JPH06174661A - X線回折装置 - Google Patents

X線回折装置

Info

Publication number
JPH06174661A
JPH06174661A JP4327777A JP32777792A JPH06174661A JP H06174661 A JPH06174661 A JP H06174661A JP 4327777 A JP4327777 A JP 4327777A JP 32777792 A JP32777792 A JP 32777792A JP H06174661 A JPH06174661 A JP H06174661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation image
image storage
storage plate
support beam
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4327777A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiro Shimura
幸宏 志村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MC SCI KK
Original Assignee
MC SCI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MC SCI KK filed Critical MC SCI KK
Priority to JP4327777A priority Critical patent/JPH06174661A/ja
Publication of JPH06174661A publication Critical patent/JPH06174661A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線画像蓄積板を画像蓄積位置および画像
読取位置に移動させる移動機構をコンパクトにするとと
もに、位置の再現性を向上させ、かつ、連続して多数の
X線回折像を蓄積するを可能にする。 【構成】 移動機構11は、回転中心軸14を有すると
ともにこの回転中心軸14からの離間距離を等しくして
前記複数枚の放射線画像蓄積板9,10を回転中心軸1
4の回りに支持した蓄積板支持梁15と、この蓄積板支
持梁15をその回転中心軸14の回りに回転操作する支
持梁回転駆動手段16とを具備した構成とする。そし
て、前記支持梁回転駆動手段16によって蓄積板支持梁
15を回転操作することによって、蓄積板支持梁15上
の任意の放射線画像蓄積板を前記画像読取位置あるいは
画像蓄積位置に位置決めする構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線画像蓄積板に試
料のX線回折像を蓄積させ、これを読み取ることによっ
て前記試料のX線回折情報を得るようにしたX線回折装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、放射線画像蓄積板に結晶性試
料のX線回折像を蓄積させ、これを読み取ることによっ
て前記試料のX線回折情報を得るようにしたX線回折装
置が種々開発されている。この種のX線回折装置では、
X線ゴニオメータ等の試料支持手段で回転自在に保持し
た試料にX線源から射出されたX線を照射し、このとき
前記試料からの回折X線を所定位置(画像蓄積位置)に
配置した放射線画像蓄積板に蓄積し、しかるのち、この
蓄積が終了した放射線画像蓄積板を放射線画像読取装置
における画像読取位置にセットして、蓄積されている画
像を読み取る。
【0003】ところで、この種のX線回折装置は、当初
は、前記放射線画像蓄積板を一つしか備えておらず、一
つの画像蓄積が終了した場合、その蓄積されている画像
を読み取って蓄積画像を消去するまでは、次の画像蓄積
作業が始められないという欠点があり、例えば、結晶の
形態が時々刻々変化するような試料について結晶の時間
分解解析を行うような場合には、その時間分解能を向上
させることに一定の限界が生じていた。
【0004】そこで、このような欠点を解消することか
ら、従来、図2および図3に示すX線回折装置が提案さ
れた。このX線回折装置は、特開平3−57947号公
報に開示されたもので、試料1に対するX線照射方向を
変化させるために試料1を回転自在に保持したX線ゴニ
オメータ2と、前記試料1にX線を照射したときに該試
料から生ずるX線回折像を蓄積するための2枚の放射線
画像蓄積板31,32と、前記放射線画像蓄積板31,
32に蓄積された放射線画像を読み取る放射線画像読取
装置4と、前述の2枚の放射線画像蓄積板31,32の
内の一方を画像蓄積位置に移動させ他方を前記放射線画
像読取装置4による画像読取位置に移動させるための移
動機構5とを具備した構成である。なお、図中の矢印X
は、入射X線を示している。
【0005】ここに、前記放射線画像蓄積板31,32
は、共に略円弧板状を呈している。図2および図3にお
いて、第1の放射線画像蓄積板31の存在している位置
が画像蓄積位置であり、また、第2の放射線画像蓄積板
32の存在している位置が画像読取位置である。
【0006】第1の放射線画像蓄積板31は、前記移動
機構5の第1のねじ棒51に螺合した第1の移動台51
cに取り付けられていて、第1のねじ棒51の回転によ
って画像蓄積位置と画像読取位置との間を直線的に往復
移動可能にされている。一方、第2の放射線画像蓄積板
32は、補助移動台32aに取り付けられており、この
補助移動台32aが第2のねじ棒52に螺合した第2の
移動台52cに取り付けられている。前記第2のねじ棒
52は、前述の第1のねじ棒51と平行に配備されてい
る。また、前記補助移動台32aは、第2の移動台52
c上に装備されたねじ棒52gに螺合しており、このね
じ棒52gの回転によって、第2の移動台52cの移動
方向(第2のねじ棒52の軸線方向)とは直交する方向
に直線的に進退可能にされている。このような構成によ
って、第2の放射線画像蓄積板32は、前記第2のねじ
棒52の軸線方向(即ち、画像蓄積位置と画像読取位置
とが並ぶ方向)への往復移動と、第2のねじ棒52の軸
線に直交する方向の進退移動とが可能にされており、こ
れらの移動動作を組み合わせて移動操作することによっ
て、第1の放射線画像蓄積板31とぶつからずに位置を
入れ替えることができる。
【0007】なお、前記放射線画像読取装置4は、詳細
はしないが、読取装置本体42に回転可能に装備された
回転プローブ41の先端から、励起光の照射や発光光の
検出を行う方式のものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図2および図3に示し
た従来のX線回折装置では、最初は、例えば、第1の放
射線画像蓄積板31を画像蓄積位置に位置させるととも
に、第2の放射線画像蓄積板32を画像読取位置に位置
させておく。そして、この状態で第1の放射線画像蓄積
板31にX線回折像を蓄積する。
【0009】そして、X線回折像の蓄積が終了したら、
第1および第2の放射線画像蓄積板31,32の位置を
互いに入れ替えて、今度は、第2の放射線画像蓄積板3
2にX線回折像を蓄積するとともに、第1の放射線画像
蓄積板31に蓄積されているX線回折像を放射線画像読
取装置4に読み取らせる。
【0010】そして、第2の放射線画像蓄積板32への
X線回折像の蓄積と第1の放射線画像蓄積板31からの
X線回折像の読み取りとが終了したら、また、それぞれ
の放射線画像蓄積板31,32の位置を入れ替えて、X
線回折像の蓄積と、X線回折像の読み取りとを繰り返
す。
【0011】以上の動作を次々と繰り返すことによっ
て、一つのX線回折像蓄積動作を終了した場合に、その
蓄積した画像の読み取りが終了するまで待たずに、直に
次のX線回折像の蓄積動作に移ることができ、したがっ
て、極めて能率的な測定が可能になり、例えば、結晶の
時間分解解析測定等における時間分解能の著しい向上も
期待できることとなる。
【0012】しかし、図2および図3に示したX線回折
装置の場合、2枚の放射線画像蓄積板31,32同士を
蓄積板の面に沿う方向に離間させて同一面上に並べた構
造であるため、各放射線画像蓄積板31,32を移動操
作する移動機構5としては、図示のように、放射線画像
蓄積板の3枚分あるいはそれ以上の長さに渡って放射線
画像蓄積板を往復動させる機構(ねじ棒51,52や案
内用のレール等)や、一方の放射線画像蓄積板を面と直
交する方向に往復動させる機構(ねじ棒52gや案内用
のレール等)が必要で、移動機構5の構成が複雑化する
とともに、ねじ棒51,52や案内レールやこれらを支
えるベース部品などの長大化する部品の加工精度の維持
が困難になり、その結果、大きな設置スペースが必要に
なると同時に、それぞれの放射線画像蓄積板の位置を入
れ替える際の位置の再現性を向上させることが困難にな
るという問題が生じていた。
【0013】また、2枚の放射線画像蓄積板しか取り扱
うことができないため、時間的な間隔をあけずに多数の
回折像の測定が必要となる回折測定には利用することが
できず、回折測定の用途が限られてしまうという問題も
あった。
【0014】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、放射線画像蓄積板を画像蓄積位置および画像読取位
置に移動させる移動機構をコンパクトな構成とすること
ができて、X線回折装置としての設置スペースをコンパ
クトにすることができ、かつ、前記移動機構によって放
射線画像蓄積板を画像蓄積位置あるいは画像読取位置に
移動させる際の位置の再現性に優れ、しかも、連続して
多数のX線回折像を蓄積することもできて、測定処理の
能率向上を図ると同時に、多様な回折測定を可能にする
ことのできるX線回折装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るX線回折装
置は、入射X線の進路上となる所定位置に試料を支持す
るための試料支持手段と、この試料支持手段によって所
定位置に支持された試料に対して入射X線を照射するX
線発生手段と、該X線発生手段が前記試料支持手段によ
って所定位置に支持されている試料に入射X線を照射し
たときに該試料から生ずるX線回折像を蓄積するための
複数枚の放射線画像蓄積板と、これらの複数枚の放射線
画像蓄積板を画像読取位置あるいは画像蓄積位置に移動
操作する移動機構と、前記移動機構によって画像読取位
置に位置設定されている放射線画像蓄積板から放射線画
像を読み取る放射線画像読取装置とを備えた構成をなし
ている。
【0016】ここに、前記移動機構は、回転中心軸を有
するとともにこの回転中心軸からの離間距離を等しくし
て前記複数枚の放射線画像蓄積板を回転中心軸の回りに
支持した蓄積板支持梁と、この蓄積板支持梁をその回転
中心軸の回りに回転操作する支持梁回転駆動手段とを具
備し、かつ、前記蓄積板支持梁上の各放射線画像蓄積板
は放射線画像を蓄積する放射線画像蓄積面を前記回転中
心軸に対して外方に向けた姿勢で支持された構成をなし
ている。
【0017】また、前記放射線画像蓄積板が試料支持手
段に支持された試料と対峙する前記画像蓄積位置や、放
射線画像蓄積板が前記放射線画像読取装置に対峙する画
像読取位置は、いずれも、蓄積板支持梁の周囲に設定し
ている。
【0018】そして、前記支持梁回転駆動手段によって
蓄積板支持梁を回転操作することによって、蓄積板支持
梁上の任意の放射線画像蓄積板を前記画像読取位置ある
いは画像蓄積位置に位置決めする。
【0019】
【作用】本発明に係るX線回折装置では、装備した放射
線画像蓄積板の画像蓄積位置あるいは画像読取位置への
移動には、放射線画像蓄積板を支持している蓄積板支持
梁の回転動作を利用する構成であるため、放射線画像蓄
積板を画像蓄積位置あるいは画像読取位置へ移動させる
場合の位置の再現性を向上させることが可能で、また、
放射線画像蓄積板を画像蓄積位置あるいは画像読取位置
に移動させるための移動機構のコンパクト化を図って、
X線回折装置としての設置スペースをコンパクトにする
ことができる。
【0020】また、装備する放射線画像蓄積板は、3枚
以上の任意に設定することも可能で、連続して多数のX
線回折像を蓄積することもできて、測定処理の能率向上
を図ると同時に、多様な回折測定を可能にすることので
きる。
【0021】
【実施例】図1および図4は、本発明に係るX線回折装
置の一実施例を示したものである。この一実施例のX線
回折装置は、入射X線6の進路上となる所定位置に試料
1を支持するための試料支持手段7と、この試料支持手
段7によって所定位置に支持された試料1に対して入射
X線6を照射するX線発生手段8と、該X線発生手段8
が前記試料支持手段7によって所定位置に支持されてい
る試料1に入射X線6を照射したときに該試料1から生
ずるX線回折像を蓄積するための2枚の放射線画像蓄積
板9,10と、これらの放射線画像蓄積板9,10を画
像読取位置あるいは画像蓄積位置に移動操作する移動機
構11と、この移動機構11によって画像読取位置に位
置設定されている放射線画像蓄積板から放射線画像を読
み取る放射線画像読取装置12とを備えた構成とされて
いる。
【0022】ここに、前記試料1は、結晶性試料であ
り、例えば、結晶の形態が時々刻々変化するコバロキシ
ム錯体等も対象とされ得る。
【0023】前記試料支持手段7は、この一実施例の場
合は、前記試料1に対するX線照射方向を変化させるた
めに保持した試料1を軸線1aの回りに回転操作するX
線ゴニオメータとしての機能を備えている。なお、前記
軸線1aは、図1では、入射X線6に直交している。
【0024】前記放射線画像蓄積板9,10は、いずれ
も、円柱の外周面に密着する如く湾曲した円弧板状の基
板の内周面に放射線画像蓄積性物質を塗布したもので、
放射線画像蓄積性物質が塗布された内周面全域が放射線
画像蓄積面9a,10aとなっている。これらの放射線
画像蓄積板9,10に塗布されている放射線画像蓄積性
物質は、X線等の放射線が照射されると、その放射線照
射による像を潜像として蓄積し、その潜像に所定の励起
用の光を照射すると、その潜像に対応して輝尽発光を行
う性質を有するものである。なお、この放射線画像蓄積
性物質自体は、公知のものである。前記放射線画像蓄積
板9,10は、寸法、形状が全く同一のものである。
【0025】前記移動機構11は、図4にも示すよう
に、回転中心軸14を有するとともにこの回転中心軸1
4からの離間距離を等しくして前記2枚の放射線画像蓄
積板9,10を回転中心軸の回りに支持した蓄積板支持
梁15と、この蓄積板支持梁15をその回転中心軸14
の回りに回転操作する支持梁回転駆動手段16と、前記
蓄積板支持梁15上で各放射線画像蓄積板9,10を回
転中心軸14方向に移動操作するための蓄積板進退手段
17とを具備した構成とされている。
【0026】以下、図1および図4に基づいて、移動機
構11の各部の構成について詳述する。
【0027】前記蓄積板支持梁15は、前記放射線画像
蓄積板9を回転中心軸14に沿って移動自在に支持する
ための2本のガイド部材19a,19bと、前記放射線
画像蓄積板10を回転中心軸14に沿って移動自在に支
持するための2本のガイド部材20a,20bと、前記
回転中心軸14を提供している軸部材21と、この軸部
材21の両端に固設されて前述の各ガイド部材19a,
19b,20a,20bを固定支持している円板状の端
部部材22,23とを備えた構成とされている。前述の
ガイド部材19a,19b,20a,20bと、軸部材
21と、端部部材22,23とは、一体化され、前記支
持梁回転駆動手段16によって回転中心軸14回りに回
転駆動される。
【0028】以上の蓄積板支持梁15上では、前記放射
線画像蓄積板9は、外周部に固設したブロック9bに前
記ガイド部材19a,19bが挿通することによって、
前記回転中心軸14に沿って移動自在に支持されてお
り、また、放射線画像蓄積板10は、外周部に固設した
ブロック10bに前記ガイド部材20a,20bが挿通
することによって、前記回転中心軸14に沿って移動自
在に支持されている。
【0029】なお、前記蓄積板支持梁15上の各放射線
画像蓄積板9,10は、放射線画像を蓄積する放射線画
像蓄積面9a,10aを前記回転中心軸に対して外方に
向けてた姿勢で、回転中心軸14を挟んで対称に装備さ
れている。このような装備によって、放射線画像蓄積板
が試料支持手段7に支持された試料1と対峙する画像蓄
積位置と、放射線画像蓄積板が前記放射線画像読取装置
12に対峙する画像読取位置とは、いずれも、蓄積板支
持梁15の周囲で、回転中心軸14を挟んで反対側に位
置した関係になっている。
【0030】前記支持梁回転駆動手段16は、前記蓄積
板支持梁15を回転自在に支持する支持構造物としても
機能するもので、前記端部部材22側で前記軸部材21
を回転自在に支持する軸受体16aと、端部部材23側
で軸部材21を回転自在に支持した軸受体16bとで構
成されており、一方の軸受体16a内には、前記軸部材
21を回転駆動する駆動機構が装備され、この駆動機構
による軸部材21の回転量(即ち、蓄積板支持梁15の
回転量)は、図示略の制御装置によって制御される構成
となっている。
【0031】前記蓄積板進退手段17は、前記軸部材2
1と並行に装備されるとともに前記ブロック9bに螺合
した第1のねじ棒17aと、前記軸部材21と並行に装
備されるとともに前記ブロック10bに螺合した第2の
ねじ棒17bと、これらのねじ棒17a,17bを回転
駆動するために端部部材23に取り付けられたねじ棒駆
動機構17c,17dとで構成される。それぞれのねじ
棒駆動機構17c,17dは小型のパルスモータを利用
したもので、ねじ棒17a,17bはそれぞれ独立して
回転量を制御することができる。
【0032】この蓄積板進退手段17は、前記放射線画
像読取装置12による読取処理時に、放射線画像蓄積板
を回転中心軸14の方向に移動させることによって、読
取処理時における軸線方向の読取走査を実現する。ま
た、前記支持梁回転駆動手段16によって蓄積板支持梁
15を回転駆動する前に各放射線画像蓄積板9,10を
画像読取位置や画像蓄積位置から退避させることによっ
て、蓄積板支持梁15を回転駆動させた時に蓄積板支持
梁15上の各放射線画像蓄積板9,10が試料支持手段
7や放射線画像読取装置12と干渉することを防止す
る。
【0033】なお、図4では、実線で描いた放射線画像
蓄積板9の位置が画像蓄積位置に相当し、実線で描いた
放射線画像蓄積板10の位置が画像読取位置にあること
を示している。また、図4上で、2点鎖線で描いた放射
線画像蓄積板9,10は、前記蓄積板進退手段17によ
って退避させた状態を示している。
【0034】前記試料支持手段7による試料支持位置
は、画像蓄積位置にある放射線画像蓄積板の湾曲面の曲
率中心に一致する。
【0035】前記放射線画像読取装置12は、図1に示
すように、前記軸受体16aに支持された読取装置本体
25と、この読取装置本体25に回転自在に支持された
中空軸26と、この中空軸26の先端に設けられたプロ
ーブ27とバランスアーム28とを具備した構成とされ
ている。
【0036】前記読取装置本体25は、図4に示すよう
に、前記軸受体16aから水平に張り出した第1のアー
ム部25aと、この第1のアーム部25aの先端部から
回転中心軸14に沿って延出した第2のアーム部25b
とを備えたもので、第2のアーム部25bの中心軸は画
像読取位置に位置した放射線画像蓄積板の湾曲面の曲率
中心軸に一致している。
【0037】また、この読取装置本体25内には、図示
はしないが、前記中空軸26を回転駆動する駆動機構の
他に、励起光の光源や発光光の検出装置等が装備されて
いる。
【0038】前記中空軸26は、前記第2のアーム部2
5bに回転自在に支持されるとともに、読取装置本体2
5内に装備された駆動機構によって回転駆動される。
【0039】前記プローブ27およびバランスアーム2
8は、前記中空軸26の先端寄りの位置から当該中空軸
26の半径方向に張り出して設けられている。そして、
前記中空軸26およびプローブ27の内部には、前記励
起光を読取装置本体25内に装備された光源からプロー
ブ27の先端部まで導くとともに、放射線画像蓄積板上
での発光光を読取装置本体25内に装備された発光光検
出装置まで導く導光手段が挿通されている。このような
構成により、放射線画像読取装置12は、プローブ27
の先端部から励起光の照射および発光光の検出を行う。
なお、読取装置本体25内に装備された発光光検出手段
は、コンピュータ等の画像処理装置に接続されている。
【0040】前記中空軸26の中心軸は、前記第2のア
ーム部25bの中心軸に一致しており、従って、画像読
取位置にある放射線画像蓄積板の湾曲面(円弧面)の曲
率中心に一致している。したがって、前記プローブ27
を回転させたとき、該プローブ27の先端が描く円筒と
画像読取位置に位置した放射線画像蓄積板の放射線画像
蓄積面のなす円筒とは同心であり、プローブ27の描く
円の僅かに外側に、前記放射線画像蓄積面が位置する。
【0041】なお、前記第2のアーム部25bの先端寄
りの位置には、読取走査が終了した放射線画像蓄積板の
放射線画像蓄積面を初期化するための消去用ハロゲンラ
ンプ30が装備されている。
【0042】以上の一実施例のX線回折装置における測
定処理について説明する。
【0043】まず、一方の放射線画像蓄積板9を画像蓄
積位置に位置させた状態で、放射線画像の蓄積処理を行
う。他方の放射線画像蓄積板10は、画像読取位置で待
機させておくか、あるいは次に画像蓄積位置に移動させ
るときのために、放射線画像読取装置12と干渉しない
範囲に退避させる。
【0044】そして、前記放射線画像蓄積板9に対する
蓄積処理が終了したら、前記放射線画像蓄積板9および
放射線画像蓄積板10を図4に2点鎖線で示した位置に
退避させ、支持梁回転駆動手段16によって蓄積板支持
梁15を180度だけ回転させる。
【0045】そして、放射線画像蓄積板9および放射線
画像蓄積板10を蓄積板進退手段17によって画像読取
位置および画像蓄積位置に移動させ、放射線画像蓄積板
10に対しては蓄積処理を実行し、放射線画像蓄積板9
に対しては読取処理を実行する。
【0046】放射線画像読取装置12による読取処理
は、放射線画像蓄積板を退避位置から画像読取位置側に
移動させて、放射線画像蓄積板の端部が読取開始位置か
ら読取終了位置に到達するまで、前記プローブ27が中
空軸26の回転によって1回転する毎に放射線画像蓄積
板を回転中心軸14方向に一定量ずつ移動させることに
よって、放射線画像蓄積板上の放射線画像蓄積面の全域
を読取走査することが可能になる。
【0047】そして、放射線画像蓄積板9に対する読取
処理と、放射線画像蓄積板10に対する蓄積処理とが終
了したら、それぞれの放射線画像蓄積板9,10を蓄積
板進退手段17によって退避位置に移動させ、再度、蓄
積板支持梁15を180度回転させることによって、そ
れぞれの放射線画像蓄積板の位置を入れ替える。
【0048】そして、放射線画像蓄積板9を画像蓄積位
置に、放射線画像蓄積板10を画像読取位置に位置させ
て、蓄積処理と読取処理とを並行して実行する。
【0049】以上のように、放射線画像蓄積板9,10
の一方を画像蓄積位置に位置させて蓄積処理をする間、
他方は画像読取位置で読取処理をさせるという手順を繰
り返すことによって、連続して蓄積処理を続行すること
ができる。
【0050】なお、蓄積処理に要する時間と比較して、
読取処理に要する時間の方が長くなるような場合には、
読取処理は行わずに、先に、2枚の放射線画像蓄積板
9,10の双方に蓄積処理を済ませた後で、2枚の放射
線画像蓄積板9,10に蓄積されている放射線画像を読
取るといった利用も考えられる。
【0051】以上の一実施例では、各放射線画像蓄積板
9,10の回転中心軸14方向への移動は、放射線画像
読取装置12等との干渉を避けるためのもので、図2,
3に示した従来の場合と比較すると、放射線画像蓄積板
9,10の移動範囲を小さくすることができ、移動機構
11の長大化を避けて、移動機構11のコンパクト化を
図ることができ、X線回折装置としての設置スペースを
コンパクトにすることができる。
【0052】また、前記移動機構11は、蓄積板支持梁
15を180゜回転させるという動作によって、放射線
画像蓄積板の位置を画像蓄積位置側から画像読取位置側
へ入れ替えるもので、位置の入れ替えに回転動作を利用
しているため、位置決め精度を高め易く、放射線画像蓄
積板を画像蓄積位置あるいは画像読取位置に移動させる
際の位置の再現性に優れる。
【0053】しかも、蓄積処理と読取処理とを並行して
実行することができるから、連続して多数のX線回折像
を蓄積することもできて、測定処理の能率向上を図ると
同時に、多様な回折測定を可能にすることのできる。
【0054】なお、前述の一実施例の場合には、装備す
る放射線画像蓄積板は2枚であったため、移動機構11
は蓄積板支持梁15を180゜回転させることによっ
て、画像蓄積位置から画像読取位置への位置の入れ替え
を行うこととした。しかし、蓄積板支持梁15上に装備
する放射線画像蓄積板の枚数は、前述の一実施例におけ
る2枚に限定するものではない。蓄積板支持梁15の回
転中心軸14を中心として、3枚以上の任意枚数だけ放
射線画像蓄積板を装備することも可能である。
【0055】例えば、蓄積板支持梁15上に4枚の放射
線画像蓄積板を装備する場合は、隣接する放射線画像蓄
積板相互が、回転中心軸14を中心として90゜の間隔
で並ぶ構成として、蓄積板支持梁15を90゜回転させ
る毎に、画像蓄積位置および画像読取位置に位置する放
射線画像蓄積板が一つずつずれるようにすれば良い。
【0056】放射線画像蓄積板の装備枚数を増加させれ
ば、連続して多数のX線回折像を蓄積する効果は、一段
と向上し、測定処理の大幅な能率向上や多様な回折測定
の実現が可能になる。
【0057】また、前述の一実施例では、放射線画像読
取装置12は回転中心軸14の軸線方向には動かない構
成としたため、蓄積板支持梁15の回転動作時に、放射
線画像蓄積板が放射線画像読取装置12等と干渉するこ
とを防止することから、放射線画像蓄積板9,10を回
転中心軸14方向に移動可能な構成とした。しかし、放
射線画像読取装置12を回転中心軸14方向に移動可能
に装備しておけば、移動機構11の蓄積板進退手段17
を削除することも可能である。そして、移動機構11か
ら蓄積板進退手段17を削除した場合には、単純に蓄積
板支持梁15の回転動作だけで、画像蓄積位置から画像
読取位置への位置の入れ替えが可能になり、位置の入れ
替え時の位置の再現性がさらに向上すると同時に、移動
機構11がさらにコンパクト化されることになる。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るX線回折装置では、装備した放射線画像蓄積板の
画像蓄積位置あるいは画像読取位置への移動には、放射
線画像蓄積板を支持している蓄積板支持梁の回転動作を
利用する構成であるため、放射線画像蓄積板を画像蓄積
位置あるいは画像読取位置へ移動させる場合の位置の再
現性を向上させることが可能で、また、放射線画像蓄積
板を画像蓄積位置あるいは画像読取位置に移動させるた
めの移動機構のコンパクト化を図って、X線回折装置と
しての設置スペースをコンパクトにすることができる。
【0059】また、装備する放射線画像蓄積板は、3枚
以上の任意に設定することも可能で、連続して多数のX
線回折像を蓄積することもできて、測定処理の能率向上
を図ると同時に、多様な回折測定を可能にすることので
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の横断面図である
【図2】従来のX線回折装置の斜視図である。
【図3】従来のX線回折装置の平面図である。
【図4】本発明の一実施例の平面図である。
【符号の説明】
1 試料 6 入射X線 8 X線発生手段 9,10 放射線画像蓄積板 11 移動機構 12 放射線画像読取装置 14 回転中心軸 15 蓄積板支持梁 16 支持梁回転駆動手段 17 蓄積板進退手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射X線の進路上となる所定位置に試料
    を支持するための試料支持手段と、この試料支持手段に
    よって所定位置に支持された試料に対して入射X線を照
    射するX線発生手段と、該X線発生手段が前記試料支持
    手段によって所定位置に支持されている試料に入射X線
    を照射したときに該試料から生ずるX線回折像を蓄積す
    るための複数枚の放射線画像蓄積板と、これらの複数枚
    の放射線画像蓄積板を画像読取位置あるいは画像蓄積位
    置に移動操作する移動機構と、前記移動機構によって画
    像読取位置に位置設定されている放射線画像蓄積板から
    放射線画像を読み取る放射線画像読取装置とを備えたX
    線回折装置であって、 前記移動機構は、回転中心軸を有するとともにこの回転
    中心軸からの離間距離を等しくして前記複数枚の放射線
    画像蓄積板を回転中心軸の回りに支持した蓄積板支持梁
    と、この蓄積板支持梁をその回転中心軸の回りに回転操
    作する支持梁回転駆動手段とを具備し、かつ、前記蓄積
    板支持梁上の各放射線画像蓄積板は放射線画像を蓄積す
    る放射線画像蓄積面を前記回転中心軸に対して外方に向
    けた姿勢で支持された構成をなし、 前記放射線画像蓄積板が試料支持手段に支持された試料
    と対峙する前記画像蓄積位置や、放射線画像蓄積板が前
    記放射線画像読取装置に対峙する画像読取位置は、いず
    れも、蓄積板支持梁の周囲に設定し、 前記支持梁回転駆動手段によって蓄積板支持梁を回転操
    作することによって、蓄積板支持梁上の任意の放射線画
    像蓄積板を前記画像読取位置あるいは画像蓄積位置に位
    置決めすることを特徴とするX線回折装置。
JP4327777A 1992-12-08 1992-12-08 X線回折装置 Pending JPH06174661A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4327777A JPH06174661A (ja) 1992-12-08 1992-12-08 X線回折装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4327777A JPH06174661A (ja) 1992-12-08 1992-12-08 X線回折装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06174661A true JPH06174661A (ja) 1994-06-24

Family

ID=18202868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4327777A Pending JPH06174661A (ja) 1992-12-08 1992-12-08 X線回折装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06174661A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3883060B2 (ja) 結晶評価装置
US7035373B2 (en) X-ray diffraction apparatus
US5023895A (en) Three dimensional tomographic system
JP3706110B2 (ja) X線分析装置及びx線分析方法
US8693618B2 (en) Scanner device and method for computed tomography imaging
US7545905B2 (en) X-ray CT examination installation and CT method of examining objects
CN109709118B (zh) 索勒狭缝、x射线衍射装置以及方法
JPH06174661A (ja) X線回折装置
JP3088516B2 (ja) X線回折測定方法及び装置
JP3222571B2 (ja) X線回折装置
JP3178902B2 (ja) X線回折装置
JP2807000B2 (ja) X線回折装置
JPH0348200A (ja) シンクロトロン放射光利用装置及びその方法
JP2919598B2 (ja) X線トポグラフィ装置
JP4619282B2 (ja) エックス線分析装置
JP2000258366A (ja) 微小部x線回折装置
JP2761447B2 (ja) X線回折装置
Krasnicki The APS optics topography station
JPS5957145A (ja) X線分析装置
KR100429830B1 (ko) X-선 전자 분광 분석장치
JPS6235445A (ja) 試料面分析装置
JP2000180388A (ja) X線回折装置及びx線回折測定方法
JPS60122362A (ja) X−線検査装置
JPH0797090B2 (ja) X線回折装置
JPS6114816B2 (ja)