JPH11279544A - 土の分散剤および掘削泥水用調整剤並びに高圧地盤注入工法用減水剤 - Google Patents

土の分散剤および掘削泥水用調整剤並びに高圧地盤注入工法用減水剤

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JPH11279544A
JPH11279544A JP10087341A JP8734198A JPH11279544A JP H11279544 A JPH11279544 A JP H11279544A JP 10087341 A JP10087341 A JP 10087341A JP 8734198 A JP8734198 A JP 8734198A JP H11279544 A JPH11279544 A JP H11279544A
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water
soil
polymer
mol
monomer
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JP10087341A
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English (en)
Inventor
Shigeru Yamaguchi
繁 山口
Yoshihiro Maeda
喜浩 前田
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐ゲル能を有することにより、土など
を分散させる用途に好適に用いることができるととも
に、環境へ与える影響が小さい高分子性の土の分散剤お
よび掘削泥水用調整剤並びに高圧地盤注入工法用減水剤
を提供する。 【解決手段】 50〜100mol%の(メタ)アクリ
ル酸、および0〜50mol%の水溶性モノエチレン性
不飽和単量体を、末端にスルホン酸基を導入するように
水溶液中で重合する。得られる重合体は、次式、 Q=ゲル化度×105 /重量平均分子量 で定義される耐ゲル能Q値が2.5未満であり、この重
合体を土の分散剤および掘削泥水用調製剤並びに高圧地
盤注入工法用減水剤として用いる。これらは非常に優れ
た耐ゲル能を有しているため、従来よりも非常に高い分
散能を示すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土などを水系で分
散させるために用いられる土の分散剤、および、土木工
事や坑井の掘削などに利用される掘削泥水を安定化させ
るための掘削泥水用調整剤、並びに、地盤を改良するた
めに行われる高圧地盤注入工法用に用いられる減水剤に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、地盤を掘削や、石油や天然ガ
スあるいは鉱山における探鉱のための掘削などに際し
て、掘削時に発生する高い摩擦熱の吸収、坑底の掘削屑
の地上への搬出、坑壁の維持あるいは崩壊性地層の崩壊
を防止するために、地上にて調製された泥水組成物が掘
削箇所に連続かつ循環的に注入されている。
【0003】上記泥水組成物は、通常、少なくとも無機
系泥質および用水からなる泥水に対して、さらにこの泥
水を安定化させるため、すなわち、水系で無機系泥質を
良好に分散させるために、添加剤として掘削泥水用調整
剤を用いて作泥される。
【0004】たとえば、上記無機系泥質としては、ベン
トナイト、アタパルジャイト、セリナイト、含水マグネ
シウムケイ酸塩などが挙げられるが、中でもベントナイ
トは、水分の吸着性が高く(重量の3〜20倍程度)、
また、水中で粘性と懸濁性に富み、チキソトロピー現象
を示すなどの特徴を有しているため、上記泥水組成物に
特に好適なものとなっており、非常によく用いられてい
る。
【0005】また、掘削泥水用調整剤としては、縮合リ
ン酸塩や炭酸アルカリ金属塩、アルミン酸塩などの無機
系化合物、あるいは、フミン酸塩、リグニンスルホン酸
塩、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロール、ポリビニルアルコールなどの有機系化合物が
ある。しかしながら、これら添加剤は、それぞれ使用に
当たってさまざまな問題点を有しており、実用性におい
て未だ不十分となっている。
【0006】そこで、特に、上記ベントナイトを用いた
泥水組成物を良好に調製することができる掘削泥水用調
整剤として、特開平2−129287号公報に開示され
ている水溶性共重合体からなる掘削泥水用添加剤が挙げ
られる。この添加剤における水溶性共重合体は、アクリ
ル酸やマレイン酸塩などの不飽和カルボン酸系単量体と
不飽和(メタ)アリルエーテル系単量体との共重合体で
ある。この共重合体からなる添加剤を、ベントナイトと
用水とからなる泥水に添加することによって、ベントナ
イトを良好に分散させ、高性能のベントナイト系泥水組
成物を得ることができる。
【0007】その他、上記掘削泥水用調整剤と同様の用
途で用いられている添加剤としては、たとえば、特公昭
61−11989号公報に開示されている掘削泥水用調
整剤や、特公昭63−29912号公報に開示されてい
る高温度地層用掘削泥水調整剤、あるいは特開平9−2
41640号公報に開示されている土壌用減水剤などが
挙げられる。
【0008】一方、従来より、軟弱地盤を改良したり、
建築物の基礎造成するための地盤の改良工法として、高
圧地盤注入工法が実施されている。この工法では、地盤
中に高圧の流体を噴射し、そのエネルギーで地盤を切削
破壊するとともに、この切削破壊により生じた空間に硬
化材を注入、充填して強固な固結体を形成するものであ
る。そのため、地盤の土質による適用制限が少なく、均
質な固結体ができ、また、既設埋蔵物への影響をほぼ回
避できるなどといった特長を有している。
【0009】ここで、上記高圧地盤注入工法では、通常
セメントとともに減水剤が用いられている。このような
減水剤としては、たとえば、特開平9−241641号
公報に開示されている超高圧粉粒体噴流注入工法用減水
剤などが挙げられる。
【0010】この減水剤は、オキシカルボン酸、および
/または、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸また
はクロトン酸の1種以上の単量体の重合体、共重合体ま
たはそれらの塩で重量平均分子量が1,000〜50
0,000であるものを含んでおり、セメントなどの成
分を良好に分散させた分散組成物を得ることができるた
め、高圧地盤注入工法に適した減水剤となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した掘
削泥水用調整剤や高圧地盤注入工法用減水剤などの添加
剤は、土などをある程度分散させる分散能は得られるも
のの、未だ十分な土の分散能を示しているものとはなっ
ていない。
【0012】具体的には、上述したような添加剤の主成
分には、水溶性高分子が用いられているが、この水溶性
高分子が十分な耐ゲル能を有していない。そのため、上
記各添加剤を用いて土壌やセメントなどを分散させて得
られる分散生成物は、状況によってはゲル化して、その
流動性や分散能を低下させることになる。
【0013】上記各公報に開示されている各添加剤に含
まれる水溶性重合体は、耐ゲル能に十分に優れているも
のとはなっていないため、土などを分散させる添加剤
(土の分散剤)としての十分な性能を発揮することがで
きないという問題点を招来している。
【0014】また、従来の土の分散剤を利用した後に排
出される排泥や排水は、化学的酸素要求量(COD)や
生物化学的酸素要求量(BOD)が高いものが多く、そ
のまま河川などに放流すると該河川を汚染することにな
る。それゆえ、土の分散剤には、優れた分散能だけでな
く、排泥や排水の処理が容易となるような、環境へ与え
る影響が小さいことも要求されている。
【0015】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、優れた耐ゲル能を有するこ
とにより、地盤の掘削や地盤の改良などにおいて、土な
どを分散させる用途に好適に用いることができるととも
に、環境への影響が小さい高分子性の土の分散剤と、該
土の分散剤を利用した掘削泥水用調整剤および高圧地盤
注入工法用減水剤を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の問題を解決すべく鋭意検討した結果、酸性条件下で
(メタ)アクリル酸を含む単量体組成物を重合すること
により得られる、末端に定量的にスルホン酸基を導入さ
れた水溶性の(メタ)アクリル酸系重合体が、高い耐ゲ
ル能を有しているため、土の分散剤および掘削泥水用調
整剤並びに高圧地盤注入工法用減水剤として非常に好適
であることを見出し本発明を完成させるに至った。
【0017】すなわち、本発明の請求項1記載の土の分
散剤は、上記の課題を解決するために、50〜100m
ol%の(メタ)アクリル酸、および0〜50mol%
の、(メタ)アクリル酸に共重合可能な水溶性モノエチ
レン性不飽和単量体を水溶液中で重合してなる重合体で
あって、末端にスルホン酸基を有するとともに、次式、 Q=ゲル化度×105 /重量平均分子量 で定義される耐ゲル能Q値が2.5未満である重合体を
含有していることを特徴としている。
【0018】上記請求項1記載の構成によれば、上記
(メタ)アクリル酸系重合体は非常に優れた耐ゲル能を
示している。そのため、該(メタ)アクリル酸系重合体
を含有する土の分散剤を用いて水系の分散生成物を調製
しても、該分散生成物はゲル化するようなことがなく、
その流動性や土などの分散状態が低下しない。そのた
め、本発明にかかる土の分散剤は、従来のものよりも非
常に優れた分散能を示すことができる。
【0019】本発明の請求項2記載の掘削泥水用分散剤
は、上記の課題を解決するために、請求項1記載の土の
分散剤を含有していることを特徴としている。
【0020】上記請求項2記載の構成によれば、上記土
の分散剤を含有しているため、掘削泥水組成物を調製す
るに際して、その添加量を少なくすることができるとと
もに、硬水を用いて掘削泥水組成物を調製してもゲル化
や増粘傾向を示すことがほとんどなく、優れた分散能を
示すことができる。その結果、掘削費用を大幅に低減す
ることができる。
【0021】本発明の請求項3記載の高圧地盤注入工法
用減水剤は、上記の課題を解決するために、請求項1記
載の土の分散剤を含有していることを特徴としている。
【0022】上記請求項3記載の構成によれば、上記土
の分散剤を含有しているため、大量の水を加えることな
く、少量の添加でセメントなどを良好に分散・流動化さ
せることができる。さらに、上記構成によれば、高圧地
盤注入工法で生じる排泥の粘度の上昇を抑制することが
できるとともに、該排泥のCODやBODを低くするこ
とができる。そのため、環境へ与える影響を非常に小さ
いものとすることができる。それゆえ、この減水剤を含
む排泥を容易に処理することができ、高圧地盤注入工法
のコストの低減を図ることが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
以下に詳細に説明する。本発明にかかる土の分散剤およ
び掘削泥水用調整剤ならびに高圧地盤注入工法用減水剤
は、主成分として(メタ)アクリル酸系重合体を含有し
ているものであり、この(メタ)アクリル酸系重合体
は、第一の単量体(以下、単量体(I)とする)および
第二の単量体(以下、単量体(II)とする)からなる単
量体組成物を、過硫酸塩および重亜硫酸塩からなる開始
剤を用いて重合してなるものである。この(メタ)アク
リル酸系重合体は、末端にスルホン酸基を有するととも
に、後述する耐ゲル能Q値が2.5未満となっている。
【0024】上記単量体(I)としては(メタ)アクリ
ル酸が用いられ、単量体(II)としては水溶性モノエチ
レン性不飽和単量体が用いられる。上記単量体組成物中
の単量体(I)と単量体(II)との混合比としては、好
ましくは、単量体(I)50〜100mol%、単量体
(II)0〜50mol%であり、より好ましくは、単量
体(I)70〜100mol%、単量体(II)0〜30
mol%である。
【0025】上記単量体(I)として用いられる(メ
タ)アクリル酸としては、具体的には、アクリル酸、メ
タクリル酸、およびこれらの混合物などを好適に用いる
ことができる。
【0026】上記単量体(II)として用いられる水溶性
モノエチレン性不飽和単量体としては、具体的には、上
記単量体(I)、すなわち(メタ)アクリル酸をナトリ
ウムやカリウムなどのアルカリ金属により部分中和した
塩、または完全中和した塩;単量体(I)をアンモニ
ア、あるいはモノエタノールアミンやトリエタノールア
ミンなどの有機アミン類により部分中和した塩、または
完全中和した塩;クロトン酸、α−ヒドロキシアクリル
酸などのモノエチレン性不飽和脂肪族モノカルボン酸;
上記モノエチレン性不飽和モノカルボン酸をアルカリ金
属により部分中和した塩、または完全中和した塩;上記
モノエチレン性不飽和モノカルボン酸をアンモニア、あ
るいはモノエタノールアミンやトリエタノールアミンな
どの有機アミン類により部分中和した塩、または完全中
和した塩;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのモ
ノエチレン性不飽和脂肪族ジカルボン酸;上記モノエチ
レン性不飽和ジカルボン酸をアルカリ金属により部分中
和した塩、または完全中和した塩;上記モノエチレン性
不飽和ジカルボン酸をアンモニア、あるいはモノエタノ
ールアミンやトリエタノールアミンなどの有機アミン類
により部分中和した塩、または完全中和した塩;ビニル
スルホン酸、アリルスルホン酸、3−アリロキシ−2−
ヒドロキシプロパンスルホン酸などのスルホン酸基を有
するモノエチレン性不飽和単量体;上記モノエチレン性
不飽和単量体をアルカリ金属により部分中和した塩、ま
たは完全中和した塩;上記モノエチレン性不飽和単量体
をアンモニア、あるいはモノエタノールアミンやトリエ
タノールアミンなどの有機アミン類により部分中和した
塩、または完全中和した塩;3−メチル−2−ブテン−
1−オール(プレノール)、3−メチル−3−ブテン−
1−オール(イソプレノール)などの水酸基を含有する
不飽和炭化水素;などを挙げることができるが特に限定
されるものではない。
【0027】単量体(II)としては、上記の各化合物か
ら必要に応じて1種類または2種類以上を適宜選択して
用いることができる。また、上記化合物の中でも、特
に、不飽和脂肪族ジカルボン酸、スルホン酸基を含有す
る不飽和炭化水素、およびそれらの部分または完全中和
塩より選択される1種類または2種類以上の化合物を用
いることがより好ましい。
【0028】上記その他の単量体として疎水性の化合物
を用いても構わない。しかしながら、このような疎水性
の単量体をその他の単量体に用いると、得られる(メ
タ)アクリル酸系重合体の耐ゲル能を著しく悪化させる
ことがあるため、できる限り用いないことが好ましい。
【0029】もし、上記疎水性の単量体をその他の単量
体に加える場合は、少なくとも重合反応系における全単
量体の40mol%未満でなければならない。換言すれ
ば、上記単量体(I)および単量体(II)を合わせた親
水性の単量体の比率は、重合反応系における全単量体の
60mol%以上となっている必要がある。上記疎水性
の単量体の比率が全単量体の40mol%を超えると、
得られる(メタ)アクリル酸系重合体の耐ゲル能は確実
に悪化するため、耐ゲル能に優れた(メタ)アクリル酸
系重合体を得ることができなくなる。
【0030】本発明において、上記単量体(I)および
単量体(II)を重合する際に重合反応系に用いられる溶
媒としては、水性の溶媒であることが好ましく、特に好
ましくは水である。また、上記単量体(I)や単量体
(II)の溶媒への溶解性を向上させるために、各単量体
の重合に悪影響を及ぼさない範囲で有機溶媒を適宜加え
てもよい。
【0031】上記有機溶媒としては、具体的には、メタ
ノール、エタノールなどの低級アルコール;ジメチルホ
ルムアルデヒドなどのアミド類;ジエチルエーテル、ジ
オキサンなどのエーテル類;などから、1種類または2
種類以上を適宜選択して用いることができる。
【0032】本発明において、上記単量体(I)および
単量体(II)を重合させるために用いられる開始剤系と
しては、1種類または2種類以上の過硫酸塩および1種
類または2種類以上の重亜硫酸塩を併用して用いてい
る。上記過硫酸塩および重亜硫酸塩の添加比率は、重量
比で過硫酸塩1に対して、重亜硫酸塩は0.5〜5の範
囲内であることが好ましく、1〜4の範囲内であること
がより好ましい。
【0033】過硫酸塩1に対して重亜硫酸塩が0.5未
満であると、重亜硫酸塩による効果が十分ではなくな
る。そのため、末端に定量的にスルホン酸基を導入する
ことができなくなるとともに、得られる(メタ)アクリ
ル酸系重合体の重量平均分子量も高くなる傾向にある。
【0034】一方、過硫酸塩1に対して重亜硫酸塩が5
を超えると、重亜硫酸塩による効果が添加比率に伴うほ
ど得られない状態で、重合反応系において重亜硫酸塩が
無駄に消費されることになる。しかも、重亜硫酸塩は重
合反応系で分解され、亜硫酸ガスを発生することにもな
る。
【0035】上記過硫酸塩および重亜硫酸塩の添加量
は、単量体1モルに対して、過硫酸塩および重亜硫酸塩
の合計量が2〜20gであることが好ましく、6〜15
gであることがより好ましい。この範囲内で過硫酸塩お
よび重亜硫酸塩を添加すると、得られる(メタ)アクリ
ル酸系重合体の末端に定量的にスルホン酸基を導入する
ことが可能となる。
【0036】上記過硫酸塩および重亜硫酸塩の添加量が
少なすぎると、得られる(メタ)アクリル酸系重合体の
末端に定量的にスルホン酸基を導入することができなく
なり、該重合体の重量平均分子量が高くなる傾向にあ
る。一方、添加量が多すぎると、過硫酸塩および重亜硫
酸塩の効果が添加量に伴うほど得られなくなり、逆に、
得られる(メタ)アクリル酸系重合体の純度が低下する
などの悪影響を及ぼすことになる。
【0037】上記過硫酸塩としては、具体的には、過硫
酸ナトリウム、過硫酸カリウム、および過硫酸アンモニ
ウムを挙げることができる。一方、重亜硫酸塩として
は、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸
アンモニウムを挙げることができる。
【0038】上記のように、50mol%以上の単量体
(I)と0〜50mol%の範囲内の単量体(II)とを
少なくとも含む単量体組成物を、後述する酸性条件下
で、過硫酸塩および重亜硫酸塩を開始剤系として用いて
重合することにより、(メタ)アクリル酸系重合体の重
合体末端にはスルホン酸基が定量的に導入される。その
ため、上記(メタ)アクリル酸系重合体は、カルシウム
などの金属塩で凝集することがなく、良好な耐ゲル能を
示す。そのため、この(メタ)アクリル酸系重合体を含
有する本発明にかかる土の分散剤は、特に、硬水を用い
て土などを分散させた分散生成物を調製しても、該分散
生成物の流動性や土などの分散状態を低下させることが
ない。そのため、非常に優れた分散能を示すことができ
る。なお、耐ゲル能の評価については、後述する。
【0039】従来では、耐ゲル能を有する重合体は、低
分子量の重合体の中でも特に分子量が小さいものであっ
た。すなわち、良好な耐ゲル能を得るためには低分子量
である重合体における分子量をさらに小さくすることが
必要であった。しかしながら、分子量が小さすぎる重合
体は、耐ゲル能以外の性能を十分に向上させることがで
きず、土の分散剤として好適に用いることはできなかっ
た。
【0040】これに対して、上記(メタ)アクリル酸系
重合体には、その重合体末端にスルホン酸基が定量的に
導入されている。そのため、上記(メタ)アクリル酸系
重合体は、低分子量の重合体ではあるが、従来の耐ゲル
能を有する重合体に比べて分子量が比較的大きくなって
いるにも関わらず、優れた耐ゲル能を示すことができ
る。
【0041】このように、上記(メタ)アクリル酸系重
合体は非常に優れた耐ゲル能を示すものである。そのた
め、該(メタ)アクリル酸系重合体を含有する土の分散
剤を用いて、水系で土やセメントなどを分散させて分散
生成物を調製しても、該分散生成物はゲル化するような
ことがなく、その流動性や土などの分散状態が低下しな
い。そのため、本発明にかかる土の分散剤は、従来のも
のよりも非常に優れた分散能を示すことができる。
【0042】なお、上記(メタ)アクリル酸系重合体の
製造に際して用いられる開始剤系としては、上記過硫酸
塩および重亜硫酸塩の組み合わせが好適に用いられる
が、この組み合わせに特に限定されるものではなく、ス
ルホン酸基を導入可能であり、低分子量の重合体を一段
で重合できる開始剤系であればよい。
【0043】上記単量体(I)および単量体(II)の重
合に際して、反応温度は、90℃以上であり、より好ま
しくは水性の溶媒中における該溶媒の沸点近傍の温度で
ある。圧力は特に限定されるものではなく、常圧(大気
圧)下、減圧下、加圧下の何れの圧力下であってもよ
い。
【0044】上記単量体(I)および単量体(II)の重
合反応は酸性条件下で行われるが、具体的には、pH5
未満かつ中和度40mol%未満である。重合に用いら
れる単量体が上記単量体(I)のみの場合には、中和度
は、好ましくは、20mol%未満であり、より好まし
くは10mol%以下である。一方、上記単量体(I)
に加えて単量体(II)を用いて重合を行う場合に、該単
量体(II)の一部または全量を初期に仕込むことが可能
であるが、このときの重合反応中の中和度は、好ましく
は30mol%未満であり、特に好ましくは5mol%
以上30mol%未満の範囲内である。
【0045】従来では、pH5以上または中和度40m
ol%以上の条件下で重合反応を行うと、重合が進行す
るに伴い重合反応系の水溶液の粘度の上昇が顕著とな
る。そのため、得られる重合体の分子量が必要以上に増
大して低分子量の重合体が得られなくなるという問題点
を有していた。しかしながら、pH5未満かつ中和度4
0mol%未満の条件下で重合を行うことにより、重合
反応系の水溶液の粘度が上昇することがなく、低分子量
の重合体を良好に製造することができる。しかも、従来
よりも高濃度の条件下で重合反応を進行させることがで
きるため、従来、場合によっては必要であった濃縮工程
を省略して、製造効率を大幅に上昇させることができ
る。
【0046】なお、上述したように、単量体(I)と単
量体(II)とを共重合させる場合には、各単量体の反応
性も踏まえた上で、最も好ましい中和度の範囲は、5m
ol%以上30mol%未満の範囲内である。中和度が
この範囲内となっている条件下では、単量体(I)と単
量体(II)とを最も良好に共重合することが可能であ
る。また、上記(メタ)アクリル酸系重合体の中和度
は、重合が終了した後に、適宜アルカリ成分を添加する
ことによって設定することができる。
【0047】重合に際しては、上記単量体(I)、単量
体(II)、および開始剤系としての過硫酸塩および重亜
硫酸塩は、それぞれ水性の溶媒に対して、所定の滴下時
間に渡って連続的に滴下される。この滴下時間は、30
分〜240分であることが好ましく、45分〜180分
であることがより好ましい。なお、単量体(II)は、一
部または全量を初期仕込みとすることができる。
【0048】滴下時間が30分以下であると開始剤系と
して添加する過硫酸塩および重亜硫酸塩による効果が効
率的になされなくなる。そのため、得られる(メタ)ア
クリル酸系重合体に対して、末端に定量的にスルホン酸
を導入することができなくなり、該重合体の重量平均分
子量が高くなる傾向にある。一方、滴下時間が240分
を超えると、(メタ)アクリル酸系重合体の生産性が著
しく悪化するため好ましくない。
【0049】上記各成分の滴下に際しては、滴下速度は
特に限定されるものではない。たとえば、滴下の開始か
ら終了まで滴下速度は一定であってもよく、必要に応じ
て、時間の経過に伴い滴下速度を変化させてもよい。し
かしながら、上記各成分の滴下は、滴下終了後に、重合
反応系における固形成分の濃度、すなわち単量体の重合
固形分濃度を40%以上とするように行う。つまり、重
合反応が終了した時点での固形分濃度が40%以上とな
っていればよい。
【0050】重合反応系において固形分濃度を高くする
と、従来では、重合反応の進行に伴う反応溶液の粘度の
上昇が顕著となり、得られる重合体の分子量も大幅に高
くなるという問題点を生じていた。しかしながら、上記
(メタ)アクリル酸系重合体の重合反応は酸性側(pH
5未満かつ中和度40mol%未満)でなされているた
めに、重合反応の進行に伴っても反応溶液の粘度の上昇
を抑制することができる。そのため、重合反応を高濃度
の条件下で行っても低分子量の重合体を得ることができ
るので、重合体の製造効率を大幅に上昇させることがで
きる。
【0051】得られる(メタ)アクリル酸系重合体の重
量平均分子量は、 3,000〜15,000であり、好ましくは
3,000〜10,000である。重量平均分子量がこの範囲内で
あれば、上記(メタ)アクリル酸系重合体は、土の分散
剤として非常に優れた分散能を発揮することができる。
【0052】このように、上記(メタ)アクリル酸系重
合体はその末端にスルホン酸基が導入されているため、
分子量が比較的大きくても耐ゲル能は良好なものとな
る。特に、分子量の大きさを考慮した上での耐ゲル能
は、相対的に非常に良好な性能を示すことになる。その
ため、上記(メタ)アクリル酸系重合体を主成分として
含む本発明にかかる土の分散剤を用いて分散生成物を調
製すれば、土などを非常に良好に分散・流動化させるこ
とができるものとなっている。
【0053】上記耐ゲル能は、本実施の形態では、耐ゲ
ル能Q値として算出して評価した。耐ゲル能Q値の算出
は、重合体のゲル化度および重量平均分子量から次式を
用いて算出している。
【0054】Q=ゲル化度×105 /重量平均分子量 本発明にかかる土の分散剤に含有される(メタ)アクリ
ル酸系重合体では、上記耐ゲル能Q値が2.5以下であ
り、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.5以下
である。耐ゲル能Q値がこの範囲内であれば、非常に良
好な耐ゲル能を示すことができ、分散剤としての性能も
向上する。
【0055】上記式におけるゲル化度としては、重合体
のゲル化の度合を測定する従来公知の方法を好適に用い
ることができる。たとえば、緩衝液中に、上記(メタ)
アクリル酸系重合体の低濃度水溶液(たとえば1重量
%)と塩化カルシウム水溶液とを加えて混合することに
より試験液を調製し、この試験液を、所定の温度および
所定の時間(たとえば90℃、1時間)で静置した後
に、紫外線(UV)波長域で該試験液の吸光度を測定す
ることによりゲル化度を測定することができる。
【0056】本発明にかかる土の分散剤は、上記(メ
タ)アクリル酸系重合体を主成分として含むものである
が、それ以外の他の成分が含まれていてもよい。たとえ
ば、上記土の分散剤を掘削泥水用調整剤として利用する
場合には、従来用いられている各種添加剤を加えてもよ
い。また、上記土の分散剤を高圧地盤注入工法用減水剤
として利用する場合にも、従来用いられている減水剤な
どを併用してもよい。上記の他の成分としては特に限定
されるものではない。
【0057】本発明にかかる掘削泥水用調整剤は、少な
くとも上記土の分散剤からなるものであり、その使用に
際しては、少なくとも無機系泥質、特に好ましくはベン
トナイト、および用水とを撹拌混合して分散生成物とし
て掘削泥水組成物を調製して利用する。また、上述した
ように、土の分散剤以外にその他の成分を含んでいても
よい。
【0058】上記掘削泥水用調整剤の添加量としては特
に限定されるものではないが、たとえば、水100重量
部、およびベントナイト6重量部に対して、掘削泥水用
調整剤0.001〜2.0重量部の範囲内が好ましく、
0.01〜1.0重量部の範囲内がより好ましい。
【0059】上記用水としては、軟水だけでなく、硬度
成分含有量の高い水(地下水や海水など)も好適に用い
ることができる。つまり、本発明にかかる掘削泥水用調
整剤は、末端にスルホン酸基を有する(メタ)アクリル
酸系重合体を含んでいるため優れた耐ゲル能を有してお
り、その結果、硬水を用いて得られる掘削泥水組成物で
あってもゲル化や増粘傾向を示すことがほとんどない。
さらに、脱水量が大きく増加しないなどの特性も有して
いることから優れた泥壁を形成することができる。
【0060】また、本発明にかかる掘削泥水用調整剤
は、優れた分散能を有しているため、低添加量でも優れ
た効果を発揮する上に、安価であるため、掘削費用を大
幅に低減することが可能となっている。
【0061】本発明にかかる高圧地盤注入工法用減水剤
(以下、減水剤と略す)も、上記掘削泥水用調整剤と同
様に少なくとも上記土の分散剤からなるものであり、他
の成分を含んでいてもよい。この他の成分としては、高
圧地盤注入工法の環境下や、併用されるセメントの種類
などによって適宜選択されるものであって特に限定され
るものではないが、たとえば、塩化カルシウム、トリエ
タノールアミン、チオシアン酸カルシウムなどの硬化促
進剤などが挙げられる。
【0062】上記減水剤の使用方法について説明する
と、まず、地盤中に超高圧の流体を噴射し、地盤を切削
破壊する。次に、切削破壊により生じた空間に、用水、
セメント、およびその他の添加剤と同時に、あるいは別
途に、減水剤が送られ、噴射ノズルによって地盤中に高
圧で噴射される。そして、地盤中に固結体が形成され、
地盤が改良される。このとき、本発明にかかる減水剤
は、優れた分散能を有しているため、大量の水を加える
ことなしに少量の添加でセメントなどを流動化させる減
水剤として良好に機能する。
【0063】上記減水剤の使用量は、該減水剤が注入さ
れる地盤の土壌の種類や、注入される水量、併用される
セメントの量などによって異なるが、一般的には、初期
含水比1.0〜3.0WL%のセメント添加粘性土重量
に対して、0.0001〜55%の範囲が好ましく、
0.1〜20%の範囲がより好ましい。なお、WLは粘
性土の液性限界を示す。
【0064】上記減水剤は、上述したように、用水、セ
メント、およびその他の添加剤と同時に、あるいは別途
に、回転しながら引き上げられる注入ロッドに送られ、
噴射ノズルによって地盤中に高圧で噴射される。これに
より、地盤中には所要の固結体が造成され、これと同時
に、地表にスライム(排泥)が排出される。
【0065】ここで、このスライムには上記減水剤が含
まれている。通常、このような減水剤は化学的酸素要求
量(COD)や生物化学的酸素要求量(BOD)が高い
ものが多く、そのまま河川などに放流すると該河川を汚
染することになる。そのため、上記スライムは、まとめ
て処理場に送られ、そこで所定の基準および方法で処理
される。
【0066】しかしながら、本発明にかかる減水剤は、
優れた耐ゲル能を示すために、上記スライムの粘土の上
昇を抑制することができる上に、減水剤そのもののCO
DやBODが低く、環境に与える影響が小さいものとな
っている。そのため、この減水剤を含むスライムは容易
に処理することができるため、高圧地盤注入工法のコス
トの低減を図ることが可能となる。
【0067】以上のように、本発明にかかる土の分散剤
および掘削泥水用調整剤並びに高圧地盤注入工法用減水
剤は、末端にスルホン酸基を有しているために、非常に
優れた耐ゲル能を有している。そのために、水系の条件
下で土などを分散させて得られる泥水などの分散生成物
の流動性を大幅に向上させて、非常に優れた分散能を発
揮することができる。そのため、土木工事や地盤改良工
事、あるいは石油・天然ガス・鉱山などの探鉱のための
掘削に好適に用いることができる。
【0068】
【実施例】以下、合成例、比較合成例、実施例および比
較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明
はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、以
下に記載の「%」は「重量%」を示し、「部」は「重量
部」を示す。また、本発明にかかる(メタ)アクリル酸
系重合体の重量平均分子量、耐ゲル能、および末端スル
ホン酸基は、以下に示す方法により測定または定量し
た。
【0069】(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分
子量(以下、Mwと略す)は、GPC(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー)により測定した。このとき
のGPCのカラムとしては、昭和電工製:商品名GF−
7MHQを用いた。移動相としては、リン酸水素二ナト
リウム12水和物34.5gとリン酸二水素ナトリウム
2水和物46.2gとにイオン交換水(以下、純水とす
る)を加えて全量を5,000gとしたものを、さらに
0.45μmのメンブランフィルターで濾過した水溶液
を用いた。なお、ここで用いた試薬は何れも特級であ
る。また、以下のゲル化度の測定や各合成例などに用い
る試薬も全て特級のものを用いている。検出器として
は、ウォーターズ製:モデル481型(検出波長UV:
214nm)を用いた。ポンプとしては、日立製作所
製:商品名L−7110を用いた。移動相の流量は0.
5ml/分とし、温度は35℃とした。検量線は、創和
科学製のポリアクリル酸ナトリウム標準サンプルを用い
て作成した。
【0070】ゲル化度の測定においては、まず、ホウ酸
緩衝溶液、塩化カルシウム水溶液、および1%重合体溶
液を調製した。ホウ酸緩衝溶液は、ホウ酸7.42g、
塩化ナトリウム1.75g、およびホウ酸ナトリウム1
0水和物7.63gに純水を加えて全量を5,000g
としたものである。塩化カルシウム水溶液は、塩化カル
シウム2水和物0.735gに純水を加えて全量を1,
000gとしたものである。1%重合体水溶液は、本発
明にかかる重合体を純水で希釈して1%としたものを用
いた。
【0071】次に、上記各溶液を所定の順序および所定
の量で500mlのトールビーカーに仕込んだ。この所
定の順序および所定の量を示すと、第一番目として純水
250mlを仕込み、第二番目としてホウ酸緩衝溶液1
0mlを仕込み、第三番目として1%重合体水溶液5m
lを仕込み、最後に塩化カルシウム水溶液250mlを
仕込んだ。
【0072】この順序で仕込まれた各溶液を混合するこ
とにより本発明にかかる重合体をゲル化させて試験液と
した。試験液を仕込んだトールビーカーに蓋をして、あ
らかじめ90℃に調整しておいた恒温槽に該トールビー
カーを1時間静置した。1時間経過後、直ちに試験液を
5cmの石英セルに入れ、UV波長380nmにおける
吸光度aを測定した。
【0073】一方、上記試験液として仕込まれる四つの
成分のうち、塩化カルシウム水溶液250mlを純水2
50mlに代えてブランク溶液とした。このブランク溶
液に対して、上記試験液と同様の操作を行い、UV波長
380nmでブランク溶液の吸光度(ブランク値)bを
測定した。そして、上記吸光度aおよびブランク値bか
ら、ゲル化度を次式のようにして算出した。
【0074】ゲル化度=a−b このゲル化度を用いて、次式に基づき耐ゲル能Q値を算
出した。
【0075】Q=ゲル化度×105 /Mw 末端スルホン酸基の定量は、まず、水溶液の状態で得ら
れる本発明にかかる(メタ)アクリル酸系重合体を1H
−NMR(D2 O溶媒)で測定した。その結果、過硫酸
塩(NaPS)単独で重合反応を行った場合には見られ
ない、スルホン酸基由来のメチレン水素のピーク(2.
4ppm付近)およびスルホン酸基由来のメチン水素の
ピーク(3.0ppm付近)が検出された。
【0076】そこで、これらピークとポリアクリル酸ナ
トリウム主鎖中のメチレン水素およびメチン水素(約1
〜2.2ppm付近)のピークの合計との積分比を算出
し、各合成例で得られた(メタ)アクリル酸系重合体の
末端スルホン酸基の定量を行った。なお、下記合成例で
は、何れも重亜硫酸ナトリウム(SBS)およびアクリ
ル酸(AA)の仕込みmol比はSBS/AA=1/1
3である。次に、本発明の具体的な合成例について説明
する。
【0077】〔合成例1〕還流冷却器、撹拌機を備えた
容量5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水
300gを仕込み(初期仕込)、撹拌下、沸点まで昇温
した。次いで撹拌下、沸点還流状態の重合反応系中に8
0%アクリル酸水溶液(以下、80%AAと略す)72
0g(すなわち8mol%)、15%過硫酸ナトリウム
水溶液(以下、15%NaPSと略す)106.7g
(対単量体投入量に換算すると2g/mol)、35%
重亜硫酸ナトリウム水溶液(以下、35%SBSと略
す)182.9g(対単量体投入量に換算すると8g/
mol)、および純水126.5gをそれぞれ別個の滴
下ノズルより120分間に渡って滴下した。
【0078】滴下終了後、さらに30分間に渡って反応
溶液を沸点還流状態に保持(熟成)して重合を完結せし
めた。重合の完結後、反応溶液を放冷し、48%水酸化
ナトリウム水溶液(以下、48%NaOHと略す)60
0g(すなわち7.2mol)を撹拌下、反応溶液に徐
々に滴下して中和した。このようにして固形分濃度40
%、最終中和度90%のポリアクリル酸ナトリウム
(1)(以下、重合体(1)とする)の水溶液を得た。
得られた重合体(1)の重量平均分子量Mw、耐ゲル能
Q値、および末端スルホン酸基の量(実測値)を定量し
た。その結果を表1に示す。
【0079】〔合成例2〕合成例1において、80%A
Aの滴下量を810g(すなわち9mol%)とし、1
5%NaPSの滴下量を240.0g(対単量体投入量
に換算すると4g/mol)とし、35%SBSの滴下
量を205.7g(対単量体投入量に換算すると8g/
mol)とし、純水の滴下量を104.8gとした以外
は同様にして重合反応を行った。その後、48%NaO
Hを675g(すなわち8.1mol)用いて中和する
ことによって、固形分濃度40%、最終中和度90%の
ポリアクリル酸ナトリウム(2)(以下、重合体(2)
とする)の水溶液を得た。
【0080】得られた重合体(2)の重量平均分子量M
w、耐ゲル能Q値、および末端スルホン酸基の量(実測
値)を合成例1と同様にして測定または定量した。その
結果を表1に示す。
【0081】〔合成例3〕合成例2において、15%N
aPSの滴下量を360.0g(対単量体投入量に換算
すると6g/mol)とし、純水の滴下量を29.8g
とした以外は同様にして重合反応を行った。その後、合
成例2と同量の48%NaOH(675g、すなわち
8.1mol)で中和することによって、固形分濃度4
0%、最終中和度90%のポリアクリル酸ナトリウム
(3)(以下、重合体(3)とする)の水溶液を得た。
【0082】得られた重合体(3)の重量平均分子量M
w、耐ゲル能Q値、および末端スルホン酸基の量(実測
値)を合成例1と同様にして測定または定量した。その
結果を表1に示す。
【0083】〔合成例4〕合成例2において、初期仕込
の純水を200gとし、15%NaPSの滴下量を48
0.0g(対単量体投入量に換算すると8g/mol)
とし、純水の滴下量を54.8gとした以外は同様にし
て重合反応を行った。その後、合成例2と同量の48%
NaOH(675g、すなわち8.1mol)で中和す
ることによって、固形分濃度40%、最終中和度90%
のポリアクリル酸ナトリウム(4)(以下、重合体
(4)とする)の水溶液を得た。
【0084】得られた重合体(4)の重量平均分子量M
w、耐ゲル能Q値、および末端スルホン酸基の量(実測
値)を合成例1と同様にして測定または定量した。その
結果を表1に示す。
【0085】〔合成例5〕合成例1において、初期仕込
の純水を150gとし、80%AAの滴下量を900g
(すなわち10mol%)とし、15%NaPSの滴下
量を266.7g(対単量体投入量に換算すると4g/
mol)とし、35%SBSの滴下量を228.6g
(対単量体投入量に換算すると8g/mol)とし、純
水の滴下量を11.4gとした以外は同様にして重合反
応を行った。その後、48%NaOHを750g(すな
わち9mol)用いて中和することによって、固形分濃
度45%、最終中和度90%のポリアクリル酸ナトリウ
ム(5)(以下、重合体(5)とする)の水溶液を得
た。
【0086】得られた重合体(5)の重量平均分子量M
w、耐ゲル能Q値、および末端スルホン酸基の量(実測
値)を合成例1と同様にして測定または定量した。その
結果を表1に示す。
【0087】〔合成例6〕合成例1において、初期仕込
の純水を450gとし、80%AAに代えて100%メ
タクリル酸(以下、100%MAとする)を用い、この
100%MAの滴下量を602g(すなわち7mol
%)とし、15%NaPSの滴下量を186.7g(対
単量体投入量に換算すると4g/mol)とし、35%
SBSの滴下量を160.0g(対単量体投入量に換算
すると8g/mol)とし、純水の滴下量を137.8
gとした以外は同様にして重合反応を行った。その後、
48%NaOHを525g(すなわち6.3mol)用
いて中和することによって、固形分濃度40%、最終中
和度90%のポリメタクリル酸ナトリウム(6)(以
下、重合体(6)とする)の水溶液を得た。
【0088】得られた重合体(6)の重量平均分子量M
w、耐ゲル能Q値、および末端スルホン酸基の量(実測
値)を合成例1と同様にして測定または定量した。その
結果を表1に示す。
【0089】次に、上記合成例に対する比較合成例につ
いて説明する。なお、比較合成例1は本発明における重
亜硫酸塩の添加による効果を説明するためのものであ
り、比較合成例2は酸性条件下で重合する効果を説明す
るためのものであり、比較合成例3は末端スルホン酸基
を導入することによる効果を説明するためのものであ
り、比較合成例4は疎水性単量体を導入することによる
悪影響を説明するためのものである。
【0090】〔比較合成例1〕合成例1において、初期
仕込の純水を300gとし、80%AAの滴下量を81
0g(すなわち9mol%)とし、15%NaPSの滴
下量を240g(対単量体投入量に換算すると4g/m
ol)とし、純水の滴下量を130.5gとした以外は
同様にして重合反応を行った。その後、48%NaOH
を675g(すなわち8.1mol)用いて中和するこ
とによって、固形分濃度40%、最終中和度90%の比
較ポリアクリル酸ナトリウム(1)(以下、比較重合体
(1)とする)の水溶液を得た。得られた比較重合体
(1)の重量平均分子量Mw、および耐ゲル能Q値を合
成例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
【0091】〔比較合成例2〕合成例1において、80
%AA、15%NaPS、35%SBS、および純水と
ともに、合成例1の後の中和の過程で添加している48
%NaOHを、それぞれ合成例1と同量滴下し、この滴
下以外は合成例1と同様にして重合反応を行った。な
お、48%NaOHの滴下量は、合成例1における量と
同一である。このように、合成例1のような酸性条件下
での重合ではなく、中和型(塩型)の重合によって、固
形分濃度40%、最終中和度90%の比較ポリアクリル
酸ナトリウム(2)(以下、比較重合体(2)とする)
の水溶液を得た。得られた比較重合体(2)の重量平均
分子量Mw、および耐ゲル能Q値を合成例1と同様にし
て測定した。その結果を表1に示す。
【0092】〔比較合成例3〕上記合成例1ないし6お
よび比較合成例1および2とは異なり、従来知られてい
る重合方法、すなわち、固形分濃度20%でNaPSを
2g/mol用いて、比較合成例2のように中和型で重
合を行った。これによって、比較ポリアクリル酸ナトリ
ウム(3)(以下、比較重合体(3)とする)の水溶液
を得た。この比較重合体(3)は末端にスルホン酸基が
導入されていない。また、この比較重合体(3)の重量
平均分子量Mw、および耐ゲル能Q値を合成例1と同様
にして測定した。その結果を表1に示す。
【0093】〔比較合成例4〕合成例1において、初期
仕込として、純水200gとイソプロピルアルコール2
33.7gとを仕込んだ。その後、80%AAの他に、
疎水性単量体としてフェノキシポリエチレングリコール
アクリレート(分子量Mw=236)を用い、滴下量を
94.4gとした。また、15%NaPSの滴下量を2
24.6g(投入される単量体の総モル数に対する量に
換算すると4g/mol)とし、35%SBSの滴下量
を192.5g(投入される単量体の総モル数に対する
量に換算すると8g/mol)とし、純水を66.9g
とした。上記した条件以外は合成例1と同様にして重合
反応を行った。すなわち、疎水性モノマーを約5mol
%共重合させた。その後、48%NaOHを600g
(すなわち7.2mol)用いて中和することによっ
て、固形分濃度40%、最終中和度90%の比較ポリア
クリル酸ナトリウム−フェノキシポリエチレングリコー
ルアクリレート共重合体(4)(以下、比較重合体
(4)とする)の溶液を得た。
【0094】なお、重合溶媒が純水のみでは、疎水性単
量体であるフェノキシポリエチレングリコールアクリレ
ートを滴下した際に均一系とならないため、上述したよ
うに、初期仕込としてイソプロピルアルコールを23
3.7gを仕込んでいる。
【0095】得られた比較重合体(4)の溶液からエバ
ポレータによりイソプロピルアルコールを留去し、再度
固形分濃度40%の水溶液に調製することによって、比
較重合体(4)の水溶液を得た。この比較重合体(4)
の重量平均分子量Mw、および耐ゲル能Q値を合成例1
と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】表1の結果から明らかなように、本発明に
かかる土の分散剤となる重合体(1)〜(6)は、全て
重量平均分子量Mwが 9,000以下となっているととも
に、各重合体の耐ゲル能Q値は全て2.5以下であり、
非常に良好な耐ゲル能を有している。
【0098】一方、比較重合体(1)・(2)は、上記
重合体(1)〜(6)と比較して高分子量となってお
り、さらに非常に耐ゲル能に劣るものとなっていた。ま
た、比較重合体(3)・(4)は、重合体(1)〜
(6)と比較しても遜色のない低分子量の重合体となっ
ているが、耐ゲル能に劣るものとなっていた。
【0099】次に、これら重合体(1)〜(6)および
比較重合体(1)〜(4)を本発明にかかる土の分散剤
として用いる場合について具体的に説明する。まず、実
施例1として、上記各重合体を掘削泥水用調整剤として
用いた場合について例示する。なお、このとき分散させ
る土壌成分はベントナイトである。
【0100】〔実施例1〕内径90mmφ、高さ160
mmのSUS304製タンクに脱イオン水100部、ベ
ントナイト6部、および掘削泥水用調整剤としての上記
合成例1〜6で得られた重合体(1)〜(6)の何れか
1種、または上記比較合成例1〜4で得られた比較重合
体(1)〜(4)の何れか1種0.2部をとり、デイソ
ルバー撹拌羽根(羽根径40mmφ)を用い2,000
rpmで15分間撹拌して掘削泥水組成物(1)〜(1
0)を得た。
【0101】得られた各掘削泥水組成物(1)〜(10)
のファンネル粘度(FV)を500ccのファンネル粘
度計で測定した(単位:秒)。また、10分ゲルストレ
ングス(10Gel)をファンVGメーターで測定した
(単位:Pa)。さらに、API規格による濾過機を用
いて3kg/cm2 の圧力下、30分後の脱水量を測定
した(単位:ml)。これら測定結果を表2に示す。
【0102】さらに、上記各掘削泥水組成物(1)〜
(10)にそれぞれセメントを5部混合し、1日放置後の
各掘削泥水用組成物のFV、10Gel、脱水量を測定
した。この結果を耐セメント性として表2に示す。同様
に、上記各掘削泥水組成物(1)〜(10)にそれぞれア
クアマリンS(八州薬品(株)製人工海水の25倍濃縮
品)を4部し、1日放置後の各掘削泥水用組成物のF
V、10Gel、脱水量を測定した。この結果を耐海水
性として表2に示す。なお、各掘削泥水組成物(1)〜
(10)と合成例または比較合成例との対応も表2に示
す。
【0103】
【表2】
【0104】表2の結果から明らかなように、重合体
(1)〜(6)を用いて調整した掘削泥水用組成物
(1)〜(6)は、非常に優れた耐ゲル能を有している
ために、耐セメント性や耐海水性に非常に優れたもので
あった。したがって、本発明にかかる掘削泥水用調整剤
は、非常に優れた分散能を示すことが分かる。
【0105】一方、比較重合体(1)〜(4)を用いて
調整した掘削泥水用組成物(7)〜(10)は、耐セメン
ト性や耐海水性に劣っている。そのため、優れた耐ゲル
能を有していない掘削泥水用調整剤は、良好な分散能を
示すことができないことが分かる。
【0106】次に、実施例2として、上記各重合体を高
圧地盤注入工法用減水剤として用いた場合について例示
する。
【0107】〔実施例2〕ホパート型モルタルミキサー
を用いて、まず、普通ポルトランドセメント760kg
と、高圧地盤注入工法用減水剤としての上記合成例1〜
6で得られた重合体(1)〜(6)の何れか1種、また
は上記比較合成例1〜4で得られた比較重合体(1)〜
(4)の何れか1種12kgと、水750リットルとを
低速で3分間混練してセメントミルクとした。次いで、
このセメントミルクに対して表3に示す試料土を、セメ
ントミルクと試料土との容積比で8:2の混合比で混合
し、低速でさらに5分間混練して試験評価土(1)〜
(10)を作成した。
【0108】
【表3】
【0109】作成した試験評価土それぞれを直ちに内径
10cm、深さ20cmの金属製円筒モールド(サミッ
ト缶)に入れ、コンクリート床のモールドを軽く打ち付
けて締め固めた。1〜2時間経過後、試験評価土の上面
にしみ出したブリーディング水をピペットで約50ml
採取し、ガラス製のサンプル瓶に入れCOD試験用試料
とした。なお、ブリーディング水を採取するまでは、モ
ールドの上面をガラス板で覆い、乾燥を防止した。
【0110】得られたCOD試験用試料について測定し
たCODの測定結果を、用いた高圧地盤注入工法用減水
剤、そのCOD(JIS K 0102−21および3
2に基づく測定値)、およびその粘度とともに表4に示
す。
【0111】
【表4】
【0112】表3の結果から明らかなように、重合体
(1)〜(6)を用いて調整した試験評価土(1)〜
(6)では、ブリーディング水のCODや粘度が低くな
っていた。したがって、本発明にかかる減水剤は、排泥
の処理が容易であり、環境へ与える影響の小さいもので
あることが分かる。
【0113】一方、比較重合体(1)〜(4)を用いて
調整した試験評価土(7)〜(10)では、減水剤そのも
ののCODは上記重合体(1)〜(6)とあまり差がな
いものの、ブリーディング水のCODは比較的高くなっ
ており、その粘度も高くなっていた。したがって、耐ゲ
ル能を有していない減水剤は、環境へ悪影響を与えやす
いことが分かる。
【0114】次いで、上記と同じ割合で、セメントと、
高圧地盤注入工法用減水剤としての重合体(1)〜
(6)の何れか1種、または比較重合体(1)〜(4)
の何れか1種と、水とを混練したものを硬化材液として
実際の高圧地盤注入工法に適用し、その結果を調べた。
【0115】上記高圧地盤注入工法では、まず、地盤に
挿入した所定の注入ロッドに硬化材液と圧縮空気とを供
給する。次に、注入ロッド先端のモニターに設けた噴射
ノズルより圧縮空気とともに高圧の硬化材液を噴出させ
るとともに、注入ロッドを回転させつつ引き上げ、地盤
内に円柱状の固結体を造成した。注入ロッドの引き上げ
に伴い、地表に排出してきたスライム(排泥)から水を
分離し、そのCODおよびBODを測定した。
【0116】その結果、高圧地盤注入工法用分散材とし
て重合体(1)〜(6)を用いた場合では、上記分離し
た水のCODおよびBODは、何れも環境基準値以下で
あることが確認された。
【0117】以上のように、本発明にかかる土の分散剤
および掘削泥水用調整剤並びに高圧地盤注入工法用減水
剤は、(メタ)アクリル酸を50mol%以上含む親水
性の単量体を60mol%以上用いて、重合反応終了時
の固形分濃度が40%以上となるように重合反応を行っ
て得られるものであり、この製造方法により得られる本
発明にかかる(メタ)アクリル酸系重合体は、重量平均
分子量が 3,000〜15,000の範囲内にあり、末端にスルホ
ン酸基を有するとともに、耐ゲル能Q値が2.5未満と
なっている。
【0118】それゆえ、上記土の分散剤および掘削泥水
用調整剤並びに高圧地盤注入工法用減水剤は非常に優れ
た耐ゲル能を示しているために、非常に優れた分散能を
示すことができる。また、これらを使用した場合に排出
される排泥や排水のCODやBODが低くなり、環境へ
与える影響を小さくできるものとなっている。
【0119】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の土の分散剤は、
以上のように、50〜100mol%の(メタ)アクリ
ル酸、および0〜50mol%の、(メタ)アクリル酸
に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体を水
溶液中で重合してなる重合体であって、末端にスルホン
酸基を有するとともに、次式、 Q=ゲル化度×105 /重量平均分子量 で定義される耐ゲル能Q値が2.5未満である重合体を
含有している構成である。
【0120】それゆえ、上記構成では、水系の分散生成
物を調製してもゲル化するようなことがなく、その流動
性や土などの分散状態が低下しない。そのため、従来の
土の分散剤よりも非常に優れた分散能を示すことができ
るという効果を奏する。
【0121】本発明の請求項2記載の掘削泥水用分散剤
は、以上のように、請求項1記載の土の分散剤を含有し
ている構成である。
【0122】それゆえ、上記構成では、添加量を少なく
するとともに、硬水を用いて掘削泥水組成物を調製して
もゲル化や増粘傾向を示すことがほとんどなく、優れた
土の分散能を示すことができる。そのため、掘削費用を
大幅に低減することができるという効果を奏する。
【0123】本発明の請求項3記載の高圧地盤注入工法
用減水剤は、以上のように、請求項1記載の土の分散剤
を含有していることを特徴としている。
【0124】それゆえ、上記構成では、大量の水を加え
ることなく、少量の添加で良好な分散性を示すととも
に、高圧地盤注入工法で生じる排泥の粘度の上昇を抑制
し、該排泥や排水のCODやBODを低くすることがで
きる環境へ与える影響の小さいものとなっている。その
ため、上記構成では、この減水剤を含む排泥や排水を容
易に処理することができるため、高圧地盤注入工法のコ
ストの低減を図ることができるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C09K 103:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】50〜100mol%の(メタ)アクリル
    酸、および0〜50mol%の、(メタ)アクリル酸に
    共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体を水溶
    液中で重合してなる重合体であって、末端にスルホン酸
    基を有するとともに、次式、 Q=ゲル化度×105 /重量平均分子量 で定義される耐ゲル能Q値が2.5未満である重合体を
    含有していることを特徴とする土の分散剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の土の分散剤を含有している
    ことを特徴とする掘削泥水用調整剤。
  3. 【請求項3】請求項1記載の土の分散剤を含有している
    ことを特徴とする高圧地盤注入工法用減水剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7132487B2 (en) 2001-10-03 2006-11-07 Nippon Shokubai Co., Ltd. (Meth) acrylic acid type polymer and unsaturated polyalkylene glycol type copolymer, and methods for production thereof
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