JPH06174699A - 超音波音速異方性測定法及びその装置 - Google Patents

超音波音速異方性測定法及びその装置

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JPH06174699A
JPH06174699A JP4326420A JP32642092A JPH06174699A JP H06174699 A JPH06174699 A JP H06174699A JP 4326420 A JP4326420 A JP 4326420A JP 32642092 A JP32642092 A JP 32642092A JP H06174699 A JPH06174699 A JP H06174699A
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JP
Japan
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sound velocity
anisotropy
probe
wave
ultrasonic
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JP4326420A
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Hideki Inoue
秀樹 井上
Masahiro Koike
正浩 小池
Fuminobu Takahashi
文信 高橋
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】音響異方性を持つ被検体10に横波探触子20
で超音波を送受して得られる2重エコーを、FFT演算
装置50及びスペクトル極小検出装置60を用いて分離
し、2重エコーの時間差を求め、横波の振動方向による
音速の異方性を求める。これを探触子走査制御装置25
を用い、被検体の集合組織の大きさ程度の間隔で探触子
20を走査し、得られた異方性の度合いに、探触子のビ
ームパターン関数の補正を行い、分解能の高い組織異方
性の情報を得る。 【効果】集合組織の大きさ程度の範囲で音響異方性を検
出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性波2重エコーを用
いた被検体の音速異方性の測定に関する。
【0002】
【従来の技術】金属組織の微視的音速を決定している集
合組織は1mm以下で、通常、用いられる直径6〜25mm
程度の超音波探触子と比較し非常に小さい。このように
大きな超音波探触子を集合組織の測定に用いた場合、被
検体の厚さ(高さ,幅)方向に平均化された値しか得ら
れなかった。そこで、集合組織の音速を直接測定するに
は超音波顕微鏡を用いるしかなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】超音波顕微鏡は、装置
が大がかりになる上、操作に熟練を要する。そこで、本
発明の目的は、一般的に普及している直径が10mm程度
の探触子を用いて金属の集合組織の情報を得ることにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、横波超音波
を被検体に伝搬させ、集合組織の音速異方性により生じ
る2重エコーを周波数領域で解析することにより分離
し、振動子面積に超音波の伝搬距離を乗じた体積中での
平均化された音速異方性を得る操作を、集合組織の大き
さ程度の間隔で探触子を走査しながら行い、得られた結
果に振動子の振動分布関数の補正を行うことにより、音
速異方性が平均化される体積を、集合組織の断面積と超
音波の伝搬距離の積程度にまで狭める。
【0005】
【作用】横波超音波を音速異方性をもつ金属等の被検体
に入射させると、超音波の進行方向に対して垂直な面に
とった音速楕円の長短軸方向に偏向した二つのモードに
横波が分離する。この分離した二つの横波は伝搬速度が
異なるため、ある距離を伝搬した後受信すると2重のエ
コーが観測される。この2重になったエコーの時間差を
測定することで、被検体の音速異方性の度合いを知るこ
とができる。また、1カ所のみの測定では、振動子の断
面積×超音波の伝搬距離で表わされる体積中での異方性
の平均値しか得られない。そこで、探触子を集合組織の
大きさ程度の間隔で走査し、得られた探触子の走査距離
に対する異方性平均値に、探触子のビームパターンの関
数を補正すれば、より分解能の細かい異方性分布を再現
できる。
【0006】
【実施例】以下、図を用いて実施例1を説明する。図1
は測定装置のブロック図、図2は信号波形である。超音
波送受信装置30により超音波探触子20を駆動し、音
響異方性を持つ被検体10に超音波を送信する。このと
き、図3に示すように、横波超音波探触子の振動方向を
調節すると、超音波の底面反射エコーが2重になって受
信されるこの信号を示したのが図2(a)である。この図
2(a)の2重エコーは、もともと一つであった送波信
号が、横波音速の振動方向異方性により分離したもの
で、分離の度合いが、異方性の度合いを示している。従
って、2重エコーの分離の度合いを被検査全体にわたっ
て測定すれば、被検体の音速異方性分布を求めることが
できる。2重エコーの分離は、FFT演算装置50とス
ペクトル極小検出装置60で行う。この2重エコー分離
の原理を示したのが図4である。図4におけるEのよう
な波形にFFTをかけると、同図F,Gのようなパワー
スペクトルと位相が得られる。また、同図H2のみのよ
うな波形にFFTをかけると、パワースペクトルと位相
はF,Jのようになる。ところが、H1,H2双方のよ
うな隣接したパルスにFFT演算を施すと、同図Iのよ
うな極小点をもつパワースペクトルが得られる。これ
は、ガウシャンエンベロープをもつパルス波に特有のも
ので、周波数に対し位相が直線的に変化することによ
る。すなわち、図4のL,M,Nに示すように、位相差
が2nπ(nは自然数)になるところでは周波数ベクト
ルが一致し強めあうのに対し、位相差が(2n−1)π
になるところでは周波数ベクトルが、打ち消し合い弱め
合うためである。強め合う周波数をf1,f3,……,f
2n-1,…とすると、時間領域での二つのパルスの時間差
d
【0007】
【数1】
【0008】で求められる。図2(b),(c)は、同図
(a)の2重エコー群から(イ)のタイミングで切れだ
した1組の2重エコーとそのパワースペクトルを示して
いる。このように2重波形の分離にスペクトルの極小点
を用いると、以下の点で相互相関処理による分離より有
利である。一つは相互相関処理に必要な基準参照波形が
不要になることで、2重エコーや、近距離音場による波
形歪等の混入した不適切な基準参照波を用いることによ
り生じる誤差を回避することができる。また図5(P)
のように2重エコーのそれぞれのパルスの振幅が異なる
場合、スペクトル(Q)上では0点は現われないものの
極小は検出できる。これに対し相互相関処理(R)で
は、最大値トの隣りの極小値チを2重エコーによるもの
か、或いは極大値リのように相関値の振動によるものか
の判定が難しくなる。
【0009】また、1組のみの2重エコーからでも時間
差が求められるが、更に、図2(d)のように、タイミン
グを変えて切りだした多数の2重エコーを用い、それぞ
れから得られる結果に回帰計算を施せば、より精度を上
げられる。(d)において(イ),(ロ),(ハ)のスペ
クトルは、(a)の(イ),(ロ),(ハ)のタイミング
でゲートをかけた時間領域波形から得られるものであ
る。異方性指数、分離した2重エコーの時間差を、伝搬
時間で除し、単位時間あたりの伝搬時間差として表示す
る方法や、2重エコーの前どうし及び後ろどうしの伝搬
時間差に換算し音速の差または比として表示する方法が
考えられる。このようにして得られたのが図2(e)で
ある。後軸の距離は探触子の走査距離である。しかし、
このままでは、探触子直径の範囲で平均化された異方性
の情報しか得られない。そこで、被検体の集合組織程度
の微小な間隔で探触子を走査し、更に、探触子のビーム
パターン関数(以下BPF)を補正することにより、集
合組織に対応した音速異方性の分布を測定できる。BP
Fの補正は、図2(e)上の点(ニ)における異方性指
数が、同図(f)における(ホ)から(ヘ)の異方性指数
に、探触子のBPFを積和演算した値であることから、
積和演算の逆演算を行えば良いことが判る。逆演算に
は、異方性指数のスペクトルを、BPFのスペクトルで
除す方法を用いれば、FFT等の高速アルゴリズムが利
用できるので有利である。逆演算を行った異方性指数は
図2(f)のように分解能の上がったものになる。この
様子を示したのが図6で、1次元,2次元それぞれの場
合について分解能が向上することを模式的に表わしてい
る。図6では、異方性指数を横波音速1及び横波音速2
の二つの音速に換算している。十字型の図は横波音速楕
円の長軸及び短軸である。軸の傾きは図5の2重エコー
の振幅比から
【0010】
【数2】
【0011】で求められる。図6では、簡単のために矩
形の探触子を示したが、BPFが円対称な円形探触子を
用いても良く、探触子を振動子の中心軸を中心に回転さ
せ受信波形が図3Aのようになる角度を探すことによ
り、横波音速楕円の軸の傾きを、精度良く求めることが
できる。
【0012】次に実施例2を示す。図7が実施例2のブ
ロック図、図8が実施例2の波形図である。実施例1
で、2重エコーの時間差を求める際に、スペクトルの極
小点を用いたが、2重エコー中の二つのエコーが十分に
離れている場合、相互相関により2重エコーを分離する
ことが可能である。この場合、探触子を回転させ図3
(a)または(c)のようになった時点で、相互相関を
とるための基準参照波を相関演算装置120に記憶す
る。その後、基準参照波r(t)と図8(h)に示すよ
うな受信信号s(t)とに
【0013】
【数3】
【0014】の様な相互相関演算を行う。ここでz
(τ)は、相関演算結果、τは遅れ時間である。その後
の処理は実施例1と同様である。
【0015】次に示す実施例3では、横波のほかに縦波
を用いている。実施例1及び2で、横波異方性の測定と
同時に縦波の音速を測り、BPFの補正をして図9の様
な音響異方性指標を得るものである。この場合、縦波探
触子は、必ずしも横波探触子と同じ寸法で無くとも良い
が、BPF補正後の分解能が等しくなるように走査す
る。
【0016】図10は実施例4のブロック図である。位
相直線性補償装置200によりスペクトルの位相が直線
でない場合にも適用可能になる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、超音波顕微鏡等の大が
かりな設備を用いずに、金属の集合組織程度の大きさの
音響異方性情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のブロック図。
【図2】実施例1の波形図。
【図3】横波による2重エコー発生状況を示す説明図。
【図4】スペクトル極小法の原理を示す説明図。
【図5】振幅が異なる2重エコーの処理法を示す説明
図。
【図6】BPF補正による分解能向上を示す説明図。
【図7】実施例2のブロック図。
【図8】実施例2の波形図。
【図9】縦波を含む音速異方性指標の説明図。
【図10】実施例4のブロック図。
【符号の説明】
10…被検体、15…探触子走査装置、20…横波超音
波探触子、25…探触子走査制御装置、30…超音波送
受信装置、40…波形記録装置、50…FFT演算装
置、60…スペクトル極小検出装置、70…多重反射波
回帰演算装置、80…音速異方性演算装置、90…音速
異方性記録装置、100…BPF(ビームパターン関
数)補正装置、110…音響異方性表示装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体である金属の組織情報を得る際に、
    前記被検体中を伝搬した弾性波の音速から求める方法に
    於いて、音速異方性により生じる2重エコーを分離する
    ことにより音速楕円体の各軸に対応する音速を求める操
    作を、集合組織の大きさと同程度の間隔で探触子を走査
    しつつ行い、その測定結果と探触子のビームパターン関
    数とを逆積和演算し、集合組織の大きさ程度の分解能の
    音響異方性情報を得ることを特徴とする超音波音速異方
    性測定方法。
  2. 【請求項2】横波超音波の送受信手段,受信した超音波
    波形の記憶手段,超音波探触子の走査手段,受波波形を
    処理し音速の計算手段からなる音速異方性評価手段に於
    いて、受波信号をフーリエ変換し周波数領域で2重エコ
    ーを分離し音速異方性を求める手段,音速異方性を探触
    子の走査にともない記録する手段,記録した音速異方性
    に探触子ビームパターンの補正を加える手段を具備し、
    高分解能で音速異方性を測定することを特徴とする音速
    異方性測定装置。
  3. 【請求項3】横波超音波の送受信手段,受信した超音波
    波形の記憶手段,超音波探触子の走査手段,受波波形を
    処理し音速の計算手段からなる金属集合組織評価手段に
    於いて、相互相関処理を用いて、2重エコーの分離を行
    い音速差を算出する手段,音速異方性を探触子の走査に
    ともない記録する手段,記録した音速異方性に探触子ビ
    ームパターンの補正を加える手段を具備し、高分解能で
    音速異方性を測定することを特徴とする音速異方性測定
    装置。
JP4326420A 1992-12-07 1992-12-07 超音波音速異方性測定法及びその装置 Pending JPH06174699A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113984184A (zh) * 2021-10-27 2022-01-28 陕西博纵电子科技有限公司 基于超声换能器阵列的声场检测方法及检测系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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