JPH0616994A - エポキシ官能性ポリウレタンおよび硬化性塗料組成物 - Google Patents

エポキシ官能性ポリウレタンおよび硬化性塗料組成物

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JPH0616994A
JPH0616994A JP1088093A JP1088093A JPH0616994A JP H0616994 A JPH0616994 A JP H0616994A JP 1088093 A JP1088093 A JP 1088093A JP 1088093 A JP1088093 A JP 1088093A JP H0616994 A JPH0616994 A JP H0616994A
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epoxy
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coating
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JP1088093A
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John W Rehfuss
ジョン、ダブリュ、レーファス
Walter H Ohrbom
ウォルター、エイチ、オーボム
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BASF Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境浸食耐性、引っ張り強度、引っかきおよ
び傷耐性、柔軟性および種々の基質および塗膜への接着
性などに優れた塗料組成物、および塗膜で被覆した被覆
物の提供。 【構成】 お互いに反応可能であり、塗膜を硬化する下
記の二つの成分を含んでなる塗料組成物、および該塗料
組成物を塗装した物品。 (a)下記の反応生成物であるエポキシ官能性ポリウレ
タン成分。(i) ポリイソシアネート化合物、および(ii)
イソシアネート反応性基と単一のエポキシ基を含むエポ
キシド化合物 (b)エポキシ官能性ポリウレタン成分と反応性で、被
膜を硬化させる成分であって、少なくとも2個の、前記
エポキシ基と反応性のある基を含んでなるもの。 【効果】 上記目的が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗膜および塗膜製造の
ための硬化性組成物に関する。特に、本発明は自動車塗
膜、とりわけ自動車用クリアコート、に有用な塗膜に関
する。
【0002】
【従来の技術】重合体からなる塗膜は、保護および装飾
の両方のために、多様な塗装に広く使われている。風雨
やその他の形態の攻撃のあとでさえ、良い外観を保つと
いう要求は、自動車業界では特に厳しい。自動車塗膜の
ような、塗膜に求められる他の性能としては、優れた引
っ張り強度、引っかきおよび傷耐性、柔軟性および種々
の基質および塗膜への接着性、がある。
【0003】多くのポリマー塗料組成物は、硬化可能塗
料組成物である。このことにより、追加反応、例えば架
橋反応、は、塗膜が基質に塗装された後に起こる。前記
性能の適当な組み合わせを持った塗膜を提供するため
に、近年、多くの硬化可能塗料組成物は、カルボキシ−
エポキシ硬化機構と呼ばれるものを利用するようになっ
た。このタイプの硬化は、エポキシ官能性基をもった化
合物とカルボキシ官能性基硬化剤との間の反応に依存す
る。カルボキシル基とエポキシ基の間の開環反応によっ
て、化学結合のマトリックスが形成され、固く硬化した
塗膜が得られる。
【0004】そのようなカルボキシーエポキシ硬化塗料
組成物が米国特許第4,699,814 号明細書に開示されてい
る。この特許明細書は、(a) イソシアネートを、1分子
あたり2個またはそれより多いエポキシ基を有するヒド
ロキシ官能性ポリエポキシドと反応させて得た、エポキ
シ官能性ポリウレタン樹脂と、(b) ポリ酸、無水物ある
いはポリアミン硬化剤と、を含む塗料組成物を開示して
いる。
【0005】カルボキシ−エポキシ硬化機構により硬化
する多くの塗料組成物の塗膜の性質は、望ましい域に達
していない。例えば、いくつかの組成物は、生成塗膜が
十分に高い強度と硬度を示さない。他の組成物は、生成
塗膜が十分に柔軟でない。更に他の組成物は、生成塗膜
がもろい。しわが寄ったり、あるいは接着性が不良(剥
離が生じることがある)のような、その他の問題も経験
されるところである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カル
ボキシーエポキシ硬化機構を利用した、そして前記した
望まれる塗膜性能を有する硬化された硬化塗膜を製造す
ることのできる、塗料組成物を提供することである。
【0007】[発明の要旨]本発明によれば、エポキシ
官能性ポリウレタン化合物、およびエポキシ基と反応性
を有する少なくとも2個の基を含む化合物、を含んでな
る塗料組成物が提供される。エポキシ官能性ポリウレタ
ン化合物は、ポリイソシアネート化合物をイソシアネー
ト反応性基と1個のエポキシ基とを含むエポキシド化合
物と反応させることにより得ることができる。
【0008】[発明の具体的説明]本発明の組成物に使
われるエポキシ官能性ポリウレタンは、典型的には、ポ
リイソシアネート化合物と、1個のエポキシ基を含むヒ
ドロキシ官能性化合物、との反応生成物である。このポ
リイソシアネートは少なくとも2個の、好ましくは6個
以下の、イソシアネート基を有する。有用なポリイソシ
アネートの具体例には、以下のものがある。(イ)単量
体状ポリイソシアネート、例えばイソフォロン=ジイソ
シアネート、トリメチルヘキサメチレン=ジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタン=ジイソシアネートおよ
びトルエン=ジイソシアネート、(ロ)単量体状イソシ
アネートのイソシアヌレートおよびビウレット、例えば
イソフォロン=ジイソシアネートのイソシアヌレート、
ヘキサメチレン=ジイソシアネートのイソシアヌレート
あるいはヘキサメチレン=ジイソシアネートのビウレッ
ト、および(ハ)イソシアネートのオリゴマーあるいは
プレポリマー。イソシアネート(例えばm-イソプロピル
- α, α- ジメチルベンジルイソシアネート)のオリゴ
マー、プレポリマーあるいはポリマーのようなイソシア
ネートのオレフィネート(olephinate)誘導体は、過剰当
量のポリイソシアネートと1個より多いイソシアネート
反応性基(例えば活性水素)を含む化合物の反応によっ
て得られよう。1個以上のイソシアネート反応性基を含
む有用な化合物の例には、(イ)ポリオール、例えばア
ルキルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエー
テルポリオールおよびアクリル系ポリオール、および
(ロ)ポリアミンがある。好ましい態様では、このポリ
イソシアネートは、一分子あたり3個のイソシアネート
基を持つイソシアヌレート、イソシアネートのビウレッ
ト、あるいはイソシアネートのアロフォネート誘導体、
である。最も好ましいのは、イソシアヌレートである。
【0009】ポリイソシアネート化合物を、イソシアネ
ート反応性基と単一のエポキシ基を含む化合物と反応さ
せる。イソシアネート反応性基は好ましくは水酸基であ
るが、アミドあるいはカーボネートであってもよい。も
し、ポリイソシアネート化合物がジイソシアネートであ
れば、エポキシ含有化合物は、1個より多いイソシアネ
ート反応性基を含むということになろう。もし、ポリイ
ソシアネートが分子当たり2個より多いイソシアネート
基を有するなら、エポキシ含有化合物は、好ましくはた
だ1個のイソシアネート反応性基を含むことになる。単
一のエポキシ基を含有するヒドロキシ官能性化合物の具
体例には、グリシドール、メチルグリシドールおよび3,
4-エポキシ-1- ヘキサノールがある。ヒドロキシ官能性
エポキシ樹脂は、エポキシ含有化合物を改質して水酸基
含有化合物を製造するすることによっても得ることがで
きる。例えば、ジエポキシドを有機酸または類似体と反
応させて、水酸基を生成させると共に、残りのエポキシ
基をヒドロキシ官能性にされた当該分子上に残存するよ
うにすることができる。そのような単量体のプレポリマ
ーあるいはオリゴマーも使うことができる。例えば、単
一のエポキシ基を含む単量体の水酸基をε−カプロラク
トンと反応させて、1個のエポキシ基を含むカプロラク
トンオリゴマーを形成することもできる。
【0010】ポリイソシアネート化合物および単一のエ
ポキシ基を含有する化合物は、有機媒体中で反応させる
ことができる。反応のための好ましい溶媒は、ケトン、
芳香族、エーテル、アミド、および反応に不活性で、溶
質がそれに溶解できるその他の溶媒、である。
【0011】必要ではないが、反応条件によっては、触
媒を使用して反応を行うことが好ましいこともある。反
応温度は10℃〜110 ℃の間であってよいが、反応は通常
20℃〜70℃の範囲で行うことができる。触媒は、もし使
用されるならば、イソシアネート−ヒドロキシ反応を促
進するものとして当業界で公知の多数のもの中から選ぶ
ことができる。例を挙げるならば、ジブチル錫オキサイ
ドおよびジブチル錫ジラウレートのような錫化合物が一
般に使われる。
【0012】ポリイソシアネートの当量とヒドロキシ官
能性エポキシ化合物の当量の比率は、好ましくは1:1.5
〜1.5:1 、より好ましくは1:0.95、である。イソシアネ
ートの当量が過剰である場合、ポリイソシアネートとエ
ポキシ化合物の反応が完了した後に残る過剰のイソシア
ネートは、例えば、モノアルコールと反応させることに
よってクエンチすることができる。
【0013】本発明の好ましい態様では、エポキシ官能
性ウレタンは下記一般式(I)で示されるエポキシ官能
性イソシアヌレート化合物である。
【化3】 ここで、L1 、L2 およびL3 は、各々独立に2価の結
合基を表し、A1 、A2 およびA3 は、各々独立にウレ
タン結合、尿素結合、あるいはエステル結合、好ましく
はウレタンまたは尿素結合、より好ましくはウレタン結
合を表し、そして、R1 、R2 およびR3 は各々独立
に、単一のエポキシ基を含む置換基を表す。
【0014】一般式(I)のエポキシ官能性イソシアヌ
レート化合物は、一般式(I)に示されたように、シア
ヌル環と、各々独立にウレタン結合を介してシアヌル環
と結合した3個のモノエポキシド置換基とを含有する。
2価の結合基L1 、L2 およびL3 の例には、ヘキサメ
チレンおよびイソフォロン基の残基がある。R1 、R2
およびR3 の例には、グリシジル、2 - メチルグリシジ
ルおよび6-エポキシヘキシルがある。
【0015】一般式(I)に従った化合物は、異なった
合成スキームを使って合成することができる。例えば、
ジイソシアネートを、はじめにイソシアネート反応性基
を含有するモノエポキシド化合物と反応させて、引き続
きイソシアヌレートの形成を行ってもよい。あるいは、
イソシアネート基との反応が完了したあと、イソシアヌ
レートをエポキシド基の形成ができる置換基に付加させ
ることもできる。比較的簡単で、望まれない副生成物が
少ないことから、特に望ましい合成の方法は、シアヌル
環化合物(例えばイソシアヌレート)を、1個のエポキ
シ基と少なくとも1個のイソシアネート反応性基(例え
ば水酸基)とを含有する化合物と反応させることであ
る。
【0016】2価の結合基の組成物は、選ばれたイソシ
アヌレートまたはポリイソシアネートの種類によって規
制される。2価の結合基は、それぞれ脂肪族または芳香
族のいずれでもよく、好ましくは炭素数4 〜12のもので
ある。もし、太陽光退色にたいする耐性が望まれるな
ら、2価の結合基は好ましくはすべて脂肪族である。イ
ソシアヌレートは、当業界で公知の技術、例えばヘキサ
メチレン=ジイソシアネート、イソフォロン=ジイソシ
アネートあるいは水素化MDIのような、1種または2
種以上の種類のジイソシアネートの縮合による方法、に
より形成させることができる。好ましいイソシアヌレー
トの例には、ヘキサメチレン=ジイソシアネートのイソ
シアヌレートおよびイソフォロン=ジイソシアネートの
イソシアヌレートがある。もし、光堅牢度が厳密に要求
されないのなら、2,4-トルエン=ジイソシアネートまた
はMDIのイソシアヌレートのような芳香族イソシアヌ
レートが使うことができる。
【0017】イソシアヌレートは、1個のエポキシド基
を含有する化合物(その例示は前出)と、あるいはエポ
キシド基を形成することができる化合物と、反応させる
ことができる。後者の例として、イソシアネート反応性
基を有するモノオレフィンを、イソシアネートと反応さ
せ、過酸により選択的に酸化して、エポキシドを室温で
形成させることができる。そのようモノオレフィンの例
には、3-ブテン- 1 -オール、アリルアルコール、4 -
ペンテン -1 - オールおよびヘキセン- 1 - オールがあ
る。エポキシドは、通常、脱ハロゲン化水素環化反応に
より形成させることもできる。
【0018】ポリイソシアネート化合物と単一エポキシ
基含有ヒドロキシ官能性化合物との反応生成物、または
上記一般式に従ったエポキシ官能性イソシアヌレート、
のいずれであっても、エポキシ官能性ウレタンは、720
〜8000、好ましくは720 〜2000、の分子量をもつ。エポ
キシ1個あたりの分子量は、240 〜1500、好ましくは24
0 〜800 、である。
【0019】塗料組成物は、塗膜を硬化するためにポリ
イソシアネートと反応性の第二の成分をも含有する。こ
の第二の成分は、ポリイソシアネートのエポキシ基と反
応性の、少なくとも2個の基を含有する。エポキシ基と
反応性の基の例には、酸、無水物、アミン、アセトアセ
テート、フェノール類、アルコール、メラミン−フォル
ムアルデヒド樹脂、尿素−フォルムアルデヒド樹脂、シ
ラノール、水素化ケイ素のような金属水素化物、があ
る。これらの基は、通常は活性化水素を含んでいる。し
かし、無水物の場合のように、活性化水素は常に必要と
いうことではない。
【0020】ポリ酸は第二の成分の好ましいクラスを表
す。ポリ酸は、ポリ酸単量体であっても、その付加物で
あってもよい。通常、液体のポリ酸が使用される。これ
らの酸には、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、シュウ酸、フタル酸、イソフタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、マレイ
ン酸、クロレンド酸、その他(これらに限定されな
い)、がある。高次酸官能性ポリ酸、例えばトリメリチ
ン酸、トリカルバリル酸、アコニチン酸および類似体、
も使うことができる。
【0021】高分子量のポリ酸官能性付加物を使うこと
もできる。有用なポリ酸官能性付加物の例は、酸官能性
ポリエステル、酸官能性ポリウレタン、酸官能性アクリ
ル系化合物および類似体、である。酸官能性ポリエステ
ルの一例は、過剰の、前記したようなポリ酸単量体をポ
リオールと反応させることにより得ることができる。あ
るいは、環状無水物(例えば、ヘキサヒドロフタル酸無
水物およびアルキルヘキサヒドロフタル酸無水物のよう
な、1,2-酸無水物)を、1 , 6 - ヘキサンジオール、ト
リメチロールプロパンおよびポリカプロラクトンポリオ
ールのようなポリオールと反応させて、ハーフエステル
ポリ酸硬化剤をつくることもできる。そのようなハーフ
エステルポリ酸硬化剤は、当業者によく知られており、
例えば米国特許第4,703,101 号明細書などに開示されて
いる。無水物−ポリオール反応の酸官能性生成物は、米
国特許第4,927,868 号明細書に、さらに十分に検討され
ている。
【0022】酸官能性アクリル系化合物の具体例には、
酸基を含むエチレン性不飽和単量体の共重合体がある。
この共重合体は、例えば回分式あるいは半回分式による
フリーラジカル重合、あるいはアニオン重合のような、
慣用の技術を用いてつくることができる。酸基を含まな
い、1種または2種以上のその他のエチレン性不飽和単
量体を酸官能性重合体に組み合わせることもできる。
【0023】酸基を含むエチレン性不飽和単量体の例に
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびマレ
イン酸、がある。他の共重合可能単量体は、(イ)アク
リル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル、例え
ば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2-エチ
ルヘキシルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソ
デシルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルアクリレートおよびそれらの類
似体、(ロ)ビニルモノマー、例えばスチレン、ビニル
トルエンおよびそれらの類似体、である。好ましいアク
リル酸含有共重合体は、メタクリル酸、イソボルニル=
メタクリレートおよびイソデシル=メタクリレートの共
重合体であって、330 〜500 の酸当量をもつものであ
る。一つの好ましい態様では、共重合可能な単量体は、
立体障害単量体を含んでいて、酸官能性アクリル系化合
物が環境腐食耐性アクリル系化合物の必要条件に適合し
たものである(米国特許出願第07/699,297号明細書に開
示)。選ばれた付加反応条件のもとで酸基と反応する官
能基を含む共重合可能単量体は、ゲル化していない生成
物を製造するために避けるべきである。
【0024】ポリ酸は、好ましくは、30〜300 の、より
好ましくは、100 〜200 の、酸価をもつ。ポリ酸は、13
4 〜40,000、好ましくは134 〜6,000 、の範囲の重量平
均分子量をもってよい。重量平均分子量は、通常ポリス
チレン基準品を使った、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィーにより、実験的に決められる。従って、それ
は実際の分子量ではないが、その分子が分子量が既知の
スチレン分子が占めるのと、同じスペースを占めること
を示している。
【0025】第二の成分として使われる無水物は、単量
体状無水物、例えばアルキルヘキサヒドロフタル酸無水
物であって炭素数が7までのもの、例えば、メチルヘキ
サヒドロフタル酸無水物、無水コハク酸、メチルコハク
酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、オクタデセニル
サクシン酸無水物、無水フタル酸、テトラヒドロフタル
酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、テトラ
クロロフタル酸無水物、エンドメチレン=テトラヒドロ
フタル酸無水物、無水クロレンド酸、無水イタコン酸、
無水シトラコン酸、および無水マレイン酸、である。無
水物は、マレイン酸と他のエチレン性不飽和単量体の共
重合体のような、重合体であってもよい。そのような共
重合体は、前記した酸官能性共重合体と同じ方法でつく
ることが好ましい。
【0026】メラミン−フォルムアルデヒド樹脂および
尿素−フォルムアルデヒド樹脂は、炭素数1 〜8 、好ま
しくは炭素数1 〜4 、のモノアルコールにより、一部ま
たは全部がエーテル化されていてよい。そのような化合
物は、単量体あるいは重合体のいずれの形態でも架橋剤
として有効である。にもかかわらず、本発明の多くの態
様、特に自動車クリアコート用の塗料組成物用途、で
は、アミノプラスト架橋剤が塗料組成物に含まれること
は望まれないかもしれない。
【0027】ポリアセトアセテートは、2種類の方法
で、簡便に合成できる。準備されたポリオールを、t-ブ
チルアセトアセテートによるエステル交換反応により、
アセトアセチル化することができる。あるいは、アセト
アセテート官能性アクリル酸共重合体を、ポリ酸アクリ
ル系化合物について前記したように、アセトアセトキシ
エチル=メタクリレート単量体を既知の方法で導入する
ことでつくることができる。
【0028】好ましい態様では、本発明は、光堅牢性お
よび着色低変色性(low color) が強く求められる自動車
表面塗膜またはクリアコート用途の、組成物に使われ
る。しかしながら、光堅牢性や変色性を考えないほかの
用途では、第二の成分はポリアミンまたはフェノール性
の架橋剤であってよい。エポキシ−アミンおよびエポキ
シ−フェノール架橋反応は、プラスチック工業ではよく
知られており、また広く使われている。このタイプのよ
く使われているものの例には、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラアミン、アミノエチルピペラジン、
ビスフェノールA、ビスフェノールAとジエチレントリ
アミンの付加物、レゾール重合体およびノボラック重合
体、である。
【0029】エポキシ官能性ポリイソシアネート成分と
第二の成分は塗料組成物中で、第二の成分の1 当量に対
してエポキシが2当量から第二の成分の1 当量に対して
エポキシが0.8 当量までの比率で、混合されて良い。好
ましくは、比率は第二の成分の1 当量に対してエポキシ
が1.4 当量から第二の成分の1 当量に対してエポキシが
1 当量まで、である。最も好ましい比率は、第二の成分
の1 当量に対してエポキシが1 当量、である。
【0030】エポキシ官能性化合物およびエポキシ反応
性第二成分に加えて、塗料組成物は触媒、レオロジー制
御剤、光安定剤、酸化防止剤、顔料、溶媒、可塑剤、反
応性希釈剤、およびそれらの類似体、のような塗装に使
用することが既知の、その他の成分を含んでも良い。
【0031】触媒は、特に硬化条件が最適点よりも悪い
とき、塗膜性能の発現を促進するのに有効に使うことが
できる。酸−エポキシ反応には非常に多様な物質が有用
であることが知られていて、例えば(イ)アルミニウム
モノブチルアセトアセテート、アルミニウムジブチルア
セトアセテート、アルミニウムトリブチルアセトアセテ
ートのような金属アセトアセテート、(ロ)トリフェニ
ルフォスフィンおよび三フッ化ホウ素のようなルイス
酸、(ハ)ジメチルベンジルアミン、ジメチルドデシル
アミン、および1 , 4 - ジアザビシクロ[2.2.2.]オクタ
ン( 商品名Dabco)のようなアミン、(ニ)テトラメチル
アンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムク
ロライド、テトラブチルフォスフォニウムクロライド、
あるいはテトラメチルアンモニウムブロマイドのような
四級アンモニウム塩あるいはフォスフォニウム塩、
(ホ)酸化カルシウムのような金属酸化物、(ヘ)グリ
シンあるいはb-アラニンのようなアミノ酸、がある。利
用することができる触媒のより完全なリストは「キネテ
ィクス・アンド・メカニズム・オブ・ポリエステリフィ
ケーションズ II リアクション・オブ・ジアシッズ
・ウイズ・ジエポキシド」ピエール−ジャン・マデック
およびアーネスト・マレシャル、アドバンシズ・イン・
ポリマー・サイエンス、第71巻(シュプリンガーフェル
ラーク 1985)に見いだすことができる。触媒として具
体的に何を利用するかは個々の系によって決まるが、一
般に三級アミンが好ましい。触媒の最も好ましい割合
は、実験的に決めることが最善であることが多い。しか
し、一般にそれは固体反応物の総重量の0.1 〜5 %程で
ある。
【0032】塗料組成物は、反応性成分の合成に使用す
る溶媒と、好ましくは、塗料組成物を調製する間にその
塗布性能を高めるために添加する追加溶媒とを含有す
る。溶媒を含有させると、塗布された塗料の流動性と平
滑性が向上する。さらに、塗装がスプレー法により行わ
れるとき、溶媒は塗料組成物の霧化を改良することがで
きる。
【0033】好ましい溶媒は、酸、アルコールおよびア
ミノ官能性を持たない有機溶媒である。反応に関わり合
う可能性のために通常は敬遠されるけれども、ある程度
の水あるいは前記したタイプの有機溶媒で低分子量のも
のを含有させても、最終的な塗膜の性能に重大な影響を
与えることがない場合がある。さらに、ある場合ではこ
れらの反応性溶媒で分子量の大きいものを可塑剤または
反応性希釈剤として機能するようにわざわざ含ませるこ
とができる。
【0034】有用な溶媒の例は、(イ)アセテート、例
えばブチルアセテート、ヘキシルアセテートおよびオク
チルアセテート、(ロ)グリコールエーテルまたはグリ
コールエーテルアセテート、例えばプロピレングリコー
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、および、(ハ)ケトン、例えばメチルプロ
ピルケトン、メチルイソブチルケトンおよびメチルヘキ
シルケトン、である。
【0035】顔料は、もし使用するならば、当業界でよ
く知られている方法に従い、練肉樹脂または顔料分散剤
により調製されたペーストとして導入することができ
る。「顔料」という術語は、着色された物質、充填剤、
金属でフレーク状の物質、および当業界で既知のその他
の物質であるところの、有機または無機の化合物を包含
する。もし、顔料が含まれるのであれば、それは反応原
料の総固体重量基準で10〜200 %の量が通常使われる。
【0036】もし塗料組成物が自動車のクリアコートま
たはその他の戸外で光にさらされる塗膜のような、表面
塗装をつくるのに使用されようとするならば、紫外線に
よる退色を未然に防ぐ、1種または2種以上の化合物を
含むことが望まれるであろう。多くの多様な化合物がこ
の目的のために利用され、具体的には、(イ)紫外線吸
収剤、例えばベンゾトリアゾール、ベンゾトリアジン、
オキサルアミド、(ロ)光安定剤、例えばヒンダードア
ミンあるいはヒンダードアミド、および(ハ)酸化防止
剤、例えば金属化合物(例えば、アルキル化フェノール
フォスフォネートのニッケル錯体)、あるいは4 - メチ
ル -2 , 6 - ジ -t-ブチルフェノールのようなヒンダー
ドフェノール、があげられる。
【0037】少量のレオロジー制御剤、例えばヒューム
ドシリカ、あるいはセルロースアセテートブチレートの
ようなセルロース誘導体(cellulosics) 、を含有させる
ことは許容されており、またしばしば望まれることであ
る。そのような物質は、反応原料の総固体重量基準で10
%より少ないレベルで使用される。ポリジメチルシロキ
サンあるいはポリブチルアクリレートのような、表面改
質剤として使われるその他の材料は、ずっと少ない量、
通常は反応原料の総固体重量基準で1 または2%を越え
ない量で使用されるのが典型的である。
【0038】組成物は、すべての材料を1個の容器に入
れて、一液式(one-pack)で蓄えることができる。しか
し、塗装前の反応を防ぐため、そしてそれによって実際
に保存寿命を改良するため、反応原料を分離して、二液
式組成物として蓄えることが好ましいことが、たびたび
ある。二液式組成物の場合、2個の部分は、基質に塗装
するいくらか前の時点でお互いに混合する。
【0039】調製された組成物は、慣例の方法のいくつ
かのうちのいずれか、例えばスプレー法、ブラッシュ
法、ディップ法あるいは流動法、により基質に塗装され
る。好ましい塗装方法は、スプレー法または静電スプレ
ー法である。これらの方法は、特に自動車塗膜の塗装
に、広く使われている。例えば、塗装はモデル60サイフ
ォンスプレーガン(ビンクス・マニュファクチャリング
・コーポレーション、米国フランクリン・パーク、イリ
ノイ州、より購入可能)を用い、50〜80psi 霧化空気圧
で塗装することができる。
【0040】本発明の塗料組成物が塗装されるべき基質
は、例えば、金属、セラミック、プラスチック、ガラ
ス、紙あるいは木、であってよい。基質は、本発明また
はほかの塗料組成物により下塗りされた、前述の材料の
いずれかであってよい。本発明の塗料組成物は、特に自
動車塗装における下塗りされたスチールあるいはプラス
チック基質に有用であることがわかっている。本発明の
塗料組成物は、下塗りされた自動車基質の上に顔料入り
ベースコート調合物として、あるいはベースコートされ
た自動車基質の上にクリアコート調合物として、使用す
るのに特に適している。
【0041】塗料組成物を基質に塗装した後、好ましく
は、すべてのあるいはほとんどすべての反応性基が変化
する原因になるのに十分な温度と時間の長さで、加熱さ
れることにより、塗膜は硬化される。硬化温度は、通常
115 〜180 ℃、硬化時間は、通常15〜60分、である。好
ましくは、塗膜は120 〜150 ℃、30分で硬化される。硬
化した塗膜の厚さは2.5 〜125 μmであってよいが、自
動車の表面塗膜あるいはクリアコートに使われるとき
は、膜厚は一般に50μmの範囲である。
【0042】本発明の好ましい態様では、本発明の塗料
組成物はクリアコートとして用いられて、かつベースコ
ートされた基質の上に「ウェット・オン・ウェット」で
塗装される。「ウェット・オン・ウェット」という術語
は、塗装後にベースコートをフラッシュ、あるいは乾燥
させて、溶媒の大部分を除去することは許されている
が、クリアコート組成物を塗装するまで硬化はしない、
ということを意味する。クリアコート組成物を塗装した
後、一定時間、フラッシュまたは乾燥することは許され
ている。それから、ベースコートおよびクリアコートは
お互いに硬化される。
【0043】ベースコートは、本発明による組成物、あ
るいは当業で既知のほかの組成物であってよい。ベース
コートは、クリアコートに使われる硬化機構を必ずしも
もたなくてよいが、ベースコートの硬化はクリアコート
の硬化に影響すべきではない。例えば、ポリオールが例
えばアクリル系化合物、ポリウレタンあるいはポリエス
テルであるときは、ベースコートは硬化のためにメラミ
ン−ポリオール反応を利用することができる。典型的な
ベースコート形成およびその使用方法は、米国特許第4,
791,168 号、同4,414,357 号および同4,546,046 号各明
細書に開示されている。
【0044】ベースコートの塗装およびフラッシュのあ
と、クリアコートが好ましくはスプレー法により、塗装
される。クリアコートは、1回塗装で、また好ましくは
塗装の間に短いフラッシュをする2回塗装で、塗装され
る。クリアコート組成物は、環境条件あるいは加熱条件
で1 〜20分フラッシュさせる。未硬化の塗膜はそれか
ら、通常前記したサーモセット法で、硬化される。生成
する外観および物理的性質は優れている。
【0045】下記の諸例は、本発明をさらに説明するた
めに示すためのものである。
【0046】
【実施例】例1 エポキシ官能性ポリウレタンの調製 添加ロウトのついた反応容器に、窒素雰囲気下で、401.
5gの乾燥したメチルイソブチルケトン、507.3gのT1890
(イソフォロンジイソシアネートのイソシアヌレート。
ヒュールス・アメリカ・インコーポレーテッド、米国ピ
スカタウェイ,ニュージャージー州より購入可能)、お
よび0.3gのジブチル錫ジラウレートを入れた。合成の
間、反応容器に窒素パージをゆっくり続けた。反応容器
中の混合物を撹拌しながら47℃に加熱した。昇温期間
中、添加ロウトに103.8gのグリシドールを入れた。添加
ロウトにいれている途中、あるいは添加ロウトに入って
いる間に、グリシドールが水と接触することがないよう
に注意した。混合物が47℃になったとき、グリシドール
の添加を開始して、約50分間添加し続けた。添加速度は
十分遅くて、温度は50℃か、それ以下に保たれた。グリ
シドールの添加が完了した後、23g のメチルイソブチル
ケトンを添加ロウトを洗浄するのに使用して、反応容器
に添加した。1時間半後に、イソシアネート含量を滴定
したところ、反応は91%完了していることがわかった。
この時点で、反応混合物を34℃から約40℃まで加熱し
て、その温度にさらに1時間半保った。反応を、さらに
加熱をすることなしに続けて、グラムあたりの残留イソ
シアネートの量測定値が0.00003 当量となるに至らせ
た。この残留イソシアネートを、5gの乾燥メタノールで
クエンチした。反応混合物のGCは、残留グリシドール
がないことを示した。生成物の固体含有量は48.2%であ
り、ガードナーホルト粘度はA−であった。エポキシあ
たりの理論重量は、固体成分に関して当量あたり348.2g
であった。
【0047】例2 エポキシ官能性ポリウレタンの調製 添加ロウトのついた反応容器に、窒素雰囲気下で、283.
85g の乾燥したメチルイソブチルケトン、470.7gのN330
0 (ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレー
ト。モーベイ・コーポレーション、米国ピッツバーグ、
ペンシルバニア州より購入可能)、および0.7gのジブチ
ル錫ジラウレートを入れた。合成の間、反応容器に窒素
パージをゆっくり続けた。反応容器中の混合物を撹拌し
ながら47℃に加熱した。昇温期間中に、添加ロウトに17
4.7gのグリシドールを入れた。添加ロウトにいれている
途中、あるいは添加ロウトに入っている間に、グリシド
ールが水と接触することがないように注意した。混合物
が47℃になったとき、グリシドールの添加を開始して、
1 時間20分添加し続けた。滴下速度は十分遅くて、温度
が54℃か、それ以下に保たれた。グリシドールの添加が
完了した後、58.7gのメチルイソブチルケトンを添加ロ
ウトを洗浄するのに使用して、反応容器に添加した。1
時間半後に、イソシアネート含量を滴定したところ、反
応は完了していることがわかった。反応混合物のGC
は、残留グリシドールがないことを示した。生成物の固
体含有量は67.5%であり、ガードナーホルト粘度はG−
Hであった。エポキシあたりの理論重量は、固体成分に
関して当量あたり291.7gであった。
【0048】例3 酸官能性アクリル系生成物の調製 反応器に720gのメチルアミルケトンと160gのメチルイソ
ブチルケトンを入れ、不活性雰囲気下で加熱して還流(1
38℃) させた。還流が定常になったあと、不活性ガスを
とめて、468gのメタクリル酸、594gのイソボルニル=メ
タクリレート、738gのイソデシル=メタクリレート、12
0gのキシレン、および180gの50%t-ブチルパーオキシア
セテート芳香族溶媒溶液、の混合物を一定の速度で4時
間かけて添加した。還流は、添加中も維持した。混合物
全部を添加し終わったとき、20gのメチルイソブチルケ
トンを添加ラインの洗浄に使用して、反応容器に添加し
た。還流(138℃) はさらに1時間維持した。アクリル系
生成物は固形分58.8重量%であり、粘度が242.6dPa・sec
であった。測定した酸価は、166.0mgKOH/gNVであっ
た。
【0049】例4 酸官能性アクリル系生成物の調製 反応器に609.7gのメチルアミルケトンと152.5gのメチル
イソブチルケトンを入れ、不活性雰囲気下で加熱して還
流(140℃) した。還流が定常になったあと、不活性ガス
をとめて、447.7gのメタクリル酸、1084.9g の2-エチル
ヘキシル=メタクリレート、86.1g のn-ブチルアクリレ
ート、103.3gのスチレン、114.8gのキシレン、および17
2.2gの50%t-ブチルパーオキシアセテート芳香族溶媒溶
液、の混合物を一定の速度で4時間かけて添加した。還
流は、添加中も維持した。混合物全部を添加し終わった
とき、28.8g のメチルイソブチルケトンを添加ラインの
洗浄に使用して、反応容器に添加した。還流(133℃) は
さらに1時間維持した。アクリル系生成物は固形分61.8
重量% であり、粘度が232.2dPa・sec であった。測定し
た酸価は、171.0mgKOH/gNVであった。
【0050】例5 酸官能性ハーフエステルの調整 反応器に247.8gの乾燥トリメチロールプロパン、501.9g
のメチルイソブチルケトン、および925.1gのヘキサヒド
ロ-4- メチルフタル酸無水物を入れた。内容物を100 ℃
以上に20分間加熱した。加熱を止めたが、反応放出熱で
温度を135 ℃以上に上昇した。撹拌は継続した。温度は
30分以内に114 ℃まで下降したので、加熱をしてさらに
3時間、この温度を維持した。ハーフエステル生成物は
固形分が70.4重量% であり、粘度が35.7dPa ・sec であ
った。測定した酸価は、270.7mgKOH/gNVであった。
【0051】例6−8 塗料組成物 下記表1に記載した例6−8は、前記により準備された
エポキシ官能性ポリウレタンとエポキシ反応性第二成分
をクリアコート組成物に使用する例を示すものである。
【表1】 * チバ−ガイギー・コーポレーション、米国ホーソー
ン、ニューヨーク州より購入可能** 商品名「チヌビン440 」の30% キシレン溶液。「チヌ
ビン440 」はチバ−ガイギー・コーポレーション、米国
ホーソーン、ニューヨーク州より購入可能
【0052】挙示された成分を、与えられた順番で互い
に撹拌した。次に組成物をオクチルアセテート(商品名
「エクセート800 」エクソン・ケミカル・カンパニー、
米国ヒューストン、テキサス州)で希釈して、#4のフォ
ードカップで計った27℃における粘度が30秒になるよう
にした。例6−8の各々を、ベーキングを行っていない
ベースコート組成物で下塗りされた、下塗り済み金属基
質に、別々に塗布して、下記の適用および硬化方法に従
って硬化させた。ベースコート組成物は、高固体含量
の、アクリル系生成物/メラミンベースコート溶液であ
って、ここでアクリル系生成物はスチレン、ブチルメタ
クリレート、2 - エチルヘキシルアクリレート、および
商品名「トーンM-100 」(ユニオン・カーバイド・コー
ポレーション、米国ダンベリー、コネティカット州より
購入可能)、の共重合体であり、メラミンは商品名「レ
ジメン755 」(モンサント・カンパニー、米国セントル
イス、ミズリー州より購入可能)であった。
【0053】ベースコート組成物は、下塗り済み金属基
質に、1分間の間隔で2個の被膜として、塗装し、塗装
の間に第一の被膜をフラッシュ乾燥するに到らせた。第
二の塗装の後、ベースコートを5分間フラッシュ乾燥し
て、そのあとに、例6−8のうちの1個のクリアコート
組成物をウェット・オン・ウェット塗装した。クリアコ
ート組成物を、塗装の間に1分間のフラッシュをして、
2回、同じ被膜となるように塗布した。塗装された基質
を環境条件で10分間乾燥するに到らせ、させた。塗布さ
れた被膜を次に、塗装された基質を141 ℃で30分間ベー
キングすることで硬化させた。硬化されたベースコート
は約15〜20μmの厚さを持ち、硬化したクリアコートは
約51μmの厚さを持っていた。
【0054】硬化したクリアコートは高品質な外観を持
ち、例6、7および8の測定されたツーコン硬度は15Kn
oops、14Knoopsおよび15Knoopsであった。酸スポットテ
ストおよびグラジェント・バーテストにより測定したク
リアコートの浸食耐性は飛び抜けていた。酸スポットテ
ストは2.5N塩酸、0.6N硫酸、0.6N硝酸、0.6N水酸化ナト
リウム、水道水、雨水および有機混合物の液滴を、被膜
表面に昇温された温度で50分間置いて、そのあと、パネ
ルを洗い、被膜の浸食範囲を観察することで行った。グ
ラジェント・バー・テストは、米国特許出願第699,297
号(1991年4 月19日出願)明細書の第24頁第15行から、
に記載されている。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記のものを含んでなる塗料組成物。 (a)下記の反応生成物であるエポキシ官能性ポリウレ
    タン成分。(i) ポリイソシアネート化合物、および(ii)
    イソシアネート反応性基と単一のエポキシ基を含むエポ
    キシド化合物 (b)エポキシ官能性ポリウレタン成分と反応性で、被
    膜を硬化させる成分であって、少なくとも2個の、前記
    エポキシ基と反応性である基を含んでなるもの。
  2. 【請求項2】ポリイソシアネートが、イソシアヌレート
    である、請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 【請求項3】イソシアネート反応性基が、水酸基であ
    る、請求項1〜2のいずれか一項に記載の塗料組成物。
  4. 【請求項4】エポキシド化合物が、グリシドール、メチ
    ルグリシドール、3 ,4 -エポキシ-1- ヘキサノール、で
    ある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の塗料組成
    物。
  5. 【請求項5】成分(a)が下記一般式で示されるエポキ
    シ官能性イソシアヌレート化合物である、請求項1〜4
    のいずれか一項に記載の塗料組成物。 【化1】 ここで、L1 、L2 およびL3 は、各々独立に2価の結
    合基を表し、A1 、A2 およびA3 は、各々独立にウレ
    タン結合、尿素結合、あるいはエステル結合、を表し、
    また、R1 、R2 およびR3 は各々独立に、単一のエポ
    キシ基を含む置換基を表す。
  6. 【請求項6】A1 、A2 およびA3 が、各々独立にウレ
    タン結合または尿素結合を表す、請求項5に記載の塗料
    組成物。
  7. 【請求項7】L1 、L2 およびL3 が、各々ヘキサメチ
    レンを表すか、L1 、L2 およびL3 が、各々が独立に
    イソフォロン基の残基を表す、請求項5または6に記載
    の塗料組成物。
  8. 【請求項8】R1 、R2 およびR3 が各々独立に、グリ
    シドール、メチルグリシドール、3,4 -エポキシ-1- ヘ
    キサノール、を表す、請求項5〜7のいずれか一項に記
    載の塗料組成物。
  9. 【請求項9】成分(b)がポリ酸、無水物、アセトアセ
    テート、フェノール、ポリオールあるいはポリアミンで
    ある、請求項1〜8のいずれか一項に記載の塗料組成
    物。
  10. 【請求項10】成分(b)が酸官能性アクリル系重合体
    またはオリゴマーである、請求項9に記載の塗料組成
    物。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれか一項に記載の
    組成物の硬化被膜を有する基質を有してなる物品。
  12. 【請求項12】硬化被膜がカラー・プラス・クリア複合
    被膜である、請求項11の物品。
  13. 【請求項13】下記一般式の化合物。 【化2】 ここで、L1 、L2 およびL3 は、各々独立に2価の結
    合基を表し、A1 、A2 およびA3 は、各々独立にウレ
    タン結合、尿素結合、あるいはエステル結合、を表し、
    また、R1 、R2 およびR3 は各々独立に、単一のエポ
    キシ基を含む置換基を表す。
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