JP2001193480A - ガスタービンの制御方法および制御装置 - Google Patents

ガスタービンの制御方法および制御装置

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JP2001193480A
JP2001193480A JP37361799A JP37361799A JP2001193480A JP 2001193480 A JP2001193480 A JP 2001193480A JP 37361799 A JP37361799 A JP 37361799A JP 37361799 A JP37361799 A JP 37361799A JP 2001193480 A JP2001193480 A JP 2001193480A
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成昭 東
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Katsushi Nagai
勝史 永井
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眞市 梶田
Takekiyo Kimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気の温度や湿度が変化してもガスタービン
を最適な状態で稼動させながら、NOx排出量を抑制で
きるガスタービンの制御方法および制御装置を提供す
る。 【解決手段】 可変入口翼6を有するガスタービンの制
御方法であって、NOxの発生を抑制しながら、ガスタ
ービンの運転状態が常に最適となるように、燃焼器2の
燃空比を最適とする可変入口翼角度を最適化制御処理に
より算出し、前記算出された可変入口翼角度に前記可変
入口翼6を調節するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービンの制御
方法および制御装置に関する。さらに詳しくは、ドライ
方式によりNOx発生量を抑制しながら、ガスタービン
の運転状態が常に最適とできるガスタービンの制御方法
および制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の環境問題の高まりにより、各種有
害物質の排出規制が強化されてきている。かかる状況下
にあって、ガスタービンにおいてもNOx排出量の規制
が強化されてきている。この規制強化に対処すべく、ガ
スタービンでは、燃焼室に対して蒸気噴射や水噴射し、
それにより燃焼温度を低減してNOxの発生量を低減す
る、いわゆるウェット方式が多く採用されている。
【0003】しかしながら、ウェット方式においては、
ガスタービンに蒸気や水を供給しなければならないの
で、蒸気供給設備や給水設備が必要となり、設備コスト
の増大およびランニング・コストの増大を招来するとい
う問題がある。また、これらの設備動力は当該発電プラ
ントの出力によって賄われることになるため、これによ
り発電プラント全体の効率が低下するという問題もあ
る。
【0004】そこで、蒸気噴射や水噴射を行なわずにN
Oxの発生量を低減する、いわゆるドライ方式の研究お
よび実用化の検討がなされている。
【0005】例えば、特開昭61−43223号公報に
は、空燃比が一定範囲となるように、圧縮機の可変静翼
の角度を変化させて、部分負荷時においても有害物質の
排出量を低減させる環境対策型ガスタービンが提案され
ている。
【0006】特開平5−106469号公報には、設定
された目標回転数が一定値以下のときに、圧縮機の可変
案内翼の角度を制御し、燃焼器の入口温度を所定温度に
保持することにより低NOx燃焼を可能とするガスター
ビンの制御装置が提案されている。
【0007】特開平5−187267号公報には、圧縮
機から吐出される空気の一部を圧縮機入口上流に循環抽
気させ、かつ圧縮機の可変案内翼の角度を前記抽気ライ
ンに設けられた抽気弁と連動操作することにより、低N
Ox化を図り、かつコンバインド・サイクルの効率を向
上させるコンバインド・サイクル用ガスタービン制御装
置が提案されている。
【0008】しかしながら、特開昭61−43223号
公報および特開平5−106469号公報の提案に係る
ものは、ガスタービンの部分負荷時における低NOxを
目的としたものであり、ガスタービンの全体的な効率の
向上を図るという視点に欠けるとともに、空気の温度や
湿度の変化が考慮されていないという問題もある。
【0009】また、特開平5−187267号公報の提
案に係るものは、コンバインド・サイクルの全体的な効
率の向上を図るという点には配慮がなされているが、前
記と同様に空気の温度や湿度の変化が考慮されていない
という問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、空気の温度や湿
度が変化してもガスタービンを最適な状態で稼動させな
がら、NOx排出量を抑制できるガスタービンの制御方
法および制御装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のガスタービンの
制御方法は、可変入口翼を有するガスタービンの制御方
法であって、NOxの発生を抑制しながらガスタービン
の運転状態を常に最適にしながら、燃焼器の燃空比を最
適とする可変入口翼角度を最適化制御処理により算出
し、前記算出された可変入口翼角度に前記可変入口翼を
調節することを特徴とする。
【0012】本発明のガスタービンの制御方法において
は、例えば、燃料制御弁の開度はフィードバック制御に
より調節される。
【0013】また、本発明のガスタービンの制御方法に
おいては、最適化制御処理により可変入口翼角度に対す
る燃料流量を算出し、その算出された燃料流量に対応す
る燃料制御弁開度を算出し、前記算出された燃料制御弁
開度と、フィードバック制御による燃料制御弁開度との
差に基づいて可変入口翼角度を補正するようにしてもよ
い。
【0014】その場合、フィードバック制御による燃料
制御弁に対する制御と、最適化制御処理による可変入口
翼の制御とが干渉しないようして、例えば、補正に関す
るゲインを小さくしたり、あるいは補正に関する応答を
遅くしたりして、前記燃料制御弁と前記可変入口翼とを
制御するのが好ましい。
【0015】一方、本発明のガスタービンの制御装置の
第1形態は、可変入口翼を有するガスタービンの制御装
置であって、前記制御装置がPI制御部と最適化制御部
とを備え、前記PI制御部により要求出力と発電出力と
の差に基づいて、その差を解消する燃料制御弁開度指令
値が生成され、前記最適化制御部により、少なくとも要
求出力と空気温度と空気湿度とを用いて、NOxの発生
を抑制しながらガスタービンの運転状態が最適となるよ
うに、燃焼器の燃空比を最適とする可変入口翼角度を算
出してその角度に前記可変入口翼を調節することを特徴
とする。
【0016】また、本発明のガスタービンの制御装置の
第2形態は、可変入口翼を有するガスタービンの制御装
置であって、前記制御装置がPI制御部と最適化制御部
と燃空比補正制御部とを備え、前記PI制御部により要
求出力と発電出力との差に基づいて、その差を解消する
燃料制御弁開度指令値が生成され、前記最適化制御部に
より、少なくとも要求出力と空気温度と空気湿度とを用
いてNOxの発生を抑制しながら、ガスタービンの運転
状態を常に最適にするように、燃焼器の燃空比を最適と
する可変入口翼角度を算出し、前記燃空比補正制御部に
より、前記算出された燃料制御弁開度とフィードバック
制御により燃料制御弁開度との差に基づいて可変入口翼
角度を補正することを特徴とする。
【0017】本発明のガスタービンの制御装置の第2形
態においては、前記燃空比補正制御部が一次遅れ手段を
有してなるのが好ましい。
【0018】しかして、前記ガスタービンの制御装置は
ガスタービン設備に搭載される。
【0019】
【作用】本発明は前記の如く構成されているので、空気
温度や湿度などの外的条件変化に対して、NOxの発生
を抑制しながらガスタービンを常に最適な運転状態で稼
働させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
【0021】本発明の一実施形態に係るガスタービンの
制御方法が適用されるガスタービン発電設備を図1にブ
ロック図で示す。なお、図1において、1は圧縮機、2
は燃焼器、3はパワータービン、4は発電機、5は燃料
流量制御弁、6は可変入口翼、7は可変入口翼アクチュ
エータ、Hはガスタービン発電設備をそれぞれ示す。
【0022】圧縮機1における空気流量Gc、圧縮機動
力Wcの基礎式は、以下のように表わされるのが知られ
ている。
【0023】 Gc=Kcmp1・fcmpMB(πc,Av,T2) (1) Wc=Kcmp2・fcmpEB(πc,Av,T2) (2)
【0024】また、パワータービン3における燃焼ガス
流量Gt、パワータービン動力Wtの基礎式は、以下のよ
うに表されるのが知られている。
【0025】 Gt=Ktbn1・ftbnMB(πt,T4) (3) Wt=Ktbn2・ftbnEB(πt,T4) (4)
【0026】なお、圧縮機入口の圧力損失、燃焼器にお
ける圧力損失、およびタービン出口の圧力損失が微小で
あるとすれば、圧縮機入口圧力:P2=タービン出口圧
力:P5=標準大気圧力(一定)、および圧縮機出口圧
力:P3=タービン入口圧力:P4となり、式(1)〜式
(4)におけるπc、πtはすべて圧縮比πに置き換える
ことができる。以下、πc=πt=πとして説明する。
【0027】また、ガスタービンにおいては以下のマス
バランスおよびエネルギーバランスが成り立つ。
【0028】 Gc+Wf=Gt (5) WL=Wt−Wc (6)
【0029】以上の関係より、下記式(7),(8)が
得られる。
【0030】 Wf=Ktbn1・ftbnMB(π,T4)-Kcmp1・fcmpMB(π,Av,T2) (7) WL=Ktbn2・ftbnEB(π,T4)-Kcmp2・fcmpEB(π,Av,T2) (8) さらに、燃焼器2の出口温度T4は、下記式(9)で表
されるのが知られている。
【0031】 T4=fT4(π,Av,T2,Wf) (9) ここに、
【0032】
【数1】
【0033】さらにまた、NOx発生量を表す特性式と
して、一般的に下記式(10)が知られている。
【0034】
【数2】
【0035】前記式(10)中、T3およびGcはπ、
v、T2の関数で表されることが知られているところか
ら、前記式(10)は下記式(11)のように変形でき
る。 NOx=K’NOx・fNOx(π,Av,T2,Wf) (11)
【0036】これらのことより、ガスタービンの動作特
性およびNOx発生量は式(7)、(8)、(9)およ
び(11)で表されるのが理解される。
【0037】いま、T2,xが測定されあるいは推定可
能とされ、またWLが条件として与えられれば、ガスタ
ービンを最適な効率で稼動させながらNOxの発生量を
低減するという課題は、Wf、Av、π、T4を未知変数
とする連立方程式の解集合を求める問題に帰着される。
【0038】したがって、NOx発生量を規定値以内に
抑え、かつガスタービンを最適な運転状態、例えば効率
を最大限とするには、燃料流量Wfを最小とするような
評価関数Cとして、下記式(12)のようなものを選定
し、 C=Wf/WL (12) 式(7)、(8)、(9)および(11)を等式制約条
件とし、かつ下記式(13)の不等式制約条件を満足す
るようなWf、Avの解を逐次二次計画法(SQP)など
の非線形計画法により求めればよい。
【0039】 NOx≦fNOxmax (13)
【0040】なお、実際のガスタービンでは、個々の操
作量や状態量に対する制限、例えば燃料流量Wfに対す
る制限、可変入口翼角度Avに対する制限、パワーター
ビン入口温度T4に対する制限が存在するが、これらに
ついては、以下のような不等式制約条件を追加すること
により対処できる。
【0041】 燃料流量Wf:fWfmin≦Wf≦fWfmax (14) 可変入口翼角度Av:fAvmin≦Av≦fAvmax (15) パワータービン入口温度T4:T4≦fT4max (16)
【0042】このように、この実施形態によれば、NO
xの発生を抑制しながら、ガスタービンを最適な運転状
態とできる最適な燃空比により稼働させることができ
る。
【0043】
【実施例】以下、より具体的な実施例により本発明を詳
細に説明する。
【0044】実施例1 本発明の実施例1に係るガスタービンの制御方法が適用
されているガスタービンを図2にブロック図で示す。図
2において、符号10は制御装置を示す。なお、図2に
おいて、図1と同一の符号を付したものは同一または類
似の構成要素を示す。
【0045】制御装置10は、PI制御部20と最適化
制御部30とを備えてなるものとされる。
【0046】PI制御部20は、従来のガスタービンの
制御装置におけるPI制御部と同様に、フィードバック
制御により燃料制御弁の開度を制御するものとされる。
すなわち、要求出力WLDと発電出力WLGとの差を解消す
る燃料流量Wfを供給する燃料制御弁の開度指令値を出
力するように構成されている。
【0047】PI制御部20をこのように構成するの
は、次のような理由による。
【0048】ガスタービン制御における基本的な目的
が、負荷出力あるいは回転数を設定値に対して偏差なく
制御することにあるが、最適化制御部30のみによりガ
スタービンの制御を行った場合、その最適化制御に使用
されるガスタービンモデルのモデル化誤差により、最適
化制御部30で算出される燃料制御弁開度指令値による
燃料流量では負荷出力あるいは回転数に若干の偏差が生
ずるおそれがある。また、最適化計算は繰り返し計算で
あるため一般的に計算に時間がかかるので、制御の応答
が遅くなるという特性を有している。これに対し、燃料
流量の制御は負荷変動の急変にも追従しなければならな
いため、早い応答性が要求される。そこで、ガスタービ
ン制御における基本的な目的を満足させかつ早い応答性
も確保するため、従来と同様にPI制御部20を設ける
ようにしたものである。
【0049】最適化制御部30は、要求出力WLD、空気
温度T2、空気湿度xに基づいて、可変入口翼角度Av
指令値(可変入口翼角度指令値)を出力するようされて
いる。
【0050】次に、図4を参照しながら、最適化制御部
30における最適化処理について説明する。
【0051】ガスタービンモデル特性式により等式制約
条件が設定される。具体的には、前記式(7)のマスバ
ランス式、前記式(8)のエネルギバランス式、前記式
(9)の燃焼器特性式、前記式(11)のNOx発生特
性式により、等式制約条件が設定される。また、ガスタ
ービン運用条件制約式により不等式制約条件が設定され
る。具体的には、前記式(13)のNOx発生量制約
式、前記式(14)の燃料制御弁操作範囲制約式、前記
式(15)の可変入口翼操作範囲制約式、前記式(1
6)のガスタービン入口温度制約式などにより、不等式
制約条件が設定される。そして、前記等式制約条件およ
び不等式制約条件により、ガスタービンの運転状態を最
適に制御しながらNOxの発生を抑制できる最適化問題
(非線形形最適化問題)が設定される。
【0052】この最適化問題に対して、空気温度T2
空気湿度xなどのプロセス量として計測または推定可能
な物理量を数値データとして与え、また負荷などの運転
条件、動作流体物性値、ガスタービン特性パラメータな
どの各種定数およびパラメータを数値データとして与
え、ついで逐次二次計画法などの非線形最適化計画法を
適用することにより、ガスタービンの運転条件を最適化
する可変入口翼角度および燃料流量が算出される。
【0053】ただし、この実施例1では燃料流量は、従
来の制御と同様にPI制御により制御されているので、
最適化制御部30からは算出された可変入口翼角度に基
づく可変入口翼角度指令値のみが出力される。
【0054】しかして、この最適化制御部30から出力
された可変入口翼角度指令値により、可変入口翼アクチ
ュエータ7が駆動されて可変入口翼6が最適な角度に制
御される。
【0055】このように、この実施例1においては、燃
料流量の制御をPI制御部20により行い、また可変入
口翼の制御を最適化制御部30により行っているので、
空気温度や湿度などの外的条件の変化にかかわらず、ガ
スタービンを最適な運転状態で稼動させながらNOxの
発生量を抑制できる。
【0056】実施例2 本発明の実施例2に係るガスタービンの制御方法が適用
されているガスタービンを図3にブロック図で示す。こ
の実施例2は実施例1を改変してなるものである。図3
において、符号40は燃空比補正制御部を示す。なお、
図3において、図2と同一の符号を付したものは同一ま
たは類似の構成要素を示す。
【0057】制御装置10は、PI制御部20と最適化
制御部30と燃空比補正制御部40とを備えてなるもの
とされる。
【0058】この燃空比補正制御部40を設けるのは次
のような理由による。
【0059】実施例1においては、PI制御部20から
の燃料制御弁開度指令値により燃料制御弁を制御してい
るため、最適化制御部30において利用されているガス
タービンモデルにモデル化誤差があった場合、最適化制
御部30により算出された燃料流量Wfoptと、PI制御
部20からの燃料制御弁開度指令値に対応した燃料流量
fとの間に誤差が生ずることとなる。そのため、最適
化制御部30からの可変入口翼角度指令値と燃料制御弁
開度指令値とを用いてガスタービンを制御した場合、最
適化制御部30において本来制御しようとしていた燃空
比(燃料と空気との比率:燃料/空気)からずれること
になる。このずれを解消するため、この実施例2では、
PI制御部20からの燃料制御弁開度指令値と、最適化
制御部30により算出された燃料流量Wfoptに対応した
燃料制御弁開度指令値との差により最適化制御部30か
らの可変入口翼角度指令値を補正するようにしている。
【0060】そのため、燃空比補正制御部40は、PI
制御部20からの燃料制御弁開度指令値(以下、第1開
度指令値という)と、最適化制御部30からの燃料流量
に対応した燃料制御弁開度指令値(以下、第2開度指令
値という)との差を解消する可変入口翼角度指令値(以
下、第2角度指令値という)を生成し、その第2角度指
令値を最適化制御部30からの可変入口翼角度指令値
(以下、第1角度指令値という)に加算して補正し、し
かる後その補正後の値を可変入口翼開度指令値(以下、
補正後角度指令値という)として出力するようにされて
いる。例えば、第1開度指令値と第2開度指令値との差
がプラス、つまり燃料流量が多い場合には、可変入口翼
アクチュエータに供給される可変翼角度指令値を第1角
度指令値より大きくして、燃空比を適正なものとするよ
うにされている。
【0061】燃空比補正制御部40は、具体的には、最
適化制御部30からの燃料流量Wfo ptを燃料制御弁開度
に変換する燃料流量/弁開度変換手段41と、PI制御
器42と、一次遅れ手段43とを備えてなるものとされ
る。この一次遅れ手段43は、PI制御部20による燃
料制御弁5の制御と、燃空比補正制御部40による可変
入口翼6の制御が干渉するのを防止するために設けられ
ているものであって、これにより燃空比補正制御部40
による可変入口翼の制御が緩やかなものとなる。また、
同様の理由によりPI制御器42のゲインも小さめに設
定されている。例えば、燃空比補正制御部40のPI制
御器42のゲインは、燃料制御を行うPI制御部20の
ゲインに対して、比例ゲインは数分の1から十数分の1
程度とされ、積分時間は数倍から十数倍とされている。
【0062】なお、燃空比補正制御部40のPI調節器
42のゲインを小さめに設定することと、一次遅れ手段
43を設けることは、ともに制御をゆるやかにするため
のものであり、これらの双方の手段を併用してもよい
し、いずれか片方の手段のみを用いてもよい。
【0063】このように、この実施例2によれば、最適
化制御部30にモデル化誤差があってもこの誤差を吸収
してガスタービンを制御できるという実施例1では得ら
れない効果も得られる。
【0064】以上、本発明を実施形態および実施例に基
づいて説明してきたが、本発明はかかる実施形態および
実施例のみに限定されるものではなく、種々改変が可能
である。例えば、実施形態および実施例ではガスタービ
ンは発電用に用いられているが、推進用のものとされて
もよい。ただし、その場合は要求出力および発電出力に
代えて要求回転数および実際回転数が用いられる。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のガスター
ビンの制御方法および制御装置によれば、空気温度や湿
度などの外的条件の変化にかかわらずに、NOxの発生
を抑制しながら、ガスタービンを常に最適な運転状態で
稼働させることができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービンの制御方法で適用される
ガスタービン発電設備のブロック図である。
【図2】本発明の実施例1のガスタービンの制御方法が
適用されているガスタービン発電設備のブロック図であ
る。
【図3】本発明の実施例2のガスタービンの制御方法が
適用されているガスタービン発電設備のブロック図であ
る。
【図4】本発明の実施例1および実施例2における最適
化制御の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 燃焼器 3 パワータービン 4 発電機 5 燃料制御弁 6 可変入口翼 7 可変入口翼アクチュエータ 10 制御装置 20 PI制御部 30 最適化制御部 40 燃空比補正制御部 41 燃料流量/弁開度変換手段 42 PI制御器 43 一次遅れ手段 H ガスタービン発電設備
フロントページの続き (72)発明者 東 成昭 明石市川崎町1番1号 川崎重工業株式会 社明石工場内 (72)発明者 杉本 隆雄 明石市川崎町1番1号 川崎重工業株式会 社明石工場内 (72)発明者 永井 勝史 明石市川崎町1番1号 川崎重工業株式会 社明石工場内 (72)発明者 梶田 眞市 明石市川崎町1番1号 川崎重工業株式会 社明石工場内 (72)発明者 木村 武清 明石市川崎町1番1号 川崎重工業株式会 社明石工場内 Fターム(参考) 5H004 GA36 GB04 HA14 HB01 HB14 JA13 JA14 JB09 KA54 KA71 KB02 KB04 KB22 KB30 KB39 KC10 KC12 KC14 LA05 LA17 LA18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変入口翼を有するガスタービンの制御
    方法であって、 NOxの発生を抑制しながらガスタービンの運転状態が
    常に最適となるように、燃焼器の燃空比を最適とする可
    変入口翼角度を最適化制御処理により算出し、前記算出
    された可変入口翼角度に前記可変入口翼を調節すること
    を特徴とするガスタービンの制御方法。
  2. 【請求項2】 燃料制御弁の開度をフィードバック制御
    により調節することを特徴とする請求項1記載のガスタ
    ービンの制御方法。
  3. 【請求項3】 最適化制御処理により可変入口翼角度に
    対する燃料流量を算出し、その算出された燃料流量に対
    応する燃料制御弁開度を算出し、前記算出された燃料制
    御弁開度と、フィードバック制御による燃料制御弁開度
    との差に基づいて可変入口翼角度を補正することを特徴
    とする請求項2記載のガスタービンの制御方法。
  4. 【請求項4】 フィードバック制御による燃料制御弁に
    対する制御と、最適化制御処理による可変入口翼の制御
    とが干渉しないようして、前記燃料制御弁と前記可変入
    口翼とを制御することを特徴とする請求項3記載のガス
    タービンの制御方法。
  5. 【請求項5】 補正に関するゲインが小さくされている
    ことを特徴とする請求項4記載のガスタービンの制御方
    法。
  6. 【請求項6】 補正に関する応答が遅くされていること
    を特徴とする請求項4記載のガスタービンの制御方法。
  7. 【請求項7】 可変入口翼を有するガスタービンの制御
    装置であって、前記制御装置がPI制御部と最適化制御
    部とを備え、 前記PI制御部により要求出力と発電出力との差に基づ
    いて、その差を解消する燃料制御弁開度指令値が生成さ
    れ、 前記最適化制御部により、少なくとも要求出力と空気温
    度と空気湿度とを用いて、NOxの発生を抑制しながら
    ガスタービンの運転状態が常に最適となるように、燃焼
    器の燃空比を最適とする可変入口翼角度を算出してその
    角度に前記可変入口翼を調節することを特徴とするガス
    タービンの制御装置。
  8. 【請求項8】 可変入口翼を有するガスタービンの制御
    装置であって、前記制御装置がPI制御部と最適化制御
    部と燃空比補正制御部とを備え、 前記PI制御部により要求出力と発電出力との差に基づ
    いて、その差を解消する燃料制御弁開度指令値が生成さ
    れ、 前記最適化制御部により、少なくとも要求出力と空気温
    度と空気湿度とを用いてNOxの発生を抑制しながらガ
    スタービンの運転状態が常に最適となるように、燃焼器
    の燃空比を最適とする可変入口翼角度を算出し、 前記燃空比補正制御部により、前記算出された燃料制御
    弁開度とフィードバック制御により燃料制御弁開度との
    差に基づいて可変入口翼角度を補正することを特徴とす
    るガスタービンの制御装置。
  9. 【請求項9】 前記燃空比補正制御部が一次遅れ手段を
    有してなることを特徴とする請求項8記載のガスタービ
    ンの制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし請求項9に記載のガス
    タービンの制御装置を備えてなることを特徴とするガス
    タービン設備。
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