JPH06170466A - 金属チューブのかしめ継手、 金属チューブの結合方法および金属チューブ 結合用金型 - Google Patents

金属チューブのかしめ継手、 金属チューブの結合方法および金属チューブ 結合用金型

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JPH06170466A
JPH06170466A JP18149192A JP18149192A JPH06170466A JP H06170466 A JPH06170466 A JP H06170466A JP 18149192 A JP18149192 A JP 18149192A JP 18149192 A JP18149192 A JP 18149192A JP H06170466 A JPH06170466 A JP H06170466A
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thin
tube
walled
die
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JP18149192A
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Toshiomi Hayashi
俊臣 林
Kazuo Nakagawa
数夫 中川
Teruo Egami
照夫 江上
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 相対する薄肉金属チューブを 直接接続する
長期間流体の漏れがない軽量で簡単なかしめ継手と作業
性の良い結合方法および合理的な結合用金型を提供する
こと。 【構成】 一方の薄肉金属チューブ1の開口端に輻方向
に張り出した同心円状のつば2を設け、これを他方の薄
肉金属チューブ3の開口端に設けた拡管部に嵌め込んで
独特の形状に作られた金型9により前記拡管部の先端部
をつばの外周面から内向きに折り返して前記つばを囲繞
する包蔵部4を形成させ、他の金型8を利用して折り返
された前記拡管部の先端を押さえたまま包蔵部とこれに
挟まれたつばを鋭角の円錐面に沿って傾斜成形させると
ともに一体的にかしめ結合することによって互いに強固
に拘束する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、低圧流体を通すため
に用いられる相対する薄肉金属チューブを、直接接続す
る管継手の構造とその結合方法および前記管継手を形成
する結合用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属管を直接接続する方法としては、端
部外周に雄ねじを有する管を、拡管した端部内周面に雌
ねじを施した管にねじ込んで接続するねじ込み式、突合
せ溶接式または端部を拡管した一方の管に他方の管をさ
し込んで相互に溶接するさし込み溶接式等が一般に用い
られている。
【0003】また、薄肉金属チューブの直接結合方法と
して開口端を外側に張り出してフランジを形成したチュ
ーブと、同様にフランジを形成したチューブとを、同一
軸線上に並べて双方のフランジを突き合わせ、該フラン
ジの外周を溶接する方法または端部を拡管した一方のチ
ューブに他方のチューブをさし込んで相互にろう付する
結合法が用いられることもある。
【0004】さらに、特公昭51−37075号、 特
開昭63−168234号および特開平1−20232
5号公報に記載されているような薄肉金属チューブを塑
性加工することによって直接接続する結合方式も知られ
ている。
【0005】また、第1と第2のチューブを備え、前記
第1のチューブの第1と第2の拡大部分の軸線方向の内
側の端部にそれぞれ設けられた第1と第2の環状肩部を
有し、且つ前記第2のチューブは前記第1のチューブの
第1の拡大部分に嵌入されて第1の肩部に衝合するチュ
ーブ同志の継手において、前記第2のチューブにはこの
第2のチューブの内壁が軸線方向に収縮され相互に接触
するように折り畳まれた第1と第2の部分から形成され
た径方向に拡大した環状ビードが設けられ、前記第1の
チューブの第2の部分は前記第1と第2とのチューブの
間に流体密シール手段の一部を形成するように前記拡大
した環状ビードを包囲し且つこの環状ビードを内向きに
拘束する環状部分を有するチューブ同志の継手および前
記第2のチューブの端部を前記第1のチューブの前記第
1の拡大部分に嵌入させて前記第1の肩部に衝合し且つ
前記第1の肩部で拘束された運動をするように前記第1
と第2のチューブを相対的に軸線方向に嵌合し、前記第
1と第2のチューブが軸線方向に持続的に相対運動して
前記第2のチューブの内壁の第1と第2の環状部分を外
向きに膨らませ相互に接触するように圧縮させて環状ビ
ードを形成し、前記相対軸線運動が前記環状ビードを前
記第2の肩部に押し付けて前記環状ビードと前記第2の
肩部との間に流体密シールを形成するチューブ同志の継
手の製造方法が、特公昭64−10297号公報に記載
されている
【0006】
【発明が解決しようとする課題】薄肉金属チューブで
は、チューブの強さを確保するために、ねじ込み式結合
法を利用することができない。また、溶け落ちの発生や
加熱による歪が大きいため、溶接によって外観の良好
な、漏れの生じない継手を形成することは極めて困難で
ある。なお、ステンレス鋼、銅合金その他チューブの材
質によっては、溶接技術や溶接後の熱処理等が適切でな
いと、結合部の安定した強さが得られないばかりでな
く、溶接作業中に発生するガスやヒュームによって作業
環境を汚染する欠点があった。
【0007】溶け落ちや加熱による歪を軽減する薄肉金
属チューブの溶接式結合方法として、前述した双方のフ
ランジを突き合わせ、該フランジの外周を溶接する方法
が利用されることもあるが、この方法によって接続した
ものでは、温度変化によるチューブの伸縮が大きく、内
圧による荷重が直接、はく離方向の力として溶接継手に
作用するため、温度変化や内圧のかからない配管におい
て、単に気密または水密だけを求められる継手以外には
適用できない。また、ろう付による結合法では、結合部
の十分な強さが得られないだけでなく、優れた技能と、
相当の作業時間を要し、発生するガスやヒュームによる
作業環境汚染問題も解消することはできない。
【0008】さらに、特公昭51−37075号公報に
記載の結合手段は、中空の加圧リンダや座屈防止装置お
よび加圧流体源等を、また特開昭63−168234号
公報に記載の結合方法は、管端部に複雑な余肉部を形成
しなければならず、軸方向のしごき装置を必要とする。
さらに、特開平1−254329号公報に記載されてい
る金属管の結合法は、薄肉の金属チューブに利用する
と、振動、高温雰囲気その他過酷な使用条件下において
短期間でチューブ内のガス、液体等の漏洩を起こす欠点
がある。
【0009】また、特公昭64−10297号公報に記
載されている発明も、アルミニュームのような軟らかい
金属によって作られた小径のチューブには利用できるの
かも知れないが、外径50.8mm,厚さ1.6mmの
自動車構造用電気抵抗溶接炭素鋼鋼管を使用して発明者
等が実験したところ、後述するように到底、実用に供し
得る手段とは考えられない。
【00010】本願発明は、従来、薄肉金属チューブに
用いられていた各種の継手、接合方法および薄肉金属チ
ューブ接続用具における以上のような問題点を解消しよ
うとするもので、相対する薄肉金属チューブの対向する
開口部を、他の部材を用いることなく接合して、過酷な
条件においても長期間チューブ内のガス、液体等が漏れ
ることのない極めて簡単な金属チューブかしめ継手、該
継手による金属チューブの接合方法および前記継手を接
合するために使用する金属チューブ接合用金型等を提供
することを課題としている。また夲願発明は、僅かな角
度を介して交差するチューブや接合部における外径が僅
かに異なるチューブにも適用することができる薄肉金属
チューブの結合手段を提供することを課題としている。
【00011】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のため、本
願発明は、金属チューブの継手において、一方の薄肉金
属チューブ1における少なくとも一方の開口端に輻方向
に張り出した同心円状のつば2を設け、他方の薄肉金属
チューブ3の少なくとも一方の開口端に前記つば2を囲
繞する包蔵部4を備えた継手において、該継手が鋭角の
頂角αを備えた円錐面に沿って、上記一方の薄肉金属チ
ューブ1の側へ傾斜し前記つば2とこれを囲繞する上記
包蔵部4とが互に強固に拘束されたかしめ結合部5を構
成していることを特徴としている。
【00012】前記の金属チューブかしめ継手において
は、通常一方の薄肉金属チューブ1と他方の薄肉金属チ
ューブ3とが同一軸線X−X上に配置されている。
【00013】しかし、場合によっては、一方の薄肉金
属チューブ1の軸線X−Xと他方の薄肉金属チューブ3
の軸線X′−X′とが僅かな角度βを介して交わるよう
に配置されていても良い。
【00014】以上のような金属チューブかしめ継手に
おいて、一方の薄肉金属チューブ1の外径Dおよび厚
さtと他方の薄肉金属チューブ3の外径Dおよび厚
さtとが、それぞれ同一であるものを標準形とする。
【00015】しかし、一方の薄肉金属チューブ1にお
ける継手に近い部分の外径Dが他方の薄肉金属チュー
ブ3の外径Dよりも僅かに小さく形成されていてもよ
い。
【00016】さらに、前記のかしめ継手を形成するた
めの金属チューブ結合方法としては、一方の薄肉金属チ
ューブ1における少なくとも一方の開口端を外向きにフ
レアリング加工することによって該チューブ1に輻方向
に張り出した同心円状のつば2を形成することと、他方
の薄肉金属チューブ3における少なくとも一方の開口端
をバルジ加工して前記つば2の外周面21が嵌入する内
周面41と前記つば2に平行な輻方向の段42を備えた
段付拡管部43を成形したのち、該段付拡管部43内へ
一方の薄肉金属チューブ1における前記つば2を嵌め込
んでヘミング加工し前記拡管部43の先端部44を前記
つば2の外周面21から内向きに折り返してつば2を囲
繞する包蔵部4を形成させ続いて折り返された前記拡管
部43の先端45を押さえたままフォーミング加工して
前記包蔵部4とこれに挟まれた前記つば2とを頂角が鋭
角αである円錐面に沿って一方の薄肉金属チューブ1の
側へ傾斜成形させるとともに一体的にかしめ結合すると
良い。
【00017】さらに、前記金属チューブのかしめ継手
を接合するために用いる接合用金型としては、前記した
他方の薄肉金属チューブ3における拡管部43の外周面
46が嵌入しその底面61と交わる位置を面取り62さ
れたインプレッション63と前記底面61の中央部に一
方の薄肉金属チューブ1の外周面11が嵌入する開口6
4とを備え周方向に分割された穴付成形金型6と該金型
6に対向して配置され少なくとも前記段付拡管部43に
おける輻方向の段42の外側面47に平行な押圧面71
を有し他方の薄肉金属チューブ3の外周面31が嵌入す
る開口72を備え周方向に分割された穴付金型7および
先端部に設けられた鋭角のテーパ面81とその中央部に
一方の薄肉金属チューブ1の外周面11が嵌入する開口
82を備え周方向に分割された金型8と該金型8に対向
して配置され前記テーパ面81に平行なテーパ孔91と
該テーパ孔91に連接し他方の薄肉金属チューブ3の外
周面31が嵌入する開口92を備え周方向に分割された
成形用金型9とで構成すれば良い。
【00018】
【作用】本願発明の金属チューブかしめ継手は、図1の
下半部に示すように、継手が一方の薄肉金属チューブ1
の側へ頂角が鋭角αである円錐面に沿って押し倒され強
固に拘束されたかしめ結合部5を構成しているためチュ
ーブ1,3に軸方向の力が掛る場合や温度変化を受ける
場合あるいはチューブ1,3が振動する場合にも、かし
め結合部5を拡げる方向の力が殆ど掛からず、流体の漏
洩が生じることはない。
【00019】また、本願発明の金属チューブ結合方法
では、図2の上半部に示すように、穴付成形金型6と穴
付金型7の押圧面71によって前記段付拡管部43を前
後面から挟んで、軸X−X方向に押し込むと、段付拡管
部43の先端45は、前記穴付成形金型6のインプレッ
ション63の底面61外周に設けられた面62に当接し
て内向きの分力を受け、その先端部44が、前記つば2
の外周面21から内向きに折り曲げられる。このように
して、その先端部44が内向きに折り曲げられた状態
で、両金型6及び7がさらに軸X−X方向に押し込まれ
ると、今度は図2の下半部に示すように、金型6のイン
プレッション63の底面61が、上記のように変形した
段付拡管部43の先端45に当るため該拡管部43の先
端45には、さらに内向きの曲げモーメントが掛ること
になりやがて、つば2の外周面21から内向きに折り返
され、このようにしてヘミング加工された拡管部43
は、輻方向の段42と折り返された先端部44とでつば
2を囲繞し包蔵部4を形成する。
【00020】続いて、図1の上半部に示すように、別
の金型8の先端部に設けられたテーパ面81によって折
り返された拡管部43の先端45を押さえたまま前記包
蔵部4を反対側から前記金型8に対向する成形用金型9
のテーパ穴91によって軸X−X方向に押し込むと、つ
ば2を挟んだ包蔵部4は緩むことなく、前記テーパ面8
1に沿って一方の薄肉金属チューブ1の側へ傾斜成形
れる。金型9がさらに軸X−X方向に押し込まれると、
図1の下半部に示すように、包蔵部4とつば2をその両
側から挟んでいる金型8のテーパ面81と金型9のテー
パ穴91には大きな反力が働き、包蔵部4とつば2とで
強固なかしめ結合部5を形成することになる。
【00021】
【実施例】
(実験1)発明者等はまず、特公昭64−10297号
公報に記載のチューブ同志の継手及びその製造方法が、
ステンレス鋼で作られた中径のチューブにも利用できる
か否かを調べるために、第6図に示すロードセル60を
組み込んだ公称15トンのストレートサイド形プレスと
金型(以下、実験1の説明には便宜上、上記公報に例示
されている部位に対応する部位には、上記公報と同一の
符号を用いてこれに下線を引き、( )を付して本願発
明と区別する。)を使用して上記公報に記載の方法を踏
襲し、第2のチューブ(16)を、外向きに膨らませる
工程の実験をした。ところが、上記プレスのボルスタ6
1に、ほぼ円筒形の中空部を有する一体的に成形された
第1のダイ手段(13)を、その中空部を垂直方向に向
けて取り付け、該中空部の中へ外径50.8mm、肉厚
1.6mmの短い自動車構造用電気抵抗溶接炭素鋼鋼管
を使用して第1の拡大部分(29)と第2の拡大部分
30)とをバルジ加工した短い第1のチューブ(
)を直立嵌入し、さらに上記拡大部分(29)の中
へ、第2のダイ手段(14a),(14b)にその基部
を把持された短い第2のチューブ(16)を上方から挿
入した。この場合第2のチューブ(16)にも第1のチ
ューブ(15)と同じ炭素鋼鋼管を切断したものを用い
第2のダイ手段(14a),(14b)の下端には、そ
れぞれ環状凹部(47),(47)を設けた。このよう
にして、上記プレスを作動させ、第2のチューブ(
)の端部(50)を、第1のチューブ(15)におけ
る第1の肩部(41)に押し付けて環状ビードを形成さ
せる実験をしたところ、第2のチューブ(16)を、押
圧手段によって第1のダイ手段(13)に向かって移動
させる段階で、第2のチューブ(16)の端部(50
が第1のチューブ(15)の第1の肩部(41)に押し
付けられると、軸方向の荷重がロードセル60の計測範
囲に至るまでに第2のダイ手段(14a),(14b
は、チューブ(16)上を滑り始め、第2のチューブ
16)は軸線方向に持続的に相対運動をすることがで
きなくなる。従って、第2のチューブ(16)を外向き
に膨らませて環状ビード(54)を形成することはでき
なかった。このためチューブ(16)をさらに強固に把
持できるようにダイ手段(14)を改造して同様の実験
を繰り返したが、ダイ手段(14)がチューブ(16
上を滑ることは防止できなかった。このように、特公昭
64−10297号公報に記載のチューブ同志の継手及
びその製造方法は、例えば上記公報中に例示されたチュ
ーブ外径3.175〜9.525mm,肉厚1.067
〜3.125mm程度の自動車の空気調節器組立体に用
いる小径のアルミニュームチューブやこれに準じる変形
の容易なチューブの継手及びその製造方法を対象として
発明されたもので、本願発明の対象物のような中径のス
テンレス鋼チューブの継手およびその接合方法としては
到底利用できるものでないことが判った。
【00022】つぎに、図1〜5を参照して本願発明の
金属チューブかしめ継手とこの継手を得る結合方法およ
び前記継手を形成する結合用金型等を、工程の順序に従
って説明する。これらの各実施態様中に例示した一方の
薄肉金属チューブ1および他方の薄肉金属チューブ3と
しては、外径48,6〜50.8mm、肉厚1.2〜
1.6mmの範囲内にある各種の自動車用鋼管を用い
た。
【00023】(実施例1)この実施例では、一方の薄
肉金属チューブ1および他方の薄肉金属チューブ3とし
て何れも(実験1)と同じ外径50.8mm、肉厚1.
6mmの自動車構造用電気抵抗溶接炭素鋼鋼管を使用し
た。一方の薄肉金属チューブ1には、予め一方の開口端
を外向きにフレアリング加工することによって該チュー
ブ1の開口端に同心のつば2を、その外周面21が64
mmになるまで軸線X−Xに直交する方向に張り出し、
他方の薄肉金属チューブ3には、一方の開口端をバルジ
加工することによって前記つば2の外周面21がゆるみ
嵌めとなる内周面41と前記つば2に平行な軸直角方向
の段42を有する軸方向長さ9mmの段付拡管部43が
形成されている。
【00024】まず、両薄肉金属チューブ1,3を、図
2の上半部に示すように、同一軸線X−X上に配置さ
れ、それぞれ周方向に2分割された穴付成型金型6の開
口64および穴付金型7の開口72に嵌めて把持し、穴
付成型金型6を軸線X−X方向に移動させることによっ
て一方の薄肉金属チューブ1の前記つば2を他方の薄肉
金属チューブ3の段付拡管部43内へ嵌め込む。このよ
うにして一方の薄肉金属チューブ1と他方の薄肉金属チ
ューブ3との配置が決まると、図2の下半部に示すよう
に、穴付成型金型6をさらに軸X−X方向に押し込み、
金型6のインプレッション63にすきま嵌めとなってい
る段付拡管部43の先端を、前記インプレッション63
の底面61の外周に設けられた面62に当接させる。す
ると、段付拡管部43の先端部44は内向きの分力を受
け、前記つば2の外周面21から内向きに折り曲げられ
る。
【00025】金型6をさらに軸X−X方向に押し込む
と、金型6のインプレッション63の底面61が、上記
のように変形した段付拡管部43の先端45に当るた
め、該拡管部43の先端部44には、さらに内向きの曲
げモーメントが掛ることになり、やがて、図3の下半部
に示すように段付拡管部43の先端部44は、つば2の
外周面21から内向きに折り返された形状となり、この
ように変形した拡管部43は、その段42と折り返され
た先端部44とで、つば2を囲繞し包蔵部4を形成す
る。
【00026】続いて、図1の上半部に示すように、別
の金型8の先端部に設けられたテーパ面81によって折
り返された拡管部43の先端45を押さえたまま前記包
蔵部4を反対側から前記金型8に対向する成形用金型9
のテーパ穴91によって軸X−X方向に押しむと、つば
2を挟んだ包蔵部4は緩むことなく、前記テーパ面81
に沿って一方の薄肉金属チューブ1の側へ傾斜成形され
る。金型9がさらに軸X−X方向に押し込まれると、図
1の下半部に示すように、包蔵部4とつば2をその両側
から挟んでいる金型8のテーパ面81と金型9のテーパ
穴91には大きな反力が働き、包蔵部4とつば2とで強
固なかしめ結合部5が形成される。
【00027】このようにして、結合された試験用の薄
肉金属チューブ1,3を5組用意し、某社の自動車用マ
フラ試験法案に従い 0.5kg/cmの空気圧を掛
けて、かしめ結合部5の気密性試験と加振耐久試験を行
った。この場合かしめ結合したままのもの(変位量0)
のリーク量は、0〜0.11l/minであり何れも許
容量4l/minの範囲内に入る。続いて、同じ試験用
のチューブ1,3にストレーンゲージを貼付けて静剛性
荷重40kgfを掛けたのち変位量を0に戻した場合の
リーク量を測定したところ、0.05〜0.65l/m
inで、この試験においても全試験チューブ1,3が許
容量4l/minの範囲内に入った。最後にこれらの試
験において欠陥の見出だせなかった同じ試験用のチュー
ブ1,3を、クランク加振機に取り付け、静剛性荷重に
より変位を掛けた時のリーク量を確認したのち、最大変
位±1.8mmでの加振耐久回数とその回数の加振を終
了した後におけるリーク量を測定した。その結果すべて
の試験用のチューブ1,3が、評価最低回数である1.
5×10回を越えており、そのリーク量は0.07〜
0.82l/minで許容量4l/minの範囲内の値
を示すことが解った。
【00028】(実施例2)つぎに図4を参照し、本願
発明の異なる実施例について説明する。この例では、一
方の薄肉金属チューブ1として外径48.6mm,厚さ
1.2mmの自動車構造用電気溶接ステンレス鋼鋼管を
使用し、他方の薄肉金属チューブ3にもこれと同じ寸法
ならびに材質のステンレス鋼鋼管を使用した。しかし、
チューブ1の軸線X−Xとチューブ3の軸線X′−X′
とは図4に示すように、互いに15°の角度を介して交
わるように配置されている。この場合には、穴付成形金
型6、穴付金型7、金型8および成形用金型9の形状を
前記の軸線X−Xと軸線X′−X′とのなす角度に応じ
て変更する必要はあるが、その他の構造および作用等に
ついては(実施例1)について説明したものと大差がな
いため、詳細な説明を省略する。この例では、一方の薄
肉金属チューブ1の軸線X−Xと他方の薄肉金属チュー
ブ3の軸線X′−X′との交わる角度を、包蔵部4ある
いはかしめ結合部5を形成することができる範囲内にお
いて任意の必要な値に選択し得るため自動車用マフラあ
るいは複雑な化学プラント等の配管に利用すると極めて
便利である。
【00029】(実施例3)つぎに図5を参照し、本願
発明のさらに異なる実施例について説明する。この例で
は、一方の薄肉金属チューブ1における継手に近い部分
の外径D,を48.6mmに絞り、他方の薄肉金属チュ
ーブ3の外径Dを、これより僅かに大きい50.8m
mとしてある。その厚さは何れも1.2mmであり材質
も(実施例2)の場合と同じ自動車構造用電気溶接ステ
ンレス鋼鋼管を使用した。この例では、一方の薄肉金属
チューブ1における継手に近い部分の外径Dが、他方
の薄肉金属チューブ3の外径Dよりも僅かに小さく形
成されているため、つば2を挟んだ包蔵部4を頂角αが
60°である円錐面に沿って一方の薄肉金属チューブ1
の側へ傾斜成形させるためのフォーミング加工に必要な
力が小さくても良くなり、加工の困難な材質のチューブ
や厚さの厚いチューブを取り扱う場合に利用すれば有効
である。
【00030】(実施例4)本願発明は、(実施例1)
〜(実施例3)の項に説明した例以外にも[特許請求の
範囲]に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て、種々の異なる実施態様で実施することができる。
【00031】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本願発明では、同一軸線上または僅かな角度を介し
て交わるように配置されている薄肉金属チューブの対向
する開口部を、別の部材を用いることなく、また金型に
より所定方向へ圧縮するという極めて簡単なやり方によ
って接合することができる。本願発明の方法により得ら
れた金属チューブのかしめ継手は、一方のチューブ口端
の平形ランジを他方のチューブ口端の管状フランジと
が、管状フランジが平形フランジを囲繞する形態にかし
め結合されてなるため、振動、高温雰囲気等の過酷な状
況下でも、長期間チューブ内のガス、液体等の漏れるこ
とがない、好ましいシール性のものである。
【00032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の特徴を最もよく表す縦断面図で、そ
の上半部はつば2及び包蔵部4が傾斜する前の状態を、
下半部は一方の薄肉チューブ1の側へ傾斜成形され、一
体的にかしめ結合された状態を示す。
【図2】図2は、接合されるチューブ1および3の相対
する開口端部に、それぞれ金型6,7を嵌めた状態を示
す縦断面図で、その上半部は加工前の状態を、下半部
は、拡管部43の先端45が内側に変形する状態を示
す。
【図3】図3は、拡管部43の先端部44が内向きに折
り返されて包蔵部4を形成した状態を示す説明図で、そ
の上半部は一部を切裁して示した側面図、下半部は縦断
面図である。
【図4】図4は、一方の薄肉チューブ1の軸線X−X
と、他方の薄肉チューブ3の軸線X′−X′とが僅かな
角度βを介して交わるように配置された本願発明の異な
る実施例を示す縦断面図である。
【図5】図5は、一方の薄肉チューブ1における継手に
近い部分の外径Dが、他方の薄肉チューブ3の外径D
よりも僅かに小さく形成された本願発明のさらに異な
る実施例を示す縦断面図である。
【図6】図6は、(実験1)の項に説明した従来技術の
説明図を示す。
【符号の説明】
1 :一方の薄肉金属チューブ 11:チューブ
1の外周面 2 :チューブ1のつば 21:つば2の
外周面 3 :他方の薄肉金属チューブ 31:チューブ
3の外周面 4 :包蔵部 41:段付拡管
部43の内周面 42:拡管部43における輻方向の段 43:段付拡管
部 44:段付拡管部43の先端部 45:段付拡管
部43の先端 46:段付拡管部43の外周面 5 :かしめ結合部 6 :穴付成形金型 61:インプレ
ッション63の底面 62:インプレッション63の面 63:穴付成形
金型のインプレッション 64:穴付成形金型6の開口 7 :穴付金型 71:穴付金型
7の押圧面 72:穴付金型7の開口 8 :金型 81:金型8の
テーパ面 82:金型8の開口 9 :成形用金型 91:成形用金
型9のテーパ穴 92:成形用金型9の開口

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の薄肉金属チューブにおける少なく
    とも一方の開口端に輻方向に張り出した同心円状のつば
    を設け他方の薄肉金属チューブの少なくとも一方の開口
    端に前記つばを囲繞する包蔵部を備えた継手において該
    継手が鋭角の頂角を備えた円錐面に沿って上記一方の薄
    肉金属チューブの側へ傾斜し前記つばとこれを囲繞する
    上記包蔵部とが互に強固に拘束されたかしめ結合部を構
    成していることを特徴とする金属チューブのかしめ継
    手。
  2. 【請求項2】 一方の薄肉金属チューブと他方の薄肉金
    属チューブとが同一軸線上に配置されていることを特徴
    とする[請求項1]の金属チューブかしめ継手。
  3. 【請求項3】 一方の薄肉金属チューブの軸線と他方の
    薄肉金属チューブの軸線とが僅かな角度を介して交わる
    ように配置されていることを特徴とする[請求項1]の
    金属チューブかしめ継手。
  4. 【請求項4】 一方の薄肉金属チューブと他方の薄肉金
    属チューブの外径および厚さが同一であることを特徴と
    する[請求項2]または[請求項3]の金属チューブか
    しめ継手。
  5. 【請求項5】 一方の薄肉金属チューブにおける継手に
    近い部分の外径が他方の薄肉金属チューブの外径よりも
    僅かに小さく形成されていることを特徴とする[請求項
    2]または[請求項3]の金属チューブかしめ継手。
  6. 【請求項6】 一方の薄肉金属チューブにおける少なく
    とも一方の開口端を外向きにフレアリング加工すること
    によって該チューブに輻方向に張り出した同心円状のつ
    ばを形成することと他方の薄肉金属チューブにおける少
    なくとも一方の開口端をバルジ加工して前記つばの外周
    面が嵌入する内周面と前記つばに平行な輻方向の段を備
    えた段付拡管部を成形したのち該段付拡管部内へ一方の
    薄肉金属チューブにおける前記つばを嵌め込んでヘミン
    グ加工し前記拡管部の先端部を前記つばの外周面から内
    向きに折り返してつばを囲繞する包蔵部を形成させ続い
    て折り返された前記拡管部の先端を押さえたままフォー
    ミング加工して前記包蔵部とこれに挟まれた前記つばと
    を頂角が鋭角である円錐面に沿って一方の薄肉金属チュ
    ーブの側へ傾斜成形させるともに一体的にかしめ結合す
    ることを特徴とする金属チューブの結合方法。
  7. 【請求項7】 一方の薄肉金属チューブと他方の薄肉金
    属チューブとを同一軸線上に配置して[請求項6]の方
    法を実施することを特徴とする金属チューブの結合方
    法。
  8. 【請求項8】 一方の薄肉金属チューブの軸線と他方の
    薄肉金属チューブの軸線とを互いに僅かな角度を介して
    交差するように配置し[請求項6]の方法を実施するこ
    とを特徴とする金属チューブの結合方法。
  9. 【請求項9】 前記した他方の薄肉金属チューブにおけ
    る拡管部の外周面が嵌入しその底面と交わる位置を面取
    りされたインプレッションと前記底面の中央部に一方の
    薄肉金属チューブの外周面が嵌入する開口とを備え周方
    向に分割された穴付成形金型と該金型に対向して配置さ
    れ少なくとも前記段付拡管部における輻方向の段の外側
    面に平行な押圧面を有し他方の薄肉金属チューブの外周
    面が嵌入する開口を備え周方向に分割された穴付金型お
    よび先端部に設けられた鋭角のテーパ面とその中央部に
    一方の薄肉金属チューブの外周面が嵌入する開口を備え
    周方向に分割された金型と該金型に対向して配置され前
    記テーパ面に平行なテーパ孔と該テーパ孔に連接し他方
    の薄肉金属チューブの外周面が嵌入する開口を備え周方
    向に分割された成形用金型とからなることを特徴とする
    [請求項1]〜[請求項5]のかしめ継手を形成するた
    めの金属チューブ結合用金型。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010216702A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Fuji Industrial Co Ltd 筒状型自在継手
KR101362506B1 (ko) * 2013-03-14 2014-02-13 정태현 튜브용 접합 지그 및 튜브의 접합 방법
JP2016142399A (ja) * 2015-02-05 2016-08-08 Kyb株式会社 シール装置

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