JPH0617276A - 1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステルの製造法 - Google Patents

1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステルの製造法

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JPH0617276A
JPH0617276A JP4174421A JP17442192A JPH0617276A JP H0617276 A JPH0617276 A JP H0617276A JP 4174421 A JP4174421 A JP 4174421A JP 17442192 A JP17442192 A JP 17442192A JP H0617276 A JPH0617276 A JP H0617276A
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JP
Japan
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tetraester
exchange membrane
diaphragm
anion exchange
acid
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Pending
Application number
JP4174421A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Takenaka
慎司 竹中
Masae Uchida
雅栄 内田
Chitoshi Shimakawa
千年 島川
Hironori Gamachi
宏典 蒲地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Publication of JPH0617276A publication Critical patent/JPH0617276A/ja
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】マレイン酸エステルを、陰イオン交換膜を使用
した隔膜セルを用いて電解還元二量化することを特徴と
する、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラ
エステルの製造方法。 【効果】陰イオン交換膜使用の隔膜セルにより、簡便な
方法で、安全かつ高い選択率で目的物を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボン酸テトラエステルの製造方法に関す
る。さらに詳しくは、マレイン酸ジエステルを電解還元
二量化して、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸
テトラエステルを製造する方法に関するものである。
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステ
ルを加水分解することにより容易に得られる1,2,
3,4−ブタンテトラカルボン酸は、特殊用途のポリイ
ミド、ポリアミド、ポリエステルの原料、更には、ポリ
塩化ビニル樹脂等の可塑剤としても使用されている。特
に1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と種々のジ
アミン化合物から製造されるポリイミドは、電線被覆の
水溶性ワニスとして最近注目されている。
【0002】
【従来の技術】電解還元二量化法により、1,2,3,
4−ブタンテトラカルボン酸、あるいはそのテトラエス
テルを製造する従来の方法としては、次に示すような例
が開示されている。
【0003】(1)電解液中に溶解させたマレイン酸
を、銅・銅キレ−ト接合電極を使用して電解還元するこ
とを特徴とする、ブタンテトラカルボン酸の製造方法
(特開昭53−101311)。
【0004】(2)アルファ・ベ−タモノオレフィニッ
クカルボキシレ−ト、同ニトリル、同カルボキシアミド
を電解還元的に二量化し、その飽和二量体を製造する方
法(US3193482 対応特許−特公昭40−47
33)。
【0005】(3)無水のアルコ−ル中においてジアル
キルマレ−トを電解還元二量化してテトラアルキルブタ
ンテトラカルボキシレ−トを得、これを加水分解してブ
タンテトラカルボン酸を製造する方法(特開平3−19
0838)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(1)の方法では、陰極にキレ−ト接合電極を使用して
おり、その製造法がやや煩雑である。また支持電解質と
して過塩素酸ナトリウムを使用しているが、危険性が高
く現実的でない。更に収率も15〜20%と低く、満足
できるものではない。
【0007】前記(1)の方法の、マレイン酸の電解還
元二量化による1,2,3,4−ブタンテトラカルボン
酸の製造方法を追試したが、溶媒にジメチルホルムアミ
ドを用い、支持電解質として4級アンモニウム塩を用い
て行った場合、目的物である1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸の収率は1重量%未満であった。
【0008】(2)の方法は、マレイン酸のジエステル
の二量化による1,2,3,4−ブタンテトラカルボン
酸テトラエステルの製造法について触れているが、収率
の記載はなく、明らかでない。また、この方法では、陰
極として水銀を用いている点で現実的でない。
【0009】(3)の方法は電極にグラファイトを用い
ているため、電流密度は低く維持する必要があり15〜
50mA/cm2と小さく、工業化に際しては電解槽の
容積効率的に不利である。また無水での電解であり水分
の管理の煩雑さ、及び電気伝導が劣るために高い槽電圧
になることが推測される。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述のよ
うな従来技術の欠点を解消する1,2,3,4−ブタン
テトラカルボン酸テトラエステルの製造方法について鋭
意検討を行った結果、マレイン酸ジエステルを実用的な
方法で電解還元二量化することにより、高い選択率で、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステ
ルが得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】即ち、本発明は、隔膜とし陰イオン交換膜
を用いてマレイン酸ジエステルを、水性アルコ−ルの存
在下で、電解還元二量化することを特徴とする、1,
2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステルの
製造法である。
【0012】オレフィン化合物の電解還元二量化反応に
おいてはプロトンの供給は必須であり、従来無隔膜法で
行うか、隔膜を用いる場合は、陽極側よりプロトンの供
給を受けるために陽イオン交換膜が用いられていた。し
かし陽イオン交換膜を用いるとプロトンの供給に際して
水も同伴して来るので水分の影響を受けやすい反応の場
合は好ましくなく。また無隔膜の場合は水分があると
陽、陰極より酸素、水素の発生があり安全性が問題であ
った。本反応において、二量体(1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボン酸テトラエステル)の還元体(コハク
酸ジエステル)に対する選択比は陰極液中の水分がある
限度を越えると低下する。そこで必要な水分を保持して
電解反応を行わなくてはならない。陰イオン交換膜を用
いたところこれらの条件を満足できて本発明を完成させ
ることが出来た。陰イオン交換膜を用いた陰極液にはプ
ロトンの供給がないので、pHを一定に維持するために
外部より酸性物質を添加する必要があるが、硫酸、スル
ホン酸を用いることで容易に対応することができる。
【0013】このほかの電解条件については本発明者等
が先に出願した、特願平3−175000に準じて行う
ことができる。即ち、陰極液として水とアルコ−ルの混
合溶媒を用いる。支持電解質としては第4級アンモニウ
ム塩を反応溶媒に対して15〜50%使用する。基質の
マレイン酸エステルは20〜60%の濃度である。陽極
液は導電性液であれば良いが、硫酸水溶液あるいはスル
ホン酸およびスルホン酸塩の水溶液であることが望まし
い。反応温度は10〜50℃、電流密度は0.01〜1
A/cm2の範囲で任意に選ばれる。
【0014】
【発明の効果】本発明は無隔膜法における安全性、陽イ
オン交換膜使用時における移行水の影響などの問題点を
解決して、マレイン酸エステルの電解還元二量化を実用
的な方法で行うことができる。
【0015】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0016】実施例1 陰イオン交換膜を使用した隔膜電解セルの陰極液にはマ
レイン酸ジメチルエステル 6.0g,H2O 0.4
2g,MeOH 3.15g,テトラエチルアンモニウ
ムp−トルエンスルホネ−ト 2.4gを仕込んだ。陽
極液には15%硫酸水を使用した。陰極電極には金、陽
極電極には白金を用いた。反応温度は30℃に保ち、電
流密度0.14A/cm2の直流定電流電解を行い、
0.25Fr/mol通電した。電解中陰極液はp−ト
ルエンスルホン酸を添加してpHを8〜9に保つた。電
解終了後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した抽出層
を、ガスクロマトグラフイ−にて分析した。その結果、
マレイン酸ジメチルエステル(MA−DMと略する)の
転化率は23.6%,選択率は1,2,3,4−ブタン
テトラカルボン酸テトラメチルエステル(BTC−TM
と略する)80.5%、コハク酸ジメチルエステル(S
A−DMと略する)11.6%、BTC−TM/SA−
DM選択比=6.9であった。
【0017】実施例2 実施例1と同様の操作で、陽極液に15%テトラエチル
アンモニウムp−トルエンスルホネ−ト水溶液を使用し
て反応及び分析を行った。その結果、MA−DMの転化
率は24.9%,選択率は、BTC−TM70.3%、
SA−DM10.8%、BTC−TM/SA−DM選択
比=6.5であった。
【0018】実施例3 実施例1と同様の操作で、陽極液に15%p−トルエン
スルホン酸水溶液を使用して反応及び分析を行った。
その結果、MA−DMの転化率は22.8%,選択率
は、BTC−TM68.0%、SA−DM9.6%、B
TC−TM/SA−DM選択比=7.0であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蒲地 宏典 福岡県大牟田市浅牟田町30 三井東圧化学 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マレイン酸ジエステルを、電解還元的に
    二量化するに際し、陰イオン交換膜を使用した隔膜を有
    する電解槽を用いることを特徴とする、1,2,3,4
    −ブタンテトラカルボン酸テトラエステルの製造法。
  2. 【請求項2】 水性アルコ−ル溶媒中で、電解還元的に
    二量化する請求項1記載の製造法。
JP4174421A 1992-07-01 1992-07-01 1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステルの製造法 Pending JPH0617276A (ja)

Priority Applications (1)

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JP4174421A JPH0617276A (ja) 1992-07-01 1992-07-01 1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステルの製造法

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JP4174421A JPH0617276A (ja) 1992-07-01 1992-07-01 1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステルの製造法

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JPH0617276A true JPH0617276A (ja) 1994-01-25

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JP4174421A Pending JPH0617276A (ja) 1992-07-01 1992-07-01 1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸テトラエステルの製造法

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