JPH06172387A - 合成ペプチド誘導体 - Google Patents

合成ペプチド誘導体

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JPH06172387A
JPH06172387A JP4331327A JP33132792A JPH06172387A JP H06172387 A JPH06172387 A JP H06172387A JP 4331327 A JP4331327 A JP 4331327A JP 33132792 A JP33132792 A JP 33132792A JP H06172387 A JPH06172387 A JP H06172387A
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JP
Japan
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peptide
galanin
present
synthetic peptide
fragment
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JP4331327A
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English (en)
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Noboru Yanaihara
昇 矢内原
Seiji Honda
田 誠 司 本
Noboru Kuzuha
葉 昇 葛
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AIBAITSU KK
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AIBAITSU KK
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 【化1】 にて示されるペプチドおよびその塩。 【化2】 【効果】 本発明に係るペプチドは、ガラニンの拮抗物
質であり、ガラニンのインスリン分泌抑制作用を効果的
に阻害(解除)することができるガラニンの特異的拮抗
物質である。このため、ガラニンの生理作用の解明に関
する研究には必須の基質となるものである。さらに、ガ
ラニンが脳海馬腹側においてアセチルコリンの分泌を抑
制することが知られており、アルツハイマー型痴呆症の
発症に関与することが示唆されていることから、本発明
ペプチドが今後、アルツハイマー型痴呆症の予防あるい
は治療薬等としての有用性がおおいに期待される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明はガラニンの拮抗物質である
新規な合成ペプチド誘導体に関する。なお、本明細書に
おいて、アミノ酸、ペプチド、保護基、その他に関し
て、略号で表示する場合はIUPAC、IUBの規定あ
るいは当該分野における慣用記号に従うものとする。
【0002】
【発明の技術的背景】ガラニンは1983年に立元らに
より、ぶた上部小腸より単離された(式−II)にて表さ
れる29アミノ酸残基よりなるポリペプチドである。
【0003】
【化3】
【0004】ガラニンの組織内分布は、免疫組織化学的
研究により中枢神経および腸管、膵の末梢神経系に存在
することが明らかにされ、その作用として中枢では成長
ホルモン分泌亢進作用、プロラクチン分泌亢進作用、単
シナップス反射抑制作用、侵害反射抑制作用等が知ら
れ、また末梢では膵インスリン分泌抑制作用および腸管
運動、筋トーヌスの調節に関与しているものと報告され
ている。
【0005】従来、上記ガラニンのグルコース刺激イン
スリン分泌抑制作用の阻害(解除)機能を有する化合物
として、ガラニンフラグメントとサブスタンスPフラグ
メントよりなるGalantide即ち、galani
n(1−12)−Pro−Substance P(5
−11)−NH2がS.Lindskog、T.Bartfai.らにより報
告されている [European Journal of Pharmalogy, 210
(1992)183-188] 。
【0006】しかしながらその作用、効果は充分なもの
ではない。本発明者らは、ガラニン作用に関して種々な
合成ガラニン誘導体、および合成ガラニンフラグメント
のグルコース刺激インスリン分泌に及ぼす影響を検討の
結果、効果的にガラニンのインスリン分泌抑制作用を阻
害(解除)する新規な合成ペプチドを見出し本発明の完
成に至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、ガラニンのインスリン分泌抑
制作用を効果的に阻害(解除)する新規な合成ペプチド
を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係る合成ペプチド誘導体は、
【0009】
【化4】
【0010】にて示されるペプチドまたはその塩であ
る。
【0011】
【化5】
【0012】なお、以下の説明では、上記(式−I)で
表されるペプチドにおいて、
【0013】
【化6】
【0014】[D−Trp8,9]−Gal(1−15)
−olと略記することがあり、
【0015】
【化7】
【0016】[D−Thr6,D−Trp8,9]−Gal
(1−15)−olと略記することがあり、さらに上記
を総称して、単に「本発明ペプチド」と呼ぶこともあ
る。
【0017】
【発明の具体的説明】本発明ペプチドは、[D−Trp
8,9]−Gal(1−15)−olまたは、[D−Th
6,D−Trp8,9]−Gal(1−15)−olで表
されるアミノ酸縮合体である。本発明ペプチドの構造・
組成は、アミノ酸分析法、FAB質量分析、逆相HPL
C分析、元素分析等の手法により確認される。
【0018】本発明ペプチドは、塩としての存在も許容
され、本発明ペプチドの塩化水素酸塩、酢酸塩、トリフ
ルオロ酢酸塩等も本発明の範囲に包含される。本発明ペ
プチドは、ガラニンの拮抗物質であり、ガラニンのイン
スリン分泌抑制作用を効果的に阻害(解除)することが
できるガラニンの特異的拮抗物質である。このため、ガ
ラニンの生理作用の解明に関する研究には必須の基質と
なるものである。さらに、ガラニンが脳海馬腹側におい
てアセチルコリンの分泌を抑制することが知られてお
り、アルツハイマー型痴呆症の発症に関与することが示
唆されていることから、本発明ペプチドが今後、アルツ
ハイマー型痴呆症の予防あるいは治療薬等としての有用
性がおおいに期待される。
【0019】次に、本発明に係るペプチドの一般的化学
合成法について説明する。本発明ペプチドは、固相法・
液相法を含む通常のペプチド合成法にしたがい、適宜に
条件を設定することにより調製することができる。以下
の説明では、主に液相法について述べるが、本発明ペプ
チドは液相法による生成物に限定はされない。
【0020】液相法によるペプチド合成法には、末端ア
ミノ酸に順次1個づつアミノ酸を縮合させるステップワ
イズ法、数個のフラグメントに分けて縮合させていくフ
ラグメント縮合法等があるが、操作効率等の点でフラグ
メント縮合法が好ましい。
【0021】縮合方法自体は公知であり、それらに用い
られる試薬等も公知のものから合成条件等に応じて適宜
選択される。脱水縮合剤としては、特に水溶性カルボジ
イミド、具体的には1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミドまたはそのHCl塩が、反応収率
および反応後の処理における操作が容易であるので、好
ましい。
【0022】アミノ酸には反応順序にしたがって、アミ
ノ基、カルボキシル基等の保護/脱保護が行なわれる。
アミノ基の保護基は一般的に使用される保護基であり、
ペプチド合成の基本構築方法によって任意に選択可能で
あり、代表的な保護基としてt-ブチルオキシカルボニル
(Boc)基、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)
基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmo
c)基等があげられ、中でもジ-tert-butyldicarbonate
[(BOC)2O] により誘導されたBoc基が好ましい。アミ
ノ酸のカルボキシル基末端の保護は、通常は末端をエス
テル化することにより行なわれる。その代表例としてメ
チルエステル、エチルエステル、フェナシルエステル、
ベンジルエステル、t-ブチルエステル等である。側鎖官
能基を有するアミノ酸では適宜、公知の保護基により側
鎖官能基の保護が行なわれるが、反応系の適宜な選択に
より側鎖官能基の保護を行なわなくてもよい。
【0023】本発明ペプチドの一末端である
【0024】
【化8】
【0025】から、脱Bzl(ベンジル)反応により合
成される。
【0026】
【化9】
【0027】は、下記の合成フローにしたがって得られ
る。
【0028】
【化10】
【0029】上記したような本発明ペプチドの合成に使
用される反応溶媒としては、ペプチド縮合反応に通常使
用される公知の各種溶媒、例えば無水ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホオキシド、ピリジン、クロロホル
ム、ジオキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラ
ン、酢酸エチル、N-メチルピロリドン、ヘキサメチルリ
ン酸トリアミドあるいはこれらのの混合溶媒が使用され
る。
【0030】縮合温度は一般的には−40〜60℃、好
ましくは約−20℃〜約40℃の範囲であり、反応時間
は1〜30時間である。アミノ酸またはペプチドの脱保
護に関しては、公知の方法で行うことができ、例えばパ
ラジウム、パラジウム黒等の触媒を用いる水素添加、液
体アンモニア中、金属ナトリウムによる還元的方法、ト
リフルオロ酢酸、塩化水素酸、弗化水素酸、メタンスル
ホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、臭化水素酸等
の強酸によるアシドリシス、亜鉛末/酢酸あるいは第2
級アミンによる保護基の除去等が例示される。
【0031】以上のようにして合成された(式−I)に
て示されるペプチドは、反応混合物からペプチドの分離
手段、例えば結晶化、抽出、分配、イオン交換クロマト
グラフィー、ゲル濾過、高速流体クロマトグラフィー等
によって単離精製される。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るペプチドは、ガラニンの拮
抗物質であり、ガラニンのインスリン分泌抑制作用を効
果的に阻害(解除)することができるガラニンの特異的
拮抗物質である。このため、ガラニンの生理作用の解明
に関する研究には必須の基質となるものである。さら
に、ガラニンが脳海馬腹側においてアセチルコリンの分
泌を抑制することが知られており、アルツハイマー型痴
呆症の発症に関与することが示唆されていることから、
本発明ペプチドが今後、アルツハイマー型痴呆症の予防
あるいは治療薬等としての有用性がおおいに期待され
る。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本実施例に限定されるものではない。なお、
以下の実施例において得られたペプチドの評価は、次の
ようにして行なった。
【0034】
【ラット単離膵灌流法】体重約250gのウイスター系
雄性ラットを用い、約24時間絶食した後、ペントバル
ビタール50mg/kg腹腔内投与により麻酔、Grodsky ら
の方法に準じて膵を摘出し、灌流標本を作成した。灌流
液には、95% O2 −5% CO2 で飽和し、4%デ
キストランT−70(名糖産業、名古屋)、0.2%ウ
シ血清アルブミン(BSA)(Sigma 、米国)および5
mMグルコースを含むKrebs-Ringer bicarbonate緩衝液
(pH7.4)を用いた。単離膵は腹腔動脈に挿入した
カニューレより1.9ml/分の流速で灌流し、インスリ
ンの基礎分泌が安定した後、本発明ペプチド(10
-7M)を側管からインヒュージョンポンプ(Harvard Ap
paratus, Model 975, 米国)にて0.1ml/分の流速で
注入した。本発明ペプチドを10分間投与した後、本発
明ペプチドと同時に側管より、合成ラットガラニン(1
-9M)および13.9mMグルコースを20分間持続
注入した。
【0035】門脈へ挿入したカニューレよりの流出液は
1分ごとにアプロチニン(1000KIU/tube)
(Novo Research Institute, デンマーク) を添加したガ
ラス試験管に氷冷下で採取し、インスリン測定まで−2
0℃にて凍結保存した。
【0036】
【インスリン特異ラジオイムノアッセイ系法】標準希釈
液として、0.5%BSA、25mM EDTA、0.
14M NaClを含む0.01Mリン酸緩衝液(pH
7.4)、標準抗原にラットインスリン(Novo Research
Institute, デンマーク) を用い、抗血清としてモルモ
ット抗ブタインスリン血清(最終希釈濃度160000
0倍)、標準抗原として 125I−ブタインスリン(ダイ
ナボット社、東京)を用いて行なった。
【0037】
【統計処理】各群5匹ずつの免疫活性インスリン(IR
I)放出総量を対照群と比較した。推計学的処理には、
Student のt検定を用い、5%未満の危険率をもって有
意とした。
【0038】
【実施例1】 「[D−Trp8,9]−Gal(1−15)−ol・T
HF塩の合成」目的とするペプチドの合成は、フラグメ
ント縮合法であり、アミノ酸としては、下記の保護アミ
ノ酸を使用した。なお、左記の数字は、本発明ペプチド
中におけるアミノ酸配列のポジションを示す。 1.Boc−Gly−OH 2.Boc−Trp−OH 3.Boc−Thr(Bzl)−OH 4.Boc−Leu−OH・H2O 5.Boc−Asn−OH 6.Boc−Ser(Bzl)−OH 7.Boc−Ala−OH → H−Ala−OPac 8.Boc−D−Trp−OH 9.Boc−D−Trp−OH 10.Boc−Leu−OH・H2O 11.Boc−Leu−OH・H2O 12.H−Gly−OEt 13.Boc−Pro−OH 14.Boc−His(Dnp)−OH・iPA
【0039】
【化11】
【0040】液相法によるペプチド合成の具体的手順は
図1に示した。反応条件等については詳述しないが、こ
れらは当業者が適宜に設定しうる範囲である。以下、1
〜7位のアミノ酸を縮合して得られたフラグメント
[A]と、8〜15位のアミノ酸を縮合して得られたフ
ラグメント[B]との反応による本発明ペプチドの合成
ならびにその精製について説明する。 フラグメント縮合 フラグメント[A]
【0041】
【化12】
【0042】フラグメント[B]
【0043】
【化13】
【0044】フラグメント[B]867mg(689.3
μモル)をジメチルホルムアミド10mlとジメチルスル
ホオキシド2mlにて溶解し、氷冷、攪拌下、トリエチル
アミン0.2ml、次いでフラグメント[A]679mg
(660μモル)を添加し、均一に溶解分散させ、1-ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール134mg、および縮合剤と
して1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジ
イミド・塩酸塩190mgを添加し、同温で3時間、その
後室温に戻し、一晩攪拌した。反応の完結はTLCにて
確認後、反応液を氷水100ml中に注加し、結晶を析出
させた。得られた結晶を1N−HClで2回、蒸留水で
1回洗浄し、さらに飽和重曹水にて3回、蒸留水にて3
回洗浄し、五酸化リン上で真空乾燥し、
【0045】
【化14】
【0046】(以下ペプチドAと略す。)を得た。 収量1.400g(95%) ペプチドAの脱Dnp ペプチドA 1.370g(613.92μモル)をジ
メチルホルムアミド10mlに溶解し、チオフェノール
1.1mlを添加し、室温下1.5時間攪拌した。反応の
完結はTLCで確認を行なった。反応液をエーテル10
0mlに注加し、結晶を析出させた。結晶口取後、エーテ
ルにて充分に洗浄し、五酸化リン上にて真空乾燥させ
【0047】
【化15】
【0048】(以下ペプチドBと略す。)を得た。 収量1.237g(97.55%) ペプチドBの脱保護(HF処理) ペプチドB 400mg(193.66μモル)、アニソ
ール0.75ml、チオアニソール0.75mlをHF反応
装置に仕込み、HF 20mlにて0℃以下で、1時間反
応させ、その後、HFを留去し、エーテルにてデカンテ
ーションを2回行ない、次いで水、酢酸混合溶液に懸濁
させ、そのまま凍結乾燥し、目的物である[D−Trp
8,9]−Gal(1−15)−olの粗体を得た。 ペプチドの精製 上記粗ペプチドは高速分取液体クロマトグラフィーによ
り、主ピークを分取した。使用装置および条件は下記の
とおり。
【0049】 分取液クロ:ウオーターズ社 600E 分取カラム:1”×30cm TOSOH,TSK gel ODS-80 TM 流出溶媒(A):0.1%TFA(10%CH3CN/
2O) 流出溶媒(B):0.1%TFA(90%CH3CN/
2O) (B)/(A) 20% → 50% Linear Gradien
t detection 210nm その後、凍結乾燥して、目的物である[D−Tr
8,9]−Gal(1−15)−ol・THF塩の精製
物を得た。 ・HPLC純度は99.1%(条件は上記に同じ) ・アミノ酸分析(日立製作所 L-8500 ) (6N塩酸,1%フェノール,1%メルカプトエタノー
ル、110℃、24時間) Asp 1.01 (1) Thr 0.94 (1) Ser 0.91 (1) Gly 2.00 (2) Ala 1.00 (1) Leu 2.97 (3) His 1.04 (1) Trp 2.51 (3) Pro 1.09 (1) ( )内数字は理論値を示す。
【0050】図2に、単離ラット膵灌流系におけるラッ
トガラニンの13.9mMグルコース刺激インスリン分
泌抑制作用に及ぼす合成[D−Trp8,9]−Gal
(1−15)−olの影響を示す。本発明ペプチド
〔[D−Trp8,9]−Gal(1−15)−ol〕1
-7M投与により、10-9Mラットガラニンによって抑
制された13.9mMグルコース刺激インスリン分泌
は、第1相および第2相共顕著に回復した。
【0051】図3に、グルコース(13.9mM)単独
投与(コントロール)、グルコース(13.9mM)存
在下ラットガラニン(10-9)投与時、およびグルコー
ス(13.9mM)、ラットガラニン(10-9)さらに
本発明ペプチド〔[D−Trp8,9]−Gal(1−1
5)−ol〕10-7M同時投与によるインスリン総放出
量を示す。なお、図3では、グルコース単独投与時のイ
ンスリン総放出量を100として、百分率で示してあ
る。この結果、ラットガラニン投与により51.5%に
抑制されたインスリン総放出量は、本発明ペプチド
〔[D−Trp8,9]−Gal(1−15)−ol〕の
投与により、78.0%に回復し、本発明ペプチドが本
アッセイ系においてラットガラニンの作用を有意に抑制
し、ガラニンの拮抗物質として作用することを明らかに
した。
【0052】
【実施例2】 「[D−Thr6,D−Trp8,9]−Gal(1−1
5)−ol・THF塩の合成」実施例1において、ポジ
ション6のBoc−Ser(Bzl)−OHの代わり
に、Boc−D−Thr(Bzl)−OHを使用した以
外は、実施例1の手法に準じて[D−Thr6,D−T
rp8,9]−Gal(1−15)−ol・THF塩を合
成した。具体的手順は、図4に示した。 ・HPLC純度は99.1%(条件は上記に同じ) ・アミノ酸分析(日立製作所 L-8500 ) (6N塩酸,1%フェノール,1%メルカプトエタノー
ル、110℃、24時間) Asp 1.01 (1) Thr 1.95 (2) Gly 2.00 (2) Ala 1.00 (1) Leu 2.98 (3) His 1.03 (1) Trp 2.52 (3) Pro 1.08 (1) ( )内数字は理論値を示す。
【0053】図3に、本発明ペプチド〔[D−Th
6,D−Trp8,9]−Gal(1−15)−ol〕1
-7M同時投与によるインスリン総放出量を、実施例1
の結果と併せて示す。この結果、ラットガラニン投与に
より51.5%に抑制されたインスリン総放出量は、本
発明ペプチド〔[D−Thr6,D−Trp8,9]−Ga
l(1−15)−ol〕の投与により、103%に回復
し、本発明ペプチドが本アッセイ系においてラットガラ
ニンの作用を有意に抑制し、ガラニンの拮抗物質として
作用することを明らかにした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明ペプチド〔[D−Tr
8,9]−Gal(1−15)−ol〕の合成手順を示
す。
【図2】 図2は、グルコース刺激インスリン分泌抑制
作用に及ぼす合成[D−Trp8,9]−Gal(1−1
5)−olの影響を示す。
【図3】 図3は、インスリン特異ラジオイムノアッセ
イ系における、本発明ペプチド〔[D−Trp8,9]−
Gal(1−15)−olおよび[D−Thr6,D−
Trp8,9]−Gal(1−15)−ol〕のガラニン
作用抑制効果を示す。
【図4】 図4は、本発明ペプチド〔[D−Thr6
D−Trp8,9]−Gal(1−15)−ol〕の合成
手順を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 上記(式−I)にて示されるペプチドおよびその塩。 【化2】
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