JPH06174472A - 電子式方位計 - Google Patents

電子式方位計

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JPH06174472A
JPH06174472A JP4352158A JP35215892A JPH06174472A JP H06174472 A JPH06174472 A JP H06174472A JP 4352158 A JP4352158 A JP 4352158A JP 35215892 A JP35215892 A JP 35215892A JP H06174472 A JPH06174472 A JP H06174472A
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JP
Japan
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magnetic field
circuit
register
bias
reference voltage
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Application number
JP4352158A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakabachi
浩幸 中鉢
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気センサの着磁に伴なう方位の計測精度の
低下を回避できる電子式方位計を提供する。 【構成】 CPU7により制御する構成とし、磁気セン
サ部1にバイアス磁界を与えるべく巻かれているコイル
L1、L2を利用して、磁気センサ部1に交番減衰磁界
を印加し、磁気センサ部1を消磁するようにした。この
場合、CPU7から基準電圧源6への計測スタート信号
STが送られる度に、この基準電圧源6からバイアス回
路4に与える基準電圧Vrefを大きいものにしてい
き、バイアス回路4からコイルL1、L2に送出される
電流を、少なくしていくようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気センサとしてパー
マロイ等の磁性体からなる磁気検出素子を利用して地磁
気を検出し、方位を計測する電子式方位計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばパーマロイ等の磁性体で形
成された磁気抵抗素子を磁気センサとし、これにより地
磁気を検出して方位を計測する小型の電子式方位計が携
帯に便利なものとして広く実用に供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如き
電子式方位計では、磁気センサとしてパーマロイ等の磁
性体を利用しているので、強い磁界中に置かれた場合に
は、磁気センサ自体が着磁し、方位の計測精度が著しく
劣化するという問題があった。本発明は、上述の如き事
情に鑑みてなされたものであり、磁気センサの着磁に伴
なう方位の計測精度の低下を回避できる電子式方位計の
提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、磁気センサが着磁した場合に、その旨を
検出する手段を設け、この手段が上記着磁を検出した場
合には方位の計測にあたって磁気センサにバイアス磁界
を印加するコイルを利用し、磁気センサに交番減衰磁界
を与え、これを消磁するようにした。
【0005】
【実施例】以下、図面に示す一実施例に基づいて本発明
を具体的に説明する。図1は、本実施例の回路構成を示
すものである。磁気センサ部1は、後述の如く、4個の
磁気抵抗素子MR1〜MR4とこれを接続する4個のパ
ッドPA1〜PA4がブリッジ回路を形成してなり、相
対抗する位置のパッドPA2、PA4には図示されてい
ない直流電源から一定の電圧が印加されており、他のパ
ッドPA2、PA3の電位は差動増幅回路2に与えられ
ている。差動増幅回路2は、上記パッドPA2、PA3
の電位差を増幅してアナログ信号としてA/D変換回路
3に与える回路である。A/D変換回路3は、後述の波
形合成回路5からの信号aを受けて、その度に差動増幅
回路2からのアナログ信号を対応するデジタル信号に変
換してレジスタR1〜R4に並列的に与えると共に、上
記変換動作中に信号bを波形合成回路5に与える回路部
である。
【0006】コイルL1、L2は、後述の如く、互いに
直交し磁気センサ部1に巻かれているコイルである。バ
イアス回路4は、端子T1、T2間に上記コイルL1を
接続し、端子T3、T4間にコイルL2を接続して、基
準電圧源6からの基準電圧Vrefを得ると共に、波形
合成回路5から、順次、タイミングをずらして送られて
くるバイアス磁界選択信号P1〜P4を得て、その都
度、コイルL1、L2に所定の電流を反転しながら流
し、磁気センサ部1に、向きがそれぞれ異なる4通りの
バイアス磁界を、順次、与える回路である。
【0007】波形合成回路5は、CPU7からの計測ス
タート信号STを受けて、上記バイアス磁界選択信号P
1〜P4を、順次、発生し、このバイアス磁界選択信号
P1等の発生の度に上記信号aをA/D変換回路3に送
出し、その後、A/D変換回路3から上記信号bが送ら
れてくる度に、レジスタ選択信号LE1〜LE4のうち
の対応するものを送出し(バイアス磁界選択信号P1を
発生した後にはレジスタ選択信号LE1、バイアス磁界
選択信号P2を発生した後にはレジスタ選択信号LE2
といった具合に送出していく)、更に上記レジスタ選択
信号LE4を送出した後には割込み信号INTを発生す
る回路である。基準電圧源6は後述の回路構成をとり、
CPU7からの計測スタート信号ST或いは当該信号お
よび消磁指示信号ERを受けてバイアス回路4に前述の
基準電圧Vrefを送出する回路である。
【0008】レジスタR1〜R4は、A/D変換回路3
から並列的に送られてくるデータを、それぞれレジスタ
選択信号LE1〜LE4を受けて、取込んで、一時的に
記憶すると共に、CPU7の要求に基づき、記憶してい
るデータをCPU7に送出する回路である。CPU7
は、これに接続されている各回路に信号を送って制御す
ると共に、送られてきたデータを処理・加工して送出す
る回路部である。
【0009】表示回路8は、液晶表示パネルを備え、こ
れにCPU7から送られてくる方位データをデジタル表
示する回路部である。ROM9は、本実施例を電子式方
位計として動作せしめるための各種プログラム等を固定
的に記憶し、適宜、これらを読出してCPU7に送出し
ている回路部である。RAM10は、CPU7の制御の
下に、CPU7からのデータを記憶し、また記憶してい
るデータを読出してCPU7に送出する回路である。こ
のRAM10中において、レジスタX1、X2は、それ
ぞれレジスタR1、R2に一時記憶されたデータが記憶
されるレジスタであり、レジスタY1、Y2は、それぞ
れレジスタR3、R4に一時記憶されたデータが記憶さ
れるレジスタである。レジスタXは、上記レジスタX1
のデータからレジスタX2のデータを減じた差のデータ
を記憶するレジスタであり、レジスタYは上記レジスタ
Y1のデータかられジスタY2のデータを減じた差のデ
ータを記憶するレジスタである。回数レジスタKは、磁
気センサ部1の磁気抵抗素子が着磁したときに、これを
消磁すべく行なわれる後述の消磁処理において、計測ス
タート信号STが送出された回数を計数するためのメモ
リである。方位レジスタDは、上記レジスタX、Yのデ
ータより算出した方位データが記憶されるメモリであ
る。
【0010】図2は、磁気センサ部1の構成を示すもの
である。すなわち、磁気センサ部1は例えばガラス、ア
ルミナ等の正方形状の基板20上に形成された磁気検出
方向が基板20の対角線方向となっている4個の磁気抵
抗素子MR1〜MR4およびこれらを接続してブリッジ
回路を構成する4個のパッドPA1〜PA4等からな
る。磁気抵抗素子MR1〜MR4は、例えば基板20上
にパーマロイ等の強磁性体を真空蒸着することにより形
成されており、特性は概ね等しくなっている。また、パ
ッドPA1〜PA4は、基板20上に通常の配線用材料
を真空蒸着することにより形成されている。基板20の
一辺の中央近傍にはこの辺に直角の向きを指す矢印すな
わち方位矢印20aが印刷表示されており、方位の計測
に際しては、これを計測せんとする方位に向けることに
なる。なお、同図に示すように、上記方位矢印20aが
指している向きをX軸の正の向きとし、これを反時計回
転で90°回転した向きをY軸の正の向きとしている。
また、前述の如く、相互に直交するコイルL1、L2
は、上記磁気抵抗素子MR1〜MR4等が形成されてい
る基板20に巻かれており、それぞれX、Y軸方向のバ
イアス磁界を磁気抵抗素子MR1〜MR4に印加する
(すなわち、各バイアス磁界の45°方向成分が磁気抵
抗素子MR1〜MR4の磁界検出方向成分となる)。な
お、前述の如く、パッドPA2、PA4間には、図示し
ない直流電源より一定の電圧が印加されており、パッド
PA1、PA3間の電位差は、前記差動増幅回路2に与
えられている。
【0011】図3は、前記基準電圧源6の回路構成を詳
細に示すものである。アンドゲート24は、前記消磁処
理に際して、CPU7から送られてくる消磁指示信号E
Rにより開成されて、CPU7から送られてくる計測ス
タート信号STをダウンカウンタ23に送出する回路で
ある。ダウンカウンタ23は、消磁指示信号ERが送ら
れてきていないときは(すなわち、消磁指示信号ERが
Lレベルになっているときは)、カウント値が0となり
(すなわち、リセット状態となり)、消磁指示信号ER
が送られてきている状態(すなわち消磁指示信号ERが
Hレベルになっている状態)になった後において、最初
の計測スタート信号STが送られてくると、最大カウン
ト値を計数し、その後、計測スタート信号STが送られ
てくる度に、カウント値を1だけ小さいものにしていく
回路である。D/A変換回路22は、ダウンカウンタ2
3のカウント値を取込み、これに対応した電圧値の基準
電圧Vrefをバイアス回路4に与える回路であり、ダ
ウンカウンタ23のカウント値が最大のときは、最小の
基準電圧Vrefを与え、以下、カウント値が減少する
に従って、基準電圧Vrefを大きいものにしていき、
カウント値が0になったときには、最大の基準電圧Vr
efを与える。
【0012】図4は、前記バイアス回路4の回路構成の
半分を詳細に示すものである。すなわちバイアス回路4
には図4に示す如き回路が2個ある。それぞれ波形合成
回路5からのバイアス磁界選択信号P1、P2が与えら
れる入力端子TP1、TP2は、抵抗25、26を介し
てNPNトランジスタ27、28のベースに接続すると
共にトランスミッションゲート29、30の制御端子に
接続している。また、上記NPNトランジスタ27、2
8のエミッタは共に接地されており、コレクタは、ベー
スが上記トランスミッションゲート30、29を介して
オペアンプ31の出力端子に接続されているPNPトラ
ンジスタ32、33のコレクタに接続すると共に、コイ
ルL1の両端がそれぞれ接続されている端子T1、T2
に接続している。そして上記PNPトランジスタ32、
33のエミッタは、いずれも抵抗34を介して電圧Vc
cの電源に接続されると共にプラス入力端子に前記基準
電圧Vrefが与えられているオペアンプ31のマイナ
ス入力端子に接続されている。
【0013】次に、以上の如くに構成された本実施例の
動作を説明する。図5は、前記波形合成回路5に与えら
れる信号およびこの波形合成回路5から送出される信号
等のタイムチャートであり、図6は、本実施例の動作の
概要を示すフローチャートである。電源投入と共に上記
図6のフローチャートに沿った動作が開始され、先ずス
テップS1では、CPU7から波形合成回路5、基準電
圧源6に図5に示す如き計測スタート信号STが送出さ
れる。次いでステップS2では、波形合成回路5から割
込み信号INT(図5参照)が送出されてくるのを待機
することになるが、この待機の間に波形合成回路5、バ
イアス回路4等においては、以下の計測動作が行なわれ
る。すなわち、上記ステップS1で送出された計測スタ
ート信号STは、基準電圧源6および波形合成回路5に
送られるが、基準電圧源6においては、消磁指示信号E
Rが、Lレベルになっているので、アンドゲート24は
閉成されており、この計測スタート信号STはダウンカ
ウンタ23に与えられず、また、消磁指示信号ERがL
レベルのために、ダウンカウンタ23はリセットされカ
ウント値は0となっている。このためD/A変換回路2
2からバイアス回路4へ送出される基準電圧Vrefは
最大なものとなっている。また、上記の如く、計測スタ
ート信号STは波形合成回路5へも送られるが、これに
より、波形合成回路5からは、図5に示す如く、バイア
ス磁界選択信号P1、P2、P3、P4が、順次、一定
時間間隔を置いて、バイアス回路4に送出される。
【0014】上記バイアス磁界選択信号P1、P2、P
3、P4が送られてくるバイアス回路4においては、以
下の動作が行なわれていく。すなわち、バイアス磁界選
択信号P1が、入力端子TP1(バイアス回路4の一部
回路構成を示す図4参照)に送られてきたときには、N
PNトランジスタ27がオン状態となると共にトランス
ミッションゲート29が開成状態となる。トランスミッ
ションゲート29が開成状態になったことにより、プラ
ス入力端子に基準電圧源6からの基準電圧Vrefが与
えられているオペアンプ31は、負帰還の状態となりマ
イナス入力端子の電圧が上記基準電圧Vrefと等しく
なるように出力電圧が定まる。そして、このオペアンプ
31の出力電圧に等しい電圧がベースに与えられている
PNPトランジスタ33には、電源電圧Vccと基準電
圧Vrefとの差の電圧を抵抗34の抵抗値で除した値
の電流が流れる。すなわち上記バイアス磁界選択信号P
1を受けて、上記電流値の電流が、電圧Vccの電源よ
り、抵抗34、PNPトランジスタ33、端子T1、前
記コイルL1、端子T2、およびオン状態にあるNPN
トランジスタ27を経てアースへと流れ、コイルL1に
よるバイアス磁界が磁気センサ部1に印加される。ま
た、バイアス磁界選択信号P2が入力端子TP2に送ら
れてきたときは、NPNトランジスタ28がオン状態に
なると共にトランスミッションゲート30が開成状態と
なり、上述の場合と同様にして、上記電流値に等しい電
流が、上記電源より抵抗34、PNPトランジスタ3
2、端子T2、コイルL1、端子T1、NPNトランジ
スタ28を経てアースへと流れて、コイルL1には上記
の場合と逆向きの電流が流れ磁気センサ部1に印加され
るバイアス磁界も上記の場合と逆向きとなる(上記の場
合のバイアス磁界は図2に示すX軸の正の向きの磁界と
なり、今回のバイアス磁界はX軸の負の向きの磁界とな
る)。
【0015】前述のように、バイアス回路4には、図4
に示す回路と同様の回路が、更にもう1個あり、この回
路の入力端子TP3、TP4(図1参照)にバイアス磁
界選択信号P3、P4が送られてきたときも、それぞれ
上記同様の動作がなされて、コイルL2に上記と同一の
電流値の電流が、順次、向きを反転して流れ、対応する
バイアス磁界が磁気センサ部1に印加される(図2に示
すY軸の正の向き、次いで負の向きといった具合にバイ
アス磁界が磁気センサ部1に印加される)。なお、この
場合、前述のようにオペアンプ31のプラス入力端子に
与えられる基準電圧Vrefは最大となっており、電源
電圧Vccと基準電圧Vrefの差は小さく、この差を
抵抗34の抵抗値で除した値の電流すなわちコイルに流
れる電流は、最も小さいものになる。
【0016】以上の如くして、図5に示すバイアス磁界
選択信号P1、P2、P3、P4が、波形合成回路5か
らバイアス回路4に送られていき、バイアス回路4から
の電流がコイルL1、L2に流され磁気センサ部1には
4通りのバイアス磁界が、順次、印加されていく。この
場合、図5に示すように上記バイアス磁界選択信号P1
等の送出がある度に信号aが波形合成回路5からA/D
変換回路3に送られるが(図1参照)、このとき、磁気
センサ部1には上記バイアス磁界と地磁気との合成磁界
が印加されており、これに対応したパッドPA1、PA
3の電位が差動増幅回路2に与えられ、上記両電位の差
はこの差動増幅回路2で増幅された上でA/D変換回路
3に入力している。そしてA/D変換回路3は、上記信
号aを受けて差動増幅回路2からの上記電圧値をデジタ
ルデータに変換してレジスタR1等に送出するが、この
デジタル変換を行なっている間、その旨を示すべく、図
5に示す信号bを波形合成回路5に送出する。波形合成
回路5は、A/D変換回路3による上記デジタル変換が
終了して上記信号bの送出が停止した後には、図5に示
すレジスタ選択信号LE1〜LE4のいずれか、すなわ
ちこの波形合成回路5が、バイアス磁界選択信号P1を
送出しているときはレジスタ選択信号LE1、バイアス
磁界選択信号P2を送出しているときはレジスタ選択信
号LE2といった具合に対応するレジスタ選択信号を送
出する。そして、上記レジスタ選択信号を受けたレジス
タ(すなわちレジスタR1〜R4のいずれか)が、順
次、A/D変換回路3から送られてきている上記デジタ
ルデータを取込み記憶することになる。
【0017】以上の動作の後、すなわち波形合成回路5
からレジスタR4へレジスタ選択信号LE4が送出され
た後には、図5に示すように、割込み信号INTが、波
形合成回路5からCPU7に送られる(図1参照)。そ
して、この割込み信号INTを、前記図6のステップS
2で検出して前述の待機を終えてステップS3に進み、
レジスタR1に一時的に記憶しておいたデータ(図2に
示すX軸の正の向きにバイアス磁界を印加したときのデ
ータになっている)をレジスタX1にセットする。次い
でステップS4では、レジスタR2に一時的に記憶して
おいたデータ(図2に示すX軸の負の向きにバイアス磁
界を印加したときのデータになっている)をレジスタX
2にセットし、ステップS5ではレジスタR3に一時的
に記憶しておいたデータ(図2に示すY軸の正の向きに
バイアス磁界を印加したときのデータになっている)を
レジスタY1にセットし、その上でステップS6に進
み、レジスタR4に一時的に記憶しておいたデータ(図
2に示すY軸の負の向きにバイアス磁界を印加したとき
のデータになっている)をレジスタY2にセットする。
【0018】以上の如くして、ステップS6までの処理
を終えレジスタX1、X2、Y1、Y2にそれぞれ対応
する各データをセットした後には、ステップS7で、レ
ジスタX1、X2、Y1、Y2にセットした上記各デー
タが、予め定められている範囲を超えているかを判断す
る(すなわち、磁気抵抗素子MR1〜MR4のいずれか
が着磁しているときは、上記データが予め定められてい
る範囲を超えたものになるので、この判断により、上記
磁気抵抗素子が着磁しているか否かを判断する)。この
場合、磁気抵抗素子は、未だ着磁していないので、上記
各データは、上記範囲を超えるものとはならず、ステッ
プS8に進む。ステップS8では、レジスタX1のデー
タからレジスタX2のデータを減じ、その差のデータを
レジスタXにセットする。また、次のステップS9では
レジスタY1のデータからレジスタY2のデータを減
じ、その差のデータをレジスタYにセットする。次いで
ステップS10では、上記レジスタYのデータを上記レ
ジスタXのデータで除した商の逆正接の主値(すなわち
Tan-1)を求めて、更にこの単位をラジアンから度に
変換した上で方位レジスタDにセットする。
【0019】以下、ステップS11〜S14では、上記
の如くして方位レジスタDにセットした逆正接の主値を
実際の逆正接(すなわちTan-1)に変換する。すなわ
ち、ステップS11では上記レジスタXのデータは負に
なっているかを判断し、負になっているときはステップ
S12に進み、上記方位レジスタDの値を180°だけ
大きいものとするが、他方、上記ステップS11でレジ
スタXのデータは負ではないと判断したときは、更にス
テップS13でレジスタYのデータは負かを判断し、負
のときは上記方位レジスタDの値を360°だけ大きい
ものにしておく。そして、上記ステップS12若しくは
S14の処理を終えた場合、又は上記ステップS13で
レジスタYのデータは負ではないと判断した場合は、ス
テップS15に進み、方位レジスタDの値を方位矢印2
0aが指している向きの方位として表示回路8の液晶表
示パネルに表示し、その後、ステップS1に戻る。
【0020】以上は、磁気センサ部1の各磁気抵抗素子
が着磁されていない場合の動作であるが、以下、上記磁
気抵抗素子が、着磁された場合の動作について説明す
る。
【0021】この場合も、磁気抵抗素子が着磁されてい
ない場合と同様に、図6のステップS1での計測スター
ト信号STの出力により、バイアス回路4、波形合成回
路5等による計測動作が開始し、ステップS2での割込
み信号INTの待機の間にこの計測動作を実行し、レジ
スタR1〜R4に、それぞれ異なった4通りのバイアス
磁界の下での計測データをセットする。そして、ステッ
プS3〜S6においても前述の場合と同様に、それぞれ
上記レジスタR1、R2、R3、R4にセットしておい
た計測データをレジスタX1、X2、Y1、Y2にセッ
トする。その上でステップS7に進み、前述と同様に、
上記レジスタX1、X2、Y1、Y2にセットした各デ
ータは、予め定めておいた一定範囲を超えるものになっ
ているかを判断する。この場合磁気抵抗素子が着磁して
おり上記各データの少なくとも1つは上記範囲外のもの
となり、ステップS20以降の消磁処理に入る。
【0022】上記消磁処理においては、先ず、ステップ
S20で基準電圧源6に消磁指示信号ERを送る(すな
わち消磁指示信号ERをHレベルとする)。これによ
り、基準電圧源6のアンドゲート24は開成され、ダウ
ンカウンタ23はリセット状態でなくなる(図1および
3参照)。次いでステップS21では、以下の処理に備
えて回数レジスタKをクリアしておき、その上でステッ
プS22では回数レジスタKの値を1だけ大きな値、す
なわち1とする。次いでステップS23では、前記ステ
ップS1と同様に基準電圧源6および波形合成回路5に
計測スタート信号STを送出し、ステップS24に進
み、前記ステップS2と同様に割込み信号INTが送ら
れてくるのを待機する。
【0023】上記計測スタート信号STを受けて、上記
待機中に基準電圧源6、波形合成回路5、バイアス回路
4、コイルL1、L2、磁気センサ部1、差動増幅回路
2、A/D変換回路3およびレジスタR1〜R4で行な
われる動作は、前述の場合の計測動作(すなわちステッ
プS2で割込み信号INTを待機している間に、上記各
回路で行なわれた動作)と概ね同様であり、上記各回路
間で授受される信号のタイムチャートは、図5で示され
る。ただし、上述の如く、ステップS20で消磁指示信
号ERを送出しており、基準電圧源6において、アンド
ゲート24は開成されているので、上記ステップS23
で計測スタート信号STが送出されたときは、ダウンカ
ウンタ23のカウント値は前述の如く最大となり、D/
A変換回路22からの基準電圧Vrefは最小なものと
なる(図3参照)。そして、この基準電圧Vrefが与
えられるバイアス回路4では、前述の如く、電源電圧V
ccから上記基準電圧Vrefを減じた差の電圧を抵抗
34等の抵抗値で除じた商の値の電流が、コイルL1、
L2に、流れる向きを反転しながら流れるが、上記の如
く、基準電圧Vrefが最小なものとなっているのでコ
イルL1等に流れる上記電流は最大なものとなる(図4
参照)。これにより、磁気センサ部1の各磁気抵抗素子
には、順次、前記X軸の正および負の向き並びにY軸の
正および負の向きに大きな磁界が印加されていくことに
なる。
【0024】上述の如くして、前述の計測動作と概ね同
様の動作がなされていき、最後に、割込み信号INTが
波形合成回路5からCPU7に送出される。そして、C
PU7側ではこの割込み信号INTを前記ステップS2
4で検出し、ステップS25に進み、回数レジスタKの
値が予め定められている所定値より大きくなっていない
ことを確認し、ステップS22に戻る。ステップS22
では、回数レジスタKの値を1だけ大きい2にして、次
のステップS23に進み、このステップS23では、計
測スタート信号STを送出し、その上でステップS24
に進み、再度、割込み信号INTが送られてくるのを待
機する。以後、上記計測スタート信号STを受けて、こ
の待機中に、基準電圧源6、波形合成回路5、バイアス
回路4等では、概ね上記同様の動作が行なわれる(すな
わち上記計測スタート信号STを受けた波形合成回路5
からは図5に示す如く、バイアス磁界選択信号P1〜P
4等が、順次、送出され、最後に、上記の如く待機され
ている割込み信号INTが送出される一連の動作が行な
われる)。ただし、この場合、上記ステップS23で送
出される計測スタート信号STは、上記同様基準電圧源
6のアンドゲート24を介してダウンカウンタ23にも
送られ(図1、3参照)、このダウンカウンタ23のカ
ウント値を1だけ小さなものにする。このためD/A変
換回路22からバイアス回路4のオペアンプ31に与え
られる基準電圧Vrefは、上記の場合よりも大きなも
のになる(上記の場合、基準電圧Vrefは最小であっ
た)。従って、コイルL1、L2に、順次、流れる向き
を反転しながら流れる電流は、上記の場合より少なくな
り(図1、4参照)、磁気センサ部1の各磁気抵抗素子
に上記の如く印加されていく磁界も、上記の場合よりは
弱いものとなる。
【0025】以上の如くして、上記の場合より、弱い磁
界を磁気センサ部1の各磁気抵抗素子に印加した後に
は、上記の場合と同様に波形合成回路5からCPU7に
割込み信号INTが行なわれるが(図1、5参照)、こ
れを、図6のステップS24で検出し、ステップS5で
回数レジスタKの値(すなわち2)は、未だ前記所定値
を超えていないことを確認して、ステップS22に戻
る。以下、上記同様の動作(ステップS22〜S25)
を繰返し、回数レジスタKの値を1だけ大きいものにし
ながら、その都度、計測スタート信号STを送出し、こ
れに基づき、ダウンカウンタ23のカウント値を1だけ
小さいものにしていき、コイルL1、L2に、順次、反
転しながら流す電流を、逐次、小さいものにし、磁気セ
ンサ部1の各磁気抵抗素子に交番減衰磁界を印加してい
き、当該各磁気抵抗素子を消磁していく。
【0026】上記の如き消磁動作が行なわれていき、上
記各磁気抵抗素子が完全に消磁されたときには、それを
図6のステップS25において、回数レジスタKの値が
前記所定値を超えたことにより検出し、ステップS26
に進み、基準電圧源6への消磁指示信号ERの送出を停
止し(すなわち消磁指示信号ERをLレベルとし)、基
準電圧源6のアンドゲート24を閉成すると共にダウン
カウンタ23のカウント値を0に戻し、バイアス回路4
に与える基準電圧Vrefを前述の計測処理時のものに
戻しておく。そして、このステップS26での処理を終
えた後は、ステップS1に戻り、上記計測処理を開始し
て、前記同様にステップS1〜S6の各処理を実行し、
方位矢印20aが指している向きに係る計測データをレ
ジスタX1、X2、Y1、Y2にセットする。そして、
ステップS7では、上記消磁処理により、磁気センサ部
1の各磁気抵抗素子は既に消磁されており、上記各計測
データは、いずれも予め定められた範囲外のものにはな
っていないことを判断し、前記ステップS8以降の処理
へと進み、方位矢印20aが指している向きの方位を得
て、これを表示回路8の液晶表示パネルにデジタル表示
する。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上詳述したように、磁気セ
ンサが着磁した場合に、その旨を検出する手段を設け、
この手段が上記着磁を検出した場合には方位の計測にあ
たって磁気センサにバイアス磁界を印加するコイルを利
用して、磁気センサに交番減衰磁界を与え、これを消磁
するようにした電子式方位計に係るものであるから、磁
気センサの着磁に伴なう方位の計測精度の低下を回避で
きる電子式方位計の提供を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路構成を示す図である。
【図2】図1における磁気センサ部の構成を示す図であ
る。
【図3】図1における基準電圧源の回路構成を示す図で
ある。
【図4】図1におけるバイアス回路の回路構成を示す図
である。
【図5】CPU7、波形合成回路5、バイアス回路4等
の間で授受される各信号のタイムチャートである。
【図6】上記実施例の動作の概要を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1 磁気センサ部 4 バイアス回路 5 波形合成回路 6 基準電圧源 20 基板 20a 方位矢印 22 D/A変換回路 23 ダウンカウンタ MR1〜MR4 磁気抵抗素子 PA1〜PA4 パッド L1、L2 コイル X1、X2、Y1、Y2 レジスタ K 回数レジスタ D 方位レジスタ Vref 基準電圧 P1〜P4 バイアス磁界選択信号 LE1〜LE4 レジスタ選択信号 INT 割込み信号 ST 計測スタート信号 ER 消磁指示信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界の強さを検出する磁気検出手段と、 この磁気検出手段にバイアス磁界を印加するバイアス磁
    界印加手段と、 このバイアス磁界印加手段でバイアス磁界が印加されて
    いる際の前記磁気検出手段の検出した磁界の強さから方
    位を求める方位算出手段と、 前記磁気検出手段で検出された磁界の強さが所定の範囲
    内にあるか否かを判別する磁界判別手段と、 この磁界判別手段で前記磁気検出手段で検出された磁界
    の強さが所定の範囲内にないと判別された場合に、前記
    バイアス磁界印加手段に、消磁用の交番減衰磁界を発生
    せしめるバイアス磁界制御手段とを備えたことを特徴と
    する電子式方位計。
JP4352158A 1992-12-10 1992-12-10 電子式方位計 Pending JPH06174472A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1909065A2 (en) 2006-10-06 2008-04-09 Ricoh Company, Ltd. A magnetic sensor module, method of correction therefor, and mobile object including the magnetic sensor module
JP2016148597A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 横河電機株式会社 電流センサ

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1909065A2 (en) 2006-10-06 2008-04-09 Ricoh Company, Ltd. A magnetic sensor module, method of correction therefor, and mobile object including the magnetic sensor module
US7743519B2 (en) 2006-10-06 2010-06-29 Ricoh Company, Ltd. Sensor module, method of correction therefor, and mobile object including the sensor module
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