JPH06173236A - ダム放流監視制御方法及びダム放流設備制御システム - Google Patents

ダム放流監視制御方法及びダム放流設備制御システム

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JPH06173236A
JPH06173236A JP32348492A JP32348492A JPH06173236A JP H06173236 A JPH06173236 A JP H06173236A JP 32348492 A JP32348492 A JP 32348492A JP 32348492 A JP32348492 A JP 32348492A JP H06173236 A JPH06173236 A JP H06173236A
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dam
control
discharge
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gate
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JP32348492A
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English (en)
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Isao Satake
功 佐竹
Tetsuo Deguchi
哲郎 出口
Yasuyuki Terunuma
泰幸 照沼
Akio Tsujikawa
秋雄 辻川
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Hitachi Ltd
Hitachi Information and Control Systems Inc
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Information and Control Systems Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現在のゲート開度によるダム下流への放流量
超過や誤動作を予測演算して警告してダム放流設備の安
全かつ確実な運転操業を実現する。 【構成】 ダム10の放水路11に設けられたゲート1
2の開閉を行うゲート駆動装置14によりダム放流量を
制御するダム放流設備制御システムにおいて、放流設備
制御装置20は、ゲート開度を検出する開度計13と、
ダム水位を測定する水位計13からの信号を入力する放
流設備入出力部21と、これら信号からダム漂流量及び
流入量を算出する水理計算部22と、これらの信号、さ
らにはオペレータが設定する設定器24からの設定値に
より目標ダム放流量である制御目標値を算出する制御演
算部23と、この制御目標値によりゲート開度をフィー
ドバック制御するゲート制御部25とを備え、さらに、
上記制御目標値を逐次監視して現在のゲート開度から予
測されるダム放流量や下流地点への影響を演算して異常
検出を行う目標値監視部26を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダム・堰などの放流設
備の制御技術に係り、特に、放流設備の放水路に設けら
れたゲートの開閉を制御するためのダム放流監視制御方
法及びダム放流設備制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダムや堰など川をせき止めて水を
蓄える施設(以下、総称して「ダム」と称する)におい
ては、蓄えた水を放流するダム放流設備が設けられてお
り、これによりダムの放水路に設けられたゲートの開閉
を制御しながらダム下流への放流量を自動的に制御する
ことが行われている。かかる従来の放流設備において
は、ダム下流への放流量の超過を防止する方法として、
例えば実績放流量を逐一監視し、これが制限値を超過し
た時点で放流量の超過を検出する方式がとられていた。
また、ダム下流への制限放流量を超えないように予め目
標値を計算するなどの工夫も行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のダム放流設備あるいは放流方式では、ダム下流へ
の放流量の超過検出は、実績放流量を把握して実施して
いるため、超過を検出した時点で既にゲ−ト操作を行っ
ており、これではダム運用管理上の問題となることがあ
った。また、ダム下流への制限放流量を加味して目標値
を決定する方式では、ダム水位、流入量など水利条件が
安定している時には問題はないが、水利条件の変動が激
しいときには、制御の追従性が悪くなったり、誤った目
標値を算出して誤った制御をするという問題も生じてい
た。
【0004】そこで、本発明では、上記従来技術におけ
る問題点に鑑み、自動運転されるゲート開度やダム水位
などの情報から、水利条件が不安定な時でもダム下流へ
の放流量超過や誤動作を事前に予測検定し、もって、ゲ
−ト操作以前にダム下流への放流量超過を未然に防止し
てダム放流設備の安全かつ正確な操業を可能にするダム
放流監視制御方法及びダム放流設備制御システムを提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、まず第一に、ダムの放水路に設け
られたゲートの開閉を制御してダム下流への放流量を監
視制御するダム放流監視制御方法であって、ゲート開
度、ダム水位、設定値を含む入力情報から目標ダム放水
量である制御目標値を求め、該制御目標値に基づいてゲ
ート開度をフィードバック制御するものにおいて、さら
に、上記制御目標値を監視することにより、当該制御目
標値が水利条件の変化に適合して正常に設定されている
か否かを検定し、その検定結果を上記ゲートの開閉制御
に反映させるダム放流監視制御方法が提案される。
【0006】さらに、本発明によれば、上記の目的を達
成するための他の手段として、ダムの放水路に設けられ
たゲートの開閉をゲート駆動装置により制御してダム下
流への放流量を制御するダム放流設備制御システムであ
って、前記ゲートの開度を検出する開度計、ダムの水位
を測定する水位計を備え、さらに、これら開度計及び水
位計からの検出信号を入力して目標ダム放水量である制
御目標値を出力し、もって、前記ゲート駆動装置により
ダム放水路に設けた該ゲートの開度を前記制御目標値に
従ってフィードバック制御する放流設備制御装置を備え
たダム放流設備制御システムにおいて、前記放流設備制
御装置は、前記開度計及び水位計からの検出信号及び設
定値を入力して該制御目標値を演算する制御演算部と、
前記制御演算部で演算された該制御目標値を監視して正
常か異常かを検定するための目標値監視部とを有してい
るダム放流設備制御システムが提案される。
【0007】
【作用】すなわち、上記の本発明になるダム放流監視制
御方法及びダム放流設備制御システムによれば、目標値
監視部において、ゲート開度をフィードバック制御する
ための制御目標値(目標ダム放水量)の増減を逐次監視
し、この制御目標値を基にして、ゲート開度制御後のダ
ム放水量やダム下流点への影響を水利状態の変化を考慮
しながら予測演算し、その結果を所定量と比較しなが
ら、その増減量が規定値を超えて異常と検定された場合
に、これをオペレータに警告あるいは報知し、さらに、
放流設備のゲート自動制御を停止させ、もって、ダム放
流量超過を未然に防止してダム放流設備の安全かつ正確
な操業を可能にするものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について、添付の図面
を参照しながら説明を加える。まず、図1には、本発明
の一実施例になる放流量監視制御システムを適用したダ
ムあるいは堰の放水設備の概略構成が示されている。こ
の図面の下部には、ダム及びその放水設備が示されてお
り、すなわち、ダム10の内部には放水路11が設けら
れ、この放水路11の途中には開閉可能なゲート12が
設けられている。また、このゲート12には、ゲート開
度を検出するための開度計13が取り付けられ、さら
に、このゲートの開閉を駆動制御するためのゲート駆動
装置14が設けられている。加えて、ダム10によりせ
き止められた水の高さ(すなわち、ダム水位)を測定す
るため、いわゆる、水位計15が設けられている。
【0009】続いて、図面の上部には、主にゲート12
から構成されるダム10の放水設備の開閉を制御するた
め、例えば演算装置やメモリを備えた電子計算機などで
構成された、いわゆる放流設備制御装置20が示されて
いる。すなわち、この放水設備制御装置20は放流設備
入出力部21を備えており、この放流設備入出力部21
は、上記ゲート12の開度を検出する開度計13及びダ
ム水位を計測する水位計15からの出力信号を入力し、
また、ゲート12の操作信号である制御指令をゲート駆
動装置14へ出力する。そして、この放流設備入出力部
21に入力されたダム水位、ゲ−ト開度は、例えばA/
D変換器等によりディジタル信号に変換された後、水利
計算部22へ出力される。
【0010】水利計算部22は、入力したダム水位及び
ゲート開度から、ダム放流量、流入量などの演算を行
う。さらに、制御演算部23は、上記水利計算部22で
演算されたダム放流量、流入量などの各種デ−タと、設
定器24より入力した制御設定値により、制御目標値
(目標ダム放流量)を演算する。そして、ゲ−ト制御部
25では、上記で演算された制御目標値をダム水位相当
のゲ−ト開度に変換し、フィ−ドバック制御を行いなが
ら、再び上記放流設備入出力部21を介して、ゲ−ト駆
動装置14へ操作信号である制御指令を出力する。
【0011】そして、本発明によれば、上記放水設備制
御装置20には、さらに、上記制御演算部23で演算さ
れた制御目標値を入力して監視し、ゲートの自動制御を
停止する自動制御停止指令やオペレータ・コールなど
を、上記放流設備入出力部21を介して出力する、いわ
ゆる、目標値監視部26が設けられている。なお、この
目標値監視部26の詳細は後に説明する。
【0012】次に、図2は、上記の図1に示した放水設
備制御装置20においてゲ−ト自動制御を行う際の制御
ブロック図であり、ここでは、制御装置によるダム水位
一定制御の一例を示している。すなわち、ダム水位一定
制御とは、設定水位付近にダム水位を維持する制御であ
り、以下のように動作する。
【0013】A.設定器24より、設定水位Hsを設定
する。(オペレ−タ設定)
【0014】B.設定水位Hsとダム水位Hとの水位偏
差ΔHを計算する。ここで、水位偏差ΔHに不感帯をも
うけ、以降のC〜Eを行わないようにすることにより、
設定水位付近へのダム水位の維持制御が可能となる。
【0015】C.ダム放流量Qに水位偏差ΔHに応じた
流量変化量f2(ΔH)を加え、目標ダム放流量QMを算
出する。ここで、f2は、水位偏差(ΔH)−流量変化量
特性であり、水位偏差ΔHの2次式、あるいはテ−ブル
化して制御装置内メモリに記憶する。
【0016】D.目標ダム放流量を目標ゲ−ト開度に変
換する。ここで、変換f1は、下記のGのダム放流量計
算で使用している開度(P)−ダム水位(H)−放流量
(Q)特性f1において、ダム水位、放流量入力による
開度演算結果である。
【0017】E.ゲ−ト開度のフィ−ドバック制御を行
う。制御は、目標ゲ−ト開度となるまで、ゲ−ト駆動装
置14に対して、開指令または閉指令を与えるものであ
る。
【0018】F.計測したダム水位Hiの移動平均を計
算し、制御で使用するダム水位とする。なお、移動平均
の回数nは30回程度である。
【0019】G.ダム放流量Qは、開度(P)−ダム水
位(H)−放流量(Q)特性f1で、ダム水位、開度入
力による放流量演算結果であり、f1は制御装置内メモ
リにテ−ブル化して記憶する。
【0020】以上に説明した制御ブロックの動作におい
て、上記のブロックCで計算された目標ダム放流量QM
は、ダム水位Hの変化に伴い、急激に変動する傾向を示
す。すなわち、この方式では、ダム水位H、ダムへの水
の流入量など、水利条件が安定している時には問題ない
が、水利条件の変動が激しいときには制御の追従性が悪
くなったり、誤った目標値を算出して誤制御する畏れが
ある。
【0021】また、ダムの下流側への放流超過監視は、
従来、ダム放流量Qの変化量を監視することにより行っ
ていたが、この方式では、ゲ−ト操作後に放流超過を検
出することになり、管理上不都合である。
【0022】そこで、本発明では、これらを未然に防止
するために、上記ブロックCで算出される目標ダム放流
量QMを監視するため、目標値監視部26(図1参照)
を設けたものである。すなわち、この目標値監視部26
は、上記ブロックC(あるいは、図1の制御演算部2
3)において算出された目標ダム放流量QMを監視する
ための監視部をもうけたものである。なお、本実施例で
は、この目標値監視26部は、信頼性向上を図るため目
標値の2重チェックを実施している。そして、目標値異
常を検出した時には、放流設備の操作以前に、ゲ−ト制
御と駆動装置との間をハ−ド的に切離すことにより、誤
動作の未然防止との放流設備の安全操業を図っている。
【0023】続いて、添付の図3は、上記目標値監視部
26及びその周辺機器の機能関連をブロック図にて表わ
したものである。図にも示すように、目標値監視部26
は、制御演算部23で算出された制御目標値を入力し、
ダム放流量の予測を行うためのダム放流予測検定ブロッ
ク261、ダム下流に放流する水量を監視するための下
流放流超過検定ブロック262、そして、上記2つのブ
ロックからの出力により自動制御の停止及びオペレータ
・コールを行うための自動制御停止及びオペレータ・コ
ール処理部263から構成されている。
【0024】また、上記目標値監視部26の自動制御停
止及びオペレータ・コール処理部263から一方の出力
は、放流設備入出力部21の警報表示出力部211へ入
力され、その出力は、例えばオペレーションルーム内に
設置された異常ランプ31や警報手段32へ出力されて
いる。この異常ランプ31は視覚的にオペレータへ警告
を促すものであり、一方の警報手段は、例えば音などに
よりオペレータへ警告を促すものであってもよい。ま
た、上記目標値監視部26の自動制御停止及びオペレー
タ・コール処理部263の他方の出力は、上記放流設備
入出力部21の制御停止出力部212へ導かれ、この制
御停止出力部212は、制御指令出力部213から出力
される「開指令」及び「閉指令」信号を遮断する。すな
わち、上記制御停止出力部212からの出力がa点で
「ON」の場合には「開指令」信号は遮断され、出力が
b点で「ON」の場合には「閉指令」が遮断状態とな
り、もって、ゲートの自動制御を停止する。
【0025】なお、これら「開指令」及び「閉指令」信
号を出力する制御指令出力部213は、上記で既に説明
したゲート制御部25からの出力信号に基づいて形成さ
れる。すなわち、上記ゲート制御部25は、制御演算部
23からの制御目標値を入力し、ゲートの開度を算出す
るため放出量/開度変換ブロック251で変換を行い、
この変換された開度に基づき、フィードバック制御ブロ
ック252によってゲートを開閉制御する信号を出力す
る。なお、この時、上記放流設備入出力部21のデータ
入力部215に入力され、その後、入力データ変換部2
14で所定の信号に変換されたゲート開度信号が、上記
フィードバック制御ブロック252へフィードバックさ
れている。
【0026】さらに、添付の図4は、図1及び図3に示
した制御装置20における制御目標値監視部26の動作
を示すフロ−チャートである。この目標値監視部26
は、先ず、制御演算部23で算出された制御目標値(目
標ダム放流量)により、以下の式によりゲート操作後の
ダム水位の予測演算を行う(ステップS1)。
【数1】 但し、HT:T分後のダム水位 Qi:ダム流入量 Q0:目標ダム放流量 V :貯水量 f3:ダム水位(H)−貯水量(V)特性 なお、V=f3(H)であり、特性f3はテ−ブル化して
おき、制御装置内メモリに記憶する。
【0027】次に、T分後の予測ダム水位と目標ゲ−ト
開度により、T分後のダム放流量を以下の式により予測
演算する(ステップS2)。
【数2】 但し、QT:T分後のダム放流量 PM:目標ゲ−ト開度 なお、特性f1は、ダム放流量算出で使用する開度(P)
−ダム水位(H)−放流量(Q)特性と同一である。
【0028】上記で演算したT分後の予測ダム放流量Q
Tを現在のダム放流量と比較し、予測ダム放流量QTと現
在ダム放流量との差が規定値以上の場合、上記の制御目
標値を異常と判断する(ステップS3)。一方、予測ダ
ム放流量QTと現在ダム放流量との差が規定値以内の場
合には、正常と判断する。
【0029】上記のステップで正常と判断された場合に
は、さらに、制御目標値の増減量より、下流地点への影
響を、操作後の流量変化量及び水位変動量で評価する
(ステップS4)。この時、T分間の下流流量変化量Δ
T、及び、T分間の下流水位変動量ΔHTを、以下の2
式により求める。
【数3】
【数4】 但し、TC:制御演算周期 Q0:目標ダム放流量 Q0-1:前回算出した目標ダム放流量 ここで、式内の記号aは河川流量計算定数であり、下式
の記号bと共に、予め下流地点の流量測定を行い最小2
乗法により決定された定数であり、制御装置内メモリに
記憶する。
【0030】また、このステップでは、以下の式によ
り、ダム下流地点流量Qを算出する。
【数5】 但し、Hd:ダム下流地点水位
【0031】その後、上記で算出したT分間の下流流量
変化量ΔQT、下流水位変動量ΔHT、あるいは、ダム下
流地点流量Qが規定値を上回る場合、上記制御目標値を
異常と判断し、これらが規定値以内であれば正常と判断
する(ステップS5)。
【0032】上記ステップS5において、及び、上記ス
テップS3において異常と判断された場合には、自動制
御停止指令を出力し(ステップS6)、さらに、可視可
聴のオペレ−タ・コ−ルを行う(ステップS7)。な
お、上記のステップS5で正常と判断された場合には、
上記ステップS6、S7を経ずに終了することとなる。
【0033】すなわち、上記の本発明の実施例によれ
ば、ダム放流設備におけるゲート自動制御装置におい
て、水利条件が安定している時には問題はないが、しか
しながら、水利条件の変動が激しいときには制御の追従
性が悪くなり、誤った目標値を算出して誤制御する畏れ
があることに着目し、このゲート自動制御において算出
され、ゲート開度のフィードバック制御に用いられる制
御目標値、すなわち、目標ダム放流量QMを、さらに監
視部を設けて逐次監視するようにしたものである。
【0034】また、ダムの下流側への放流超過監視も、
同時に、この監視部により予測演算して評価し、従来の
ダム放流量の変化量を監視することにより行っていた方
式での管理上の不都合を解消している。
【0035】具体的には、目標ダム放流量QMを監視す
るための目標値監視部26(図1参照)を設け、この目
標値監視部26は、目標ダム放流量QMを基に水利条件
の変化を考慮しながらゲート自動操作後のダム水位、ダ
ム放流量、あるいは、下流流量の変化、下流水位の変
動、下流地点流量などのダム下流地点への影響を予測演
算する。そして、目標値監視部26は、これら予測演算
された種々の情報を基に上記目標ダム放流量QMの適否
を判断し、目標値異常を検出した時には、放流設備の操
作以前に、ゲ−ト制御と駆動装置との間をハ−ド的に切
離し、オペレータに警告を発することにより、誤動作の
未然防止と放流設備の安全操業を図っている。
【0036】また、上記の実施例では、目標値異常を検
出した時には、放流設備の操作以前にゲ−ト制御と駆動
装置との間をハ−ド的に切離するものとして説明した
が、しかしながら、本発明はこれのみに限定されること
なく、制御停止出力部212によりゲートの自動制御を
停止するものに代え、例えば設定値を変えるようなオペ
レーションガイダンスをオペレーションルーム内に表示
させるようにすることも可能である。
【0037】
【発明の効果】上記の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明のダム放流監視制御方法及びダム放流設備制
御システムによれば、ダム放流設備のゲート自動制御
時、水利条件の変動などによるダム下流への放流量超過
を、放流設備のゲート操作以前に未然に予測して防止す
ることが可能になるため、放流設備のゲート制御の誤動
作を未然に防止し、安全かつ確実な放流設備の操業が期
待できるという技術的にも優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になるダム放流設備制御シス
テムを備えたダム放流設備の概観を説明する系統図であ
る。
【図2】上記ダム放流設備制御システムのゲート自動制
御動作を説明するための機能ブロック図である。
【図3】上記ダム放流設備制御システムの目標値監視機
能関連部分の詳細構成を示したブロック図である。
【図4】上記ダム放流設備制御システムの目標値監視動
作の詳細を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 ダム 11 放水路 12 ゲート 13 開度計 14 ゲート駆動装置 15 水位計 20 放流設備制御装置 21 放流設備入出力部 22 水利計算部 23 制御演算部 24 設定器 25 ゲート制御部 26 目標値監視部 211 警報表示出力部 212 制御停止出力部 213 制御指令出力部 261 ダム放流予測検定ブロック 262 下流放流超過検定ブロック 263 自動制御停止及びオペレータ・コール処理部 31 異常ランプ 32 警報手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 照沼 泰幸 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 辻川 秋雄 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (11)

    【整理番号】 【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダムの放水路に設けられたゲートの開閉
    を制御してダム下流への放流量を監視制御するダム放流
    監視制御方法であって、ゲート開度、ダム水位、設定値
    を含む入力情報から目標ダム放水量でる制御目標値を求
    め、該制御目標値に基づいてゲート開度をフィードバッ
    ク制御するものにおいて、さらに、上記制御目標値を監
    視することにより、当該制御目標値が水利条件の変化に
    適合して正常に設定されているか否かを検定し、その検
    定結果を上記ゲートの開閉制御に反映させることを特徴
    とするダム放流監視制御方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1のダム放流監視制御方法に
    おいて、上記制御目標値の正常か異常かの検定を、上記
    制御目標値によるゲート開度操作後のダム放流量を予測
    演算することにより行うことを特徴とするダム放流監視
    制御方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項2のダム放流監視制御方法に
    おいて、上記制御目標値の正常か異常かの検定を行うた
    めのダム放流量の予測は、前記制御目標値によるゲート
    開度操作後のダム水位を予測演算し、このダム水位の予
    測演算値を基に演算して行うことを特徴とするダム放流
    監視制御方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項2のダム放流監視制御方法に
    おいて、上記制御目標値の正常か異常かの検定は、予測
    されたダム放流量を現在のダム放流量に比較することに
    より行うことを特徴とするダム放流監視制御方法。
  5. 【請求項5】 前記請求項1のダム放流監視制御方法に
    おいて、上記制御目標値の正常か異常かの検定を、上記
    制御目標値によるダム下流地点への影響を予測すること
    によって行うことを特徴とするダム放流監視制御方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項5のダム放流監視制御方法に
    おいて、上記制御目標値によるダム下流地点への影響
    は、上記ゲート開度操作後の予測される下流流量変化
    量、下流水位変動量、ダム下流地点流量、及び、ダム下
    流地点水位のうちの少なくとも一つにより評価すること
    を特徴とするダム放流監視制御方法。
  7. 【請求項7】 ダムの放水路に設けられたゲートの開閉
    をゲート駆動装置により制御してダム下流への放流量を
    制御するダム放流設備制御システムであって、前記ゲー
    トの開度を検出する開度計、ダムの水位を測定する水位
    計を備え、さらに、これら開度計及び水位計からの検出
    信号を入力して目標ダム放水量である制御目標値を出力
    し、もって、前記ゲート駆動装置によりダム放水路に設
    けた該ゲートの開度を前記制御目標値に従ってフィード
    バック制御する放流設備制御装置を備えたダム放流設備
    制御システムにおいて、前記放流設備制御装置は、前記
    開度計及び水位計からの検出信号及び設定値を入力して
    該制御目標値を演算する制御演算部と、前記制御演算部
    で演算された該制御目標値を監視して正常か異常かを検
    定するための目標値監視部とを有していることを特徴と
    するダム放流設備制御システム。
  8. 【請求項8】 前記請求項7のダム放流設備制御システ
    ムにおいて、前記目標値監視部は、該制御目標値による
    ゲート開度操作後のダム放流量を予測演算する手段を含
    んでいることを特徴とするダム放流設備制御システム。
  9. 【請求項9】 前記請求項7のダム放流設備制御システ
    ムにおいて、前記目標値監視部は、該制御目標値による
    ゲート開度操作後のダム下流地点での下流流量変化量、
    下流水位変動量、ダム下流地点流量、及び、ダム下流地
    点水位のうちの少なくとも一つを予測演算する手段を含
    んでいることを特徴とするダム放流設備制御システム。
  10. 【請求項10】 前記請求項7のダム放流設備制御シス
    テムにおいて、前記放流設備制御装置は、前記目標値監
    視部が該制御目標値の異常を検定した時、オペレータに
    異常を警告するための警告を発する警告表示出力部を備
    えていることを特徴とするダム放流設備制御システム。
  11. 【請求項11】 前記請求項7のダム放流設備制御シス
    テムにおいて、前記放流設備制御装置は、前記目標値監
    視部が該制御目標値の異常を検定した時、前記ゲート駆
    動装置に出力される制御指令を遮断する手段を備えてい
    ることを特徴とするダム放流設備制御システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008095420A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Fujitsu Ltd 制御装置および制御プログラム
CN114442682A (zh) * 2021-12-14 2022-05-06 大唐水电科学技术研究院有限公司 一种水电站智能预警自动泄洪系统

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