JPH06173606A - 蒸気タービンの翼列 - Google Patents

蒸気タービンの翼列

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JPH06173606A
JPH06173606A JP32973092A JP32973092A JPH06173606A JP H06173606 A JPH06173606 A JP H06173606A JP 32973092 A JP32973092 A JP 32973092A JP 32973092 A JP32973092 A JP 32973092A JP H06173606 A JPH06173606 A JP H06173606A
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JP
Japan
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nozzle
blade row
blade
clearance
gap
Prior art date
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Pending
Application number
JP32973092A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Sakai
吉弘 酒井
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ノズル締切調速を行う蒸気タービンの衝動段を
対象に、軸方向隙間による翼列損失を低く抑えつつ、し
かも部分送入時における周方向の漏洩蒸気量を最小限に
抑えて高い段落効率が得られるようにした蒸気タービン
の翼列を提供する。 【構成】ノズル翼列3のうち、ノズルグループ1の間の
境界に対応位置するノズル板3-1の翼弦長を他のノズル
板3-2よりも長く延長し、その出口側の後縁を動翼翼列
6との間の隙間へ突出して配列するとともに、ノズルグ
ループの境界に対応位置するノズル板3-1と動翼翼列6
との間の軸方向隙間を動翼の回転に支障のない最小隙間
Sax-2に設定し、前記ノズル板を除くノズル翼列3と動
翼翼列6との間の軸方向隙間を翼列損失に対する最適隙
間Sax-1に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノズル締切調速を行う
蒸気タービンを対象とした衝動段の翼列、特にノズル翼
列の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ノズル締切調速を行う蒸
気タービンにおける衝動段のノズルは、周方向に分割し
た複数のノズルグループから構成されおり、該ノズルグ
ループより蒸気を部分送入して出力制御を行うようにし
いてる。図3は前記衝動段に採用したノズルの略示構成
図であり、図において、1は仕切隔壁2を介して周方向
に分割されたノズルグループ、3は各ノズルグループ1
に配列したノズル翼列、4は各ノズルグループ1ごとに
接続した蒸気加減弁、5は主蒸気止め弁である。かかる
構成でのノズル締切調速法は、ノズルグループ1を単位
に負荷に応じて蒸気加減弁4を順次開き、タービン出力
を加減するように行われる。
【0003】また、図4は前記衝動段の翼列を表した図
で、2はノズルグループ1の相互間を仕切る仕切隔壁、
3はノズル翼列,6は動翼翼列、7はノズル翼列3と動
翼翼列6との間の隙間を示す。図4において、仕切隔壁
2で仕切られた中央のノズルグループ1に蒸気を部分送
入すると、蒸気流は図示矢印のようにノズル翼列3を通
過して動翼翼列6に流れ、ここでノズル翼列3を通過す
る過程で蒸気の熱エネルギーが速度エネルギーに変換さ
れる。
【0004】ところで、図4におけるノズル翼列3と動
翼翼列6との間の隙間7の大きさは衝動段の段落効率に
大きな影響をおよぼすことが知られており、この隙間7
の軸方向隙間Saxが後記する最適隙間に対して小さ過ぎ
ても,また逆に大きすぎても翼列損失が増大することが
実験結果から確認されている。図2は図4の衝動段に対
し、ノズルから蒸気を全周送入した運転状態での軸方向
隙間Saxとこの軸方向隙間による翼列損失との関係を表
した特性図である。ここで、横軸はSax/L(但し、S
ax:軸方向隙間、L:ノズル板の翼弦長),縦軸は翼列
損失(%)を示し、特性線Aは蒸気流が軸方向隙間を流
れる過程で失われるエネルギー損失、特性線Bは蒸気流
とノズル,動翼翼列との間の干渉によって生じる干渉損
失、特性線Cはエネルギー損失特性Aと干渉損失特性B
を加算した翼列損失を表している。この図から判るよう
に、エネルギー損失は軸方向隙間Saxが大きくなるにし
たがって増加し、干渉損失は逆に軸方向隙間Saxが狭く
なるほど増大する。したがってエネルギー損失と干渉損
失を加算した翼列損失の特性線Cは下に湾曲した凹曲線
となり、翼列損失が最小値となる点Pに対応した軸方向
隙間Saxが最適値を表す。そして、蒸気タービンの設計
上では、前記値を基準にノズルと動翼との間の最適な軸
方向隙間(Sax/L≒0.1〜0.2)を設定するようにし
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4におけ
るノズル翼列3と動翼翼列6との間の隙間7に対応した
軸方向隙間Saxを図2の翼列損失特性を基にして得られ
る最適値に設定したとすると、ノズル締切調速により蒸
気を部分送入した場合の運転状態では、前記隙間7にお
ける周方向の漏洩蒸気量が増加して衝動段の段落効率が
低下するといった問題が派生する。
【0006】すなわち、図2で述べた軸方向隙間Saxの
最適値(この最適隙間をSax-1とする) は、一般に翼の
熱膨張による伸び分を考慮してタービンを安全に運転
(動翼とノズルとが機械的に干渉しない)させるに必要
最小限の軸方向隙間 (この最小隙間をSax-2とする) に
比べてかなり大きい値であり、通常はタービンでの前記
最適隙間Sax-1は最小隙間Sax-2の2〜4倍である(但
し、タービン構造,蒸気温度などにより異なる)。
【0007】一方、図4で示したように一部のノズルグ
ループを通じて蒸気を部分送入した運転状態では、蒸気
送入側のノズルグループと非送入側のノズルグループと
の間には圧力差があり、このために送入側のノズルグル
ープ(図中における中央のノズルグループ1)のノズル
翼列3を通過した蒸気流の一部は動翼翼列6に向かわず
に隙間7を周方向に流れて非送入側へ漏洩する。しか
も、この周方向の漏洩蒸気は内部仕事に関与しないので
その分が損失となる。このために、前記のようにノズル
と動翼との間の軸方向隙間を最適隙間Sax-1に設定した
ままでは、周方向の漏洩蒸気量が大きくなり、この漏洩
蒸気が部分送入時における衝動段の段落効率を低下させ
る原因となる。
【0008】本発明は上記の点にかんがみなされたもの
であり、ノズル締切調速を行う蒸気タービンの衝動段を
対象に、前記課題を解決して軸方向隙間による翼列損失
を低く抑えつつ、しかも部分送入時における周方向の漏
洩蒸気量を最小限に止めて、総合的に高い段落効率が得
られるようにした蒸気タービンの翼列を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、ノズル翼列のうち、ノズルグルー
プ相互間の境界に対応位置するノズル板の翼弦長を他の
ノズル板よりも長く延長し、その出口側の後縁を動翼翼
列との間の隙間へ突出して配列して構成するものとす
る。
【0010】また、前記構成においては、ノズルグルー
プの境界に対応位置するノズル板と動翼翼列との間の軸
方向隙間を動翼の回転に支障のない最小隙間に設定し、
前記ノズル板を除くノズル翼列と動翼翼列との間の軸方
向隙間を翼列損失に対する最適隙間に設定するのがよ
く、そのために、軸方向隙間に向けてノズル翼列から突
き出すノズル板の軸方向長さを、ノズル翼列と動翼翼列
との間に設定した軸方向隙間の1/2 〜3/4 の範囲に定め
るものとする。
【0011】
【作用】上記構成において、ノズルグループの境界に対
応位置するノズル板の出口側長さを延長してその後部端
縁を動翼との間の軸方向隙間に向けて突き出すことによ
り、境界部分では前記ノズル板と動翼翼列との間の軸方
向隙間が局部的に狭くなる。これにより、一部のノズル
グループを通じて蒸気を部分送入した調速状態では、動
翼翼列との間の隙間に突出した前記ノズル板が仕切り壁
として有効に働き、送入側ノズルグループの境界より非
送入のノズルグループ側に向けて周方向に流れる蒸気の
漏洩を効果的に抑制する。
【0012】ここで、ノズルグループの境界に対応位置
するノズル板の後縁と動翼との間の軸方向隙間を先記し
た最小隙間Sax-2に設定し、該ノズル板を除くノズル翼
列と動翼翼列との間の軸方向隙間を図2で説明した翼列
損失特性から決まる最適隙間Sax-1に設定すれば、軸方
向隙間による翼列損失を最小に低めつつ、同時に周方向
の漏洩蒸気量を最小限に抑えることかでき、総合的に衝
動段での高い段落効率が確保される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1に基づいて説明
する。なお、実施例の図中で図4と対応する同一部材に
は同じ符号が付してある。すなわち、図1の構成におい
ては、ノズルグループ1に配列したノズル翼列3のう
ち、ノズルグループの境界, すなわち仕切隔壁2の延長
上に対応位置するノズル板3-1について、ノズル板3-1
の翼弦長を他のノズル板3-2の翼弦長Lよりも出口側に
向けてΔLだけ延長したL+ΔLとした上で、その出口
側の後縁が動翼翼列6との間の隙間7に向けて突き出す
ように配列されている。
【0014】また、ノズル翼列3と動翼翼列6との間の
隙間7に関して、前記ノズル板3-1の後縁と動翼翼列6
との間の軸方向隙間が熱膨張差を考慮したタービンの回
転に必要な最小隙間Sax-2に設定され、ノズル板3-1を
除いたノズル翼列3(ノズル板3-2) と動翼翼列6との
間の軸方向隙間は図2で説明した翼列損失特性から決ま
る最適隙間Sax-1に設定されている。そして、ノズル板
3-1と3-2との間の翼限長差ΔLは、ノズル翼列3から
隙間7へ向けて突き出るノズル板3-1の軸方向突出し寸
法(ΔL・sin α (但しα:ノズル角))が、前記した最
適隙間Sax-1の1/2 〜3/4 となるように設定されてい
る。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ノ
ズル翼列のうち、ノズルグループ相互間の境界に対応位
置するノズル板の翼弦長を他のノズル板よりも長く延長
し、その出口側の後縁を動翼翼列との間の隙間へ突出し
て配列したことより、一部のノズルグループより蒸気を
部分送入してノズル締切調速を行っている状態でも、ノ
ズルグループの境界に対応位置してノズル翼列と動翼翼
列との間の隙間へ突出したノズル板が蒸気の内部漏れに
対する仕切り壁として有効に機能し、周方向の蒸気漏洩
量を最小限に抑えることができる。
【0016】したがって、前記構成に加えてノズルグル
ープの境界に対応位置するノズル板と動翼翼列との間の
軸方向隙間を動翼の回転に支障のない最小隙間に設定
し、前記ノズル板を除くノズル翼列と動翼翼列との間の
軸方向隙間を翼列損失に対する最適隙間に設定すれば、
軸方向隙間による翼列損失を低めつつ、同時に周方向の
漏洩蒸気量を最小限に抑えることが可能となり、これに
より衝動段の段落効率が従来の翼列構造と比べて大幅に
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による衝動段の翼列構成図
【図2】ノズル翼列と動翼翼列との間の軸方向隙間と翼
列損失との関係を表す特性図
【図3】ノズル締切調速法を採用した蒸気タービンにお
けるノズル全体の略示構成図
【図4】従来における衝動段の翼列構成図
【符号の説明】
1 ノズルグループ 2 ノズルグループ間の仕切隔壁 3 ノズル翼列 3-1 ノズル板 3-2 ノズル板 4 蒸気加減弁 5 主蒸気止め弁 6 動翼翼列 7 隙間 Sax-1 軸方向隙間の最適隙間 Sax-2 軸方向隙間の最小隙間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズル締切調速を行う蒸気タービンの衝動
    段を構成する翼列であり、周方向に分割した複数のノズ
    ルグループより蒸気を送入するようにしたものにおい
    て、ノズル翼列のうち、ノズルグループ相互間の境界に
    対応位置するノズル板の翼弦長を他のノズル板よりも長
    く延長し、その出口側の後縁を動翼翼列との間の隙間へ
    突出して配列したことを特徴とする蒸気タービンの翼
    列。
  2. 【請求項2】請求項1記載の翼列において、ノズルグル
    ープの境界に対応位置するノズル板と動翼翼列との間の
    軸方向隙間を動翼の回転に支障のない最小隙間に設定
    し、前記ノズル板を除くノズル翼列と動翼翼列との間の
    軸方向隙間を翼列損失に対する最適隙間に設定したこと
    を特徴とする蒸気タービンの翼列。
  3. 【請求項3】請求項1,および2記載の翼列において、
    軸方向隙間に向けてノズル翼列から突き出すノズル板の
    軸方向長さを、ノズル翼列と動翼翼列との間に設定した
    軸方向隙間の1/2 〜3/4 の範囲に定めたことを特徴とす
    る蒸気タービンの翼列。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103541775A (zh) * 2012-07-11 2014-01-29 阿尔斯通技术有限公司 用于轴流式涡轮的静止导叶组件
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