のガス圧力計測値とを比較して、故障点を検出する情報
    処理ユニットとを有することを特徴とする故障点標定シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記ガス絶縁開閉装置が、隣接して配置
    された複数の回線からなり、 前記情報処理ユニットが、前記ガス圧力算出値と前記ガ
    ス圧力計測値との比較を、前記複数の回線の各々につい
    て個別に行い、故障点を検出するように構成されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の故障点標定システム。
JP32672092A 1992-12-07 1992-12-07 故障点標定システム Pending JPH06174775A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32672092A JPH06174775A (ja) 1992-12-07 1992-12-07 故障点標定システム

Applications Claiming Priority (1)

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