JPH0617378B2 - 光重合可能な組成物、その製法及び硬化製品の製法 - Google Patents

光重合可能な組成物、その製法及び硬化製品の製法

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JPH0617378B2
JPH0617378B2 JP58142002A JP14200283A JPH0617378B2 JP H0617378 B2 JPH0617378 B2 JP H0617378B2 JP 58142002 A JP58142002 A JP 58142002A JP 14200283 A JP14200283 A JP 14200283A JP H0617378 B2 JPH0617378 B2 JP H0617378B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、光重合可能な組成物,殊にエチレン系不飽和
物質及び感光性触媒を含有する空気又は酸素の存在にお
いて重合するための光重合可能な組成物に関する。
英国特許第1408265号明細書から、エチレン系不
飽和物質及びα−ジケトンと有機アミンとを含有する感
光性触媒を含有する組成物を可視光線照射により十分に
重合させることができることは公知である。可視光線に
よる重合は紫外線を使う重合をうわまわる多数の利点を
有する。紫外線暴露が、長時間の暴露又は使用を回避す
る予防策を講じないと健康に対して有害な作用を及ぼし
得ることは十分に知られている。殊に、この問題は、歯
科医療のような医療分野に使用する場合に紫外線が歯肉
組織を破壊し得るので顕著である。しばしば紫外線源か
らの紫外線出力量は調節するのが困難であり、それ故満
足すべき重合度にみあう暴露時間は変動することがあ
り、これは重合された物質中の不規則な特性をもたら
す。
常用のアミン−ペルオキシド触媒系を使用する重合は有
利ではない。それというのも成分を前混合するのではな
く早い時期の重合を回避するために使用時点で混合しな
ければならず、そのような方法では不正確な量の成分が
混合されることもあり、これにより再び不規則かつ予測
し得ない重合が起り得る。重合は高められた温度で行な
われるが、これは感光性基材にとって好適ではなくかつ
プラトン及び関連する装置のコストを高める。
可視光線を使う重合は前記欠点を伴なわない。一般に、
α−ジケトン/有機アミン可視光線硬化触媒系の使用は
エチレン系不飽和物質の重合において非常に優れてい
る。ところが一方選択されたケトンを含有する触媒系に
有機ペルオキシドを包含させることにより有機アミンの
不存在においても可視光線照射により達成される硬化の
品質が予想外に改良されることが判明した。この改良は
重合の空気による重合抑制が減少することにより明らか
になる。空気抑制は空気に接している重合可能な物質製
の薄層の硬化の不足となって現われる。その結果、表面
の下の物質は硬質でかつ完全に硬化しているかもしれな
いが、粘着な表面を有する皮膜が得られる。
米国特許第4024276号明細書では、二酸化チタン
のような紫外線隠蔽充填剤を含有する組成物中で感光性
触媒としてフェナントラキノンを使用することにより可
視光線と紫外線との混合光線で照射する際に組成物の皮
膜の内部が良好に硬化されることが示唆されている。表
面の空気抑制は三重項エネルギー54〜72kcal/モル
を有するケトンの添加により改良されると記載されてお
り、優れたそのようなケトンはフェニルグロキシレート
である。米国特許第4097994号明細書には特定の
重合可能な樹脂、有機ペルオキシド触媒及び感光性触媒
としてのミヒラーケトンを含有する歯科用回復組成物が
記載されている。これらは紫外線に暴露する際に急速に
硬化しかつ不粘着性の表面を形成する。同特許明細書に
はベンジル及びフリルのようなミヒラーケトン以外の他
のケトンは酸素の存在において効果がないとも記載され
ている。英国特許第1304112号明細書ではベンジ
ル/過酸化ベンゾイル触媒を使って不飽和ポリエステル
をアルゴン渦流プラズマアークにより重合することが挙
げられている。この触媒は過酸化ベンゾイル単独よりも
有効ではないことが明らかである。
可視光線で照射する際に、特定のケトンが殊に有効な感
光性触媒でありかつ空気の存在における改良れた硬化を
もたらすことが判明し予想外であった。
本発明により、エチレン系不飽和の重合可能な単量体少
なくとも1種,フルオレノン及びカンファーキノン並び
にそれらの置換誘導体から選択されるケトン少なくとも
1種及び有機ペルオキシド少なくとも1種を含有する光
重合可能な組成物が得られる。
更に本発明により、エチレン系不飽和の重合可能な単量
体少なくとも1種,フルオレノン,ベンジル及びカンフ
ァーキノン並びにそれらの置換誘導体から選択されるケ
トン少なくとも1種,ケトンが励起状態である場合にそ
れを還元することのできる還元剤少なくとも1種及び有
機ペルオキシド少なくとも1種を含有する光重合可能な
組成物が得られる。
本発明による組成物は支持材の皮膜,接着剤,ペイント
及びワニスのような種々の用途を有し、殊に歯科的利用
に有用である。そのような用途は歯科用グレイズ,裂溝
仮封剤,結合剤及び矯正用セメントである。
一般に、本発明による組成物は充填剤の不存在において
使用するが、少量の、例えば全組成物に対して10重量
%までの不透明な無機及び/又は有機充填剤を特別な作
用効果,例えば色,耐摩耗性を付与するため含有してよ
い。充填剤の含量は組成物の粘度特性に対して実質的な
作用を付与しないように選択すると有利である。例え
ば、重合可能な物質に相応する屈折率故に組成物中で透
明又は実質的に透明である多量の充填剤も包含される。
歯科的利用では、末重合状態の組成物が腐食した表面上
を流動しかつしかも組成物が歯面から患者の口中に流出
するように低い粘度を有することのないように組成物が
流動性であることが重要である。
重合可能なエチレン系不飽和物質では、末端基中にエチ
レン系不飽和を含有する単量体少なくとも1種が好適で
ある。例えば、エチレン系不飽和物質はビニル単量体,
アリル単量体及びビニリデン単量体から選択される1種
又は数種の単量体であってよい。
例えば、重合させることのできる好適なビニル単量体は
ビニルエステル,芳香族ビニル化合物及びビニルニトリ
ルである。“ビニル単量体”とは基CH2=C(R)-〔式中R
は水素又はヒドロカルビルである〕を含有する単量体で
ある。
例えば、本発明方法で使用するのに好適であるビニルエ
ステルには酢酸ビニル及び式:CH2=CH-COOR7〔式中R7
はアルキル基,アリール基,アルクアリール基、アルア
ルキル基又はシクロアルキル基である〕を有するアクリ
ル酸のエステルが包含される。例えば、R7は炭素原子
1〜20個,殊にお1〜10個を有するアルキル基であ
ってよい。例えば、挙げることのできる有用なビニルエ
ステルはアクリル酸メチル,アクリル酸エチル,n−及
びイソ−プロピルアクリレート,n−,イソ−及びt−
ブチルアクリレートである。
例えば、他の好適なビニルエステルには式:CH2=C(R8)
COOR7〔式中R8はメチルである〕のエステルである。
式:CH2=C(R8)COOR7のエステルにおいてR7とR8は同
じか又は異なっていてよい。例えば、挙げることのでき
る有利なビニルエステルはメチルメタクリレート,エチ
ルメタクリレート,n−及びイソプロピルメタクリレー
ト並びにn−,イソ−及びt−ブチルメタクリレートで
ある。
例えば、好適な芳香族ビニル化合物にはスチレン及びそ
の誘導体,例えばα−メチルスチレン及びビニルトルエ
ンが包含される。
例えば、好適なビニルニトリルにはアクリロニトリル及
びその誘導体,例えばメタクリロニトリルが包含され
る。
他の好適なビニル単量体には、ビニルピロリドン並びに
ヒドロキシアルキルアクリレート及びメタクリレート,
例えばヒドロキシエチルアクリレート,ヒドロキシプロ
ピルアクリレート,ヒドロキシメタクリレート及びヒド
ロキシプロピルメタクリレートが包含される。
エチレン系不飽和物質は、エチレン系不飽和単量体少な
くとも1種と組合せると好適なエチレン系不飽和重合体
少なくとも1種を含有してよい。
エチレン系不飽和物質が固体である場合、流動性組成物
を生成するために組成物中に十分な量の好適な稀釈剤を
含有することは有利であり得る。稀釈剤が組成物中のエ
チレン系不飽和物質の重合に対して抑制作用を殆んど及
ぼさないか又は全く及ぼさないものであることは当然で
ある。
重合可能な物質は前記のものが挙げられるが、ビニルウ
レタン、例えば英国特許第1352063号明細書,同
第1465097号明細書,同第1498421号明細
書並びに西ドイツ国特許公開第2419887号明細書
に記載されているもの又は例えば米国特許第30661
12号明細書及び同第4131729号明細書に記載さ
れているようなグリコールしかし有利にはビスフェノー
ルのようなジオールとグリシジルアルクアクリレートと
の反応生成物(該明細書中に参照の形で挙げられてい
る)のような流動性エチレン系不飽和物質が有利であ
る。
グリシジルアルクアクリレートとジオールとの優れた反
応生成物は式: を有する。
前記の英国特許明細書及び西ドイツ国特許公開明細書中
に記載されている優れたビニルウレタンはウレタンプレ
ポリマー及びアクリル酸又はメタクリル酸と炭素原子少
なくとも2個のヒドロキシアルカノールとの反応生成物
であり、その際ウレタンプレポリマーは式:OCN-R1-NCO
〔式中R1は二価のヒドロカルビル基である〕のジイソ
シアネートと式:HO-R2-OH〔式中R2はアルキレンオキ
シドとフェノール性基又はアルコール性基2個を含有す
る有機化合物との縮合生成物の残基である〕のジオール
との反応生成物である。
他の好適なビニルウレタンには、アルキル−及びアリー
ルジイソシアネート,殊にアルキルジイソシアネートと
ヒドロキシアルキルアクリレート及び−アルクアクリレ
ートとの反応により生成されたもの、例えば英国特許第
1401805号明細書,同第1428672号明細書
及び同第1430303号明細書に記載されたものが包
含される(該明細書の開示は参照の形で記載されてい
る)。
重合可能な物質として好適な流動性エチレン系不飽和単
量体(その重合体は水に不溶であるべきである)にはビ
ニル単量体,例えばn−ヘキシル−,シクロヘキシル−
及びテトラヒドロフルフリルアクリレート並びに−メタ
クリレートのようなビニルエステルが包含される。該単
量体は低い毒性を有すべきである。
多官能性単量体もまた重合物質ビニル単量体として好適
であり、つまりビニル基2個又はそれ以上を含有する単
量体である。例えば、好適な単量体にはグリコールジメ
タクリレート,ジアリルフタレート及びトリアリルシア
ヌレートが包含される。
優れている重合可能な物質はビニルウレタン又はグリシ
ジルアルクアクリレートとビニルウレタン又はグリシジ
ルアルクアクリレートに対して前記の多官能性単量体少
なくとも1種25〜150重量%との混合物を含有す
る。
本発明の組成物中で使用するのに好適なケトンも独自に
有機ペルオキシドの存在なしで若干の感光性触媒作用を
示す。ケトンのそのような活性度は前記の英国特許第1
408265号明細書に記載されているような有機アミ
ンの添加により増強される。それ故、本発明ではケトン
は、ケトンが励起状態である際にケトンを還元すること
のできる同量の有機アミンとの混合物でしかし有機ペル
オキシド触媒の不存在においてエチレン系不飽和物質を
硬化するフルオレノン,ベンジル及びカンファーキノン
並びにそれらの誘導体から選択される。硬化の発現は、
重合可能な物質の1重量%のレベルのケトンと有機アミ
ンとを含有するエチレン不飽和物質の混合物の粘度の変
化を、混合物を波長範囲400〜500mμの光で照射
する間、厚さ0.5mmの試料を振動レオメータを使って試
験することにより明らかにすることができ有利である。
そのような試験は、英国標準規格5199:1975,
6.4項に記載の方法を適用して、但し混合物に可視光
線を照射するように規定を変更して実施することができ
る。殊に、ケトンは470mμで、バンドの幅±8m
μ,例えばマカム・ラジオメータ(Macam Radiometer:
Macam Photometrics Ltd., エジンバラ,スコットラン
ド在)を使って測定する際にフク射強度1000w/m2
で15分より短い硬化時間を有する。
本発明に好適なケトンはフルオレノン,ベンジル及びカ
ンファーキノン並びにそれらの置換誘導体である。それ
らが周囲温度で低い揮発度を有すると理想的である。用
語“置換誘導体”とはそれぞれの未置換のケトン中の水
素原子1個又はそれ以上がヒドロカルビル基又は置換ヒ
ドロカルビル基により置換されており、但し置換基は実
質的に生成組成物の硬化を妨害しないことを表わす。例
は低級アルキル(C1〜6),ハロゲノ,ニトロであ
る。例えばそのように置換されたケトンは、p,p′−
ジアルコキシベンジル,例えばp,p′−ジメトキシベ
ンジル,p,p′−ジハロベンジル,例えばp,p′−
ジクロベンジル,p,p′−ジアルキルベンジル,例え
ばp−トリル,p,p′−ジニトロベンジル,フルオレ
ノン−2−カルボン酸,フルオレノン−4−カルボン酸
である。優れたケトンはカンファーキノンである。
例えば、ケトンは組成物中の重合可能な物質に対して濃
度範囲0.01〜2重量%で組成物中に存在してよいが、こ
の範囲外の濃度も所望の場合には適用することができ
る。殊に、α−ジケトンは組成物中のエチレン系不飽和
物質に対して濃度0.1〜1重量%で存在する。
ケトンは重合可能な物質中で可溶性であるべきで、前記
の濃度は溶液濃度に関する。
本発明の組成物中で使用するのに好適である有機ペルオ
キシドには式: R−o−o−R 〔式中基Rは同じか又は異なっていてよく、水素,アル
キル基,アリール基又はアシル基であり、水素であるR
は1個より多くはない〕のものが包含される。アシルと
は式: R3−CO− 〔式中R3はアルキル基,アリール基,アルコキシ基又
はアリールオキシ基である〕の基である。
本発明の組成物中で使用するのに好適な有機ペルオキシ
ドの例にはジアセチルペルオキシド,ジベンゾイルペル
オキシド,ジ−t−ブチルペルオキシド,ジラウロイル
ペルオキシド,t−ブチルペルベンゾエート,ジ−t−
ブチルシクロヘキシルペルジカーボネートが含まれる。
例えば、有機ペルオキシドは組成物中の重合可能な物質
の0.1〜20重量%,殊に0.5〜5重量%の範囲で組成物
中に存在してよいが、所望の場合にはこの範囲外の濃度
を適用することができる。
しばしば、ペルオキシドの反応性はその半減期温度,即
ち10時間で酸素の半分が利用されていたその温度で測
定する。
殊に、本発明による組成物中のペルオキシドは150℃
より低い、特に110℃より低い10時間半減期温度を
有する。
本発明による組成物が可視光線の作用下に硬化する速度
は、ケトンが励起状態である際に還元することのできる
還元在を組成物中に配合することにより高めることがで
きる。そのような還元剤は西ドイツ国特許公開第225
1048号明細書中に記載されており、殊に式:R4 3
〔式中同じか又は異なっていてよい基R4は水素原子,
ヒドロカルビル基,置換されたヒドロカルビル基又はR
42個が窒素原子と一緒に環系を形成する基であり、水
素原子であるR4は2個以下でありかつ窒素原子が直接
芳香族基R4に結合している場合には、残りのR4の少な
くとも1個は窒素原子に結合する基 を有する〕の有機アミンである。
殊に、還元剤は重合可能な物質の0.01〜2重量%の濃度
範囲で組成物中に存在するが、所望の場合にはこの範囲
外の濃度を適用することができる。
成分の混合は重合可能な物質と任意の充填剤とを一緒に
攪拌することにより行なうことができる。初めに、重合
可能な物質中に触媒成分を溶解することは有用なはずで
あり、有利に重合可能な物質を好適な稀釈剤で稀釈して
触媒成分の溶解を改良することができる。混合を終結し
たら、所望の場合には例えば蒸発により稀釈剤を除去す
ることができる。
感光性触媒は重合可能な物質及び単量体を可視範囲40
0〜500mμの光線に対して敏感にするので、感光性
触媒を添加するという本発明による組成物を生成するそ
の過程及び引続く操作,例えば容器中への装填は前記範
囲の光線の実質的な不存在において実施すべきである。
生成を前記範囲外の光線,例えばナトリウム灯により放
射される光線のもとで実施すると最も有利である。
本発明により硬化法が得られ、これは本発明による組成
物を波長400〜500mμの可視光線で照射すること
を包含する。本方法は本組成物が結晶化しない限り任意
の有利な温度で実施することができ、その際に温度が著
しく低いとフラグメントが生じあるいは温度が著しく高
いと非常に揮発性である。本方法を周囲温度、つまり1
5〜40℃で実施すると有利である。
基材を本発明による組成物で被覆する場合、それが大型
である場合には可視光源の横を又はその下を通過させ
る。被覆される基材が小さいか又は大型製品の一部に過
ぎない場合、組成物をポータブル光源により硬化させる
と有利である。
本発明による歯科用組成物は単一小型容器(例えば容量
10g)中に充填して外科での取扱いを容易にしかつ例
えば漂遊光線による不注意な硬化という危険を低減する
と有利である。しかし触媒がアミンを含有する場合、所
望に応じて本発明による組成物を2つの容器中に充填
し、この際2つの容器の内容物を例えば歯科的外科にお
いて混合する場合に本発明による組成物が生成するよう
に、混合物の他の成分と一緒に一方の容器はペルオキシ
ドを含有しかつ他方はアミンを含有する。しかしながら
単一容器中への充填は優れている。
化粧用にそのような歯科組成物は着色されたあるいは天
然の歯の外観を有していてよく、それ故本発明による組
成物は少量の顔料,乳光剤等を含有してよい。本組成物
は、実質的に硬化を妨害しない場合に酸化防止剤及び安
定剤のような他の物質を少量で含有してもよい。
次に、本発明を実施例につき詳説する。
例1 2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと
プロピレンオキシドとをモル比1:2で反応させること
により得られた縮合物(オキシプロピル化ビスフェノー
ルA)35.2g(0.1モル)を二塩化メチレン約100g
中に溶解しかつ生成溶液を二塩化メチレン100g中の
ヘキサメチレンジイソシアネート33.6g(0.2モル)の
溶液に窒素ガス雰囲気下に滴加した。ジブチル錫ジラウ
レート(Mellite 12として市販,Melliteは登録商
標)4滴を触媒として加えた。混合物を窒素下に1時間
攪拌し、その後還流条件下に9時間加熱した。その後、
混合物を冷却しかつ二塩化メチレン100g中のヒドロ
キシプロピルメタクリレート29g(0.2モル)の溶液
を加え、その後混合物を還流条件下に3時間加熱した。
ヒドロキシプロピルエステルは2−ヒドロキシプロピル
(2.6部)と1−メチル−2−ヒドロキシメチル(1
部)の重量比で異性体を包含した。ビニルウレタンと塩
化メチレンとの混合物に、ビニルウレタン50重量%及
びトリエチレングリコールジメタクリレート50重量%
を含有する重合可能な物質を製造するのに十分なトリエ
チレングリコールジメタクリレートを添加した。塩化メ
チレンを蒸留により除去した。
下記の組成を有する触媒混合物を、成分を塩化メチレン
中に溶解することにより生成しかつ溶液を重合可能な混
合物に添加した。この添加と次の混合物により操作はナ
トリウム灯下に実施した。
次の可視光線を用いる重合に対する空気による抑制はル
イター(Ruyter)著,“アクタ・オドントロジカ・スカン
ジナヴイカ(Acta Odontol. Scand.)”,39巻,27〜
32頁(1981年)を基礎とする方法により試験し
た。前記の混合物1滴を顕微鏡スライド上に滴下し、そ
の上に他のスライドを載せて混合物をスライドの間に閉
じ込めて厚さ10〜50mの混合物層を形成した。この
層を波長470nm±8nmでフク射強度1000w/m2
を有するタングステンハロゲン光源を用いて次表に記載
の時間フク射した。光源の分光分布は第1図に記載され
ている。遊動顕微鏡を使用して未重合層の厚さを測定し
た。それぞれの混合物の試料4個を使いかつそれぞれの
試料について4回読み取りを行なった。標準偏差を有す
る平均を表中に記載した。
結果から、ペルオキシドを含有することにより空気抑制
された層の厚さが減少することが明らかである。
例2 使用した触媒混合物が下表に記載したものであることを
除いて、組成物を例1に記載したように生成しかつ評価
した。
結果から、ペルオキシドを含有することにより空気抑制
層の厚さの低下が認められる。
フルオレノンの代りにフェナントレンキノンを使用した
前記のa,b及びcに類似の組成物では比較する際に硬
化時間40秒間後の空気抑制層の厚さの減少は認められ
なかった。
例3 光源が波長470nm±8nmで強度1250w/m2を有
することを除いて例1と同様に組成物を生成しかつ評価
した。
【図面の簡単な説明】
第1図はタングステンハロゲン光源の分光分布を示す曲
線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デレク・ジヨゼフ・シヨウ イギリス国チエシヤー・ナツツソオード・ ウイロー・グリーン3 (72)発明者 ピーター・アンソニー・ロビンソン イギリス国チエスター・ターヴイン・ハン ターズ・クレセント20 (56)参考文献 特開 昭49−96044(JP,A) 特開 昭55−112211(JP,A) 特開 昭49−58153(JP,A)

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン系不飽和の重合可能な単量体少な
    くとも1種、フルオレノン及びカンファーキノン並びに
    それらの置換誘導体から選択されるケトン少なくとも1
    種及び有機ペルオキシド少なくとも1種を含有する空気
    又は酸素の存在において重合するための光重合可能な組
    成物。
  2. 【請求項2】エチレン系不飽和の重合可能な単量体がジ
    アクリレート又はジメタクリレートを包含する特許請求
    の範囲第1項記載の組成物。
  3. 【請求項3】ケトン濃度が組成物の0.01〜2重量%
    の範囲である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の組
    成物。
  4. 【請求項4】有機ペルオキシド濃度が組成物の0.1〜
    20重量%の範囲である特許請求の範囲第1項から第3
    項までのいずれか1項記載の組成物。
  5. 【請求項5】有機ペルオキシドが10時間半減期を15
    ℃より低い温度で有する特許請求の範囲第1項から第4
    項までのいずれか1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】ケトンがカンファーキノンである特許請求
    の範囲第1項から第5項までのいずれか1項記載の組成
    物。
  7. 【請求項7】有機ペルオキシドがt−ブチルペルベンゾ
    エートである特許請求の範囲第6項記載の組成物。
  8. 【請求項8】エチレン系不飽和の重合可能な単量体少な
    くとも1種、フルオレノン、ベンジル及びカンファーキ
    ノン並びにそれらの置換誘導体から選択されるケトン少
    なくとも1種、ケトンが励起状態である際にそれを還元
    することのできる還元剤少なくとも1種及び有機ペルオ
    キシド少なくとも1種を含有する空気又は酸素の存在に
    おいて重合するための光重合可能な組成物。
  9. 【請求項9】還元剤濃度が組成物の0.01〜2重量%
    の範囲である特許請求の範囲第8項記載の組成物。
  10. 【請求項10】還元剤が式:R N[式中同じか又は
    異なっていてよい基Rは水素原子、ヒドロカルビル
    基、置換ヒドロカルビル基又はR2個が窒素原子と一
    緒に環系を形成する基であり、水素原子であるRは2
    個以下でありかつ窒素原子が直接芳香族基Rに結合し
    ている場合には、残りのRの少なくとも1個は窒素原
    子に結合する基 を有する]の有機アミンである特許請求の範囲第8項又
    は第9項記載の組成物。
  11. 【請求項11】エチレン系不飽和の重合可能な単量体が
    ジアクリレート又はジメタクリレートを包含する特許請
    求の範囲第8項から第10項までのいずれか1項記載の
    組成物。
  12. 【請求項12】ケトン濃度が組成物の0.01〜2重量
    %の範囲である特許請求の範囲第8項から第11項まで
    のいずれか1項記載の組成物。
  13. 【請求項13】有機ペルオキシド濃度が組成物の0.1
    〜20重量%の範囲である特許請求の範囲第8項から第
    12項までのいずれか1項記載の組成物。
  14. 【請求項14】有機ペルオキシドが150℃より低い温
    度で10時間半減期を有する特許請求の範囲第8項から
    第13項までのいずれか1項記載の組成物。
  15. 【請求項15】ケトンがカンファーキノンである特許請
    求の範囲第8項から第14項までのいずれか1項記載の
    組成物。
  16. 【請求項16】有機ペルオキシドがt−ブチルペルベン
    ゾエートである特許請求の範囲第15項記載の組成物。
  17. 【請求項17】エチレン系不飽和の重合可能な単量体少
    なくとも1種、フルオレノン及びカンファーキノン並び
    にそれらの置換誘導体から選択されるケトン少なくとも
    1種及び有機ペルオキシド少なくとも1種を含有する空
    気又は酸素の存在において重合するための光重合可能な
    組成物を製造する方法において、成分を波長範囲400
    〜500mμの光の実質的な不存在において混合するこ
    とを特徴とする空気又は酸素の存在において重合するた
    めの光重合可能な組成物の製法。
  18. 【請求項18】エチレン系不飽和の重合可能な単量体少
    なくとも1種、フルオレノン及びカンファーキノン並び
    にそれらの置換誘導体から選択されるケトン少なくとも
    1種及び有機ペルオキシド少なくとも1種を含有する空
    気又は酸素の存在において重合するための光重合可能な
    組成物を波長範囲400〜500mμの可視光で照射す
    ることを特徴とする硬化製品の製法。
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