JPH06171993A - 酸化クロム含有スラグの改質方法 - Google Patents

酸化クロム含有スラグの改質方法

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JPH06171993A
JPH06171993A JP4322857A JP32285792A JPH06171993A JP H06171993 A JPH06171993 A JP H06171993A JP 4322857 A JP4322857 A JP 4322857A JP 32285792 A JP32285792 A JP 32285792A JP H06171993 A JPH06171993 A JP H06171993A
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magnesia
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/14Cements containing slag
    • C04B7/147Metallurgical slag
    • C04B7/153Mixtures thereof with other inorganic cementitious materials or other activators
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B5/00Treatment of  metallurgical  slag ; Artificial stone from molten  metallurgical  slag 
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ステンレススラグのような酸化ク
ロム含有スラグからの6価クロム溶出及び粉化を防止
し、道路材や土木用材あるいはセメント原料への適用を
可能とする方法を提供する。 【構成】 溶融状態にある酸化クロム含有スラグに対し
て、添加後の総重量に対しアルミ灰を1〜30重量%、
およびマグネシア系物質を0.5〜15重量%添加す
る。 【効果】 酸化クロム含有スラグからの6価クロム溶出
及び粉化の防止が可能となり、スラグの資源化上有利と
なった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレススラグのよ
うな酸化クロム含有スラグからの6価クロム溶出防止及
び粉化防止を目的とした改質方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に製鋼スラグは、屋外で野積みして
エージングさせた後、道路材や土木用材などに利用され
ている。しかし、ステンレススラグは酸化クロムを含ん
でおりその1部は排滓や冷却時の条件によっては6価ク
ロムに変化する。産業廃棄物埋立規制値を越えることは
ないが、その範囲内で比較的濃度の高い6価クロムが溶
出する場合も時々あり、ステンレススラグの資源化にお
ける1つの懸念要因となっていた。また、ステンレスス
ラグは一般にダイカルシウムシリケート(以下でC2
と称する)が含まれており、このC2 Sがスラグの冷却
中にα′→γ型へと相変態し、このときの体積変化で粉
化する。スラグを道路材や土木用材などに利用する際
は、適度の粒度を保たねばならないので、粉化すると利
用が困難となる。6価クロム溶出および粉化を防止する
ためには、ステンレススラグの改質が必要となる。その
方法として、例えば、電気炉スラグあるいは広く一般に
製鋼スラグの改質方法としては、特開平3−11788
5号公報に示されるように、金属または金属化合物を添
加する方法や、特開昭62−87442号公報のよう
に、ほう酸化合物等とAl,Si等の発熱性物質を添加
する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者は、前記の方法
をステンレススラグからの6価クロム溶出および粉化防
止に適用しようと試みた。その結果、次のような問題が
判明した。まず前記特開平3−117885号公報の方
法では、金属として例えば金属アルミニウム、または金
属化合物として例えばアルミ灰を単独で添加しても6価
クロムの溶出を抑制することは困難であった。粉化抑制
効果も十分ではなかった。また、前記特開昭62−87
442号公報の方法では、Al,Si等ならば、クロム
よりも酸化されやすいので酸化クロムの原子価の増加す
なわち6価への変化をある程度抑制することができる
が、酸化クロムを完全に金属クロムに還元することは困
難であり、酸化クロムの残存を避けることはできなかっ
た。そして、残存した酸化クロムの1部が6価に変化し
た。この変化はほう酸化合物を併用しても抑制すること
はできなかった。ほう酸化合物はC2 Sに固溶してα′
→γ型相変態を抑制する効果があるので、粉化防止は達
成されない。しかし、ほう酸化合物は一般に高価という
問題がある。本発明ではこれらの問題を解決し、安価な
方法で確実にステンレススラグからの6価クロム溶出お
よび粉化を防止することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、ステンレススラグのような酸化クロム含有
スラグからの6価クロム溶出および粉化防止を目的とし
た改質において、アルミ灰およびマグネシア系産業廃棄
物を添加することにより、前者で酸化クロムを還元して
6価クロムを低減するとともに、そのとき生成したアル
ミナと後者の添加剤であるマグネシアでMgO・Al2
3 という組成のスピネルを形成させて更にその中へ残
存酸化クロムを固溶させることにより酸化クロムを安定
化させて再酸化を防止し、更にスラグ中のC2 Sをアル
ミナおよびマグネシアと反応させて他のより安定な鉱物
に変えて粉化を防止することを特徴とする。すなわち、
本発明の要旨とするところは、溶融状態にある酸化クロ
ム含有スラグに対して、添加後の総重量に対しアルミ灰
を1〜30重量%、およびマグネシア系産業廃棄物を
0.5〜15重量%添加することを特徴とする酸化クロ
ム含有スラグの改質方法である。ここで、マグネシア系
産業廃棄物とはマグネシア系耐火物廃材やフェロニッケ
ルスラグを指す。
【0005】
【作用】以下で、本発明の詳細について説明する。ステ
ンレスの精錬後にステンレススラグを排滓する際に、溶
融状態にあるスラグに、添加後の総重量に対しアルミ灰
を1〜30重量%、およびマグネシア系産業廃棄物を
0.5〜15重量%添加する。添加方法としてはスラグ
と添加材が十分に混合される方法であればどのような方
法でもよいが、例えば、予め添加材を受滓鍋に敷き詰め
るか、あるいはスラグが滝状で受滓鍋に落下する際に滝
に向かって添加材を投入する方法などがあげられる。ア
ルミ灰の添加量を1〜30重量%とするのは、1重量%
未満では酸化クロムの還元およびC2 Sの他の鉱物への
転化が十分に行われず、30重量%を越えると温度低下
で固化しやすく混合が不十分となるからである。マグネ
シア系産業廃棄物の添加量を0.5〜15重量%とする
のは、0.5重量%未満では生成したアルミナとマグネ
シアで形成されるスピネル中に残存酸化クロムを十分に
固溶させられないため酸化クロムの安定化が十分に行わ
れず、またC2 Sの他の鉱物への転化も不十分であり、
15重量%を越えると以下のような反応が起こりやすく
なり却って6価クロムの生成を促進する。 MgO+MgO・Cr2 3 +(3/2)O2 →2Mg
O・CrO3
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて、更に詳細
に説明する。以下の実施例及び比較例におけるステンレ
ススラグ、アルミ灰、マグネシア系産業廃棄物、ほう酸
化合物の化学分析値を表1に示す。ステンレススラグを
排滓する際に、予め添加材を受滓鍋に敷き詰めておき、
溶融状態にあるスラグを受滓鍋に排滓し、スラグ落下の
エネルギーでスラグと添加材を混合する。添加材の種類
と重量%を表2に示す。スラグ固化後に環境庁告示第1
3号に従って6価クロムの溶出試験を行った。粉化率も
測定した。この粉化率は、スラグが発生してから1週間
後にスラグを破砕せずにそのまま4メッシュのふるいに
かけて、ふるい通過重量の全重量に対する割合とした。
6価クロムの溶出量と粉化率も表2に示す。アルミ灰お
よびマグネシア系産業廃棄物の添加量が本発明の範囲内
にある実施例1〜5は6価クロムの溶出量が全て0.0
5ppmまたはそれ以下と良好な値を示し、粉化率も5
%以下であった。一方、アルミ灰またはマグネシア系産
業廃棄物の添加量が本発明の範囲を外れる比較例1〜3
では6価クロムの溶出量が0.20ppm以上となり、
6価クロムの溶出を防止できなかった。また、粉化率も
15%未満にすることはできなかった。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】
【発明の効果】本発明により、酸化クロム含有スラグか
らの6価クロム溶出および粉化防止が可能となった。従
って、適度な粒度に調整した後、道路材や土木用材など
に利用することができるようになった。また、本発明で
処理したスラグは高炉スラグに類似した化学組成を有す
るので、高炉スラグと同様にセメントの原料にも適用す
ることが可能である。
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレススラグのよ
うな酸化クロム含有スラグからの6価クロム生成・溶出
防止及び粉化防止を目的とした改質方法に関するもので
ある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】一般に製鋼スラグは、屋外で野積みして
エージングさせた後、道路材や土木用材などに利用され
ている。しかし、ステンレススラグは酸化クロムを含ん
でおりその一部が排滓や冷却時の条件によっては微量の
6価クロムに変化することがあり、ステンレススラグの
資源化における一つの懸念要因となっていた。また、ス
テンレススラグは一般にダイカルシウムシリケート(以
下でCSと称する)が含まれており、このCSがス
ラグの冷却中にα′→γ型へと相変態し、このときの体
積変化で粉化する。スラグを道路材や土木用材などに利
用する際は、適度の粒度を保たねばならないので、粉化
すると利用が困難となる。6価クロム生成・溶出および
粉化を防止するためには、ステンレススラグの改質が必
要となる。その方法として、例えば、電気炉スラグある
いは広く一般に製鋼スラグの改質方法としては、特開平
3−117885号公報に示されるように、金属または
金属化合物を添加する方法や、特開昭62−87442
号公報のように、ほう酸化合物等とAl,Si等の発熱
性物質を添加する方法が知られている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者は、前記の方法
をステンレススラグからの6価クロム生成・溶出および
粉化の防止に適用しようと試みた。その結果、次のよう
な問題が判明した。まず前記特開平3−117885号
公報の方法では、金属として例えば金属アルミニウム、
または金属化合物として例えばアルミ灰を単独で添加し
ても6価クロムの溶出を抑制することは困難であった。
粉化抑制効果も十分ではなかった。また、前記特開昭6
2−87442号公報の方法では、Al,Si等なら
ば、クロムよりも酸化されやすいので酸化クロムの原子
価の増加すなわち6価への変化をある程度抑制すること
ができるが、酸化クロムを完全に金属クロムに還元する
ことは困難であり、酸化クロムの残存を避けることはで
きなかった。そして、残存した酸化クロムの部が6価
に変化した。この変化はほう酸化合物を併用しても抑制
することはできなかった。ほう酸化合物はCSに固溶
してα′→γ型相変態を抑制する効果があるので、粉化
防止は達成された。しかし、ほう酸化合物は一般に高価
という問題がある。本発明ではこれらの問題を解決し、
安価な方法で確実にステンレススラグからの6価クロム
生成・溶出および粉化を防止することを目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、ステンレススラグのような酸化クロム含有
スラグからの6価クロム生成・溶出および粉化防止を
目的とした改質において、アルミ灰およびマグネシア系
物質を添加することにより、前者で酸化クロムを還元し
て6価クロムを低減するとともに、そのとき生成したア
ルミナと後者の添加剤であるマグネシアでMgO・Al
という組成のスピネルを形成させて更にその中へ
残存酸化クロムを固溶させることにより酸化クロムを安
定化させて再酸化を防止し、更にスラグ中のCSをア
ルミナおよびマグネシアと反応させて他のより安定な鉱
物に変えて粉化を防止することを特徴とする。すなわ
ち、本発明の要旨とするところは、溶融状態にある酸化
クロム含有スラグに対して、添加後の総重量に対しアル
ミ灰を1〜30重量%、およびマグネシア系物質を0.
5〜15重量%添加することを特徴とする酸化クロム含
有スラグの改質方法である。ここで、マグネシア系物質
とはマグネシア系耐火物やフェロニッケルスラグを指
す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【作用】以下で、本発明の詳細について説明する。ステ
ンレスの精錬後にステンレススラグを排滓する際に、溶
融状態にあるスラグに、添加後の総重量に対しアルミ灰
を1〜30重量%、およびマグネシア系物質を0.5〜
15重量%添加する。添加方法としてはスラグと添加材
が十分に混合される方法であればどのような方法でもよ
いが、例えば、予め添加材を受滓鍋に敷き詰めるか、あ
るいはスラグが滝状で受滓鍋に落下する際に滝に向かっ
て添加材を投入する方法などがあげられる。アルミ灰の
添加量を1〜30重量%とするのは、1重量%未満では
酸化クロムの還元およびCSの他の鉱物への転化が十
分に行われず、30重量%を越えると温度低下で固化し
やすく混合が不十分となるからである。マグネシア系
の添加量を0.5〜15重量%とするのは、0.5重
量%未満では生成したアルミナとマグネシアで形成され
るスピネル中に残存酸化クロムを十分に固溶させられな
いため酸化クロムの安定化が十分に行われず、またC
Sの他の鉱物への転化も不十分であり、15重量%を越
えると以下のような反応が起こりやすくなり却って6価
クロムの生成を促進する。 MgO+MgO・Cr+(3/2)O→2Mg
O・CrO3
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて、更に詳細
に説明する。以下の実施例及び比較例におけるステンレ
ススラグ、アルミ灰、マグネシア系物質、ほう酸化合物
の化学分析値を表1に示す。ステンレススラグを排滓す
る際に、予め添加材を受滓鍋に敷き詰めておき、溶融状
態にあるスラグを受滓鍋に排滓し、スラグ落下のエネル
ギーでスラグと添加材を混合する。添加材の種類と重量
%を表2に示す。スラグ固化後に環境庁告示第13号に
従って6価クロムの溶出試験を行った。粉化率も測定し
た。この粉化率は、スラグが発生してから1週間後にス
ラグを破砕せずにそのまま4メッシュのふるいにかけ
て、ふるい通過重量の全重量に対する割合とした。6価
クロムの溶出量と粉化率も表2に示す。アルミ灰および
マグネシア系物質の添加量が本発明の範囲内にある実施
例1〜5は6価クロムの溶出量が全て0.05ppmま
たはそれ以下と良好な値を示し、粉化率も5%以下であ
った。一方、アルミ灰またはマグネシア系物質の添加量
が本発明の範囲を外れる比較例1〜3では6価クロムの
溶出量が0.20ppm以上となり、6価クロムの溶出
を防止できなかった。また、粉化率も15%未満にする
ことはできなかった。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【表1】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【表2】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【発明の効果】本発明により、酸化クロム含有スラグか
らの6価クロム生成・溶出および粉化防止が可能とな
った。従って、適度な粒度に調整した後、道路材や土木
用材などに利用することができるようになった。また、
本発明で処理したスラグは高炉スラグに類似した化学組
成を有するので、高炉スラグと同様にセメントの原料に
も適用することが可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融状態にある酸化クロム含有スラグに
    対して、添加後の総重量に対しアルミ灰を1〜30重量
    %、およびマグネシア系産業廃棄物を0.5〜15重量
    %添加することを特徴とする酸化クロム含有スラグの改
    質方法。
JP4322857A 1992-12-02 1992-12-02 酸化クロム含有スラグの改質方法 Withdrawn JPH06171993A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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