JPH06169995A - 血管拡張用カテーテルバルーン - Google Patents
血管拡張用カテーテルバルーンInfo
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- JPH06169995A JPH06169995A JP5182300A JP18230093A JPH06169995A JP H06169995 A JPH06169995 A JP H06169995A JP 5182300 A JP5182300 A JP 5182300A JP 18230093 A JP18230093 A JP 18230093A JP H06169995 A JPH06169995 A JP H06169995A
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- catheter
- lubricative
- vasodilation
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Abstract
ーン表面に潤滑性部位と非潤滑性部位とを兼ね備えてい
る。 【効果】血管拡張用カテーテルバルーンのバルーン部に
潤滑性部位が存在するため、体内へのカテーテルバルー
ンの挿入あるいは目的部位(閉塞・狭窄部)への操作が
容易になる。また非潤滑性部位が存在するため、目的部
位でのバルーン部の保持が容易となる。
Description
バルーンに関する。更に詳しくは、血管拡張用カテーテ
ルバルーンのバルーン部において、潤滑性部位と非潤滑
性部位とを兼ね備えていることを特徴とする血管拡張用
カテーテルに関する。
栓、組織接着、組織障害、異物反応などが多く確認さ
れ、これらを最小限にくい止めるために低摩擦材料を用
いたり、基材表面に親水性重合体をコ−ティングしたり
して用いている。特にカテーテルなどの体内や血管内に
挿入して使用される医療用具においては、体内挿入時の
抵抗を軽減させることが、組織障害や操作性を向上させ
ることにつながるため、表面に潤滑性を付与することは
重要である。たとえば、これらの医療用具の材料として
フッ素樹脂やポリエチレンなどの低摩擦材料を用いた
り、基材表面にフッ素樹脂、シリコンオイル、オリ−ブ
オイル、グリセリンなどを塗布したりしている。しかし
ながら、塗布する方法では永続的な潤滑性は期待でき
ず、潤滑性を有する物質の基材表面からの脱離、剥離や
溶出といった安全性の面で問題があり、医療用具として
好ましくないものであった。
具表面の未反応イソシアネ−ト基と、該イソシアネ−ト
基と共有結合可能な親水性重合体との反応により潤滑性
を発現させる方法が開示されているが、親水性重合体が
N−ビニル−2−ピロリドンなどを主成分としているた
め、潤滑層の強度に問題があり、繰り返しの使用の際に
は永続性の点で問題があり、 やはり医療用具として好ま
しくないものであった。 また、米国特許第41003
09号には、潤滑性を有する物質としてポリビニルピロ
リドンとポリウレタンの共重合体を用いる旨が開示され
ているが、この方法においては潤滑性および永続性の点
では満足の行く方法である。しかしながら、医療用具の
1つである血管拡張用カテーテルバルーンのバルーン表
面に使用した場合には、体内への挿入時の操作性は優れ
ているが、 血管内の閉塞部位でバルーンを拡張する際、
表面の潤滑性があまり良好であると抵抗が少ないため、
目的部位(狭窄部位など)より滑って移動するという事
態がしばしば起こり、 治療が困難になるという問題があ
った。
用具を構成する基材表面に存在する反応性官能基と無水
マレイン酸系高分子材料とを反応させることにより湿潤
時に潤滑性を付与する方法が開示されている。しかし、
この方法においても目的部位(治療部位)での保持とな
ると問題があった。
潤滑性を有する血管拡張用カテーテルバルーンにおいて
は、体内への挿入時の操作性には優れているものの、目
的部位(治療部位)での保持となると問題があった。し
たがって、本発明の目的は上記に上げた問題点を解決
し、挿入時の操作性と目的部位(治療部位)での保持の
両方を可能にすることにある。
するために本発明は、血管拡張用カテーテルバルーンの
バルーン部において、潤滑性部位と非潤滑性部位とを兼
ね備えていることを特徴とする血管拡張用カテーテルに
関するものである。さらに本発明は、潤滑性部位が、バ
ルーン部のテーパー部であることを特徴とする血管拡張
用カテーテルに関するものである。
は、図8および図9に示すように血管の内部で生じた閉
塞・狭窄部を拡張するためのバルーンをもったカテーテ
ルである。その使用方法は、カテーテルを血管内に挿入
し、所定の目的部位(閉塞・狭窄部)へカテーテルを進
め、目的部位(閉塞・狭窄部)に到達したらカテーテル
内に血管造影剤等を注入し、バルーンを拡張させること
により目的部位(閉塞・狭窄部)を圧縮・拡張させるも
のである。従って、カテーテルを血管内に挿入あるいは
目的部位(閉塞・狭窄部)へ進める時には、カテーテル
特にバルーン表面に潤滑性が有るほうがカテーテルの操
作性が容易となり、また目的部位(閉塞・狭窄部)の圧
縮・拡張時には、バルーン表面に潤滑性が無いほうが目
的部位(閉塞・狭窄部)から拡張したバルーンが移動せ
ずバルーンの保持が容易となる。
やすい部位であればよく、特に潤滑部位の形状は限定さ
れない。通常、バルーンは折り畳んだ状態で血管内に挿
入されるため、好ましくは、折り畳まれたバルーンにお
いて血管内壁と接している部分であるか、挿入時の抵抗
の原因となりやすいバルーンのテーパー部である。
して膨潤あるいは溶解する高分子で構成された部位で、
該高分子としては、唾液、消化液、血液などの体液や生
理食塩水、水などの水系溶媒中で低摩擦性を有するもの
であれば特に限定されず、具体的には、無水マレイン酸
系高分子やアクリルアミド系高分子、多糖類が挙げられ
る。
イン酸ホモポリマ−であってもよいが、特にメチルビニ
ルエ−テル−無水マレイン酸共重合体が好適に使用され
る。このようなものとしては、G.A.F.(ジィー・エ
イ・エフ)コ−ポレ−ションからGANTREZ AN(ガンツレ
ッツ エイエヌ)として市販されているほぼ1:1の共
重合体が挙げられる。また、無水マレイン酸系高分子の
誘導体としては、水溶解性に限定されず、無水マレイン
酸系高分子を基本構成としていれば不溶化されたものに
ついても、湿潤時に潤滑性を発現するものであればよ
い。
性、安全性、経済性などを考慮するとN、N−ジメチル
アクリルアミドを主成分とする重合体が好ましい。
しては、具体的には、動物組織や体液に多く存在するヒ
アルロン酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、ケ
ラタン硫酸、ケラタンポリ硫酸、ヘパラン酸およびこれ
らの塩であるムコ多糖や通常人が摂取しているアルギン
酸およびその塩が挙げられ、これらの多糖類は医療用具
に使用する際に高い安全性が期待できるので、非常に好
ましい。
分子を直接医療用材料の基材として用いるのは機械的強
度が小さく、直接使用できないばかりか、安全性の点で
好ましくないので、通常は機械的強度の大きい疎水性高
分子材料を基材に用いて、化学的処理により該高分子を
固定化するのが好ましい。疎水性高分子材料への化学的
処理による該高分子を固定化は、基材表面からの溶出や
剥離が確認されなければ、いかなる方法を用いても構わ
ないが、操作性、安全性を考慮すると表面グラフト重合
が好ましい。
る親水化は大きく分けて、次の3種類に分類される。 光・紫外線法 放射線グラフト法 グロー放電(プラズマ)グラフト法。
高分子材料を用いて材料表面にグラフト反応点(ラジカ
ル)を発生させ、そのラジカルを用いて異種の重合性単
量体を供給させてやることによりグラフトポリマーを合
成するものである。しかしながら、光増感剤や光吸収基
を持つ高分子材料は一般に毒性が高く、医療用具への使
用はあまり好ましいものではない。
どの照射によりC−H結合などの共有結合を切断し、生
成したラジカルによるグラフト化を行なうものである。
この方法は、最初基材高分子表面でのみグラフト化が進
み、重合性単量体の基材ポリマ−中への拡散が律速とな
る。その後、グラフト化が進むと基材の結晶構造が緩
み、重合性単量体の内部への拡散が速くなり内部グラフ
ト化も進行する。したがって、基材の物性を損なう可能
性があり、基材表面のみを改質したい場合には適さない
方法であった。また、γ線や中性子線を使用するため特
別な施設を必要としたり、誰でもが使用できない欠点を
有している。
においては、放射線グラフト法と同様にプラズマ照射に
よりC−H結合などの共有結合を切断し、生成したラジ
カルによるグラフト化を行なうものであるが、生成され
るラジカルは主に極表面であり、内部へのグラフト化は
進行しにくい。したがって、放射線グラフト法と比較す
ると基材の有している性質や物性の変化は小さく、表面
のみを改質し、操作性、経済性の点からも優れている方
法である。
内の目的部位(閉塞・狭窄部)でバルーンを保持させる
ために引き抜き抵抗を有する部位であり、表面潤滑性の
無い(高摩擦性)高分子材料で構成され、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ナイロン、ポリオレフィン、
架橋ポリオレフィン、ポリフェニレンサルフィドなどが
好ましく、これら高分子材料のアロイ化成形物や多層化
成形物であっても構わない。
部の潤滑性部位と非潤滑性部位の作製方法については特
に限定しないが、経済性、加工性、操作性などを考慮す
ると、バルーン基材を表面潤滑性の無い(高摩擦性)高
分子材料で作製し、該バルーン基材表面に表面潤滑性を
有する高分子材料を、前述したプラズマグラフト法など
の固定方法でマスキング等により部分的に被覆すること
が好ましい。
いかなるものであっても良くそれが1種類もしくはそれ
以上であってもさしつかえない。また、基材の形状に関
しても単独形状または複合形状のいずれでもさしつかえ
ない。
0、三菱油化・三菱化成(株)製)を2軸延伸させること
により、図1のようなバル−ンを作製した。また、ポリ
プロピレン(ハイポ−ルF401、 三井石油化学工業
(株)製)30重量部とポリブテン(ビュ−ロン、三井石
油化学工業(株)製)70重量部を2軸混練させ、内径
0.85mm、外径1.00mmをチュ−ブを作製し
た。得られたバル−ンをマスキングによりに図2に示す
斜線部のみに低温プラズマ(Ar、0.1torr)を
10秒間照射し、288Kの温度でジメチルアクリルア
ミドを10分間表面グラフト重合を行った。このバル−
ンを図3のようにシャフトと接着し、潤滑性の指標とし
て図4のような試験方法により島津製作所(株)製オ−ト
グラフAGS−100Aを用いて摩擦抵抗を測定した
(表1)。測定条件を以下に示す。 ・測定条件 ・ロ−ドセル 5kgf ・ストロ−ク長 10mm ・ストロ−ク速度 100mm/min ・ストロ−ク回数 100回 なお、その材料の摩擦抵抗値(gf)は、ストロ−クを10
0回行ない、その直後の抵抗値を採用した。また、目的
部位での保持の指標として図6のような試験方法により
島津製作所(株)製オ−トグラフAGS−100Aを用い
て引き抜き抵抗を測定した。(表1)。測定条件を以下
に示す。 ・測定条件 ・ロ−ドセル 5kgf ・クロスヘッド・スピード 10mm/min ・バルーン圧力 8kg/cm2 なお、その材料の引き抜き抵抗値(gf)は、引き抜き時の
最高抵抗値をを採用した。
たいして、表面処理を行わずに実施例1と同様に図3の
ようにシャフトと接着させ、図4、図6のような試験方
法により摩擦抵抗および引き抜き抵抗の測定を行った
(表1)。
たいして、マスキング処理を行わずに図5の斜線部のよ
うにバルーン部のすべてに実施例1と同様な条件で表面
処理を行ない、図4、図6のような試験方法により摩擦
抵抗および引き抜き抵抗の測定を行った(表1)。
1、三菱ガス化学(株)製)を2軸延伸させることによ
り、図1のようなバル−ンを作製した。このバル−ンを
図7の斜線部のようにヘキサフルオロイソプロピルアル
コール/酢酸エチル(1/10)に10秒間浸漬し、そ
の後低温プラズマ(Ar、0.1torr)を10秒間
照射し、288Kの温度でメタアクリロイルオキシエチ
ルイソシアネートを20分間表面グラフト重合を行っ
た。この表面グラフト化バルーンをメチルビニルエーテ
ル−無水マレイ酸共重合体(GANTREZ AN
G.A.F.コーポレーション)を2重量部含むテトラ
ハイドロフラン溶液に室温で10秒浸漬させ、50℃で
一昼夜乾燥させた。乾燥後、炭酸水素ナトリウムを含有
する生理食塩水に50℃で3時間中和し、試料を得た。
このバル−ンを図3のようにシャフトと接着し、島津
製作所(株)製オ−トグラフAGS−100Aを用いて図
4、図6のような試験方法により、実施例1と同じ条件
で摩擦抵抗および引き抜き抵抗を測定した(表2)。
たいして、表面処理を行わずに実施例2と同様に図3の
ようにシャフトと接着させ、図4、図6のような試験方
法により摩擦抵抗および引き抜き抵抗の測定を行った
(表2)。
たいして、マスキング処理を行わずに図5の斜線部のよ
うにバルーン部のすべてに実施例2と同様な条件で表面
処理を行ない、図4、図6のような試験方法により摩擦
抵抗および引き抜き抵抗の測定を行った(表2)。
(ユニペットRN−165、日本ユニペット(株)製)
を2軸延伸させることにより、図1のようなバル−ンを
作製した。このバル−ンを図7の斜線部のようにトルエ
ンもしくはジクロロメタンに浸漬し、その後低温プラズ
マ(Ar、0.1torr)を10秒間照射し、288
Kの温度でグリシジルアクリレートを30分間表面グラ
フト重合を行った。この表面グラフト化バルーンをメチ
ルビニルエーテル−無水マレイ酸共重合体(GANTR
EZAN G.A.F.コーポレーシェン)を2重量部
含むテトラハイドロフラン溶液に室温で10秒浸漬さ
せ、50℃で一昼夜乾燥させた。乾燥後、炭酸水素ナト
リウムを含有する生理食塩水に50℃で3時間中和し、
試料を得た。このバル−ンを図3のようにシャフトと接
着し、島津製作所(株)製オ−トグラフAGS−100A
を用いて図4、図6のような試験方法により、実施例1
と同じ条件で摩擦抵抗および引き抜き抵抗を測定した
(表3)。
たいして、表面処理を行わずに実施例3と同様に図3の
ようにシャフトと接着させ、図4、図6のような試験方
法により摩擦抵抗および引き抜き抵抗の測定を行った
(表3)。
たいして、マスキング処理を行わずに図5の斜線部のよ
うにバルーン部のすべてに実施例3と同様な条件で表面
処理を行ない、図4、図6のような試験方法により摩擦
抵抗および引き抜き抵抗の測定を行った(表3)。
は潤滑性部位と非潤滑性部位とを兼ね備えているので、
体内へのカテーテルバルーンの挿入あるいは目的部位
(閉塞・狭窄部)への操作が容易になるばかりでなく、
目的部位でのバルーン部の保持が容易となる。
図、平面図を示す。
処理を行う部分を示す図である。
トに接続した血管拡張用カテーテルの平面図を示す。
を示す図である。
を行う部分を示す図である。
方法を示す図である。
処理を行う部分を示す図である。
る。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】血管拡張用カテーテルバルーンのバルーン
部において、潤滑性部位と非潤滑性部位とを備えている
ことを特徴とする血管拡張用カテーテルバルーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18230093A JP3343158B2 (ja) | 1992-10-09 | 1993-07-23 | 血管拡張用カテーテルバルーンおよび血管拡張用カテーテル |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27143692 | 1992-10-09 | ||
JP4-271436 | 1992-10-09 | ||
JP18230093A JP3343158B2 (ja) | 1992-10-09 | 1993-07-23 | 血管拡張用カテーテルバルーンおよび血管拡張用カテーテル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06169995A true JPH06169995A (ja) | 1994-06-21 |
JP3343158B2 JP3343158B2 (ja) | 2002-11-11 |
Family
ID=26501153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18230093A Expired - Lifetime JP3343158B2 (ja) | 1992-10-09 | 1993-07-23 | 血管拡張用カテーテルバルーンおよび血管拡張用カテーテル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3343158B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007067215A1 (en) * | 2005-12-07 | 2007-06-14 | Boston Scientific Limited | Selectively coated medical balloons |
JP2016182312A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-20 | テルモ株式会社 | バルーンカテーテル及びバルーンカテーテルの製造方法 |
JPWO2017183605A1 (ja) * | 2016-04-20 | 2019-02-21 | 株式会社カネカ | バルーンカテーテル及びバルーンカテーテルの製造方法 |
-
1993
- 1993-07-23 JP JP18230093A patent/JP3343158B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007067215A1 (en) * | 2005-12-07 | 2007-06-14 | Boston Scientific Limited | Selectively coated medical balloons |
JP2016182312A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-20 | テルモ株式会社 | バルーンカテーテル及びバルーンカテーテルの製造方法 |
JPWO2017183605A1 (ja) * | 2016-04-20 | 2019-02-21 | 株式会社カネカ | バルーンカテーテル及びバルーンカテーテルの製造方法 |
US10980986B2 (en) | 2016-04-20 | 2021-04-20 | Kaneka Corporation | Balloon catheter and balloon catheter manufacturing method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3343158B2 (ja) | 2002-11-11 |
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