JPH06172525A - 可溶性ポリイミド樹脂 - Google Patents

可溶性ポリイミド樹脂

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JPH06172525A
JPH06172525A JP32501492A JP32501492A JPH06172525A JP H06172525 A JPH06172525 A JP H06172525A JP 32501492 A JP32501492 A JP 32501492A JP 32501492 A JP32501492 A JP 32501492A JP H06172525 A JPH06172525 A JP H06172525A
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JP
Japan
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bis
polyimide resin
aminophenoxy
acid
formula
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Application number
JP32501492A
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English (en)
Inventor
Tatsuhiro Yoshida
達弘 吉田
Yoshitaka Okugawa
良隆 奥川
Toshio Suzuki
敏夫 鈴木
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物aモルと3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物bモルとを酸成分とし、2,2-ビス(4-(4-アミ
ノフェノキシ)フェニル)プロパンcモルと、1,3-ビス(3
-アミノフェノキシ)ベンゼンとジメチルフェニレンジア
ミンの群から選ばれた1種類または2種類のジアミンd
モルと、α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシ
ロキサンeモルとをアミン成分とし、得られるポリイミ
ド樹脂の分子末端を酸無水物fモルあるいは芳香族アミ
ンgモルでエンドキャップし、かつfまたはgのうちど
ちらか一方は0である割合で両成分を反応させてイミド
閉環せしめた有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂。 【効果】 耐熱性と成形加工性に優れたポリイミド樹脂
を得ることができ、特に高信頼性と耐熱性を要求するエ
レクトロニクス用材料として工業的に極めて利用価値が
高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れ吸湿性が
低くかつ低沸点の有機溶剤に可溶で成形加工性に優れた
ポリイミド樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は、耐熱性が高く難燃性
で電気絶縁性に優れていることから、電気、電子材料と
して広く使用されている。フィルムとしてフレキシブル
印刷配線板や耐熱性接着テープの基材に、樹脂ワニスと
して半導体の絶縁皮膜、保護皮膜に広く使用されてい
る。しかし、従来のポリイミド樹脂は、吸湿性が高く、
耐熱性に優れている反面、不溶不融であったり極めて融
点が高く、加工性の点で決して使いやすい材料とはいえ
なかった。また半導体の実装材料として層間絶縁膜、表
面保護膜などに使用されているが、これらは有機溶剤に
可溶な前駆体ポリアミック酸を半導体表面に塗布し、加
熱処理によって溶剤を除去すると共にイミド化を進めて
いる。この時用いる酸アミド系溶剤は高沸点であり、皮
膜の発泡の原因になったり、完全に溶媒を揮散させるた
めに250℃以上の高温乾燥工程を必要とし、素子を高温
にさらすためアセンブリ工程の収率を劣化させる。ま
た、皮膜の吸湿性が高いため、高温時に吸収した水分が
一気に蒸発して膨れやクラックの原因となるなどの問題
があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性に優
れ吸湿性が低く、かつ有機溶剤に可溶な成形加工性の優
れたポリイミド樹脂を得るべく鋭意研究を重ねた結果、
特定構造のポリイミド樹脂が上記課題を解決することを
見出し、本発明に到達したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、3,3',4,4'-ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物aモルと3,3',4,4'-
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物bモルとを酸
成分とし、2,2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)
プロパンcモルと、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベン
ゼンとジメチルフェニレンジアミンの群から選ばれた1
種類または2種類のジアミンdモルと、α,ω-ビス(3-
アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンeモルとをア
ミン成分として得られるポリイミド樹脂の分子末端を、
一般式(1)で表される酸無水物fモルあるいは一般式
(2)で表される芳香族アミンgモルでエンドキャップ
し、a、b、c、d、e、f、gのモル比が 0.5 ≦ a
/(a+b+0.5f)≦ 0.8、0.2 ≦ b/(a+b+0.
5f)≦ 0.5、0.01 ≦ f/(a+b+0.5f)≦ 0.0
5、0.01 ≦ g/(c+d+e+0.5g)≦ 0.05、0.05
≦ e/(c+d+e+0.5g)≦ 0.5、かつfまたはg
のうちどちらか一方は0である割合で両成分を反応させ
てイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂
である。
【化1】 (式中、Xは
【化2】 のうちから選ばれた少なくとも1種類の基)
【化3】 (式中、Yは水素原子、あるいはメチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、フェニル、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、ブトキシ、もしくはフェノキシ基のうちから選ば
れた少なくとも1種類の基)
【0005】本発明のポリイミド樹脂を得るのに用いる
α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン
は式(3)で表わされるものである。
【化4】
【0006】酸成分の主要な構成成分である3,3',4,4'-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物のモル比は、得ら
れるポリイミド樹脂の溶解性に極めて重要で、上記の範
囲内にないと低沸点溶剤に溶解するという本発明の特徴
が失われる。
【0007】式(3)で表されるα,ω-ビス(3-アミノ
プロピル)ポリジメチルシロキサンはn=0〜10 が好ま
しく、特にnの値が 4〜10 の範囲が、ガラス転移温
度、接着性、耐熱性の点から好ましい。またn=0 と上
記n=4〜10 のものをブレンドして用いることは特に接
着性を重視する用途では好ましい。
【0008】またその他ポリイミドの製造に用いられる
酸無水物やジアミン、例えば、4,4'-オキシジフタル酸
二無水物、無水ピロメリット酸、3,3',4,4'-ジフェニル
スルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(4-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン(B
APPF)、2,2-ビス(4-アミノフェノキシ)ヘキサフル
オロプロパン(BAPF)、ビス-4-(4-アミノフェノキ
シ)フェニルスルフォン(BAPS)、ビス-4-(3-アミ
ノフェノキシ)フェニルスルフォン(BAPSM)など
を特性を損わない範囲で少量添加することは可能であ
る。
【0009】各成分の量比は上記範囲内にあることが重
要で、α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシロ
キサンが全アミン成分の5モル%より少ないと低吸湿性
の特徴が現れず、50モル%を越えるとガラス転移温度が
著しく低下し耐熱性に問題が生じる。2,2-ビス(4-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル)プロパンのモル比に関して
は、0.1 ≦c/(c+d+e+g)≦ 0.9 の範囲であ
ることが好ましく、上記の範囲を越えると溶解性や耐熱
性に問題が生じる。ジメチルフェニレンジアミンを添加
することにより、低沸点溶剤への溶解性を低下させずに
耐熱性を向上させることができる。ジメチルフェニレン
ジアミンとして、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミ
ン、2,4-ジメチル-m-フェニレンジアミンが好ましい。
また接着剤用途として低温接着が要求される時は、1,3-
ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼンを加えることができ
る。
【0010】接着剤として当該ポリイミド樹脂を使用す
る場合、分子末端をエンドキャップし分子量をコントロ
ールすることにより、被着材との接着に適した溶融粘度
を得ることができ、濡れ性を向上させ、接着力を高める
ことができる。エンドキャップ剤である酸無水物、ある
いは芳香族アミンの量比については1モル%から5モル
%の範囲が好ましい。1モル%未満では分子量が高くな
りすぎて、本発明の特徴である低沸点溶剤への溶解性が
低下し、また接着性を重視する用途では溶融粘度の増加
により濡れ性が悪くなり好ましくない。5モル%を越え
ると分子量が著しく低下し、耐熱性に問題が生じる。
【0011】エンドキャップ剤としては、一般式(1)
で表される酸無水物及び一般式(2)で表される芳香族
アミンが挙げられる。酸無水物としては、無水フタル
酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸など、芳香族アミ
ンとしては、p-メチルアニリン、p-メトキシアニリン、
p-フェノキシアニリンなどが用いられる。
【0012】重縮合反応における酸成分とアミン成分の
当量比は、得られるポリアミック酸の分子量を決定する
重要な因子である。ポリマの分子量と物性、特に数平均
分子量と機械的性質の間に相関があることは良く知られ
ている。数平均分子量が大きいほど機械的性質が優れて
いる。従って、実用的に優れた強度を得るためには、あ
る程度高分子量であることが必要である。本発明では、
酸成分とアミン成分の当量比rが 0.900 ≦ r ≦ 1.06 より好ましくは、 0.975 ≦
r ≦ 1.06 の範囲にあることが好ましい。ただし、r=[全酸成分
の当量数]/[全アミン成分の当量数]である。rが0.
900未満では、分子量が低くて脆くなるため接着力が弱
くなる。また1.06を越えると、未反応のカルボン酸が加
熱時に脱炭酸してガス発生、発泡の原因となり好ましく
ないことがある。
【0013】テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの
反応は、非プロトン性極性溶媒中で公知の方法で行われ
る。非プロトン性極性溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミ
ド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA
C)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、テトラヒド
ロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキサノン、
1,4-ジオキサンなどである。非プロトン性極性溶媒は、
一種類のみ用いてもよいし、二種類以上を混合して用い
てもよい。この時、上記非プロトン性極性溶媒と相溶性
がある非極性溶媒を混合して使用しても良い。トルエ
ン、キシレン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素
が良く使用される。混合溶媒における非極性溶媒の割合
は、30重量%以下であることが好ましい。これは非極性
溶媒が30重量%以上では溶媒の溶解力が低下しポリアミ
ック酸が析出する恐れがあるためである。テトラカルボ
ン酸二無水物とジアミンとの反応は、良く乾燥したジア
ミン成分を脱水精製した前述反応溶媒に溶解し、これに
閉環率98%、より好ましくは99%以上の良く乾燥したテ
トラカルボン酸二無水物を添加して反応を進める。
【0014】このようにして得たポリアミック酸溶液
を、続いて有機溶剤中で加熱脱水環化してイミド化しポ
リイミドにする。イミド化反応によって生じた水は閉環
反応を妨害するため、水と相溶しない有機溶剤を系中に
加えて共沸させてディーン・スターク(Dean-Stark)管
などの装置を使用して系外に排出する。水と相溶しない
有機溶剤としてはジクロルベンゼンが知られているが、
エレクトロニクス用としては塩素成分が混入する恐れが
あるので、好ましくは前記芳香族炭化水素を使用する。
また、イミド化反応の触媒として無水酢酸、β-ピコリ
ン、ピリジンなどの化合物を使用することは妨げない。
【0015】本発明において、イミド閉環は程度が高い
ほど良く、イミド化率が低いと使用時の熱でイミド化が
起こり水が発生して好ましくないため、95%以上、より
好ましくは98%以上のイミド化率が達成されていること
が望ましい。
【0016】本発明では得られたポリイミド溶液は塗布
用ワニスとしてそのまま使用することができる。また、
該ポリイミド溶液を貧溶媒中に投入してポリイミド樹脂
を再沈析出させて未反応モノマを取り除いて精製し、乾
燥して固形のポリイミド樹脂として使用することもでき
る。高温工程を嫌う用途や特に不純物や異物が問題にな
る用途では、再び有機溶剤に溶解して濾過精製ワニスと
することが好ましい。この時使用する溶剤は加工作業性
を考え、沸点の低い溶剤を選択することが可能である。
【0017】本発明のポリイミド樹脂では、ケトン系溶
剤として、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン
を、エーテル系溶剤として、1,4-ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、ジグライムを沸点180℃以下の低沸点溶剤
として使用することができる。これらの溶剤は単独で使
用しても良いし、2種以上を混合して用いることもでき
る。
【0018】本発明のポリイミド樹脂の使用方法は特に
限定されるものではないが、有機溶剤に溶解して樹脂ワ
ニスとしコーティングやディッピングに、流延成形によ
ってフィルムに、固体状態で押出成形用に、耐熱性と加
工性の両立した絶縁材料、接着フィルム等として使用す
ることができる。
【0019】
【作用】本発明のポリイミド樹脂は、完全にイミド化し
た後も有機溶剤に可溶である特定構造のポリイミド樹脂
であり、耐熱性に優れているにも拘らず、化学反応を伴
う熱硬化性樹脂に比べると短時間に成形加工が可能であ
る。以下実施例により本発明を詳細に説明するが、これ
らの実施例に限定されるものではない。
【0020】
【実施例】
(実施例1)乾燥窒素ガス導入管、冷却器、温度計、撹
拌機を備えた四口フラスコに、脱水精製したNMP688
gを入れ、窒素ガスを流しながら10分間激しくかき混ぜ
る。次に2,2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)プ
ロパン(BAPP)65.6823g(0.160モル)、1,3-ビス
(3-アミノフェノキシ)ベンゼン(APB)23.3869g
(0.08モル)と、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミン
(DPX)10.8957g(0.08モル)α,ω-ビス(3-アミノ
プロピル)ポリジメチルシロキサン(APPS)66.9600
g(平均分子量837、0.08モル)を投入し、系を60℃に
加熱し、均一になるまでかき混ぜる。均一に溶解後、無
水フタル酸 2.3699g(0.016モル)を加え、1時間撹拌
した。その後、系を氷水浴で5℃に冷却し、3,3',4,4'-
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 91.7966g(0.31
2モル)、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物 25.7784g(0.08モル)を粉末状のまま15分間
かけて添加し、3時間撹拌を続けた。この間フラスコは
5℃に保った。
【0021】その後、窒素ガス導入管と冷却器を外し、
キシレンを満たしたディーン・スターク管をフラスコに
装着し、系にトルエン172gを添加した。油浴に代えて
系を175℃に加熱し発生する水を系外に除いた。4時間
加熱したところ、系からの水の発生は認められなくなっ
た。冷却後この反応溶液を大量のメタノール中に投入
し、ポリイミド樹脂を析出させた。固形分を濾過後、80
℃で12時間減圧乾燥し溶剤を除き、257.32g(収率89.7
%)の固形樹脂を得た。KBr錠剤法で赤外吸収スペク
トルを測定したところ、環状イミド結合に由来する5.6
μmの吸収を認めたが、アミド結合に由来する6.06μm
の吸収を認めることはできず、この樹脂はほぼ100%イ
ミド化していることが確かめられた。
【0022】このようにして得たポリイミド樹脂は、シ
クロヘキサノン/トルエン(90/10w/w%)に良く溶
解することが確かめられた。この時の酸、アミンのモル
比は、それぞれa/(a+b+0.5f)= 0.78、b/
(a+b+0.5f)= 0.2、e/(c+d+e)= 0.2
である。また、f/(a+b+0.5f)=0.04 である。
【0023】(実施例2〜4)実施例1と同様にして、
第1表に示した処方で反応させて可溶性ポリイミド樹脂
を得た。これらのポリイミド樹脂について得られた評価
結果を第1表に示す。いずれも有機溶剤への溶解性に優
れていることが分かる。
【0024】
【表1】
【0025】なお、第1表で、BPDAは3,3',4,4'-ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物を、BTDAは4,4'
-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を、PAは
無水フタル酸を、BAPPは2,2-ビス(4-(4-アミノフェ
ノキシ)フェニル)プロパンを、APBは1,3-ビス(3-ア
ミノフェノキシ)ベンゼンを、DPXは2,5-ジメチル-p-
フェニレンジアミンを、APPSはα,ω-ビス(3-アミ
ノプロピル)ポリジメチルシロキサンを、PPAはp-フ
ェノキシアニリンをそれぞれ略記したものである。
【0026】また、配合の数値はそれぞれの成分中の配
合当量比であり、吸水率は85℃85%RHの環境下で168
時間放置(HH-168処理)後の飽和吸水率を、発生ガス、
発生水分は250℃で15分間加熱した時に発生するガスを
GC-MS法で、水分はカール・フィッシャー法でそれ
ぞれ定量した値を示す。溶解性の欄のSは該当する溶媒
に溶解することを示す。
【0027】(比較例1)実施例1と同条件で、BPD
A、BTDA、PA、BAPPをa/(a+b+0.5
f)= 0.5、b/(a+b+0.5f)= 0.475、f/
(a+b+0.5f)= 0.05、c/(c+d+e)= 1
(d=0、e=0)の量比で反応し、ポリイミド樹脂を得
た。この樹脂をシクロヘキサノンに溶解しようとした
が、膨潤ゲル状態となり、完全に溶解することができな
かった。また、DMF、DMACに対しても同様の状態
となり、樹脂ワニスを調製することができなかった。
【0028】(比較例2〜4)実施例1と同様に、第2
表に示した処方で反応させて得られたポリイミド樹脂に
ついて評価した結果を第2表に示す。
【0029】
【表2】
【0030】なお、第2表においてPMDAは1,2,4,5-
ベンゼンテトラカルボン酸二無水物を、PPDAはp-フ
ェニレンジアミンを略記したもの、溶解性の欄のIは該
当する溶媒に不溶であることを示す。
【0031】以上の実施例から本発明により、有機溶剤
に可溶で耐熱性と低吸湿性に優れたポリイミド樹脂が得
られることが示される。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性と成形加工性に
優れたポリイミド樹脂を提供することが可能である。低
沸点溶媒に可溶であるため残留溶媒をほぼ完璧になくす
ことが可能で、また既にイミド化されているため、加工
時にイミド化のための高温過程が不要で水分の発生も無
い。このため高信頼性と耐熱性を要求するエレクトロニ
クス用材料として工業的に極めて利用価値が高い。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】式(3)で表されるα,ω-ビス(3-アミノ
プロピル)ポリジメチルシロキサンはn=1〜10 が好ま
しく、特にnの値が 4〜10 の範囲が、ガラス転移温
度、接着性、耐熱性の点から好ましい。またn=1 と上
記n=4〜10 のものをブレンドして用いることは特に接
着性を重視する用途では好ましい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸
    二無水物aモルと3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカル
    ボン酸二無水物bモルとを酸成分とし、2,2-ビス(4-(4-
    アミノフェノキシ)フェニル)プロパンcモルと、1,3-ビ
    ス(3-アミノフェノキシ)ベンゼンとジメチルフェニレン
    ジアミンの群から選ばれた1種類または2種類のジアミ
    ンdモルと、α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチ
    ルシロキサンeモルとをアミン成分とし、該ポリイミド
    樹脂の分子末端を一般式(1)で表される酸無水物fモ
    ルまたは一般式(2)で表される芳香族アミンgモルで
    エンドキャップし、a、b、c、d、e、f、gのモル
    比が 0.5 ≦ a/(a+b+0.5f)≦ 0.8、0.2 ≦ b
    /(a+b+0.5f)≦ 0.5、0.01 ≦ f/(a+b+
    0.5f)≦0.05、0.01 ≦ g/(c+d+e+0.5g)≦
    0.05、0.05 ≦e/(c+d+e+0.5g)≦ 0.5 かつ
    fまたはgのうちどちらか一方は0である割合で両成分
    を反応させてイミド閉環せしめた有機溶剤に可溶なポリ
    イミド樹脂。 【化1】 (式中、Xは 【化2】 のうちから選ばれた少なくとも1種類の基) 【化3】 (式中、Yは水素原子、あるいはメチル、エチル、プロ
    ピル、ブチル、フェニル、メトキシ、エトキシ、プロポ
    キシ、ブトキシ、もしくはフェノキシ基のうちから選ば
    れた少なくとも1種類の基)
JP32501492A 1992-12-04 1992-12-04 可溶性ポリイミド樹脂 Pending JPH06172525A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000026277A1 (en) * 1998-10-29 2000-05-11 Sumitomo Bakelite Company Limited Imide containing polymers made by bulk polymerization

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000026277A1 (en) * 1998-10-29 2000-05-11 Sumitomo Bakelite Company Limited Imide containing polymers made by bulk polymerization

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