JPH06169717A - 吸油性の低いパン粉及びその製造法 - Google Patents

吸油性の低いパン粉及びその製造法

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JPH06169717A
JPH06169717A JP4351298A JP35129892A JPH06169717A JP H06169717 A JPH06169717 A JP H06169717A JP 4351298 A JP4351298 A JP 4351298A JP 35129892 A JP35129892 A JP 35129892A JP H06169717 A JPH06169717 A JP H06169717A
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JP
Japan
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bread
weight
oil absorption
parts
bread crumb
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JP4351298A
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English (en)
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Toshiichi Maejima
敏一 前島
Hajime Kishi
肇 岸
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Snow Brand Food Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Food Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フライ料理の色沢、食感を損なわずにフライ
時の吸油性が低いパン粉の提供。 【構成】 小麦粉、水、イースト、その他ブドウ糖など
からなるパン生地原料に、プロテアーゼ類及びアミラー
ゼ類から選ばれた1種または2種以上の酵素を単独で或
いはこれと澱粉、ガム類、食物繊維等の多糖類の1種以
上とを併用して添加して常法に従ってパン粉とすること
よりなる吸油性の低いパン粉の製造法及びこのようにし
て得られたパン粉。パン粉は生パン粉としてもあるいは
ドライパン粉としてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フライ料理の際、吸油
を低く抑えて、低カロリーのフライ製品を得ることので
きるパン粉及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフライ料理に使用するパン粉に
は、乾燥したドライパン粉と、乾燥しない生パン粉とが
あるが、いずれのパン粉でも料理材料に付着させ、油で
あげる際に、多量の油分を吸収する。従って、得られる
フライ食品(料理)は高カロリーのものとなっている。
近年、成人病の予防などの点から、カロリーの摂取量を
低く抑えようとする傾向があるので、油であげる際に油
分の吸収ができるだけ少ないパン粉が切望されている。
また、一方でフライ食品(あるいはフライ料理)は調理
直後は、油脂の温度が高く香ばしく、美味であるが、時
間の経過とともに料理が冷めると、油脂が冷め、まずい
風味になる。吸油の少ないパン粉を用いると、このよう
な欠点の現れることは少ないことからも、フライ時に吸
油の少ないパン粉が切望されている。このような吸油の
少ないパン粉としては、ドライタイプのパン粉におい
て、豆類から抽出した食物繊維細胞膜を配合したもの
(特開平2−20258号公報)が見られるが、この技
術で効果を得るには食物繊維細胞膜を多量に配合しなけ
ればならず、またこうして得られたパン粉を用いたフラ
イ料理は食感が硬く、色沢も濃いものになり、商品価値
が著しく損なわれる。また、生パン粉においても、パン
粉を圧扁したもの(特開昭63−164860号公報)
があるが、吸油率はなお充分少ないとは言えず、またフ
ライにした時の食感は、パン粉の形状が異なることか
ら、通常のパン粉を用いたものとはかなり異なったもの
となる。また、製パンの際、α−アミラーゼを含有させ
てパンの老化を遅くすることは従来知られている(例え
ば、特公平3−292849号公報)。しかし、これ
は、老化の遅い新鮮な状態で保存できるパンを得ようと
するものであり、本発明のように、パン粉製造のための
パンを製造し、これをパン粉とすることやあるいは得ら
れるパン粉が吸油性が低くなるというようなことは何も
知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
このような欠点を除去することを目的としてなされたも
のである。すなわち、本発明は、フライ料理の色沢や食
感を損なわずにフライ時の吸油率が充分に低いパン粉を
得ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このようなパ
ン粉を得るために、パン粉の原料となるパン粉用パンの
製パンの際に、通常の原料すなわち、小麦粉100重量
部、水50〜58重量部、イースト2〜4重量部、その
他ブドウ糖などのほかに、特に、プロテアーゼ類及びア
ミラーゼ類よりなる群から選択される少くとも1種また
は2種以上の酵素を添加する。そして、これらの添加
は、これら酵素を直接添加してもよいが、酵素を油脂に
混合し、あるいは油中水型エマルジョンをなす油脂組成
物の水相に混濁させたものを添加することもできる。こ
れらの酵素は、小麦粉のグルテン蛋白質、澱粉質に作用
してこれらの分子を分解細分化し、これが小麦粉の澱粉
質が焼成工程で加熱されてできるアルファ化澱粉をコー
ティングし、アミロースを澱粉粒中に止める機能を有し
ており、結果としてパン粉の微細構造が油を吸いにくい
構造になり、吸油性を大幅に減少すると考えられる。本
発明におけるプロテアーゼとしては、パパイン、ブロメ
リンがあり、またアミラーゼとしては市販のアミラーゼ
製剤を用いることができる。このようなアミラーゼ製剤
には、ドウACT L(商品名、理研ビタミンkk)等
がある。そして、これらの添加量は、酵素活性としてパ
ン生地kg当り、アミラーゼ約0.2〜20単位、プロ
テアーゼ約0.5〜40単位になる程度が望ましい。な
お、この活性の測定法はアミラーゼは、澱粉糖化法によ
り、またプロテアーゼはカゼイン分解法により測定をし
たものである。
【0005】これらの外に、澱粉、アルファー化澱粉、
ポリデキストロース、各種ガム、食物繊維(ペクチン
等)等の多糖類の一種以上を合計して5〜20重量部添
加すると色沢、食感を変えずに吸油率を低下させること
ができる。これら多糖類を添加すると、これらの多糖類
が、パン粉用パン中のグルテンネットワークに入り込
み、空隙を埋め、組織の表面積を少なくするために、フ
ライ時の吸油を減少できると考える。しかし、これらの
多糖類を小麦粉100重量部に対し20重量部以上添加
すると、フライ時の食感が硬くなり、良好な組織は得ら
れない。また5重量部より少いと、その効果が生じな
い。
【0006】製パン法としては、通常の製パン方法、即
ち、ストレート法、中種法のいずれを用いてもよい。ま
た製パン時の焼成工程としては、焙焼式、電極式のいず
れを用いてもよい。
【0007】焼き上がったパンを放冷後粉砕し、生パン
粉では不活性ガスを封入して包装、商品とし、ドライパ
ン粉ではこれを更に熱風乾燥してから包装して商品とす
る。
【0008】
【実施例1】小麦粉100重量部、水55重量部、イー
スト2重量部、大豆粉2重量部、食塩1.5重量部、ブ
ドウ糖1.5重量部及び製パン用ショートニング6重量
部を加え全体を100kgとし、市販のアルファアミラ
ーゼ(デナチーム、ナガセ生化学工業(株)製)を活性
で50単位になるように、また市販の微生物由来のプロ
テアーゼを活性で100単位(プロテアーゼA「アマ
ノ」、天野製薬(株)製)になるように添加し、パン用
ミキサーで混合しパン生地とした。このパン生地を温度
42℃、関係湿度80%で90分間一次発酵させ、分割
して丸めた。その後、温度38℃、関係湿度80%で6
0分間二次発酵させてから、通常のパン粉用パンの焼成
法により、200Vの電圧で25分通電してパンとし
た。器具より出したパンは、17℃で1夜放冷して水分
を安定させてから粉砕し、8メッシュスルーで篩別して
生パン粉とした。
【0009】
【実施例2】小麦粉100重量部、水55重量部、イー
スト2重量部、大豆粉2重量部、食塩1.5重量部、ブ
ドウ糖1.5重量部、製パン用ショートニング6重量部
に、ペクチン4重量部、アルファ化澱粉6重量部、ポリ
デキストロース6重量部とともに、硬化油80%、大豆
油16%、グリセリンモノステアレート3.88%、レ
シチン0.1%、プロテアーゼ、アミラーゼ混合物0.
02%よりなる油脂組成物6重量部を添加し、パン用ミ
キサーで混合しパン生地とした。このパン生地を温度4
2℃、関係湿度80%で90分間一次発酵させ、分割し
て丸めた。その後、温度38℃、関係湿度80%で60
分間二次発酵させてから、通常のパン粉用パンの焼成法
により、200Vの電圧で25分通電してパンとした。
器具より出したパンは、17℃で1夜放冷して水分を安
定させてから粉砕し、8メッシュスルーで篩別して実施
例2の生パン粉とした。
【0010】
【実施例3】実施例2でつくった生パン粉を、水分が1
0%となるように熱風乾燥を行いドライパン粉を得た。
【0011】
【比較例1】小麦粉100重量部、水55重量部、イー
スト2重量部、大豆粉2重量部、食塩1.5 重量部、ブド
ウ糖1.5 重量部に、製パン用ショートニング6重量部を
添加し、パン用ミキサーで混合しパン生地とした。この
パン生地を温度42℃、関係湿度80%で90分間一次
発酵させ、分割して丸めた。その後、温度38℃、関係
湿度80%で60分間二次発酵させてから、通常のパン
粉用パンの焼成法により、200Vの電圧で25分通電
してパンとした。器具より出したパンは、17℃で1夜
放冷して水分を安定させてから粉砕し、8メッシュスル
ーで篩別して生パン粉とした。
【0012】
【比較例2】比較例1でつくった生パン粉を、水分が1
0%となるように熱風乾燥を行い比較例2のドライパン
粉を得た。
【0013】このようにして得られた実施例1、2、比
較例1の生パン粉、実施例3、比較例2のドライパン粉
を5グラムずつ計量し、ステンレス製の網に乗せて18
0℃の油中で2分間素揚げした後、ワイプ紙上に2分間
静置してから重量を測定した。この重量を素揚げ重量と
し、あらかじめ水分を測定して求めておいた固形重量と
対比して吸油率を計算した。 吸油率(%)=(素揚げ重量−固形重量)/固形重量×
100 この式で求めた結果を表1、表2に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】また、実施例2の生パン粉と比較例1の生
パン粉を用いて、実際にフライ料理(とんかつ)を作
り、50人のパネラーによる比較評価を実施した。その
結果を表3に示す。
【0017】
【表3】
【0018】
【発明の効果】本発明によると、表1、2に示したよう
に、フライ用パン粉の吸油率を大幅に減少することがで
きたばかりでなく、フライ料理に使った場合の色沢、風
味は表3に示したように、従来法によるパン粉を用いた
ものにくらべて明かに好まれる傾向が見られた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パン生地原料にプロテアーゼ及びアミラ
    ーゼからなる群から選択される酵素1種または2種以上
    が添加され、パン中のグルテン蛋白質及び澱粉質が一部
    酵素分解され、吸油率が低くなっていることを特徴とす
    る吸油性の低いパン粉。
  2. 【請求項2】 パン生地原料にプロテアーゼ及びアミラ
    ーゼからなる群から選択される酵素1種または2種以上
    を添加し、製パン工程及びパン粉製造工程を順次行って
    酵素作用により原料パン生地中グルテン蛋白及び澱粉質
    を一部分解させて吸油性を低くしたことを特徴とする吸
    油性の低いパン粉の製造法。
  3. 【請求項3】 パン生地原料にプロテアーゼ及びアミラ
    ーゼからなる群から選択される酵素1種または2種以上
    と澱粉、ガム質及び食物繊維からなる群から選択される
    多糖質1種または2種以上とを添加し、製パン工程及び
    パン粉製造工程を順次行って酵素作用により原料パン生
    地中のグルテン蛋白及び澱粉質を一部分解させ、多糖類
    との相乗作用により吸油率を低くしたことを特徴とする
    吸油性の低いパン粉製造法。
JP4351298A 1992-12-07 1992-12-07 吸油性の低いパン粉及びその製造法 Pending JPH06169717A (ja)

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