JPH0617052A - 含水土壌の改良方法 - Google Patents

含水土壌の改良方法

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JPH0617052A
JPH0617052A JP17103992A JP17103992A JPH0617052A JP H0617052 A JPH0617052 A JP H0617052A JP 17103992 A JP17103992 A JP 17103992A JP 17103992 A JP17103992 A JP 17103992A JP H0617052 A JPH0617052 A JP H0617052A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 含水土壌に平均粒径0.05〜0.4mmのカ
ルボキシル基含有水溶性重合体粉末を添加混合し、次
に、石灰を添加混合し、更に、養生することを特徴とす
る含水土壌の改良方法。 【効果】 高含水比の建設残土などの含水土壌の土質を
改良し、これを埋め戻しなどで再利用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含水土壌の改良方法に
関する。詳しくは、建設および土木工事などに伴なう建
設発生土など(以下、「残土」という)を土質改良し、
資源として再利用を図るのに適した含水土壌の改良方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各地で発生した残土の殆どは、再
利用できず埋立て処分したり他の場所へ搬送したりして
いるが、かなりの不法投棄があり、環境破壊の問題とし
て重要性が増してきている。これは残土の発生量が、活
発な再開発事業などで急増傾向にある半面、海面埋立て
工事が減少傾向であるため、残土受入場所の確保が難し
くなってきていることに起因している。
【0003】また、道路工事の場所には、掘り起こした
現場の埋め戻しに、法律上、砂を用いることと定められ
ている。従って、埋め戻しには一般に、他の場所より山
砂を持ってこなければならず、こちらでも環境破壊の問
題が起こりつつある。一方、首都圏を中心とした都市の
再開発計画で既設のビルディングを取壊し、高層化を進
めているが、取壊したコンクリート建造物の廃棄が問題
となっている。一部は粉砕して再利用を行なっている
が、大部分は産業廃棄物として埋立て処分に回され、残
土と同様に不法投棄も多い。更に、土に150×200
mm以上のコンクリート片が混入しているか、または20
重量%以上のコンクリート片が混入していると産業廃棄
物となり、再利用不可能となっていた。
【0004】このような情勢の中で発生した残土の再利
用に関して、良質な残土を天日乾燥し生石灰を用いた残
土処理のプラントを稼働させている例がある。また、公
開特許公報 平2−194891には、トンネル工事現
場などから発生する5cm以上のスランプ値を示す流動性
のある含水掘削残土を、アニオン性アクリル系ポリマー
分散液と石灰またはセメントを添加混練して流動性を消
失させる手法が述べられている。しかしながら、この手
法は、投棄場所へのダンプカーによる搬出を可能にする
のが目的であるため、処理土の強度向上は殆ど望めなか
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記テストプラントの
方法は、良質な残土のみを対象とし、敷地が広大なため
天日乾燥し含水比の低い残土を対象に生石灰により改良
しているものである。一方、通常の改良プラントを考え
る場合は敷地が広く取れないので、現場で発生した含水
比の高い残土を天日乾燥せずにそのまま改良しなければ
ならず、このような含水比の高い土は粘着性が大であ
り、混合機などに付着して操業が難しく処理できない、
また、処理してもCBR強度の向上が望めないなどの問
題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来技術
の課題を解決し、残土の再利用に関し優れた改良方法を
得るべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち、
本発明の要旨は、含水土壌に平均粒径0.05〜0.4
mmのカルボキシル基含有水溶性重合体粉末を添加混合
し、次に、石灰を添加混合し、更に、養生することを特
徴とする含水土壌の改良方法に存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
改良対象となる含水土壌は、通常、スランプ値が4cm以
下、特に2cm以下の流動性が低くダンプカーなどによる
搬出が可能な泥土である。また、本発明の改良効果が主
に期待できるのは、通常含水比40〜200%、更には
含水比60〜150%程度の含水比の高い土壌であり、
具体的には国内の上下水道工事、道路工事、宅地造成工
事など、一般の土木・建設工事に伴なって発生する残土
である。ここに、スランプ値とは、JIS A1101
(コンクリートのスランプ試験方法)により測定した流
動性の尺度であり、実際には底面20φcm、上面10φ
cm、高さが30cmで上下の面が空いた“スランプコー
ン”を平板に置き、上から土を突き固め、スランプコー
ンを上方に引抜いた後の、上面(30cm)からの高さの
変化をcmで表したものである。また、含水比とは、11
0℃の炉乾燥によって失われる土中水の質量の、土の炉
乾燥質量に対する比を百分率で表した値であり、JIS
A1203(含水比試験方法)によって測定される値
である。
【0008】土質にはローム層、砂礫、土砂などがあ
り、通常はこれらの混合物であるが、発生現場によって
はコンクリート片などが混入している場合もある。含水
比は土質により異なるため、発生する現場によるところ
が大きい。含水比の高いものには、例えば、関東ローム
層があり、通常60〜120%前後の含水比を示し、粘
着性が大きいが、本発明の改良方法により固化および造
粒されるため砂のような流動性が付与され、粘着性およ
び水中での膨潤性が無くなり、地盤支持力が向上し埋め
戻し再利用可能とすることができる。
【0009】従って、本発明における含水土壌の改良と
は、軟弱または粘着性の高い含水土壌を埋め戻し等に再
利用するため、貫入強度の向上を図るとともに砂のよう
な流動性を付与し、また、水中で膨潤しないよう固化処
理することである。従って、本発明における改良とは、
含水土壌を単に塊状固化し、流動性が失われた状態にす
るものではない。
【0010】本発明に使用する水溶性重合体は、通常、
少なくとも100mlの水に1g以上溶解する重合体であ
る。該重合体は、親水基としてカルボキシル基を有する
ものであり、重合体を構成する全単量体単位のうちカル
ボキシル基を有する単量体が、通常1〜80%モル%、
好ましくは5〜60モル%含まれる。また、カルボキシ
ル基は、遊離酸または塩の形のどちらで存在してもよ
い。
【0011】塩の種類としては、例えばナトリウム、カ
リウムなどのアルカリ金属の塩、カルシウム、マグネシ
ウムなどのアルカリ土類金属の塩、アンモニウム塩、炭
素数1〜18のアルキルアミン、アルカノールアミンな
どのアミン塩、およびこれら2種以上の混合物がある
が、好ましくはアルカリ金属の塩である。かかる水溶性
重合体としては、(メタ)アクリル酸又はその塩と(メ
タ)アクリルアミドとの共重合体、マレイン酸またはそ
の塩と酢酸ビニルとの共重合体、イタコン酸またはその
塩と(メタ)アクリルアミドとの共重合体などがある
が、好ましくは(メタ)アクリル酸またはその塩と(メ
タ)アクリルアミドとの共重合体である。(メタ)アク
リル酸またはその塩を含有する(メタ)アクリルアミド
系重合体としては、(メタ)アクリル酸またはその塩と
(メタ)アクリルアミドを共重合したもののほか、(メ
タ)アクリルアミドの単独重合体を部分加水分解したも
のでもよい。また、以上示したような単量体を組合せて
共重合したものでもよい。
【0012】更に、上記の重合体には、親水性基として
スルホン酸基を含む単量体、例えばビニルスルホン酸、
アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸およびこれらの塩などを含めて共重合
したものでもよい。また、水溶性を阻害しない程度の量
であればオレフィン、アクリル酸エステル、ビニルエス
テルのような疎水性単量体を含んでいてもよい。
【0013】本発明で使用される水溶性重合体の分子量
は、通常100万以上、好ましくは500万以上であ
る。製法は特に限定されないが、一般にラジカル重合法
であり、水または低級アルコールなどを溶媒とした溶液
重合が採用される。単量体の濃度は、通常10重量%以
上、好ましくは15〜60重量%である。重合開始剤は
水溶媒で重合する場合、過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウムなどの過酸化物、およびそれらを用いたレドック
ス系開始剤、N,N′−アゾビス−(2−アミジノプロ
パン)・2塩酸塩、4,4′−アゾビス−(4−シアノ
吉草酸)−2−ナトリウムなどの水溶性ラジカル重合開
始剤が好ましい。ラジカル重合開始剤の使用量は、共重
合可能な単量体の混合物の重量に対して、通常0.00
5〜5重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%であ
る。
【0014】重合方法は特に制限されないが、水溶液重
合を例示するならば撹拌下重合する方法、容器中で静置
し断熱状態で重合する方法、シート状で除熱しつつ重合
する方法、油中水型エマルジョンまたは分散状態で重合
する方法が例示される。静置して重合する方法として
は、所定の単量体水溶液に窒素ガスを通じて酸素を除い
た後、所定温度とし、ラジカル重合開始剤を添加し均一
に混合後、窒素ガス気流下、所定温度に保持する方法が
例示される。重合温度は、通常10〜150℃の範囲で
目的の重合物の分子量に応じて選択されるが、好ましく
は40〜90℃である。
【0015】かくして得られた重合体はそのまま乾燥器
で乾燥、または脱水剤で処理した後、乾燥、粉砕して、
粉末状にしたものを使用する。一般に、重合体をエマル
ジョン及び分散液状にした製品も多く市販されている
が、かかるものについては、粉末品と比較して、含水土
壌への改良効果が充分に認められない。また、本発明に
おいては、以上の水溶性重合体の粉末の、平均粒径が
0.05〜0.4mm、好ましくは0.1〜0.3mmのも
のを使用する。更に、操作性などを考慮すると、粒径
0.4mmを越える粒子と粒径0.05mm未満の粒子が、
各々、全粒子15重量%以下、好ましくは10重量%以
下となるような粒径分布の整ったものを使用するとよ
い。かかる範囲内の粉末を得るためには、必要に応じて
篩分、混合などが行なわれる。粒径が0.4mmを越える
場合は、改良効果の発現に時間がかかり、一方、粒径が
0.05mm未満では吸湿により粒子同士が付着し塊状と
なりやすく、同様に改良効果の発現により時間がかかる
ので好ましくない。
【0016】本発明に使用する石灰は、生石灰または消
石灰であるが、好ましくは生石灰である。生石灰として
は、通常、市販品を使用すればよいが、一般の食品工業
や家庭から発生した魚貝類の骨殻、および発電所等の冷
却管に付着した貝殻などを焼いて粉砕して得た物を生石
灰として用いることもできる。以上のような、本発明に
おける含水土壌への添加物の使用量としては、改良の対
象となる含水土壌(残土)の含水比により異なるため、
特に限定されないが、残土に対してカルボキシル基含有
水溶性重合体が、通常0.001〜1重量%、好ましく
は0.01〜0.5重量%である。また、石灰の添加量
は、残土に対して、通常0.2〜20重量%、好ましく
は0.5〜10重量%である。
【0017】水溶性重合体と石灰の混合重量比として
は、通常1:1〜1:500、好ましくは1:2〜1:
250である。更に、必要に応じて、残土中に、細骨材
またはフライアッシュを添加混合したものを被処理含水
土壌として、本発明の方法を採用すると、土の強度、も
しくは土盤支持力が相乗的に改善されるもので特に好ま
しい。
【0018】本発明で使用できる細骨材は、平均粒径
が、通常0.02〜10mm、好ましくは0.1〜5mmの
骨材である。骨材としては、コンクリート破砕物、砂、
砂利、砕石などの粒状の材料が例示される。天然の骨材
としては、深成岩のほか、安山岩、玄武岩、砂岩などか
ら得られるものが好ましい。これら細骨材は、比重が、
通常2.0〜3.0g/cm3 、また、JIS A110
4の標準試験による単位容積重量が、通常1500〜2
000kg/cm3 である。
【0019】また、本発明で使用できるフライアッシュ
とは、一般的に定義されている、微粉炭燃焼ボイラーの
煙導ガスから採取されるフライアッシュであるが、通
常、石炭火力発電所で発生する石炭灰が用いられる。フ
ライアッシュの組成は、原料の石炭により多少異なる
が、構成成分として、通常、SiO2 を50〜70重量
%、Al2 3 が10〜40重量%、その他Fe
2 3 、CaO、MgOなどが含まれている。
【0020】以上の細骨材またはフライアッシュを使用
する場合は、使用量としては、残土に対して、通常0.
5〜50重量%、好ましくは1〜30重量%である。本
発明に使用される残土への添加物としては、基本的には
上記のものであるが、その他の任意成分として、水硬性
セメント、石コウおよび高吸水性樹脂を併用することに
より、土壌の改良効果を調整することができる。
【0021】次に、本発明における上記の含水土壌の改
良成分の具体的な使用方法について説明する。本発明に
おいては、被処理土壌に、初めにカルボキシル基含有水
溶性重合体を添加混合し、次に石灰を混合し、更に養生
することを特徴とする。なお、被処理含水土壌として
は、前述のように、細骨材またはフライアッシュを添加
混合したものを使用してもよい。
【0022】実際の処理操作としては、含水土壌に重合
体を添加、混合する。具体的には、例えば、ベルトコン
ベヤ上の含水土壌に水溶性重合体粉末を散布し、パドル
ミキサーなどで混合を行なう方法がある。また、含水土
壌と水溶性重合体粉末を直接パドルミキサーなどに添加
して混合してもよい。そして、該混合については、好ま
しくは緩やかな撹拌をしつつ、通常0.2〜10分間プ
ラントの処理効率などを懸念すると特に好ましくは0.
5〜5分間行なうのが望ましい。以上の場合により、土
壌が実質的に造粒されることになるが、撹拌が強過ぎる
と土粒子が次第に細かくなり、混合時間を長く取ると同
様に次第に土粒子が細かくなり、改良土の強度が徐々に
低下する。
【0023】また、一定時間混合した後、撹拌を中止
し、通常1〜10分間程度の熟成時間を置いてもよい。
次に、石灰を混合する工程でも、通常、ミキサーが用い
られるが、例えば、インパクトミキサーを用いれば混合
と同時に、会合した粒子を再分離することもできるので
好ましい。また、必要により篩分を行なってもよい。
【0024】最後に、粒子の強度が発現するように養生
を行なうが、常温で、通常1日以上、好ましくは3日間
以上行なう。養生の方法は、雨天の場合を考えて好まし
くは屋根がある方が好ましいが、野積みでも特に支障は
ない。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。 重合体の製造例 重合体A 撹拌器、温度計、還流冷却器、窒素導入管を付けた50
0mlのセパラブルフラスコにアクリルアミド75.0g
および脱塩水223.5gを加え、撹拌して溶解させ
た。50℃に昇温しながら窒素置換を行なった。内温が
50℃になった時点で5重量%の2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)二塩酸塩水溶液1.5gを添
加して重合を開始した。粘性が増加した時点で、撹拌を
止めて、4時間重合を行なった。
【0026】室温に冷却後、得られたゴム状の重合体を
1〜2mm角に裁断し、同フラスコ内に戻した。次に、2
5重量%水酸化ナトリウム水溶液25.3gを添加した
後、60℃で5時間加水分解反応を行なった。室温に冷
却後、得られたゴム状重合体をアセトン中で湿式粉砕
し、ロ過を行なった。次に、40℃で8時間減圧乾燥
し、乾燥した重合体を、更に粉砕し、篩分して平均粒径
0.3mmの粉末(粒径(d)の分布:d>0.4mmが1
2重量%、d<0.05mmが9重量%)とした。
【0027】該重合体につき、コロイド滴定法によりア
ニオン化度を求めたところ、15.4モル%であった。
また、該重合体を1N食塩水に0.1g/dlの濃度に溶
解し、25℃でオスワルド粘度計を用いて還元粘度を求
めたところ、27.4(dl/g)であった。
【0028】重合体B 25重量%水酸化ナトリウム水溶液を50.6gとする
以外は、実施例1と同様にして重合反応を行なった。得
られた重合体粉末を更に粉砕、篩分して、平均粒径0.
1mm(粒径(d)の分布:d>0.4が3重量%、d<
0.05が15重量%)とした。実施例1と同様に分析
したところ、アニオン化度は30.3モル%であり、還
元粘度は18.5であった。
【0029】重合体C アクリルアミド60.8g、25重量%のアクリル酸ナ
トリウム水溶液56.8g、および脱塩水1180.9
gを実施例1と同じセパラブルフラスコにとり、均一に
溶解させた。それ以後は実施例1と同様に重合し、乾
燥、粉砕した後篩分して平均粒径0.2mm(粒径(d)
の分布:d>0.4mmが6重量%、d<0.05が5重
量%)、還元粘度25.3の共重合体を得た。重合体の
組成は、アクリルアミド:アクリル酸ナトリウム=8
5:15モル比である。
【0030】重合体D 重合体Aを篩分、混合することにより、平均粒径0.3
mm(粒径(d)の分布:d>0.4mmが25重量%、d
<0.05mmが2重量%)としたものを得た。
【0031】重合体E 重合体Aを篩分、混合することにより、平均粒径を0.
8mmとしたものを得た。
【0032】重合体F 重合体Bを更に篩分して平均粒径を0.2mmとした後、
エチレングリコールを加え25重量%の分散液とした。
【0033】重合体G 撹拌器、温度計、還流冷却器、窒素導入管を付けた1L
の4つ口のセパラブルフラスコにイソパラフィン141
gを仕込み、乳化剤としてソルビタンモノオレート5g
およびICI社製のハイパーマーB−246を10g加
え撹拌して溶解した。500mlの共栓付き三角フラスコ
に、アクリルアミド121gとアクリル酸ナトリウム2
9gを脱塩水164gに溶解し、モノマー水溶液を調製
した。前述のセパラブルフラスコに1,500rpm で撹
拌しながらモノマー水溶液を滴下した。30分間窒素置
換を行ないながら60℃に昇温後、5重量%の2,2′
−アゾビスイソブチロニトリルアセトン溶液3gを添加
して重合を開始した。重合は60℃で5時間行なった
後、30℃に冷却し、得られたエマルジョンにポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル10gとポリオキシ
エチレンソルビタントリオレート20gを加えた。得ら
れたエマルジョンポリマーの平均粒径は1.5μmであ
り、還元粘度は25.8であった。重合体の組成は、ア
クリルアミド:アクリル酸ナトリウム=85:15モル
比である。
【0034】重合体H 重合体Gの一部をアセトン中に添加して、沈殿をロ過
し、減圧乾燥を行なった。得られた重合体粉末の平均粒
径は1.7μmであった。 実施例1〜6、及び比較例1〜2 関東地区の土木工事で発生した含水土壌の内で、最も処
理が困難と思われる、関東ローム層(採取場所:東京都
八王子市、含水比102%、スランプ値0.0cm)を原
料土として用い、改良試験を行なった。
【0035】原料土50kgを容量0.1m3のモルタルミ
キサーに採り、撹拌しながら40gの水溶性重合体Aを
添加し、所定時間混合した後、1,200gの生石灰を
添加した。生石灰添加後、10秒間撹拌した後、撹拌を
停止し、速やかに改良土を取り出し、約10kgを試験試
料としてポリエチレン袋に採り密閉した。常温で6日間
密閉養生を行なった後、JIS A1210(突き固め
による土の締め固め試験方法)に従い、内径15cmのモ
ールド改良土を3層に分けて、夫々、4.5kgのランマ
ーで92回突き固めて、締固め試験を行なった。
【0036】次に、JIS A1211(CBR試験方
法)に従い、浸水膨張試験の準備を行ない、4日間水槽
に浸漬して膨張量を追跡した。更に、水槽より取り出し
て水を取除き、15分後に所定の測定を行なった後、C
BR(CaliforniaBearing Rati
o)試験器により荷重−貫入量曲線を求めた。貫入量
2.5mmに於ける荷重(以下、貫入強度と略す)を読み
取り次の式によりCBRを計算した。式中の標準荷重は
JISで定められている2.5mm貫入時の標準荷重、
1,370kgを用いた。CBR値は大きいほど強度が高
いことを示す。改良土のCBR値としては、通常2%以
上、特に3〜25%であることが好ましい。
【0037】
【数1】
【0038】各条件にて、改良試験を行なった結果を表
−1に示す。実施例1〜6は、夫々、水溶性重合体Aの
添加後の混合熟成時間を20,40,60,120,2
40,480秒間とした後に生石灰で処理した場合の試
験結果である。
【0039】比較例1は原料土の物性であり、比較例2
は水溶性重合体Aの添加後の混合時間を0秒、即ち、生
石灰を同時に添加して60秒間混合した場合の結果であ
る。かかる場合でも、粒状で流動性を有する改良土が一
応得られたが、実施例1〜6と比較すると、改良土の粒
子径が小さく、強度も低かった。なお、同時に測定した
水浸4日後の膨張量より求めた膨張比はいずれも1%以
下で良好であった。
【0040】
【表1】
【0041】実施例7〜11、及び比較例3〜12 東京都町田市で採取した、含水比110%、スランプ値
0.0cmの関東ローム層を原料土として、表−2に示す
改良剤成分を用い、混合、熟成時間を60秒とした以外
は実施例1と同様に改良処理を行なった。
【0042】試験結果を表−2に示す。なお、同時に測
定した浸水膨張試験については、比較例12の改良土が
膨張比9.8%で不良であった以外は、いずれも1%以
下で良好であった。 実施例12〜14、比較例13〜19 実施例6の原料土に細骨材(リサイクルコンクリート、
平均粒径1.7mm)またはフライアッシュを表−3に示
す量混合した後、同じ表−3に示す成分を用い、実施例
6と同様の改良処理を行った。試験結果を表−3に示
す。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】実施例15 実施例7で処理した改良土を用いて経日的にCBR試験
を行ない、養生時間と貫入強度の関係を求めた。試験結
果を表−4に示す。なお本実施例では水浸膨張試験(4
日間)は省略してCBR試験を行なった。
【0046】
【表4】
【0047】
【発明の効果】従来の技術では、利用困難で不法投棄の
対象となっていた高含水比の残土が、本発明の含水土壌
の改良方法を用いることにより、そのまま天日乾燥せず
にプラント改良可能となり、資源としてそのまま埋め戻
しなどに再利用することができるのみならず、現在、処
理に困っているコンクリート廃材や、陶器、コンクリー
ト片の混入した残土、更には火力発電所で発生する石炭
灰をも資源として利用することができる。
【0048】かくして残土や今後増大するコンクリート
廃棄物の不法投棄を防止するとともに、埋め戻し用砂な
どの採取による環境破壊をも防止できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水土壌に平均粒径0.05〜0.4mm
    のカルボキシル基含有水溶性重合体粉末を添加混合し、
    次に、石灰を添加混合し、更に、養生することを特徴と
    する含水土壌の改良方法。
  2. 【請求項2】 細骨材またはフライアッシュを添加混合
    した含水土壌に、平均粒径0.05〜0.4mmのカルボ
    キシル基含有水溶性重合体粉末を添加混合し、次に、石
    灰を混合し、更に、養生することを特徴とする含水土壌
    の改良方法。
  3. 【請求項3】 含水土壌が、含水比40〜200%、ス
    ランプ値4cm以下であることを特徴とする請求項1また
    は請求項2の含水土壌の改良方法。
  4. 【請求項4】 含水土壌に平均粒径0.05〜0.4mm
    のカルボキシル基含有水溶性重合体粉末を添加混合し、
    次に、石灰を添加混合し、更に、養生することを特徴と
    する改良された含水土壌の製造法。
  5. 【請求項5】 細骨材またはフライアッシュを添加混合
    した含水土壌に、平均粒径0.05〜0.4mmのカルボ
    キシル基含有水溶性重合体粉末を添加混合し、次に、石
    灰を混合し、更に、養生することを特徴とする改良され
    た含水土壌の製造法。
  6. 【請求項6】 改良された含水土壌のCBR値が3〜2
    5%であることを特徴とする請求項4または請求項5の
    改良された含水土壌の製造法。
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