JPH06174020A - 2本掛けベルト用張力調整装置 - Google Patents

2本掛けベルト用張力調整装置

Info

Publication number
JPH06174020A
JPH06174020A JP33322592A JP33322592A JPH06174020A JP H06174020 A JPH06174020 A JP H06174020A JP 33322592 A JP33322592 A JP 33322592A JP 33322592 A JP33322592 A JP 33322592A JP H06174020 A JPH06174020 A JP H06174020A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
tension
belts
pulley
timing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33322592A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichi Kamiyama
栄一 神山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP33322592A priority Critical patent/JPH06174020A/ja
Publication of JPH06174020A publication Critical patent/JPH06174020A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B67/00Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for
    • F02B67/04Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus
    • F02B67/06Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus driven by means of chains, belts, or like endless members
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/0808Extension coil springs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0863Finally actuated members, e.g. constructional details thereof
    • F16H2007/0874Two or more finally actuated members

Landscapes

  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は2本のベルトのそれぞれに対してテ
ンショナプーリを備える2本掛けベルト用張力調整装置
に関し、構造の簡単化及び搭載性、組み付け性の向上と
を目的とする。 【構成】 所定の張力に維持すべき第1及び第2のタイ
ミングベルト14a,14bそれぞれに対して第1及び
第2のテンショナプーリ21,22を設ける。これらの
テンショナプーリ14a,14bは、それぞれ第1及び
第2のプーリピボット21a,22aに回転可能に嵌合
される。また、これらのプーリピボット21a,22a
は、互いの中心がオフセットされた状態で基体23の相
対する面に固定される。そして、基体23にテンショナ
プーリ21,22をタイミングベルト14a,14b側
に付勢するスプリングを連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2本掛けベルト用張力調
整装置に係り、特に2本掛けされたベルトのそれぞれに
対して張力調整用のテンショナプーリを備える2本掛け
ベルト用張力調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車載用内燃機関においては、ピストンの
往復運動と吸気バルブ及び排気バルブの動作とを同期さ
せる必要がある。このため、一般的にはピストンの往復
運動を回転運動に変換するクランクシャフトと、吸気バ
ルブ及び排気バルブを駆動するカムシャフトとを、それ
ぞれのシャフトに配設されたプーリを介してタイミング
ベルトで連結する構成が用いられている。
【0003】また、車載用の内燃機関は、車両の走行エ
ネルギを発生する駆動源であると共に、車両に搭載され
た種々の補機、例えばウォータポンプ,パワーステアリ
ング用ポンプ,オルタネータ等の駆動源でもあり、これ
らの補機に対しても駆動ベルトを介して駆動力を供給し
ている。
【0004】このように、車載用内燃機関の周辺には複
数の駆動ベルトが存在し、それぞれの駆動ベルトを適切
な張力に維持するため、複数の張力調整装置が必要とな
る。実開平3−117145号公報は、このような状況
下において張力調整装置の搭載スペースをできるだけ小
さくすることを目的として、2つのテンショナプーリを
共通のブラケットに配設してなる張力調整装置を開示し
ている。
【0005】すなわち、上記公報記載の張力調整装置
は、駆動ベルトを押圧するテンショナプーリと、このテ
ンショナプーリを所定の力で駆動ベルト方向に付勢する
張力調整部材との組み合わせを共通のブラケット内に2
組備え、1つのブラケットの搭載スペースで2本の駆動
ベルトの張力調整を可能とする構成である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の張
力調整装置においては、同一のブラケット内に2組の張
力調整機構を組み込む必要があり、その構造が複雑であ
ることから必ずしもブラケット自体の体格を小型化する
ことができなかった。また、それぞれのテンショナプー
リについて別個に張力調整を行う必要があり、個別にテ
ンショナプーリを配設する場合と比べて組み付け性にお
いても大きな効果を得ることができなかった。
【0007】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
あり、2つのテンショナプーリを共通の張力調整部材で
付勢する構成とすることにより、構造が簡単で、かつ搭
載性及び組み付け性に優れた2本掛けベルト用張力調整
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、所定の張
力を維持すべき2本のベルトのそれぞれに対して、張力
調整用の第1のテンショナプーリ及び第2のテンショナ
プーリを備える2本掛けベルト用張力調整装置におい
て、前記第1のテンショナプーリ及び第2のテンショナ
プーリを、それらの回転中心をオフセットさせた状態で
備える基体と、前記第1のテンショナプーリ及び第2の
テンショナプーリが前記2本のベルトのそれぞれを押圧
する方向に、前記基体を付勢する張力調整部材とを備え
る2本掛けベルト用張力調整装置により解決される。
【0009】
【作用】本発明に係る2本掛けベルト用張力調整装置に
おいて、前記第1のテンショナプーリ及び第2のテンシ
ョナプーリは、共に前記張力調整部材により付勢され、
それぞれ前記2本のベルトを別個に押圧する。この際、
前記第1のテンショナプーリ及び第2のテンショナプー
リのそれぞれには、前記張力調整部材の付勢力が所定の
割合で分配される。
【0010】従って、前記2本のベルトには、それぞれ
前記第1のテンショナプーリ及び第2のテンショナプー
リに発生している押圧力、すなわち前記張力調整部材の
付勢力に応じた張力が発生する。そして、前記2本掛け
ベルトの一方に偏って延びが発生した場合には、前記基
体23のローリングを伴って前記第1のテンショナプー
リ又は第2のテンショナプーリがその延びに追従する。
この結果、前記2本のベルトは常に所定の張力に維持さ
れる。
【0011】
【実施例】図1は、本発明にかかる2本掛けベルト用張
力調整装置の一実施例を、カムシャフトの駆動用に2本
掛けされたタイミングベルトの張力調整装置に適用した
例の構成図を示す。
【0012】以下、図1に沿って本実施例装置の構成及
び動作について説明するが、それに先立って図2を参照
して、タイミングベルトを2本掛けとした目的及び効果
について説明する。
【0013】図2は、従来より車載用内燃機関におい
て、吸気バルブ及び排気バルブ(図示せず)をクランク
シャフトの回転と連動させる機構として広く用いられて
いる構成を表す正面断面図を示す。
【0014】図2において符号1は内燃機関本体を示
す。また、符号2は、内燃機関内部におけるピストン
(図示せず)の往復運動を回転運動に変換して内燃機関
の外部に伝達するクランクシャフトを示す。クランクシ
ャフト2には、クランクシャフト2と一体となって回転
するクランクプーリ3が配設されている。
【0015】このクランクプーリ3にはタイミングベル
ト4が巻き掛けられており、クランクシャフト2が回転
すると、その回転に伴ってタイミングベルト4が先送り
される。このタイミングベルト4は、クランクプーリ3
に巻き掛けられると共に、オイルポンプ5の回転軸に連
結されたオイルポンププーリ6、及びカムシャフト7に
連結されたカムプーリ8に巻き掛けられている。
【0016】このため、タイミングベルト4が先送りさ
れると、それに伴ってオイルポンプ5の回転軸及びカム
シャフト7が回転し、機関回転数に応じた潤滑油が循環
すると共に、各気筒の吸気バルブ及び排気バルブがクラ
ンク角に応じた動作を示すことになる。
【0017】ところで、このように吸気バルブ及び排気
バルブを駆動するカムシャフト7を、タイミングベルト
4で回転させる構成においては、常にタイミングベルト
4の張力を所定の設定範囲内に保持する必要がある。す
なわち、この張力が強すぎると、カムシャフト7等の軸
受けに対して過剰なこじり力が加わり、適切な回転抵抗
を維持できなくなり、また、張力が小さすぎるとタイミ
ングベルト4とクランクプーリ2またはカムプーリ8と
にずれが生ずる可能性があるからである。
【0018】符号9及び10は、このような事態を防止
するために配設されたアイドラプーリを示し、タイミン
グベルト4の張力を適正な値に調整する作用を有してい
る。ここで、アイドラプーリ9は固定式、アイドラプー
リ10は可動式である。またアイドラプーリ10には、
バネ力によりアイドラプーリ10をタイミングベルト4
側に付勢するスプリング11が連結されている。
【0019】従って、図2に示すようにタイミングベル
ト4をクランクシャフト2等に巻き掛けた状態で、アイ
ドラプーリ10を所定の位置に配置すれば、タイミング
ベルト4にはスプリング11のバネ力が作用し、その結
果タイミングベルト4の張力が常に一定に保持されるこ
とになる。
【0020】ところで、図2に示すようにタイミングベ
ルト4でカムシャフト7を駆動する方式の内燃機関にお
いては、何らかの原因でタイミングベルト4が破断した
場合、以後当然に吸気バルブ及び排気バルブが動作しな
くなる。従って、内燃機関はその後運転を維持できずに
その場で停止してしまうことになる。
【0021】また、タイミングベルト4が破断すると、
吸気バルブ及び排気バルブは破断時の状態で停止する。
一方、各気筒におけるピストンはクランクシャフトが動
作している間は上下運動を続ける。このため、ピストン
の設計に当たっては、吸気バルブ及び排気バルブが開弁
状態で停止していても干渉せずに往復運動ができる形状
としておく必要がある。そこで、一般にピストンの頂面
にバルブリセスと呼ばれる凹部を形成し、必要な圧縮比
を確保しつつ上記の干渉を防止し得る構成としている。
【0022】ところが、このようなバルブリセスを設け
るためには、ピストン頂面を平坦に形成する場合に比べ
て駄肉を要する。このような駄肉は、軽量化の観点から
好ましくないばかりか、内燃機関の早期暖機を妨げ、ま
たピストンリング位置を制限して適切な圧縮比の確保を
困難にすることから、排気エミッションの観点からも好
ましいとはいえない。
【0023】ここで、タイミングベルトを2本掛けとす
れば、一方のタイミングベルトが破断しても、カムシャ
フト7が停止して吸気バルブ及び排気バルブが破断時の
位置で停止することはない。つまり、この構成において
は、2本のタイミングベルトが同時に破断しない限り吸
気バルブ及び排気バルブとピストンとが干渉することは
なく、実質的にその可能性は皆無に等しい。このため、
ピストンの頂面にバルブリセスを設ける必要がなくなり
上記の不具合が解消されるばかりか、残されたタイミン
グベルトにより最低限の自走能力が確保でき、修理工場
まで自走していくことも可能となる。
【0024】そこで、上記したように図1に示す内燃機
関においては、タイミングベルトを2本掛けとし、ピス
トン頂面にバルブリセスを設けない構成を採用してい
る。これにより図1に示す内燃機関においては、ピスト
ンのバランス改善により従来の内燃機関と比べて騒音及
び燃費が改善されている。
【0025】以下、図1に沿って、本実施例の2本掛け
ベルト用張力調整装置の構成及び効果について説明す
る。尚、図1において図2と同一の構成部分については
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0026】図1において符号14a,14bは、2本
掛けベルトを構成する第1のタイミングベルト及び第2
のタイミングベルトを示す。これら第1及び第2のタイ
ミングベルト14a,14bは、2本掛け用のクランク
プーリ13,オイルポンププーリ16,カムプーリ18
に巻き掛けられ、クランクシャフト2の回転をオイルポ
ンプ5及びカムシャフト7に伝播する。
【0027】ここで、本実施例においては、第1のタイ
ミングベルト14aと第2のタイミングベルト14bと
が半ピッチずれた状態で各プーリに巻き掛けられてい
る。このため、タイミングベルト14a,14bで発生
する騒音が滑らかになり、従来の内燃機関に比べて低騒
音化が実現されている。
【0028】ところで、2本掛けのタイミングベルト1
4a,14bの張力に差が生ずるといずれか一方のタイ
ミングベルトだけが早期に劣化して、十分な耐久性を確
保することができなくなる。従って、このようにタイミ
ングベルトを2本掛けとする構成においては、2本のタ
イミングベルト14a及び14bに対して均等に張力を
付与する必要がある。
【0029】図1中、符号20はかかる要求を満たすた
めに配設された、本実施例の2本掛けベルト用張力調整
装置を示す。尚、図1中符号19は、上記図2における
アイドラプーリ9に相当する2本掛け用アイドラプーリ
を示し、内燃機関本体1に固定された状態でタイミング
ベルト14a,14bの軌道を規制するプーリである。
【0030】図3は、本実施例の張力調整装置20の分
解斜視図を示す。以下、図3を参照して張力調整装置2
0の構成について詳細に説明する。
【0031】図2及び図3において符号21は、第1の
タイミングベルト14aに対応して設けられた第1のテ
ンショナプーリを示す。また、符号22は、第2のタイ
ミングベルト14bに対応して設けられた第2のテンシ
ョナプーリを示す。これら第1及び第2のテンショナプ
ーリ21,22は、それぞれ第1のプーリピボット21
a及び第2のプーリピボット22aに嵌合し、それぞれ
のプーリピボット21a,22aの中心を回転中心とし
て回転し得る構成である。
【0032】ここで、プーリピボット21a,22a
は、それぞれの中心をオフセットさせた状態で基体23
の相対する面に固定されている。従って、第1のテンシ
ョナプーリ21と第2のテンショナプーリ22とは異な
る軸を中心として回転することになる。また、第1及び
第2のプーリピボット21a,22aが重なる部分であ
って、それぞれのプーリピボット21a,22aの中心
との距離が等しくなる部位には、基体23をも貫通する
長穴24が設けられている。
【0033】この長穴24は、張力調整装置20を内燃
機関本体1に組み付ける際にボルト26を挿入する穴と
して用いられる。つまり、ボルト26を仮締めした状態
であれば、基体23及びテンショナプーリ21,22等
は、長穴24に沿って容易に移動させることができる。
【0034】また、基体23には、前記した張力調整部
材に相当するスプリング25が連結されている。このス
プリング25のバネ力は、図1に示すように張力調整装
置20を内燃機関本体1に組付けた状態では基体23を
タイミングベルト14a,14bの内側に引っ張る方向
に作用する。
【0035】従って、タイミングベルト14a,14b
を所定のプーリに巻き掛け、ボルト26を仮締めの状態
とすると、それぞれ第1のテンショナプーリ21は第1
のタイミングベルト14aを、また第2のテンショナプ
ーリ22が第2のタイミングベルト14bを押圧するこ
とになる。
【0036】このように本実施例の張力調整装置によれ
ば、スプリング25のバネ力が第1及び第2のテンショ
ナプーリ21,22に適当に分配され、それぞれのテン
ショナプーリ21,22に別個に張力調整部材を持たせ
ることなく2本掛けされたタイミングベルト14a,1
4bのそれぞれに対して適当な初期張力を付与すること
が可能となる。
【0037】従って、この状態でボルト26を適当なト
ルクで締めつけることとすれば、外的な振動等に対して
張力調整装置20の位置が変動することを防止しつつ、
スプリング25の作用により、常に第1及び第2のタイ
ミングベルト14a,14bの張力を適当な張力に維持
することが可能となる。
【0038】ところで、本実施例の張力調整装置20で
は、上記したように第1のテンショナプーリ21の回転
中心と、第2のテンショナプーリ22の回転中心とがオ
フセットした状態で組付けられている。そして、張力調
整装置20はそれらの回転中心の中間に挿入されたボル
ト26により内燃機関本体1に連結されている。
【0039】従って、各テンショナプーリ21,22に
加わる外力、すなわち各タイミングベルト14a,14
bから受ける反力の均衡が崩れると、基体23にはボル
ト26を中心としたモーメントが発生する。ボルト26
は、上記したようにスプリング26のバネ力がタイミン
グベルト14a,14bの張力に影響を与え得る程度に
締め付けられているにすぎないから、上記のようなモー
メントが発生した場合、基体23はそのモーメントが消
滅する位置まで回転することになる。
【0040】ここで、このようなモーメントが消滅する
位置とは、各テンショナベルト14a,14bが各タイ
ミングベルト21,22から受ける反力が均衡する位置
である。また、各タイミングベルト21、22から受け
る反力が均衡するとは、各タイミングベルト21,22
に生じている張力が均衡することである。
【0041】つまり、本実施例の張力調整装置によれ
ば、2本掛けされたタイミングベルト14a,14bの
一方が早期に劣化して両者の張力の均衡が崩れたら、そ
の均衡が回復する位置まで基体23がローリングして、
常に2本のタイミングベルト14a,14bの張力が均
衡した状態となるように自動的に調整が行われる。
【0042】このように、本実施例の張力調整装置によ
れば、2本掛けされたタイミングベルト14a,14b
に容易に所定の初期張力を発生させることができるだけ
でなく、それぞれのタイミングベルト14a,14bに
発生した初期張力を定常的に維持することができ、一方
のタイミングベルトだけが早期に劣化することを防止す
ることができる。
【0043】尚、本実施例においては、2本掛けされた
ベルトのスペックが全く同一であるため、タイミングベ
ルト14a,14bの張力が等力で均衡するように基体
23を設計しているが、これに限るものではなく、2本
掛けされるベルトの維持すべき張力が異なる場合には、
それぞれの張力を達成し得る分配率でスプリング25の
バネ力が分配されるように基体23を設計すればよい。
【0044】ところで、図1に示す内燃機関には、一方
のタイミングベルトが破断した際のフェールセーフ機構
も組み込まれている。以下、このフェールセーフ機構の
構成と、その効果について説明する。
【0045】図1及び図4に示すように、内燃機関本体
1にはタイミングベルト14a,14bを非接触状態で
挟み込む破断検出装置30が配設されている。この破断
検出装置30は、第1及び第2のタイミングベルト14
a,14bの軌道上にフォトカプラ式光電センサを備え
ている。すなわち、タイミングベルト14aまたは14
bが破断してその軌道上に存在しなくなった場合には、
それぞれのタイミングベルト14a,14bに対応した
フォトカプラから破断信号が発信される。
【0046】この破断信号は、図5に示すように内燃機
関の燃料噴射量を制御する電子制御装置(ECU)40
に送信される。ECU40は、この破断信号を受信した
ら、2本掛けのタイミングベルトの一本が破断したと判
断し、以後一本のタイミングベルトだけで運転可能な領
域以上に内燃機関が高負荷にならないように、各気筒に
配設されたインジェクタ41に送信する駆動信号を補正
して、内燃機関に供給される燃料を減量補正する。
【0047】図6は、この際にECU40が実行する補
正の概念を表す図を示している。図6(A)は、タイミ
ングベルト14a,14b共に正常な状態における制御
領域を示し、図6(B)は、いずれかのタイミングベル
トが破断した場合の制御領域を示している。
【0048】すなわち、タイミングベルト14a,14
bが共に正常である場合(図6(A))には、運転者の
意思でスロットル開度が開けられれば、内燃機関がそれ
に応じて全回転領域で運転するように必要な燃料噴射時
間を演算してインジェクタ41に送信する。
【0049】しかし、いずれかのタイミングベルトが破
断した状態で内燃機関が高負荷状態となると、残された
タイミングベルトまでが破断する恐れがある。そこで、
本実施例の内燃機関においては、図6(B)に示すよう
に、一方のタイミングベルトが破断した場合、運転者の
意思とは関係なくスロットル開度が所定の開度でクラン
プされ、例えば機関回転数が2000rpm以上になら
ないように燃料噴射量を補正している。
【0050】このため、上記の内燃機関においては、い
ずれかのタイミングベルトが破断した場合、残ったタイ
ミングベルトまで破断してしまうことのない領域で最低
限の自走能力を確保することができ、異常時においても
安全に修理工場等まで自走することができる。
【0051】尚、上記した例における破断式検出装置3
0は、いずれかのタイミングベルト14a,14bが破
断したことを検出できればよい。そこで、上記の破断検
出装置30においては、それぞれのタイミングベルト1
4a,14bの破断を検出する2つのフォトカプラを直
列的に接続すれば、ECU40への送信線は1組だけで
構成することが可能となる。
【0052】また、上記破断検出装置30は、各タイミ
ングベルト14a,14bの破断をフォトカプラを用い
て検出する構成としているがこれに限るものではなく、
各タイミングベルト14a,14bが所定の軌道から存
在しなくなったことを検出できる構成であればよい。従
って、例えばそれぞれのタイミングベルト14a,14
bに対して接触式のリミットスイッチ等を配設する構成
としてもよい。
【0053】また、上記実施例の破断検出装置30にお
いて、フォトカプラを更に高度化し、正常な回転をつね
に監視する構成として、ベルトが破断しないまでも歯欠
け等の欠陥が発生した場合にその異常を検出できるよう
にすれば、安全性は更に高くなる。
【0054】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、所定の張力
に維持すべき2本のベルトに対して、容易に初期張力を
与えることができると共に、いずれか一方のベルトに偏
って延びが発生したような場合には基体がローリングす
ることにより、2本のベルトは常に所定の張力に維持さ
れる。
【0055】このように、本発明に係る2本掛けベルト
用張力調整装置によれば、各ベルトに対応して設けられ
た第1のテンショナプーリと第2のテンショナプーリに
個別に張力調整部材を設けることなく2本のベルトの張
力調整が可能となる。従って、従来の張力調整装置に比
べて部品点数の削減と小型化が実現できると共に、組み
付け及び調整に要する工数を低減できるという特長を有
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2本掛けベルト用張力調整装置の
一実施例の適用例を表す図である。
【図2】従来の内燃機関におけるカムシャフトの駆動機
構を表す正面図である。
【図3】本実施例の2本掛けベルト用張力調整装置の分
解斜視図である。
【図4】本実施例装置の適用される内燃機関に配設さ
れ、タイミングベルトの破断を検出する破断検出装置の
構成を表す斜視図である。
【図5】本実施例装置の適用される内燃機関においてタ
イミングベルトの破断に対するフェールセーフを実現す
るシステム構成例を表す図である。
【図6】本実施例装置の適用される内燃機関におけるタ
イミングベルトの破断に対するフェールセーフ機構を説
明するための図である。
【符号の説明】
1 内燃機関本体 2 クランクシャフト 5 オイルポンプ 7 カムシャフト 13 2本掛け用クランクプーリ 14a 第1のタイミングベルト 14b 第2のタイミングベルト 16 2本掛け用オイルポンププーリ 18 2本掛け用カムプーリ 20 張力調整装置 21 第1のテンショナプーリ 21a 第1のプーリピボット 22 第2のテンショナプーリ 22a 第2のプーリピボット 23 基体 24 長穴 25 スプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の張力を維持すべき2本のベルトの
    それぞれに対して、張力調整用の第1のテンショナプー
    リ及び第2のテンショナプーリを備える2本掛けベルト
    用張力調整装置において、 前記第1のテンショナプーリ及び第2のテンショナプー
    リを、それらの回転中心をオフセットさせた状態で備え
    る基体と、 前記第1のテンショナプーリ及び第2のテンショナプー
    リが前記2本のベルトのそれぞれを押圧する方向に、前
    記基体を付勢する張力調整部材とを備えることを特徴と
    する2本掛けベルト用張力調整装置。
JP33322592A 1992-12-14 1992-12-14 2本掛けベルト用張力調整装置 Pending JPH06174020A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33322592A JPH06174020A (ja) 1992-12-14 1992-12-14 2本掛けベルト用張力調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33322592A JPH06174020A (ja) 1992-12-14 1992-12-14 2本掛けベルト用張力調整装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06174020A true JPH06174020A (ja) 1994-06-21

Family

ID=18263723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33322592A Pending JPH06174020A (ja) 1992-12-14 1992-12-14 2本掛けベルト用張力調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06174020A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005106287A1 (de) * 2004-04-01 2005-11-10 Schaeffler Kg Spannsystem für einen zugmitteltrieb
WO2011002718A1 (en) * 2009-06-30 2011-01-06 The Gates Corporation Dual tensioner assembly

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005106287A1 (de) * 2004-04-01 2005-11-10 Schaeffler Kg Spannsystem für einen zugmitteltrieb
WO2011002718A1 (en) * 2009-06-30 2011-01-06 The Gates Corporation Dual tensioner assembly
US8092328B2 (en) 2009-06-30 2012-01-10 The Gates Corporation Dual tensioner assembly

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6648783B1 (en) Tensioning device for traction means such as belts or chains
US7004865B2 (en) Tensioning means for traction mechanisms, especially belt tensioning means
US9850990B2 (en) Belt tension adjusting device for engine
CA2330891A1 (en) Tensioning device for a flexible driving element
EP0440652A1 (en) Variable camshaft timing system
US4525151A (en) Timing adjustment mechanism in wrapping connector driving device
KR20060073594A (ko) 동력 전달 드라이브
US7021271B2 (en) Belt drive system
JPH06174020A (ja) 2本掛けベルト用張力調整装置
JPH0718349B2 (ja) 内燃機関の巻掛伝動装置
JPS6055683B2 (ja) エンジンのタイミングベルト張力調整方法
US5957795A (en) Accessory drive belt tensioner for automotive engine
JP2571983B2 (ja) オートテンショナ装置
JPH0573890B2 (ja)
JP2910328B2 (ja) エンジンのベルトテンショナ装置
JPH08326550A (ja) Ohcディーゼルエンジン
JP2004218697A (ja) バランスシャフト付き内燃機関
KR101405733B1 (ko) 엔진 벨트의 장력 형성 장치
GB2339257A (en) Variable phase rotary drive apparatus.
JPH0439362Y2 (ja)
JP3743454B2 (ja) 内燃機関のカム駆動装置
JP2003074364A (ja) 巻掛伝動装置
KR0179628B1 (ko) 버스의 팬 드라이브 어셈블리 구조
JPH0447361Y2 (ja)
JPH0425553Y2 (ja)