JP2002326099A - 泥土の改質方法 - Google Patents
泥土の改質方法Info
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Abstract
埋め戻し材などの建設資材として再利用することが出来
る様にするための泥土の改質方法を提供する。 【解決手段】建設泥土を脱水するか、または、良質な建
設残土もしくは石炭灰と混合することにより、含水比を
液性限界以下とした後、セメント系硬化剤と混合し、更
に、水溶性樹脂粉末と混合し、次いで、生石灰粉末と混
合した後に養生する。
Description
関し、詳しくは、シールド泥土などの建設泥土を埋め戻
し材などの建設資材として再利用することが出来る様に
するための泥土の改質方法に関する。
るため、再利用されることなく、殆どが埋め立て処分さ
れている。しかしながら、近年、産業廃棄物の処分場の
確保が困難となり、建設泥土の再資源化が切望されてい
る。
鑑みなされたものであり、その目的は、産業廃棄物とし
て処分に困っている建設泥土を埋め戻し材などの建設資
材として再利用することが出来る様にするための泥土の
改質方法を提供することにある。
は、建設泥土を脱水するか、または、良質な建設残土も
しくは石炭灰と混合することにより、含水比を液性限界
以下とした後、セメント系硬化剤と混合し、更に、水溶
性樹脂粉末と混合し、次いで、生石灰粉末と混合した後
に養生することを特徴とする泥土の改質方法に存する。
本発明の改質方法の対象となる建設泥土としては、代表
的にはシールド泥土が挙げられる。斯かる建設泥土は、
一般の掘削工事、例えば、泥水循環・非循環の場所打
杭、地下連続壁、シールド、推進、既成杭、柱列杭など
の各工法により発生する。これらの建設泥土の含水比
は、通常25〜900%である。ここに含水比とは、土
(固体成分)に対する水の割合(%)である。
泥土を脱水するか、または、良質な建設残土もしくは石
炭灰と混合することにより、JSF(土質学会基準)で
規定する液性限界以下(すなわち、流動性が失われた状
態)の原料土を得る。原料土の含水比は、通常40〜2
00%である。また、コーン指数で言えば2Kgf/c
m2以上であり、その上限は通常10Kgf/cm2で
ある。
タープレス等による機械脱水方法などを適宜に採用する
ことが出来る。また、含水比調節材として使用される良
質な建設残土としては、通常、含水比が20〜80%の
関東ローム等が挙げられる。石炭灰は、石炭焚きポイラ
ーの煙道ガスから採取されるフライアッシュから成る産
業廃棄物である。従って、石炭灰の含水比調節材として
の利用は資源の有効利用の点からも好ましい。
をセメント系硬化剤と混合する。セメント系硬化剤とし
ては、ポルトランドセメント、アルミナセメント、ジェ
ットセメント、シリカセメント等が挙げられるが、安価
な点でポルトランドセメントが好ましい。
質や含水比によって増減するが、原料土に対し、通常
0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%で
ある。また、原料土とセメント系硬化剤との混合には、
パドルミキサー等の撹拌混合装置が使用される。
剤が混合された原料土を水溶性樹脂粉末と混合する。水
溶性樹脂としては、特に制限されないが、カルボキシル
基含有重合体が好適に使用される。
ば、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アル
ギン酸塩類などの天然の酸性多糖類、カルボキシメチル
セルロース、カルボキシメチルハイドロキシエチルセル
ロース等の半合成の水溶性高分子物質、グアーガム、ロ
ーカストビーンガム等の中性多糖類の変性物、ポリアク
リル酸塩類などの合成水溶性高分子物質が例示される
が、これらの中では、合成水溶性重合体が好適である。
リル酸またはその塩と(メタ)アクリルアミドとの共重
合体、マレイン酸またはその塩と酢酸ビニルとの共重合
体、イタコン酸またはその塩と(メタ)アクリルアミド
との共重合体などが挙げられるが、これらの中では、
(メタ)アクリル酸またはその塩と(メタ)アクリルア
ミドとの共重合体が好適である。
(メタ)アクリルアミドとの共重合体としては、(メ
タ)アクリル酸またはその塩と(メタ)アクリルアミド
を共重合したものの他、(メタ)アクリルアミドの単独
重合体を部分加水分解したものでもよい。また、上記の
単量体を組合わせた共重合体の他、共重合可能なアクリ
ル又はビニル単量体などを一緒に共重合させたものでも
よい。
対するカルボキシル基含有単量体の割合は、通常1〜1
00モル%、好ましくは5〜60モル%の範囲とされ
る。カルボキシル基は、遊離酸または塩の何れの形で存
在していてもよい。なお、上記の水溶性重合体は、何れ
も、粉末として使用されるが、その平均粒径は、通常
0.4mm以下とされる。
や含水比によって増減するが、原料土に対し、通常0.
01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%で
ある。また、セメント系硬化剤が混合された原料土と水
溶性樹脂粉末の混合には、パドルミキサー等の撹拌混合
装置が使用される。
硬化剤が混合された粒状土が得られる。すなわち、水溶
性樹脂粉末が原料土の水を吸収して溶解しながら原料土
の表面を被覆することにより、粒子間付着や機械付着が
防止され、斯かる水溶性樹脂粉末のいわゆる造粒助剤と
しての作用により、原料土の全体が砂の様な球状の粒子
に造粒される。
を生石灰粉末と混合した後に養生する。生石灰粉末の使
用量は、粒状土の土質や含水比、製品の要求物性などに
よって異なるが、粒状土に対し、通常0.2〜20重量
%、好ましくは0.5〜10重量%である。
状土の内部の水と反応して発熱しつつ、粒状土の内部に
浸透していく。その結果、粒状土は生石灰の発熱反応に
より約60〜70℃に保持される。従って、そのまま放
置することにより養生することが出来る。また、この際
に、粒状土の内部のセメント系硬化剤の硬化反応も助長
される。養生日数は通常1〜10日である。
ュ状の回転体を傾斜して配置した構造の混合機兼篩分機
を使用するのが好ましい。斯かる混合機兼篩分機の使用
により、粒状土の表面に生石灰粉末を付着させると共に
所望の粒径の粒状土を回収することが出来る。上記の様
にして造粒・固化して得られた粒状改良土は、砂の様な
サラサラした流動性を有する。そして、JSF T72
1に規定される地盤支持力比(California Bearing R
atio:CBR)は、通常5〜100%である。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下実施
例に限定されるものではない。
トナイトシールドの泥土(液性限界105%)に含水比
58%の良質の関東ロームを混合して含水比98%に調
節された原料土(コーン指数2Kgf/cm2)を得
た。
原料土とポルトランドセメント(原料土に対して3重量
%量)とを混合し、更に、ポリアクリルアミド−アクリ
ル酸ソーダ共重合体(80:20モル比)の粉末(原料
土に対して0.1重量%量)を添加して60秒間撹拌し
て粒状土とした。
m)に上記の粒状土と生石灰粉末(粒状土に対して5重
量%量)を供給し、粒状土の表面に生石灰粉末を付着さ
せると共に13mm以上の塊を除去した。
い目を通過した粒状土を5日間に亘って室温で養生して
粒状改良土を得た(収率96%)。得られた粒状改良土
は、CBRが19.5%であり、砂の様なサラサラした
流動性を有していた。
重量%に変更した以外は、実施例1と同様に操作し、収
率96%で粒状改良土を得た。得られた粒状改良土は、
CBRが24.2%であり、砂の様なサラサラした流動
性を有していた。
に対して20重量%量)を使用して含水比86%の原料
土を得、そして、この原料土を使用した以外は、実施例
1と同様に操作し、収率91%で粒状改良土を得た。得
られた粒状改良土は、CBRが22.4%であり、砂の
様なサラサラした流動性を有していた。
水機の使用により含水比92%の原料土を得、そして、
この原料土を使用した以外は、実施例1と同様に操作
し、収率94%で粒状改良土を得た。得られた粒状改良
土は、CBRが15.3%であり、砂の様なサラサラし
た流動性を有していた。
ーダ共重合体を使用しなかった以外は、実施例1と同様
の操作を行なった。その結果、原料土とポルトランドセ
メントの混合物が塊状となり篩分け処理が不可能であっ
た。参考までに養生製品のCBR試験を行なった結果、
CBRは8.1%であった。
に対して20重量%量)を使用して含水比86%の原料
土を得、そして、この原料土を使用し、ポルトランドセ
メントを使用しなかった以外は、実施例1と同様に操作
した。その結果、粒状土が柔らかく、篩分け処理の際に
粒状土が篩い目に詰まり、篩い目を通過した粒状土の収
率は53%であった。また、養生製品も柔らかく、CB
R試験が出来なかった。
物として処分に困っている建設泥土を埋め戻し材などの
建設資材として再利用することが出来る様にするための
泥土の改質方法が提供され、本発明の産業的価値は顕著
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 建設泥土を脱水するか、または、良質な
建設残土もしくは石炭灰と混合することにより、含水比
を液性限界以下とした後、セメント系硬化剤と混合し、
更に、水溶性樹脂粉末と混合し、次いで、生石灰粉末と
混合した後に養生することを特徴とする泥土の改質方
法。 - 【請求項2】 水溶性樹脂がカルボキシル基含有重合体
である請求項1又は2に記載の方法。
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JP2001137374A JP3988404B2 (ja) | 2001-05-08 | 2001-05-08 | シールド泥土の改質方法 |
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